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財政制度分科会(平成29年9月19日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録

平成29年9月19日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成29年9月19日(火)16:30〜18:10
第3特別会議室(本庁舎4階 中-412)

1.開会

2.財務省幹部挨拶

3.議題

  • 我が国財政をめぐる現状等について
  • 麻生財務大臣とのフリーディスカッション

4.閉会

出席者
分科会長

榊原定征

麻生財務大臣
うえの副大臣
木原副大臣
今枝大臣政務官
長峯大臣政務官
福田事務次官
岡本主計局長
茶谷次長
大鹿次長
神田次長
青木総務課長
中野司計課長
奥法規課長
若原給与共済課長
関口調査課長
竹田官房参事官
江島主計官
安出主計官
湯下主計官
小宮主計官
高橋主計官
中島主計官
阿久澤主計官
岩佐主計官
前田主計官
中山主計官
内野主計官
北尾主計企画官
藤ア主計企画官
分科会長代理

田近栄治

委員

赤井伸郎

遠藤典子

黒川行治

神津 里季生

佐藤主光

角 和夫

武田洋子

竹中ナミ

永易克典

宮島香澄

臨時委員

秋池玲子

井堀利宏

宇南山 卓

老川祥一

大槻奈那

葛西敬之

加藤久和

喜多恒雄

北尾早霧

小林慶一郎

小林 毅

末澤豪謙

十河ひろ美

田中弥生

冨田俊基

冨山和彦

南場智子

増田寛也

~子田 章博

宮武 剛


午後4時30分開会

〔 田近分科会長代理 〕 ただいまから、秋の財政制度等審議会財政制度分科会を始めさせていただきます。皆様にはご多用中のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。

本日は、「我が国財政をめぐる現状等について」を議題としております。また、後ほど、麻生財務大臣にもお越しいただき、平成30年度予算編成等についてフリーディスカッションの場を設けたいと思っています。

本日は冒頭から、うえの副大臣、木原副大臣、今枝政務官、長峯政務官にお越しいただいております。ご出席賜り、誠にありがとうございます。正式なご挨拶は、後ほど大臣がお見えになったところであわせていただきたいと思います。

また、私から、事務方の幹部を順にご案内させていただきます。まず、岡本局長。続きまして、茶谷次長、大鹿次長、神田次長です。そして、青木総務課長です。

ここで議事に入る前に、榊原会長より一言ご挨拶を頂戴したいと思います。会長、よろしくお願いします。

〔 榊原分科会長 〕 本日は、ご多忙の中、多数の委員の方々にご出席いただき、誠にありがとうございます。

この春に当財政制度分科会では、委員の皆様に大変密度の濃いご議論をいただきまして、分科会としての建議を取りまとめて、麻生大臣に提出したところです。その内容ですが、2020年度のPB黒字化は、将来世代に対する最低限の責務である、それから、財政健全化は国家経済の信認維持の観点からも極めて重要であると同時に、国民の将来不安の払拭やリスク軽減にもつながると、もう一つは、社会保障制度の改革工程表について、ここに定められた改革項目は、44項目にわたりますけれども、全て確実に行うべきと、こういった内容の提言書を取りまとめて、大臣に提出したわけです。これらの観点は、これからまとめる平成30年度予算編成に向けても何ら変わるものではなく、予算編成のバックボーンになるものだと思います。2020年度のPB黒字化に向けて、本日これから議論を始めていただく秋の建議にもしっかりと取り組む必要があると思っております。

委員の皆様におかれましては、こうした観点に立って、平成30年度予算が、量的に歳出を抑制するだけではなく、質の高い予算となるよう秋の建議に向けて、活発なご議論をお願いしたいと思います。どうかよろしくお願い申し上げます。

私からは以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 会長、ありがとうございました。

議事に移りますが、本日は我が国財政をめぐる現状について、関口調査課長に説明いただきます。それでは、関口さん、10分程度で簡潔に説明をよろしくお願いします。

〔 関口調査課長 〕 ご紹介をいただきました、調査課長の関口です。よろしくお願いいたします。それでは、私のほうから財政総論について、説明資料に沿って手短にご説明させていただきます。

