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20か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(仮訳)(2012年2月25-26日 於:メキシコ・メキシコシティ)

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  1. 我々、G20の財務大臣・中央銀行総裁は、経済・金融面での現在の課題に対処し、我々の首脳から与えられたマンデートを達成するための今後の進め方に合意するため、会合した。

  2. 前回の会合以来、重要な政策措置がとられてきた。最近の経済動向は、緩やかな世界的な回復の継続と国際金融市場におけるストレスの緩和を示している。我々は、ここ数ヶ月における欧州による次のような重要な進捗を歓迎する。すなわち、財政ポジションを強化し、金融のストレスを軽減するための措置を採用し、制度を強化し、成長を高める構造改革を実施し、ギリシャを持続可能な道筋に置くという進捗である。また、我々は、ECBが採用した措置により市場の改善がもたらされたことを歓迎する。しかしながら、2012年の成長見通しは緩やかなものであり、下方リスクは引き続き高い。国際的な経済環境は、引き続き、先進国では成長が弱く、新興国では減速しつつも強く拡大しているという、均一でないパフォーマンスにより特徴づけられている。構造的な問題、不十分なグローバルなリバランス、根強い発展度合いのギャップ、公的及び民間部門における高いレベルの債務や不確実性は、引き続き中期的な世界経済の見通しの重しとなっている。国際金融市場におけるボラティリティは下がってきてはいるが、なお総じて高止まりしており、我々は、下方リスクを更に減少させることにコミットしている。我々は、石油価格上昇のリスクを警戒しており、十分な供給を引き続き保証するとの産油国のコミットメントを歓迎する。世界的に失業率は引き続き受け入れがたいほど高い。多くの国において失業が引き続き高過ぎる中、我々は、成長と雇用創出を支援することに強くコミットしている。

  3. 成長と雇用のためのカンヌ・アクションプランは、強固で持続可能かつ均衡ある成長という我々の目標の達成に向けた重要なコミットメントを確立した。我々は、コミットメントの実施を進めており、これらのコミットメントは引き続き完全な意義を有する。我々は、今日、カンヌで首脳により指示されたように、財政、金融セクター、経済構造、金融及び為替、貿易及び開発の諸政策を含む我々のコミットメントが達成されることを確保するため、モニタリングとアカウンタビリティを強化することに合意した。我々の共通の目標に向けた我々の政策措置をアップデートするため、我々は更にロスカボス・アクションプランを策定することに合意した。我々は、雇用と社会的包摂が我々の行動の核心にあることを認識しつつ、G20フレームワークがどのように雇用創出に貢献しうるかについて、国際機関が主導して作成する報告書を受け取ることを期待する。我々は、4月に会合する際に、我々の進展を検討する。

  4. G20メンバー国は、国際金融システムを保護し、悪いシナリオを回避するために必要な措置をとることに積極的に関与している。カンヌでは、我々の首脳は、IMFの資金基盤が十分であるか評価することを我々に求めた。継続する下方リスクを背景とすれば、この評価は極めて重要である。ユーロ圏諸国は、3月にユーロ圏の支援ファシリティの強固さを再評価する。このことは、IMFの資金動員に関する我々の進行中の検討にとって、重要な判断材料を提供するであろう。

  5. 我々は、首脳から要請されたとおり、IMF資金がタイムリーに動員され、様々な選択肢を通じて活用されうることを確保するための、選択肢を検討している。我々は、IMFは引き続きクォータを基礎とする機関であるべきとの我々のコミットメントを再確認し、IMFの資金を短期的に増加させる実現可能な方法の一つは、幅広いIMF加盟国との二国間融資と債券購入契約であることに合意した。これらの資金は、IMFの全ての加盟国に利用可能であり、いかなる特定の地域にも限定されない。十分なリスク緩和策とコンディショナリティが、IMF理事会の承認に従って適用されるだろう。この戦略の進捗は4月の次回大臣会合で検証される。SDRなど、カンヌにおいて首脳により言及されたその他の選択肢は、評価中である。

  6. 我々は、ソウルとカンヌのコミットメントに沿って、IMFのクォータ・ガバナンス改革に向けた作業を継続する。この目的のため、G20メンバー国は、2010年のガバナンス・クォータ改革を、合意された2012年のIMF/世銀年次総会の日までに、完全に実施するとのコミットメントを再確認した。また、経済的地位をより良く反映させるため2013年1月までにクォータ計算式を包括的に見直し、2014年1月までに次期クォータ一般見直しを完了するとのコミットメントを再確認した。またG20は、二国間及び多国間のサーベイランスのより効果的な統合を含む、新たなサーベイランスの決定のための提案の検討へのインプットを提供し、IMFのサーベイランスの枠組みを強化する現在進行中のプロセスに貢献する。

