全国財務局管内経済情勢報告概要(平成20年7月30日)
全国財務局
| 管内経済情勢報告概要 |
平成20年7月30日
財 務 省
|
I.概要
1.本年4月から6月における地域経済の概況について、全国11の財務局(福岡財務支局及び沖縄総合事務局を含む。)に報告を求めたところ、
・ 東海で「拡大の動きに足踏み」に、近畿、中国、福岡で「回復に足踏み」に、北海道で「弱い動きが広がっている」に総括判断を前回報告(4月21日)より下方修正している。
・ 沖縄は総括判断に微修正が加えられているものの、回復基調が続いているという基本的な判断に変化はない。
・ 東北、関東、北陸、四国、九州は「足踏み」等の総括判断が据え置かれている。
こうしたことから、地域経済の概況は、「多くの地域で足踏み状態にあり、また一部の地域に弱い動きがみられる」と総括される。
なお、先行きについては、多くの財務局から海外経済や原油・原材料価格の動向などに留意する必要があるとの報告を得ている。
2.地域経済の動きを主要項目別にみると、
(1)生産活動は、北海道、東北、東海、近畿、福岡で「横ばい」、北陸で「弱い動き」に下方修正されており、四国、沖縄で「 増加」等、他の地域(関東、中国、九州)では「横ばい」、「底堅く推移」等と判断が据え置かれている。
(2)個人消費は、沖縄で「堅調ながら弱い動きもみられる」、 東北、関東、北陸、近畿、中国、四国で「横ばい」、北海道で「弱含み」に下方修正されており、東海で「緩やかに回復しているものの、一部に弱い動きがみられる」、その他の地域(九州、福岡)では「横ばい」と判断が据え置かれている。
(3)雇用情勢は、東海で「人手不足感は依然強いものの、このところ緩和の兆しがみられる」、関東で「足踏み」、北陸で「横ばい」、北海道で「やや弱い動き」、近畿で「厳しさがみられる」に下方修正されており、九州では「弱含み」、その他の地域(東北、中国、四国、福岡、沖縄)では「足踏み」、「横ばい」と判断が据え置かれている。
(4)法人企業景気予測調査(20年4−6月期調査)の結果(13頁)をみると、20年度の企業収益は、北海道、東北、北陸、沖縄で増益見通しとなっており、その他の地域(関東、東海、近畿、中国、四国、九州、福岡)では減益見通しとなっている。設備投資は、多くの地域(北海道、関東、北陸、東海、近畿、中国、福岡、沖縄)で前年度より増加する見通しとなっている。また、企業の景況感は多くの地域(関東、北陸、東海、中国、四国、九州、福岡、沖縄)で現状判断は悪化しているものの、先行きについては全ての地域で改善するものと見込まれる。
II.各地域の経済動向
1.総括判断
| 財務局名 | 前回(4月21日) | 今 回 | 前回との基調比較 |
| 全局総括 | 全体としては、このところ足踏み状態になっている。 | 多くの地域で足踏み状態にあり、また一部の地域に弱い動きがみられる。 | ↓ |
| 北海道 | 弱い動きが広がっているものの、一部に緩やかな持ち直しの動きもあり、全体としては横ばいとなっている。 | 一部に緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、弱い動きが広がっている。 | ↓ |
| 東 北 | 持ち直しの動きが引き続き緩やかになっている。 | このところ足踏み状態となっている。 | → |
| 関 東 | 回復の動きが弱まっている。 | 景気回復は足踏み状態にある。 | → |
| 北 陸 | これまでの緩やかな回復に足踏みがみられる。 | おおむね横ばいとなっているものの、このところ弱い動きがみられる。 | → |
| 東 海 | これまでの拡大基調が緩やかになっている。 | 拡大の動きに足踏みがみられる。 | ↓ |
| 近 畿 | 緩やかに回復している。 なお、企業の景況感が「下降」超となっていること、加えて海外経済の動向、原油・原材料価格の動向等に留意する必要がある。 | 回復に足踏みがみられる。 | ↓ |
| 中 国 | 緩やかに回復している。 | 回復の動きに足踏みがみられる。 | ↓ |
| 四 国 | 緩やかな持ち直しの動きに足踏みがみられる。 | 足踏み状態が続いている。 | → |
| 九 州 | 足踏み状態が続いている。 | 足踏み状態にあるが、このところ弱い動きがみられる。 | → |
| 福 岡 | 緩やかに回復している。 | 緩やかな回復の動きに足踏みがみられる。 | ↓ |
| 沖 縄 | 緩やかに回復している。 | 回復の足取りは緩慢なものとなっている。 | → |
II.各地域の経済動向
2.総括判断の要点、主要項目(生産、個人消費、雇用)及びその他の主な項目について
