コラム 平成13年度における財政投融資の転換(財政投融資改革)
平成13年度における財政投融資の転換
(財政投融資改革)
財政投融資制度については、平成13年度に抜本的な改革(財政投融資改革)が行われています。
この改革以前は、郵便貯金や年金積立金が資金運用部資金(財政融資資金の前身)に義務的に預託されており、財政投融資の主要な資金調達手段となっていました。郵便貯金や年金積立金などを活用した財政投融資は、国内の貯蓄を社会資本の整備などに効率的に活用する財政政策手段として、我が国の経済発展に貢献してきたと考えられますが、他方、財政投融資改革以前の仕組みでは、資金調達手段が郵便貯金、年金積立金などからの預託という受動的なものに限られていたため、資金需要に応じた弾力的な資金調達が行われず、効率的な運用が行われていないという問題を抱えていました。
財政投融資改革は、こうした点を踏まえて、財政投融資制度をより効率的で、市場原理と調和のとれたものとするために行われたものです。
具体的な改革の内容については、まず、財政投融資の資金調達のあり方について、郵便貯金・年金積立金の資金運用部への預託義務が廃止され、全額自主運用(原則市場運用)される仕組みへと改められました。財政投融資に必要な資金は、国債の一種である財投債の発行により、全額市場から調達されることとなり、これにより、必要な資金需要に応じた効率的な資金調達を行うことが可能となりました。また、郵便貯金・年金資金と財政投融資の直接的なつながりは、制度的に解消されました。
さらに、政策金融機関や独立行政法人など(財投機関)が行う財政投融資対象事業についても、民業補完の観点から事業を見直すこととしました。
また、財投機関においても、必要な事業の資金調達については、事業運営の効率化・透明化の観点から、財投機関自身が、財投機関債の発行により市場での自主調達に努めることとなりました。
このほか、政策コスト分析の導入によって財政投融資のディスクロージャーが進み、財政投融資を活用している事業について、政策コスト(将来見込まれる補助金や出資金の機会費用など)がどの程度生じるかを明らかにすることで、財投対象事業の妥当性や財投機関の財務の健全性に関する判断材料の提供などが促進されることになりました。
