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国有財産分科会(平成25年2月19日開催)議事録

財政制度等審議会 第20回国有財産分科会 議事録

平成25年2月19日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 第20回国有財産分科会 議事次第

 

平成25年2月19日(火)10:30〜11:45
財務省第1会議室(本庁舎4階)
   1. 開 会 の 辞
   2. 理 財 局 長 挨 拶
   3. 委員及び事務局紹介
   4. 議事
   (1) 分科会長の選任
   (2) 分科会長代理の指名
   (3) 分科会の運営方針
   (4) 事務局からの説明
 

  ○

 

 「国家公務員宿舎の削減計画」(平成23年12月1日公表)に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて

   

   ・ 説明

   ・ 質疑

   5. 閉 会 の 辞

   配付資料
  資料 1

財政制度等審議会国有財産分科会名簿

  資料 2

財政制度等審議会国有財産分科会関係法令

  資料 3

財政制度等審議会議事規則

  資料 4 財政制度等審議会運営方針
  資料 5 各分科会への付託について
  資料 6 「国家公務員宿舎の削減計画」(平成23年12月1日公表)に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて

   出席者
 

委   員

 荒 谷 裕 子

           

  古 澤 

 理財局長 

     佐 谷 和 江  

  西 田

 大臣官房参事官兼理財局次長 

         佃   和 夫

 

 岡 本

 理財局総務課長
     村 越   進

  

  小 野

 理財局国有財産企画課長
     山 内 弘 隆

 

  水 野

 理財局国有財産調整課長
   

 

  山 岸

 理財局国有財産業務課長
  臨時委員

  緒 方 瑞 穂

 

 渡 辺

 理財局管理課長

 

 角   紀代恵

 

内 野  

  理財局国有財産企画課
   

 川 口 有一郎

 

 

  政府出資室長

   林 田 晃 雄

 

 小 池

  理財局国有財産調整課
        望 月 久美子

 

 

 国有財産監査室長
      持 永 勇 一

 

井    

  理財局国有財産業務課
      野 城 智 也

 

 

  国有財産審理室長
      吉 野 直 行

 

倉 林 

  理財局国有財産業務課
     

 

 

 特定国有財産整備室長
  専門委員 

  林   正 和

 

田 頭

  理財局管理課
     

 

 

 国有財産情報室長
   

 

      
         

午前10時30分開会

 

 

〔 小野国有財産企画課長 〕 児玉委員がまだお見えでありませんけれども、時間になりましたので、ただいまから財政制度等審議会第20回国有財産分科会を開会いたします。

 委員の皆様方には御多用のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 本分科会の庶務を担当しております国有財産企画課長の小野でございます。本日は分科会の会長の選任を行っていただきますけれども、会長選任までの間、私が議事の進行を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 分科会の開催に当たり、まず古澤理財局長から御挨拶をさせていただきます。

〔 古澤理財局長 〕 おはようございます。

 理財局長の古澤でございます。開催に当たりまして一言御挨拶申し上げます。

 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、またお寒い中お運びいただきまして、誠にありがとうございます。また、この度の委員の御就任に当たりましては快くお引き受けいただきまして、改めて御礼申し上げる次第でございます。

 この国有財産分科会におきましては、国有財産の管理・処分に関します基本方針、その他国有財産に関します重要事項、並びに法定付議事項でございます庁舎等使用調整計画などにつきまして、委員の皆様方から幅広い知見に基づきました調査審議をお願いいたしたいと存じております。

 本日は分科会長の御選任をしていただくわけでありますが、せっかくの機会でございますので、国有財産行政につきまして簡単に御報告をさせていただきます。

 まず、国家公務員宿舎につきましては、一昨年の12月に削減計画を取りまとめまして、それに基づきました個別検討結果と宿舎使用料の見直しを昨年の11月に公表をさせていただきました。今後は、平成28年度末までの5年間を目途に、宿舎の戸数にいたしまして5.6万戸、約4分の1の25.5%の削減でございますが、住宅の数にいたしますと、今、全国で1万684住宅ございますが、この約半分に当たります5,046住宅を廃止することといたしておりまして、削減及び使用料の見直しを今後着実に実施してまいりたいと思います。具体的な内容につきましては後ほど御報告を申し上げます。

 また、未利用国有地につきましては、売却に加えまして、新規の貸付、あるいは交換といった手法を通じて、個々の土地の特性に応じて最適な活用手段を選択して、単に国の財政に貢献するのみならず、地域や社会のニーズに応じた有効活用を図ることといたしております。

 委員の皆様方におかれましては、本分科会におきまして、今後、幅広い観点から御意見、御提言をいただきまして、国有財産行政に活かしてまいりたいと存じます。ぜひ御忌憚のない御意見を賜れれば幸いでございます。

 最後になりましたが、委員の皆様方に対しまして、御指導、御協力を賜りますよう改めてお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私の挨拶とさせていただきます。

 本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 それでは、議事に先立ちまして、本日御出席いただいております委員の皆様を御紹介させていただきます。

 皆様方の右手から佃和夫委員でございます。

〔 佃委員 〕 よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 吉野直行委員でございます。

〔 吉野臨時委員 〕 吉野でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 持永勇一委員でございます。

〔 持永臨時委員 〕 よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 林田晃雄委員でございます。

〔 林田臨時委員 〕 林田です。よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 川口有一郎委員でございます。

〔 川口臨時委員 〕 よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 緒方瑞穂委員でございます。

〔 緒方臨時委員 〕 よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 村越進委員でございます。

〔 村越委員 〕 よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 荒谷裕子委員でございます。

〔 荒谷委員 〕 よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 佐谷和江委員でございます。

〔 佐谷委員 〕 よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 山内弘隆委員でございます。

〔 山内委員 〕 山内でございます。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 角紀代恵委員でございます。

〔 角臨時委員 〕 角でございます。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 児玉平生委員はちょっと遅れておられます。 次に、望月久美子委員でございます。

〔 望月臨時委員 〕 望月です。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 野城智也委員でございます。

〔 野城臨時委員 〕 野城です。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 林正和委員でございます。

〔 林専門委員 〕 林です。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 なお、本日は所用のため御欠席されておりますけれども、川北英隆委員を含めまして16名の方々が、1月6日付で財務大臣より、当分科会に所属する委員、臨時委員並びに専門委員として発令されております。資料1にその名簿をお付けしております。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして、私ども事務局のメンバーを紹介させていただきます。

