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省庁別財務書類の作成について

省庁別財務書類の作成について

平成16年6月17日
(平成19年11月19日改訂)

財政制度等審議会


「省庁別財務書類の作成について」

平成16年6月17日

財務大臣 谷垣 禎一 殿

財政制度等審議会会長

貝塚 啓明

財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会は、「省庁別財務書類の作成について」、ここに報告を取りまとめた。

政府においては、本報告の趣旨に沿い、公会計の整備・充実に向けた積極的な取組みを進めるよう強く希望する。


省庁別財務書類の作成について

1.省庁別財務書類の検討経緯

平成15年6月、財政制度等審議会において取りまとめられた「公会計に関する基本的考え方」において、行政府のアカウンタビリティを高め、財政の効率化・適正化を促すため、「予算執行の単位であるとともに行政評価の主体である省庁に着目し、省庁別のフローとストックの財務書類を作成し、説明責任の履行及び行政効率化を進めること」とされ、省庁別財務書類の作成に向けて検討を行うことが示された。

また、「公会計に関する基本的考え方」において、「省庁別財務書類に必要となる会計基準の策定については、特に、一般会計の事業に関する会計基準の検討が必要となるが、これについては、特別会計の基準策定の経験を生かし、それとの整合性を含め、「公企業会計小委員会」において行うことが適当である」とされ、公企業会計小委員会に設置されている公企業会計ワーキンググループにおいて、具体的な作成基準の検討を行ったものである。

2.公企業会計ワーキンググループにおける検討

  • (1) 試作基準の取りまとめ

    公企業会計ワーキンググループにおいては、平成15年9月に第1回目の会議を開催し、省庁別財務書類の作成に向けて検討を開始した。

    公企業会計ワーキンググループにおいては、平成15年6月に財政制度等審議会において取りまとめられた「新たな特別会計財務書類の作成基準」を基礎とし、省庁別財務書類の体系・様式、税収入等の財源や公債の各省庁への配分等一般会計に固有な論点を中心に検討を行った。

    なお、各省庁を単位とした省庁別財務書類の作成は、法律上の会計区分とは異なる新たな取組みであることから、各省庁において省庁別財務書類の試作を行い、試作財務書類を通じて省庁別財務書類の作成における個別の論点等をさらに洗い出して検討することが適当であると考え、平成15年12月「省庁別財務書類の試作基準」(以下「試作基準」という。)を取りまとめた。

  • (2) 作成基準の取りまとめ

    試作基準に基づき作成された財務書類について、全省庁からヒアリングを実施し、その後、試作基準の問題点や、各省庁の財務状況等をより明らかにするための省庁別財務書類として改善すべき事項等について検討を行い、今般、省庁別財務書類の作成基準として検討結果を取りまとめた。

    なお、省庁別財務書類の作成基準の検討にあたっては、各節目において、公企業会計小委員会及び公会計基本小委員会との合同会議を開催して論点整理を行った。

  • (3) 新たな特別会計財務書類の作成基準の見直し

    省庁別財務書類の検討は、「新たな特別会計財務書類の作成基準」をもとに検討を開始したが、一般会計も含めた省庁別財務書類の作成基準との整合性等の観点から、「新たな特別会計財務書類の作成基準」についても見直しを行い、「特別会計財務書類の作成基準」として省庁別財務書類の作成基準の体系に組み入れることとした。

3.省庁別財務書類の作成基準の概要

  • (1) 省庁別財務書類の作成目的

    省庁別財務書類は、各省庁の財務状況等に関する説明責任の履行の向上及び予算執行の効率化・適正化に資する財務情報を提供すること等を目的として、企業会計の考え方及び手法を活用して作成するものである。

  • (2) 省庁別財務書類の構成

    省庁別財務書類は、一般会計と特別会計を通じた各省庁の財務情報等を提供するものであり、一般会計省庁別財務書類と特別会計財務書類を合算して作成されるものである。このため、省庁別財務書類の作成基準は、「省庁別財務書類の作成基準」のほか、「一般会計省庁別財務書類の作成基準」及び「特別会計財務書類の作成基準」で構成されている。

