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法制・公会計部会(平成24年9月26日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
法制・公会計部会
議事録

平成24年9月26日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会
議事次第

平成24年9月26日(水)9:57〜11:33

財務省国際会議室

1.開会

2.議題

  • ○ 財務書類等の利活用に向けた検討について

  • ○ 社会保障・税一体改革について
  • ○ 消費税収の使途の明確化について
  • ○ 特例公債法案の修正(年金特例公債)について
  • ○ 9月以降の一般会計予算の執行について

3.閉会

配付資料

資料1−1 財務書類等の利活用に向けた検討について(案)
資料1−2 財務書類等の利活用に関するこれまでの議論
資料2−1 社会保障・税一体改革について
資料2−2 社会保障・税一体改革について(参考資料)
資料3 消費税収の使途の明確化について
資料4 特例公債法案の修正(年金特例公債)について
資料5−1 9月以降の一般会計予算の執行について
資料5−2 予算執行抑制関係 参考資料

4.出席者

部会長

部会長代理

田近栄治

中里実

福田主計局次長 

可部総務課長 

大鹿法規課長

中村調査課長

新川主計官(厚生労働係担当) 

泉公会計室長

古田主計監査官 

多田予算執行企画室長   

橘会計制度調査官

松本法規課課長補佐   

 

委   員

井堀利宏   

黒川行治  

富田俊基

橋本 尚

長谷部恭男   


午前9時57分開会

〔 田近部会長 〕

少し早目ですけれども始めさせていただきます。おはようございます。

ただいまから、財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会を開催いたします。ご多用中のところご出席いただきまして、ありがとうございます。

今日の議題ですけれども、お手元の資料の議題をごらんになってください。そこで概観を説明しますけれども、3つテーマがあります。財務書類等の利活用に向けた検討について。たしか前回、今後やっていきたいということで、これを具体的にどう進めるかということ。第2のテーマが、社会保障・税一体改革、消費税収の使途の明確化。これも引き続きですけれども、現状と今後。3つ目が、足元の重要な事項ですけれども、特例公債法案の修正、9月以降の一般会計予算の執行。この3つを予定しています。

早速、委員の出欠と具体的な資料の確認を、事務局からお願いします。

〔 泉公会計室長 〕

それでは、ご説明申し上げます。

まず、委員の先生方の出欠でございますが、本日は、井伊委員、碓井委員、会田委員、木村委員、小林委員、清水委員、関川委員、宗岡委員が、ご欠席とご連絡をいただいております。

資料の確認でございますが、お手元に、資料1−1から1−2、2−1、2−2、資料3、4、5、5−1、5−2とございます。まず資料1−1はペラ1枚で薄いもの。資料1−2は2枚の紙をホチキスでとじてあるものでございます。その下に資料2−1があって、ホチキスでとじてあります。資料2−2、クリップでとめてあるものが資料2−2です。分厚いものです。その後、資料3がホチキスどめでありまして、そのすぐ下に横書きの資料4、一番最後に5−1と5−2の資料があるということでございます。なお、資料番号はつけておりませんが、平成22年度「国の財務書類」ガイドブックと、平成22年の、去年の財務書類の説明というパンフレットもご参考ということで、置かさせていただいております。

資料の不足はございませんでしょうか。

資料確認は以上でございます。

〔 田近部会長 〕

それでは議題に入りたいと思います。最初は、先ほど申し上げたように、財務書類等の利活用に向けてです。国のバランスシートの話と、政策別コストと、それをどうやって活用していくかということで、その説明をまず事務局からお願いします。

〔 泉公会計室長 〕

それでは資料1と資料2を用いて、説明させていただきます。資料1−1が今回、事務局から提案させていただく内容。資料1−2はこの法制・公会計部会におきまして、財務書類の利活用に関してありました意見を、事務局の責任において、簡単に取りまとめさせていただいたものでございます。

まず資料1−2、これまでの法制・公会計部会でのご議論からご説明いたします。逐一、ご紹介いたしますのは、時間の関係もあり、ご容赦いただきたく思いますが、全体といたしまして、国の財務書類に関します、国としての説明責任を強調するご意見、またその中で特にわかりやすさが必要であるというご意見が、幾つかあったかと思います。財務書類の計数だけではなくて、政策遂行との関係について説明することが必要というご意見がございました。また2ページ目には、省庁別財務書類や、政策別コスト情報に関するご意見がございますが、特に国としての説明もさることながら、省庁単位での説明も必要ではないかといったご意見があったと存じます。

そうしたことを受けまして、またこちらの法制・公会計部会の委員の先生以外の方からの意見も受けまして、資料1−1で、今後の進め方について、案としてまとめさせていただいております。順を追ってご説明いたします。まず、タイトルが利活用に向けた検討についてとしてございますが、現状の課題でございますけれども、現時点におきまして、国の財務書類、省庁別財務書類、政策別コスト情報などの、さまざまな情報開示資料は一定整ってまいったと認識しておりますが、しかし、情報に対して十分な理解が得られていない、また十分な広報活動も行われていないのではないかという観点から、さらなる利活用に向けた検討を進める必要があるのではないかと、課題認識をしております。

今後、検討の進め方でございますが、国の財務書類の利活用を図るため、既存データを活用して、新たな資料を作成することを念頭に、財政制度等審議会の法制・公会計部会の委員の先生方の知見をいただきながら、検討を進めたいと思っております。検討事項でございますが、目的は当然、利活用の促進でございます。

手法でございます。まず国の財務書類の説明、国の財務書類ガイドブックということで、今、お手元の机の上に乗せました、既存の事務局の責任においてつくらせていただいているもの、これの記載内容の見直しなどをご検討していただいてはどうかと思っております。従来、これは事務局の責任においてつくりまして、数字自体の公表とともに、法制・公会計部会の先生方に見ていただき、そのままマスコミに公表しておりましたが、この記載の内容についてご意見を賜れればということが、1つ目の丸でございます。2つ目の丸でございますが、省庁別財務書類、それから政策別コスト情報における情報分析、さらなる活用に向けた資料作成でございます。この省庁別財務書類、政策別コスト情報につきましては、大変多くの情報を作成しておりますけれども、それについての分析的な書類、あるいは広報に向けた資料は、各省においてはほとんど取り組んでいただいていない現状でございます。これについて進めるにはどうしたらいいかということ、こうした検討を具体的にしていただいてはどうかということでございます。

検討の進め方でございますが、部会メンバーのうちから、何人か加わってもよいとおっしゃる先生方を小グループとして構成しまして、その上で検討していただいてはどうかと思っております。やり方としては、おそらくフリーディスカッションのような形ではないかと思っています。スケジュールでございますが、法制・公会計部会にて、財務書類等の利活用に関する小グループの設置を本日ご承認いただき、さらに委員まで選任いただきまして、10月から12月にかけまして、小グループにおけるご議論をしていただくということではどうかと思っております。財務書類の公表の早期化に、現在、取り組んでおりますので、23年度分につきましては、1月の公表を目指しておりますので、その関係からいきますと、年内に大方のご意見を賜れればと思っています。

小グループにおきまして、中間取りまとめをしまして、また、法制・公会計部会におきまして、その内容を報告し、了解をいただいた上で、各省庁に作成公表に向けた作業を依頼するというテンポを考えております。ですので、各省庁における作業は、おそらく1月において、各省庁別財務書類が作成された後の作業になります。そんなことで進めていただいてはどうかと思っているところでございます。

〔 田近部会長 〕

今、説明がありましたけれども、資料1−1、財務書類等の利活用に向けた検討について。1−2がこれまでの議論。今、説明のとおりですけれども、これからどういうことをしたいかということですけれども、お手元にあるカラーの資料ですけれども、国の財務書類、それから省庁別財務書類、政策別コスト情報。お手元にある、国の財務書類ガイドブック、国の財務書類の説明ということで、国の財務書類をこれまでパンフレットという形で公開してきたわけですけれども、これをもっとわかりやすくしようと。わかりやすくというのは曖昧な言い方ですけれども、1−2のQ&Aにあるように、政策と、政策の背後でどういう財政的な現状があるのかというのを、できたら示すようにしようというところで、話が進んできた。何をしたいかと言うと、国の財務書類の、今言った関係が1つと、今日、省庁別の政策別コスト情報は置いていないのですよね。