| 北海道 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 弱い動きが広がっているものの、一部に緩やかな持ち直しの動きもあり、全体としては横ばいとなっている。 | 一部に緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、弱い動きが広がっている。 | |
| 判断の要点 | 企業収益は増益見通し、設備投資は前年度を上回る計画となっているものの、生産はおおむね横ばい、観光(来道客数)はおおむね前年並みとなっており、個人消費は弱含み、住宅建設は前年を下回っている。また、雇用情勢はやや弱い動きとなっていることから、管内経済は一部に緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、弱い動きが広がっている。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 緩やかな持ち直しの動き | 基調としてはおおむね横ばい |
| 個人消費 | やや弱含み | 弱含み | |
| 雇 用 | おおむね横ばい | やや弱い動き | |
| その他 の主な 項目 | 企業収益 | 19年度は減益見込み | 20年度は増益見通し |
| 観 光 | 来道客数はおおむね前年並み | 来道客数はおおむね前年並み | |
| 東 北 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 持ち直しの動きが引き続き緩やかになっている。 | このところ足踏み状態となっている。 | |
| 判断の要点 | 企業収益は上期で減益見込みとなっており、生産活動はおおむね横ばいとなっている。また、個人消費は一部に動きがみられるものの、おおむね横ばいとなっており、雇用情勢も足踏み状態となっていることなどから、管内経済はこのところ足踏み状態となっている。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 高い水準にあるものの一部に弱さがみられる | おおむね横ばいとなっている |
| 個人消費 | 持ち直しの動きが緩やかになっている | おおむね横ばいとなっている | |
| 雇 用 | 足踏み状態となっている | 足踏み状態となっている | |
| その他 の主な 項目 | 企業収益 | 19年度通期は減益見込み | 20年度上期は減益見込み、通期は増益見通し |
| 住宅建設 | 前年を下回っている | 前年を下回っている | |
| 関 東 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 回復の動きが弱まっている。 | 景気回復は足踏み状態にある。 | |
| 判断の要点 | 個人消費は概ね横ばいとなっており、住宅建設は前年を下回っている。企業の設備投資は増加見通しとなっており、輸出は前年を上回っているものの、伸びが鈍化している。こうした需要動向のもと、製造業の生産は概ね横ばいで推移しており、企業収益は減益見通しとなっている。大企業の景況感は「下降」超幅が拡大している。雇用情勢は改善の動きに足踏みがみられる。以上のことから、管内経済の景気回復は足踏み状態にある。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 横ばいとなっている | 概ね横ばいで推移している |
| 個人消費 | 緩やかに回復している | 概ね横ばいとなっている | |
| 雇 用 | 緩やかな改善の動きが続いている | 改善の動きに足踏みがみられる | |
| その他 の主な 項目 | 輸 出 | 前年を上回っている | 前年を上回っているものの、伸びが鈍化している |
| 住宅建設 | 持ち直しの動きがみられるものの、前年を下回っている | 前年を下回っている | |
| 北 陸 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | これまでの緩やかな回復に足踏みがみられる。 | おおむね横ばいとなっているものの、このところ弱い動きがみられる。 | |
| 判断の要点 | 生産活動はこのところ弱い動きとなっており、20年度上期の企業収益は減益見込み、設備投資は増加見込みとなっている。また、個人消費 が全体としておおむね横ばいとなっており、雇用情勢が全体として横ばいとなっているものの、このところ弱い動きがみられることなどから、管内経済はおおむね横ばいとなっているものの、このところ弱い動きがみられる。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | おおむね横ばいとなっている | このところ弱い動きとなっている |