  • (3) 省庁別財務書類の作成単位

    省庁別財務書類は、予算執行の単位であるとともに行政評価の主体である省庁に着目して作成されるものであり、また、予算・決算との整合性を確保する必要があることから、予算・決算における最も基礎的な単位である所管を作成単位とすることとした。

    なお、各省庁の省庁別財務書類を合算することにより、国の財務書類を作成することが可能であることから、行政機関以外の国会、裁判所及び会計検査院においても省庁別財務書類の作成を行うこととした。

  • (4) 省庁別財務書類の体系

    一般会計においては、対価関係が無いとされる租税収入等を財源として業務が行われており、また、特定の歳入・歳出を区分経理した特別会計においても、業務費用と財源の間に企業会計でいう費用と収益の対応関係と同様の関係がないことを踏まえ、省庁別財務書類の体系としては、貸借対照表、業務費用計算書、資産・負債差額増減計算書及び区分別収支計算書の4財務書類及び附属明細書とすることとした。

  • (5) 連結財務書類

    各省庁の業務は特殊法人等を通じて行われている場合もあり、各省庁の財務状況等の説明責任を果たすためには、国の会計に加え、これらの特殊法人等を連結した財務書類も作成する必要があると考えられることから、各省庁の業務と関連する事務・事業を実施している特殊法人等を連結した連結財務書類も作成することとした。

4.省庁別財務書類の作成年度等

  • (1) 作成年度及び公表時期

    省庁別財務書類は、直近の決算である平成15年度決算から作成することが適当である。

    また、省庁別財務書類は、各省庁の財務状況や予算執行結果を開示するものであることから、その公表時期については、歳入歳出決算の国会提出時期から遅滞なく公表されることが適当である。

  • (2) 本作成基準で示していない会計処理の取扱い

    本作成基準で示していない会計処理が生じた場合には、企業会計の考え方及び手法を活用し、より分かりやすい財務書類を作成するとの趣旨を踏まえて処理することが適当である。

  • (3) 経過措置

    特殊な資産を保有していること等により、本作成基準に基づく財務書類の作成が困難な省庁においては、一定の準備期間を認めることが適当である。ただし、本作成基準に従って作成されていない部分については、その旨及び理由を注記する必要があると考える。

    特殊法人等の子会社については、事務負担等を考慮し、平成16年度決算までは連結対象からの除外を認めることが適当である。

    平成16年4月、国立大学の法人化に伴い国立学校特別会計は廃止され、また、国立病院の一部が独立行政法人化されることから、国立学校特別会計及び国立病院特別会計のうち独立行政法人化される組織については、特別会計財務書類の作成対象から除外することが適当である。

  • (4) 試作財務書類の取扱い

    各省庁における省庁別財務書類作成上の問題点等を検討するため、試作基準に基づいた平成14年度の財務書類が作成されている。

    この試作財務書類は、省庁別財務書類の作成意義等の検証や論点の洗い出し等を行うために作成されたものであり、内容的に不十分なところがあり、そのまま公表することは適当ではない。しかしながら、各省庁の財務状況等の早期のディスクロージャーの観点から、試作基準に基づき作成された平成14年度分の財務書類についても、本作成基準に基づいて必要な修正を行った上で公表することが適当である。

5.今後の見直し

公会計については、国民に対して国の財政事情を分かりやすく開示し、財政の透明性及び一覧性を向上させるとともに、予算の効率化・適正化を進めるとの観点から、その重要性が認識され、これまでも公的部門における財務書類の作成等の取組みが進められている。

「公会計に関する基本的考え方」において、「予算の明確性の向上を図り、事後の評価を可能とする方向で、予算書、決算書の表示科目について、政府部内で早急に検討を進めるべきである」とされたことを受け、予算書・決算書の表示区分の見直しの検討が進められており、その検討結果を踏まえ、省庁別財務書類におけるコスト情報の開示の方法など、本作成基準の内容についても見直しを行っていくことが必要であると考える。