〔 泉公会計室長 〕

置いてございません。

〔 田近部会長 〕

もう一つは、省庁別の政策別コスト情報。これも、わかりやすく公開していこうというところで……、ある意味で2本立てと言ってもいいですよね。

1つは財務書類をどうやって、政策との関連でさらにわかりわかりやすくするか、もう一つは政策別コスト情報も、これからもっとわかりやすく出していこうということが課題だということですよね。

〔 泉公会計室長 〕

はい。 

〔 田近部会長 〕

今日、お集まりいただいたのは、こういう形で進めていくということに対してご意見を伺うと同時に、中身的にもこんなふうにしたらどうだというご意見をいただきたいということです。説明が不十分でわかりにくければ、もう一回、委員の皆さんから質問を承るとして、今、紹介した国の財務書類、省庁別コスト情報、政策別コスト情報の利活用について、どういう点でも結構ですから、ご意見を承りたいと思います。よろしくお願いします。

どういう視点からでも。

黒川さん、いかがですか。

〔 黒川委員 〕

わかりました。企業との比較で言えば、最近、CSRとか、そういうことで、いろいろな定性的情報も含めて、自分が何をやっているかということを積極的に公表していくというときに、ただただ、数字だけ出して公表するのではなくて、文章とあわせて説明するということが大事になっています。特にガイドブックについては、また今回も読んだのですけれども、とてもよくできていますが、中身の説明のほうの、国の現状がどうなっているかということを、もう少し文章を書くというのが、おそらく今の説明という点ではそうだと思うのです。このガイドブックは作成の仕方についても書いてあって、見方についても書いてあるのだけれども、今の話は見方のほうの話をもう少し詳しく書くのだろうということを、求められているのだと思います。もう一つのほうの、省庁別については、すごい、こんな厚い。 

〔 田近部会長 〕

政策別コストですね。

〔 黒川委員 〕

政策コストもそうですし、省庁別財務書類の情報も両方ありまして、ずらっと、こんな厚いのです。あれをいつも1部ずつ送ってきて、三、四年ぐらい前は学生に分析してもらったりしているのですけれども、こんな厚いのでみんなで手分けすると、分析するのに結構スペースも一部屋ぐらい要るのです。

本当に大変なのです。ですから、あれは何が省庁別で、具体的にどういうことをやっているのかということと、それがどういう数値になっているのかということを、先ほど言った定量的情報と定性的情報をあわせて、省庁が自分で何か説明すべきですということを検討するのだろう。ですから先ほどの、それぞれの委員の先生方からという取りまとめのところで行けば、各省庁がみずからアニュアルレポートを作成するように、自らどういうことをやっているのかを説明しろと、各先生方から意見が出ていたと思うのですけれども、それを受けて、おそらくここの省庁別財務書類についてデータだけ出すのではなくて、自分がやっている省庁自らが、どういうことをやっているのかを書くことに相当するのかと、僕はお聞きしました。

以上です。

〔 田近部会長 〕

省庁別財務書類をどう出すかというのは、今までここで議論していなかったのですよね。国と政策別コストはさんざんやってきて、政策別コスト情報も、どうやって一般にわかりやすく示していくかというのは不十分でしたけれども、省庁別のところは、今、黒川さんのお話を伺っていて、重要だけれども、結構大変だという気はしますが。

ありがとうございました。

ほかに。どこからでも。

〔 富田委員 〕

これは1999年に、最初、試作版ができて、2010年度までできたのです。私なりに国の財務書類を、連結のものも含めて振り返ってみたのですけれども、明らかになったことは、日本の国の資産の規模がほとんど変わっていないのです。やや減少している。アメリカはどうか。日米で定義が違うので、比較できないので、それぞれ時系列で比較すると、アメリカは資産が3倍になっているのです。

では、資産が増えなかった、だけれども日本はご案内のとおり、負債がいっぱい増えているわけです。では資産が減ったのは、なぜかというと、主として財投の貸付金が民間銀行に振りかわったことによるところが大きいのですけれども、資産が増えなかったことによって、では財政が健全化したかというと、そういうことは全然ないわけでして、だから、この財務書類を考える場合には、例えば財投が減ったら、財政が健全化するわけではないとか、あるいは外為会計で、負債も資産も詰め合わせて、それをどういうふうに解釈するかとか、それぞれ赤字国債との関係とか、そういうことをわかりやすく示しませんと、何か資産がいっぱいあるから、売ったら財政が健全化するのではないかとか、すごく短絡した、思っていないような議論が出てくるのだと思うのです。

だから、政策別の分析より以前に、そうした全体像、財政の健全化、ストックとフローとの関係はどうかとか、そういうものを明確にする必要があると思うのです。それは企業の会計と大きく違うところなのです。だから、形式上、企業会計準拠だと言っても、本質的に全然違うものなのです。そういうことも明確にわからないと、何のためにやっているかよくわからなくなるのです。だから、私はもともと利活用が先にあってつくるというのが、多分、統計だと思うのですけれども、この場合はどうも違って、何かいろいろなものができそうだから、つくってきたという、あるいは民間でやっているからという単純なことで、えらいお役所の労力を全省庁挙げてつくったのだけれども、今になって利活用に向けて活用せよというのはなかなか難しい話だと思うのです。

だから、まずは統計の意味とか、そういう明らかになったことを、極めて単純なことだと思うのですけれども、それを明確にうたい上げることが大事だと思うのです。もちろん、使えるかもしれないので、それはせっかく予算項目と政策別コストの対応がとれたわけですから、予算の要求等において、これが活用されるのは多分、自然な姿だと思うのです。それでできなかったら、ほんとうにあまり意味がないわけでして、やはり現場においての利用は、まず第一にあってしかるべきだろうと私は思います。

以上2点です。

〔 田近部会長 〕

今の点に関して、せっかくつくってきて、どう活用するかということで、重要なのは、それでも発生ベースで、残高というかバランスシートができている。バランスシートから、財政政策の現状をどう説明するかが1点。第2点は、政策別コストもつくってきて、それをどう活用するのか。基本的に、それぞれの予算の積み上げ、議論のあり方のところでも使えるのではないかという議論です。もちろん、そのとおりで。 今の点も含めて、ご意見等あれば。 どこからでも。

〔 橋本委員 〕

やはり、これまでの議論にありましたように、一般の人にもわかりやすいというのと、誤解のないようにということで、我々が言ったところ、あまり気づかない点でも、一般の人に読んでもらって、何か誤解が生じやすいところはどこなのかとか、そんなことも少し調査した上で、具体的にはフリーディスカッションの小グループで検討していただきたいということと、こちらもいろいろガイドブックなどは、ポイントとかそういうのもありますけれども、そういった特に誤解が生じやすいようなところは、Q&Aみたいなものを入れたりして、何か、せっかく利活用するのに、正しい活用ができるような感じで使えるようなことを、考えていければいいと考えております。

〔 田近部会長 〕

例えばQ&Aということで、どんなことをイメージされますか。 

〔 橋本委員 〕

ポイントでやってもいいのですけれども、例えば資産と負債の関係で、これは資産を売却して、負債の返済に充てるようなものでもないとか、そういう、単純に企業会計の論理がそのまま通用しないようなところを、わかりやすくといいますか、ポイントで、こうだこうだと言うのもいいのですけれども、こういう読み方は少し間違っていますとか、そうでなくて、こういうふうに読んでくださいというような、そんなようなイメージはわかりにくいかもしれませんが、そんなようなことです。

〔 田近部会長 〕

一当たり、もし、できればお話を伺って。

井堀さんも。

〔 井堀委員 〕

もう専門家の方がきちんと小グループで頑張って、素人がわかりやすいものをつくってくださいと言うしかないですけれども。特に。

〔 田近部会長 〕

だから、国の財務状況に関しては、もう一つ国の予算というのがありますよね。それは調査課でつくっているものですよね。基本的にあれは、もちろん公債残高はあるけれども、フローベースでできているわけですよね。だから、あの中にもいろいろ各分野の政策的なことが書いてあるわけで、だから、それとこちらは、先ほど申し上げたようにバランスシートもできて、しかも発生ベースである。だから、国の予算と国の財務書類のこれが、ある意味で対になって、国の財務状況がフローとストックでわかってくる。ストックに関しては、さんざん議論があるように、それが国のストックであるがゆえに、普通の民間の財務諸表とは違うような問題という、もっとわかりやすく言えば、先ほどの埋蔵金の問題とか、しっかりわかってくるという連携ができれば、この仕事を引き受けていて、1つのゴールはフローベースの国の予算。それからストックベースというか、バランスシートベースの国の財務書類。それが連携していけばいいのか。ただ、そこで政策的なエレメントをどこまで、こちらの議論で入れるかは、結構、議論がいるのか。多分、その辺を議論していただいて、でき上がりとしては、国の予算、財務書類、政策別コスト、まずは省庁別のもの。それが、財務省から一般の人に出ていく、国の財政資料になるというイメージだと、私は考えているのですけれども。

