法制・公会計部会(平成25年3月29日開催)議事録
財政制度等審議会 財政制度分科会
法制・公会計部会
議事録
財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会
議事次第
平成25年3月29日(金)10:00〜11:18
財務省国際会議室
1.開会
2.議題
-
○ 平成23年度「連結財務書類」の公表について
- ○ 省庁別財務書類等の利活用について
- ○ 国会審議における国の財務書類等に関する議論について
3.閉会
配付資料
| 資料1 | 平成23年度「国の財務書類」 |
| 参考資料@ | 平成23年度「国の財務書類」のポイント |
| 参考資料A | 平成23年度「国の財務書類」の概要 |
| 資料2 | 国会審議における国の財務書類等に関する議論について |
4.出席者
| 部会長 部会長代理 | 黒川行治 田近栄治 | 福田主計局次長 可部総務課長 大鹿法規課長 小宮調査課長 泉公会計室長 橘会計制度調査官 西山課長補佐 園田課長補佐
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| 委 員 | 碓井光明 木村琢磨 小林麻理 関川 正
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〔 黒川部会長 〕
ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用中のところ、ご出席いただきまして、ありがとうございます。本日の部会の議題として、平成23年度「連結財務書類」の公表について、省庁別財務書類等の利活用について、国会審議における国の財務書類等に関する議論についてを予定しております。
まず、委員の出欠と資料の確認を事務局からお願いいたします。
〔 泉公会計室長 〕
本日は、井伊委員、井堀委員、土居委員、富田委員、鵜川委員、清水委員、橋本委員、長谷部委員がご欠席でございます。
お手元の資料の確認をさせていただきます。まず、クリップでとめました財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会という議事次第が一番上に載っているものでございます。クリップを外していただきますと、議題の紙の下に白表紙の冊子になっております資料1と右上に振ってございますが、平成23年度「国の財務書類」でございます。1月に報告いたしました国の財務書類の一般会計と特別会計を連結したものの、さらにその下に本日初めての公表となります連結財務書類の資料がくっついて、合本になったものが資料1でございます。
その次、参考資料@といたしまして、平成23年度「国の財務書類」のポイントしている青い表紙の冊子がございます。これも20ページ目までは1月に公表させていただいた国の財務書類のポイントそのものですが、21ページ目以降にこの会で公表いたします連結の関係のデータが入った資料となっております。その次が参考資料Aとしまして、A3の資料でございます。やはり一番上のトップに一般会計・特別会計合算ベースのデータが出ていますが、3枚目と4枚目が今回公表した連結財務書類の概要でございます。その下にA4の左上ホチキスとじの資料2がございます。3枚ものでございますが、最近の国会審議におけます国の財務書類等に関する議論につきまして、ご紹介させていただきたいということで、用意をいたしました。
そのほか、おそらくその下だと思いますが、平成23年度政策別コスト情報・省庁別財務書類の概要ということで、クリップどめにした3部の資料がございます。これは各省でつくりました政策別コスト情報・省庁別財務書類の概要版でございます。上に財務省、その次に厚生労働省、その次に農林水産省のものが出ているかと思います。右上に「部会終了後回収」としておりますが、別に他意はございませんで、実はきのう時点のものを各省からいただいているということでございますので、ラストミニッツ、最後の時点で各省でちょっと修正するかもしれないものですから、世の中にツーバージョン出ているとよくないということでございまして、別に決して出してはまずい資料というわけではございません。そのほか、「国の財務書類」関係資料等の見直し、作成についてということで、前回出させていただいた資料が参考までにお手元用に出ております。ファイルにとめてあります資料がございますが、これはご参考ということで置かせていただきました。
資料の確認は以上でございます。
〔 黒川部会長 〕
それでは、本日の議題に入ります。まずは、平成23年度「連結財務書類」について、事務局からご説明をお願いいたします。
〔 泉公会計室長 〕
連結財務書類の数字ができましたので、まずその数字からご説明したく思います。おそらく一番わかりよいのは、青い表紙の「国の財務書類」のポイントを用いて、ご説明することだと思いますので、それをお開きいただきたく思います。
先ほど申しましたように1ページ目から既にご説明した内容ですので、本日は連結のところから説明させていただきたく思います。青い版の21ページ目からが連結財務書類でございます。左側、連結貸借対照表でございますが、まず総括を数字だけ申し上げます。資産合計23年度は782.4兆円でございます。負債の部をごらんいただきますと、負債合計が1,223.6兆円でございます。資産・負債差額はマイナスの441.2兆円ということになりました。連結の業務費用も費用合計、23年度は161.6兆円でございます。そこから財源合計122.2兆円でございます。財源不足はマイナスの39.4兆円ということで、連結ベースでの数字は以下のとおりとなりました。連結の対象法人の範囲と会計処理が22ページ目に記載されております。今年、23年度連結財務書類におけます連結対象法人は書いてありますとおりで、合計216法人でございます。
めくっていただきまして、資産の内容について説明させていただきたく思います。23ページ目です。23ページ、ストックの状況、資産の状況を書きましたが、左下の棒グラフで説明させていただきたく思います。合計782.4兆円と申しました。現金・預金がそのうち29.3兆円。有価証券が、外貨証券とGPIFが運用する金銭等の信託が100.2兆円。それから日本郵政が保有する地方債・社債などということで、合計トータルで246兆円ということになりました。貸付金は187.1兆円ですが、国・地方公共団体への貸付金が54.6兆円、日本銀行への貸付金が9.2兆円などとなっております。有形固定資産が269兆円。大半は公共用財産、それから国有財産などということになります。出資金は、若干10.7兆円ほどございまして、その他、租税、年金保険料などの未収金、たな卸資産、ソフトウェアなどを合わせたものが40.4兆円になりました。
主な増減要因が23ページの上の箱に書いてございます。今申しましたように、対前年度比、トータルでは13.5兆円のプラスとなっておりますが、その主なものでございます。有価証券が246.0兆円、対前年度比プラスの15.1兆円となりました。中身は外貨証券の増加とGPIFにおきます金銭等信託の増加と日本郵政が保有する有価証券の増でございます。有価証券の増が7.0兆円でございました。円高に伴いまして、為替介入いたしました結果、外貨証券は増加したんですけれども、一方で為替差損が生じましたので、差し引き7.0兆円の増ということになります。GPIFの運用をします金銭等信託ですが、これは国からの運用寄託金を金銭等信託で運用しているというものでございます。運用収益率は、2.32%でプラスでございましたが、寄託金の償還が5.7兆円あったということで、差し引き年度末残高は2.7兆円減となっています。
