第27回IMFC コミュニケ(ポイント)(平成25年4月20日)
第27回国際通貨金融委員会(IMFC)コミュニケ(仮訳)
[2013年4月20日 於:米国・ワシントンD.C.]
政策対応により重要な短期的リスクは緩和してきている。一様でない回復が明らかになりつつあるが、成長と雇用創出は依然として弱過ぎる。以前からのリスクがいくらか残っている一方で、新しいリスクが生じつつある。持続可能な成長を促進し、世界経済の強靭性を回復するために、我々は断固たる行動をとる必要がある。金融セクターの修復と改革は引き続き優先事項である。先進国は、信頼に足る財政計画を実施しつつ、内需を支えることと、成長の重荷となっている構造的な弱さに対処する改革とのバランスをとる必要がある。比較的高い成長を経験している新興国と途上国は、政策余地の再構築を始めるとともに、不安定な資本フローに晒されている国は金融の脆弱性を避けるべきである。我々は、専務理事のグローバル政策アジェンダで示されている方向性を歓迎する。
先進国 米国においては緩やかかつ着実な民間部門主導の回復が生じている一方、日本はデフレと闘う取組を更に強化した。ユーロ圏は全体として未だ回復を実現していない。ほとんどの先進国において、財政の改善を継続的に進めることが極めて重要である。国の状況が許す場合は、財政政策は成長を支えるために、景気循環を増幅させることを回避し、構造的財政収支に焦点をあて、自動安定化装置を完全に機能させるべきである。とりわけ米国と日本は、信頼に足る中期財政健全化計画が引き続き極めて重要である。緩和的な金融政策は成長の強化を支えるために依然として必要だが、信頼に足る中期財政健全化計画並びに金融セクター改革と構造改革のより強固な進展に伴われている必要がある。これは金融緩和が資本フローと為替レートへ及ぼす潜在的な影響を限定的とすることにも助けとなるだろう。金融緩和からの最終的な出口は、注意深く管理され、明確にコミュニケートされる必要がある。ユーロ圏においては、銀行のバランスシート修復、金融市場の分断の更なる縮小が重要である。生産性と雇用を高める構造改革の更なる進展は継続する必要がある。通貨同盟の強靭性を高めるために、効果的な銀行同盟とより強い財政統合の核となる要素について、より具体的な進展が必要である。
新興国・途上国 経済活動が持ち直す中、政策余地を再構築し金融の脆弱性を防ぐため、政策を測り直すべきである。大規模で変動する資本フローから生じるマクロ経済と金融の安定性のリスクを扱う場合、マクロ経済政策の調整は健全性のための政策措置や、適切な場合には資本フロー管理政策によって支えられうる。しかし、そのような手段は保証されたマクロ経済調整を代替すべきではない。我々は、移行期にあるアラブ諸国に対するIMFの支援の強化に留意し、これまでの二国間の支援を歓迎する。困難な改革を行っている国を支援するため、IMFおよび一層多くの加盟国によって、より多くのことがなされる必要がある。我々はまた、小国におけるプログラム設計や技術支援への需要をよりよく反映するため、IMFが小国への関与を強化していることを歓迎する。
低所得国 多くの低所得国において力強い成長が継続していることが、補助金改革を通じた焦点を絞った低所得層支援等を通じ、切迫するインフラ需要や社会的ニーズに対応しつつ、政策バッファーを補充する余地を提供している。我々は、低所得国向けのIMFのファシリティの最近の変更とゼロ金利の一時的な延長に留意する。我々は、金の売却益に関する2012年の決定に沿って、IMFの譲許的融資の自立的な持続可能性を確保するために必要な資金を発動するよう加盟国を促す。我々は、低所得国のニーズに関連して、PRGTの持続可能性を注意深くモニターすることをIMFに求める。我々はまた、IMFの支援プログラムにおける債務上限ポリシーの見直しの完了に期待する。
強靭性の回復 我々は、状況に応じた政策アドバイスの基礎として、IMFが他の機関と協働の下で行った雇用と成長についての作業を歓迎する。債務を持続可能な道筋に乗せるための改革が極めて重要である。我々は、IMFに対して、重い債務に対処した経験から得られた教訓を引き出すことを求める。金融セクター改革を実施することを改めてコミットすることも必要である。我々は、金融規制改革のグローバルな影響の評価を含め、このアジェンダの推進におけるIMFの金融サーベイランス戦略の重要な役割を強調する。データ・ギャップの縮小についても更なる進展がなされるべきである。グローバル・インバランスは縮小が続いているが、これらの不均衡の構造的な源を減少させるために、より多くのことが行われる必要がある。リバランスを支えるため、赤字国は国内貯蓄を引き続き増加させ、黒字国は成長の源を強化しなければならない。加えて、是正の継続を確保するためには、適切な場合には為替レートの更なる柔軟化に支えられた、財政改革と構造改革が必要である。我々は通貨の競争的な切り下げを回避し、貿易および投資に関わる如何なる形の保護主義も回避することへのコミットメントを確認する。脱税と闘うことは、全ての加盟国の財政の強靭性の強化を助けるために極めて重要である。この点について、我々は税及びマネロン・テロ資金対策の分野の透明性を促進することを決意する。
IMFサーベイランス 多国間の視点の二国間のサーベイランスへの統合、およびリスクとスピルオーバーに関するIMFの分析を向上させるために、強化されたサーベイランス枠組を公平かつ効果的に実施することが必要である。我々は、統合サーベイランス決定、資本フローに関するIMFの作業の結果、暫定版対外セクターレポート、スピルオーバーレポートを歓迎する。我々は、今後の透明性ポリシーの見直しに期待する。我々は、非伝統的な金融政策が資本フローと資産・一次産品価格に与える影響、為替レートの変動における資本フローが果たす役割、およびグローバルな流動性に関する更なる分析を求める。
ガバナンス改革 我々は、2010年の改革の批准に向けて必要な手続きを完了していない加盟国に、遅滞なくそれを行うよう求める。我々は、信頼性、正当性、実効性の鍵であるIMFのクォータとガバナンス構造の改革の完了させることに引き続きコミットしている。我々は新しいクォータ計算式に関する作業を、第15次クォータ一般見直しの作業に統合する。クォータ計算式は、簡素で透明性が高く、クォータの複数の役割に整合的であり、加盟国に概ね受入れ可能な結果を生み、適時で質が高く、広く利用可能なデータに基づいて実施可能であるべきである。我々は、理事会が、第15次クォータ一般見直しの一部として新しい計算式に合意することを強く求める。調整の結果、ダイナミックな国々のクォータ・シェアが、これらの国々の世界経済における相対的な地位に沿って増加し、従って新興市場国・途上国全体としてのシェアが増大しうることが期待される。最貧国のメンバーの発言権と代表性を保持するための手段が講じられるだろう。我々は、2014年1月までに第15次見直しを完了させるという我々のコミットメントを再確認する。
我々は、独立評価機関に対する二回目の外部評価の結論を歓迎し、その提言の実施を期待する。
次回IMFC会合 我々の次回会合は、2013年10月11-12日にワシントンD.C.で開催される。