 まず、理財局長の古澤でございます。

〔 古澤理財局長 〕 どうぞよろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 大臣官房参事官兼理財局次長の西田でございます。

〔 西田大臣官房参事官兼理財局次長 〕 西田でございます。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 なお、昨年末に急な人事異動がございまして、前任の飯塚が異動いたしまして、西田が着任しておるということでございます。

 次に、総務課長の岡本でございます。

〔 岡本総務課長 〕 岡本でございます。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 国有財産調整課長の水野でございます。

〔 水野国有財産調整課長 〕 水野でございます。よろしくお願いいたします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 国有財産業務課長の山岸でございます。

〔 山岸国有財産業務課長 〕 山岸でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 管理課長の渡辺でございます。

〔 渡辺管理課長 〕 渡辺でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 政府出資室長の内野でございます。

〔 内野政府出資室長 〕 内野でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 国有財産監査室長の小池でございます。

〔 小池国有財産監査室長 〕 小池でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 国有財産審理室長の井でございます。

〔 井国有財産審理室長 〕 井でございます。よろしくお願いします。

〔 小野国有財産企画課長 〕 特定国有財産整備室長の倉林でございます。

〔 倉林特定国有財産整備室長 〕 倉林でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 最後に、国有財産情報室長の田頭でございます。

〔 田頭国有財産情報室長 〕 田頭でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 以上、事務局のメンバーを御紹介させていただきました。どうかよろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 まず、分科会長の選任でございます。資料の2にお付けしておりますが、財政制度等審議会令第6条第4項というのがございまして、そこで分科会の会長は当該分科会に属する委員の互選により選任するということになっております。

 分科会長の互選ということにつきまして御提案がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

荒谷委員、お願いいたします。

〔 荒谷委員 〕 僣越ではございますけれども、私のほうから御提案させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 私といたしましては、当分科会長には、長年にわたりまして経済界をはじめといたしまして多方面にわたり御活躍をされており、また、当分科会におきましても会長の大任を務めてこられました佃委員にぜひとも引き続き会長をお願いしたいと思いますが、皆様、いかがでございましょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

〔 小野国有財産企画課長 〕 ただいま御提案がございまして、異議なしというお声をいただきました。したがいまして、委員の皆様の互選によりまして、佃委員に国有財産分科会長に御就任いただくことにしたいと思います。

 それでは、佃委員におかれましては、分科会長席にお移りいただきたいと存じます。

〔佃分科会長、分科会長席に着席〕

〔 小野国有財産企画課長 〕 それでは、佃分科会長から御挨拶を頂戴したいと思います。

 なお、この後の議事進行につきましては、分科会長にお進めいただきたいと存じます。

 それでは、佃分科会長、よろしくお願いいたします。

〔 佃分科会長 〕 ただいま御推挙いただきました佃でございます。

 前回に引き続きまして分科会長を務めさせていただきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 それでは、早速議事に入りたいと思います。

 分科会長代理の指名でございます。財政制度等審議会令第6条6項、これは資料2でお配りしてございますが、この規定によりまして、分科会長代理は、当該分科会に属する委員及び臨時委員のうちから分科会長があらかじめ指名することとされておりますので、私から指名させていただきます。

 分科会長代理には、引き続きまして村越委員にお願いしたいと存じます。よろしくお願いいたします。

 次に、分科会の運営方針でございますが、財政制度等審議会議事規則及び運営方針等につきましては、1月8日に開催されました財政制度等審議会総会におきまして、お手元の資料の3から5のとおり決定されました。

 議事規則につきましては資料3のとおりでございますが、資料3の第6条に「会議又は議事録を速やかに公開することを原則」としておりますので、当分科会では従来どおり、議事要旨、議事録及び会議資料を会議後にインターネットに掲載することとしたいと思います。

 また、審議会の運営につきましては、資料4のとおりその機動的な運営を確保する観点から、従来どおり実務的な審議は各分科会において行うとされておりまして、資料5のとおり、国有財産の売り払い等に関する事項の調査審議につきましては当分科会に付託されております。

 以上につきまして、特に御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」の声あり〕

〔 佃分科会長 〕 よろしゅうございますか。御異議ないようでございますので、そのように決めさせていただきます。

 それでは、続きまして事務局から説明をお願いいたします。

〔 水野国有財産調整課長 〕 国有財産調整課長の水野でございます。私のほうから、資料6に基づきまして、「『国家公務員宿舎の削減計画』に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて」御説明を申し上げたいと思います。

 国家公務員宿舎の削減計画につきましては、皆さんも御案内のとおり、一昨年、平成23年の12月に国家公務員宿舎の削減のあり方についての検討会において取りまとめられているところでございます。この削減計画では宿舎削減等の方針が示されておったわけですけれども、その中で1年以内を目途にコスト比較等を行い、個別の廃止宿舎等を決定するということとされておりました。また、この中で、昨年9月の当分科会においてコスト比較手法について御了解をいただいたところでございます。

 私ども事務方として、これらに基づきまして廃止宿舎等について検討を行ってまいりまして、昨年11月26日に「『国家公務員宿舎の削減計画』に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて」と題する文書を取りまとめて、公表を行ったところでございます。皆様方のお手元に冊子があると思いますけれども、こんな形で取りまとめ、公表をさせていただいたということでございます。中を御覧いただきますと廃止宿舎の膨大なリストが載っておりますが、御説明は省略させていただくことを予め御了解いただきたいと思います。

 それでは、資料6に基づきまして、削減計画とコスト比較等による個別検討結果と使用料の見直しについて御説明させていただきます。

 1ページ目を御覧いただければと思います。1ページ目の上の四角のところでございますが、これが一昨年12月1日に取りまとめられました国家公務員宿舎の削減計画のポイントでございます。そもそもこの削減計画は、国家公務員宿舎に関する厳しい御意見を受けまして、宿舎戸数の削減及び宿舎使用料の見直しについて方針を示したということでございます。

 2つのポイントのうちの1つ目、宿舎戸数の削減でございますが、宿舎は真に公務のために必要な宿舎に限定ということで、福利厚生目的のものは認めないという結論になってございます。したがいまして、今後5年、平成28年度末を目途に、宿舎戸数21.8万戸あったものを、必要な戸数16.3万戸まで、5.6万戸(全体の25.5%)程度の削減を行うということにしているわけでございます。

