財務省 採用案内 2013
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大野 由希理財局計画官補佐(経済産業第一、第二係)[平成14年入省]●平成14年●平成16年●平成17年●平成19年●平成20年大臣官房文書課福岡国税局調査査察部理財局財投総括課米・コロンビア大大臣官房秘書課財務官室08時代の要請を捉える災害復興に向けて政府が行う投融資活動の新たな展開財政投融資の可能性 現在私が所属している理財局計画官室は、各省庁、政策金融機関、独立行政法人等から要求を受け、その内容を精査し、政策的意義や採算性(償還確実性)はあるか、あるとすれば財政投融資をどれだけ(金額)、どの手法(財政融資、産業投資、政府保証)で投入するべきかを検討する、いわば財政投融資計画の編成作業部隊です。 平成20年9月のリーマン・ショック後、累次の経済対策が打たれる中、財政投融資も企業向け金融におけるセーフティネット拡充などに機動的に対応してきましたが、こうした危機への対応が一段落した後、平成23年度財政投融資計画の編成において我々は、危機後の我が国経済をどう発展させていくかという、大変難しい問題に向き合うことになりました。 考慮すべき背景となるのは、現在我が国が抱える債務と、その債務が毎年の一般会計予算編成に及ぼす影響の大きさです。税収が落ち込む中、国債費や社会保障関係費等は増大し、一般会計が自由に予算を組むための余地は、徐々に、しかし確実に狭まってきていると考えられます。 他方、国外に目を向けると、政府と民間企業が連携して成長分野に対し巨額の資金を投入し、自国企業の競争力を高めた上で国際市場に打って出る、国家資本主義とも言うべき新しい動きが見られます。例えば、大型発電設備などのプラント輸出においては、欧米諸国に加え、韓国や中国などの新興国が我が国のライバルとして台頭してきています。こうした国々は、政治面(トップセールス)でも資金面でも、政府の強力な支援を受けている傾向にあります。 この十年を振り返ると、政府には、企業や個人の経済活動に干渉せず市場のはたらきに任せることが求められてきました。しかし、こうした役割に変化の時期が訪れているようです。少なくとも今、私が担当しているベンチャー支援、資源探鉱・開発といった分野において、我が国が国際競争に勝ち残っていくためには、必要と思われる資金を、必要なタイミングで(スピードを持って)、必要十分な規模で投入するという、財政政策の機動性と裁量性が不可欠であると強く感じます。 このような情勢の中で、税財源の増減による制約を受けずに資金供給ができ、リスクも取れる財政投融資は、まさに活躍のしどころです。昨夏から年末までの長くタフな編成の中で、財政投融資というツールの持つ特長を発揮しうる場面に何度も立ち会い、議論をし、計画に結実させていく作業に携わることができました。 手詰まりを感じる時であればこそ、見いだす新たな可能性もあります。財務省の職員として冥利に尽きる経験であったと感じています。 平成23年3月11日に起こった東日本大震災により、東北地方を中心に甚大な被害がもたらされています。この地震により被害を受けた中小企業に対し、日本政策金融公庫による災害復旧貸付を拡充するための検討を進めています。復興のため、財政当局として出来る限りの仕事を精一杯していこうと考えています。
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