はい。

〔 黒川委員 〕

2度目なのですけれども。

先生のおっしゃっているのはもっともで、今のところの、特に政策のところを、どこまで書き込むかというところを、やはりいろいろな意見を聞いて、どういうものを求めているのか、2つあると思うのです。1つは総務省が政策評価などをやっているのは、非常に定性的に、どのぐらいきちんと業務をやっているのか、それが有効だったのかということと、それに対していくらぐらいかかったのかという情報は、政策別コスト情報で、ある程度、よく見ていけば、対応できるかもしれないわけですけれども、そういうものをあわせて、財政審から出すのか、そこです。

あれは局があるぐらいですから、政策の評価もどんどん、すごい出ているわけです。だから、先ほど定性的とは言いましたけれども、どの程度まであわせて書くかというのは、1つ小グループに対する期待度は、ある程度明らかにしたほうがいいと思うのと、先ほど、私は省庁別と言ったのですけれども、結局、省庁別を見ても、分析していくと、もう少し細かくしていかないと、結局わからないです。だから、イメージとしては省庁別の中に政策別の細かいことがあるわけです。だから、各委員からの意見の中で、あわせてやったらどうかという、イメージを僕は持ったのです。政策別と省庁別。結局、各政策の第一責任は各大臣にあるわけなので、各省庁の大臣が省庁の全体のものと政策別を見て、何か、私はこのぐらいお金を使って、このぐらいのことはやっているというイメージを持っている。そのときに、省庁別のほうは連結しているので、やはり独法までも含めて、連結ベースで、やはり述べてほしいという気は、国民目線からすればある。つけ加えですけれども。

ですから、長々と言いましたけれども、先ほど言った省庁別というのは、政策別とあわせて、何か、各省の大臣の責任のもとに言うというイメージを持ったということと、どのぐらいまで定性的情報を書き込むかは、総務省との関係もあって、どのぐらいこちらが出すのかという点です。

〔 田近部会長 〕

ありがとうございました。

では長谷部さんも、ご意見を。

〔 長谷部委員 〕

憲法学者なので、国の選挙のことは気になるのですが、選挙をするときは、私などが見て大事なことは、おかしな政策の選択肢が出ないようにするということなのだと思うのです。変なものを排除した後に、2つ、3つ、あり得る選択肢が残ったときに、それでどれを選ぶかは有権者が判断すればいいのですが、これは絶対おかしいという選択肢については、おかしいのだということをやはりはっきりわかるようにするのは、とても大事なことだと思います。こういうご努力は大変効果のあることだと、大変結構だと思っております。

〔 田近部会長 〕

一当たり、ご意見を伺ったのですけれども。

中里さん。

〔 中里部会長代理 〕

利活用に向けてということで、誰が興味を持って活用するのか、それがよくわからないというのか、多分いろいろな種類の人がいるので、こういうグループ、こういうグループと段階を分けて、ものすごいシンプルなものから、ある程度詳しいものまで、バリエーションをつけて説明する努力が必要になってくるのですが、その前にマーケティングというのか、お客様が誰かということが、ただ一般国民でも難しいですし、どうしたらいいのですかね。プレスの方とか何か、研究者の方とかいろいろあるのでしょうけれども、それをまず、当然、主計局は結果をお持ちだと思うのですけれども、そういうところが重要だと思います。

〔 田近部会長 〕

いろいろありがとうございました。これから国の財務書類、省庁別財務書類、省庁の政策別コストを、どうわかりやすく説明していくか、そういう資料をつくるかということでお話を伺いました。

手探りで始めるという感じですけれども、先ほど申し上げましたが、できるだけ仕上がりのイメージをいつも持ちつつやっていきたいと思います。その過程で、またいろいろご意見を伺うことにさせていただいて、この少人数で検討を進めるというところで、もちろん少人数がどのぐらいの人数、毎回全員でやっても別に構わないのですけれども、皆さんのご負担もあるということで、少人数でさせていただきたいと思います。

素案というか、こんな形でということで、もちろん今日いらっしゃる方でご参加いただければ、さらにいいのですけれども、小グループの素案として、政策別コスト情報のときにさんざん議論した方も含めて、会田委員、黒川委員、清水委員、中里委員、今回は小林委員、関川委員に加わっていただきたいと思うのですけれども、よろしいでしょうか。

では、そういうことで進めさせていただくと同時に、また忙しい時期に入りますけれども、小グループのメンバーに加わっていただく皆さんには、ぜひよろしくお願いします。

あとガイドブック説明は、もう今、一当たり皆さんからご意見を伺ったので、お手元の資料については、もう一応、今日はこれ以上議論は要らないと思うのですけれども、よろしいですね。

これをもう一回振り返る必要は。

〔 泉公会計室長 〕

またお気づきの点があれば、ぜひ教えていただければと思います。事務局までお寄せいただければ大変ありがたく思います。

〔 田近部会長 〕

そうですね。だから、進め方としては、政策別コストのときもそうでしたし、あのときは負債部分というか、公債部分をどう割り当てるかとか、結構大きな難題に突き当たったのを覚えています。そういうわけで、今回、難題というよりも、どういう形で出していくか、政策を反映するといっても、どこまでこの資料で反映させるかという判断は、結構、重要なところがあると思うので、こちらから随時伺うと同時に、また随時フィードバックしていただきたいと思います。

一応そういうところで、よろしければ、それが第1の議題の、財務書類等の扱いということで、続いて、社会保障・税一体改革、消費税収の使途の明確化という、第2の議題に入りたいと思います。

事務局よりお願いします。

〔 中村調査課長 〕

調査課長の中村でございます。それでは、お手元の資料2−1、A4の横でございますけれども、社会保障・税一体改革についてという資料に基づきまして、ご説明さしあげます。

内容といたしましては、8月の10日に成立いたしました一体改革、3党合意による修正後の中身のご説明になります。1ページをおあけください。まず一体改革をめぐる経緯でございますけれども、24年1月から始まっておりますが、実はもう少し前の一昨年12月の社会保障改革の推進についてという閣議決定から、実際は始まっております。そこから、昨年の6月に社会保障・税一体改革に関する成案がまとめられ、それに基づいて引き続き議論が進められ、昨年末、党と政府の税調の中での検討の結果、今年の1月の6日に、社会保障・税一体改革の素案が政府・与党においてまとめられたということでございます。引き続き検討、さらには与野党協議を呼びかけてきたわけでございますけれども、2月17日にはこれを閣議決定して、大綱とするということになり、これに基づいて3月30日に関連法案を国会に提出するという運びになっております。

5月の連休明けから法案の審議が始まりまして、6月15日には法案の審議を経た上で、民主党、自民党、公明党の3党による合意があり、法案の修正が行われ、6月26日に衆議院を通過、さらに参議院に議論の場を移しまして、8月10日に関連法案が成立するという運びになりました。

この中では26年4月1日に消費税率が5%から8%に、27年10月に8%から10%に引き上がるということになっております。

2ページをごらんいただきたいと思います。法案の全体像として、3党協議修正後、どのようになったのかということでございます。左側が政府の原案の7法案でございます。子ども・子育て関係、年金関係、税制関係と大きく分けますと、7法案がこの3種類に分かれるわけでございますけれども、これについて、先ほど申し上げました6月15日の3党合意を受けて修正が行われております。