説明資料の4ページをお開きください。我が国の財政健全化目標につきまして、まず2015年度の基礎的財政収支の赤字は、2010年度に比べて半減するという目標を達成しているところでございます。それから、真ん中の2020年度につきましては、下に※印がございますとおり、内閣府の試算によれば、経済が好調な場合であっても、国・地方を合わせて8.2兆円の基礎的財政収支の赤字が残ることになっています。黒字化目標に向けて、それをどのように縮小していくかということが課題でございます。

1ページおめくりいただいて、5ページをお開きください。本年6月に閣議決定した「骨太2017」のポイントでございます。2020年度の財政健全化目標の達成を目指し、「経済・財政再生計画」の集中改革期間の最終年度でございます来年度においても、手綱を緩めることなく、計画における歳出・歳入両面の取組を進める旨が明記されております。

下の点線枠囲いにございますとおり、この計画においては、歳出改革の「目安」が掲げられております。「目安2」にございますとおり、国の一般歳出の水準については、これまでの3年間の実質的な増加が1.6兆円程度となっていること等を踏まえて、また、その下の「目安3」の社会保障関係費の水準については、これまでの3年間の実質的な増加が1.5兆円程度となっていること等を踏まえて、これらの基調を来年まで継続することとされておりまして、これらの「目安」を踏まえた予算にしていく必要がございます。

それでは、6ページをお開きください。財政健全化目標につきましては、基礎的財政収支を2020年度までに黒字化し、同時に債務残高対GDP比の安定的な引き下げを目指すとされております。

下の点線枠囲いにございますとおり、2年前の「骨太2015」で記載されていた従来の文言と比較しますと、2020年度までに黒字化の直後の単語が、「その後」から「同時に」に変更されております。この点をもって、財政健全化に向けた姿勢の後退ではないかという疑問を示す向きもございましたけれども、1ページめくっていただきまして、7ページにございますとおり、麻生大臣、それから石原大臣から、2020年度のプライマリーバランス黒字化目標の位置づけは何も変わっていないこと、そして、債務残高対GDP比が安定的に引き下げられる経済状況をつくっていくことが重要であり、その重要性をより明確にする趣旨で、「同時に」という言葉が使われた旨をお答えいただいているところでございます。

恐縮ですが、ここで1ページ戻っていただいて、6ページの一番下の下線部分をごらんください。来年度は計画の中間時点に当たる年でございまして、目安に照らし、歳出改革等の進捗状況などを評価して、必要な場合は、歳出、歳入の追加措置等を検討することとなっているところでございます。

続いて、8ページをごらんください。日本の財政に対するOECDやIMFの直近の見解でございます。OECDとIMFのいずれからも、日本の財政の持続可能性への信認を維持するためには、財政健全化計画の策定と、その実施が必要であること、また、社会保障支出の増加を抑制する必要があることについて言及されているところでございます。

次に、10ページをごらんください。平成30年度予算の概算要求基準の姿は、昨年度とおおむね同じでございます。真ん中の水色の年金・医療等について、黒い線の上に飛び出している、高齢化等に伴う増加額0.63兆円、これを先ほどの、3年間で1.5兆円程度という基調に照らして形を整えていく必要がございます。また、右上の「優先課題推進枠」を活用した、人材投資などにかかる諸施策の要望につきましては、一般歳出の水準の目安、すなわち3年間で1.6兆円程度という基調に照らしながら形を整えていくことになります。

一番下の、小さい文字で書かれた※印の2でございますけれども、幼児教育の無償化等に向けて、安定的な財源確保の進め方を検討し、年内に結論を得ることとされております。あわせて、高等教育を含め、人材投資の改革のあり方についても早急に検討を進めることとされておりまして、いずれも予算編成過程で検討することとされているところでございます。

11ページをお開きください。これは先ほどの概算要求基準を踏まえて、8月末に実際に各省庁から提出された要求・要望額の合計でございます。数字の表の一番下、右から2番目の欄でございますが、歳出総額で100.96兆円となってございまして、このうち、国債費と地方交付税交付金等を除いた、同じ列の上から2番目の一般歳出ですと、61.5兆円となっております。この額は、その右にございますとおり、前年度比3.2兆円の増加になっております。これを3年間で1.6兆円程度の伸びの基調に沿った形に整えていく必要がございます。

