第10回APEC財務大臣会議 大臣共同声明(仮訳)
| 第10回APEC財務大臣会議 大臣共同声明(仮訳) |
| (2003年9月4、5日 タイ・プーケット) |
| I.序 | ||
| 1. | 我々、APEC域内の財務大臣は、2003年9月4〜5日、第10回年次会議をタイのプーケットにおいて、スチャート・タイ財務大臣の議長の下開催した。この会議には、アジア開発銀行総裁、国際通貨基金専務理事、世界銀行専務理事、APEC事務局長及び著名な民間セクターの代表も参加した。 | |
| 2. | 我々は、「地域の連携・地球規模での達成:APECの新しい金融協力」という政策テーマの下、アジア・太平洋地域における金融の連携、より密接な経済の結びつきを促進するため参集した。この主要テーマは、中小・零細企業の発展、地域債券市場の発展及び財政・金融面からみた地域貿易協定という、3つのサブ・テーマによって構成されている。 | |
| 3. | 持続可能で、広範囲にわたり、かつ、公平なAPEC地域の経済成長を促進するという戦略的目標を達成すべく、我々は、(a)民間及び公的部門における質の高いガバナンス、(b)安定的かつ効率的な金融市場、(c)APECエコノミー間の経済のより一層の統合及び開放、及び(d)マネロン及びテロ資金に対する監視を強めることの重要性を強調した。我々は、ミレニアム宣言における国際的開発目標と、貧困の削減及び世界経済の安定的な成長の促進における国際金融機関の役割を引き続き支持する。 | |
| II.地域経済の発展 | ||
| 4. | 我々は、域内の成長率は、2001年の2.4%に比して、2002年は3.8%とより強い成長となったことを歓迎した。上半期に生じたSARSの発生及びイラク戦争等により、脆弱な国際的な環境にもかかわらず、緩和的なマクロ経済政策の継続、世界経済の回復やAPECエコノミーにおいて実施された構造改革の成功に支えられて、2003年後半は、地域はより強い成長率で回復が継続することが期待される。域内貿易の増大が回復をもたらす動きの一つであると認識した。我々は、構造改革の加速とともに、秩序だってかつ均衡のとれた対外調整を容易にする適切な為替レート政策に支えられた、持続的成長を促進するマクロ経済政策を採用することの重要性を強調した。常に全てのエコノミーに適合する単一の為替レート制度は存在しないことを認識すると同時に、我々は、この会議において、いくつかの場合において、より柔軟な為替レートの管理がこの目的を促進するであろうとの見解が表明されたことに留意した。 | |
| 5. | 我々は、世界と地域の経済成長と発展を強化するために、強固な国際貿易のルールと規律を兼ね備えた、多国間システム、地域的及び二国間の貿易協定を通じて、より開かれた自由な貿易と投資を促進することの重要性を強調した。我々は、アジア・太平洋地域における自由で開かれた貿易及び投資というボゴール目標に向けて進展を継続する必要性を再確認した。我々は、我々の地域内における幅広い成長に十分に貢献するような我々のエコノミーのすべてのセクターにおける貿易の自由化がより早く進展するよう強く主張する。我々は、カンクーンでのWTO閣僚会合におけるドーハ開発アジェンダの進展の緊急性を再確認した。 | |
| III.第10回APEC財務大臣プロセスの政策サブ・テーマについて | ||
| 6.中小・零細企業の発展 | ||
| 我々は、中小・零細企業が持続的で公平な経済成長を支える役割を果たしていると認識した。我々は、中小企業担当大臣と密接に協力して、特に金融、企業統治及び企業家精神の分野でAPECエコノミーの中小・零細企業の発展のために必要な支援を行っていくことで合意した。 | ||
| 7. | 我々は、2003年9月5日に、域内エコノミーから参加した金融機関により、金融、技術協力を担うための「APEC域内の中小企業関連金融機関間の協力に関する覚書」への署名がなされたことを歓迎した。 | |
| 8.地域債券市場の発展 | ||
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| 我々は、健全かつ効率的な金融システムを促進するための地域的な努力の重要性を認識した。我々は、国内と地域内双方の長期資金の資金源として有効である、よりよく発展した債券市場の育成に協力することに合意した。我々は、国境を越えた債券市場の活動を促進するために不可欠な、国内と地域内の環境を整備するよう更なる協力が必要であることを認識した。我々は、債券市場の効率性を高めるため、証券化と信用保証市場の発展を促進するというAPECのイニシアティブを歓迎した。我々は、長期の現地通貨建ての債務、金融派生商品や資産担保証券を含む新たな商品の発行を支持した。 | |
| 9.財政・金融面からみた地域貿易協定 | ||
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| 我々は、近年、APECエコノミー間における地域貿易協定及び多角的貿易システムを通じて、より開かれたより自由な貿易及び投資が進展しつつあることを歓迎した。我々は、ボゴール目標を達成するため、また多数の貿易協定から生ずる潜在的な費用を削減するために、地域貿易協定の一層の協調を奨励する。我々は、効率性を強化し、歪みを減少させるために、関税制度、原産地規則及び税関手続の収斂を促進するよう、他の大臣達と協働するであろう。我々は、地域貿易協定は、多角的プロセスを補完するように進めていくべきであることを強調する。我々はまた、金融サービスの自由化をも支持し、金融規則及び監督の強化と同時になされるべきことに留意した。APECエコノミーは、国内機関の発展段階と能力に十分留意し、自由化を図るべきである。 | |
| IV.その他の議題及び次回の会議について | ||
| 10. | 我々は、APEC民間金融人会合(AFG)、APECビジネス諮問委員会(ABAC)、及び太平洋経済協力委員会(PECC)と金融システムの強化や域内における協力促進に関して、対話する機会をもったことを歓迎した。この対話により、民間セクターからの貴重な意見や見識と第10回APEC財務大臣会合における3つのサブ・テーマの作業への支援が得られた。 | |
| 11. | 我々は、タイ財務省を通じたタイ王国政府による第10回のAPEC財務大臣会議のための卓越した設営にタイ国民の暖かいもてなしに感謝した。 | |
| 12. | 我々は、2004年9月2、3日、チリのサンティアゴにおいて、第11回APEC財務大臣会合のために再び集まることに合意した。 | |
| 別添 | 政策イニシアティブの進捗状況報告(項目) | |