  7. 新たなシステミックリスクを回避するため、我々は、金融規制改革のアジェンダを我々の合意したタイムテーブルに従って、国際的に整合的かつ非差別的に遂行することによる、共通の国際基準への我々のコミットメントを再確認した。我々は、FSBの実施モニタリングに関する協調枠組みを通じ、全ての国・地域における、完全かつ期限に沿った実施をモニターする。このアジェンダには、バーゼルローマ数字2ローマ数字2.5、ローマ数字3、店頭デリバティブ市場改革、実効的な破綻処理枠組みに関する主要な特性を含むシステム上重要な金融機関に対処するための施策、及び、健全な報酬慣行のための原則・基準が含まれる。我々は、中央清算を促進するためのセーフガードを含めたシステミックな金融市場インフラ、シャドーバンキング活動の監視・規制の強化、及び、取引主体識別子(LEI)に係る国際的なガバナンス枠組みに関する現在進行中の作業を奨励する。我々は、外部格付への依存の抑制に関するFSBの進捗状況報告書を歓迎し、この分野における各国当局及び基準設定主体による更なる進捗を慫慂する。我々はまた、FSBのキャパシティ・資源及びガバナンスに関する作業部会の設立を歓迎し、BISとの強い関係性を維持しつつ、FSBに法人格とより大きな財政上の自律性を伴う継続的な組織基盤を与えるための同部会の勧告を期待している。我々は、FSBに対し、合意された規制改革が、新興市場及び発展途上経済(EMDEs)に対して意図せざる結果をもたらし得る程度を特定するための研究を、IMF・世界銀行とともに調整するよう指示した。

  8. G20の金融規制改革のアジェンダを補完する重要な項目として、我々は、カンヌで承認された2011年の金融包摂に関するグローバル・パートナーシップ(GPFI)報告書にある5つの提言を完遂し、金融包摂のアジェンダを具体的な結果に向けて進めることに合意した。我々はまた、金融包摂を促進するための3つの分野における以下の作業に合意した。第一に、「金融包摂に関するG20ピア・ラーニング・プログラム」の下で、G20メンバー及び非メンバー国の経験を共有すること、及び、金融包摂のための各国のコミットメントの実施枠組みを策定すること。第二に、経済協力開発機構(OECD)、金融教育に関する国際ネットワーク(INFE)及び世界銀行が金融教育に関して行ってきた作業と、ロスカボス・サミットまでの「金融教育の国家戦略に関するハイレベル原則」の策定の重要性と妥当性を認識すること。第三に、カンヌで承認されたハイレベル原則の実施を支援する実効的なアプローチを策定することにより、金融消費者保護に関するアジェンダを前進させること。

  9. 我々は、租税情報の透明性と交換に関するグローバル・フォーラムによる、作業の進展と新たな一連のレビューに関する我々の首脳への報告書を期待する。我々は、全ての国に対して、透明性に関するグローバル・フォーラムに参加し、多国間共助条約に署名することを求める。我々は、OECDによる、自動的情報交換を含む包括的な情報交換を改善するために必要な手段に関する中間報告書とアップデート、及び、OECDと金融活動作業部会(FATF)による、法人格を有する事業体の濫用を抑止し、不法な活動との闘いにおける関係当局間の協力を改善するために採られた手段についての中間報告書とアップデートを求める。我々は、資金洗浄とテロ資金供与への対処に関する改訂されたFATF勧告の採択を歓迎する。我々はまた、FSBによる、監督・規制上の情報交換及び協力の基準の遵守に関する継続中の作業を歓迎する。

  10. 我々は、G20によるこれまでの作業に基づき、国際機関からのインプットを用いて、一次産品価格のボラティリティが経済成長に与える影響についての報告書を作成することに合意する。その報告書は、過度な一次産品価格の変動を減少させるか、それ以外の方法で、成長及び脆弱な層の人々の福利に与える影響を緩和させるか、又は、一次産品市場が提供する経済成長の機会を捉えることのできるものと各国が考え得る政策の選択肢を評価すべきである。我々は、我々の11月の会合までに、一次産品デリバティブ市場についての提言の実施に関するIOSCOの報告書を期待する。我々は、データ・イニシアティブ共同機構(JODI)石油データベースを向上させ、同様の原則をJODIガスに適用することについて作業し、エネルギー市場における産出国・消費国間の対話を容易にし、ガス及び石炭の市場の透明性を向上させ、石油価格報告機関の機能と監視を向上させ、最貧困層に焦点を当てた支援を行いつつ、非効率的な化石燃料補助金の合理化と段階的な廃止を中期的に行っていくという我々のコミットメントを再確認し、その進捗を報告する。

  11. 「グリーンな成長」の重要性を認識しつつ、我々はOECDに、世界銀行と国連とともに、各国特有の状況と発展水準に合わせた形で、グリーン成長政策と持続可能な開発政策を構造改革のアジェンダに加えるための選択肢をG20諸国に提供する報告書を用意するよう求める。我々は、グリーンな成長と持続可能な開発を構造改革のアジェンダに統合するための我々の行動について自発的に情報提供することにより、報告書の準備に貢献する。我々は、気候変動資金に関する作業を継続し、6月に我々の首脳に対して報告する。

  12. 我々は、より適切に災害を予防し、人々と資産を守り、災害の経済的な影響を金融面で管理するための、災害リスク管理の手法と戦略の価値を認識する。我々はまた、その利用を拡大させる必要性を認める。その目的のため、我々は、世界銀行に、各国における経験の収集を準備するよう求め、OECDに、災害リスク管理戦略の実施のために各国が利用しうる枠組みを勧告するよう求めた。