一方で、国の連結財務書類の上では金銭等信託のうち、GPIFが満期まで保有することを対外的に公表している財投債残高を相殺した額が計上ということになりますので、平成23年度末におきましては、GPIFの保有する財投債残高13.4兆円に減少ということで、トータル差し引きをいたしまして、国の連結ベースの金銭等信託は2.1兆円の増という形になります。
日本郵政が保有する有価証券でございますが、日本郵政が持っている有価証券残高自体は256.6兆円から256.3兆円でほぼ横ばい、若干マイナスの0.3兆円でございますが、一方で日本郵政の有価証券残高が持っています政府短期証券、公債、独法等債券残高、要するに相殺の対象となるものが減りまして、一方で、地方債、社債など連結対象法人以外の主体が発行した有価証券が増加したということになりますので、結果として、有価証券残高は対前年度比で5兆円の増。
それから貸付金でございます。これは、1.1兆円の増ということで、さほど大きくは動かなかったのですが、国の貸付金が▲の5.1兆円、連結対象法人の貸付金が▲の0.4兆円だったのですが、国から連結対象法人への貸付額が94.5兆円に減少したので、連結ベースでは貸付金の増ということになっています。
負債の説明をさせていただきたく思います。負債は下の棒グラフから説明いたします。23年度末合計が1,223.6兆円でございました。政府短期証券が93.7兆円、公債が574.8兆円でございます。連結対象法人が保有する額を相殺しております。それから、独法が財源を調達するために発行した債券が43.7兆円でございまして、日本高速道路保有・債務返済機構と住宅金融支援機構が大きい発行主体となっております。その次、借入金が相殺消去した後で、32.7兆円。預託金がわずかに4.2兆円、それから郵便貯金が174.4兆円、ここで出てまいります。責任準備金が国が9.2兆円ですが、日本郵政がやはり大きいです、88.1兆円。あと中小企業基盤整備機構8.5兆円。公的年金預り金が121.9兆円。その他、年金の未払金に払う費用エトセトラで65.3兆円でございます。
増減要因でございますが、同じ24ページの上の箱を見ていただきますと、プラスで52.3兆円になりましたが、内訳は政府短期証券がプラスの10.4兆円になります。これも国の政府短期証券残高が16.6兆円増加したんですけれども、一方で連結対象法人が保有しております政府短期証券が増加したので、若干、発行残高よりも連結上の短期証券残高のほうが少なくなりまして、10.0兆円の状態になります。
公債でございますが、プラスの47.3兆円でございます。国の合算ベースでの公債残高は32.3兆円の増だったのですが、やはりこれも政府短期証券と同じように連結対象法人が保有している公債が減少した結果、連結上の公債残高が増えるという形になっています。
責任準備金でございますが、地震再保険特別会計に積み立られている責任準備金が1.3兆円から0.9兆円。これは合算ベースでも出ている数字でございますが、一方でかんぽ生命の準備金が92.2兆円から88.1兆円へ減少したということで、▲が立っています。
ということでございまして、前年度に比べまして、資産が13.5兆円の増ですが、負債も52.3兆円増でございます。資産・負債差額は38.8兆円に悪化、マイナス441.2兆円ということになりました。
以上が、資産と負債でございます。費用に移ります。25ページ目を見ていただきたく思います。費用といいましても、これは相殺消去の要因が非常に小さくなりまして、そのまま独法が計上している費用がそのままくっつくような形になる場合が多くございます。人件費が10.5兆円。社会保障給付費が45.3兆円。保険金等支払金、これはかんぽ生命がほとんどです。11.9兆円。それから、補助金等が31.7兆円。地方交付税交付金が21.3兆円。利払費が7.8兆円。その他で33.2兆円となっています。
増減要因でございますが、25ページの上のほうをごらんいただきたく思います。プラスの2.5兆円でございますが、補助金が1.0兆円増えております。地方公共団体などに交付している補助金、委託費などからなる補助金等は1.0兆円増なのですが、さきの部会でも話題になっておりました補助金等に計上されている部分の社会保障関係経費が全国健康保険協会の業務費用になるものがありまして、全国健康保険協会への保険料等交付金が7.3兆円というのが合算で補助金等に計上されているのですが、連結財務書類の上では、これが費用になりますので、その他に移ってくるということになります。ちょっと入り繰りがあるということです。
地方交付税交付金が、1.6兆円。それから保険金等支払金が▲の1.0兆円でございます。保険料等支払金の大半はかんぽ生命でございまして、かんぽ生命の支払いが減少しているのが、そのままあらわれているといった形になります。
財源でございます。これも合算ベースとあまりそれほど違わないと言いますか、増減等見るべきところはあまり変わらないのですが、26ページの下の棒グラフから行きますと、租税等収入が45.2兆円、社会保険料収入が39.3兆円、その他が37.7兆円という形になります。
増減要因でございますが、26ページの上を見ていただきますと、前年比3.2兆円でございますが、租税等収入が1.5兆円増えた。これは合算ベースと同じ数字があらわれてまいります。
社会保険料は、厚生年金保険料を中心に増加をいたしました。以上のような数字の結果になります。
27ページ目に5年推移がございますけれども、ここは説明としては割愛をさせていただきます。財務書類の説明は以上でございます。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局からのご説明についてご意見、ご質問などございましたら、ご発言をお願いいたします。
言わずもがななのかもしれませんけれども、全体、個別と連結の違いというようなところは幾つか着目すると、例えば郵政のところだと、政府が国債を発行しているけれども、ゆうちょと、かんぽのところでたくさん持っているので、200兆円ちょっと、だから、そこが相殺されて、負債、国債残高が責任準備金と、それから郵便貯金、こういうようなものに振りかわって見えると、こういうふうなことで、資産と負債は理解してよろしいでしょうか。
〔 泉公会計室長 〕
はい。それでよろしいかと思います。A3判の資料の4枚コピーを束ねてホチキスどめがしてある資料がございます。右上に参考資料Aとしている資料でございますが、その4枚ホチキスどめしているうちの4枚目でございます。これがタイトルで、平成23年度連結財務書類の概要(決算)としまして、国ベースとの比較です。国ベースというのは、一般会計・特別会計の合算ベースの数字でございまして、連結ベースというのは今まさに説明した連結の数字ということになります。真ん中の上半分に貸借対照表が載っているわけですけれども、順番に見ていきますと、国ベースと連結ベースで桁が違う形で違っているのは、やはり有価証券のところということになるかと思います。これは有価証券ですけれども、国ベースと連結ベースの違いはGPIFが持っているものと日本郵政が持っている有価証券、これが連結ベースでどんと増えますので、148兆ほど増えるという形になります。
それから、運用寄託金は国ベースでは110兆円ほどありますが、連結のほうでは当然GPIFの持っております有価証券などになりますので、載ってこないという形になります。そういった数字の違いがあるということでございます。