さらに1番目の社会保障制度改革推進法は社会保障制度改革の基本方針、さらには国民会議の設置を定めるものでございます。子ども・子育て関係については、総合こども園法案を政府としては提出しておりましたが、現行制度の改正で対応することにいたしまして、3党合意を受けて、認定こども園法の改正など、所要の修正が行われているということでございます。年金関係につきましては、年金機能強化のうち、低所得者への給付の部分につきましては、黄色がやや薄くなっておりますが、その点線で囲まれております、一番下の年金生活者支援給付金法案の部分だけは取り出される形になっております。これについては、さきの国会で継続審議になっております。そのほかの部分についても、所要の修正を加えた上で、年金関係については年金の機能強化と被用者年金の一元化法案が成立しております。

なお、さらに残っております国民年金法の改正法案というところでございますけれども、この中では24年度、25年度の基礎年金国庫負担割合2分の1維持に必要な財源の措置に関する部分と、物価スライド特例の解消の部分がいまだ継続審議になっております。税制関係については、基本的には消費税を引き上げる部分について、政府の案が維持されるということで、成立することになっております。

次に3ページをごらんいただきたいと思います。社会保障の充実と重点化・効率化について、成案、素案、大綱で決まった内容でございますけれども、社会保障の充実については、消費税率の引き上げ5%分のうちの1%、2.7兆円程度、さらに効率化による1.2兆円程度を財源として3.8兆円程度の充実を行うことになっております。充実・効率化は、その意味でセットになっているということでございますけれども、このうち赤の点線で囲んである部分については法案が成立した部分、ブルーの点線で囲んでありますところは、法案が継続審議になっている部分、その他の部分については、今後、検討。方針が決まっていて、具体的に検討を進めていくということになっているということでございます。

次の4ページでございますが、消費税率の引き上げに関しましては、経済との関係が国会でも大変議論になりました。まず@でございますけれども、経済状況を好転させることを条件として、消費税率の引き上げを実施するということとされております。そのために経済活性化の努力を進めていくということでございますが、国会で議論になりましたのは、名目成長率3%、実質成長率2%程度という数字が、引き上げの条件なのかということでございますが、消費税率の引き上げについては、さまざまな経済情勢、総合的に判断をした上でということでありますので、この数字だけをもって判断するということではない、これは数値目標ではないのだ、あくまでも政策努力の目標を示したものだという議論が行われているところでございます。

もう一つ、Aでございますけれども、税制の抜本的な改革の実施等により、財政の機動的対応が可能となる中でということで、この後、成長戦略や事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、経済成長等に向けた施策を検討しますということになっております。この部分を捉まえまして、消費税率を引き上げた暁には、これが例えば公共事業ですとか成長戦略に、そのまま回っていくのではないかというご議論もございました。ただ、ここのところについては、3党合意におきましても、3党の検討に加わった皆様方の共通の理解としても、財政による機動的な対応が可能となる中でということでありますので、現在、財政運営戦略等で定めております、財政健全化目標、後からまた申し上げますけれども、これが達成されることを前提に、こうしたことを考えていくということが1点。

もう一点は、資金を重点的に配分することにされていますので、必ずしも税金を投入するということではない。民間の資金、あるいは財投資金といったものの活用も考えられるという議論になっています。いずれにいたしましても、消費税率の引き上げについては、経済状況について判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応できるような、総合的な判断を行っていくのだということになっているわけでございます。

ここからが消費税引き上げ分の使途の関係の話になってまいりますが、5ページは5%の引き上げ分について、どのように配分するか。全額は社会保障の財源に充てるとされておりますけれども、先ほど申しましたように、2.7兆円、1%程度分は社会保障の充実に充て、その残り、10.8兆円程度、税率で申しますと4%程度につきましては、社会保障の安定化に使う。社会保障の安定化というところが、ひいては財政健全化に一定の寄与をするのだということでございます。

具体的な社会保障財源化ということが6ページでございますけれども、現行の制度におきましては、消費税収5%のうち、国分の4%のうち、交付税に回る部分を除きました2.82%については、高齢者3経費に充てるとされております。右側が10%に引き上げた後の姿でございますけれども、消費税収、国分の7.8%のうち、交付税に回ります分を除いた、6.28%については、制度として確立された、年金、医療、介護、少子化対策という4経費に充てることとされ、社会保障目的税化されているということでございます。

一方、地方につきましては、地方分3.72%のうち、現行の地方消費税収1%分を除いた部分について、社会保障財源化するとされております。

次のページは、社会保障4経費と消費税収(国分)についての関係を見たものでございます。これは中期財政フレームを閣議決定するときの参考資料として、財務省から添付したものでございます。一体改革の法案の審議のときに、消費税率引き上げ分が、社会保障4経費に使われず、公共事業に充てられるのではないかという議論もありましたので、この資料を出しましたけれども、消費税率引き上げ後の26年度、27年度において、国分の社会保障4経費の額については、24年度の額、22.8兆円を前提といたしますと、引き続き効率化に努めることにはいたしますけれども、社会保障の充実等に要する金額、先ほどの2.7兆円の部分でございますけれども、こうした金額を考えますと、22.8兆円という、24年度の予算額は上回ると見込まれているところでございます。

他方、税率引き上げ後の国分の消費税の税収は、下の注3をごらんいただきたいと思いますけれども、消費税率が国、地方合わせて10%に引き上げられるのは、27年10月でございますが、平年度化した暁に消費税収(国分)は17兆円程度でございますので、平年度化しても、社会保障4経費の範囲におさまるものと見込まれております。このように数字から見ましても、引き上げ後の国分の消費税収は全額、社会保障4経費に充てられることになるのではないかということでございます。

最後、8ページ、9ページ、10ページは、財政運営戦略と、さらに中期財政フレーム、内閣府の試算をお示ししたものでございますけれども、10ページをごらんいただきたいと思います。8月に中期財政フレームで、中期財政フレームの基本方針、さらには消費税率を2015年度までに10%に引き上げることを前提といたしまして、国と地方、さらに国単独の基礎的財政収支について、内閣府でモデルを回して試算したものでございます。これによりますと、2015年のところを、国、地方合算、国単独の両方で見ていただきますと、プライマリーバランスの半減目標、国・地方で申しますと3.2%、国単独で申しますと3.4%でございますけれども、一応この目標は達成するという姿になっております。他方、2020年度には、プライマリーバランスの黒字化を達成するのが現在の目標になっておりますけれども、それについてはまだ足りない、引き続き財政健全化の努力が必要であるという姿になっているということでございます。

以上でございます。

〔 田近部会長 〕

続いて、消費税収の使途の明確化。

〔 大鹿法規課長 〕

法規課長の大鹿でございます。3年目となりますが、引き続きよろしくお願いいたします。

私からは今の話に関連しまして、消費税収の使途について、資料3に基づいてご説明申し上げたいと思います。消費税収の使途についての制度面での議論、取り扱いについての補足的な説明とご理解いただきたいと思います。

まず1ページ目ですけれども、昨年の12月19日に当部会におきまして、主に法制関係の先生方を中心に、消費税の使途の明確化についてのご意見を伺いました。この段階ではまだ具体的な税率引き上げのスケジュールが、政府・与党内でも固まっていない段階でしたが、議論は少し早めにしたほうがいいということで、ご意見を伺ったわけでございます。そのときの意見を、少し遅くなりましたけれども、ホームページで公開されております議事録を当方の責任で編集したものをまとめております。

主な議論としましては、@として使途明確化の意義という点についてのご意見、Aとしては、さらにそれを進めた形での目的税化の意義ということと、Bとして会計上の使途明確化の手法、この中には特別会計の設置についての可否というか、そういった議論もございました。ここでは、特段これについて立ち入ったお話をするつもりはございませんけれども、総じて、どの先生からも使途を明確化する際のポイントとしては、国民に対する説明責任、あるいは消費税がどのように使われているかということについての透明化、そちらを重点に考えるべきなのだろうということであったと思います。

4ページ目でございますけれども、その後の議論の経緯を、少し重複もあろうかと思いますが、ご報告いたしますと、2月17日に社会保障・税一体改革大綱が閣議決定されまして、ここで最初のパラグラフの後段ですけれども、国分の消費税収について、法律上、全額、社会保障目的税化するなど、消費税収については使途を明確化して、社会保障財源化するとうたわれたわけでございます。