 一昨年12月にこの削減計画を発表したと同時に、その段階で廃止を決定した宿舎というものが2,393住宅、戸数ベースで申しますと1.6万戸程度のものは、削減計画発表と同時に廃止しますという方針を公表しているわけですけれども、5.6万戸を削減するということになってございますので、削減幅5.6万戸を実現するためにはさらなる宿舎の廃止が必要ということでございます。削減計画の中では、老朽化し、耐震性等に問題のある宿舎についてコスト比較等により個別に検討を行い、さらなる廃止宿舎を決定して、1年以内を目途に公表を行うということとされていたわけでございます。

 もう1つの柱である宿舎使用料の見直しについては、大まかな方針といたしまして、厳しい財政状況等を踏まえ、宿舎の建設、維持管理等に係る歳出に概ね見合う歳入を得る水準まで引き上げを行うという大きな方針が示されていたわけでございます。この2つの方針に基づきまして、私どもは概ね1年をかけて検討を行ってきたということでございます。

 11月26日に発表いたしました検討結果のポイントというものが、1ページ目の下の四角の中に書かれてございます。宿舎戸数の削減及び宿舎使用料の見直しにつきましては、その後、各省庁、あるいは職員団体と調整を行いながら検討を行ってきた結果でございます。

 まず、宿舎戸数の削減についてでございます。先ほど局長の挨拶にもございましたけれども、全国で約1万684住宅あるうち、削減計画で既に廃止を決定しておった2,393住宅も含め、合計で5,046住宅を廃止することといたしました。これらの宿舎を廃止することによりまして、削減計画で示された5.6万戸の宿舎戸数の削減幅を達成するということになります。

 廃止する宿舎の跡地というのが当然出てくるわけですけれども、これは基本的には売却等を進めていくということになります。発表当時の試算でございますけれども、これにより捻出される財源、いわば財政への貢献ということでございますが、概算で1,700億円程度と見込んでおったところでございます。これは、廃止する宿舎の台帳価格から最近の不動産市況等を踏まえた売却見込み額、それから、建物が建っておりますので、その解体に必要な経費等を考慮して見積もったもので、これが1,700億円ということでございました。

 また、老朽化した宿舎につきましては、従来は築40年程度で基本的に建替えを行ってきたということでございますけれども、削減計画におきまして、極力耐震改修等で対応し、できる限り建替えを抑制するという方針が示されておりました。こうしたことを踏まえまして、今ある老朽化し耐震性等に問題がある宿舎のうち、廃止しないもの、残すものについてはコスト比較を行い、積極的に耐震改修などにより長寿命化を図ることといたしております。

 そこが1ページ目にある「参考」というところでございますけれども、老朽化し耐震性等に問題のある宿舎が600住宅弱あるわけでございますけれども、大半の471住宅は耐震改修等で、今あるものはなくして借り受けに移行する、民間賃借へ移行するものが62住宅、建替えにより対応するものが38住宅という形になったわけでございます。

 なお、できる限り建替えを抑制するという方針の下で、建替えが38住宅あるということでございますけれども、これは詳細なコスト比較をさせていただきまして、耐震改修等よりも建替えのほうが有利と判定されたものでございます。建替え38住宅の大部分は、居住場所が官署の近接地に制限されている刑務官の方々向けの宿舎、あるいは自衛隊基地の隣に住まなければいけないとされている自衛官向けの宿舎が大半を占めているというところでございます。

 もう1つの柱であります宿舎使用料の見直しについてでございます。現時点における試算をしたところ、宿舎戸数の削減計画による削減が完了する平成28年度以降の宿舎に係る歳出を私どもが試算したわけでございますけれども、これによりますと、年間で約550億円程度になるという一方で、現在の使用料の水準で算定した使用料収入は年間約280億円ということになったわけでございます。

 先ほど申し上げました一昨年12月の宿舎の削減計画に示されている方針、すなわち歳出に概ね見合う宿舎使用料を確保するために、全体として宿舎使用料を2倍弱増加させる必要があるということになったわけでございます。なお、宿舎使用料につきましては、駐車場の使用料も含めた形で歳出に概ね見合う使用料を確保することになっているわけでございます。

 また、2つ目のポツのところでございますけれども、宿舎使用料の引き上げ時期につきましては、現在、国家公務員の給与については、2年間の時限措置ということで給与の減額支給措置がかかっているところでございます。これが平成26年3月までとされていますので、この終了後に使用料の引き上げ時期を開始するということになっております。

 また、今回、約2倍弱の値上げということになりますので、やはり激変緩和措置が必要であると我々は考えましたので、激変緩和措置といたしまして2年ごとに3段階で引き上げを行うこととさせていただいているところでございます。

 なお、宿舎使用料の見直しについては、ワンルームから4LDKまでございますが、各規格、それから各地域、東京23区から、給与の地域手当非支給地域(いわゆる地方)まで、それから各経年ごと、新築から築30年、40年といった経年ごとに、1平米当たりの単価を最終的には政省令で定めることになるわけでございます。その作業はこれから順次進めていくわけでございますが、現段階で試算した代表的な規格、地域ごとの使用料の概算額を2ページにつけさせていただいたところですので、御覧いただければと思います。

 今後についてでございますけれども、先ほど申しましたように、廃止する宿舎につきましては、順次入居者の退去、それから退去が完了した後に廃止の手続、宿舎跡地の処分といった形で進めていくことになるわけでございますけれども、今回廃止を決定した宿舎につきましても、退去期限を定めて入居者に退去の要請を行いつつある状況にございます。そして、入居者の退去が終わった宿舎から順次宿舎跡地の処分の手続を進めていくことになるということでございます。

 なお、宿舎跡地の処分状況など削減計画の進捗状況につきましては、前回の分科会で一旦売却等の状況を御説明させていただいたかと思いますけれども、今後もその進捗状況につきましては随時当分科会に報告させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 また、宿舎使用料につきましては、来年、平成26年4月からの使用料見直しを念頭に置きながら、引き続き関係者と調整しつつ、使用料の算定及び政省令の準備を進めていくことになるというふうに考えてございます。

