国債市場特別参加者会合(第51回)議事要旨
| ・ | 日時 平成25年6月14日(金)15:30〜16:50 |
| ・ | 場所 財務省第3特別会議室 |
| ・ | 内容 |
| | 1. 国債市場の流動性維持・向上について ○はじめに、国債市場の流動性維持・向上について、以下のように説明を行った。 ・日本銀行による「量的・質的金融緩和」の導入後、国債市場の流動性が低下する中、流動性維持・向上策としていくつかの案を提示させていただく。 (1) 平成25年7-9月における流動性供給入札〔参考配布:資料1-1、1-2〕 ・まず、資料1-1に沿って、流動性供給入札の実施方式について説明する。4月の日本銀行による「量的・質的金融緩和」導入直後は、倍率は低く、テールが広がる入札結果となったが、その後は、総じてみれば、落ち着いた入札結果となっている。 7-9月の流動性供給入札については、残存5-15年ゾーン及び残存15-29年ゾーンを対象にそれぞれ毎月3,000億円ずつ発行する案(現状維持案)に加え、40年債(1回債から5回債)を対象銘柄に加える案を事前に提案したところ、現状維持案よりも、資料1-2にあるとおり、40年債(1回債から5回債)を流動性供給入札の対象銘柄に加え、残存5-15年ゾーン及び残存15-39年ゾーンを対象にそれぞれ毎月3,000億円ずつ発行する案を支持する意見が多かった。 また、各入札における銘柄選定の事前アンケート方式についても、従来の方法を見直し、入札対象とするニーズの強弱に応じて各銘柄に◎と○を付し、◎が多く付された銘柄から順に入札対象とする見直し案を提案した。これについても、事前に参考までに意見を聞いた際には、大多数の方々が見直し案を支持する結果となった。 いずれにせよ、当局としては、本日の意見も勘案し、7-9月期の流動性供給入札の実施方式を判断していきたいと考えており、改めて意見を頂きたい。 ○平成25年7-9月における流動性供給入札について、40年債を流動性供給入札の対象に加えることに賛成する、との意見が多数であった。その他の意見については、以下の通り。 ・40年債を流動性供給入札の対象に加えることに賛成する。もっとも、日本銀行の大規模買入によって、カレント近辺の複数の銘柄でレポレートが高止まりしており、業者がショートを作りにくくなっているため、こうした銘柄も流動性供給入札の対象に加えて欲しい。 ・現状維持でよい。 (2) 10年債のリオープン方式について ・日本銀行の金融緩和を受けて、今後、銘柄によっては、流動性が低下することも懸念されることから、1銘柄当たりの発行量を十分確保するため、市場実勢にかかわらずクーポンを同一として、強制的にリオープン発行することの是非を検討してはどうかと考えている。また、10年債の強制リオープンの是非を検討しているのは、将来のチーペストとなり得る銘柄の流動性を懸念するためである。 この点について、参考までに事前に意見を聞いた際には、賛成・反対が分かれた。賛成の立場からの主な意見としては、足元のボラティリティの上昇やレポレートの高止まりを受けて、強制リオープン方式は流動性確保に資するというもの。他方、反対の立場からの意見としては、簿価分散の観点や100円に近い価格で購入できることの魅力を挙げられた。このほか、強制リオープンは他の年限にも必要であるとする意見や需給がタイトになった場合には流動性供給入札を工夫することで対応できるといった意見もあった。 こうした意見を踏まえ、リオープン方式の見直しについて改めて意見を頂きたい。 ○10年債のリオープン方式について、出席者から出された意見は以下の通り。 ・10年債の強制リオープンには賛成。30年債、40年債においては、強制リオープンによって買いにくくなっているという声は聞こえるが、入札に悪影響は出ていない。3か月ごとにしっかりカーブを作ることが大事なので、年間4銘柄を希望する。 ・直近ではトリプルイシュー銘柄であっても、レポがタイトな状況であり、10年債は将来のチーペスト銘柄となることを考えると、日本銀行による買入れが続く限り、リオープン方式の方が望ましいものと考えている。 ・10年債の強制リオープンには賛成である。加えて、流動性の落ちている20年債も強制リオープン方式にするべきである。 ・超長期債の先物が検討されているということもあるため、20年債も含めリオープンの対象にしていただきたい。ただ、流動性供給入札の改善等によって対応できるならばそれでもよい。最終的には、投資家の声を踏まえて決定していただきたい。 ・流動性維持の観点からすればリオープン方式が望ましい。ただ、10年債に特定する必要はないものと考えており、20年債についても同時に考えるべきものである。しかし、性急に結論を出すのではなく、投資家行動にも影響を与える可能性があるので、しっかりと議論する必要がある。金利上昇などの悪影響が出ないのであればリオープン方式でよいのではないか。 ・10年債に限った話ではなく、20年債も含めた議論が必要。投資家の投資行動に何らかのネガティブなインパクトを与える可能性があることを考慮すると、リオープン方式への移行は慎重に考えるべきである。流動性供給入札である程度カバーできるのではないか。 ・リオープン方式をとること自体に反対するつもりはないが、まずは流動性供給入札の対象にカレント債を加えることを検討できないか。 ・必ずしも発行量の少ない銘柄だけ流動性が極端に落ちているわけではない状況を鑑みると、当局案へのニーズを感じない。投資家から特段の意見も聞かれないし、流動性供給入札で対応可能ではないか。 ・証券会社の視点からすると、流動性改善に繋がる強制リオープンは望ましいが、将来の安定消化を軸に置いて、国債市場全体を俯瞰した長期的な視点からは、強制リオープンでなく、現状維持とする方がベターである。5年債及び10年債の安定消化を支えてきたのは国内預金系金融機関であり、同金融機関にとっては、強制リオープンによる簿価通算が、新たな投資機会の制限になり得る。例えば、相場下落局面においては、リオープン債購入により簿価が下落し、購入した瞬間に評価損が生じることとなり、反対に、相場上昇局面においては、リオープン債購入により評価益状態にある簿価を上げてしまう。また、計3回発行される同一銘柄に対しては、1回目、2回目の購入に慎重になることが考えられ、加えて、銘柄数の減少により、セカンダリー市場での投資機会も制限されてしまう。そこで、日本銀行の買入れによる流動性低下がテンポラリーなものであると考えると、流動性供給入札の増額等により、テンポラリーに対応するのがよい。なお、10年債リオープン方式を検討するのであれば、20年債についても同様に検討すべきである。 ・消極的ながら賛成である。将来、チーペスト銘柄の流動性が低下することの影響は非常に大きい。しかし、最終投資家の投資行動を踏まえると、銘柄数が多い方が国債市場の安定に資するため、他の方法を考えるべきである。直近10年新発債のレポがタイトになるという局面があったが、例えば、日本銀行の補完供給オペ等の対応によりレポ市場の機能改善が図られるのであれば、その方がよい。ただし、そうした方法がないのであれば、強制リオープン方式に移行することもやむを得ない。 ・足元で流動性が落ちていることや、将来チーペスト銘柄になる際にショートスクィーズやレポレートのタイト化が懸念されることから、反対ではない。ただ、ネガティブなインパクトが懸念されるのであれば、慎重に判断すべきである。 ・強く反対する訳ではない。ただ、メリットは大きくないと考える。10年以下の年限は、セカンダリーでの売買も含めて流動性を確保することを考えれば、むしろ銘柄数の多い方にメリットがある。また、10年債は日本の金融のベンチマークになっているため、強制リオープンという形によって実勢から大きく乖離したクーポンが維持されるのは望ましくない。流動性供給入札の改善(発行額増額、日本銀行の買入対象セクターに合わせて流動性供給入札の対象年限を5年〜10年、10年超に変更すること、カレント銘柄も対象に加えること等)によって各銘柄の流動性を確保できるのならば、その方が効果は大きい。なお、10年超の年限については、カレント銘柄の売買比率が高く、リオープンの弊害は生じないため、20年債の強制リオープン方式を検討してはどうか。 ・20年債も同時に検討して頂きたい。安定性、流動性はどちらも重い問題である。あらかじめリオープンという形を採るよりは、時価・簿価の乖離額が大きくない、例えば0.1%程度の差しかないような市場実勢であればリオープンにするというような柔軟な対応を一時的に導入し、影響を注視しつつ以後の対応を検討してはどうか。