「省庁別財務書類の作成について」の一部改訂(「特別会計財務書類の作成基準」等における公的年金預り金等の取扱い関係)について

平成18年12月1日

1.改訂の経緯

「省庁別財務書類の作成について」(平成16年6月17日 財政制度等審議会)の「特別会計財務書類の作成基準」においては、厚生年金及び国民年金について、財政再計算における各年度末の所要積立金に相当する金額を「公的年金預り金」として負債に計上することとされている。

この現行の取扱いは、平成15年6月30日に当審議会が取りまとめた「新たな特別会計財務書類の作成基準」における取扱いを引き継いだものであるが、この基準設定後の平成16年に公的年金の新たな財政再計算が行われた結果、積立金見込額が前回(平成11年)の財政再計算よりもかなり下回ることとなり、切替年度の前後で「公的年金預り金」として負債計上する金額が大幅に減少したところである。こうした基準設定当時の想定を超えるような事態が生じたことを背景に、「公会計整備の一層の推進に向けて〜中間取りまとめ〜」(平成18年6月14日 財政制度等審議会)において、公的年金に係る負債計上の在り方について、財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会 公企業会計小委員会 公企業会計ワーキンググループにおいて、再度検討を行うことが適当であるとされたところである。

これを受け、本年10月以降、公企業会計ワーキンググループにおいて検討を重ね、その成果を今回、「省庁別財務書類の作成について」の一部改訂として取りまとめたところである。2.改訂の基本的考え方及び具体的内容公的年金預り金等の取扱いについて、公的年金の財政方式は賦課方式を基本としたものとなっていることや、財政検証(従来は、財政再計算)における財政見通し上の積立金の額については、少なくとも5年に1回、実績を踏まえた見直しが行われること等を勘案し、将来の年金給付財源に充てるために保有している資産に見合う額を「公的年金預り金」として負債計上するという考え方を基本として、基準の改訂を行うこととした。改訂の具体的内容は、別添のとおりとする。

3.適用時期

今回の改訂は、平成17年度決算分の省庁別財務書類から適用することが適当である。なお、平成17年度決算分の省庁別財務書類に掲載する前年度(平成16年度)の計上額については、改訂後の基準を遡って適用することが適当である。


「省庁別財務書類の作成について」の一部改訂(政府出資等の取扱い関係等)について

平成19年11月19日

1.改訂の経緯

今般、平成18年1月の財政制度等審議会国有財産分科会において、政府出資の国有財産台帳価格をより現状に即したものとするため、1市場価格のあるものについては「取得原価」から「市場価格」、2市場価格のないものについては取得原価である「出資累計額」から「純資産額(各法人の貸借対照表を基に、総資産から総負債を差し引いた純資産をもって評価する方法)」へ変更すべきと答申されたことを受け、平成18年12月に国有財産法施行令(昭和23年政令第246号)を改正し、平成18年度以降、毎会計年度末における政府出資等の国有財産台帳価格について、1市場価格のあるものは「市場価格」で、2市場価格のないものは各法人の「純資産額」で評価することとされた。

この改正を受け、「省庁別財務書類の作成について」(平成16年6月17日 財政制度等審議会)の「省庁別財務書類の作成基準」等における市場価格のない政府出資等の取扱いについて、本年10月、財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会 公企業会計小委員会 公企業会計ワーキンググループにおいて検討を行い、その成果を今回、「省庁別財務書類の作成について」の一部改訂として取りまとめたところである。

2.改訂の基本的考え方及び具体的内容

現行の「省庁別財務書類の作成について」の「省庁別財務書類の作成基準」等における市場価格のない政府出資等の計上方法は、取得原価である出資累計額で資産計上することとされているが、政府出資等の評価額をより現状に即したものとするため、市場価格のない政府出資等の計上方法を「出資累計額」から「純資産額」に変更する基準の改訂を行うこととした。

また、国家行政組織の改組等に伴う所要の改訂も併せて行うこととした。

改訂の具体的内容は、別添のとおりとする。

3.適用時期

今回の改訂は、平成18年度決算分の省庁別財務書類から適用することが適当である。


< 目 次 >

○ 省庁別財務書類の作成基準

○ 一般会計省庁別財務書類の作成基準

○ 特別会計財務書類の作成基準

○ 補論

<補論の構成>