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財政資金対民間収支とは何ですか。どのようなことが分かりますか

【答】

財政資金対民間収支(対民収支)とは、国庫と民間との間における受払(国庫対民間収支)に、財政活動に伴う通貨量の増減をより的確に表すため所要の調整(「調整項目」に計上)を行ったものです。

対民収支には、以下のような特徴があります。

  1. 網羅性
    国庫と民間との間のすべての受払を網羅しています。
    国の財政活動には予算を通じるものもあれば、外国為替資金や財政融資資金など予算を通じないものもあります。対民収支は、これらすべてが網羅されており、国民経済に対する財政の動きを総合的に見るのに適しています。
  2. 明瞭性
    国庫と民間との間の受払と、通貨量の増減との関係が明瞭となります。
    国の財政活動により生ずる国庫と民間との間の受払は、金融市場に多大な影響を与えています。例えば、租税の受入等によって財政が受取超過となれば、通貨量が減少し金融市場の資金不足要因となり、逆に年金の支払等によって財政が支払超過となれば、通貨量が増加し金融市場の資金余剰要因となります。対民収支は、その収支尻をみることによって、財政活動に伴う通貨量の増減とそれによる金融市場への影響を把握することができます。
  3. 迅速性
    毎月の収支実績を原則として、翌月第2営業日に公表しています。
    通常、統計資料の作成は計数のとりまとめに日数を要することが多いですが、対民収支の実績は翌営業日には明らかとなります。このため、国民経済に対する財政の動きをいち早く把握することができます。