MDBsパンフレット(2013年版)
CONTENTS: 表紙 | はじめに | MDBsと日本 | 地域開発金融機関の域内加盟国分布図 | 世界銀行グループ | アジア開発銀行 | 米州開発銀行 | アフリカ開発銀行 | 欧州復興開発銀行 | 国際開発金融機関の一覧表 | MDBsで活躍する日本人職員 | MDBsでのキャリアを志す皆さんへ | 問い合わせ
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沿革
アフリカ開発銀行(AfDB)は、アフリカの諸国の経済的開発及び社会的進歩に寄与するため、1964年9月に設立されました。1973年6月には、最貧国を重点的に支援するため、アフリカ開発基金(AfDF)が設立されました。AfDBとAfDFをあわせアフリカ開発銀行グループと呼びます。アフリカ開発銀行グループは、未だ多くの困難を抱えるアフリカ諸国の開発ニーズに応えるため、アフリカを代表する地域密着型の国際開発金融機関(MDBs)としてアフリカ諸国のニーズを細やかに汲み取りつつ、自らの専門性を生かした業務を行っています。
主要な業務
● アフリカ開発銀行(AfDB)
比較的所得の高い国に対して準商業ベースの融資を行っています。加盟国は77カ国(注)(域内53、域外24)で構成されています。
(注)、南スーダンが加盟手続中。正式に加盟すると78番目の加盟国となる。
● アフリカ開発基金(AfDF)
所得の低い国に対して譲許的な条件による融資及びグラント(贈与)の供与を行っています。加盟国は26カ国及び機関(域外国25カ国、南アフリカ、アフリカ開発銀行)で構成されています。
課題
20世紀最後の四半世紀には世界の開発途上国が目覚しい経済成長を遂げましたが、アフリカ大陸は、頻発する内戦や脆弱なガバナンスなどにより海外からの資金流入が低迷し、世界経済の動きから取り残されてしまいました。また、90年代末にかけて膨大な額に膨れ上がった対外債務は、開発や行政サービスの提供に多大な影響を及ぼしました。
このような事態に対し、アフリカ開発銀行グループを含む国際社会は、債務救済枠組み(拡大HIPCイニシアティブや多国間債務救済イニシアティブ(MDRI))の下、重債務貧困国(HIPC)の100%債務削減等の措置を強力に推進してきました。これに、救済を受ける側のアフリカ諸国は、健全なマクロ経済政策の実施、ガバナンスや公的財務管理の強化といった経済改革を推進することで応えてきました。
こうした取り組みもあり、世紀を跨いだ後のアフリカ諸国では、一次産品価格高騰による好況やマクロ経済環境の改善により、堅調な経済成長が実現しました。投資環境の好転により、豊かな天然資源と人材に恵まれているアフリカの大きな潜在性が認識されるようになり、近年では中国、インドといった新しい援助主体も登場してきています。
しかし、アフリカ大陸には、今なお世界で最も貧困とされる国の2/3が集中し、人間開発指数は世界最低水準にあります。また、一次産品価格の乱高下によるマクロ経済への悪影響、気候変動による旱魃や砂漠化、更には紛争国や国内和平は成立したものの未だ国家のガバナンス機能が著しく低い脆弱国への対応など、課題が山積しています。
アフリカ開発銀行グループでは、インフラ、ガバナンス、民間セクター、高等教育・科学技術を中期戦略(2008−2012)における戦略的重点事項と定め、限りある資金を重点的に投下してきました。現在、アフリカ諸国の成長の質改善を目指し、長期戦略(2013−2022年)を策定しているところです。
■AfDB出資割合(2011年12月末現在)
■AfDF出資割合 ※
※AfDFの出資割合については、2011年1月に決定された増資に係る手続きが各国とも完了した場合のもの
■融資状況(2011年度:承認ベース)【単位:億ドル】