具体的にはということで、下のほうですが、消費税収(国分)については、法律上は全額、社会保障4経費、制度として確立された年金、医療、介護の社会保障給付と少子化に対処するための施策に要する費用に充てることを明確にし、社会保障目的税化するとともに、会計上も予算等において使途を明確化することで社会保障財源化するとなりました。ちなみに地方分については、現行の基本的枠組みを変更しないことを前提として、その使途を明確化するということになっております。

6ページでございますが、実際にどのような措置が行われているかということでございますけれども、先ほど来、目的税化と言っておりますが、消費税法はもう成立しておりますので、改正後の消費税法ということでございますけれども、法案の段階と全く同じですが、第1条の趣旨等というところに、従来はこの法律について、消費税についての必要な事項を定めるものだという趣旨規定に、第2項を加えまして、消費税の収入については、先ほど来、出ています、4経費に充てるものとすると宣言したということでございます。

それを受けまして、その同日、法案の提出日に閣議決定されました文章の中で、この会計上の使途の明確化については、明確かつわかりやすい形で示す具体的な方法について検討を行うことが決定されております。

7ページでは、国会の審議でどのような議論があったかということをまとめたものでございます。主として、この問題は特に大きな議論にはなってございませんでした。主にお二人の先生方から、この目的税化の趣旨についてと、それから特別会計化の是非について議論がございました。これをご紹介しておりますけれども、最初のものは自民党の大野功統先生からの質問の中で、目的税とするという以上は、やはり収支はバランスしていなければいけないが、この問題をどのように考えるのかと。なかなか収支はバランスしないわけですけれども、それでは、なぜこれを目的税にしたのかという問いがございまして、大臣から、現在でも高齢者3経費に予算総則上は明記している状況ですが、国民の皆さんにご理解いただけるように、透明性を確保することをまず第一に答えております。そしてその上で、社会保障は一般会計の中で歳出に占める割合が一番大きいという中で、全てこの税でやるということになると、話は違っていて、国民全体が受益者であるということから言えば、目的税化するけれども、今のところ、これをもって100%回せる状況ではないので、さまざまな努力をしながら、設計をしていかなければならないと答えています。

次のページは、公明党の遠藤乙彦議員から同様の質問がございました。これはより端的に、問いの中ほどですが、社会保障をやるには、全て消費税でカバーして、必要ならば消費税を上げていくといった、独立採算的な考え方で実施しようという考え方がある。これをA案とすると、他方で、国民の理解を得ていくためには、消費税は全額、社会保障に充当する。足らざるところは一般財源も活用してやっていく。この考え方をB案とすると、一体どちらなのだという、端的な質問がございまして、これに対して大臣からは、どちらかと言われれば、間違いなくB案なのだということで答えています。国民の皆さんにいかに透明性を確保していくかということが大事で、下のほうですが、足らず米をどんどん消費税でやるかどうかということは、いわば今後の検討課題だという答弁をされております。

特別会計化・見える化という関係の質疑が、同じく遠藤乙彦議員からございまして、遠藤乙彦議員は、今回の4経費に限ってというよりは、むしろ社会保障全体を特別会計化する、そのほうが国民に対してわかりやすい説明ができるのではないかという観点からの、問題提起がございました。それに対する大臣の答弁としては、問題は最大の歳出項目をそのまま特別会計にしてほんとうにいいのかという議論。それから4経費以外も全部入れて、特別会計化すると、逆に4経費がどう使われているかが不明確になるということもあり得る。それから保険料との関係をどのようにするかということで、なかなか社会保障全体の自己完結型の特別会計というわけにはいかないのではないか。そうだとすると、どのような知恵と工夫が必要かと考えられるかということだと答えられています。

その後の議論の中では、確かに特別会計は適切ではないかもしれないが、そういう社会保障全体を新しい概念でくくって、透明性を高めるといいますか、見える化を図る、そういう工夫、イノベーションがあってもいいのではないかというご意見がございまして、それについては窓口負担の問題も含めて、社会保障全体の国の予算を俯瞰して見るということが、なかなか難しい面もあるので、そういう意味で、どういうふうに見える化を図っていくかということは、検討課題だという趣旨の答弁をされております。

こういった議論を踏まえまして、8月10日の参議院での、成立に当たっての附帯決議で、社会保障に対する国民からの信頼と納得を得るため、社会保険と税との関係及び国の財政と地方財政との関係を含め、社会保障に関する総合的な収支を区分して管理するとともに、社会保障給付の内容ごとに受益と負担の関係を、国民に対して透明性を持って明確に開示するための取り組みを行うことということで、決議をされておりますので、政府としても、厚生労働省が中心になろうかと思いますが、この趣旨に沿って対応していくということになろうと思います。

なお11ページ以下は、現行の高齢者3経費の取り扱いを改めて資料化したものでございますが、説明は省略させていただきますけれども、私どもとしては今後の、まだ26年度予算まで時間があるという事情もあり、今後の議論も当然踏まえなければいけませんけれども、現時点の一般会計における使途の明確化をもう少し、より進めた形ができないかということで検討をしていこうと思っております。

ちなみに申し上げると、今の段階では、現状は予算総則において、消費税の対象経費を列挙しておるわけでございます。歳入歳出の予算、議決対象である予算の中では、特段、何といいますか、明示されていないということもありますので、ここに消費税の充当対象経費であるということをもう少し、予算書の歳入歳出予算の中に明記できないか。あるいは、最後のページですが、予算の説明では現在、マクロの金額的な大小関係、先ほど調査課長が申し上げたような、そういう大小関係を述べておりますが、これをもう少し、充実させられないかという観点から、アプローチしてみたいと考えているところでございます。

以上でございます。

〔 田近部会長 〕

以上、社会保障・税一体改革について、消費税収の使途の明確化について説明を受けましたけれども、これに関して、ご意見、質問等あれば、お願いします。

〔 井堀委員 〕

質問ですけれども、今日はあまり直接関係ないかもしれませんけれども、社会保障制度改革国民会議の設置なのですけれども、1年をめどに出すという話を聞いているのですけれども、いつから1年かということと、その1年というのは、どのくらいバインディングになっているのか。1年ときっかり決まっている期限なのですか。そこについて。

〔 新川主計官 〕

厚生労働主計官の新川でございます。

実は法律で決まっている部分と、政省令で決まっている部分がありまして、1年以内にという期限が法律上はありますので、実はこの法律は公布されて施行したのが、8月22日でございますので、それから1年ということになります。

実際に、国民会議はまだ設置されていませんが、設立に必要な政省令には、やはり設置期限が同じ日付が書いてあるのですが、そういったものは既に、去る9月7日に閣議決定していますので、したがって、いつでも立ち上げられる状況にはあるということでございます。ただ、人選等がまだできていないということでございます。1年はいずれにせよ、法律事項ですので、社会保障改革推進法のもとでは1年以内に結論を出すということです。

〔 井堀委員 〕

要するに、来年の8月と期限は決まっているということですよね。

〔 新川主計官 〕

さようです。

〔 井堀委員 〕

わかりました。ただ、まだスタートはしていないということですね。それがおくれれば、おくれるほど、実質的な期間は短くなるという理解ですか。わかりました。

〔 田近部会長 〕

ほかに。

富田さん、どうぞ。

〔 富田委員 〕

調査課長がご説明の、資料の一番最後に内閣府試算がありまして、目標達成の状況について、慎重シナリオ、2020年度で15兆4,000億円も不足するというのが試算の結果なのです。これは、今回の一体改革の規模よりも大きなものが予想されている、ということを踏まえて考えますと、その前の9ページですけれども、基礎的財政収支対象経費について、中期財政フレームで、向こう3年間、71兆円で横ばいで置かれているのですが、内閣府の試算を見ると、71兆円に上乗せがあります。上乗せのものについて、社会保障の部分、先ほどの3兆8,000億−1兆2,000億の部分の充実分です。1%分とご説明がありましたけれども、それが反映されているのかどうか。いるとすれば、その考え方いかんということなのですけれども、つまりこういう、せっかく、こういう試算も出ていて、厳しい中において、何でシーリングであるべきはずの71兆円に上乗せするのかということです。

