財務省 採用案内 2013
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43向井 豪金融庁監督局総務課監督企画室兼銀行第一課兼検査局総務課[平成13年入省]Message職員からのメッセージ<霞が関・永田町編>PROFILE●平成13年●平成15年●平成16年●平成18年●平成20年国際局国際機構課 広島国税局調査査察部米・コロンビア大主税局調査課国税庁長官官房総務課課長補佐リーマン危機を経て ~主要行の監督~はじめにおわりに ~財務省の魅力とは~金融行政の最前線から 財務省で働くことの面白さは、必ずしもその所掌に囚われないところに深みがある。この冊子からご覧いただけるように、財務省の人間は、国の内外、ひいては官民学を問わず、非常に幅広い舞台で仕事をしている。 ここでは、現在、私が出向している金融庁について、そこでの業務を簡単に紹介することとしたい。 “Greed is Good(欲は善なり)”。これは、映画『Wall Street』の中で、名優マイケル・ダグラス扮する投資家ゴードン・ゲッコー氏が唱えた言葉である。この数百年の人類の歴史とは、文字通り、飽くなき欲望の追求が人々を駆り立て、形を変えて社会経済を発展・拡大させてきた歴史といっても過言ではない。 リーマン危機の現代史的な意義というのは、その意味で、その経済的損失を超えたところに本質がある。それまで、非規制の流れで拡大を続けてきた金融は、リーマン危機を契機に、国際的な規制・監督の再構築という方向に軸足が移った。“Greed”を如何にしてコントロールしつつ、健全で持続的な成長を実現させていくか。各国共通の課題である。 無論、今般の世界的な金融危機は、必ずしも我が国の金融システムに端を発したものではないことから、その対応には我が国ならではの問題設定と、それに対する検討が必要となる。我が国の実情と、国際的な議論への貢献とを両睨みしながら、危機の経験を活かした規制・監督のあり方を模索しなければならない。 現在、私が担当しているのは、3メガなど主要行に対する財務健全性監督である。各行の決算等のモニタリングに加え、デイリーの市場の動きがこうした銀行に与える影響を分析することが、基本的な業務だ。 ご案内の通り、我が国の金融・経済において、主要行をはじめとした銀行部門が占めるウエイトは巨大である。これは、預金・貸出という伝統的な間接金融の分野のみならず、デリバティブなど証券市場に占めるシェアや国債の保有状況といった面からも、その存在感は無視できない。 主要行の監督を通じて、その先にある金融システムの全体像、それに経済全体のカネの流れ、リスクの所在が見えてくる。日々の監督業務を通じて、主要行が直面するリスクを如何に先見的に特定・把握するか。のみならず、アジアへの進出や他業態への展開など、業界のポテンシャルを如何に見出して、着実な成長へと繋げていくか。銀行側の担当者とも、緊張感のある議論が日常的に繰り返される。その目線の先には、この国の金融・経済のグランド・デザインをどのように描いていくかが、期待されているのだ。 こうした監督業務にあたっては、無論、海外当局との連携も欠かせない。銀行がグローバルに活躍することが所与である現在、大規模な金融機関の健全性の確保は、地球益に資する取組みである。こうした金融機関が再び危機に直面した場合に備えて、当局間で如何にして連携していくべきか。出席している国際会議では、喧々諤々の議論が飛び交う。我が国の金融システム、それに金融機関の実情を踏まえて、この全体益を最大化させていく取組みは、困難なれどなかなか奥深い仕事である。 入省時から数えて十年、金融行政のほかにも、国際金融や税制など、様々な分野で仕事をしてきた。そうした中で、あえて財務省の人間に求められる共通項を挙げるとすれば、「全体」(抽象的だが!)に対するビジョンと責任を意識して仕事ができるかどうか、ということに尽きる。 特定の分野や相手、案件などに対して、局所的に、部分均衡で物事を考えるのではなく、あくまで一般均衡でみて、如何に全体としての最適解を求めるか。こうした姿勢は、なにも納税者資金の配分など利害交渉の局面でのみならず、政策立案なり制度設計を行う上で、全体を鳥瞰するパースペクティブに基づいて思考できるかどうか、といった点においても、発揮されるものだ。上述してきたように、金融行政の現場においても、こうしたことの重要性は日々肝に銘じているところである。 熱き志を持った諸君、ぜひ財務省の門を叩いてみてください!

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