財務省 採用案内 2013
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52 広辞苑で「官僚主義」という言葉を調べてみると、「官僚政治に伴う一種の傾向・態度・気風。専制・秘密・煩瑣・形式・画一などを特徴とする」とある。そして一般的には、「財務省」はそうした官僚主義的組織の代表であるかのように語られることが多い。しかし、2009年から財務省に出向している私の認識はこれらとは少し異なっている。 私が財務省に出向して何より驚いたのは、財務省には、上司・部下を問わず、自由に議論を闘い合わせることのできる風土があるという点であった。学生の皆さんも、同級生や先輩・後輩と夜を徹して何かについて夢中で語りあった経験があると思うが、財務省という場所は、そうした語り場の延長線上にあると言っても過言ではない。1年生が先輩に対して気軽に議論を吹っ掛け、上司が20も30も年の離れた者の話に耳を澄ます職場はそうはないと思う。その背景には、一人一人の日本経済・世界経済をより良くしたいという想いがあるわけだが、そうした想いがある限り、ここでは誰もが自由な表現者となり得る。 私は現在、国際局国際調整室で大臣レベルでの二国間会談の企画・立案・調整や、米国や欧州諸国等の政治・経済・金融に関する情報収集・分析を担当している。こうした業務をこなすためには、各種の情報媒体や、他国の財政金融当局との電話会議、各国大使館・他省庁との意見交換等を通じて、常に世界経済の動向を的確に把握しておく必要がある。それは、世界経済の歯車が、コトっと音を立てて回り始める瞬間を見定め、それに立ち会う作業とも言えるわけだが、これらの業務に必要とされる緊張感や、その緊張感の先にある喜び・興奮は、他でそうそう得られるものではないと思う。 このように、「財務省」という言葉の響きから多くの人が抱くイメージと、その現実との間には、大きなギャップがあるように思う。そのため、是非学生の皆さんには、自らの眼を見開いて財務省を見つめ、その正確な姿を捉えて欲しい。本文がわずかでもその参考になれば、幸いである。平谷 健国際局地域協力課国際調整室調整第二係長栗原 広史大臣官房総合政策課課長補佐PROFILE●平成21年より株式会社三井住友銀行から出向Message職員からのメッセージ<民間編> 2009年7月から、官民交流法で採用され財務省で勤務する機会を頂戴しました。10年間勤務してきた銀行とは全く異なる環境に戸惑う場面もありますが、非常に有意義な時間を過ごさせて頂いています。 大臣官房総合政策課は、経済政策を取り扱う部署です。その中で私は、主に海外経済情勢を分析し、政策立案に役立てるという責務を担っています。着任後、リーマンショック後の余波や欧州ソブリン問題等の国際経済・金融に関する重要な事象が多く発生し、銀行で培った金融知識をベースにしながら貢献してきました。 銀行では、主にエネルギー業界をクライアントにしていましたが、自然と担当分野にのみ関心が集中し、現職のように経済に関すること全てを担当するという感覚はまずありえないものでした。また民間では、規制等がビジネスの制約条件として課せられ、その範囲で利益最大化を追及する、という考えでおりましたが、財務省ではそもそも「国民経済の利益最大化に資する構造とは何たるか」を起点として議論するということにも、新鮮さを感じるところです。 着任前は”官僚的”という言葉から、堅苦しいイメージを抱いていましたが、実際は想像と異なりフラットな組織であり、かなり上の立場の方とも議論することに驚きを感じると共に、刺激を感じています。また、海外の財務省職員と議論をする機会を頂戴した際には、大げさに言えば日の丸を背負って日本や世界を語ることができ、日本人としてはこの上ない幸せを感じる場面でした。 官・民という2つの異なる場所で勤務した経験が、今後のビジネスマンとして行動する上でプラスに働くのは間違いないものです。銀行に戻ってから、官での感覚を活かすとともに、いつの日か、財務省の皆さんと、違った立場でより良い日本経済の為に再び一緒に汗を流す機会があることを楽しみにしております。PROFILE●平成21年より株式会社三菱東京UFJ銀行から出向財務省とは?自由闊達な風土を持つ職場緊張感と刺激に満ちた仕事おわりに現職と民間との違いビジネスマンとしての糧に官・民立場は違えど財務省について私が知っている二、三の事柄

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