第51回IDB・第25回IIC年次総会 日本国総務演説(平成22年3月22日 於:メキシコ・カンクン)
第51回米州開発銀行・第25回米州投資公社年次総会総務演説
(平成22年(2010年)3月22日(月)於:メキシコ カンクン)
| 1. 序 |
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| 2.ハイチ・チリの震災、中南米カリブ(LAC)地域の防災の取組み |
| また、極めて深刻な被害を受けたハイチの復興のため、国際社会は協働して支援を迅速に具体化していく必要があります。その一環としてハイチのIDBに対する債務を削減することを強く支持します。 |
3.危機の総括と今後の展望 |
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次に、経済・金融危機について述べたいと思います。 IDBは今次危機以前の好況時から“All That Glitters May Not be Gold”と題されたレポートを出して域内諸国に対し危機への備えを怠らないよう警鐘を鳴らしてきました。また、危機の最中には緊急財政支援など危機の影響の軽減に積極的に取り組んできました。今後は、世界経済が出口に向けた動きを加速していく中で、LAC地域をめぐる資金の流れの変化を分析し、借入国への政策アドバイスや必要となりうる支援を効果的・効率的に行っていくことを強く期待します。 |
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危機の中でIDBが果たしてきた役割を高く評価するとともに、危機への対応が貧困削減への取り組みを犠牲にすることがあってはならないことを強調したいと思います。その任務を適切に遂行していくため、IDBは健全な財務基盤を維持しつつ必要な融資量を確保していく必要があります。こうした観点から、我が国は、最大の域外出資国として、IDBの一般増資を支持します。各国総務の間で、一般増資、ハイチの債務を放棄するためのFSO増資及び改革アジェンダを内容とするカンクン宣言が合意に至ったことを大いに歓迎いたします。関係者のご尽力ならびに各国総務が示された柔軟性を高く評価いたします。また、我が国が重視してきた新たなCapital Adequacy Frameworkをはじめとする財務リスク管理強化のための諸措置について大幅な進展が見られたことは喜ばしいことです。
5. 日本とIDBの協力(結語に代えて)
日本とLAC地域は、100年に及ぶ移民・交流の歴史を有し、安定し成熟した関係を築いております。その中で、IDBは日本のLACとの協力の最も重要なチャネルとなってきました。昨年11月には、アジアにおいてIDBの活動及び中南米・カリブ海諸国への理解促進を図る目的で、IDB設立50周年記念のセミナーが開催され、アジアとLAC地域の開発協力や経済連携強化について活発な意見交換が行われました。中間所得層が拡大し続けるアジアとLAC地域は、互いに市場としての重要性を増していくことが確実であり、アジア諸国とLAC地域が共に持続可能な成長を続け、世界経済の安定と拡大に寄与していくことを強く期待します。 日本とIDBは、新たなグローバルな課題についても、さらに協力を拡大していくことが出来ると思います。そのうち最も喫緊な課題が環境面での取り組みの強化であることは言うまでもありません。日本は途上国の地球温暖化問題への取り組みに積極的な支援を行うことを表明していますが、そのための最も重要なパートナーの一つがIDBであると考えています。地球温暖化対策においては、民間の資金と技術の最大限の動員が必要であり、我々はその目的に適う公的金融機関であるJBICの機能の拡充に取り組んでいるところです。この分野でのIDBとJBICの協力が進展していくことを楽しみにしています。 日本とLAC諸国は長年の友人であり、日本は常に地球の裏側からこの地域に強い関心を寄せています。IDBが、我々をつなぐ最良の絆であり続けることを心から望んでいます。 どうもありがとうございました。 |
