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第11回IMFC コミュニケ(ポイント)(平成17年4月16日)

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第11回IMF国際通貨金融委員会コミュニケのポイント
[2005年4月16日 於:ワシントンD.C.]

 
(世界経済と金融市場―見通し、リスク及び政策対応)

マクロ経済政策、企業のバランス・シートの改善、良好な金融市場環境に支えられた世界経済の拡大の継続を歓迎。世界経済の成長は、より持続可能なペースに戻りつつ、2005年も引き続き強固である見込み。しかし、地域間の不均衡の拡大、石油価格の上昇及び石油市場のボラティリティの継続によるリスクの増大に留意。長期金利の予想以上に急速な上昇、為替レートのボラティリティの上昇についても警戒が必要。
   

世界的不均衡の秩序立った調整は、各国の共同責任。より持続可能な対外ポジション及びより力強い中期的な成長を達成するため、全ての国が合意された政策対応を適時かつ実効的に実施するよう、具体的な行動をとることを要請。この中には、米国における国民貯蓄の増大のための財政健全化、アジアの新興市場国における必要に応じた為替レートの柔軟性の向上、欧州における成長・内需の促進のための更なる構造改革、日本における財政健全化を含む更なる構造改革が含まれる。
   

石油市場の状況は、世界的な力強い需要、供給懸念、低い余剰生産能力を反映して、中期的に逼迫し続ける見込みであることに留意。石油生産及び精製能力に対する投資へのディスインセンティブの除去努力並びに新技術等を通じたエネルギーの持続可能性・効率性の促進を改めて要請。石油輸出入国間のより緊密な対話と石油市場のデータ及び透明性の改善のための更なる努力も安定を促進。
   

大部分の国においてインフレは比較的抑制。しかし、インフレ圧力の増加が見込まれる中、より中立的な金利への円滑な移行が多くの国にとっての優先事項。ただし、適切なタイミング及びペースは国により異なる。資本流入が力強い国においては、為替レートの柔軟性が円滑な金融運営に資する。
   

財政状態を強化し構造的な弱さに対処するための措置は、中期的な成長及びマクロ経済の安定を支え、人口上の課題に対応するために重要。多くの先進国においては、財政赤字は引き続き大きく、削減すべき。新興市場国においては、財政指標は概して改善。公的債務水準が高い国においては、同水準をより持続可能なレベルに下げるため、更なる努力が必要。先進国・新興市場国ともに、構造改革の推進が必要。
   

アルゼンチンの急速な回復を歓迎。最近の債券交換の募集は重要な前進。債務履行遅滞国に対するIMFの融資政策に沿った残存する不履行債務の解決と構造改革の継続のための前向きな戦略が必要。
   

途上国の大部分、特にサハラ以南のアフリカ諸国がミレニアム開発目標(MDGs)に到達しないリスクについて、懸念をもって留意。投資環境の強化及び民間部門主導の成長の促進のための改革の推進が、引き続き主要な課題。国際社会は、金融・技術支援の増加・より良い協調、更なる債務救済、送金フローの改善策及び途上国の市場アクセスの改善へのコミットを通じ、こうした努力を支援する必要。
   

野心的な多国間貿易自由化の成功は、世界経済の持続的な成長及び経済発展にとって重要。ドーハ・ラウンドの参加国に対して、とりわけ農業における野心的・包括的な成果、貿易障壁の低減及び多国間貿易ルールの強化を目指すよう慫慂。IMFに対して、貿易自由化に伴う調整の緩和及び低所得国における能力構築のための更なる方策の検討を慫慂。次回会合における提案の検討を期待。
   
(IMFの戦略的方向性)

