現在位置 : トップページ > 国際政策 > 国際通貨制度等〜国際通貨基金(IMF)等〜 > IMF国際通貨金融委員会(IMFC) > 第6回IMFC コミュニケ(ポイント)(平成14年9月28日)

第6回IMFC コミュニケ(ポイント)(平成14年9月28日)

English

第6回IMF国際通貨金融委員会コミュニケのポイント(仮訳)

[2002年9月28日]

  

 国際通貨金融委員会は、2002年9月28日、ワシントンD.C.において、英国・ブラウン財務大臣を議長として、第6回会合を開催。
 

(世界経済と金融市場)
 

 世界経済の回復は、今年初めの予想よりも緩やかではあるが、進展している。国際社会の断固とした政策対応に支えられ、近い将来、成長が強まると予想。しかし、下振れリスクと不確実性は残っており、継続的不均衡にともなう中期的課題も依然として残り、警戒の必要があることを強調。IMF加盟国が、広範かつ持続可能な成長を促進し、政策及び規制の枠組みを強化し、貧困の恒久的な削減を支えるために、必要に応じて政策適応の準備を継続すべきことを要望。また、消費者及び生産者にとって合理的な価格での石油市場の安定の重要性を強調。
 

 先進国経済については、成長は概して強まると予想。しかし、金融政策当局は、仮に景気の下振れリスクが増加する一方で、インフレ見通しが引き続き落ち着いている場合には、金融緩和をすべき。日本では金融緩和がデフレを収束させることを助ける。多くの国では、財政政策は、中期的な健全化目標に注意を払うべき。成長に向けた展望を促進し弾力性を強化するための構造改革も行われるべき。 

  米国においては、企業統治、会計及び監査の強化に向けた現下の行動は信頼を裏付けるために重要。
  欧州においては、特に労働市場及び生産物市場における更なる改革が必要。
  日本においては、銀行及び企業の再編、特に不良債権問題に積極的に取組むべき。
 

 新興市場国のパフォーマンスはまちまちである。アジア経済は力強く回復したが、ラテンアメリカのいくつかの国の経済は、特に外部環境の変化、個別国の脆弱性及び政策の不確実性により状況の悪化に直面。ブラジルの健全な政策へのコミットメントを歓迎。アルゼンチンについては、最近前向きな措置が取られているが、当局は、IMFと協力して、持続的な経済プログラムについての合意のために迅速に行動すべき。
 

 開発途上国の多くも世界経済の動向と一次産品価格の下落に影響されてきた。貧困と闘う持続的な国際的努力が必要。
 

 ドーハ・ラウンドにおける実質的な貿易自由化を達成することが、世界経済にとって重要。
 

(危機の予防と解決の強化)
 

 IMFがその政策助言の質と有効性を向上させ、国家による政策の枠組みの強化と危機の予防に資するためにとった施策を歓迎。サーベイランスにおける優先事項として、厳格な脆弱性評価は、危機の予防にとって鍵であり、この点で債務の持続可能性の評価等の枠組みの向上等を支持。
 

 次回IMFCにてサーベイランスの効果向上のための方策を議論。
 IMF及び加盟国による透明性の向上と情報発信が、一般公衆への情報の供与、金融市場による評価に役立つという点で果たす積極的役割に鑑み、スタッフレポートの自発的な公表の更なる進展を期待。
 

 金融セクター評価プログラム(FSAP)と国際基準における実質的な進捗に留意。コーポレートガバナンス、会計及び監査に関する基準を向上させることが重要。国際資本市場に不確実性がある中、IMF支援へのアクセスが、健全な政策を守ることにおいて果たす役割に着目し、予防的クレジットライン(CCL)の見直しを期待。
 

 IMFのPSI(民間セクター関与)に関する取組み及び危機管理についてのIMFの意思決定における、明確性と予測可能性を強化する枠組みに関する作業を支持。IMF資金に対する例外的アクセスの正当化と強化された手続きを伴う新しい枠組みの提案を歓迎。今後は作業を終了させ、実行に移すことが重要であり、来春のIMFC会合へのプログレスレポートの提出を要請。
 

 持続不可能な国家債務の再編についての契約アプローチ及び成文規定に基づくアプローチの進捗を強く歓迎。公的部門、民間セクター、及び債券発行国が集団行動条項の作成に向けて協力することを慫慂し、それが国際的ソブリン債券発行において早期に導入されることを促す。また、成文規定に基づく国家債務再編メカニズムについてIMFが更に検討し、具体的な提案を作成し、次回IMFC会合において議論することを要請。
 

(低所得国におけるIMFの役割)
 

 ミレニアム開発目標という困難な課題に向けた貧困国による努力を支援する役割を続けることを支持。加盟国による貧困削減戦略ペーパー(PRSP)の作成と実施に向けた努力、及びIMFと他のドナーがその実施する支援とPRSPをより調和させる試みを歓迎。IMFと世銀がこうした問題についての協調を継続し、進捗をレビューすることを期待。
 

 HIPCイニシアティブにおける進捗を歓迎するが、貧困国の持続可能でない債務からの解放を永続的なものとするためには重大な困難が残っていることを認知。HIPCトラストファンドの資金不足は最大限10億ドルに達することに留意し、最近行われた支援のプレッジを歓迎。ドナー国からの実質的なプレッジと資金の拠出を緊急の課題として要望。更に、全ての公的・民間債権者がHIPCイニシアティブに参加することを促す。
 

(資金洗浄及びテロ資金供与との闘い)
 

 昨年オタワで合意された行動計画に呼応して、多くの国が講じた資金洗浄及びテロ資金対策のための措置を歓迎。FATF勧告のROSCの国際基準への追加を支持。
  

(その他)
 

 コンディショナリティーに関する新ガイドラインのIMF理事会による採択を歓迎。今後、本ガイドラインの着実な実施により、IMFプログラムの有効性が高まることを期待。
 

 IMFがその責務を果たすために適切な規模の資金を有することの重要性を強調。クォータは世界経済の進展を反映すべき。理事会において第12次増資の検討が続いていること、及び2003年1月までに総務会に報告書を提出する予定であることに留意。SDR特別配分を定める第4次協定改正の早期実施を報告。
 

 独立評価委員会による最初の報告書「IMF資金の長期利用」を歓迎するとともに、IMF上層部による報告書に盛り込まれた勧告の実現に向けた内部タスクフォースの設立を歓迎する。
  

 次回IMFC会合は2003年4月12日にワシントンで開催される。