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平成11年1月1日

大蔵大臣談話

 

  • 本日誕生する新しい通貨「ユーロ」を歓迎する。欧州地域における30年以上にも及ぶ経済・通貨統合へ向けた歩みが、欧州各国の努力によりユーロという単一通貨の誕生によって更に大きく前進したことを評価したい。ユーロの誕生により欧州地域の経済統合が深まり、貿易・投資や労働の移動などが活発化し、当該地域の成長が促進されるものと期待される。また、ユーロは巨大な経済圏を背景とする通貨であり、国際通貨システムの中で重要な地位を占めることとなるものと考えている。我が国としては、経済面・国際通貨面でユーロ諸国との連携を一層深めて参りたい。

 

  • 我が国としても、ユーロの誕生や、一昨年来のアジア通貨危機といった内外の経済・金融情勢の変化を踏まえ、我が国通貨「円」の国際化を図っていくことが極めて重要な課題であると考えている。先般、円の国際化を推進するため、我が国の短期金融市場の厚みを増すような措置や、海外の投資家が我が国の国債等に投資しやすくなるような仕組みなど、具体的な方策をとりまとめ発表を行ったところであり、今後も円の国際的な使用を一層推進するため幅広い分野で努力していきたい。

 

  • なお、数日中に市場でのユーロ取引が開始されることとなるが、その際にはスムーズな取引が行われるよう、市場関係者の努力と協力を期待したい。

 

連絡・問合わせ先
 大蔵省 国際局 国際機構課
  電話:03-3581-1806