下の点線枠囲いにございますとおり、「経済・財政再生計画」は、経済再生と財政健全化の双方を目指すという日本政府のコミットメントを内外に示すものでございまして、日本政府への信認を確保していくためにも、着実な実施が求められるものと考えております。日本銀行による金融緩和政策がデフレ脱却に向けて効果を発揮していくためにも、政府が引き続き財政健全化に着実に取り組み、財政運営に対する信認を確保していくことが必要であると考えております。こうしたことから、来年度予算は計画の3年目に当たる予算でございまして、引き続き、歳出改革の「目安」を踏まえた予算としていくとともに、経済再生に資する観点から、限られた予算の中でより大きな経済効果が発揮できるよう、中期的な視点も踏まえつつ、予算の中身、使い方を徹底して見直すことで、予算の質の向上を図っていくことが重要と考えております。

続いて、14ページをごらんください。我が国経済はGDPギャップの解消が進んでおりまして、今後も緩やかな拡大が期待されております。そうした中で、経済再生と財政健全化の両立を目指すという観点から、経済が拡大する中で、財政再建にも成功した海外の事例を2つ紹介させていただきます。

1つ目は、アメリカのクリントン政権でございます。大幅な財政赤字を記録していたブッシュ(父)政権の後を受けたクリントン政権は、経済活性化と財政赤字削減を柱とする経済再生計画に基づいて、GDPギャップの解消が進む中で、キャップ制やペイアズユーゴー原則によって歳出抑制を図った結果、財政状況が着実に改善しました。その結果、財政再建が金利の低下をもたらして、民間投資を促す経済の好循環を生む環境が醸成されたという評価を得ているところでございます。

15ページをごらんください。2つ目は、スウェーデンのカールソン政権とペーション政権でございます。こちらも、90年代前半にバブル経済の崩壊に伴う金融危機が発生して財政が悪化する中、財政再建を掲げたカールソン政権及びその後のペーション政権が、GDPギャップの解消が進む中で、年金・医療などの社会保障支出を含む歳出抑制に一貫して取り組むことで財政健全化を実現しております。これらの社会保障面での取組は、スウェーデンが人口動態の変化に対応して、福祉国家であり続ける上で非常に有益であったという評価を得ております。これら2つの事例は、経済再生と財政健全化の両立のためには、景気拡大による歳入増のみに頼るのではなく、景気が拡大する中でも、歳出の抑制に取り組みつつ、経済再生に資する質の高い予算としていくことの重要性を示していると考えられます。

16ページをごらんください。こちらはご参考までに、我が国においても、GDPギャップの解消が進む中で、特例公債発行からの脱却という財政健全化目標を達成した歴史があることを示したものでございます。これは、バブル経済のもとでの税収の伸びのみに頼って財政健全化目標の達成ができたわけではなく、その前から中期的に厳しいシーリングのもとで、GDP比で歳出の規模が低下するほどの歳出改革を着実に進めたことによって、特例公債からの脱却を達成できたということが言えると思います。

次に、18ページをごらんください。歳出と歳入のギャップを縮めていく上では、「非」社会保障関係費も含めて、GDP比で見た歳出規模を引き下げていくことが不可欠と言えます。図の赤線が歳出のGDP比、青線が歳入のGDP比でございます。左がアメリカ、右がイギリスで、いずれもリーマンショック時に急拡大した歳出規模が、年を追うごとに縮小している姿が見てとれます。歳出抑制の内訳を見ますと、下にある表から、大宗が「非」社会保障関係費の抑制によって占められていることが見てとれます。

続いて、19ページをごらんください。この図はGDP比ではなく、左がアメリカ、右がイギリスの、政府の決算ベースの実際の額の推移を示したものでございます。アメリカ、イギリス、いずれもリーマンショック直後の2009年度と、6年後の2015年度を比較しますと、緑色の社会保障の実額とシェアが増える一方で、その上の「非」社会保障の実額とシェアが縮小していることが見てとれます。

最後に、20ページをごらんください。ご参考までに、日本のリーマンショック後の財政の推移を見てみます。右側は、国の一般会計の決算ベースの数字です。緑色の社会保障の実額とシェアが大きくなる中で、「非」社会保障の実額とシェアが小さくなっている点は、アメリカ、イギリスと同じ傾向が見てとれます。

一方で、左側を見ますと、GDP比で見た歳出規模は、アメリカ、イギリスと異なりまして、リーマンショック時に上昇したまま高止まっている姿が見てとれます。内訳を見ますと、社会保障関係費が膨らむ中、「非」社会保障関係費は抑制されているものの、全体としては微減にとどまっております。歳出と歳入のギャップを縮めていくためには、社会保障関係費はもちろんのこと、「非」社会保障関係費も含めて、歳出改革を通じて、GDP比で見た歳出規模を引き下げていくことが不可欠と言えると思います。

