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新聞発表


平成11年3月23日
大蔵省

 

「アジア通貨危機支援資金」の創設について

 

 

  1. アジア開発銀行(ADB)は、本日の理事会において、通貨危機の影響を受けたアジア諸国の経済回復を支援するための「アジア通貨危機支援資金」を創設することを承認しました(別添:ADBプレスリリース)。

  2. 本資金は、昨年秋、我が国が表明した「アジア通貨危機支援に関する新構想―新宮澤構想―」の一環として、通貨危機に見舞われたアジア諸国が国際金融市場で資金調達を行うことを支援するため、我が国の資金拠出により創設されます。本資金は、ADBによって管理されます。本資金の概要は、[別紙]のとおりです。

  3. 本資金は、利子補給及び技術援助、保証の供与に使用されるものであり、我が国は、利子補給及び技術援助分として75億円、保証分として3,600億円(拠出国債)を年度内に拠出する予定です。

  4. 我が国は、通貨危機の影響を受けた各国が、本資金を活用して現下の経済困難を克服し、速やかに安定的な成長経路に復帰することを期待します。

(以上)

連絡・問合わせ先
大蔵省国際局開発機関課 第2係
 電話:03-3581-4111(内線2913)
    03-3580-3238(直通)
大蔵省ホームページ http://www.mof.go.jp



【別紙】

 

アジア通貨危機支援資金の概要

 

 

1.目的


 「アジア通貨危機支援資金(Asian Currency Crisis Support Facility)」は、通貨危機に見舞われた国の円滑な資金調達(借入・債券発行)を支援することを目的とする。

2.支援対象国

 インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、タイなどの通貨危機の影響を被っている国。

3.支援内容

 本資金は、我が国が資金を拠出し、アジア開発銀行(ADB)によって管理・運営され、以下の支援を行う。

(1)

 利子補給・技術援助

1

 ADB融資又は同融資との協調融資(公的機関及び民間金融機関)に対する利子補給

2

 ADBが実施する通貨危機支援関連の技術援助に対する支援

(2)

 保証

 ADB融資との協調融資(民間金融機関)やADB支援に関連した支援対象国による債券発行に対する保証

4.予算措置

平成10年度補正予算

利子補給・技術援助:75億円

保証:3,600億円(国債拠出)

平成11年度予算

利子補給・技術援助:200億円

 


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