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第22回IMFC コミュニケ(ポイント)(平成22年10月9日)

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第22回国際通貨金融委員会(IMFC)コミュニケ
(2010年10月9日 於:ワシントンD.C.)

2010年10月9日、エジプト財務大臣のユースフ・ブトロス・ガーリ議長の下で開催。

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  • 1.世界経済:経済の回復は進んでいるが、依然として脆弱であり、加盟国間で一様でない。こうした潜在的な緊張の原因に直面し、我々は強固で持続可能かつ均衡ある成長を確保するために引き続き協力して取り組み、この共通の目標を損なう政策措置を慎むという我々の強いコミットメントを強調する。我々の優先事項は、依然残る金融セクターの脆弱性に対処すること、民需の強固な成長と雇用創出を確保すること、健全な財政と債務の持続可能性を確保すること、黒字国と赤字国の責任を認識し、世界経済がよりバランスの取れた形となるように取り組むこと、大きく不安定な資本移動という課題に取り組むことである。あらゆる形の保護主義の拒絶は我々の危機に対する協調対応の重要な要素であり続けなければならない。ドーハ・ラウンドを成功に導くために、新たな努力が今直ちに必要である。

  • 2.金融セクター:我々は、グローバルな流動性基準とレバレッジ比率の導入と共に、銀行の資本の質と量を大幅に改善させるという最近のバーゼル合意を歓迎する。我々は、完全でタイムリーな一貫性ある国境を越えた実施を期待しており、それは金融セクターの強靭性を改善するであろう。規制、監督、国境を越えた破たん処理、マクロプルデンシャルサーベイランスを改善するための更なる措置が必要である。また、公平な条件を確保しつつ、バランスシートや市場のインフラを強化し、システム上重要な金融機関とモラルハザードから生じるリスクを減らすための進捗が必要である。我々はIMFに対し、関係機関と共同でこの重要な課題に貢献することを求める。我々はデータ・ギャップに関するIMF・FSBの進捗報告を歓迎し、その提案をフォローアップするための更なる努力を慫慂する。

     

  • 3.低所得国:多くの低所得国の強靭性と急速な回復は明るい変化である。これらの国々が近年実施した重要な改革のおかげで危機において彼らの経済への影響が和らいだ。政策余地を再構築することは、それらの国々の成長・開発のニーズに応えるために効率的な投資と持続可能な借入れの能力を強化することと共に、優先事項である。我々は加盟国の譲許的貸付への貢献を歓迎し、新たな貢献国からの支援を含む更なる支援を求める。国際社会は、支援のコミットメントを達成するなどして、2015年までにMDGsを達成するための努力を倍増する必要がある。

     

  • 4.IMF改革:我々は、我々が求めたIMFのガバナンス・マンデートの見直しについてのIMFによる広範かつ現在進行中の作業を歓迎する。IMFは危機の間加盟国のニーズに適応し、適切に対応してきた。マクロ金融サーベイランスと政策協調のためのグローバルな機関として、その役割と有効性を強化するために更なる行動が至急必要である。

  • ・ クォータとガバナンス改革:我々はクォータ・ガバナンス改革が機関の正当性と有効性にとって極めて重要であることを再度強調する。IMFはクォータを基礎とする機関であり、引き続きそうあるべきである。我々は2008年のクォータ・ボイス改革に同意していない加盟国に対し速やかに同意することを強く求める。我々は核となる改革分野で一致点を見出すために進捗を重ねてきており、残った課題の解決に積極的に取り組んでいる。これらの課題は、2009年10月の我々のイスタンブール・コミュニケと整合的なクォータの増資規模とクォータの移転、IMF理事会における新興市場・途上国のボイスと代表性の向上、最貧国の投票権シェアを保護するための方法、大臣級の関与と戦略的監督の強化、IMFや他の国際金融機関の長に関する、開かれた、透明で能力本位の選任プロセスといった点に関してである。我々は理事会とマネジメントの説明責任、理事会の有効性、スタッフの多様性に関し進捗を求める。事柄の緊急性を踏まえ、我々はクォータ・ガバナンス改革の進捗について10月末までに専務理事がIMFCに報告するよう求める。

  • ・ サーベイランス・マンデート:危機の教訓を生かし、IMFの二国間及び多国間サーベイランスは更に強化されなければならない。先進国の脆弱性を明らかにする、より強化され、かつ公平なサーベイランスが優先事項である。サーベイランスは金融の安定の問題とそのマクロ経済面との連関により焦点を当てるべきであり、国境を越えた波及効果にもより注意を払うべきである。サーベイランスのツール間の相乗効果もまた強化されるべきである。我々はシステミックな金融セクターを有する加盟国のFSAP金融安定審査をサーベイランスの一部とする決定を歓迎する。我々は2011年に3年おきの見直しにおいて、厳密さ、率直さ、公正さ、システミック課題への焦点、牽引力を改善するための方策を含め、IMFのサーベイランスの枠組みの有効性を検討することを求める。我々は各国が4条協議における義務を果たすよう要請する。我々は次回会合での進捗の見直しに期待する。

  • ・ 融資マンデート:我々は危機当初に融資制度を包括的に見直したが、フレキシブル・クレジット・ラインを改良し、予防的クレジット・ラインを創設することによりIMFの危機予防の役割を更に強化する理事会の最近の決定を歓迎する。これらは重要な取組みであり、今後その評価を要する。また、我々はIMFに対し、システミックなショックに加盟国が対処するのを支援する能力を改善し、他の関連機関、特に地域金融アレンジメントと協力するための方策に関する作業を継続するよう求める。我々は、進捗報告を期待する。

  • ・ 国際的な通貨の安定のためのマンデート:国際通貨システムは強靭性を示したが、グローバル・インバランスの拡大、不安定な資本フロー、為替動向、公的準備の供給と蓄積に関連した諸課題の結果として、緊張と脆弱性が残っている。これらの課題が世界経済と国際金融システムの安定性が有効に機能するために極めて重要であることを踏まえ、我々はIMFに対し資本フローのマネジメント効果を高めるのに役立つ綿密な調査を含むこれらの分野における作業の深化を求める。我々は更なる分析や提案を来年中に検討する。

  • 5.次回IMFC会合:我々の次の定例会合は2011年4月16日にワシントンD.C.で開催される。我々は代理に対し、議論のために事前準備するよう求める。