コラム 財政投融資特別会計の積立金について
財政投融資特別会計の積立金について
●臨時的・特例的な一般会計等への繰入れ
「特別会計に関する法律」の規定により、財政投融資特別会計の積立金(金利変動準備金)の準備率の上限を超える部分については、原則として、国債残高の圧縮のために国債整理基金特別会計に繰り入れることになっています。これは積立金(金利変動準備金)が、財政融資資金の長年の運用の結果として積み上がった国民共通の資産(ストック)であることから、国民共通の負債(ストック)である国債の償還に充てることが適切であるとの考え方に基づいています。
しかし、平成20年度以降、一般会計の厳しい財政事情に鑑み、特例法を定め、平成20年度において4兆1,580億円、平成21年度において7兆3,350億円、平成22年度において4兆7,541億円、平成23年度において 1兆588億円を一般会計に繰り入れてきました。以上の一般会計への繰入れは、臨時的・特例的な措置として行われてきたものです。
さらに、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(以下「復興財源確保法」という。)の規定により、平成24年度から27年度までの間、財政投融資特別会計の剰余金を復興債の償還財源として活用できることとされ、平成24年度には、平成24年度末積立金残高見込額の全額の9,967億円を国債整理基金特別会計に繰り入れることとしています。
今後の剰余金の復興財源への活用については、復興財源確保法案の附帯決議において「財政投融資特別会計財政融資資金勘定の剰余金の復興財源への活用の検討に当たっては、予算編成過程において、同勘定の財務の健全性に配慮を行うこと。」とされたことを踏まえて、各年度の予算編成過程において検討していく必要があります。
●一般会計等への繰入れと財政投融資特別会計の財務の健全性
近年、過去の比較的高い金利の貸付金残高から剰余金が見込まれることなどから、即座に財政投融資特別会計の財務について問題が顕在化する可能性は低いとの考えに基づき、一般会計等への繰入れを行ってきました。
しかし、その結果、平成22年度末以降の積立金(金利変動準備金)は枯渇し、金利変動に対する対応余力が著 しく低下している状況となっています。
したがって、今後、財政投融資特別会計が長期にわたり安定的な活動を行っていくことができるよう、将来生 じうる損失への備えについて、十分留意する必要があります。
(具体的な財政投融資特別会計の財務の健全性確保のための方策については、次ページ参照。)
また、上記の復興財源確保法の規定により、今後の積立金枯渇が継続する懸念があるため、財政投融資特別会計の財務の健全性を制度的に担保する観点から、平成24年度から平成32年度までの例外的・時限的な規定として、一般会計から財政投融資特別会計への繰入規定を措置したところです。
