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第52回AfDB・第43回AfDF年次総会 日本国総務演説(平成29年5月23日 於:インド・アーメダバード)

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第52回アフリカ開発銀行・第43回アフリカ開発基金年次総会 日本国総務演説
(平成29年(2017年)5月23日(火) 於:インド・アーメダバード)


1.はじめに

 ジャイトリ−議長、アデシナ総裁、各国総務各位、並びにご列席の皆様、

 日本政府を代表して発言する機会を頂き感謝申し上げます。

 まず最初に、インド政府及びグジャラート州政府の暖かい歓迎に感謝致します。地理的・歴史的にアフリカと深い関係を有するここインドにおいて、アフリカの課題や未来を議論できることを心より嬉しく思います。

2.アフリカ開発におけるAfDBとの連携

(総論)
 豊富な天然資源と急速に増加する人口を擁するアフリカには、間違いなく、多大なる成長のポテンシャルがあります。他方で、近年のアフリカは、一次産品価格の変動やエボラ出血熱の流行、テロ等の様々な要因による社会の不安定化といった、困難な課題にも直面してきました。

 こうした状況の中、アフリカがそのポテンシャルを存分に発揮できるよう、アデシナ総裁は「High 5s」という政策アジェンダを掲げ、エネルギー等のインフラ整備や産業化の促進、雇用創出や保健サービスの改善による生活の質の改善等に強力に取り組んできました。こうしたSDGs達成に資する精力的な取り組みを、日本は高く評価しています。

 昨年8月、ケニアのナイロビで開催したTICAD VIにおいて、日本は、アフリカ開発における3つの優先分野として、(1)質の高いインフラ整備を通じた経済の多角化・産業化、(2)強靭な保健システムの構築、(3)雇用創出を通じた社会の安定化、に取り組むことを表明しました。こうした方針は、まさに「High 5s」と軌を一にするものです。

 このように、日本とAfDBは、アフリカ開発に係るビジョンを共有する良きパートナーです。日本がAfDBとの連携を重視していることは、日本がAfDF14次増資における貢献を強化したことによく現れています。日本は、従来のグラント貢献と新たに導入された融資貢献の両方を活用し、貢献シェアを大きく増加させました。

(各論)
 それではここで、日本がAfDBと連携して取り組むアフリカ支援について、具体的な事例を3点申し上げたいと思います。

 第一に、EPSA(Enhanced Private Sector Assistance for Africa)について申し上げます。
 アフリカにおける民間主導の経済成長を促進するため、2005年に立ち上げたEPSAは、EPSA 1の10億ドル、EPSA 2の20億ドル、それぞれの目標を達成するなど、大きな成果を上げてきています。
 TICAD VIでは、EPSA 3の規模を、3年で33億ドルにまで拡充することに合意しました。質の高いインフラの整備や保健システムの整備・栄養不良問題への取組を重点分野とするとともに、クリーン・コール技術を推進するための3億ドルの特別枠を設定しました。
 日本としては、AfDBと密接に協力しつつ、この重要なEPSAの着実な実施に取り組んでまいります。

 第二に、エネルギー分野での協力です。
 電力の問題は、アフリカの産業発展を阻害する最も大きな要因の一つです。これを解決するためには、従来型のエネルギーや再生可能エネルギーを適切に組み合わせた、バランスのとれた現実的なエネルギー政策が必要です。
 経済性に優れ、アフリカが有する豊富な石炭資源を活用できる石炭火力は、アフリカ諸国にとって重要な電力源と考えます。超々臨界技術に代表される優れたクリーン・コール・テクノロジーを活用すれば、環境にも配慮しつつ、アフリカに必要とされる電力を供給することができます。
 このためには、EPSAによる支援に加え、上流における案件準備から下流におけるプラントの管理・保守点検に至るまでの、首尾一貫した知識面の支援を提供することが必要です。
 日本政府は、こうした包括的な支援枠組みの立ち上げに向け、AfDBとともに取り組んでいます。

 第三に、ビジネス面の協力です。
 民間部門の活動がアフリカ経済の成長に果たす役割は、ますます大きくなっています。こうした中、AfDBは本年7月、東京において日・アフリカビジネスフォーラムを開催し、貴重なビジネス機会を提供することとしています。
 こうした活動に取り組む東京事務所を高く評価するとともに、同フォーラムの開催を機に、アフリカと日本のビジネス面での関係が更に強化されることを期待します。

3.結語

 アフリカは、「世界の希望を担う大陸」であり、私は、アフリカのポテンシャルを実現する上で、AfDBが極めて重要な役割を果たすと信じています。
 日本は、アフリカを持続的かつ包摂的な成長の軌道に乗せるために、アデシナ総裁の素晴らしいリーダーシップの下で、「High 5s」を積極的に推進するAfDBを強く支持します。

 ご清聴有難うございました。

(以上)