IMFの中期的戦略についての進行中の議論を歓迎。2005年総会までに結論を得ること及び長期的課題について更なる検討を行うことを期待。
   

以下の優先事項について更なる作業を要請。
  サーベイランスはIMFの重要な任務であり、その実効性を強化するためには確固たる努力が必要。より焦点を絞るとともにより選択的であるべき。地域及び世界経済のサーベイランスがより重要な役割を果たすべき。
  脆弱性を軽減し金融の安定を強化するため、金融セクター及び国際資本市場に関する作業を更に強化すべき。
  貸付機能はIMFの重要な柱。全ての貸付は選択的に実施され、また加盟国の強固なオーナーシップ及び制度的枠組みによって支えられて、加盟国を対外的持続性の回復軌道にしっかりと乗せるものであるべき。
  IMFは、健全な政策及び制度を通じた貧困の削減及び力強く持続的な成長の達成のための低所得国の努力を支援する重大な役割を持つ。世銀との強固な協力及び責任の明確化に基づき、IMFの活動及びインストルメントを低所得国の特別な環境及び課題に適合させる努力が継続されるべき。
  IMFは、内部管理、コントロール及びガバナンスに関する最高の基準を満たすべき。予算改革、財務構造及び資源の効率的な配分見直しを更に深化させる必要。リスク管理及びコントロール並びに人事管理システムについての更なる作業を期待。
  協力的な機関としてのIMFの実効性及び信頼性が守られ、強化されなければならない。全ての加盟国のボイスと参加が確保されるとともに、クォータの配分は世界経済の進展を反映すべき。第13次クォータ見直しは、加盟国がクォータ、ボイス及び参加に関する合意に向けて進展するための機会を提供。
   

(貧困削減及び力強く持続的な成長に向けた低所得国の努力に対するIMFの支援)

2005年9月の国連ミレニアム・サミットは、MDGsに向けた進展をレビューし、その後の行動を提示する重要な機会となろう。IMFは、政策提言、能力構築及び債務救済を含む資金支援により、MDGsに向けた進展に必要なマクロ経済の安定、債務持続性及び力強く持続的な高い経済成長の達成のための低所得国の努力を支援する重大な役割を持つ。
   

PRGFの将来需要に見合った財源措置、及び低所得国を支援するためのその他のIMFのインストルメント(ショックに対する加盟国の対応を支援するインストルメントを含む。)、並びにIMFからの資金支援を必要としない諸国に関するIMFのシグナリングの役割を強化する政策モニタリング・アレンジメントに関する更なる作業を期待。
   
援助の効率性及び資金調達の在り方についてのIMF・世銀の作業を支持。国際金融ファシリティ、国際課税といった革新的な開発資金の調達手段については、これまでの進展に関するIMF・世銀の共同ノートを歓迎。
   
HIPC(重債務貧困国)イニシアティブの下での債務救済の最近の進展に留意。低所得国が債務持続性を達成・維持する努力を支援するIMF・世銀による共同の枠組みを支持。
   
国際金融機関に対する債務の更なる救済及びその財源措置のオプションに関する提案につき、IMFの作業及び準備的な議論を歓迎。次回の会合までに、IMF資金・資産の利用を含むこれらの事項について、加盟国と更に議論し、検討することを要請。いかなるIMFによる更なる債務救済も、より広範な国際的努力の一部であるべきことに留意。
   
(その他)
前回の会合において特定されたIMFサーベイランスの目標の達成に向けての進展を歓迎。
   
多くの債券発行国及び投資家により策定された「新興市場における安定的な資本フローと衡平な債務再編のための原則」に留意し、幅広い合意に向けて同原則を改善する努力を慫慂。債務履行遅滞国に対するIMFの融資政策の実行を含め、秩序立った金融危機の解決についての更なる作業を期待。
   
コンディショナリティについての最近のレビューに留意。コンディショナリティの合理化及び加盟国のオーナーシップの強化について進展。
   
第4次協定改正の批准完了を奨励。
   
ウォルフェンソン氏の世銀総裁としての貢献に謝意。
   
次回IMFC会合は2005年9月23日にワシントンで開催の見込み。