財政融資資金特別会計
平成14年度財務書類


特別会計の業務等についての情報


1.


財政融資資金特別会計の仕組み
 財政融資資金特別会計は、財政融資資金の運用に伴う歳入歳出を、一般会計と区分して経理するために設けられているものである。(財政融資資金特別会計法第1条)
 ここでいう歳入とは、財政融資資金の運用利殖金、公債発行収入金及び借入金、繰替使用金、財政融資資金からの受入金並びに附属雑収入であり、歳出とは、財政融資資金預託金の利子、財政融資資金の運用損失金、運用手数料、事務取扱費、一時借入金及び融通証券の利子、公債及び借入金の償還金及び利子、繰替使用金の償還金、財政融資資金への繰入金、公債及び融通証券の発行及び償還に関する経費並びに附属諸費である。(財政融資資金特別会計法第3条)
 なお、この会計は、昭和26年に資金運用部特別会計として発足し、平成13年4月から財政融資資金特別会計に改められている。
 財政融資資金と特別会計との関係を図にすると次のとおりである。

財政融資資金と特別会計との関係図

2.

財政融資資金について
 財政融資資金法第1条は、「財政融資資金を設置し、政府の特別会計の積立金及び余裕金その他の資金で法律又は政令の規定により財政融資資金に預託されたもの、財政融資資金特別会計の積立金及び余裕金並びに財政融資資金特別会計からの繰入金を統合管理し、その資金をもって国、地方公共団体又は特別の法律により設置された法人に対して確実かつ有利な運用となる融資を行う。」と規定している。このように国の信用や制度を通じて集められる各種の公的資金を統合管理し、有償資金の活用が適切な分野への融資を行うことを目的として財政融資資金が設置されている。


3.


財政投融資の改革
 財政投融資制度については、@郵貯等の巨額の資金が自動的に財政融資資金に預託されることに伴い、特殊法人等の肥大化、非効率につながったA財政投融資システムの市場原理との調和が不十分等の指摘があったため、郵便貯金及び年金積立金の財政融資資金への預託義務の廃止、市場原理にのっとった資金調達、政策コスト分析の導入、ディスクロージャーの一層の充実等を内容とする改革が行われ、平成13年度から実施に移されている。


4.


歳入歳出決算の概要
 平成14年度における収納済歳入額は45,027,128百万円であって、支出済歳出額は41,418,008百万円である。したがって、歳入が歳出を超過すること3,609,120百万円である。
 この剰余金は、財政融資資金特別会計法第8条第1項の規定により積立金として積み立てることとした。
 詳細は次のとおりである。

 
(単位:百万円)
 
区   分 決算額 概       要


運用利殖金収入 13,153,593 財政融資資金の運用による利子収入等
公債金 31,843,510 財政融資資金へ繰入れの財源に充てるため発行した公債金の収入金
雑収入 30,024 公債に係る経過利子の受入額等
歳入計    A 45,027,128  
   

(単位:百万円)
 
区   分 決算額 概       要



事務費 4,829  
諸支出金 9,095,616 預託金に対する支払利子等
財政融資資金へ繰入 31,843,510 財政融資資金への繰入額
国債整理基金特別会計へ繰入 474,052 公債の利子及び公債等発行諸費
 内訳:公債金利子428,392百万円、公債等発行諸費45,660百万円
歳出計    B 41,418,008  
歳入歳出差額 A−B 3,609,120  


5.


その他

 

(1)

 利益及び損失の処理(財政融資資金特別会計法第7条)
 この会計において、毎会計年度の損益計算上生じた利益又は損失は、翌年度に繰越して整理するものとする。

 


(2)


 決算上の剰余及び不足の処理(財政融資資金特別会計法第8条第1項、第2項)
 この会計の毎会計年度の決算上、当該年度の歳入の収納済額から当該年度の支出済額等を控除して剰余があるときは、これをこの会計の積立金として積み立てるものとする。
 この会計の毎会計年度の決算上、収納済額が支出済額等に不足するときは、前項に規定する積立金から補足するものとする。



貸借対照表
(単位:百万円)
  前会計年度
(14年3月31日)
本会計年度
(15年3月31日)
  前会計年度
(14年3月31日)
本会計年度
(15年3月31日)
<資産の部> <負債の部>
現金・預金 4,267,891 3,076,202 未払金 2 1
未収収益 2,561,646 2,055,223 未払費用 57,237 96,196
有価証券 77,433,130 73,697,582 預り金 7,787 4,115
貸付金 346,802,362 333,858,527 賞与引当金 142 145
有形固定資産     借入金 2,658,177
 物品 33 28 公債 43,875,698 75,700,366
無形固定資産 1,200 1,216 預託金 371,030,420 320,521,723
      退職給付引当金 5,395 5,250
他会計繰戻未済金 445 450
負債計 417,635,307 396,328,250
<資産・負債差額の部>
基準時資産・負債差額 2,372,182 2,372,182
積立金 11,476,100 15,085,221
業務費用・財源差額累計 △417,325 △1,096,872
資産・負債差額計 13,430,957 16,360,530
資産合計 431,066,264 412,688,780 負債及び資産・負債差額合計 431,066,264 412,688,780



業務費用・財源計算書
(単位:百万円)
  前会計年度
自 13年4月 1日
至 14年3月31日
本会計年度
自 14年4月 1日
至 15年3月31日
T 業務費用 10,986,385 9,067,449
   人件費 3,397 3,289
   賞与引当金増加額 0 3
   退職給付引当金増加額 △100 △144
   減価償却費 270 337
   預託金利子 10,729,968 8,571,518
   借入金利子 233 5
   公債金利子 173,603 445,557
   財政融資資金証券利子 134
   公債等発行諸費 77,640 45,659
   その他費用 1 0
   その他支出 1,235 1,221