それから、出資金は国ベースでは59兆円ほどあるのが、連結ベースでは10兆円ほどになる。これは当然のことながら独法への出資金が消去されるからでございます。
負債のほうに移りますと、公債のところが、やはり国ベースと連結ベースで大きく違っているものがございます。国ベースですと、ほとんど791兆円、それから連結ベースで575兆円ということになりますが、これは独法が持っている公債が消えるからでございます。そのかわり、郵便貯金のところがどんと174兆円出てまいりましたりとか、責任準備金は1桁というか、2桁違った数字が出てまいりますが、この責任準備金もかんぽのほうの責任準備金が乗っているという形になります。やはり存在感が大きいのは日本郵政とGPIFという形だろうと思います。
〔 黒川部会長 〕
はい、わかりました。いかがでございましょうか。ほかに何かご質問は。
碓井委員。
〔 碓井委員 〕
全然私、仕組みがわかっていないのですが、先ほどGPIFですか、お話がございましたが、振りかわっている面があるのですかね。財投のほうのが戻ってきて、債券がかわってというか。今、ちらっと新聞で読んだのですが、運用の仕方というのの改善の検討なども、これがどんな状況にあるのですか。
〔 福田主計局次長 〕
ちょっとここの課の担当ではないのですけれども、ここの指標上は国だけを見ると、国はGPIFにお金を預けているものですから、資産として計上されていると。GPIFのほうは預かっているものですから、それを相殺して消えているということに、ここではなっているわけです。
それで、GPIF自身の運用については、何と言いますか、ある期間をとって、あるいは5年の計画を立てて、債券に何%とか、そういうルールをそこの審議会なりでやっているのですけれども、もっとよく見直すべきではないかみたいな議論が、今、行われているのだろうと思います。
具体的に何か決定があったという話は、ちょっと聞いておりませんけれども、そういう議論が、今、行われているということだろうと思います。
〔 碓井委員 〕
全然仕組みを理解していないのですが、こういうふうに連結で出てくると、国全体として大関心事です。だけど、それについては本家本元の財務省というのは、あまり関係ない、全く独立型の、そっちの審議会と。
〔 福田主計局次長 〕
それはもう長い歴史がありまして、もともと年金の資金というのは国の財政投融資、資金運用部のほうで預かるというのが歴史的なあれだったのですけれども、むしろ自主的に運用させろというのが財投改革の中で起こりまして、むしろGPIFなり、年金サイドで彼らの自立性と説明責任のもとで運用させろと切りかわったものですから、そういう意味では、財務省の権限なり、やや手を離れたことに歴史的にはなっているのだと思います。
〔 碓井委員 〕
そうすると、結局ここでは結果として表示されているという、そういうことですね。
〔 福田主計局次長 〕
そうですね。
〔 黒川部会長 〕
数年前に政独委(政策評価・独立行政法人評価委員会)の委員として、ここの機関の主査だったのです。訪問して、どういうふうに運用しているかということを見たり、理事長さんとお話しした。その当時なので、今と少し変わっているかもしれませんけれども、かなり国債の運用が大きかったのです。それでリーマンショックの直後だったのですけれども、ほかのファンド等と比べると痛みは小さかった。
ところが、その当時、国債よりももう少し利率の高いものにすべきではないかという議論があって、例えば海外の国債とか、株式運用をもう少し増やすべきではないかという議論が出た。もっとも、その当時でも一部の資金は専門家を雇ってポートフォリオを組み、一応金融ファイナンス理論にのっとって運用がされていたと思います。
今度の会計については、どうなのですか、連結ベースの貸借対照表では運用成果の結果としての時価ベースの数字になっていると理解してよろしいのですか。
〔 福田主計局次長 〕
そうですね、はい。
〔 黒川部会長 〕
そこで昨年末2.3%の運用収益が上がった結果になっていると理解できると。
〔 碓井委員 〕
はい。
〔 黒川部会長 〕
ほかにどうでしょうか。ご意見はございますでしょうか。ご質問等ございましたら、お願いいたします。
関川委員。
〔 関川委員 〕
失礼します。おまとめいただきまして、ありがとうございました。増減の説明などは、以前いろいろ小グループで議論させていただいたこともあって、非常に中身までよくわかるようになって、非常に進歩しているのではないかと思います。
非常におもしろいなと思ったのは、業務費用の合計から財源を引くと、財源不足額というのが出てくる、このA3の表の資産・負債差額増減計算書の欄外に、(参考)(A)+(B)と書いてある数字が、連結も国ベースも全部この数字にあらわれるのですけれども、連結ベースでは一応この表を見る限り、財源不足は依然非常に巨額ではありますけれども、前年度これは40兆円なのですかね、それから39.4兆円に一応何か底を打ったというか、歯どめがかかったような形に見えているのですが、一方、国ベースは、一番最初、一般会計・特別会計で、例えば一般会計・特別会計を合算している国ベースですと、前年度が41.6兆円で、今年度43.3兆円で、依然悪化がとまっていないように見えているのですけれども、この辺は連結でとまっているというのは、何かこういう理由でとまったのではないかということが分析されていたら、ぜひ教えていただきたいのですけれども。
〔 黒川部会長 〕
いかがでしょうか。園田さん。
〔 園田課長補佐 〕
今回の国ベースと連結ベースでの1つの要因としては、GPIFの運用が22年度はマイナス0.3兆円だったのですけれども、今年2.6兆円利益が上がっているというのが、連結をしたことによって、連結上、評価益分が収入に入ってきますので、そういう形で1つ改善されるというところが大きいのかなと思っております。
〔 黒川部会長 〕
1つはそういうことですね。為替特会の影響は何かありますか。それはない。
〔 園田課長補佐 〕
財源不足の話ですので、為替特会の話は資産評価差額等の中に含まれている話でございますので、今、関川先生からのご質問のところでは、ちょっと関係ない話かと考えております。
〔 黒川部会長 〕
関川委員、どうぞ。
〔 関川委員 〕
運用益自体は、その他の財源に入っているということですね。
〔 園田課長補佐 〕
そうです。はい。
〔 黒川部会長 〕
よろしいですか。
ほかにいかがでございましょうか。何か事務局のほうで、追加で何か申したいことございますか。
〔 泉公会計室長 〕
次の省庁別のところでも申し上げようと思っていたのですけれども、今回の国の財務書類のポイントのひな形の作成のプロセスにおきましては、小グループで委員の皆様に大変お知恵をいただきました。従来はこのA3のほうの資料で説明をしておりまして、そういう説明は、それ自体でできるのですけれども、ビジュアルで説明をいたしますと、一般の方向けへの説明もよろしいですし、また、これ何だろうという、ある意味、そういった疑問を持っていただきやすくなるということがあろうかと思います。
そういう意味では、今回非常にいい道具を与えていただいたと思っております。
〔 黒川部会長 〕
ほかにご質問がないようでしたら、次の議題に入ります。省庁別財務書類の利活用について、事務局からご説明をお願いいたします。
〔 泉公会計室長 〕
