財務省 採用案内 2013
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河邑 忠昭株式会社住生活グループ経営戦略本部経営企画室長51Message職員からのメッセージ<民間編>PROFILE●平成7年●平成9年●平成12年●平成16年●平成19年●平成20年●平成21年大蔵省銀行局調査課中・北京大学、米・スタンフォード大学金融庁総務企画局 課長補佐在上海総領事館領事大臣官房文書課課長補佐主税局調査課税制調査室長主税局税制第三課審査室長官民交流とは何か?住生活グループとは?私の仕事についておわりにそういう選択があってもいいじゃないか[平成7年入省] 私は平成22年8月から、官民交流法に基づく交流派遣専門員として、人事院から(株)住生活グループに派遣されています。官民交流法というのは、公務員に民間の効率的な経営手法を学ばせるとともに、優秀な民間人を国に登用することを目的とした制度で、近年財務省でも積極的な取り組みが進みつつあります。 官民交流法に基づき、民間企業に派遣された人間は、派遣先の民間企業と労働契約を締結することになります。給料は派遣先企業から支払われますから、お客様扱いなど一切なく最低でも給与分の貢献が求められます。 (株)住生活グループは、日本最大の建築建材・住宅設備機器のメーカーである(株)LIXILの持株会社であり、連結売上規模約1兆円、グループ総従業員数6万人を超える大企業です。わが国の住宅着工戸数が頭打ちになり、激化する国内での競争に勝ち抜くとともに、更なる成長を求めるため、国内外を問わず積極的なM&Aを展開しています。私が派遣されたのは、グループ会社の再編を企画・推進するチームだったのですが、民間企業における意思決定の速さ、徹底的な合理化とコストダウンへの取り組み、海外市場を開拓する意欲など、積極的に「変化」し「挑戦」する環境は、極めて大きな刺激となっています。 私が大蔵省(当時)に入ってから主に担当してきたのは、税制の企画立案や金融行政、対中経済外交といった分野であり、住宅市場については全くの素人でした。他社のショールームを偵察したり、東京ビッグサイトの展示会に出かけたりと、日々新たな知識を吸収しつつも、何とか給料分の貢献をするために、これまで財務省で得た知識を総動員しながら格闘している状況です。 例えば、グループ会社の合併や分割といったことを考える際には、財務省、金融庁で得た法人税や企業会計の知識が極めて役に立ちますが、合併後の従業員の処遇や、お客様への周知、ITシステムの変更など、取り組むべき事項は極めて幅広く、それら全てを一人でカバーすることは出来ません。 中国最大の家電メーカー「ハイアールグループ」と提携し、中国で新会社を設立するといった仕事にも取り組みましたが、中国留学時に習得した中国語が極めて役にたつ一方、現地の建設市場に関する知識は皆無に近いので、社内のそれぞれ専門能力を持つ人間とチームを組むこととなります。 民間企業に来て思うことですが、財務省の人間がその真のvalueを発揮できるのは、特定の専門知識で貢献するというよりは、色々な人の話をよく聞き、種々雑多な問題を総合的に把握するとともに、目的合理的に解決方法を考え、一定の方向性を打ち出していく能力ではないかと思います。チーム内の喧々諤々の議論を整理し、交渉相手の立場や状況も勘案しながら、契約や合意書をとりまとめるのは、財務省で鍛えられた仕事そのものと言っても過言ではありません。民間企業に来て改めて、財務省が「得意分野を持ったジェネラリスト」を育てる絶好の職場であると気づかされています。 「4月から、経営戦略本部を立ち上げるので、経営企画室長をやってもらいたいのですが。」そう切り出されたのは、当社で働きはじめてからちょうど半年が経った頃でした。「出向者である私がそのような重責を担っても良いのでしょうか?」と聞き返す私に対する人事担当副社長の答えは、「世の中は大きく変わっているんですから、そういう人事があってもいいじゃないですか。」というものでした。 2010年はわが国のGDPがついに中国に追い抜かれるという歴史的な年でしたが、わが国がこれからも世界の強国であり続けるために必要なのは、官民問わず、これまでの常識にとらわれない、まさに「そういうことがあってもいいじゃないか。」という発想だと思います。官の世界も時代とともに変わってきています。学生の皆様も、是非とも柔軟な発想で財務省を捉え、人生の選択をして頂きたいと思います。
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