| 個人消費 | 全体として持ち直しの動きが緩やかとなっている | 全体としておおむね横ばいとなっている | |
| 雇 用 | 全体として改善傾向が緩やかとなっている | 全体として横ばいとなっているものの、このところ弱い動きがみられる | |
| その他 の主な 項目 | 企業収益 | 19年度下期は減益見込み | 20年度上期は減益見込み |
| 設備投資 | 19年度通期は増加見込み | 20年度上期は増加見込み | |
| 東 海 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | これまでの拡大基調が緩やかになっている。 | 拡大の動きに足踏みがみられる。 | |
| 判断の要点 | 「消費」は緩やかに回復しているものの、一部に弱い動きがみられ、「輸出」は減少していることなどから、「生産」は高水準ながらこのところ横ばいとなっている。また、「雇用情勢」は人手不足感は 依然強いものの、このところ緩和の兆しがみられることから、管内経済は拡大の動きに足踏みがみられる。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 高水準ながら足下では一服感がみられる | 高水準ながらこのところ横ばい |
| 個人消費 | 緩やかに回復しているものの、一部に弱い動きがみられる | 緩やかに回復しているものの、一部に弱い動きがみられる | |
| 雇 用 | 労働力需給が引き締まり基調にある | 人手不足感は依然強いものの、このところ緩和の兆しがみられる | |
| その他 の主な 項目 | 設備投資 | 19年度通期は増加見込み | 20年度通期は増加見通し |
| 企業収益 | 19年度通期は増益見込み | 20年度通期は減益見通し | |
| 近 畿 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 緩やかに回復している。 なお、企業の景況感が「下降」超となっていること、加えて海外経済の動向、原油・原材料価格の動向等に留意する必要がある。 | 回復に足踏みがみられる。 | |
| 判断の要点 | 個人消費はおおむね横ばいとなっており、雇用情勢は完全失業率が足もと前年を上回り、有効求人倍率は緩やかに下降しているなど厳しさがみられる。また、新設住宅着工戸数 はこのところ横ばいとなっている。一方、企業活動は、輸出が堅調に推移し、設備投資は前年を大幅に上回る計画となっているものの、生産はおおむね横ばいとなり、 企業収益は減益見込みとなっていることなどから、管内経済は回復に足踏みがみられる。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 堅調に推移している | おおむね横ばいとなっている |
| 個人消費 | 総じてみると緩やかな持ち直しが続いている | おおむね横ばいとなっている | |
| 雇 用 | 改善に足踏み | 厳しさがみられる | |
| その他 の主な 項目 | 設備投資 | 前年を大幅に上回る見込みとなっている | 前年を大幅に上回る計画となっている |
| 輸 出 | 好調に推移している | 堅調に推移している | |
| 中 国 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 緩やかに回復している。 | 回復の動きに足踏みがみられる。 | |
| 判断の要点 | 個人消費は全体としておおむね横ばいとなっており、生産活動は一部に弱さがみられるものの、底堅く推移している。さらに、雇用情勢は、このところ改善が足踏み状態となっていることなどから、管内経済は回復の動きに足踏みがみられる。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 足もと弱含み | 一部に弱い動きがみられるものの、底堅く推移 |
| 個人消費 | 緩やかに増加 | おおむね横ばい | |
| 雇 用 | 改善は足踏み | 改善は足踏み | |
| その他 の主な 項目 | 設備投資 | 前年度を上回る見込み | 前年度をやや上回る見通し |
| 企業収益 | 減益見込み | 減益見通し | |
| 四 国 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 緩やかな持ち直しの動きに足踏みがみられる。 | 足踏み状態が続いている。 | |