そうしないと、わかりにくいかどうかという問題でもあるのですが、それが逆にかえっていろいろな誤解を生んで、先ほどご説明のあった、4ページの2番目のところです。財政による機動的対応が可能となる中でという、何か、決して財政による機動的対応が可能となるなどと、試算は全く示していないわけなので、何でこんな1文が入ったということも疑問なのですけれども、その下に成長戦略や、事前防災等への分野ということで、いろいろな誤解みたいなことが出ていると思うのですけれども、そういう誤解をかえって生むことになっていやしないかと思うのです。71兆円というシーリングにしなかったがゆえに。だから、またそういうこともあって、15兆4,000億円の不足という、私にとっては、すごく一番大きなメッセージだと思うのですけれども、真面目に国民に伝わっているかどうかということについて疑問なしとしないという、問題意識と疑問であります。

〔 田近部会長 〕

では。

〔 中村調査課長 〕

大変、厳しいご指摘だと思いますが、幾つかに分かれていると思いますので、順次ご説明させていただきたいと思いますが、まず、この中期フレームと今回の一体改革の関係でございます。

先ほどはすみません、説明を若干飛ばさせていただきましたけれども、9ページをごらんいただきたいと思います。中期財政フレームといいますのは、中期財政運営戦略に基づく財政健全化目標を達成するために、3年間の中期的な財政運営の方針を定めるものでございますけれども、今回、8月31日に改訂された中身については、改訂の具体的内容というところでございますけれども、公債発行額については、24年度の水準を上回らないようにするということ。歳入面での取り組みについては、一体改革を着実に進める。歳出面での取り組みに関しては、これまで歳出の大枠について、71兆円というシーリングといいますか、そういう数値的な枠をかけておりましたのは、26年度まででございましたけれども、27年度まで延ばすことにしたとともに、富田委員からご指摘がありましたように、歳出面での取り組みの箱の中の2番目のところに書いてありますけれども、26年度と27年度については、社会保障・税一体改革の一環として財源が確保された上で行われる、社会保障の充実等に係る経費について、各年度の予算編成過程で具体的な額は検討いたしますけれども、歳出の大枠に加算するということでございます。

これは、先ほど5%のフレームをごらんいただきましたけれども、消費税率5%引き上がるという中で、1%分は社会保障の充実に使わせていただく。その余について、財政健全化のために活用させていただくという考え方のもとに、進めてきたということでございます。ちょうど26年度、27年度は消費税の税収が入ってくるということでございますので、具体的に社会保障の充実にどれだけ充てるかについては、また入ってくる税収との関係も踏まえて、中身は検討するということになるので、今の段階では申し上げられませんが、歳入が入ってきますので、それを歳出の大枠の71兆円に加えることにするという考え方で、そうしたものでございます。

27年度に、71兆円の枠をはめるということ自体、実は、ここで社会保障の自然増といったものも、当然、毎年1兆円程度考えられるわけでございますけれども、そういったものも、当然、71兆円の内枠の中に入れるということにするということが前提でございます。一方で、富田委員がご指摘のとおり、20年度でまだ15.4兆円という、相当規模のプライマリーバランスの赤字が、まだ残るということでございます。これはどうするのだという話は、国会でも随分、議論になりましたが、やはり歳出の削減、経済成長をしっかりやっていくということ、さらには歳入確保のための努力をしていくという、この3つを一体でやっていきますということは、総理も財務大臣も答弁されているとおりでありまして、具体的にというのは、これからになると思いますけれども、引き続き、そういう努力はしていかなければいけないということかと思います。

具体的な充実の金額等については、おそらく26年度以後の予算の編成過程でということになると思いますけれども、今回の一体改革の趣旨を踏まえて、そういうことにさせていただいているということでございますが、またそこは、おそらく具体的には、各年度の予算編成の中で考えていくことになるのではないかと思っております。

〔 富田委員 〕

今ので、すみません。

これの前提になっています財政運営戦略においては、新しい施策はペイ・アズ・ユー・ゴー原則で行うということで、震災については71兆から上乗せというか、別枠になっていますよね。それは確かに震災は新たな施策なので、全額そうすべきで、そうしているのだと思うのですが、社会保障の場合、自然増の部分と、新規施策の部分で、何でそう差がつくのか。むしろ自然増の部分のほうが既に決まっている分で、優先的だとすれば、新規に出たものについては、やはり枠の中におさめるほうが自然だと、私は思うのです。だから、このペイ・アズ・ユー・ゴー原則の考え方なのです。先ほどから議論になっていますように、非常に大きな隙間があるということは、社会保障全体が、全然ペイ・アズ・ユー・ゴーになっていないわけです。だから、それでもなおかつ、極めて大きな金額は中期試算で上乗せされているというのは、なかなか疑問で、うまく自分で納得できないでいるのですけれども、その点はいかがでしょうか。

〔 新川主計官 〕

1点、私から補足ですけれども。今、説明させていただいた2−1の資料の5ページをごらんいただきますと、消費税を5%引き上げた際、それを何に使うのかというところでございます。大きなギャップがある以上、社会保障の中における収支の改善に全額を充てるべきではないのか、財政の面から行けば、全くそういうことだと思います。

今回の一体改革で、一応、5%のフレームについて、そこの、ややオレンジ色の部分と緑色の部分に分けて整理をいたしまして、いわばオレンジ色の部分は増税による増収がありますが、その増収分を、要するに今よりもたくさん公費を使うほうに制度改正をして、社会保障の充実ということで充てていく部分。したがって、言葉を変えますと、この部分については増収はありますが、この2.7兆円部分については、収支という面では、収入分だけ全部使ってしまいますから、改善しないということになります。

現行制度、自然増も含めた現行制度の部分に今、ギャップがある部分に充てていくということであれば、グリーンの部分が、いわば現行の社会保障制度を守り、安定化を維持していくという部分であります。もちろん、実は消費税の引き上げによって、公経済、国、地方の公経済が負担する部分が若干1%弱ございますが、この部分はやはり収支の改善いたしませんので、先ほどのプライマリーバランスの計算上は、その部分を改善しないという形で来ておりますけれども、増収分のうち1%分を社会保障の充実に充てるという全体フレームを組んだ関係上、この1%に相当する部分については増税に伴う増収分について、上乗せをしていくという整理がなされているということだと思います。

〔 田近部会長 〕

いいですか。

その議論を始めると、社会保障、財政の中にどんどん入っていってしまうので、今日はよろしければその辺で。

ほかにもしご意見があれば。

では続いて、今日の第3の議題ですけれども、特例公債法案の修正(年金特例公債)について、9月以降の一般会計予算の執行について、説明を事務局からお願いします。

〔 大鹿法規課長 〕

まず資料4から、ご説明申し上げます。特例公債法案の修正(年金特例公債)についてでありますが、今、議題でありました、この社会保障・税一体改革と絡む話でございますけれども、その法案の形式としては、この特例公債法案の中に組み込まれたものでございます。そういう観点で、特例公債というくくりでご説明申し上げたいと思います。まず1ページでありますけれども、そこに特例公債法案をめぐる経緯をまとめさせていただきましたが、例年どおり、予算と同時に国会に提出させていただきました。

3月7日まで審議が進みましたけれども、主要野党の賛同が得られないという状況の中で、予算と法律を切り離して審議が進められていったということです。予算については3月8日、翌日に本会議で可決されまして、参議院に送られました。その後、社会保障・税一体改革の法案の提出を受けて、国会において、その取り扱いについての議論がなされましたが、先ほどの税のところでの説明がありましたが、6月15日に、民主、自民、公明の3党合意がなされまして、その中で、後で出てまいりますが、24年度予算と関連しておりました、交付国債の規定は削除するということになりました。

その後、7月31日に特例公債法案を修正して、年金つなぎ公債の規定を盛り込んだものにして、再度、国会に諮っております。結果、8月28日に衆議院を通過いたしました。が、参議院においては審議がなされず、9月7日に廃案になったということでございます。

2ページ目が、3党合意における確認書でございます。第3項目の中に交付国債関連の規定は削除する、交付国債にかわる基礎年金国庫負担の財源については、別途、政府が所要の法的措置を講ずるという項目が合意されています。

その所要の法的措置の概要が、3ページでございまして、当初、政府が国会に提出しておりました法律の体系が左側であります。財務省から財金委に特例公債の発行根拠を規定する、特例公債法案が出されています。厚労省からは、国民年金法の改正案ということで、24年度の基礎年金国庫負担の差額分については交付国債で行う旨の規定、交付国債の発行根拠、交付国債の償還の規定、これは別の法律でありますけれども、その法案で規定した法案が出されたところであります。