私からの説明は以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 どうもありがとうございます。

それでは、ただいまの説明に関してご意見がありましたらお願いします。いつものように、ご意見のある場合はネームプレートを立てていただければ幸いです。本日はこれだけ多くの方がお集まりですので、申しわけありませんけれども、発言時間は2分以内ということでお願いします。

冨田委員、よろしくお願いします。

〔 冨田委員 〕 今、事務局より最後にご説明のあった、リーマンショック後の英米と日本との比較ですが、改めて、やはり我が国は構造的な財政赤字が非常に大きいと思いました。高齢化に伴う社会保障給付費の増加というのは非常に避けにくい中において、リーマンショック後の景気回復があっても、財政の健全化があまり進まなかったということについて改めて留意する必要があると思います。

一方で、低金利の影響で、昨年の1月ぐらいからずっと10年物国債の金利がゼロ%近傍で動いておりまして、この構造的な問題をきちんと直視することを忘れてしまいがちになっているのではないかということを懸念しております。例えば、補正予算におきましても、これまで利払い費の削減ということで歳出の拡大に充てました。これによって、財政赤字は拡大しないものの、プライマリーバランス赤字は同額だけ拡大してしまいます。こうしたことを、ついつい忘れがちになってしまっていないかということを、私は留意すべきだと思います。

そのことは、例えば資料として本日もご提示があった「中長期の経済財政に関する試算」の中で、ベースラインケースでは、プライマリーバランス赤字は2020年度に10兆円を突破しています。しかも、対GDP比は、その翌年、21年度から上昇に転じています。したがって、低金利とはいえ、また、国債の残存期間を長期化したとはいえ、国債残高が累増していく中においては、財政状況が悪化するということでありますので、やはり、低金利だからといって手綱を緩めることなく、財政健全化に向けて、歳出、歳入両面の取組を進めるべきだと考えます。

〔 田近分科会長代理 〕 冨田さんのご意見は十分我々もシェアして、これから議論を進めていきたいと思います。

宮島委員、よろしくお願いします。

〔 宮島委員 〕 来年度予算の策定においても、まずはプライマリーバランス2020年度黒字化という目標に関しては、堅持しながら進めていくということだと思います。一方で、一般には、この内閣府の試算を見て、現実には目標の達成はやはり厳しいのではないかという空気が広がっているのは事実だと思います。去年、一昨年の予算編成のときには、計画の「目安」に沿ったいい予算が組めたというご説明ではあったと思うのですが、一般の方から見ると、きっと、「目安」に沿っていい予算が組めた、だけれども目標はだめなのではないかなというところのギャップを埋めるのがなかなか難しいのではないかと思います。だとすれば、今回編成する来年度予算に関しては、より厳しい姿勢、と申し上げるのが適切かどうかわかりませんが、現実に、このままでは黒字化するのが厳しいということを考えた上で、姿勢をしっかり示していく必要があると思います。

更に言うと、2018年度に「経済・財政再生計画」の中間評価をするときに、何らかの追加措置を講じなければならない可能性があると思うのですけれども、その際の説明の仕方によっては、一般の人は、何だ、黒字化できなくとも別に問題ないのではないか、つまり、目標は目標としてあるけれども、そこを破ったからといって、日本は別に困ったことにはならないのではないかという誤解が広がるおそれがあると思っています。そうではなくても、一般の人から見ると、財政赤字が大きいということが、実際問題として将来的にどのような形で自分たちの身に起こってくるのかという実感を持つことがなかなか難しくて、私たちメディアも財政赤字により何が起こるのかを説明することが非常に難しく、苦しいところであると思っています。ですので、来年度予算の編成においても、あるいは、今後の中間評価においても、そうしたことを丁寧に実感を伴った形で説明していくことが非常に重要なのではないかと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

神津委員、よろしくお願いします。

〔 神津委員 〕 今後の審議において私なりに大事ではないかと思うことを6点申し上げておきたいと思います。

1点目として、財政健全化に取り組むことの重要性は論をまたない、将来世代へのツケ回しはこれ以上増やしてはならないということです。

2点目として、そのために予算編成の枠組みのルールというものは非常に重要だと思いますが、この話はこれまでにもこの分科会の中で再三出ていますけれども、補正予算も含めて年度予算全体での財政規律を厳格化すべきだということです。