それでは、他意はないと申しましたが、部会終了後回収としてあるものでございます。きのう時点のものという趣旨でございますので、中は別に非公表資料ということではないのですが、クリップを外していただきまして、財務省と厚労省と農水省がございますので、それぞれについて、見るべきところというのを気がつきましたところをご説明いたします。
数字の中身自体は、やはり各省の責任を持って、各省でご説明いただくべきものということですので、説明資料としてどういうことがよくあらわれているかということについて指摘をさせていただくという形の説明になります。
財務省のほうをめくっていただきまして、ひな形どおりでございますが、1ページ目が財務省の任務と組織というのが簡潔に1枚であらわされています。2ページ目開いていただきますと、財務省の政策目標、これもやはり政策目標を書いております。
3ページ目、これも委員の先生方からのご発案だとは思いますが、政策と組織の関係がわかりにくいというので、こんな形で整理したらどうかというものがございました。今、財務省の3ページ目でございます。こういう政策と組織の担当は、こうなっていると。
4ページ目は、政策別コスト情報とはということで、これはひな形どおりで、財務省ではつくりました。
5ページ目、政策別コスト情報の概要という表で出てまいりまして、6ページ目、経費別内訳、会計別内訳ということでございます。
見ていきますと、財務省ですので、8ページ目を見ていただくと非常に典型的にわかるのですが、ほとんど政策別コストは3つの色しかないということがわかります。1つは適正かつ公平な課税の実現という、ここは要するに税務署の人件費がかなり出てまいります。それから国の資産・負債の適正な管理ということ、ちょっと濃い緑色の部分、これは支払い利息でございます。それから政府関係金融機関等の適正かつ効率的な運用の確保ということで、これは7ページ目の中で説明が出てまいりますが、日本政策金融公庫への出資金の評価増が計上されておりまして、それがこれぐらいの額。財務省の政策別コストというのは、ほとんどこれら3つで説明できてしまうという、そういうことになるわけでございます。
ストック情報のところを見ていただきますと、9ページ目でございましょうか、国の資産・負債の適正な管理ということで、中身は貸付金が資産のあたりに反映、負債のほうは公債と預託金の関係です。
それから国際金融システムの安定的かつ健全な発展と開発途上国の経済社会の発展の推進という、要するに外為特会の関係の外貨証券と政府短期証券が資産、負債の両方に出てくるという形でございます。
財務省というのは、いわばそういう役所なので、こういった資産しか、ある意味出てこないという形になります。
これが事業官庁にいきますと、随分違った考え方をしてまいります。厚生労働省をお開きいただきたく思います。厚生労働省もひな形に従ってつくってもらっていますので、厚生労働省の1ページ目には任務と組織の概要、それから政策評価と組織の関係。部局の数が多うございますので、厚生労働省の2ページ目を見ますと、やはりちょっと細かい感じがいたします。3ページ目と4ページ目は、厚労省の各政策における事業概要をざっくりまとめていただいております。
5ページ目から政策別コストの内訳が見られるのですが、やはり厚生労働省の特徴で一番出ているのは8ページ目だろうと思います。厚労省の8ページ目を見ていただきますと、政策別コストの推移ということで、黄色に塗ってある棒グラフが一番多いということがわかります。これは政策のローマ数字の\なのですが、見ていただきますと一番下のほうに\とは何かと書いてありますが、高齢者ができる限り自立し、生きがいを持ち、安心して暮らせる社会づくりを推進すること。厚労省の政策体系によりますと、ここには年金と介護保険と高齢者医療が入ってまいります。これらでほとんど、半分以上ということです。
一番上に載っております施策Tでございますが、これは見ていただきますと、安心・信頼してかかれる医療の確保と国民の健康づくりを推進すること、これは医療費の関係でございます。
よく見ると、経費の額が小さいものは、わりに動いているのですけれども、大きい高齢者関係ですとか、医療関係というのは、それほどシェアを変えることなく継続的に費用が増えているということがわかっております。
ただ、厚労省はやはり予算額が非常に大きい役所ですので、細かい政策的な経費の変動があっても、なかなか見えづらいというところはございます。これが厚労省でございました。
農水省を見ていただきますと、もう施策の説明などはちょっと省略いたしまして、同じところを見ていただきたいのですが、11ページ目でございます。農水省の11ページ目を見ていただきますと、これはやはり先ほど見ていただいた厚労省の9ページ目と同じ対応するページなのですが、意外に政策ごとの経費配分が変わっているように見えるわけであります。経費配分が変わった理由というのは、農水省の11ページの1つ前、10ページ目に書いているのですけれども、政策別コスト情報の食料の安定供給の確保のところで、委託費などが増加しているというのと、それから農業の持続的な発展のところでは米戸別所得補償モデル事業等の廃止による交付金が減少したですとか、あるいは震災の後で森林の有する多面的な機能の発揮と林業・木材産業の持続的かつ健全な発展について補助金が増加したとか、個別の政策レベルで、かなり経費の配分が動いているということがわかります。
厚労省も、よく見ていくと小さい政策分野ごとには経費配分がよく動いているのですが、農水省で見ると、ともすれば固定的に予算配分が行われているのではないかという世間一般の通念と裏腹に、こういった農水省の政策コスト情報を見ますと、わりに機動的に資源配分が行われているという様子が見てとれるということだと思います。
そのほか農水省におきましては、特記すべきはストックの情報だろうと思います。農水省、今見ていただいた11ページ目のすぐ次、12ページを見ていただきますと、政策分野ごとのストックの状況が棒グラフになっております。やはり2つ長い棒がございますが、農業の持続的な発展のところで、よく見ていただくと公共用財産が資産計上で多い。それから森林の有する多面的機能の発揮云々という、4番目の項目の中の資産では立木竹が多いということでございます。
上のほうの公共用財産の部分は、農業土木です。かんがい設備ですとか、用水路の関係です。それから下の立木竹は、いわゆる国有林野事業の立木竹が出ているということで、農水省の管轄に属するストックというのは、こうしたかんがい関係の設備プラス立木竹というようなことでございます。役所のカラーが出ているだろうと思います。
そういったことが、それぞれ事業官庁ごとに政策別コスト情報というフィルターを通して見ると、それぞれの特色が見られるということでございました。もっとよく見ていきますと、いろいろなことがあるかもわかりませんが、私どもの手元に集まったところで、注目すべき点ということを見させていただいた、以上のとおりでございます。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からのご説明について、ご意見、ご質問などがございましたら、ご発言お願いいたします。
碓井委員。
〔 碓井委員 〕
全く細かい質問ですが、財務省ので、財務局のコストというのは金融庁との間で分ける方式をとっているのですか。それとも、財務省に集中させているのですか。
〔 西山課長補佐 〕
金融庁の仕事であっても、予算上は財務省の所管に入っているものもあります。財務局で仕事をしている金融関係分については、財務省の経費の中に含まれております。
〔 碓井委員 〕
財務局というのは、しかし金融庁の仕事もやっていますよね。その分は?