日本銀行の買入規模が進んだ段階で、どのような市場構造になるかを見極めながら慎重に議論を進めるべきである。 ○以上の議論を踏まえて、当局より以下のような提案を行った。 ・7月以降の入札において、 @ 20年債については、簿価分散のニーズも限定的であったということで、完全なリオープン方式、すなわち3か月間同じ銘柄で通す形とする。 A 10年債については、今後はクーポンが0.1%動く場合でも新銘柄とはせず、リオープンとし、0.2%以上動いた場合は新銘柄にする。 B2年債、 5年債については、もともと月々の発行ロットが大きいため、現状維持とする。 この10年債のリオープン方式については、6月償還の7月、8月の入札について実施することとしたい。9月は償還が3か月延長されることからいずれにしても新発債となる。10月以降のリオープン方式については、7月、8月の状況を見ながら、そして9月の国債市場特別参加者会合及び国債投資家懇談会において議論させていただきたい。 ○この提案に対し、次の質疑があった。 ・0.1%まではリオープンになるということについて、具体的な水準を伺いたい。例えば0.8%クーポンの10年債ならば、現状では利回りが0.75〜0.845%の範囲にある場合はリオープンの対象になると理解しているが、今後は0.70〜0.895%の範囲、すなわち両サイドに5bp拡大するものと理解して良いか。 (当局より以下の通り回答) ・両サイドに10bp拡大する形になる。クーポンを引き下げる場合については、例えば、利回りが0.68%や0.69%である場合は0.7%クーポンになる。その場合、クーポンとして0.1%動かすだけになるので、今後はリオープンにするということである。利回りが0.65%を下回っているようであれば、0.6%のクーポンになるので、そのときは新発債にする。 クーポンを引き上げる場合も同様で、0.8%がカレントであるとすると、今までの方式では0.945%程度までが0.9%クーポンになるが、今後はリオープンにさせていただく。利回りが0.95%程度であり、従来ならば1.0%クーポンになるような場合は、今後もリオープンにせず新発債にするというイメージである。 (3) 平成25年7-9月における買入消却入札〔参考配布:資料1-3、1-4、1-5〕 ・最後に、資料1-3以下で物価連動債及び15年変動債の買入消却入札について説明する。この後説明するように、物価連動債については発行再開が展望されており、それによって買入消却入札における買入額等も影響を受ける可能性があるが、ここでは、7-9月期の発行再開はないものとして、買入消却入札の実施方式を検討したい。 まず、物価連動債の足元の状況をみると、資料1-3のとおり、5月中旬以降、BEIは低下傾向にあり、6月13日時点のBEIは1.417%、実質利回りは▲1.057%、となっている。こうした中、買入消却入札では、買入平均価格較差がマイナスとなる決着が続いている。 次に、15年変動債の足元の状況をみると、資料1-4のとおり、6月13日時点で実勢αは0.864%となっており、足元で価格は小幅に上昇している。また、足元の買入消却入札では、買入平均価格格差および買入最大価格格差ともプラス圏での決着が続いている。 こうした状況を踏まえ、7-9月の買入消却入札の実施方式について、参考に事前に意見を聞いた際、物価連動債および15年変動債のいずれについても、資料1-5のとおり、現状維持(物価連動債:1回当たりの買入額を200億円とし、毎月1回の買入頻度を維持、15年変動債:1回当たりの買入額を1,300億円に固定化したうえで、日本銀行の買入オペがある偶数月に1回、買入オペがない奇数月に2回実施)で問題ないとのご意見が多く聞かれた。 もっとも、7-9月の買入消却入札の実施方式については、本日の意見も踏まえ、総合的に判断する所存であり、当局案の是非も含め改め意見を頂きたい。 ○平成25年7-9月における買入消却入札について、変動利付債、物価連動債のいずれについても、当局案で問題ないとの意見が多数であった。その他の意見については以下の通り。 ・変動利付債については、現状維持で良い。