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第73回世銀・IMF合同開発委員会 コミュニケ(ポイント)(平成18年4月23日)

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第73回 世銀•IMF合同開発委員会 コミュニケ(ポイント)
(2006年4月23日 於ワシントンD.C.)

 

1.

開発資金の量、質、効率的な活用に関する昨年の重要なコミットメントを踏まえ、第3 回目の「グローバル・モニタリング・レポート(GMR)」に基づきミレニアム開発目標(MDGs)に向けた進捗状況を議論。途上国、先進国及び国際金融機関の相互のアカウンタビリティの原則を再確認。また、クリーンエネルギーと開発の問題についても議論。
   
2. 好調な世界経済、良好な経済運営を背景に、所得面での貧困削減が進展していることを歓迎。他方、特にサブ・サハラ・アフリカ及び一部の中所得国では、進捗が不均等で不十分であることを認識。人的開発の指標については、進展も見られるものの多くの国はMDGsを達成できない見込み。持続可能な経済成長を加速させるためには、ビジネス環境、インフラへのアクセス、市場アクセスの改善や、平等の問題への対処が必要。
   

3.

DAC加盟国、非加盟国を問わずODAが増加傾向にあることを歓迎。全てのドナーに対し、援助の増額に関するコミットメントの完全な実施を慫慂。ODAのGNI比0.7%目標達成に向けて、ドナーが各々のコミットメントに沿った具体的な努力を行うことを慫慂。予防接種のための「国際金融ファシリティ (IFF)」及びワクチンの事前購入コミットメントにおける進展、航空券課税への支持の拡大等に留意。援助量の増加が途上国において効果的に吸収されるようにするための、世銀、IMFの役割にも留意。送金を含む民間資金の流入が、途上国において増加している傾向に留意。
   

4.

パリ宣言で合意された援助効果向上のための枠組みの実施を迅速に進めることを慫慂。途上国では、資金管理の強化、国内資金の動員、ガバナンス、基礎サービスの提供の面での改善が必要。ドナーは、援助額の変動を減らし、資金の予測可能性を高め、途上国の貧困削減戦略との整合性を確保することが必要。可能な場合には複数年の計画やコミットメントを表明していくこと、セクター戦略や財務管理の質が高い場合には経常的費用を支援していくことをドナーに対し慫慂。世銀と他のパートナーに対し、特に保健や教育の分野で国レベルでの協調の強化を要請。万人のための教育(EFA)に関するファスト・トラック・イニシアティブの重要な役割を強調し、現在の資金ギャップを埋めることをドナーに要請。次回会合までにEFAの進展について報告を行うことを要請。MDBsが援助の結果をより重視することの重要性を強調し、結果計測のあり方や各国・機関のインセンティブ強化等に関する世銀の初めての報告を期待。MDBsやドナーが、パートナー国の統計分野の能力強化を支援していくことを慫慂。
   
5. 中所得国や新興市場国において開発を進める重要性に留意。これらの国が貧困削減や国際公共財に与える影響、金融市場へのアクセス等を踏まえつつ、これらの国々への関与についての戦略を世銀が次回会合までに見直し、強化することを要請。
   

6.

汚職対策を含むガバナンスの改善は、MDGs達成に取り組む上で極めて重要。全ての国々においてガバナンスを改善し、機能的な国家の建設を支援し、ガバナンスの改善及び透明性の向上のための国際的なイニシアティブを実施していく必要性に合意。公的財政管理等の分野で、行動の指針となるような個別の指標を更に策定することを世銀に要請。GMRにおける、深刻な汚職は脆弱なガバナンスの表れであるとの分析に留意。IMFや他のMDBs及び加盟国等と連携しつつ、過去10年の経験を踏まえた上で、次回会合においてガバナンスの強化、汚職対策の面での支援戦略を議論することを世銀に要請。この戦略に引き続き、世銀の業務上の明確なガイドラインを作成するべき。
   

7.

IMF、IDA、AfDFにおいて、マルチ債務救済イニシアティブ(MDRI)に進展がみられることを歓迎。ドナーが資金面でのコミットメントを果たし、本イニシアティブを既存のコミットメントに真に追加的なものとすることを慫慂。世銀とIMFが加盟国と協議しつつ、成長を支援し持続不可能な債務の蓄積を避けるために債務持続性枠組みを改善し、「フリーライダー」問題に対応するための効果的なアプローチを構築・実施することを要請。全ての輸出信用機関、国際金融機関や他の公的債権者による本アプローチへの参加を要請し、貸出決定における債務持続性枠組みの活用を慫慂。HIPCイニシアティブの適用可能国の最終リストが作成されたことに留意。
   

8.

ドーハ開発アジェンダは、経済成長の促進や貧困削減のための取組を補完する上で重要。全WTO加盟国による本年中の交渉妥結のための更なる努力を慫慂。成功裡のドーハ・ラウンドの代替ではなく補完であることを認識しつつ、「貿易のための援助」のためのドナーによるコミットメントの増加や、WTOにおけるタスク・フォースの設置を歓迎。世銀、IMFに対し、貿易分野での地域レベルの援助に対するニーズを次回会合までに更に分析すること、貿易関係のニーズを国別支援プログラムに組み込んでいく作業を更に行っていくことを要請。世銀、IMFが貿易と開発の重要性を提唱していくことを要請。
   

9.

多くの低所得国において、エネルギーへのアクセスの欠如が深刻な課題であることを認識。途上国が環境に配慮しつつ購入しやすく安定的なエネルギー供給へのアクセスを高めるための方策を検討することに合意。途上国が政策改革を通じ、国内外の投資を動員することを慫慂。気候変動への適応が開発にとって重要な問題であることに留意。気候変動枠組条約の目標へのコミットメントを再確認。途上国のエネルギー・ニーズ、温室効果ガスの抑制、気候リスクへの適応に対応する世銀のアプローチと、2種類のワークプログラムに対する広範な支持を確認。世銀が次回会合までに投資枠組みに向けた進展の報告を行うために、民間部門の役割を考慮しつつ既存の資金ツールを精査し、クリーンで持続可能かつ費用対効果の高い効率的なエネルギーへの投資を促進するための新たな資金ツールの潜在的な付加価値を探求することを要請。地球環境ファシリティのメンバー国が第4次増資に可能な限り早期に合意することを慫慂。
   

10.

鳥インフルエンザは特に途上国にとって大きなリスク。国際レベル、地域レベル、省庁間など国内のレベルでの協調の継続を要請。鳥インフルエンザに対する世銀の早期の対応を歓迎。
   

11.

財政政策が如何に長期的な成長を支援すべきかについての中間報告を歓迎。2007年初頭の最終報告書に期待。
   
12. 世銀・IMFの協調のあり方を見直す外部委員会の創設に留意。同委員会の調査結果及び提言を期待。世銀とIMFの責任がMDGs達成に関係する重要な論点の全てをカバーするよう両機関に要請。
   

13.

IMFにおけるクォータ、ボイスに関する議論を歓迎。世銀においても政治的なコンセンサスを形成すべく議論を継続することを確認。
   

14.

カラスキージャ新議長を歓迎。開発委員会事務局長代行としてのクレシ氏の業績に感謝。小寺清氏の新事務局長への任命を歓迎。
   

15.

次回開発委員会は2006年9月18日にシンガポールで開催。
 

(以上)