財務省 採用案内 2013
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将来像、描けますか?きっかけ?大切なものは、なんですか?この職場の魅力・・・国際的なダイナミズム/歴史への参画/仲間・・・学生へのメッセージ34 皆さんに質問があります。「ご自分の将来像、描けますか?その時の日本社会のイメージ、できますか?」 将来なんて、そうはっきりと見えるものではないでしょうし、そもそも、人生、紆余曲折あって当然。計画通りいくものではないとも思います。どんな将来像を描くかはもちろん自由ですし、また、割り切って計画しないというのも一手でしょう。でも、個々人が将来の夢を描こうとしたときに、社会がそれを摘むようであってはいけない、と思っています。例えば、極端な話、国債が暴落してハイパーインフレが起きたりしたら、夢に向かっていた人たちを大勢巻き込むことになりますよね。期待していた年金が全く支給されないことになってしまったら、どうでしょう? 私にとっての財務省とは、言ってみれば、日本に住む人が描いていた夢が、不測の事態が起きることによって実現できなくならないようサポートする環境を作る職場です。できるだけ、社会にある色々なリスク(不安)や不公平を薄めて、未来を描こうとしている人を励まし、将来に向けた国づくりをする場。 この職場で働くようになったきっかけの一つは、学生時代に途上国を旅し、生活にも事欠く多くの人たちを目にしたことでした。自分が多少の施しをすれば、その人は数日しのげるかもしれない。けれども、それでは貧困が生まれる構造そのものは変わらないと実感しました。社会には、その仕組みを変えることでしか解決できない問題もあることに気づき、この人生を何に賭したいかと考えた時、世の中が変わっていく過程に身を置きたいと、更に言えば、それが良い変化となるよう働きかけたい、と思うようになりました。世の中の問題に目を背けずに、自分なりにできることをしたい、と。 財務省で働き始めて10年。この間、めまぐるしく世界の動きを感じてきました。それぞれのポストで、異なった課題が待ち受けていました。もっとも、着任するときに見えている課題は一部でしかなく、自分の所掌を見渡して課題を探り、自分の良心に照らして感じ、発見し、改善・解決していく…という種類の仕事が多かったように思います。この10年間は、新しい課題や大切なものの発見の連続でした。 例えば、2001年、同時多発テロ。社会人になりたてで、国際局総務課という部署にいた私は、9月11日を境に、政府で働くということを実感するようになりました。それまでの学生であればテレビの中の出来事であったような円高対策、テロとの戦い(テロ資金凍結)、アフガン復興、イラク戦争…といった一連の出来事が、財務省では身の回りのものとして起こり、それぞれの対応を求められることを肌で感じました。そうした経験を通じて、世の中で何か起きたときに、次に何が起こるか、何が求められるか、自分はどうすべきか、と考える癖ができてきたように思います。 2006年には、2年間の米国留学を終えて帰国し、財務総合政策研究所で働いていました。日本の財務省がこれまで培ってきた知識を途上国の発展に役立ててもらうため、中国、タイ、カンボジア、ラオスといった国の財務省等の職員を受け入れて、日本の税財政の仕組みや沿革等を学んでもらっていました。夏のある週末には、そうした多国籍の財務省関係者と有志で富士山登山。雲上で見たご来光は忘れられません。 2008年頃には、私は国税庁で国際的な租税回避への対応に取り組んでいました。特にタックスヘイブンと呼ばれる低税率国で資産隠しを行っている人達の情報を集める手だてを、主税局や外務省の人たちと探っていました。まじめに納税してくださる方が殆どな中で、一部の悪質な税金逃れを見過ごすことは、不公平ですし、国家への信頼にもかかわる問題です。2009年3月13日(金)夜、飲み会の最中にふと気づくと、携帯に数多くの着信とメール。スイスが国際基準での脱税に関する情報交換に応じるとの発表がなされたというのです。関係者で喜びを分かち合い、世の中が動いたことに感動すると共に、素晴らしい仲間に出会えたことに感謝した日でした。 財務省の仕事はハードなこともままあるけれども、励みになる出来事も沢山あります。10年という期間を振り返って改めて思うのは、仕事を通じたやりがいの多さ、多種多様な業務を通じて多角的な視点が芽生えてきていること、そして多数の素敵な人たちと出会えたこと。かけがえのない人生の一定時間をこのような場で過ごしていることに、感謝、感謝です。 もっとも、私にとっては、仕事を通じた自己実現も大切ですが、余暇を通じた人や自然との触れ合いも欠かせません。オンとオフでメリハリのある生活は、仕事・余暇双方に活力を与えてくれます。 ちなみに、冒頭の質問、「将来像」について、簡単に私なりの回答をすると、自分自身は、人生経験を多く積んで、周りの人たちに語り継いでいくことができる、人に対して温かいおばあちゃんになりたいなぁと願っています。また、その時の日本社会は、多くの人たちが生き生きと希望を持って生活する社会であって欲しい、と。 つらつらと書き連ねましたが、このような財務省の仕事に興味を持って、志を高く働きたいという方、お待ちしています。
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