 やや駆け足ではございましたけれども、私からの説明は以上でございます。

〔 佃分科会長 〕 それでは、ただいまの事務局からの説明につきまして御質問等ございましたら、どうぞ御発言をお願いしたいと思います。どうぞ、吉野委員。

〔 吉野臨時委員 〕 2点あるんですけれども、最近、地震が大分多くなって、危機のときというのは霞が関から歩いていける距離に宿舎みたいのがある程度ないといけない。そういうものがきちんと確保できているのかどうかです。各県でも同じことが起こると思うんですけれども、そういう危機管理としての宿舎の位置づけが確保されながらこういうふうに削減されているのかが第1点です。

 第2点目は、賃料とか使用料というのは普通ヘドニック・アプローチで、駅から何分とか、特急がとまるとかいろいろ細かいところがあるんですが、そういう形で民間の賃料は決まっているんですけれども、これを見ると全国ほとんどそういうことは関係なしに使用料が決まっているような気がするんですけれども、その2点を御質問します。

〔 水野国有財産調整課長 〕 吉野委員から2点御質問をいただきました。

 1つは、緊急事態が発生したときにある程度近くに宿舎を設けて対応できるようにということでございます。数がどうかというのはございますけれども、危機管理要員向けの宿舎というのは当然私どもは用意してございまして、該当する職員向けには例えば官邸から歩いて30分以内に参集できるところに住むという場所は設けているところでございますし、この削減計画の中でも、一昨年の12月に削減計画がつくられているわけですけれども、震災発生を受けて各省庁でBCPの見直しが図られている途中でございましたので、そういうことも踏まえてまた考えるような一節が設けられているというところでございますので、そこはもちろん意識した上でやっていく必要があろうというふうに私どもは考えてございます。

 それから、もう1つの使用料の件でございますが、確かに駅から何分という形での使用料設定はしていないということでございます。ただ、現状を申しますと、日本全国を地域的には7段階に分けるということ。それから、経年の減額ですと5年ごとに下がっていくということになっているわけでございます。それから、規格については5段階という形になっています。ただ、歩いて何分で幾らという形にはなっておりません。

〔 小野国有財産企画課長 〕 若干補足させていただきますと、まず危機管理要員ということでございますが、皆さん覚えておられると思いますが、冊子の110ページを御覧いただきますと、これは実は一昨年の宿舎削減計画をつくったときに整理をしたんですけれども、必要な宿舎戸数を16.3万戸と決めましたけれども、その内訳のうち危機管理要員は、Bの居住場所が官署の近接地に制限されている職員に含まれております。また、Cのところを見ていただきますと、「災害、テロ」対応ということで、緊急参集要員では8.3万戸分を確保してあります。こういうことで、一応、積み上げの中にはこういうことも考慮して宿舎を用意しておるということでございますので、念のため補足させていただきます。

〔 佃分科会長 〕 林田委員、どうぞ。

〔 林田臨時委員 〕 細かいことで恐縮なんですが、宿舎使用料の水準をこうした形で示していただいたのは大変結構かと思ったんですが、これを普通の人が見たときに、間取りはどうなんだろうとか、例えば場所でいうとどの辺なんだろうとか、そうしたところに関心を多分持って、この水準ならこんなものかなとか、いや、すごく安いなとか、そういった感想を持たれると思うんですね。

 ですから、見せ方として、役所の中の決めではこういう段階でこうなっているといっても、やはり理解を深めるという意味でややブレークダウンしてここに表示していただいたほうが、どうせ調べればわかることですので、もう少し踏み込んで一般の人がぱっと見てわかるような書き方を、今後、何か資料を外に出されるときに工夫していただけたらなと思います。これはお願いであります。

〔 水野国有財産調整課長 〕 御意見どうもありがとうございます。私ども、2ページ目のところで示させていただいたのは、1つは、東京23区と地域手当非支給地域(これはいわゆる地方でございます)の宿舎に分けて使用料がどうなるかということと、新築と築26年(これは全国の宿舎の平均)はどういう値上がりになるかというところを示したものです。さらに、独身用は基本的にワンルームと考えていただければと思います。それから、世帯用、係長補佐というのはいわゆるc規格ということで、大体70平米弱のもの。幹部というのはいわゆるe規格ということで、90平米弱のものという形で試算をして、示させていただいたということでございます。

 もちろん、実際政省令できっちり使用料を決めさせていただくときには、東京23区と地域手当支給地域の間に5段階の地域区分がある。それから、独身用、a型、c型、e型の間にはb型、d型がある。経年についても築15年から20、25、30、35、40と、細かいのは当然出すということになるわけでございますけれども、今回はまだ概算でございまして、一旦フレームの外側と代表的なところを示させていただいたということでございます。でも、委員おっしゃるように、見せ方というのはもしかしたらもっと工夫できるのかもしれないと思います。御意見ありがとうございました。

〔 佃分科会長 〕 ということは、できるだけ出すと、そういうお答えですね。

〔 水野国有財産調整課長 〕 非常に細かくなってしまうかもしれないんですけれども、もちろん政省令で決める話でございますので、そこは出せるものは出したいと思います。

〔 古澤理財局長 〕 ここの注の4にありますように、詳細については実施時期が近づいた段階で公表していくということになりますので、その段階ではいろんな工夫をして、わかりやすく、こうなるんだという姿を見せていければと思っています。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。

 そのほかございますでしょうか。佐谷委員、どうぞ。

〔 佐谷委員 〕 見せ方で言うと、我々都市計画をやっている者としては、戸数も重要だと思うんですけれども、面積が知りたいところなんですね。なので、現在、全体でどれぐらいの面積があって、今回の削減でどれぐらいの面積が売却になるというところを見せたほうがいい。戸数だと、狭い土地に容積を使って建てているところもあるし、容積を低くつくっているところもあります。売却費用1,700億円というのは、多分面積と単価を掛けて出されていると思うんですけれども、その辺がわかるような形で1枚目の資料をつくられるといいのかなと思いました。今の面積だけ、ざっとしたところで教えていただけますか。

〔 水野国有財産調整課長 〕 すぐ出せるものはございません。申し訳ございません。

〔 佃分科会長 〕 では、またそれは後ほどお願いします。

〔 古澤理財局長 〕 やはり都市計画という観点から恐らくあまりフォーカスしていなかったので、そこのところもあわせて、単に1,700億とかということじゃなくて、先ほどの林田委員の御意見もそうですけれども、一体どういうふうに具体的に変わるんだというところは極力わかりやすくお示ししたいと思います。

