1.不正薬物等
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不正薬物全体の摘発件数は815件(前年比22%減)、押収量は約2,406kg(同79%増)となった。押収量は8年連続で1トンを超え、過去2番目を記録した。
不正薬物の摘発件数と押収量の推移
(注)その他とは、あへん、麻薬(ヘロイン、コカイン、MDMA等)、向精神薬及び指定薬物をいう。令和5年の数値は速報値。
令和元年は、平成31年1月から令和元年12月を示す。以下同じ。
(1)覚醒剤
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覚醒剤の摘発件数は、296件(前年比2%減)と減少し、押収量は約1,978kg(同約3倍)と大幅に増加し、押収量は過去2番目を記録した。
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押収した覚醒剤は、薬物乱用者の通常使用量で約6,593万回分、末端価格にして約1,226億円に相当する。
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密輸形態別の押収量では、海上貨物が約949kg(同約34倍)、航空機旅客が約406kg(同約3.8倍)となり、前年より大幅に増加した。また、航空貨物が約491kg(同31%増)、国際郵便物が約132kg(同15%減)となり、引き続き高水準で推移している。
密輸形態別の摘発件数と押収量の推移
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海上貨物及び航空貨物から、それぞれの密輸形態で覚醒剤の一度の押収量としては過去最高となる密輸事件を摘発するなど、複数の大口事犯を摘発した。
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航空機旅客からは、一度に約24kgの覚醒剤を密輸入しようとするなどの大口事犯も散見された。
[事例1]海上貨物≪海上貨物で過去最高の覚醒剤押収量≫
アラブ首長国連邦から到着した海上貨物(PVCボード)に隠匿された覚醒剤約704kgを摘発した。
(令和5年3月・東京税関)
[事例2]航空貨物 ≪航空貨物で過去最高の覚醒剤押収量≫
メキシコから到着した航空貨物(研磨機)に隠匿された覚醒剤約113kgを摘発した。
(令和5年9月・大阪税関等)
[事例1]海上貨物≪海上貨物で過去最高の覚醒剤押収量≫
アラブ首長国連邦から到着した海上貨物(PVCボード)に隠匿された覚醒剤約704kgを摘発した。
(令和5年3月・東京税関)
[事例2]航空貨物 ≪航空貨物で過去最高の覚醒剤押収量≫
メキシコから到着した航空貨物(研磨機)に隠匿された覚醒剤約113kgを摘発した。
(令和5年9月・大阪税関等)
[事例3]海上貨物
カナダから到着した海上貨物(メープルシロップ)に隠匿された覚醒剤約116kgを摘発した。
(令和5年6月・横浜税関)
[事例4]航空機旅客
カナダから成田国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿された覚醒剤約24kgを摘発した。
(令和5年7月・東京税関)
[事例3]海上貨物
カナダから到着した海上貨物(メープルシロップ)に隠匿された覚醒剤約116kgを摘発した。
(令和5年6月・横浜税関)
[事例4]航空機旅客
カナダから成田国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿された覚醒剤約24kgを摘発した。
(令和5年7月・東京税関)
[事例5]
アメリカから到着した国際郵便物(ボードゲームの箱)に隠匿された覚醒剤約2.9kgを摘発した。
(令和5年3月・名古屋税関)
[事例6]
メキシコから到着した航空貨物(工作機械)に隠匿された覚醒剤約30kgを摘発した。
(令和5年7月・大阪税関)
[事例5]
アメリカから到着した国際郵便物(ボードゲームの箱)に隠匿された覚醒剤約2.9kgを摘発した。
(令和5年3月・名古屋税関)
[事例6]
メキシコから到着した航空貨物(工作機械)に隠匿された覚醒剤約30kgを摘発した。
(令和5年7月・大阪税関)
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覚醒剤の密輸仕出地別摘発実績では、件数の割合をみると北米が38%(112件)と最多となった。また、押収量の割合については、中東が45%(約883kg)と最大となった。
覚醒剤・仕出地域別件数
覚醒剤・仕出地域別押収量
(2)大麻
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大麻(大麻草・大麻樹脂等)の摘発件数は132件(前年比4%減)、押収量は約142kg(同70%減)と共に減少した。
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大麻草の押収量は約74kg(同77%減)、大麻樹脂等(大麻樹脂のほか、大麻リキッド・大麻菓子等の大麻製品を含む。)の押収量は約68kg(同57%減)と共に減少した。
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仕出地別の摘発件数では、アメリカが32%、次いでタイが22%、ベトナム及びカナダが9%となり、アジア及び北米で約8割を占めた。
[事例7]
カナダから成田国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿された大麻草約24kgを摘発した。
(令和5年9月・東京税関)
カナダから成田国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿された大麻草約24kgを摘発した。
(令和5年9月・東京税関)
(3)麻薬
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麻薬(ヘロイン、コカイン、MDMA等)の摘発件数は234件(前年比1%減)と減少し、押収量は、重量は約276kg(同47%増)と増加し、錠剤型は約36千錠(同55%減)と減少した。
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コカインの摘発件数は67件(同約2.4倍)、押収量は約103kg(同約2.1倍)と共に増加した。
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MDMA等の摘発件数は60件(同39%減)と減少し、押収量は、重量は約109kg(同17%増)と増加し、錠剤型は約36千錠(同55%減)と減少した。
[事例8]
ドイツから東京国際空港に到着した旅客が飲み込んで体内に隠匿されたコカイン約1.1kgを摘発した。
(令和5年6月・東京税関)
[事例9]
カナダから東京国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿されたMDMA約6.9kg及びケタミン約996gを摘発した。
(令和5年10月・東京税関)
[事例8]
