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平成27年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細)

  • 輸入差止件数は、29,274件(前年比8.7%減)で、過去最多であった前年(平成26年)に次いで、過去2番目の高水準でした。
  • 輸入差止点数は、689,621点(前年比23.0%減)でした。
  • 税関においては、1日平均で、80件、1,800点以上の知的財産侵害物品の輸入を差し止めていることになります。
  • 輸入差止価額は、推計で約147億円に上ります。

(注1)「輸入差止件数」は、税関が差し止めた知的財産侵害物品が含まれていた輸入申告又は郵便物の数です。

「輸入差止点数」は、税関が差し止めた知的財産侵害物品の数です。

例えば、1件の輸入申告又は郵便物に、20点の知的財産侵害物品が含まれていた場合は、「1件20点」として計上しています。

(注2)「輸入差止価額」は、正規品であった場合の推計価額です。

知的財産侵害物品の輸入差止実績の推移

知的財産侵害物品の輸入差止実績の推移の棒グラフ

○ 仕出国(地域)別輸入差止実績

  • 輸入差止件数は、中国を仕出しとするものが26,670件(構成比91.1%、前年比9.8%減)で、引き続き高水準にあります。次いで香港が1,227件(同4.2%、同10.4%減)、韓国が494件(同1.7%、同17.1%増)でした。
  • 輸入差止点数は、中国を仕出しとするものが527,509点(構成比76.5%、前年比27.6%減)、次いで、韓国が87,260点(同12.7%、同235.0%増)、香港が42,039点(同6.1%、同38.4%減)でした。
  • 件数、点数ともに中国を仕出しとするものの構成比が、依然として高くなっています。

仕出国(地域)別(中国・香港・韓国・その他)輸入差止件数構成比の推移

仕出国別(中国・香港・韓国・その他)輸入差止件数構成比の推移の横棒グラフ

(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が100%にならない場合があります。

○ 知的財産別輸入差止実績

  • 輸入差止件数は、偽ブランド品などの商標権侵害物品が28,982件(構成比98.6%、前年比8.9%減)で、引き続き全体の大半を占め、次いで偽キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が323件(同1.1%、同38.7%減)でした。
  • 輸入差止点数についても、商標権侵害物品が656,853点(構成比95.2%、前年比20.4%減)で大半を占める傾向は変わらないものの、著作権侵害物品が27,948点(同4.1%、同183.3%増)、特許権侵害物品が932点(同0.1%、同1453.3%増)となり、大幅に増加しました。

知的財産別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)

知的財産別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)の横棒グラフ

知的財産別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)

知的財産別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)の横棒グラフ
(注1)

四捨五入しているため、構成比の合計が100%にならない場合があります。

(注2)

各権利で保護されているものは、例えば以下のものです。

商標権:商標法に基づき商標登録された文字、図形等の「ロゴマークやブランド名」
著作権:創作されたキャラクターや音楽CD等の「著作物」(著作権法で保護)
意匠権:意匠法に基づき意匠登録された物品の形状、模様等の「デザイン」
特許権:特許法に基づき特許登録された「発明」

不正競争防止法で輸入が規制されているものは、例えば以下のものです。

  • 広く認識されている他人の「商品等表示」との混同を生じさせるもの
  • 著名な他人の「商品等表示」を使用するもの
  • 他人の商品の形態を模倣するもの
  • 技術的に制限されているプログラムの実行を可能とする装置
    (例:ゲーム機器において本来は使用することができない海賊版ソフトを使用できるようにする装置)

