3. 財政投融資の仕組み:I部 財政投融資の概要
財政投融資には、具体的な資金供給の手法として、(1)財政融資、(2)産業投資、(3)政府保証の3つの方法があります。
財政融資
財政融資とは、財政融資資金を活用し、国の特別会計や地方公共団体、政策金融機関、独立行政法人などに対して行う融資です。
財政融資資金は国債の一種である財投債の発行により調達された資金や、政府の特別会計から預託された積立金・余裕金などによって構成されており、これを原資として、政策的に必要な分野への融資が行われています。なお、この財政融資資金の運用については、財政投融資特別会計の財政融資資金勘定において経理されています。
平成13年度の財政投融資改革以前の資金運用部資金(財政融資資金の前身)は郵便貯金・年金積立金からの預託金が原資の大部分を占めていましたが、改革により郵貯・年金との制度的なつながりは解消され、現在は財投債が主な資金調達手段となっています。
財政融資は、国の信用に基づき最も有利な条件で資金調達しているため、長期・固定・低利での資金供給が可能であるという特徴があります。また、財政投融資特別会計の財政融資資金勘定は一般会計からの繰入れを行わない独立採算で運営されており、確実かつ有利な運用を行うことが求められています。
産業投資
産業投資とは、(株)国際協力銀行の国庫納付金や財政投融資特別会計投資勘定が保有するNTT株、JT株などの配当金などを原資として行っている産業の開発及び貿易の振興のための投資です。この産業投資については、財政投融資特別会計の投資勘定において経理されています。
財政融資が確定利付の融資を行うのに対し、産業投資は政策的必要性が高くリターンが期待できるものの、リスクが高く民間だけでは十分に資金が供給されない事業に対して、投資(出資および貸付け)により資金を供給しています。
政府保証
政府保証とは、政策金融機関・独立行政法人などが金融市場で資金調達する際に政府が保証をつけることで、事業に必要な資金を円滑かつ有利に調達するのを助けるものです。
財政投融資改革により、国は財投債で調達した資金を財政融資として貸し付けることができるようになったため、財投債よりコスト高であり、また、国にとってオフバランスシート債務である政府保証債は、抑制的・限定的に用いることとされてきました。
今後も、政府保証債の発行については、以下の4類型に照らして、個別に厳格な審査を行い、過渡的又は限定的に認めることとしています。
- 民営化の方向性が示されている機関について市場からの資金調達を原則とする形態への円滑な移行を図るための措置としての政府保証債の発行
- 政策金融機関におけるALMの観点からの政府保証債の発行
- 外貨貸付に対する資金需要に対応するための政府保証外債の発行
- 財政融資資金からの借入れが出来ない仕組みとなっている機関における政府保証債の発行

地方公共団体/病院事業/市立備前病院/岡山県備前市