〔 佃分科会長 〕 どうぞ、山内委員。

〔 山内委員 〕 先ほど吉野委員から危機対応の件について御質問があって、110ページの分類があったわけですけれども、今回の削減計画は、表に盛られているものは削減していくということでよろしいかと思うんですけれども、政策とか国のありようによって、これから公務員の方がどういうふうに配置されるかとか、そういう状況変化というのはあると思うんですね。それを踏まえた上で、減らすのはいいんですけれども、必要なところには必要な住宅をつくっていくという施策も重要ではないかと考えております。

 具体的な例で言いますと、羽田空港が国際化をしまして、あそこが24時間になりました。そして、そこに多くの公務員の方が何らかの形で行かなければならない。そのための住宅というのはやはり必要になるわけで、ここの分類のどこに入るかわかりませんけれども、こういった環境の変化とか、政策の変化に対応する公務員宿舎の対応も必要ではないかと思います。羽田については既に御当局が措置されて、そういった方向で整備されると伺っておりますけれども、恐らくそれ以外にもそういったことがあると思うので、そういった柔軟性は必要ではないかというふうに思います。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。それはよろしいですか。

〔 水野国有財産調整課長 〕 では一言だけ。御意見ありがとうございました。今、委員おっしゃったように、羽田の24時間化に対応する宿舎の整備につきましては、既に一昨年12月の削減計画の中でも、羽田の24時間化に対応するための宿舎は整備するということが書いておりますし、具体的には、今後、建替えを行う宿舎のリストの中にある合同宿舎勝島町住宅を整備することによって、羽田空港の24時間化に対応するということにしてございます。それから、削減計画を5年でやらせていただきたいということで考えているわけでございますけれども、もちろん、行政需要の変化といったことについては当然対応していく必要があるというふうには考えてございます。私のほうからは以上でございます。

〔 野城臨時委員 〕 緊急対応といいましょうか、先ほどの資料の110ページに絡んでくるところでございますけれども、今、戸数管理ということでされておられますが、例えば東京地区を考えた場合に、何度か申し上げておりますように、被災地とヘッドクォーターが同じだという状況を考えた場合に、対応要員を配置している宿舎と霞が関との具体的な距離、あるいは被災時に徒歩で到達できるのはどのぐらいの時間であるかということについて地図上に落としつつ、それで戸数管理をしていくという観点が必要ではないかと思います。

 例えば、皆様も御体験になったように、3.11の際には、タクシーに乗った方は新橋から成城学園前まで8時間かかったというようなこと、あるいは夜、帰宅された方も多くの時間を割かれたことを考えますと、最悪の場合は歩いて郊外から霞が関に来るときに平時とは違う時間がかかるということを考慮しなければなりません。やはり霞が関からどのくらいの距離に何戸ぐらいあるかということをインベントリー上持っておく必要があろうかと思います。戸数全体としては110ページのようでありますけれども、今申し上げたような管理をする必要があるのではないかということを申し上げたいと思います。

〔 佃分科会長 〕 よろしゅうございますか。ありがとうございました。

 そのほかはよろしゅうございますか。どうぞ。

〔 川口臨時委員 〕 2点あるんですけれども、1点は、今幾つか御議論というか、コメントを出されましたけれども、政権がかわりまして、国土強靱化というのが都市計画を超えて国土計画として明確に出されており、今後、政策的には国土強靱化というのが具体的に展開されるやに聞いております。結局、それはインフラと不動産ということになりますので、その中で、先ほどから出ていますように、公務員宿舎を地図上にプロットしたときに、そうしたものとの整合性というのは出てくるのではないかと思うんですけれども、そのあたりは別の政策として、要するに連携はないと考えればいいのかどうかというのを教えていただければと思います。

 具体的に申し上げますと、日本の高速道路と、鉄道と、それから民間の不動産のプロットを地図上に落としますと、大体その背骨というか、ネットワーク上にみんな不動産は張りついているわけです。そのときに公務員宿舎がどういう配置になっているかはわからないんですけれども、そういう強靱化策というのが国土全体で出てきますと、やはり宿舎のあり方というのは、マクロ、ミクロで立地も検討していかなければいけないだろうと。そういうところで今回出されたリストを拝見して、恐らく、これを検討なさるときにはそうしたものとの連携は前のことですからなかったと思うんですけれども、そういったものが出てくるのかどうかということを教えていただきたいということでございます。

 それから2点目ですけれども、先ほどの宿舎使用料の見直しで、国民はもう少しわかりやすさを求めるという御意見がございましたけれども、私の理解では、年間550億円の歳出に対して、これを賄うようなことで方針が決まっている。そうしますと、この点が重要じゃないかと思うんです。要するに、オペレーティングにかかるコストは、公務員の皆さん、入っている方の負担増で賄うと。それを割り振ると、先ほどのようなそれぞれの独身用、世帯用に割り振られるという意味で、これは、要するにこの方針に基づいて宿舎に住まわれる公務員の方がコスト負担をするという理解なんですけれども、そのような理解でよろしいかどうかというのを教えていただければと思います。以上、2点です。

〔 水野国有財産調整課長 〕 御意見どうもありがとうございました。まず2番目の御質問の件でございますけれども、御指摘のとおりでございまして、基本的にはかかる費用を入居者の使用料で賄うということで税金の負担を極小化するという観点で、その使用料の引き上げをしなさいということが大方針になっております。

 もう1つ、国土強靱化との関係でいいますと、削減計画と、例えば宿舎を建替えないで耐震改修等で長寿命化するというのは、基本的な事前防災とか減災対策の強化というのを直接的には目的としていないものでございまして、あくまでも宿舎の長寿命化と建替え抑制を目的としたもので、現時点で強靱化と宿舎がリンクしているということではないと思っております。

〔 小野国有財産企画課長 〕 補足させていただきますと、まず1つは防災との関係ですけれども、今回廃止する宿舎をお示しして、基本的にはこれ売却するということまで決めたということですが、ではどこに売却するか、売却したものをどう使うかということは、個々の財産によって変わってくるということです。我々、一般に国有財産を処分するときは、基本的に自治体にまず意見を聞いて、自治体が直接使われるか、あるいはほかのいろんな公的主体が使われるかどうかということをお聞きした上で、そういう需要がなければ一般競争入札で売るということであります。

