財務省 採用案内 2013
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増原 剛輝大臣官房総合政策課課長補佐[平成15年入省]大臣官房文書課札幌国税局調査査察部金融庁総務企画局市場課米・ニューヨーク大12経済対策とトコトン向き合った夏●平成15年●平成17年●平成18年●平成20年主税局調査課●平成20年加塩 雄斗大臣官房総合政策課[平成22年入省]樫野 壮一郎大臣官房総合政策課企画係長[平成20年入省] プルルルル、内閣府からの電話。電話の内容は、経済対策について。得た情報を的確に上司へ報告し、関係各所に伝達。簡単そうだが、やってみると奥深い。その情報の伝え方によって、省内での議論の方向性も変わりうるからだ。 「加塩、資料作って」。上司から資料作成の指示。戸惑いながらも、猛勉強。上司との議論を踏まえ、修正していき、大臣に説明する資料を完成させる。 一年目といえども、財務省の一員。甘えは許されない。一日も早く見習いを卒業すべく、加塩は今日も走るのである。 経済対策の策定における係長としての私の役目は、財務省内の意見をとりまとめ、関係各所との調整を通じ、対策の内容に反映させていくことにある。 内閣府から対策案文を受け取り、省内各局に確認作業を発注。各局から予算・税制・政策金融・為替などの様々な関係資料を取り寄せ、内容を頭に詰め込む。省内外からの問い合わせに激論を交わしながらとりまとめた調整案を大臣に説明するため、資料を片手に、上司とともに大臣室に向かう。 無事大臣から了承いただき、最終的に閣議決定まで辿り着いた時には、筆舌に尽くし難い達成感がある。 2010年の夏は、電光掲示板の円・ドルレートや東京市場やニューヨーク市場の株価を眺め、忍び寄る景気下振れリスクに嫌な汗をかく日々の連続でした。日本経済の回復基盤が未だ脆弱な中で、米国経済への見通しの不透明感が強まり、またそれに伴って日米の金利差が縮小、対ドルで円高が進行していきました。マーケットや産業界から政府の対応に注目が集まり、財務大臣のコメントで為替相場が動く日々が続きました。 そうした中、官邸や内閣府、経済産業省とともに現下の経済状況に関する分析を重ね、8月30日には「経済対策の基本方針」をとりまとめ、9月10日にはそれを具体化した「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」を閣議決定しました。その間、何度も内閣府や経済産業省のカウンターパートと連絡をとり、経済状況の認識の摺合せをしました。また、主計局・国際局など省内の関係部局と議論を重ね、大臣等に諮って経済対策の骨格や財源などについて財務省としての考え方をとりまとめ、それを内閣府らと協議して経済対策を完成させていきました。 また、日本銀行においても、政府が「経済対策の基本方針」を発表した8月30日と同日に臨時の金融政策決定会合を開いて追加金融緩和を決定し、政府と歩調を合わせました。 こうした経済対策の策定に当たって、マクロ経済政策として円高やデフレへの対応はどうあるべきかを散々考えました。緊急対応なので、即効性のある措置である必要があり、またデフレ対応ということで、需給ギャップを埋めるべく需要・雇用創出効果の高い施策を考える必要がありました。もちろん、成長分野へ資源が流れるよう、政府の新成長戦略と軌を一にする必要もあります。 また、円高対応という点では、円高の進行は外需の減少、設備投資や雇用の停滞、産業の空洞化などのデメリットもある一方、国内投資家・消費者の購買力の増加というメリットもあります。そこで、国際競争力を失って苦しむ中小企業や雇用を支援するという「守り」の対策だけでなく、円高メリットを活用するべく国際協力銀行等を活用した戦略的な海外投融資の実施といった「攻め」の施策も積極的に盛り込みました。 このほかマクロ経済政策には、人口減少すれば成長率は下がるのか、潜在需要が大きい社会保障部門が大きくなれば経済は成長するのか等々、議論すべきことが山のようにあります。総合政策課では、これらテーマについてあるべき論をいつも議論しており、こうしたマクロの観点からも政策形成できるのが、総合政策課、ひいては財務省の仕事の魅力の一つだと思います。
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