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| アフリカ諸国のオーナーシップを支援 ■我が国とアフリカ開発銀行グループ 我が国は、1983年に他の域外国と共にAfDBに加盟して以来、域外加盟国中、米国に次ぐ第2位の出資国として、AfDBの政策や活動に深く関与してきました。より緩やかな貸付け等を行うAfDFに対しても1973年の設立以来、積極的に貢献してきました。 また、AfDBは主に市場等から調達した中長期的な資金をその融資等業務に充てていますが、我が国の金融市場はAfDBの重要な資金調達先の一つとなっています。 ■第5回アフリカ開発会議(TICAD-V) 2013年6月、我が国は、アフリカ諸国の首脳やアフリカ開発銀行を含む国際機関の参加を得て、横浜で第5回アフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African Development:TICADV)を開催することとしており、準備を進めています。 ■アフリカにおける民間セクター支援 アフリカ支援に当たり、我が国は、貧困削減のための経済成長、及びその原動力としての民間セクターの役割を重視しています。我が国は、「魚を与えられるよりも釣竿を持つほうがよい」との考え方に従い、2005年にAfDBと共同でアフリカの民間セクター開発のためのイニシアティブ(Enhanced Private Sector Assistance for Africa:EPSA)を発表しました。この枠組みは、我が国がAfDBに対し、5年間で10億ドルの譲許的ローン資金と20百万ドルのグラント資金を提供し、AfDBのインフラ支援及び民間セクター支援を後押しするとともに、借入国・企業の能力構築をも企図するものです。2012年5月のキャンプ・デービット・サミットでは、新たに5年間で10億ドルの円借款供与を表明しました。 ■アジア代表事務所の設立 2012年10月、東京にAfDB唯一の域外代表事務所となるアジア代表事務所が設立されました。アジア代表事務所は、世界の成長センターであるアジアとアフリカを結ぶ上で大きな役割を担うものです。アジアのドナー諸国とのパートナーシップや対話を促進すると共に、アフリカの開発やビジネスに熱意を持つ日本をはじめとしたアジアの企業のために仲介役を果たすことが期待されます。
ウガンダ送電線網整備事業 | ||||||||||||||||||
| アルーシャ〜ナマンガ〜アティ川間道路改善事業 東部アフリカ地域において国境を接し、東アフリカ共同体(※)にも所属するケニア・タンザニアの両国は、同地域における経済統合の推進や経済活性化に向け、国境を跨ぐ回廊の整備・改良に取り組んでいます。特に2005年1月に、東アフリカ共同体において関税同盟が発足したことを受け、域内輸送需要の更なる増加が見込まれるなど、域内統合の流れは加速しています。 一方で、両国の運輸セクターは、経済活性化の原動力となる十分なポテンシャルを秘めていますが、依然として多くの課題を抱えています。例えば、タンザニアの運輸セクターは、貨物の90%、旅客の70%を道路輸送に依存していますが、国の道路舗装率は10%にも達しません。ケニアにおいても、道路輸送が主要な運輸インフラであるにもかかわらず、政府の資金難により道路の維持管理のための予算が確保されないといった問題を抱えています。また、自然資源の豊富な両国は、国立公園を始めとする観光地へのアクセス改善により、観光客の増加に伴う地域経済の活性化が期待されますが、そのようなアドバンテージを十分に活かし切れていません。 このような課題に対応するため、AfDBは、2007年3月に「アルーシャ〜ナマンガ〜アティ川間道路改善事業」を承認し、タンザニア北部のアルーシャとケニアのアティ川(首都ナイロビと国際貿易港であるモンバサ港を結ぶ国道との合流点)を結ぶ国際幹線道路の改良を主な活動内容とするプロジェクトに着手し、6年の工期を経て道路自体は完成しました。現在はタンザニア・ケニア税関の一本化を進めており、本プロジェクトを通じて、同区間の輸送能力の増強、それに伴う域内の経済統合の推進、ひいては経済の活性化などの開発効果が期待されます。 なお、本プロジェクトは、2005年6月にアフリカ開発銀行グループと日本政府が発表した「アフリカの民間セクター開発に関するアフリカ開発銀行との共同イニシアティブ(EPSAイニシアティブ:Enhanced Private Sector Assistance for Africa)」に基づくJICAとの協調融資案件であり、AfDBグループとJICAの事業連携となるプロジェクトとして位置付けられています。 ※ 2001年、ケニア、タンザニア、ウガンダにより結成。その後、2007年に、ルワンダ、ブルンジが参加。 |