 したがって、それぞれの地域の防災計画みたいなもので、ここはやはり空地として残しておいたほうがいいとか、防災公園が必要だというような意見があれば当然くみ上げていくということですし、特に震災以降は政府のほうでも防災の関係でいろんな計画をつくっておりますので、その辺との整合性がとれるような形で処分していこうということであります。個々の財産の処分に当たって、そういうことに配慮しながらやっていくということであります。

 それから、もう1点御指摘いただいた家賃の話ですけれども、わかりやすくお示ししていくというのはそのとおりで、まさにそうしなければならないと思っておりますけれども、恐らく、都心のほうに行きますと、2倍に上げてもなお近隣の民間の家賃に比べると相当安いところがかなりあると思います。今回の整理は福利厚生のためではないけれども、やはり業務の必要上ここに住まわせておく必要があるものだけ残しましたということですので、その際に家賃は国費の持ち出しにならないところまで上げましたということで、そういう説明をきちんとしていくということだと思っております。

 ちょっと前の調査ですけれども、現状の宿舎の家賃というのは一般の社宅の家賃と大体同じぐらいという調査がありましたけれども、今回2倍近く引き上げると少なくとも社宅よりは相当上がってくる。ただ、場所によっては民間の普通のマンションなんかよりは安くなるということであろうかと思いますけれども、ちょっと今2点挙げさせていただきました。

〔 佃分科会長 〕 僕からもいいですか。恐らく民間とか、あるいは一般のわかりやすさという意味では、例えば給与は民間と比較したベンチマーキングがありますよね。先ほど社宅の話が出ましたけれども、企業がどの程度の社宅を用意しているかとか、そういうものとのベンチマーキングもしていただいたほうがわかりやすいのかなという気がするんですね。比較するのも、全国に事業を展開しているような会社と比較しないといけない。私どもの会社でも、転勤を業務の必要上命じて、全国に飛び回らせるわけです。そういう企業と比較する。動かないでいい会社もございますので、そういうものとベンチマーキングをされたら、もっとわかりやすいんじゃないかと。

 先ほど、民間の給与とのベンチマーキングもあった。それから、社宅の広さだとか、支払う金額との比較をきちんとしてくれという御意見があったので、一般の民間企業がどれだけ用意しているかということ。それから、住宅手当を出しているところもあるわけですので、そういうのも全部含めて比較されると、一般の方にはもっと全体像がわかりやすくなるんじゃないかという気がするんです。部分だけ比較するのは非常に片手落ちになるんじゃないかという気がするんですが、いかがでしょうか。

〔 水野国有財産調整課長 〕 1つは、企画課長のほうから話がありましたけれども、民間社宅使用料と宿舎使用料の対比というのは、実は人事院で平成23年に公表したものがございまして、これは、広さごとの社宅と宿舎使用料の比較をしたものがございます。この結果は、先ほど企画課長から説明があったように、概ね民間社宅と同水準といった結果が出ているということでございます。

 さらにこれが進んで民間賃貸住宅の賃料水準となると、なかなか網羅的に調査した統計というのがないということでございまして、非常に難しいのでございますけれども、一般論としていいますと、民間賃貸住宅の賃料というのは、当然ながら貸す人の利益が入っている。設備も国家公務員宿舎の設備と比べてかなりハイスペックとなっていますので、宿舎の使用料水準と比較する、同列で比べるのはなかなか難しいのかなという感じもしておりますけれども、そういった状況でございます。

〔 小野国有財産企画課長 〕 ちょっと補足させていただきますと、おっしゃるとおりで、わかりやすく示していくということは本当に大事だと思います。宿舎というのは本当にさまざまなものがありまして、よく批判的に取り上げられるのは、都心の近いところに安い家賃で住んでいるということですが、20数万戸のうちほとんどがどういうところかというと、例えば自衛隊の駐屯地の横にある自衛官用の宿舎、あるいは刑務官用の宿舎ということであります。これは御案内のように、北海道の何とか町なんていうところは民間の賃貸住宅はそもそもないようなところですので、そういうところはそれこそ宿舎が必要だろうということですし、そういうところと都心の宿舎を十把一絡げに議論すると、なかなか混乱が生じてくるということだと思います。その辺は、よくいろんなサンプルみたいなものを示しながらわかりやすく御説明していくということが大事だと思っておりますので、会長の御意見も踏まえまして我々も工夫をさせていただきたいと思います。

〔 荒谷委員 〕 今までのお話を伺っていて率直な感想ですけれども、この配布資料だけ拝見いたしますと、やはり一般人の感覚ですと、この場所で90平米、70平米の広さですとすごく家賃が高いと思われるところに公務員はすごく安い家賃で住んでいると考えてしまうと思います。ですから、財務省も、今はいろいろチャンネルを使って広報活動をする時代ですので、積極的にアピール活動をされたらどうでしょうか。いつも受け身ですので、積極的にアピール活動をする必要があるのではないかという気がいたします。

 今、企画課長がお話をされておりましたように、いろいろなところに公務員宿舎がありますし、また一口に公務員と言ってもその職務内容は多種多様ですから、それに応じた宿舎の必要性等を考えると、一律には議論できないということも積極的にわかりやすい形で国民に向けてアピールしていくことが今後必要なのではないかというのが、私の率直な感想でございます。ですから、そのような努力を今後していただければと考えております。以上でございます。

〔 古澤理財局長 〕 大変貴重な御意見をいただきました。先ほど申し上げましたように、具体的に幾ら幾らと定めるまでにはまだ時間がありますので、我々は、複合的アプローチでいろんな材料をそろえて、わかりやすさとか、都市計画の観点、あるいは一般民間の企業との比較も踏まえて、どういうふうに外向けにアピールしていくかというのは工夫したいと思います。ただ、コアの部分は、先ほど来お話がありますように、宿舎の維持と建設については使用料で賄っていくんだというところが最も重要なところですので、それを中心にしていろんな材料をそろえて、こう変わりますというのをアピールしていきたいと思っております。

〔 角臨時委員 〕 やはり今、企画課長がおっしゃったように、宿舎というと都心の一等地というのがバーンと国民の頭に浮かびますので、そうじゃないんだということをアピールしていく。だから、それは情報開示の一環だと思います。