〔 西山課長補佐 〕
やっています。その部分については財務省所管で整理しております。金融庁部分は、金融庁、すなわち、内閣府のほうで整理しています。
〔 碓井委員 〕
金融庁部分は外してあるんですね。
〔 西山課長補佐 〕
外してあります。それはもう組織で振り分けて、省庁別で整理しております。
〔 碓井委員 〕
振り分けているんですね。はい、わかりました。
〔 黒川部会長 〕
ほかに、いかがでございましょうか。
木村委員。
〔 木村委員 〕
私、欠席が多くて、この辺の話、初めて接するのですけれども、この新しいドキュメント、政策別コスト情報と財務書類の概要というのは、年度末に公表するというルールなんですか。
〔 泉公会計室長 〕
ルールといいますか、各省に対しまして、年度末までに公表してくださいというお願いをしたという形なのです。今のところ、それに従って、おそらく今日、各省のホームページに載せていただけると思っております。
〔 木村委員 〕
おそらく、この元データは1月に出ていて、それを追っかけるような形で年度末までというのは、1つに実際的な姿なのかなとは思いますけれども、本来的には同時に公表するというのが筋だとは思いますし、まさに国の財務書類のポイントなども同時にコメントが公表されているわけです。将来的には、だんだん各省庁の事務もなれてくるということであれば、そういった方向で、ぜひご検討いただきたいと思います。
〔 黒川部会長 〕
どうでしょうか。
〔 泉公会計室長 〕
初めての試みということもありましたので、そこは各省でもいろいろ考えられたという様子が伝わってまいっております。
ただ、慣れれば早くなるだろうというのは、一方で真実だろうと思いますので、ちょっと各省の様子と、よく話をしながら進めていきたいと思います。
〔 黒川部会長 〕
これは各省庁のほうがつくる主体なので、強制的にこういうふうにしろというのは、なかなか言えなそうな感じのところだったみたいです。
しかし、公会計室のほうで、ひな形みたいなものを作成し、これを参考にしてつくってくださいというようなことをお願いをしていたという、そういうような経過です。
それとあと、連結データの作成のスケジュールとの関係はいかがですか。事務局からご説明いただけますか。今後との予定もありますけれども、いかがでしょう。
〔 橘会計制度調査官 〕
先ほどもお話ししましたように、今回初めてということで、まず財務省でやっている国の財務書類に関する部分について、まずつくりかえた部分で対外的に公表していったわけですけれども、現実的にタイムスケジュールがあいて、実際にひな形ができたのは1月にできたのです。それから各省にお願いするので、各省自身は、これは連結まで入っていますけれども、今、部会長がおっしゃったように、連結部分というのはあるのですけれども、実は1月に既に省庁別財務書類の連結はできてはいます。
ですから、それでうちの室長から話したように、今後、省庁の習熟度といいますか、なれの度合いに応じて、どれくらいの時期に出せるかというのを各省と相談をしたいというお話をしたところであります。
〔 黒川部会長 〕
そうすると、木村委員がおっしゃったように、来年度は習熟を見込んで、数字は言えませんけれども、少しは早くなる可能性もあるということですか。
〔 橘会計制度調査官 〕
若干だろうと思うのですが。と言いますのは、1月に各省庁全部作成も終わって、政策コスト情報も含め、全て1月に公表をお願いしている関係で、本体をつくり上げるのにいっぱいいっぱい。実は非常に少人数でやっておりますので、いっぱいいっぱいのところで、早期化ということで、1月ということでお願いをしているので、その余裕からすると、それは全部出し終わった後につくり始めるという、ただそこのスピードが速くなれば、1月にお出しした、それから時期をあまり移さない形で、こういうパンフレット等が出せるのかなということは考えられますけれども。
〔 黒川部会長 〕
法規課長。
〔 大鹿法規課長 〕
早期化の余地がないかと言われれば、そうではないと思っています。ただ、やっぱりどこかタイミングというか、節目がやはりあると思っていまして、1月というのは国会、常会の召集の時期で、そこに財務書類は一部法定化されていますので、全てのものをそこに合わせてターゲットとしてやるというのが1つと、ただ、その中で、なかなかそれに間に合わない場合に、我々として年度末というのが1つの作業の工程としても、またタイミングとしても妥当なのだろうということで判断をしたところなのですが、そういう節目も考えながら、またその現実の作業を工程も考えながら検討していかなければいけないと思っています。
〔 木村委員 〕
前々から、かなり早く作成するように、全体的なスピードを上げていただいているというのはよくわかりますので、これ以上無理をお願いするつもりはありませんけれども、将来的には、終局的な姿としては、こういうものを含めて全て国会提出の資料にする、ひいては法制化をするのが好ましいと思いますから、そうであるとすれば、11月に全て決着をつけるというのが本来の姿だと思いますので、そういうことを見越して、可能な範囲で努力していただきたいというお願いでございます。
〔 黒川部会長 〕
はいと、私が言うわけでもないのですね。
〔 大鹿法規課長 〕
一応言っておかないといけないので。結局、決算の時期、国の場合は出納整理期間がある関係で、帳簿の締め切りが7月末、9月に会計検査院に送付ということになっています。それから会計検査院の検査ということで、そのスケジュールは、ある意味で、所与のものと考えると、なかなか今度、仮に我々のほうの作業が間に合ったとしても、どうしても経なければならない段階があるということで、前倒しの余地は限られているという点はご理解をいただきたいと思います。
〔 木村委員 〕
ですから、検査院の報告の対象にしてしまえば、フランス的な言い方ですけれども、こういうものを法定の財務書類にしてしまえば、検査院の検査報告の前に必ず提出しなければいけないということになりますので、将来的にはそれが好ましいと言っているわけです。とはいえ、現実には、まさに検査院の報告を受けて、こういったものがつくられているわけですので、そういう前提をとればやむを得ないと理解しておりますが、将来的な制度設計の話ということで、ご理解いただければと思います。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございました。
ほかにご質問はございますでしょうか。碓井委員。
〔 碓井委員 〕
時間どうですか。
〔 黒川部会長 〕
大丈夫ですよ。
〔 碓井委員 〕
今の議論に関係することですけれども、たしか、決算報告を出すの、国会に出さなければいけない。だから、つくってあっても、国会が開かれていない限り、提出しない、その間、オープンできないという、たしか扱いがなされているんですよね。実質的にはでき上がっている。それは間違いありませんか。
〔 西山課長補佐 〕
そうなっております。
〔 碓井委員 〕
そうですね。だから、なかなか木村委員のおっしゃったのも、国会の状況によって、一生懸命早くやっても空振りに終わる可能性もある。
〔 木村委員 〕
まあ、そうですが、一言だけ申しておけば、その辺も国会の会期等々の絡みはあると思いますけれども、フランス的に言えば、こういうものは全て憲法上の要請として国会審議の前に全て国会に出せと、そういうルールがありますので、理念としてはそういう方向を目指していただきたいと思います。実際的にいえば、法定の決算書と同時に提出するということも、ありうるとは思いますが、運用上いろいろな障害があることは承知しております。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございます。 ほかにご質問ございますでしょうか。小林委員。