ドイツから東京国際空港に到着した旅客が飲み込んで体内に隠匿されたコカイン約1.1kgを摘発した。
(令和5年6月・東京税関)
[事例9]
カナダから東京国際空港に到着した旅客の携帯品(スーツケース)に隠匿されたMDMA約6.9kg及びケタミン約996gを摘発した。
(令和5年10月・東京税関)
(4)指定薬物
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指定薬物の摘発件数は143件(前年比60%減)、押収量は約11kg(同45%減)と共に減少した。
[事例10]
ベトナムから到着した国際郵便物に隠匿された指定薬物(亜硝酸イソブチル)約127gを摘発した。
(令和5年4月・神戸税関等)
ベトナムから到着した国際郵便物に隠匿された指定薬物(亜硝酸イソブチル)約127gを摘発した。
(令和5年4月・神戸税関等)
(5)銃砲・拳銃部品
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銃砲の摘発件数は1件(前年比83%減)、押収量は1丁(同86%減)と共に減少した。
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拳銃部品の摘発件数は1件(同50%減)、押収量は1点(同75%減)と共に減少した。
2.金地金
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金地金*密輸入事件の摘発件数は218件(前年比約24倍)、押収量は約268kg(同99%増)と共に増加した。
*金地金には、金塊に加えて一部加工された金製品も含む。
H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
摘発件数(件) | 119 | 465 | 811 | 1,347 | 1,086 | 61 | 51 | 5 | 9 | 218 |
押収量(kg) | 449 | 2,032 | 2,802 | 6,277 | 2,054 | 319 | 150 | 27 | 135 | 268 |
(注)令和5年の数値は速報値。
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密輸形態別摘発実績では、摘発件数218件のうち、航空機旅客によるものが202件となり、全体の約9割を占めた。
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密輸仕出地別摘発実績では、アジアからの摘発件数が大宗を占め、ベトナムからの摘発が80件と最も多く、全体の約4割を占めた。
密輸形態別の摘発状況(R5)
密輸形態 | 摘発件数(件) | 押収量(kg) |
---|---|---|
航空機旅客 | 202 | 194 |
国際郵便物 | 6 | 2 |
航空貨物 | 7 | 26 |
海上貨物 | 1 | 16 |
船員等 | 2 | 30 |
合計 | 218 | 268 |
(注)1.航空機旅客には航空機乗組員を含む。航空貨物には、航空での別送品を含み、海上貨物には、海上での別送品を含む。船員等には、洋上取引、船舶旅客等を含む。
2.端数処理のため、数値が合わないことがある。
密輸仕出地別の摘発件数(R5)
密輸形態別の摘発状況(R5)
密輸形態 | 摘発件数(件) | 押収量(kg) |
---|---|---|
航空機旅客 | 202 | 194 |
国際郵便物 | 6 | 2 |
航空貨物 | 7 | 26 |
海上貨物 | 1 | 16 |
船員等 | 2 | 30 |
合計 | 218 | 268 |
(注)1.航空機旅客には航空機乗組員を含む。航空貨物には、航空での別送品を含み、海上貨物には、海上での別送品を含む。船員等には、洋上取引、船舶旅客等を含む。
2.端数処理のため、数値が合わないことがある。
密輸仕出地別の摘発件数(R5)
[事例1]
香港から到着した海上貨物(コンプレッサー)に隠匿された金地金約16kgを摘発した。
(令和5年6月・大阪税関)
[事例2]
ベトナムから広島空港に到着した旅客の携帯品(ゴルフクラブ)に隠匿された金地金約3.5kgを摘発した。
(令和5年11月・神戸税関)
[事例1]
香港から到着した海上貨物(コンプレッサー)に隠匿された金地金約16kgを摘発した。
(令和5年6月・大阪税関)
[事例2]
ベトナムから広島空港に到着した旅客の携帯品(ゴルフクラブ)に隠匿された金地金約3.5kgを摘発した。
(令和5年11月・神戸税関)
3.知的財産侵害物品等
(1)知的財産侵害物品
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商標権を侵害するブローチ等の密輸入事件等の知的財産侵害物品の密輸事件を9件告発した。
[事例1]商標権を侵害するブローチ等の密輸入事件
中国から到着した国際郵便物により商標権を侵害するブローチ等210個を密輸入しようとした日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年11月・函館税関)
中国から到着した国際郵便物により商標権を侵害するブローチ等210個を密輸入しようとした日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年11月・函館税関)
[事例2]商標権を侵害する帽子の密輸入事件
中国から到着した国際郵便物により商標権を侵害する帽子100点を密輸入しようとした日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年4月・大阪税関)
中国から到着した国際郵便物により商標権を侵害する帽子100点を密輸入しようとした日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年4月・大阪税関)
(2)輸出事案
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紙巻タバコ等の不正輸出事件等の不正輸出事件を5件告発した。
[事例3]紙巻タバコ等の不正輸出事件
国際郵便物により中国及び香港へ紙巻タバコ等25,000本を不正に輸出する準備をした法人1社、ベトナム人1名及び中国人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年5月・横浜税関)
国際郵便物により中国及び香港へ紙巻タバコ等25,000本を不正に輸出する準備をした法人1社、ベトナム人1名及び中国人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年5月・横浜税関)
(3)その他
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偽造有価証券の密輸入事件を告発した。
[事例4]偽造有価証券の密輸入事件
中国から航空機により偽造有価証券1,362枚を密輸入しようとした中国人2名及び日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年10月・大阪税関)
中国から航空機により偽造有価証券1,362枚を密輸入しようとした中国人2名及び日本人1名を関税法違反で告発した。
(令和5年10月・大阪税関)