 それで、それに関してなんですけれども、いただいた冊子の110ページのDのところで、「深夜・早朝における勤務を強いられる本府省職員」の方に1.2万戸とあります。つまり、宿舎問題というのは、単に安い家賃でいいところに住んでいるという問題ではなく、その根っこというのは、霞が関のお役人たちが、こういう言い方は失礼なんですが、ある種非人間的な働き方というんですか、まさにワークライフバランスは一体どこに行ったのかというような働き方をしている方がかなりの数いらっしゃるということにあると思います。その働き方の是々非々は別にして、ここまで身を粉にして働いているということ。そのことは、財務省でアピールすることなのか、どこがアピールすることなのかはわからないんですが、やはり公務員の現状というものをアピールしていくということも必要なんじゃないかなと思います。

 それからもう1つ、若干違う話でお願いなんですけれども、国家公務員宿舎の削減計画で、老朽化、耐震性に問題があるものについては、いろいろコスト比較をして残すものは残すということで、それ自体は結構でございます。これは官舎だけではなく、今まで国が持っている建物についてとか、建物だけじゃないんですが、メンテナンスという感覚が非常に希薄だったような気がします。したがって、単に老朽化している官舎だけではなく、今現在、新しいものでもメンテナンスにきちんとお金をかけて長寿命化していっていただきたいと思います。以上です。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。おっしゃるとおりだと思うんですが、こちら側からは特にコメントはありませんね。どうぞ。

〔 緒方臨時委員 〕 荒谷委員と角委員の御指摘はおっしゃるとおりです。けれども、財務省も昨年、一昨年あたり、国家公務員宿舎の内容について随分広報されました。しかし、マスコミが取り上げるのはやっぱりわかりやすい場所と面積をあげて、こんなに広くていい場所に安い家賃で住んでいると指摘するのです。町の不動産屋さんを連れてきて、一流の不動産業者がつくった最新設備・様式のマンションと比較をして、本来ならば月20万円ぐらいなのに6万円の宿舎使用料だと報道するのです。

 財務省も報道についてはきちんと抗議し正確な情報を出しているんですけれども、取り上げることは一般受けすることでしかない。だから、委員の先生方がおっしゃるように、財務省がアピールが下手だとか、していないとかいうのではなくて、情報を受けとめ、選別するテレビ局とかマスコミ側の対応にも偏頗なところがあるのだと思います。ただ、お二人の委員がおっしゃるように、だからこそ広報をどのように効果的にしていくかということを考えていただければいいと思います。

 過去に何もしてこなかったとか、PRが下手だとか、そういうことではないのです。別に財務省を擁護するわけではないですけれども、過去の国有財産をめぐるワイドショー騒ぎのときに十分な広報活動はしたと思います。だけど、だめなんですね。結局、大衆受けする極端なところばかりを取り上げられてしまう。私は切歯扼腕しながらも、ちょっと悲しかったです。

 それからもう1つ、これは単なる感想です。宿舎使用料の見直しの概要というのを見ますと、大体、東京23区の世帯用で幹部用のe規格は、築26年(全国の平均)は現行が6万6,000円で、引き上げ額が5万2,000円、総額118,000円になるということで、大体80%ぐらいの上昇率になります。総額を見れば少ないですけれども、一般の民間の住宅で、2年ごとに3段階、6年間で80%も上がるということはまず考えられないことです。東京地裁の家賃調停でも成立しないような内容だと思われます。額だけではなく、上昇率80%ということも上手に言っていけばいいし、この80%を上げることによって修繕等に税金は一切使わなくて済む、というアピールも必要でしょう。そういった視点も広く知らせていただきたいと思います。

〔 佃分科会長 〕 大分公務員に対する応援演説が続きましたけれども、林田さん、今の御意見に対してどうですか。

〔 林田臨時委員 〕 今、マスコミへの御意見を頂戴したので、一応マスコミの一員として申し上げますが、確かに目立つ事例を取り上げて象徴的に報ずるという、マスコミにはそうした癖もございまして、その点は否定するものでもございませんが、真面目に報道しているところもあるということはぜひ見ていただけるとありがたいと思います。

 せっかくですから1つ。御参考になるかどうかわかりませんが、わかりにくい話を報ずるときに、私たちがよく言うのは、100行の原稿を書くよりも気の利いた図を1枚つけたほうが、よっぽどわかってもらえるということをよく言います。その点でいきますと、いただいた冊子を見ますと、宿舎のリストがほとんどですから、要するに場所のことを資料にしたものであります。にもかかわらず、地図めいたものがどこにもないというのは、果たしてこれを人にわかってもらおうとしている資料なのかどうかとちょっと思うわけであります。

 確かに、これを一つ一つ調べて地図上にプロットしていけば済むわけでございますけれども、そこまでやる人は多分いない。先ほど来お話が出ていますように、宿舎はいい場所ばかりじゃないというのを言葉で聞けばわかりますし、説明を受ければわかりますが、大多数の国民はそうした説明を受ける機会を持たないので、これを手に取ったときに、「ああ、こんな辺鄙なところにもあるのか。六本木ばかりじゃないんだね」ということがわかるようにするには、やはりそうした地図をつける等々の工夫をする。ニーズに先回りして情報を発信するということもこれからの時代は求められるのかなと、言いわけではありませんが、そんなことをちょっと感じましたので、御参考になればと思います。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。

〔 川口臨時委員 〕 すみません、1つだけ。今の御議論と関連しますが、やはり吉野先生の御意見がすごく重要だと思いまして、ヘドニック・アプローチというのは住宅の質を価格に換算するんですね。私は、緒方先生と一緒に被災者が避難をした東雲の新しい公務員住宅の中を、住んでいる被災者の方に逐一説明を受けながら拝見をして、PFIでできた宿舎なんですけれども、外見は、民間の大手不動産会社のマンションと見た目はほとんど変わらないんですけれども、中はひどいんです。要するに、段差がものすごいんです。というのは、通常はコンクリートの上に材料を張るんですけれども、(費用圧縮のために)コンクリートに直張りです。この中に子どもが住んで、奥さんが住んでというのは、実際体験したときに、これじゃあ住みたくない。

 恐らくヘドニックをかけようとしても、民間にはそういう質の悪い住宅はないので、これは大体入らないですよね。ですから、その辺をどう国民に伝えていくかというのが、1つはヘドニック・アプローチかと思うんですけれども、ヘドニック・アプローチでも、民間に事例がない住宅で、そこのところは多分民間の方と公務員の方のミスマッチというんですか、この辺をどう伝えていくかというのは本当に難しい議論だろうと思います。