ただ、次第にプラス圏での決着が見られるようになり、入札が流れることも多くなってきたため、応札倍率や結果を見ながら次第に減額するのも良いと考える。 ・物価連動債については、グローバルに全銘柄が安くなっており、足元の需給は悪い。一部報道にあるとおり、本年度中に発行が再開されるのであれば1回債から7回債を対象とし増額する等、フレキシブルに対応していただきたい。 ・物価連動債の発行再開がないという前提では現状維持で問題ないが、発行再開を前提とすれば、流動性をある程度高めておいた方がよいと考えており、物価連動債は対象銘柄に1回債から7回債も含めた上で、若干増額するのも一つの考え方ではないか。 ・基本的に現状維持で問題ないが、国債の発行量が増加する中で買入消却額を絞った方がよいということであれば、15年変動債を減額すればよいのではないか。また、物価連動債は対象外となっている1回債から7回債までの需給が極端に悪くなっているため、発行再開時に買入消却対象に含めるのではなく、7月から含めていただきたい。 2. 物価連動債の発行再開について〔参考配布:資料2〕 ○物価連動債の発行再開について、以下のように説明を行った。 ・物価連動債の発行再開に向けては、入札実施方法等の実務的な課題を検討するため、4月と5月にワーキング・グループを開催した。ワーキング・グループでは各検討課題について、一定の意見集約を図ることができたため、今般、検討結果を「最終報告」として取り纏めた。具体的内容は資料2のとおりである。 ワーキング・グループにおいては、発行再開時期等については、PD会合や投資家懇でも議論すべきであるとされた。この点について、参考までに事前に意見を聞いた際、発行再開時期は今年度下期から、発行頻度は、四半期に一度とすべきであるとする意見が大勢であった。 こうした意見を踏まえ、当局としては、発行再開について次の案を提案したい。 ・今後、経済・金融環境に特段の変化がなければ、物価連動債の発行入札を今年10月と来年1月に行う(1月債はリオープン方式を予定)。 ・発行額は3,000億円とする。 ・入札方式は、価格ダッチ方式とする。 ・10月の発行再開以降に行う買入消却入札については、1回債から7回債も対象としたうえ、買入額は現状程度の規模とする。 ・発行再開する銘柄については、買入消却入札の対象としない。 ・PDの応札義務・落札義務は、従来同様とする。すなわち、応札義務は、入札ごとに、相応な価格で発行予定額の3%以上に相当する額を応札すること、落札義務は、10年債と合わせた「長期国債」の区分において、直近2四半期ごとに発行総額の1%以上を落札することとする。 この当局案に対し、意見があれば頂戴したい。 ○出席者からは、事実関係に関する質問が複数出た。 3. 最近の国債市場の状況と今後の見通しについて ○出席者から出された意見等の概要は以下のとおり。 ・日本銀行が量的・質的緩和を決定したことを受けて、過去の大規模緩和時と同じことが起こったと思っている。つまり、量的・質的緩和の時も、包括的金融緩和政策の時も、マーケットが織り込んでいない様な金融緩和をすると、翌営業日が利回りのボトムとなって、そのボトムを1年数か月、下回ることはできない。今回も国債発行額の7割以上、毎月7兆円強の国債を買うということは完全にサプライズであったため、0.3%台でボトムを打つのはある意味自然であった。 流動性は今後も奪われるため、恐らくリスクプレミアムは日本銀行が言うように縮小するのではなくて、拡大すると言っても良いのではないか。例えば今まで0.8%前後で推移していた金利が0.315%に下がることによって、当然ながら売買のインセンティブが生まれる。そこで値段がついた後に金利上昇すれば、その水準で国債を売った人には余裕が生まれるが、買った人はどこかで損切らなければならない。そこでまた売買のインセンティブが生まれる訳で、当然ながらボラティリティは上昇する。これが繰り返されることにより、どんどん流動性は奪われていく。日本銀行が買い入れるから金利が下がるというだけではなくて、他に金利上昇要因は必ず存在する。例えば、ある投資家が1,000億円売りたいとした時に、今まで流動性が豊富だったときは、0.1%の利回り上昇で吸収することが出来たが、これから先は、0.2%から0.3%上がっても吸収できないということになるであろう。