3点目ですが、国民の暮らしに直結する歳出項目に関しては一律的な歳出削減ということではなくて、削減が及ぼす影響についても厳しく検証すべきだろうと思います。暮らしの底上げだとか、格差是正、貧困の解消、こういった社会の支え手を増やすという視点もしっかりと持っておかなくてはいけないと思います。

それから、4点目ですが、財政健全化を歳出面の対応のみで達成するのは、やはりもう限界に近いということではないのかなと私は思います。歳入・歳出一体で対応を図るということについて踏み込んで提言をしていくべきではないかと思います。

分野ごとの話となりますが、1つは社会保障分野で、これは先ほど申し上げたことにもかかわりますが、やはりセーフティーネットとしての制度の役割やその重要性もしっかりと踏まえる必要があると思います。また、教育については、教育の無償化の問題が取り上げられるということは非常に大事だと思います。ただ、財源については、保険や国債ということではなくて、基本的にはやはり税によってまかなっていくべきものだろうと考えています。そういう中で、この無償化の問題はしっかりと前に進める必要があると思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

佐藤委員、よろしくお願いします。

〔 佐藤委員 〕 できるだけ手短に3点ほど申し上げます。平成30年度には、「経済・財政再生計画」において、プライマリーバランスの赤字を1%にするという中間目標があったはずです。これがいつの間にか消えているのは、やはりもう諦めたのかということと、あるいは、何らかの形で目標を置きかえるのかどうかということについてはどのようにお考えなのでしょうか。

〔 関口調査課長 〕 特に諦めたというわけではなく、5ページ目にもあるように、「目安1」として残っています。

〔 佐藤委員 〕 最後の「リーマンショック後の米英の財政状況」のところに関しては「非」社会保障関係費も含めて歳出対GDP比を引き下げていくことが不可欠という点は、確かにそのとおりです。しかし、高齢化が進む日本においては、コアになる歳出拡大要素はやはり社会保障なので、社会保障を放っておいて歳出を抑制するというのは、なかなかうまくいかないということになります。さらに「非」社会保障関係費には、小さなものも含めて多くの費用が含まれているので、抑制しようと思うと結構大変だと思います。「非」社会保障関係費とは、おそらく、大きな公共事業とか文教費とか防衛費などではなくもっと細かいところで、この「非」社会保障費をどのような形で今後整理していくのかということについて、言うのは簡単ですけれども、具体的にどう切り詰めていくのかということについて本気で考えるべきことかなと思います。

あと、やはり最終的に逃げられないのは教育財源の問題です。無償化するのは1つの政策判断、あるいは政治判断だとして、その財源をどうするのかというときに、残りの消費税2%分は、持続性を確保することも含めての社会保障の財源であるというのが社会保障・税の一体改革の本質であったわけです。教育は社会保障ではないと私は思いますので、したがって、教育の無償化をするということであれば、これは別途財源を確保するという姿勢が求められることになります。

〔 田近分科会長代理 〕 末澤委員、よろしくお願いいたします。

〔 末澤委員 〕 今回、参考資料になっている中長期試算についてです。毎回この7月の試算は、1月の試算と比べると、歳出の伸びが物価上昇の半分程度に試算の前提を抑制していますので、おそらく今回も財政赤字は1兆数千億円程度はその部分で減少しているはずです。ただし、ふたをあけてみると、結果的に1,000億程度の改善にしかなっていないということは、逆に言うと1兆円以上、税収の見積もりが半年前と比べて下方修正しているということになります。そういう意味では、ここまで自然増収に期待して、財政健全化を先送りした面があると思いますが、現実にはなかなかそこは厳しいということかと思いますので、今後はもう少し、税収見通しについても、やや慎重な見通しを設定していく必要があるのではないかと考えております。

〔 田近分科会長代理 〕 角委員、よろしくお願いいたします。

〔 角委員 〕 佐藤委員の質問と関連する質問ですけれども、要するに、2018年度の1%という目標は、あくまでも2017年4月に消費税率を10%へと引き上げることを前提にした数字です。これが19年の秋にずれた。それを調整すると、18年度の目標は何%、あるいは何兆円になるのかという点について、やはり教えていただきたいと思います。