| 判断の要点 | 個人消費や雇用情勢は概ね横ばいとなっている。企業収益が減益見通しのなか、企業の景況感は慎重さを増しており、設備投資は前年度を下回る見通しとなっている。一方、生産活動は全体としては増加しているほか、企業倒産は件数、負債総額とも前年を下回っていることなどから、管内経済は、足踏み状態が続いている。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 一部に弱い動きがみられるものの、全体としては増加している | 全体としては増加しているものの、一部に弱い動きがみられる |
| 個人消費 | 緩やかに持ち直しているものの、一部に弱めの動きがみられる | 概ね横ばいとなっている | |
| 雇 用 | 厳しさが続くなか、緩やかな改善の動きが弱まっている | 総じてみれば横ばいとなっている | |
| その他 の主な 項目 | 設備投資 | 19年度は前年度を上回る見込み | 20年度は前年度を下回る見通し |
| 企業収益 | 19年度は減益見込み | 20年度は減益見通し | |
| 九 州 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 足踏み状態が続いている。 | 足踏み状態にあるが、このところ弱い動きがみられる。 | |
| 判断の要点 | 個人消費は全体としておおむね横ばいで推移しており、生産活動もおおむね横ばい圏内のなか一部に弱さがみられる。また、雇用情勢は引き続き弱含んでいるほか、設備投資が減少に転じたことなどから、管内経済は全体として足踏み状態にあるものの、このところ弱い動きがみられる。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 弱さがみられるものの、おおむね横ばいとなっている | おおむね横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる |
| 個人消費 | おおむね横ばいで推移している | おおむね横ばいで推移している | |
| 雇 用 | 一部に改善の動きがみられるものの、弱含んでいる | 一部に改善の動きがみられるものの、弱含んでいる | |
| その他 の主な 項目 | 設備投資 | 前年度を上回る見込み | 前年度を下回る見通し |
| 企業収益 | 19年度下期は減益の見込み | 20年度上期は減益の見込み | |
| 福 岡 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 緩やかに回復している。 | 緩やかな回復の動きに足踏みがみられる。 | |
| 判断の要点 | 生産は、高水準であるが横ばいの動きが続いており、企業収益は全産業で減益見通しとなっている一方、設備投資は前年度を上回る見通しとなっている。輸出は前年を上回って推移している。個人消費は一部に弱い動きがみられるものの、おおむね横ばいで推移しており、雇用情勢は横ばいとなっていることから、管内経済は緩やかな回復の動きに足踏みがみられる。 | ||
| 主 要 項 目 | 生 産 | 高水準で、堅調な動きが続いている | 高水準であるが横ばいの動きが続いている |
| 個人消費 | 一部に弱い動きがみられるものの、おおむね横ばいで推移している | 一部に弱い動きがみられるものの、おおむね横ばいで推移している | |
| 雇 用 | このところ改善に足踏みがみられる | このところ横ばいとなっている | |
| その他 の主な 項目 | 企業収益 | 19年度通期は増益見込みとなっている | 20年度通期は減益見通しとなっている |
| 輸 出 | 引き続き前年を上回っている | 引き続き前年を上回っている | |
| 沖 縄 | 前 回 | 今 回 | |
| 総 括 判 断 | 緩やかに回復している。 | 回復の足取りは緩慢なものとなっている。 | |
| 判断の要点 | 観光は引き続き好調を維持しているが、堅調な個人消費に弱い動きもみられはじめている。企業収益は増益見通し、設備投資も前年度を上回る見通しとなっている一方、住宅着工は引き続き減少しており、企業の景況感は「下降」超幅が拡大していることなどから、管内経済の回復の足取りは緩慢なものとなっている。 | ||
| 主 要 項 目 | 観 光 | 引き続き好調に推移 | 引き続き好調を維持 |
| 個人消費 | 引き続き順調に推移 | 堅調ながら弱い動きもみられる | |
| 雇 用 | 改善に足踏み感 | 改善に足踏み | |
| その他 の主な 項目 | 設備投資 | 前年度を上回る見込み | 前年度を上回る見通し |
| 企業収益 | 減益見込み | 増益見通し | |
47都道府県ごとの経済情勢(PDF形式)
各地域における主要経済指標(EXCEL形式)