U 本年度受入財源

14,352,206

11,997,022
 1 対価見合収入等 14,352,206 11,997,022
   運用収入 14,352,206 11,996,844
   その他収入 0 178

   本年度業務費用・財源差額

3,365,821

2,929,573

   積立金からの受入
   
   積立金への繰入 2,909,177 3,609,120

   前年度末業務費用・財源差額累計

△873,969

△417,325
   本年度末業務費用・財源差額累計 △417,325 △1,096,872



区分別収支計算書
(単位:百万円)

 

前会計年度
自13年4月1日
至14年3月31日
本会計年度
自14年4月1日
至15年3月31日
T 業務収支
   業務支出 △11,448,948 △9,100,440
    人件費 △3,397 △3,289
    預託金利子 △10,726,798 △8,568,554
    運用手数料 △32 △30
    売却及償還差額補填金 △717,095 △527,031
    その他業務支出 △1,623 △1,534
   業務対価見合収入 14,538,201 13,153,593
   有価証券による運用等 △1,875,744 1,827,691
   貸付けによる運用等 11,759,546 12,036,680
   他会計への繰入 △211,663 △474,057
   その他現金・預金
4,412,034
4,267,891
小 計 17,173,426 21,711,359
   利息及び配当の受取額 31,586 16,915
   その他収入
0
13,114
  業務収支 17,205,013 21,741,389

V 財務収支
   公債の発行による収入 43,883,083 31,843,510
   預託金による収入 35,380,254 55,601,052
   預託金の払戻による支出
△92,200,460
△106,109,750
  財務収支 △12,937,122 △18,665,186

 本年度収支
4,267,891 3,076,202

  積立金からの受入


  積立金への繰入
  その他現金・預金 △4,267,891 △3,076,202
  翌年度歳入繰入


(注記)


1.


重要な会計方針

(1)

 有価証券の評価基準及び評価方法
 会計年度末における償却原価法によって算定された価額としている。

(2)

 有形固定資産及び無形固定資産の減価償却の方法
 有形固定資産(物品)については、取得原価を基礎とし、法人税法の基準を採用し、定額法による減価償却を行っている。
 無形固定資産(ソフトウエア)については、取得原価を基礎として、定額法による減価償却を行っている。

(3)

 引当金の計上基準及び計算方法
 賞与引当金については、6月支給の期末手当及び勤勉手当につき、それぞれ3月31日までの期間に対応する部分を、翌年度予算額により計算している。
 退職給付引当金のうち退職手当に係るものについては、期末時点における職員の自己都合要支給額を計上している。
 なお、平成13年度の退職給付引当金については、計数見直しに伴い修正を行っている。


2.


追加情報等

(1)

 出納整理期間について
 当会計は出納整理期間が設けられているため、出納整理期間中の現金の受払いを終了した後の計数をもって会計年度末の計数としている。

(2)

 特別会計固有の表示科目について

@

 貸借対照表における「積立金」は、財政融資資金特別会計法第8条の規定により、毎会計年度の決算上、当該年度の歳入の収納済額から当該年度歳出の支出済額と歳出金の翌年度への繰越額のうち支払義務の生じた歳出金であって当該年度の出納の完結までに支出済みとならなかったものとの合計額を控除して剰余があるときは、この会計の積立金として積み立てる。また、毎会計年度の決算上、収納済額が支出済額に不足するときは、積立金から補足することとしており、当該年度の剰余金を積み立てた後の残高を計上している。

A

 貸借対照表における「貸付金」は、特別会計等への貸付金のほか、売戻条件付国債買現先の年度末残高を加算して計上している。

B

 貸借対照表における「他会計繰戻未済金」は、終戦により、政府の国家総動員法に基づく債務打ち切りに関連して、旧預金部資金等の運用資産について生じる損失を、一般会計よりの繰入等で補填し、別処理として整理していたが、その後融資先の再建等により回収されたもののうち、一般会計へ繰入等を行った残額を計上している。

(3)

 他会計への繰入について
 区分収支計算書における他会計への繰入は、「特別会計ノ恩給負担金ヲ一般会計ニ繰入ルルコトニ関スル法律」及び「退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計等からする一般会計への繰入れ及び納付に関する法律」に基づき一般会計に繰入れた経費を計上している。
 また、財政融資資金特別会計法第15条の規定による公債の利子等の支払財源とするため国債整理基金特別会計に繰入れた経費を計上している。

(4)

 区分収支計算書の表示科目について
 財政融資資金特別会計の業務等に係る収支のほか、財政融資資金の受払いを含めて計上していることから、「本年度収支」を特別会計の決算処理による「資金(積立金)からの受入」又は「資金(積立金)への繰入」に整理することはできない。よって、全額「その他現金・預金」に計上した。
 なお、「本年度収支」は、財政融資資金の受払いを含めていることから、年度末の「現金・預金」の残高となっている。


(参考)

財政融資資金特別会計法

十五条 財政融資資金法第九条第一項の規定による一時借入金及び融通証券の利子、第十一条第一項又は第十二条の規定による公債及び借入金の償還金及び利子並びにこの会計の負担に属する公債及び融通証券の発行及び償還に関する諸費の支出に必要な金額は、毎会計年度、国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。

 

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