〔 小林委員 〕
こういうふうに何か具体的に省庁別の政策別コスト情報とか、こういうものができてくると、非常にやはり利用というか、利用したい、アカウンタビリティーの観点だけではなくて、これをやはりいろいろな意味で利用したいという感じはするのです。
そうすると、どう利用するかというか、そのスケジュールの問題もあって、今の木村委員がおっしゃったように、こういったものが、例えばこの国の財務書類のポイントというものと、それから省庁別のものというのが、やはり一緒に出てきて、タイミング的に同時に出てきて、それで、一体国の財務書類の会計的な写像みたいなものが、一体どういう中身を持っているのかといったことと一緒に検討されていくというのが、利用者というのは誰か、国会議員かもしれませんし、もちろん広くは一般国民でしょうけれども、政策を動かしていくほう、省庁、行政のほうとしても利用していく必要があって、情報が充実していくといったところに、その意味合いがすごくあるのではないかと思うのです。
そうすると、やはり政策評価の部分ともリンクさせて、いろいろな情報な意味をどう見ていくのかとか、そういった何というのでしょう、ガイドラインというのでしょうか、そういうものを整備していく必要性、そういうニーズも出てくるのではないかと思いまして、だから、その辺で、何ていうのでしょう、どこでやるのかわかりませんけれども、この情報の、今日の議題になっているのは利活用ですよね。利活用の仕方についての方向性みたいなものを、やはり検討していく必要があるのかとますます感じましたけれども、その辺は、この小グループで検討して、ここまで一応、こういったユーザーとか、こういった利用目的がありますというところまで整理したのだけれども、もう一つ、ステップアップできるといいと強く感じました。
〔 黒川部会長 〕
それは、感想ですか。
〔 小林委員 〕
感想のような、要望のような。
〔 黒川部会長 〕
あるいは要望。さらにまた頑張ってくださいという激励ですか。
〔 小林委員 〕
激励というか。
〔 黒川部会長 〕
いかがですか。
〔 泉公会計室長 〕
かねてご指摘いただいていることだと思います。1つは利活用するにも、いわゆる企業会計の世界では適時性というのでしょうか、速く、迅速にという要請と、利活用の問題と、ある意味つながっている問題だろうと思っています。まず適時性の話については、もう、るるご説明したとおりで、今のところは、頑張りましたというご説明になります。活用の面でございますが、いわゆる説明責任を果たすという分野は、まだ不十分なところがあると思いますし、個別にご意見があれば、ぜひ教えていただければと思っていますが、説明責任の部分で随分、充実をさせていただくことができるようになったと思っています。
あとはもう一つ、小林先生がおっしゃりたかったのは、マネジメントとか、あるいは政策評価で、どうこれを生かしていくのかということだと思います。そこは正直、悩みが深いところでございます。事業ごとに生かしていくというやり方も、事業ごとの政策評価に、こうした発生主義のデータを用いていくべきというご指摘は随分前からあって、そういったことに使えないかというアプローチの1つが、政策別コスト情報の作成だったと思っています。ただ、さらに活用するためには、例えばもっと細かく、データを政策別ではなくて、むしろ事業別コスト情報的なものにするべきではないのかという、ご意見があることも確かではございます。
ただ一方で、どういった事業であれば、そういったデータが有効であるのか。また、どういった分野であれば有効なのかということについては、まだ具体的な、何というのでしょうか、局面、局面に応じた難しさがあるだろうと思っています。さらに細かいデータをそろえることについては、やはりそれなりのコストがかかるということもあって、もちろん、いいやり方があればと思っておりますけれども、なかなか技術的な側面で、なかなか課題は大きいと思っています。
もう少し、若干、感想めいたことを言うことをお許しいただけるのであれば、ある種、こうした発生主義に基づくデータは、ある一定の資本と、ある一定の人員というのですか、行政資源を問う、特定の目的のために投じているということが明解なものについて、役に立つということだろうと思います。言ってみれば、独立行政法人のようなものが一番有効なのですけれども、ただフローで流れていくようなもの、例えば国の社会保障給付費みたいなものは、発生主義のデータをどう役立てていくのかという、これは少し難しい問題があろうかと思います。もっと問題を個別に分けて整理していく必要があるのかと思っておりますが、今のところは、そういったお答えでお許しいただければと思います。
〔 大鹿法規課長 〕
私も少し私見が入るかもしれませんけれども、利活用という点で国民の皆様にもっと周知していく、国の財政状況の実態の理解という観点から、この資料をどんどん活用していくということは、これまでも一応、微力ながらやっておりますけれども、これを一層やっていかなければいけない。
実際に、マネジメントの観点、予算編成への活用の観点で、これをどう使っていくかということですが、政策評価との連携は、もう先生が前からご指摘をされておりますけれども、前々から申し上げておるとおり、我々として、こういうものを一応つくりましたということで、総務省の政策評価部局によく説明をして、政策評価のあり方として、彼らなりにどのように考えていくのかということに、まずは委ねるべきではないか。その上で、いろいろな意見交換をしていけばいいかと思っております。
予算編成の活用という点では、確かに、今、室長が申し上げたとおり、中くくりのコスト情報になっているわけですが、実際の予算編成は、もっと個々の事業、施策についての単価であるとか、効果というものをいろいろ議論していくわけですけれども、ただ、省庁別、いわば局別に立体的な姿がわかりますので、それなりに、たとえ前年度のものであっても、イメージとしては湧きますし、予算編成で大きな施策、あるいは大きな予算追加が、どういうバランスシート上の影響を与えるかとか、そういうものもイメージとしてつかみやすくなると思います。私が若いころに、実際の予算査定をやっていたころは、こういうこともありませんでしたので、その当時に比べると、比較的、全体をつかみやすい。その効果も、フローとストックの関係も理解が進むと思います。そういう面で決して無駄ではないし、活用されていくのではないかと思います。またそのようにしていかなければいけないのではないかと思っています。
〔 田近部会長代理 〕
小林さんがいつもおっしゃることで、私も経済学者なので、そちらのサイドに近いのですけれども、2つ、いつも思っていて、1つは、国の財務書類、今日は連結したものまで出ましたけれども、それをどう活用するか。それから、省庁別のコスト情報。国のほうも、今回、このパンフになるまで、さんざん議論して、ご参考ではありますけれども、公的年金の情報とか、要するに国の借金をどう返していくかとかを入れていった。