 1つは、住んでいる方が、公務員にかかわらず、どんなふうに評価されているのかというのをぜひ一度聞いてみたい。あの中でどう生活されているのか。私、民間の賃貸マンションでは見たことがないです。マスコミの方、カメラマンの人はたくさんそこに入っているんですけれども、そこは写さないんですね。外見のすばらしさは出てくるんですけれども、中は絶対出てきません。私、公務員に味方するというわけではなくて、この辺のギャップはなかなか伝え方が難しいなと思います。

〔 佃分科会長 〕 なるほど。中と外を逆にすればいいですね。どうぞ。

〔 望月臨時委員 〕 今まで皆さんがおっしゃっているように、アピール不足とか、認識がという話がありますが、もう少しこの分科会の本義というんでしょうか、果たすべきことを考えると、今の問題ももう少しクリアになってくるのかなと思います。というのは、そもそもここの分科会は、国有財産を地域とか国民生活の最終的な幸せのために最適利用する。とにかくお金を稼ぐだけじゃない。誰かが得するとか、そういうものをつくり出すためのものではない。あくまでもそこの地域、国民生活の中で、一番ニーズの高いところに対応し国有地も貢献していかなくちゃいけない。

 そこが出発点だとすると、その中に宿舎の問題も、この場所のここに存在する宿舎というのは、国民目線で見たときにどのように最適利用を図るべきだろうかという、まさにそこのニーズとの距離をもっと縮める。財務省さんというのは、先ほども話が出ましたが、どうしても具体の物が見えないで、全部お金に換算したものが結果としてあらわされてしまうため、どんどん国民目線との距離が離れているんじゃないでしょうか。

 前もありましたよね。保育園ができるとか、高齢者の施設であるとか、地域に貢献するということは、長期的に見るとそれは最適利用だったという評価をされてくると思います。そういうもので実際に実現していくということで、そこの距離を縮めるということをまず最初に考えていかなきゃいけない。処分を考えるときも、必ずそこにどういうニーズがあるのかを取り出した上で比較検討していく。この分科会は多分そういう本義があるんじゃないかと思います。だから、そこにもっと入り込んでいくというんですか、積極的に捉えていけば、そういう場面場面は国民の目にも見えてくると思うんです。

 ですから、マスコミもおもしろおかしく、公務員宿舎といえば贅沢をしているという非常に類型的で短絡的な思考しかできないというのは、逆に言うと、単純な削減以外のことを、いろいろとやろうとしても、本当にそこまでできているんだろうかという自身の反省や、評価、価値観みたいなところも、実はもう少し深く考え直していかなきゃいけないんじゃないかと思いました。

 今後もこの分科会でこういう議論をするときには、そういう軸をきちっと捉えていく。公務員宿舎の削減になると削減だけの話になってしまって、国有地の有効利用とか、そういう話とどうしてもつながらないことがあるように思いますので、そんなふうにして考えていただけたらと思いました。

〔 佃分科会長 〕 今の御意見に対して何かございますか。

〔 小野国有財産企画課長 〕 では一言だけ。まさに望月先生がおっしゃるとおりであります。どちらかというと、この分科会は、削減計画とか、例えば国有資産を売って5年で5,000億稼ごうとかマクロの話ばかりになってきて、ですから、どうしても地域との連携みたいなのはわかりにくいところがあるんですけれども、具体的なところを見ていくと、1つの例を挙げますと、公務員宿舎で随分たたかれました方南町の宿舎の跡地は、結構町の真ん中に大きな土地があいているものですから、地元、区も含めてまちづくりをどうするかということを我々も一緒に参画しながらいろいろ相談をして、それで地元のいろんな御提案もお聞きしながら、地元の要望も踏まえた施設も入ったような形でうまく入札をかけていこうという段階に今あるわけです。

 そういう個別具体的ないろんな例というのは、国有財産地方審議会というのが地方にそれぞれありまして、割と地方の審議会の中にはそういう具体的な例が上がってくるんです。佐谷先生などはまさに関東のほうで委員を務められておりますので、そういう例も御存知かと思いますけれども、そういうややビビットな形のものを御紹介する機会がなかなかなかったものですから、次回はそういうサンプルも含めて御紹介できるようなことを工夫したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〔 野城臨時委員 〕 よろしいでしょうか。実際見たわけではございませんけれども、同業他社といいましょうか、例えば英国のHM Treasuryというところは、時々資料を集めたりするとすごくいろいろなことがらを、今、望月先生がおっしゃったことがらを公開しているんですね。ですから、地球の反対側の私が見ても、ああ、こうなのだなとわかるような情報公開をされています。皆さんがおっしゃっているように統計的なことじゃなくて、ベストプラクティスなケースのようなものが、理財局のホームページから御覧になれるようになると、先ほどから皆さんがおっしゃっているような広報や情報公開としてもいいんじゃないかと思います。そういった外国の御同業の組織の情報公開ぶりも御覧になりながら検討されたらよろしいんじゃないかと思います。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。どうぞ、佐谷さん。

〔 佐谷委員 〕 基本的に公務員宿舎は福利厚生ではないということで今回いろいろ考えられている。国家公務員においても住宅自体は市場の中で選択されるのが一つの筋だと思うんですね。そういう中で、今、空き家が23区の中でも2割を超えるところがあって、都心5区・7区でもそれなりのリーズナブルな形で賃貸住宅市場も形成されつつあるので、公務員宿舎がなくなったら国家公務員は都心5区か7区に住めないというふうに思うのはちょっとおかしい。自分が通勤が辛かったら5区とか7区に住むだろうし、もっと安くという方は、都から出て横浜、川崎に住むという選択もされると思います。なくなるとすぐみんな出ていくみたいに今の住宅市場はなっていないんじゃないかと思っています。かっちり確保しないと住まないという昔の考え方からちょっと転換したほうがいいんじゃないかなというふうに、いろんな議論を聞いていて思いました。

 あと住宅仕様については、公営住宅の仕様以上にはなっていると思います。

〔 佃分科会長 〕 ありがとうございました。そのほかございますでしょうか。

 時間も迫ってまいりましたので、本日の議論は以上にしたいと思います。

 なお、本日の議事要旨、議事録及び会議資料を会議後インターネットに掲載することとしておりますので、御了承をお願いいたします。

 これをもちまして、財政制度等審議会第20回国有財産分科会を終了いたします。本日は御多用中のところ大変ありがとうございました。

 

午前11時45分閉会

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