その年金機能強化法案において、年金交付国債の償還については、平成26年度以降、20分の1ずつを償還請求できるという規定と、基礎年金差額の国庫負担を26年度以降、恒久化するという規定が盛り込まれています。これはご案内のとおり、26年度以降の消費税の引き上げにあわせたものでございます。

7月31日の修正においては、基礎年金の国庫負担の差額については、つなぎ公債、特例公債で行うということから、左側の特例公債の発行根拠規定だけを定めていた特例公債法案に、年金特例公債の発行根拠と、その償還規定を一括して盛り込むという修正を行って、他方で国民年金法では、その関連の規定を削除するということが行われたわけでございます。

4ページに、修正後の特例公債法案の概要をまとめておりますけれども、修正内容の2項目ですが、2番で年金特例公債に係る以下の規定の追加。@で、消費税率が引き上げられるまでの間の、24年度と25年度の基礎年金国庫負担の差額については、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行できることとする。これを年金特例公債と名付ける。年金特例公債の元利償還の財源は、税制抜本改革法の施行による、消費税の増収分をもって充てる。この年金特例公債は平成45年度までに償還する。つまり26年度からの消費税の引き上げを財源としますので、そこから20年後の平成45年度までに償還するという規定にしております。

この規定を盛り込んだ関係で、題名を24年度における公債の発行の特例法から、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律に修正しています。通常、特例公債は単年度の法律でありますけれども、他の財源措置とあわせて、財源確保法と呼んでいるときもございますが、今回、この修正に伴って、24年度単年度の特例公債の発行根拠規定と、24年度、25年度の2カ年間にわたる、年金特例公債の発行根拠規定の両方が入った法案になったということでございます。

1ページ飛んでいただきまして6ページは、年金特例公債と年金交付国債の違いをまとめたものでございます。年金交付国債においては、24年度の基礎年金国庫負担分について、いわば現金のかわりに、国債を交付するというスキームでありまして、それについて26年度以降、いわば元利均等償還という形で、20分の1ずつの償還請求が可能だとしておりました。年金特例公債では、24年度と25年度それぞれの年度において、その特例公債を発行できて、償還財源は、申しましたように、消費税の増収分をもって充てるとなっております。現実に歳入と歳出が立つというところが、年金特例公債への変更の効果ということになります。

7ページは過去のつなぎ公債についてご紹介しておりますが、湾岸のときの臨時特別公債、消費税の3%から5%への引き上げの際の減税特例公債、昨年度の復興債ということで、今回がつなぎ公債としては4種類目になります。ただ、先ほど申しましたとおり、特例公債とあわせて、この法案全体が廃案となっておりますので、次の国会において、再度、提出をして、成立を図るというのが私どもの使命だと思っております。 特例公債の関係で、資料5−1をごらんいただきたいと思います。特例公債法案の廃案の流れを受けまして、一般会計予算の執行について、9月7日に閣議決定を行っております。この閣議決定は、財政法の規定に基づく措置でございまして、財政法では予算が成立した後、その予算は各省各庁の長に配付されるわけでありますけれども、各省各庁の長は、その支払いの計画に関する書類を作成して、財務大臣の承認を経なければならいないことになっています。財務大臣は承認に際して、国庫金、歳入及び金融の状況等を勘案して、適時に承認に関する方針を作成して、閣議の決定を経なければならないと規定されています。適時にということでございますので、通常の年はこうした閣議決定を行っておりませんが、今回、38兆円もの特例公債金収入が歳入として見込めないという事態を受けまして、この閣議決定を受けていわゆる執行抑制という措置をとっているところであります。

閣議決定の内容は2ページから4ページでありますが、そのポイントを1ページ目にまとめておりますので、それに基づいてご紹介申し上げますと、基本的な前提として、特例公債法案の成立が見込めない限り、一般会計の財源が枯渇する懸念が現実のものとなりかねない。このために、関連法令の規定や国民生活・経済活動への影響を踏まえつつ、各経費の支払いの緊要性を再点検して、可能な限り予算執行を後ろ倒すことによって、財源の枯渇時期を少しでも遅らせることが必要なのだという問題意識でございます。

その上で、この執行抑制に当たっての基本的な考え方としては、当然のことながら、特例公債金が財源となっている全経費について、予算執行の抑制を図るという考え方のもとで、幾つかの例外を設けておりまして、1つは、行政活動の維持に不可欠な庁舎の借料であるとか、光熱水料といった経費。国から国民への直接払い、安保・司法・治安といった、国家の基幹的機能の維持のために必要な経費。緊要性の高い外交に関係する経費。災害関係の経費。経常的な統計調査の経費。こういったものについて例外にする。加えて、法令、・契約で支払い時期が定められているものについては、抑制が困難であるという考え方から、これを外しております。なお、この経費の中に医療・介護・生活保護などの地方公共団体向け負担金を、これについては地方財政法の規定で、地方の支払いにあわせて支障のないように国から支払うという規定がありますので、ここで整理をしています。

特別会計については、一般会計からの繰入金を財源とする経費は一般会計に準じた対応ということでありますが、1つ復興事業については、一般会計から復興特会への繰入れも含め速やかに執行するということで、例外扱いとしています。

その上で、具体的な予算執行方針は、支出の主体によって記載をしておりますけれども、まず政府部内で支出するもの、いわゆる行政経費については、上記の例外経費を除いた上で、9月以降、毎月、予算額の50%以下に抑制していく。独法・国立大学法人向け支出については、運営費交付金について通常3カ月ごとに交付しているという実態がありますので、それを踏まえて、3カ月で見て予算額の50%以上の支払いを留保する。地公体向け支出については、道府県分の普通交付税について年4回の支払いがございまして、その支払い月が9月に当たっておりましたので、9月分については、9月から11月までの月割りで交付することにしております。ちなみに市町村分は、9月に従来どおり全額を交付するということにしました。

裁量的補助金については、新たな交付決定を行わないといった措置をとっています。民間等向け支出については、経費の性質を見て、国立大学向け、あるいは地公体向けと同等の考え方に立って、裁量的補助金については地公体向けと同様に対応する。私学助成については、国立大学の運営費交付金と同様に対応することにしています。

3番目ですけれども、今回の措置については、いろいろな点で配慮しておりますので、具体的な影響は直ちにあらわれないのではないかと見ておりますが、万一、余裕資金や民間借り入れ等の活用が困難な支払い予定先がある場合には、その資金繰りは追加借り入れに伴う、財務への影響等について、必要な配慮を行うという規定を盛り込んでいます。加えて、今後の状況に応じて、今回の対応を再検討して、さらなる対応を図る可能性もあるということをつけ加えております。

飛んでいただきまして5ページをお開きいただきたいのですが、5ページ、6ページ、7ページは、9月7日の閣議決定に際して、大臣の記者会見でお配りした資料です。5ページ目は、今回の予算執行抑制の効果の、金額的な側面はどうなっているのかということを、マクロでまとめたものでありますが、青い線が今年度の一般会計の支出の累計額の推移と、その見通しです。左側に支出額とありますが、9月末の支出見込み額が38.6兆円と、今、見込まれています。一方で、特例公債金を除く、経常経費に充てられる財源としては、税収と税外収入を合わせて46.1兆円ですので、この46.1兆円の財源は確保されている。この10月、11月が自然体で行きますと、大体10兆円強の支払いが出ていくことが確認されておりますので、自然体で行くと、10月末の段階で46.1兆円の上限に極めて近接する。このことをもって財源がほぼ枯渇ということを申し上げております。今回の抑制措置によりまして、9月で3兆円程度、10月で1兆円程度、11月で1兆円程度ということで、仮に3カ月間続くと、5兆円程度の抑制効果がございますので、その結果、11月末の段階で、大体44兆円ぐらいということで、この上限のラインに非常に近接するということですから、10月末の財源がほぼ枯渇するのが、11月末にほぼ枯渇するという見通しに変わるというのがポイントでございます。

6ページ、7ページは、それぞれどのような経費があるのだということを、各方面から非常に要望がございましたので、例示的に挙げているものでございまして、行政経費については、庁費・旅費・諸謝金等ということになりますが、この中で、今回の執行抑制の対象となるのは6,000億円ですので、月に直しますと500億円ですから、毎月のこれらの経費の支出を、政府全体として250億円に抑えるということでございます。