ちょうど、こちらに福田次長とか可部総務課長がいらっしゃるので、言いたいのですけれども、やはり一方、財政制度等審議会で予算の審議、予算の議論をしているわけです。そちらのほうはよくできてきて、国の財政関係資料集でしたか。あれも何か長年やっていると、だんだん深まってくるのかと思いますけれども、残っているという、では、本体は、こちらのわけです。あれは政策的な資料集で、これは財務書類で、企業なら決算書類を見て、議論するわけです。そういう意味では、これが、ホームベースにあるべきなのでしょうけれども、だからこちらの情報を、政策に引きずり回してしまって、それでいいかどうかは後で議論していただくとして、これをどう政策に生かすか。
例えば、やはり予算の議論をするときに、国のバランスシートで見たら、やはり、資産・負債差額と、資産がどう評価されるかの問題ももちろんあるとしても、早い話、日本は要するに400兆円も債務超過しているのだ。あと、ここで議論したように、資産・負債というのは、いろいろ入り組んでいて、要するに外為のお金があるから使ってもいいと思う。でも、一方それは短期証券で借り入れているわけだから、見えないでがちがちになっていて、思うように動かない。もちろん財投の話でもそうだ。
でも、予算を審議するときに、幾つか、非常にキーになるような考えがあると思うのです。だから、どうやって、やはり財務省の中で言えば、予算の検討をするときに、もっと、財務書類というのを本質的に使うようにして、次第にマインドを、こちらからデータを読めるようなものにしてもらいたいというか、するべきだろうと思います。
あと、さんざん、僕が1人で引きずり回したように言っていたのですけれども、国の財務書類で、やはり足りないのは、社会保障のところをどう足すかになると思うのです。僕もよくわかって、要するに、国と国の中の社会保障というけれども、基本的に特会なのです。特会に入っている社会保障部分は、厚生年金、だから、別に年金の部分はある意味ではすっぽり入っているわけです。だから医療は、協会けんぽは入っているけれども、逆に言うと、国保や健保組合はすっぽり入っていない。それでも、地方も入っているので、そんなに簡単ではない。そのとおりだと思うのです。だから、情報としては、やはり国の財務書類と関連づけて、社会保障の会計的にどうなっているかというのは、参考資料でもっと重くつけるべきだ。
それから、もう少し引きずり回してしまうと、あと、国が潜在的に抱えているリスクもあると思うのです。それも個人的な関心で、また言ってしまうと、だから自分の目から見ているので、全体をどれだけ反映できているかわからないのですけれども、例えば1つ、震災が起きたときに、地震保険に対する再保険のリスクも抱えているし、そのほか生活再建支援ですごいリスクを抱えている。だから、年金についてはいろいろ議論しましたけれども、まあまあ、ここに書かれているのですけれども、そういうリクスもある。
大きな話としては、やはりここでやっているのをどうやって、何というか、政策の議論をするときに反映させていくかというのが、まだポイントであって、そこが今、私の目から見ても、非常に大きな検討すべきものがある。そして資料としても、やはり僕は、ぜひとも社会保障に関する、参考の2でも3でもいいですから、入れて、ここでわかるという改善があるのか。省庁別コストは、実はパンフで出ていますけれども、もう少し本体部分もある。これはどう活用するかというのは、まだ僕もわからない、ほんとうに見てみたい。発生ベースで見たときに、今はどういう省庁別の政策に関する議論ができるかというのは、やはり、どこか機会を改めて、要するに事務方と何人かの方で、ひな形みたいのを目指して、議論すればいいのか。あと、その中で多分あぶり出されてくるのは、独法だと思うのです。だから、独法が実はどういう機能を果たしていて、その存在意義があるかないか。
だから省庁別のほうは、まだ、何か我々、ゼイゼイハーハー言いながら、とりあえずここまで来た。ここから先は、まあ、少し腰を据えて、何というか、何人かの委員と、こちらでやれたらということで、2つで、やはり、福田次長、可部総務課長も今日いらっしゃっているから、これを、やはりオペレーショナルには、財審の場で、もう、どう活用するかというのは、ぜひ考えていくべきで、それはだんだん、それは何年かたってくると頭が整理されてきて、日本の財政を考えるときに、やはり、資産・負債差額を500兆円も抱えているというのは、一体、紋切り型のように、世代間の不平等だとか、生まれてくる前の子供に何か残すとか言っているけれども、要するに500兆円、負債超過しているわけです。だから、そういうのを何かもっと軸足に、予算の議論をしていくようなカルチャーをつくっていくべきではないかと思うのですけれども。
〔 可部総務課長 〕
今、田近先生のご指摘は全くもっともだと思っておりまして、昨年も一体改革の議論を、随分、政府内、あるいは経済界、あるいは国会でさせていただいたときに、当然、歳出・歳入一体改革を私どもはご説明申し上げるわけですが、よく聞かれたのが、負けず劣らず、資産・債務改革であろう。特に経済界の方などを見ますと、当然、財務リストラから入るのでしょうというご指摘がありまして、そのときに私どもが一番、依拠できたのが、まさにエビデンスベースで政策を議論するときに一番役に立ったのが、国の資産をどう見るかという、ここの、財務省のポイントに書いてあるデータでございました。
まさに、田近先生がおっしゃるように、資産・負債差額が500兆円近いレベルになっておるだけでなく、今、現にある資産というのは、実は短期証券の反対勘定にすぎないとか、そういうことが非常に明確に、企業会計の目で、同じ言葉で理解できるということが、大変、経済界の方にもわかっていただけた。そういう意味で、これはある意味で従来の現金主義の決算では、必ずしもきちんとわかっていただけなかった部分について、非常に共通の土俵で語れた部分だと思います。そうした視点が非常に大事なことだと思っておりますので、生かしていきたいと思っております。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次の議題に入りたいと思います。 まず国の財務書類等に関する議論について、事務局からご説明をお願いいたします。
〔 泉公会計室長 〕
資料2で説明させていただきます。3枚ものでございます。この1月から3月にかけまして、国会で財務書類が取り上げられる機会が多くございましたので、この場でまとめてご紹介させていただきます。
まず最初、発生主義による予算編成をしてはどうかというご意見がございました。イギリス、ニュージーランド、先進国ではやっているので、やるべき、あるいは、一般会計と特別会計を連結して、予算ベースで財務諸表を作成するべきではないか。また、3つ目の丸ですが、現在の単式簿記・現金主義から予算ベース、決算ベース双方で発生主義・複式簿記に改め、マクロ経済政策を総合的に行うべき。また、4つ目、これは適時性でございますが、1年近く経過して作成、開示されるにとどまっている。
財務書類の改善の関係でございますが、やはりこれも適時性の観点。それから、コスト情報については事業ごと、もっと細分化すべきという趣旨だと思いますが、ご指摘がございます。東京都のような、先駆的な自治体では、コスト情報開示を行っているが、固定資産台帳整備について、国はまだ不十分である。
めくっていただきまして、エジンバラで最新の会計制度。新会計、おそらくIPSASのことを念頭に置いたご指摘だろうと思います。2つ目の丸、作成基準の設定と作成主体が同一では、客観性の観点から問題。これは、私どもとしては異論があるところですが、そういったご指摘がございます。財務書類のさらなる活用という点では、PDCAサイクルをきちんと回すべき。また、各政策別コスト情報と各府省の政策評価の単位のリンクが必要。これもやはり政策評価です。PDCAサイクルにおけるチェックからアクションに行くときの分析・評価に生かすべき。また、これは地方自治体に外部監査を入れているが、国も外部監査を入れるべきではないか。これは正確に言うと、業務監査でございまして、会計監査のことではないのですが、そういったご意見がございました。一番下、財務書類を開示して10年になるけれども、総括した上で、今後の活用方策の検討を行うべきではないかというご意見をいただいております。
