国債に関する税制の概要(2)
国債の保有に関係する税制は、個人や法人、金融機関、非居住者、外国法人などの保有主体や、その保有する国債の種類に応じて制度が異なります。
国債の大量発行が続く中、国債の円滑かつ確実な消化を図るためには、多様で厚みのある投資家層を形成することが重要です。そこで、国債の保有を促進する観点から、国内金融機関、事業法人などのほか、非居住者・外国法人に対しては、一定の要件の下で利子等を非課税等とする措置が講じられています。
非居住者・外国法人
1. 利付国債
国内に恒久的施設を有しない非居住者又は外国法人が保有する振替国債の利子については、下記の非課税制度により、一定の要件の下、非課税となります。これ以外の場合であっても、非居住者の居住国又は外国法人の所在国と日本の間で租税条約が結ばれており、利子に対する税率が15%(国内に恒久的施設を有する非居住者又は外国法人が保有する利付国債については、税率15%(平成25年1月から平成49年末までは15.315%)で源泉徴収が行われます。)より低く設定されている場合には、一定の手続の下、その低い税率で源泉徴収が行われます。
また、国内に恒久的施設を有する外国法人が保有する利付国債については、源泉徴収がなされるものの、源泉徴収された所得税額のうち元本の所有期間に対応する金額が法人税額から控除されます。
非居住者又は外国法人が保有する振替国債の利子に係る非課税制度
非居住者又は外国法人が、国内の国債振替決済制度参加者(国債の口座管理機関となっている国内の金融機関・金融商品取引業者等。サブカストディアン。)又は適格外国仲介業者に開設した振替口座により保有している国債(振替国債)の利子について、一定の要件を満たしている場合には、その所有期間に対応する利子に対して課される所得税が非課税となります。
なお、法人格のない外国投資信託や外国年金信託についても、その外国投資信託や外国年金信託が一定の要件を満たす場合には、その受託者である非居住者又は外国法人が信託財産につき支払を受ける振替国債の利子については、非課税となります。
また、非居住者又は外国法人が組合契約に係る組合財産又は受益者等課税信託の信託財産に属する振替国債につき支払を受ける利子についても、一定の要件を満たす場合には、非課税となります。
- 適格外国仲介業者については、こちらをご覧ください。
2. 国庫短期証券
国庫短期証券の償還差益に対する発行時源泉徴収は行われません。ただし、法人のみに保有が限定されており、国内の国債振替決済制度参加者又は適格外国仲介業者に開設した振替口座により保有している場合に限ります。また、国内に恒久的施設を有しない外国法人については法人税も非課税となります。
3. ストリップス債
ストリップス債は法人のみに保有が限定されており、その保有又は譲渡により生ずる所得については、国内に恒久的施設を有しない外国法人が、国内の国債振替決済制度参加者又は適格外国仲介業者に開設した振替口座により保有している場合には、非課税となります。
<非課税措置の適用のある国債の保有方法>
* 適格外国仲介業者が、振替決済制度に参加している他の海外金融機関等(=外国間接参加者)を経由して国内の国債振替決済制度参加者に開設した振替口座により国債を保有する場合についても、非課税措置が適用されます。
4. 外国金融機関等による債券現先取引等
外国金融機関等(銀行業、金融商品取引業又は保険業を営む外国法人、外国中央銀行及び国際機関)が、国内の特定金融機関等(金融機関及び金融商品取引業者等のうち、「金融機関等が行う特定金融取引の一括清算に関する法律」の適用対象とされている者並びに日本銀行)との間で行う、国債等の債券現先取引又は証券貸借取引について、一定の要件の下で、特定金融機関等から支払を受ける利子が非課税となります。