下期の方がもっとボラタイルになるという覚悟もこれから必要かもしれない。今のところミクロの流動性の問題で終わっていたものが、マクロへと昇華していく可能性があり、そういったときに何かしらの更なる対応を迫られることを考えておかなければならない。相場の見通しというよりは、このような危惧をしているということで、ご指摘させていただいた。 ・足元の債券市場の動向としては、ボラタイルな相場展開が継続している。この点については、日本銀行の量的・金融緩和策の枠組みが、「2年間で2%のインフレ目標達成」と「国債金利低下」という、若干方向性の違う政策に基づいていることによる。この政策の枠組みがある以上は、従前のボラティリティ水準にまで低下する見通しを早期に持つのは難しい。それに加えて、米国では今後QEの縮小が見込まれ、日米における金融政策のベクトルの向きも変わってくることから、ボラティリティの低下もしくは市場機能の回復には、時間が必要だと思われる。もっとも、日本の債券市場は、従来、国内投資家によって安定的に消化され、高い流動性が確保されていた。そのため、今後時間はかかるが、従前の流動性の高い姿に回帰していくものと想定している。 ・これまでの金利上昇の背景については、昨年11月の衆議院解散後に、市場、特に海外投資家が次の政権への期待を寄せ、円安株高が進んでマクロ的には金利上昇環境であったものの、大胆な金融緩和が柱であったことから、4月4日の会合までは市場が売りを控えていたことにあると見ている。会合の結果が異次元の内容でサプライズとなったことから一旦は0.315%という世界でみても過去最低金利まで低下することとなったが、これが「山高ければ谷深し」ではないが、本来のフェアバリューよりも価格が上昇したことで、その後の価格下落および変動率の上昇につながった。このようなマクロ的な要因と、今のリスク管理がVaR管理を行っており、変動率が上昇することが金利上昇要因となるという、債券市場のテクニカルな要因が合わさって、早い段階で1.0%まで金利上昇することとなった。もっとも、当時は日経平均が16,000円近辺であり、必ずしも悪い金利上昇と言い切れない部分もある。いずれにせよ、マクロ的な環境改善に加えて変動率の上昇が金利上昇につながったとみている。 今後については、しばらくは日米欧ともに政治の季節であり、株価も調整局面が続くと思われるが、日本銀行の国債買入オペは非常に大規模なものであるので、累積効果もじわりと効いてきて少し金利が低下するのではないか。 ただし、異次元緩和自体が政策的には、債券相場の関係者にとってみるとパラドックスを抱えている。つまり、2年後にCPIが2.0%に到達するとみて債券投資を行っていくのか、それとも到達が難しいとみて日本銀行が国債をネットで50兆円購入することに目を向けて債券投資を行っていくのかによって、目線がずれてくることになる。そのことが変動率の上昇要因となっているのであり、今の政策が継続する限り、変動率が大きく低下することは難しい状況であると考えている。 ・異次元緩和以降、理由は何であれ長期金利は急上昇し、かつボラティリティも大きく上昇しているが、これには2点問題点があると考えている。1点目は、マーケット参加者のリスクテイク能力が低下したことである。これは、保有している債券の含み損益が悪化したことや、VaRが拡大したことによる。2点目は、流動性が大きく低下し価格形成機能が壊れてしまったことである。以上、2つの点から、マーケットは外的ショックに脆弱な状態になっていることを危惧している。今後は、中期財政計画や、消費税の引き上げについての改めての是非等、財政に関する政治的な局面を迎える。仮に中期財政計画や消費税の引き上げに伴う議論の中で財政規律に対する信認が低下することになれば、マーケットが不安定化し、想定外の金利上昇も起こり得るので、是非とも政治家には財政規律の信認を国際的にもアピールして頂くことを希望している。 |
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問い合わせ先
財務省 理財局 国債業務課 城田・高嶋
電話 代表 03-3581-4111 内線 5701