独法・国立大学は、それぞれ年間予算額として1.1兆円かかりますので、四半期に直すと0.2兆〜0.3兆円ということですから、各法人に対して、その範囲内で、半分でやっていただくということになります。

地方、民間は、補助金の例示をしておりまして、それらの例示された補助金を抑制する影響を、7ページにまとめております。

私どもとしては、今回の執行抑制では国民生活・経済活動への影響を極力生じさせないように、社会保障給付に要する経費、あるいは自衛隊・海保等の活動経費などは例外扱いとして、加えて、先ほど見ていただきました、支払い予定先の資金繰りにも配慮することにしておりますので、短期的な影響はあまりないと思っておりますが、ただし波及的な影響は生じうるもので、執行抑制が長期化すれば、さまざまな分野で重大な影響が生じることも懸念されると考えております。個々の補助金が、長期間、抑制された場合の懸念される影響を、右側にまとめています。

今回の措置に関連しまして、特例公債とは別に、財務省証券という資金繰り証券があるのではないか。この資金繰り証券を使って、予算執行を淡々と進めてはどうなのか。あるいはそうすべきではないかというご議論が、各方面からございます。

それについての考え方をまとめたものでございますが、8ページ目の下のほうをごらんいただきたいと思いますが、財政法7条で、国は国庫金の出納上、必要があるときは、財務省証券の発行、日銀からの一時借入金をなすことができる。第3項で、その最高額については、毎会計年度、国会の議決を経なければならないとされておりまして、今年度予算では20兆円と規定されております。第2項で、財務省証券及び一時借入金は、当該年度の歳入をもって、これを償還しなければならないと義務づけられております。そのことからして、その上が、ややポンチ絵的ですけれども、歳入が確保されている範囲における、一時的な資金繰り、資金不足、上の表ですと、黒の財源確保額(歳出許容額)と書かれた、その下の世界で生じる赤が支出の累計で、青が収入の累計ですけれども、資金不足に対しては、財務省証券の発行はできる。ただし歳入として財源が確保されていないとき、すなわち、黒線より上の世界では、返す当てがない財務省証券の発行ということになりますので、これは財政法上、許容されていないと考えております。

もう一つ、特例公債法案の成立遅延による問題点として、実際に、特例公債が発行できないという問題がございます。これも模式的に書いておりますけれども、例年ですと、建設公債、特例公債、財投債、借換債、これらをそれぞれ、その公債の種類ごとに平準的に、その上で各月の発行額も平準発行しております。毎月の、利付債の市中への発行額は、平均して約10兆円ということでございます。10兆円ですので、12カ月にわたって120兆円を発行しているというのが現状です。今年度は特例公債が発行できませんので、特例公債の発行を年度の後半に持ってきて、今現在、借換債あるいは建設公債を中心に、前倒し的に発行している状況です。

このまま行きますと、建設公債は約6兆円、借換債も発行額が決まっておりますので、その発行額をすべて使い果たす状況になってきて、それが11月中に法案が成立しない場合には、12月に発行する公債がなくなるという事態が出てまいります。他方で、特例公債は38兆円を見込んでおりますので、仮に、ある月、ある期間の発行ができない場合に、どこかで取り戻さなければいけないということから、法案成立後、それを取り戻すということになると、利付債の市中発行額は、今度は、急に増えなければいけないということで、この点で市場に不測の影響を与えるおそれがあるのではないかということを、大変懸念しております。

以上でございます。

〔 田近部会長 〕

ありがとうございました。

特例公債法案の修正に関して、今、説明を受けましたけれども、ご意見、ご質問があれば。

どうぞ。

〔 井堀委員 〕

今後の予算執行抑制の話なのですけれども、このまま行くと11月で枯渇するということなのですけれども、枯渇することのイメージなのですが、枯渇した後はどうなるのですか。全く政府にお金がない、例えば公務員に対する給与も支払えなくなるということなのですか。それとも、何らかがあって、財務省証券を何らかの形で、資金等の借り入れで、枯渇しても借り入れで何とか、まだ先が続けられるんですか。枯渇のイメージがちょっとわからないんですけれども。 

〔 大鹿法規課長 〕

これはひとえに、財源のなき歳出の実行というものは、財政法上、なされ得ないのではないかと考えておりまして、したがって、そのような事態にならないようにするのが、まず大前提で、それに向けて最大限努力をするということであろうと思います。

ただ、そういう努力がなかなか実らない場合の対応ということだと思いますけれども、仮定の話になりますが、1つはやはり、ここでも書かせていただきましたけれども、この執行抑制を強化するということが選択肢としてはあり得るんだろうと考えます。

それからもう一つは、歳入をどのように確保するか。歳入が確保されれば、それ以上の予算執行はできるわけですけれども、ただ、これは補正予算との関係もありますので、仮に歳入の見通しが立っていても、補正予算の時期との関係もあるということですから、非常に政府としては厳しい状況にあると思っています。

〔 福田主計局次長 〕

少し補足的に申し上げますと、要するに、借金をしてはいけないと定められていて、特別に借金させてくださいとお願いして、だめだという事態になっているわけですから。しかも、借金を当てにした支出をしてはいけないという事態になっているわけですね。その制度だけでとめるものを全部とめ切っても、あとは法律に義務づいて出さなくてはいけない経費もあるわけで、そういう事態というのは、お金を出さないのも法律違反になるし、借金をしてはいけないので、お金を出すのも法律違反になる。そういう事態に追い込まれるということですね。

〔 井堀委員 〕

だから、仮にそうなった場合はどうなるんですか。どっちが優先されるんですか、法律的に。出さなきゃいけないけれども、お金がないという場合はどうなるんですか。

〔 福田主計局次長 〕

どちらも法律違反になるという事態に追い込まれてしまいますね。

〔 井堀委員 〕

でも、実際は何かやるわけですよね。例えば、アメリカのように窓口閉庁で、公務員の給料なしにして、開き直るという選択もあり得るということですか。

〔 福田主計局次長 〕

その事態に来たときに、どういう選択をするかというのは、判断の問題ですね。出すのをとめさせてまで法律を出していくのなら、例えば法律違反は避けるでしょうし、それも否決されてしまうと、引き続き法律違反の状態が続くと、そんなことになってくるのだろうと思いますが。

〔 田近部会長 〕

大変な事態だということは、この図を見れば明らかですけれども、一応これで特例公債に関する議論は済ましたということで、今日は国の財務処理と、それから一体改革、そして消費税収の扱い、そして特例公債の扱いということで、3つ議題を議論しました。一応ここで今日の議論は終わらせていただきます。

最後に、福田次長よりご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

〔 福田主計局次長 〕

どうも、お忙しいところ、ありがとうございました。財務書類の利活用については、その意義なり、限界もよく議論した上でというお話もいただきまして、非常に見識のあるお話だと思いますので、そういうことも含めて、ぜひご議論いただくようにお願いしたいと思います。そこはお手伝いさせていただきたいと思います。

それから、一体改革の会計的な話は、前回議論いただいたような線で大臣の答弁もなされていることをご理解いただけたかと思いますので、それも引き続き状況をよく見ていくことだと思います。

最後の特例公債は、特例公債法を最初に、昭和50年ごろに出したころは、ここでものすごく議論していただいてつくったのですけれども、最近はもう、毎年出しているものですから、特に、これを出しますよという程度なのですけれども、政治過程でものすごくその取り扱いが逼迫することが続いていまして、その派生でこういうことが起こっているわけなので、これでいいのかという問題意識も政治の中では出てきているようなので、いずれまた、いろいろなご議論をいただく機会もあろうかと思いますので、その際にはよろしくお願い申し上げたいと思います。

以上でございます。

〔 田近部会長 〕

では、今日はいろいろ議論いただきましてありがとうございます。先ほどのとおり、国の財務書類等についての講評というか、わかりやすい説明については小グループで引き続き議論させていただきます。特に小グループに加わる委員の皆さんには、よろしくお願いします。

次回以降の日程ですけれども、これはそのときに事務局から相談させていただきます。よろしくお願いします。

今日は以上で議題を終了させていただきます。ありがとうございました。


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