3ページ目は財務省からどのようなお答えをしたかでございますが、まず発生主義に関する予算編成につきましては、財政の確実なコントロール、わかりやすさという観点からは、確定性、客観性、透明性にすぐれた現金主義が適切ということなので、予算を「発生主義・複式簿記」に改めることについては、慎重な検討が必要であるというお答えをしております。
また財務書類の改善・活用の関係につきましては、政策別コスト情報を21年から公表しているが、さらに細かなコスト情報の集計については、その利活用の状況、業務負担などを踏まえた検討が必要というお答えにしております。
ストックやフローなど、各政策の経費の見直しに役立つことが望ましいが、政策ごとの成果設定やコスト集計など技術的な課題もあるという対応。
今後の対応といたしましては、今後も財務書類等による情報開示の改善に努めるとともに、各地方公共団体の財務書類の整備を促していく。また、発生主義・複式簿記は、期間損益等を適切に測定するために有効な会計手法であるが、国においても同様の手法で、開示することは参考情報として極めて重要。引き続き、有効活用等に取り組みたいというお答えをさせていただいておりました。
以上、報告でございます。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からのご説明について、ご意見、ご質問等がございましたら、ご発言をお願いいたします。
いかがでございましょう。
この辺は小林先生、関川先生が特にお詳しいと思いますが、こちらから質問するのも何ですけれども、予算を発生主義ベースでつくるというと、どういうイメージになるのか。徹底したものなのか、一部なのか、どの程度なのかというのはあると思うのです。イギリスとかニュージーランドの予算が発生ベースだというのは、どういうイメージなのか、もしお詳しければ、いかがでしょう。どちらか。
〔 小林委員 〕
発生主義の予算については、いろいろ議論があって、なかなか国全体でやるのは難しいという方向みたいですよね。だからニュージーランドなどでやるときも、ニュージーランドの場合は、インプットとアウトプットというのを非常に明確に定義しているので、特に独立行政法人のような、エージェンシーのようなところで導入されているというのが実態だと思うのです。だから、国ベースの全体、一般会計みたいなところで発生主義予算というのは、ほんとうに機能するのか、機能するというか、フィージブルなのかといったところは、いろいろ議論があるところだと思います。だから、ほんとうに独立行政法人みたいなところで、企業会計方式をとっているようなところで、発生主義ベースで予算も組み、発生主義の財務書類を活用するといったことは非常に有効。私の率直な感触としては、そういう。
〔 福田主計局次長 〕
イギリスでも現金主義の予算があって、発生主義的なイメージをつけているというのに近いのでしょう。ほとんどの国では、国全体についてはご指摘のとおり、決算を企業会計的な整備をしてわかりやすく示すということは、多くの先進国で今や、やっているのですけれども、イギリスやニュージーランドも、発生主義予算というよりは、予算自体は現金主義があって、そこに並行してついているという感じなのですか。
〔 小林委員 〕
いや、そこはリソースベースの、英国の場合はもう、あれですよね、企業会計の方針をとっているので、その辺は全然、何ていうのでしょう、一体的だと思います。だから、省庁別の投資などのときに、新規投資というのはあまり、原則、なくて、戦略的な投資という観点で決めると思いますので、だから全体を資源、リソースと捉えているので、現金、キャッシュだけではないという。だから、キャッシュが原資かもしれないけれども、それが資産になるわけでありという、だから、英国、ニュージーランドは予算規模が非常に小さいと思いますので、だから、ですよね。
〔 黒川部会長 〕
それでは、ご発言等はもうないようでございますので、このぐらいにさせていただきます。
平成23年度、連結財務書類につきましては、本日中に公表されると聞いておりますので、ご承知おきください。また、政策別コスト情報、省庁別財務書類の概要につきましては、各省庁において公表されると聞いております。委員各位におかれても、本日、参考資料として提出されています、ポイントともにご活用いただきたいと思います。
〔 泉公会計室長 〕
本日、この財務書類の活用方策ですとか、あるいは部会での検討事項について、幾つかご意見をいただきましたけれども、また改めまして、今後どのようにして進めていくかについては、個別、あるいはこうした場でご相談させていただきたく思っております。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございます。
ほかにご意見、ご質問等ございますか。
ないようでございますので、以上をもちまして、本日、予定しておりました議題は全て終了いたしました。最後に福田次長からご挨拶がございます。 福田次長、よろしくお願いいたします。
〔 福田主計局次長 〕
本日はご多用の中、ご参集いただき、本当にありがとうございました。1月に公表しました、国の財務諸類につきまして、本日、連結の財務諸表を公表することができました。今回の連結財務諸表を加えた、国の財務書類に関するパンフレットの資料の作成につきましては、貴重なご意見を賜りまして、よりわかりやすくなってきたと思っております。また、政策別コスト情報等につきましても、先生方からの貴重なご意見を賜り、本日、紹介させていただいた、役所をはじめ、各省ともわかりやすい資料が出そろうものと承知しております。これからもこういった資料の活用に努めてまいります。
なお、先ほどご紹介申し上げましたとおり、昨年末に選挙があって、政権交代があった関係で、現在は少し国会の審議がおくれていまして、今、ご紹介した国会の審議も、実は来年度予算自体は衆議院の審議がまだ終わっていません。本日は3月末でありますけれども、衆議院の審議が終わっておりませんで、本日は暫定予算といいまして、ご承知どおり、年度当初に予算が成立しない期間を、暫定的な予算を提出して、参議院で議論していただいた。おそらく今日中に参議院で採決されるという日程になっています。
したがいまして、予算自体の審議は、まだ半分終わっていないという段階でありまして、その中で実は、先ほどご紹介したぐらい、かなり今年は、ある政党の幹部クラスの大変高名な国会議員の方が、非常にご関心を持っている関係もありまして、大変、公会計について、いろいろな議論が出ておりまして、非常にそういう意味でも注目されているところです。したがいまして、法制・公会計部会の先生方には、引き続き、専門的な立場からご指導をよろしくお願い申し上げたいと思います。ますますそのことが必要になっておる状況でございますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
〔 黒川部会長 〕
ありがとうございました。
本日の部会につきましては、これにて終了とさせていただきます。
次回以降の部会について、後日、事務局から日程調整をいたしますので、ご協力のほどお願いいたします。
