財務省 採用案内 2013
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17国際通貨・金融政策とは国際通貨・金融政策<業務の主なカウンターパート> 日本経済のグローバル化の進展に伴い、世界経済の発展や国際的な通貨システム・金融システムの安定が、日本経済の持続的で力強い成長を実現するためにますます重要になっています。 財務省は、より良き世界経済・日本経済の実現に向け、世界経済が直面する諸課題に関して政策を立案・提案し、G7・G20等の国際会議、IMFといった国際機関、アジアにおける金融協力等を通じた国際的な政策協調に貢献しています。<概要>各国財務省/中央銀行/IMF/外務省/金融庁/日本銀行 等G7、G8、G20:世界全体をカバーする国際フォーラムIMF(国際通貨基金):危機予防・対処を担う国際金融機関、世界経済のシンクタンクアジア地域の金融協力国際関係政策InternationalRelations Policy 世界経済の課題は怒濤の如し。危機前の経常収支不均衡の拡大、「100年に1度」の危機、危機後の欧州での財政危機、新興国に舞い戻った巨額の資金、一次産品価格の高騰、中東・北アフリカ情勢…。 世界経済の課題は複雑です。200近い数の国・地域、国際機関、多国籍企業・金融機関、といった多数・多様なプレイヤー。国内景気を支えるためのアメリカの金融緩和の影響が国境を越えて新興国への資金流入や一次産品価格高騰の一因と考えられるといった複雑な因果関係…。 とは言え「世界経済は複雑怪奇」と言って投げ出すわけには行きません。国際社会は、直面する課題の性質に応じ、以下に紹介するような様々なツールを活用して諸課題に対応しています。その中で、日本も主要なプレイヤーとして、人材面・知識面・資金面の貢献を行っています。 2008年秋にアメリカで発生した金融危機が瞬く間に世界中に影響を与えたように、経済活動のグローバル化とともに、世界経済の諸課題に国際的に取り組むことの重要性が一層増しています。また、こうした取組みを先進国主体で行っていた時代は過ぎ去り、急速に経済力を高めている新興国・途上国をも包摂することが不可欠です。主要新興国を含むG20が「国際経済協力の第一フォーラム」と位置づけられたのは、まさにこのためです。 G7も引き続き重要な意義を有しており、G20・G7の財相・中銀総裁による議論は、世界経済の諸課題の解決に向けて中核的な役割を担っています。また、G20やG8では、首脳による議論も行われます(サミット)。こうした重要会議において、日本の経済政策や国際経済・金融に関する立場を説明し、国際経済秩序の改善・ルール作りに日本の意見を反映させることは重要です。ただし、日本の国益のみを一方的に主張しても聞く耳を持ってもらえません。日本の国益に資するか、責任ある経済大国として何を主張すべきか、という二つの視点がともに必要です。 今回の世界経済・金融危機、その後の欧州での財政危機において、IMFは多くの国々へ資金面・政策面の支援を行うことで中核的な役割を果たしてきました。また、IMFは危機を教訓として、資金基盤の強化に加え、危機予防能力を高めるべく、サーベイランス(各国・地域、世界全体の経済・金融・財政の状況を分析し政策提言を行う)の改善、危機予防用の融資制度の創設、といった機能強化を行ってきました。 我が国は、2008年11月のG20ワシントン・サミットでIMFに対し最大1,000億ドル相当の融資を行うことを表明し、国際金融市場の安定に貢献しました。また、IMFの機能強化の議論を主導し、クォータ(加盟国の出資額)総額の倍増等の実現に貢献しました。 経済的に密接な関係を有する地域内での金融協力の重要性も増しています。1997年から98年にかけてアジア地域を襲った通貨危機の経験から、ASEAN諸国と日中韓の13か国(ASEAN+3)の間で、通貨危機に対処するためのチェンマイ・イニシアティブ(CMI)や、アジアの貯蓄を地域の成長に向けた投資に活用することを目指すアジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)に取り組んでおり、日本は一貫して主導的役割を果たしてきました。こうした努力もあって、アジア地域は今回の世界経済・金融危機の中でも深刻な危機に陥らず、いち早い回復を見ました。特に、2011年は日本はインドネシアとともにASEAN+3の議長国であり、地域の金融協力においてリーダーシップを発揮していきます。
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