〔 茶谷次長 〕 「骨太2015」では、改革努力のメルクマールとして、2018年度のPB赤字の対GDP比▲1%程度を目安とすることとされています。一方、内閣府の試算では、消費税率の引上げが延期されたことを勘案した上で、中間評価において進捗状況を評価することとされており、我々もそのような姿勢で臨みたいと思っております。

〔 角委員 〕 1%の目標は堅持されているのですか。

〔 茶谷次長 〕 はい。そのまま維持されております。

〔 田近分科会長代理 〕 北尾委員、よろしくお願いいたします。

〔 北尾委員 〕 手短に2点だけお聞きしたいと思います。様々なデータや目標値がGDP比で測られることがあるので、GDPの推計というのも非常に重要だと思います。先ほども他の委員からもお話がありましたけれども、これが本当にできるのか、という疑問が多く出がちであるのは、その前提の多くの部分で楽観的なものに基づいているからであると思います。例えば、生産性の成長率というのは、足元0.6%、ベースラインでは2020年度までに1%になると想定する。その根拠は何なのかということ。それから、経済再生ケースでは、本日の資料にもあったのですが、2020年度に2.2%まで上昇する。これから3年で今の3倍にまで生産性の成長率が上昇する。これを本当に受けとめられるのかと。やはり、もう少し足元を見た、しっかりとした数字を示すことが必要ではないかと思います。

2点目は、中長期の財政の持続可能性を求めると言っておいて、一番長いところで2025年度までしか推計が出ていないという点についてです。長い意味で持続可能なシステムなのかということを考えるとき、もう少し先まで推計を延ばす必要があるのではないかと思います。社会保障費のこれからを占うには、やはり人口の変化というものが大きなポイントになると思いますが、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計も2065年まで出ていますので、少なくとも2050年など、もう少し推計を考えて、今の制度を維持すれば、その結果、財政はどうなるのかといったことをきちんとした数字で示すことが、何となくぼやっとした不安感というものを取り払う助けになるのではないかと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 加藤委員、よろしくお願いいたします。

〔 加藤委員 〕 手短に2点ほどお伺いします。1点目は、2020年度のプライマリーバランスの黒字化の問題についてです。黒字化、黒字化と議論していても、これがもし実現しなかった場合、どのような課題があるのかということを、もう少ししっかり出していく必要があるのではないかと思います。それによって金利が上昇する等、様々な課題があるのだということを、はっきりと示していくということも必要かと思います。

2つ目は、これも佐藤委員に先に言われてしまいましたが、社会保障と消費税の関係というものをしっかり十分に見つめていかなくてはいけなくて、やはり教育の問題というのは社会保障ではないということをしっかり考えた上で財源のことを議論していく必要があるのかと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 いずれもありがとうございました。加藤委員の、2020年のPB黒字化目標が実現しなかった場合どうなるのかという点については、これまでの建議でも触れていますけれども、今回も、その点についてしっかり検討するべきだと思います。

続きまして、麻生大臣、うえの副大臣、木原副大臣、今枝政務官、長峯政務官とのフリーディスカッションを行います。

ここでカメラが入りますので、そのままお待ちください。

(報道カメラ 入室)

〔 田近分科会長代理 〕 では、麻生大臣にご入室いただきますので、そのままお待ちください。

(麻生財務大臣 入室)

〔 田近分科会長代理 〕 それでは、大臣、ご入室されましたので、まず、麻生大臣からご挨拶をお願いいたします。

〔 麻生財務大臣 〕 それでは、榊原会長はじめ委員の皆様方にはご多用中にもかかわらずご出席をいただきまして、誠にありがとうございました。心から厚く御礼を申し上げます。

これまでのアベノミクスの取組のもと、少なくともGDP等の数字で見る限りにおいては、我々の政策は当たった形になっております。GDPは500兆円を超えて543兆円まで大きく成長してきています。

また、企業収益はご存じのとおり過去最高水準となっております。有効求人倍率でも、史上初めて全都道府県で1倍を超えるところになりました。これは、100人の学生がいれば、101以上の企業からの求人広告があるということを意味しています。

賃金アップを4年連続で成し遂げ、地域間格差、また企業間格差、世代間格差、様々なものがあろうとは存じますけれども、こうして見ていきますと、少なくとも経済指標というものは総じて好循環というものを示してきているというのは確かだと思っています。

他方、我々として考えておくべきことは、企業の内部留保が積み上がる一方で、賃金や設備投資等は収益に比べて、伸び率から見ると低い伸びにとどまっているという事実かと思っております。