税関では、各権利を侵害するもの及び不正競争防止法で規制されているものを輸入してはならない貨物として、取締りを行っています。

○ 品目別輸入差止実績

  • 輸入差止件数は、財布やハンドバッグなどのバッグ類が11,463件(構成比35.2%、前年比4.4%減)と引き続き最も多く、次いでジャケットやシャツなどの衣類が4,610件(同14.2%、同38.0%減)、スニーカーなどの靴類が3,875件(同11.9%、同28.1%増)でした。
  • 輸入差止点数は、医薬品が88,543点(構成比12.8%、前年比103.4%増)、次いでスマートフォンのケースなどの携帯電話及び付属品が83,937点(同12.2%、同25.0%減)、衣類が59,987点(同8.7%、同25.7%減)でした。
  • 昨年と比較して、ゴルフクラブ用グリップなどの運動用具(前年比1497.7%増)、バッグ用金具などのバッグ類付属品(同322.6%増)の輸入差止点数が大幅に増加しました。

品目別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)

品目別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)の円グラフ

品目別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)

品目別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)の円グラフ

(注) 四捨五入しているため、構成比の合計が100%にならない場合があります。

○ 輸送形態別輸入差止実績

  • 輸入差止件数は、郵便物が引き続き大半を占めており、郵便物が27,378件(構成比93.5%、前年比9.9%減)、一般貨物が1,896件(同6.5%、同13.5%増)でした。
  • 輸入差止点数についても、郵便物が481,584点(構成比69.8%、前年比19.6%減)、一般貨物が208,037点(同30.2%、同29.9%減)で、郵便物の占める割合が多くなっています。

輸送形態別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)

輸送形態別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)の棒グラフ

輸送形態別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)

輸送形態別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)の捧グラフ

税関で輸入を差し止めた侵害物品の例

  • 輸入差止めが多い物品
    医薬品、スマートフォンケース、衣類等が、差止品目の上位を占めています。

医薬品(商標権)

侵害品の写真

スマートフォンケース(著作権)

侵害品の写真

ジャケット(商標権)

侵害品の写真

シャツ(商標権)

侵害品の写真

バッグ(商標権)

侵害品の写真

スマートフォン等用充電器(著作権)

侵害品の写真

ピンバッチ(商標権)

侵害品の写真

スニーカー(商標権)

侵害品の写真

税関で輸入を差し止めた侵害物品の例(つづき)

  • 平成27年に差止めが増加した物品
    運動用具、バッグ類付属品等の差止めが増加しました。

ゴルフクラブ用グリップ(商標権)

侵害品の写真

バッグ用金具(商標権)

侵害品の写真

ブレーキキャリパーカバー(商標権)

侵害品の写真

キーケース(商標権)

侵害品の写真

おもちゃ(商標権)

侵害品の写真

美容用ローラー(意匠権)

侵害品の写真

税関で輸入を差し止めた侵害物品の例(つづき)

  • 健康や安全を脅かす危険性のある物品
    これらの侵害物品の使用は、消費者の健康や安全を脅かす危険性があります。

医薬品(商標権)

侵害品の写真

子守帯(商標権)

侵害品の写真

サングラス(商標権)

侵害品の写真

電動歯ブラシ用替えブラシ(商標権)

侵害品の写真

スマートフォン用バッテリー(商標権)

侵害品の写真

ヘアアイロン(商標権)

侵害品の写真

痩身用電気マッサージ器(商標権)

侵害品の写真

液晶プロジェクター用交換ランプ(特許権)

侵害品の写真

告発事例

事例1 商標権を侵害する電動歯ブラシ用替えブラシの密輸入事犯を告発

平成27年5月、東京税関は、中国から商標権を侵害する電動歯ブラシ用替えブラシ4,199セット(14,395本)を密輸入しようとした日本人男性等を関税法違反で告発しました。

商標権を侵害する電気式歯ブラシ用替えブラシの写真

事例2 商標権を侵害するサングラス、バッグ等の密輸入事犯を告発

平成27年6月、横浜税関は、中国から商標権を侵害するサングラス等計45点を密輸入しようとした日本人男性等を関税法違反で告発しました。

商標権を侵害するサングラス、バッグ等の写真

事例3 商標権を侵害するバッグ、衣類等の密輸入事犯を告発

平成27年6月、神戸税関は、中国から商標権を侵害するバッグ、衣類等計305点を密輸入しようとした日本人女性を関税法違反で告発しました。

商標権を侵害するバッグ、衣類等の写真

事例4 商標権を侵害する財布等の密輸入事犯を告発

平成27年7月、神戸税関は、米国から商標権を侵害する財布等計29点を密輸入しようとした日本人男性を関税法違反で告発しました。

商標権を侵害する財布等の写真

隠匿事例

知的財産侵害物品を巧妙な手口で隠匿し、税関検査を逃れようとする事例が見受けられます。

事例1 他の物品の化粧箱に不正競争防止法違反物品を隠匿していた事例。

隠匿事例の写真

(外装全景)

