財務省 採用案内 2013
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国際局開発機関課課長補佐22飯塚 正明[平成7年入省]●平成7年●平成9年●平成12年●平成13年●平成15年●平成17年●平成21年国際金融局国際機構課米・コロンビア大大臣官房秘書課財務官室内閣府政策統括官付参事官付金融庁監督局証券課課長補佐国際通貨基金(IMF)国際局調査課課長補佐MDBsの特色と日本の関与日本とのパートナーシップ業務と心構え地球上のあらゆる事態への対応が求められる。 開発機関課は、世界的な規模で活動している国際開発金融機関(MDBs)である世界銀行と、アジア開発銀行、米州開発銀行、アフリカ開発銀行、欧州復興開発銀行の4つの地域開発金融機関を所掌しています。その活動は多岐に亘りますが、ここでは私の担当としての経験に基づいて、以下、業務紹介をします(更に興味を持った方はMDBsパンフレットhttp://www.mof.go.jp/mdbs/10/index.htmlを参照して下さい)。 MDBsは、各国の出資シェアにほぼ比例した投票権と、総務会(我が国の総務は財務大臣)及びMDBs本部に常設されている理事会というガバナンス機構を持っています。また、多くのMDBsでは、債券発行により資金を調達し、各国からの出資にレバレッジを効かせた支援を行っています。一方、機関毎に特色や日本の関与も異なり、例えば、世銀は社会サービスや途上国の能力構築支援などに比較優位を持ち、開発社会のリーダー的な存在です。アジア開発銀行は、世界の成長センターたるアジアを活動地域とし、第一位の出資国である日本の一挙一動が組織の運営に大きな含意を持っています。また、米州開発銀行、アフリカ開発銀行、欧州復興開発銀行では、日本は主要な域外出資国として大きなプレゼンスを有しています。 開発機関課の業務は、MDBsの増資、予算や業務計画、融資制度や危機後戦略等の重要理事会への対応を中心に動きます。その際、「小国の仮定」に拠るのではなく、日本の意思決定が他国の意思決定に働きかけるよう心がけています。重要案件については、理事会で意思決定を行う前に非公式な会合が持たれるのが常態となっており、中でも最重要案件は理事会ではなく東京・ワシントン等の首都間で議題が設定されるため、効果的な支援のためにはより「上流」での意思決定に関与していくことが必要になります。 また、個別国での貧困や危機への対応も重要な業務です。MDBsの所掌は全世界をカバーするため、アフリカや南アジア地域の貧困問題など数十年来のテーマに加え、ハイチの震災、パキスタンの洪水、北アフリカ地域での政変など、地球上のあらゆる事態への対応が求められます。その際、MDBsの比較優位は何か、また開発支援は同時に将来への投資であるとの視点も踏まえ、我が国のバイの援助機関との協調や日本への裨益も考えて対応する必要があります。 MDBsは、また、上手に働きかけることにより、日本の強力なパートナーとなってくれます。MDBsはG20からの要請に応え、世界経済危機への梃入れをしました。また、MDBsはG20プロセスや日本が昨年議長を務めたAPECに大きな知的な貢献をし、名古屋で開催されたCOP10では世銀と日本が共同で生物多様性の経済的価値評価にかかるイニシアティブを立ち上げました。その際、長時間の議論をした世銀の担当局長は日本と協働するメリットについて、「資金的な問題はむしろ些細なもの。環境問題における日本のリーダーシップは世界でも評価されており、日本の支援が他国の参加の呼び水となる」との意見でした。最近では、日本に対する悲観的な見方もありますが、こうした経験にも支えられ、MDBs全体への世界第二位の出資国に相応しい仕事ができるとの思いを持って、業務に臨んでいます。

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