MDBsパンフレット(2013年版)
CONTENTS: 表紙 | はじめに | MDBsと日本 | 地域開発金融機関の域内加盟国分布図 | 世界銀行グループ | アジア開発銀行 | 米州開発銀行 | アフリカ開発銀行 | 欧州復興開発銀行 | 国際開発金融機関の一覧表 | MDBsで活躍する日本人職員 | MDBsでのキャリアを志す皆さんへ | 問い合わせ

更に詳しい情報は下記インターネットホームページをご参照ください。
http://www.adb.org/jro/default-jp.asp(駐日代表事務所、日本語)

沿革
アジア開発銀行(ADB)は1966年の創設以来、アジア・太平洋地域を対象とする国際開発金融機関として、同地域の生活向上のための様々な支援を実施してきました。現在、ADBは世界最大の貧困人口を抱える同地域の貧困削減を図り、平等な経済成長を実現することを最重要課題として、この困難な問題に立ち向かっています。
ADBの本部はマニラに置かれ、59か国出身の1,037名の専門職員とフィリピン出身者が大多数を占める1,893名の補助職員が働いています。
ADBにおいては、総務会が最高意思決定機関であり、総裁も、総務会の選挙で選出されます。日常の業務の運営は、12名の理事(うち8人が域内国を代表、4人が域外国を代表)からなる理事会に委任されています。総裁は、理事会の議長かつ事務局の長であり、理事会の決定に基づいて銀行の業務を指揮実行します。
主要な業務
ADBの主な機能は、(1)開発途上加盟国に対する融資等、(2)開発プロジェクト・開発プログラムの準備・執行のための技術援助及び助言、(3)開発目的のための公的・民間支援の促進、(4)開発途上加盟国の開発政策の調整のための支援等です。
ADBの財源には、比較的所得の高い開発途上加盟国への融資業務に使われる「通常資本財源(OCR)」と、低所得国向けに緩和された条件で貸付等を行うのに使われる「アジア開発基金(ADF)」があります。この他に、加盟国からの拠出金とADFからの配分金等からなる「技術援助特別基金(TASF)」等があり、技術援助に用いられています。
ADBは、2008年4月に、2020年までを対象とする長期戦略「ストラテジー2020」を策定し、この実施に必要となる財務基盤の充実を図るため、2009年4月、OCRの資金規模を倍増する第5次一般増資を決定しました。また、2012年5月には、2013〜2016年の4年間を対象としたADF第10次増資を決定しました。
アジア太平洋地域の貧困削減の取組みには、経済状況の把握や将来の見通しを考えることも不可欠です。ADBでは毎年『Asian Development Outlook(アジア開発展望)』を策定し、アジア・太平洋地域の経済の現状と今後の見通しを、その時々のトピックを交えながら情報発信しています。
また、ASEAN+3(ASEAN〔東南アジア諸国連合〕に加盟している、インドネシア、ブルネイ、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、カンボジアの10ヶ国と日本、中国、韓国)との連携による債券市場育成支援など、地域的枠組みの推進に貢献しています。
課題
近年、アジア諸国は高い成長を続けていますが、未だ貧困の問題を克服していません。アジア・太平洋地域には、1日2ドル未満での生活を余儀なくされている人(貧困人口)が約18億人おり、これはアジア全人口の半分近くに相当します。更には将来のエネルギー需要への対応や環境問題への取組み、投資環境の改善といった課題に直面しています。
これに対し、ADBは長期戦略“Strategy 2020”に基づき、「貧困のないアジア太平洋地域」というビジョンのもと、インフラ開発、環境、地域協力・統合、金融セクター開発及び教育を中核分野として支援を実施しています。
■ADB出資割合(2011年12月現在)

■ADB融資状況(通常資本とアジア開発基金の合計、2011年:承認ベース)〔単位:億ドル〕

| 日本の大規模な国際貢献の第1号 | ||||||||||||||||||||
| ■設立時の貢献 ADBの設立当時、我が国はまだ、戦後の復興期からようやく経済発展期にさしかかったところであり、外貨準備高は20億ドル、年間ODA総額は2億8,000万ドル、国民一人あたりGDP39万円という状況にありました。しかしながら、アジア地域全体の経済発展のために我が国が果たすべき役割に鑑み、資本金10億ドルのADBの設立準備に中心的な役割を果たし、全体の1/5にあたる2億ドルを負担したのです。ADB設立は、我が国にとって大規模な国際貢献の第1号であったとも言えましょう。 ■人的貢献 高い専門知識や語学力、グローバルスタンダードに見合う学歴や職務経験など、MDBsで働く職員には高度なqualification(資格・素質)が求められます。そのような中で、ADBにおいては多数の日本人職員が活躍しており、国籍別の職員比率では第一位となっています。 ■年次総会の開催 各国の代表者が集う年次総会は、毎年春、ADBの本部があるフィリピンまたはその他の加盟国で開催されています。わが国においては、1966年の創立総会を東京で、1987年の第20回総会を大阪で、1997年の第30回総会を福岡で、そして2007年の第40回総会を京都で開催しました。 ■信託基金を通じた貢献 我が国は、貧困削減のための活動を支援する「貧困削減日本基金(JFPR)」等の信託基金を通じ、ADBとのより一層の協力を行っています。
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タイ太陽光発電所建設事業 タイでは、着実な経済成長に伴い電力需要が伸びていますが、総発電量の大半を天然ガスや石炭に依存しているため、電源の多様化が急務となっています。そこでタイ政府は、再生可能エネルギーの普及を促進し、その発電能力を大幅に引き上げることで、今後も見込まれる需要増に応える方針を明らかにしています。 こうしたタイ政府の取り組みを支援するため、ADBは、タイ中部における太陽光発電所建設事業に融資を行いました(7千万ドル上限)。この事業は、太陽電池を採用した世界最大級73MWのメガソーラー発電所を、わずか2年で建設するというもので、その技術、規模、スピードにおいて、先駆的な事業として大きな注目を集めました。 本事業では、2012年6月に電力供給が開始され、周辺の小学校や農業施設に安定的な電力が供給されており、約7万世帯がその恩恵を受けています。なお今後10年間この発電所を運用することによって、毎年計6万トン以上のCO2削減に貢献する見込みです。 本事業をきっかけとして、タイでは、複数の太陽光発電事業が実施・計画されており、本事業の成功が太陽光発電の普及に果たした役割は大きいと言えます。ADBは、タイだけでなく、電力不足の問題を抱える他のアジア・太平洋地域の国々に対しても、この事業の経験を生かしつつ、さらに積極的な支援を行う予定です。 |