隠匿事例の写真

(化粧箱と、収納されていたブレスレット)

隠匿事例の写真

( 化粧箱の内装材の下からカードを発見)

矢印
隠匿事例の写真

(隠匿されていた不正競争防止法に違反するICカード)

事例2 他の物品(錠剤)の下部に、商標権を侵害する医薬品(錠剤)を隠匿していた事例。

隠匿事例の写真

(外装全景)

隠匿事例の写真

(開披するとボトル上部には市販の錠剤)

隠匿事例の写真

(市販錠剤の下部に別種類の錠剤を発見)

隠匿事例の写真

(隠匿されていた商標権を侵害する医薬品)

事例3 衣類の襟タグ上に別ブランドのタグを縫い付けて商標を覆い、偽装していた事例。

隠匿事例の写真

(衣類全景)

隠匿事例の写真

(縫い付けられた襟タグ)

隠匿事例の写真

(襟タグの下に別の標章を発見)

隠匿事例の写真

(商標権を侵害する部分)

事例4 電源アダプタの商標をシールで覆い、偽装していた事例。

隠匿事例の写真

(電源アダプタ全景)

隠匿事例の写真

(貼り付けられていたシール)

隠匿事例の写真

(シールの下に標章を発見)

矢印
隠匿事例の写真

(商標権を侵害する部分)

(参考)差止申立ての状況

  • 平成27年末時点において税関が受理している輸入差止申立ての件数は733件で、前年に比べて1.2%減少しました。
  • 知的財産別では、商標権の申立てが318件(構成比43.3%、前年比15.6%増)、次いで著作隣接権の申立てが208件(同28.3%、同20.9%減)、著作権の申立てが96件(同13.1%、同増減なし)、意匠権の申立てが87件(同11.9%、同6.1%増)となっています。
  • 輸出差止申立ての件数は、特許権1件及び商標権4件の合計5件となっています。

(注) 知的財産の権利者は、自己の権利を侵害すると認める貨物が輸出又は輸入されようとする場合には、当該貨物について侵害物品かどうかを認定する手続きを執るべきことを、税関長に対し申し立てることができます。

(参考)税関が受理している輸入差止申立ての例(写真は全て真正品)

花王株式会社

住宅用掃除道具(特許権)

真正品の写真

ノーブル株式会社

つけまつ毛用ピンセット(意匠権)

真正品の写真

株式会社満天社

指圧器、マッサージ具(意匠権)

真正品の写真

ANAホールディングス株式会社

飛行機模型(商標権)

真正品の写真

株式会社TSIグルーヴアンドスポーツ

洋服類等(商標権)

真正品の写真

テイラー・メイド・ゴルフ・カンパニー・
インコーポレイテッド

ゴルフクラブ類(商標権)

真正品の写真

フェニックス アウトドアー アクチボラグ

かばん類(商標権)

真正品の写真

メークアップ アート コスメティックス
インコーポレーテッド

化粧品等(商標権)

真正品の写真

株式会社リバーズ

水筒(商標権)

真正品の写真

株式会社レベルファイブ

携帯電話機ケース等(著作権)

真正品の写真

熊本県

畳表、いぐさ原草(育成者権)

真正品の写真

スカパーJSAT株式会社
株式会社スター・チャンネル
株式会社ビーエス・コンディショナル
アクセス システムズ
株式会社 WOWOW

B-CASカード(不正競争防止法)

真正品の写真

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