第23回IMFC コミュニケ(ポイント)(平成23年4月16日)
シンガポール財務大臣のターマン・シャンムガラトナム議長の下で開催。
我々は、ターマン大臣を我々の新しい議長として歓迎する。我々は、ユーセフ・ブトロス・ガリ博士が困難な時期にIMFC議長を務めてくれたことに感謝する。
世界経済:世界経済の回復は強固になりつつあるが、依然脆弱である。我々は、重大な先行きのリスクについて議論し、回復を強化するために必要な行動をとることを決定した。新興国の景気過熱を避けるための措置を採り、一次産品価格の上昇がもたらすリスクに対処しつつ、金融の安定とソブリン債務の持続可能性に対する課題への対処に向けた進捗を加速させ、先進国の時宜を得た財政健全化を確保するために、信頼に足る行動が必要である。我々はまた、中期的な持続可能性のために雇用創出が重要であることを強調する。こうした中、日本での悲劇的な出来事及びいくつかの中東・北アフリカ諸国の状況がもたらす当面の経済的影響にもまたよく注意すべきである。政策は国境を越えた大きな影響を持ち得るため、我々は、政策の波及に対処し、世界経済の力強く均衡ある成長を確保するために引き続き協働することにコミットする。
世界的な金融の安定:我々は、金融セクターの強靭性及びその経済の回復を支援する能力を高めるための努力を加速することにコミットしている。過度の金融面でのリスク・テイクとモラル・ハザードに対処し、金融センターの監督・規制を強化するため、更なる進捗が必要である。金融規制を改善することについての最近の国際合意は、今実施され、より実効的な監督を伴わなければならない。健全性基準を高めることを通じたものを含む、グローバルなシステム上の重要性を有する金融機関がもたらすリスクに対処するための、また国境を越えた破たん処理に関する、更なる協力と前進が必要である。我々は、これらの分野、マクロ健全性の政策枠組み及びシステミックな金融セクターを有する経済についての今後の金融セクター評価プログラムの報告に関するIMFの貢献を歓迎する。我々は、シャドー・バンキングの活動に関連するリスクについての金融セクターの監視を改善することを求め、非協力的な国・地域に取り組むモメンタムを維持することに合意する。我々は、データ・ギャップに関する取組みについてのアップデートを歓迎し、具体的な進捗を期待する。
国際通貨システム(IMS):
我々はIMSの機能に関するIMFの分析作業を歓迎する。
サーベイランス:我々は、3年おきのサーベイランス見直しにおいて、IMFのサーベイランスの有効性・公平性・牽引力について、サーベイランスの枠組みにおける潜在的なギャップと必要とされる如何なるアップデートの評価を含む、徹底的な評価を行うことを期待する。バイ及びマルチのサーベイランスを改善すること、金融面とマクロ経済面の関連付けを強化することに、引き続き重点を置くことが必要である。我々は、最近のIEO報告も踏まえ、我々の次の会合までに、リスクの特定、大規模なシステミックリスクをもたらす国に関するサーベイランス、サーベイランスの成果についての一貫性と一体性を含む、IMFのサーベイランスを更に強化するための具体的な提案を求める。我々は、システム上の重要性が最も大きい経済についての率直で包括的なスピルオーバー報告書に期待しており、統合された多国間のサーベイランス報告書を我々の次の会合で議論することを期待する。
資本フロー:資本流入への対処に関する最近のIMFの作業は、各国の経験を踏まえた、包括的でバランスの取れた資本フローへの対処に関するアプローチにつながるステップである。各国個別の状況と金融面での統合の利益を十分踏まえつつ、そうしたアプローチは、資本流出につながる政策と資本流入への対処策の双方についての勧告を含むべきである。我々は、IMFに対し、世界的な流動性、資本勘定の管理に関する加盟国の多様な経験、国境を越えた資本フローの自由化、国内の金融市場の発展を更に深く分析するよう強く促す。
流動性:我々は、適切なセーフガードを伴い、流動性供給の仕組みを含む、システミックな危機に対処するためのグローバルな資金セーフティ・ネットについての今後の議論を歓迎する。我々はまた、新規借入取極の資金の大幅な拡大を歓迎する。我々は、IMFに対し、地域金融取極とともにIMFとの協力のための広範な原則の作成に取り組むことを求める。我々は、SDRの構成通貨拡大のための基準に則った道筋について更に作業することを求める。
低所得国(LICs):LICsは、危機以前の強固なマクロ経済政策面でのバッファーが主な理由となって、世界的な危機の間、かつてよりも強靭性を示し、順調に回復してきているが、殆どの国は最近の食糧・燃料価格の高騰に対し脆弱なままである。こうした価格面でのショックの経済的・社会的影響に対処することが重要である。IMFは、政策支援及びLICsが国際収支問題を克服することを助ける資金支援の提供を継続すべきある。我々は、IMFに対して、LICsの脆弱性と債務の持続可能性を評価するためのツールを洗練し、LICsが変動により良く対処することを支援するための手段を検討するよう求める。
ガバナンス:我々は、2008年のクォータ・ボイス改革の発効を歓迎し、全ての加盟国に対し2010年のクォータ・ガバナンス改革を2012年の年次総会までに発効させるべく作業することを強く促す。我々は、世界経済・金融協力の重要なフォーラムとしてIMFCの役割を高めることを期待する。
日本の地震:我々は、最近の自然災害の影響に立ち向かう日本政府及び日本国民に対し、哀悼と支援の意を表明する。
次回IMFC会合:我々の次の会合は、2011年9月24日にワシントンD.C.で開催される。