消費も緩やかに回復してはおりますが、20代、30代の若い世代の消費性向というものが低下傾向にあるというのが、この一、二年の傾向のように思われます。

企業の収益等が内部留保に積み上がるのではなくて、賃金や設備投資というものにつながっていく、その結果として、家計が安心して消費できる環境を整備するということが重要だと考えております。

これまで様々なご建議をいただいてきておるところですけれども、政府としては、これまでとおり、ぶれることなくきちんと財政健全化に取り組み、社会保障の持続性を確保することによって、家計や企業の将来不安を払拭するということは、デフレ不況からの脱却というものを確かなものにするためには不可欠なものだと思っておりますし、国際的な信用の面からも極めて大事なものだと思っております。

こうした観点から、この審議会におかれましては、まず平成30年度の予算が、「経済・財政再生計画」で示された「目安」をきちんと達成していく中にあっても、中長期的な観点に立って、その中身と使い方を徹底的に洗い直さないといけないのだと思っております。主計局に対しては、きちんと重点化し、質の高い予算につくりかえていく必要があるということを言っておりますが、ぜひ皆様方におかれましても、活発なご議論をいただきますよう、心からお願いを申し上げてご挨拶にかえさせていただきます。

〔 田近分科会長代理 〕 大臣、どうもありがとうございました。

続いて、先ほど申し上げたように、うえの副大臣から、まずご挨拶をお願いしたいと思います。

〔 うえの副大臣 〕 8月の内閣改造によりまして、財務副大臣を拝命いたしました、うえの賢一郎でございます。今、大臣がお話しになられましたとおりでございますが、これからの日本の将来にとって、非常に大事な時期でございます。委員の皆様からぜひ貴重なご意見を頂戴し、我々もしっかりと受けとめてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

〔 田近分科会長代理 〕 どうもありがとうございます。

続いて、木原副大臣からお願いします。

〔 木原副大臣 〕 同じく副大臣の木原稔でございます。8月の内閣改造を経て留任いたしました。今回は、予算編成を担当させていただきます。財審の委員の皆様方には、引き続きよろしくお願いいたします。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。続いて、今枝政務官からご挨拶をお願いします。

〔 今枝大臣政務官 〕 夏の内閣改造で財務大臣政務官を拝命いたしました今枝宗一郎でございます。よろしくお願いいたします。財審の委員の先生方のご意見をしっかりと学ばせていただきまして、今後の職務に精励させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

〔 田近分科会長代理 〕 どうもありがとうございます。

続いて、長峯政務官からご挨拶をお願いします。

〔 長峯大臣政務官 〕 同じく財務政務官、宮崎県選出の長峯誠でございます。予算の質を高めていくために委員の先生方のご指導、ご鞭撻、よろしくお願いいたします。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

それでは、報道の方はご退室をお願いします。

(報道カメラ 退室)

〔 田近分科会長代理 〕 それでは、大臣がご出席でございますので、この機会に皆様からご意見、ご質問等がございましたらお願いします。活発に議論していただきたいと思います。

赤井委員、よろしくお願いいたします。

〔 赤井委員 〕 大阪大学の赤井です。本日は大臣も副大臣も政務官もいらっしゃるので、少し中長期的な観点から、簡単に思っていることを述べたいと思います。例えば選挙となると国民の皆様に今後どうしていくのかということを説明していかないといけないと思います。そのような場合には、財政の健全性がいかに重要なのかということと、例えば増税した場合でも、社会保障の持続可能性維持のためにそれが必要なんだということを、国民に理解してもらうよう取り組んでいただきたいと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 田中委員、よろしくお願いいたします。

〔 田中委員 〕 私は1点、高等教育の無償化について申し上げたいと思います。まず行うべきは、やはり大学セクターの整理、合理化であり、それがないままに高等教育の無償化を導入することに関しては、大学行政に関わる者として反対いたします。

無償化ではなくて後払いという議論が出ていますけれども、もしそれを入れるのであれば、マイナンバー制度を徹底的に活用して、必ず徴収するというシステムをつくってからだろうと思います。

以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 老川委員、よろしくお願いいたします。

〔 老川委員 〕 教育無償化については、今のご発言と同感です。

それから、大臣がお話の中で企業の内部留保の活用ということに言及されたことについて、私は大変心強く思っております。というのは、2020年度のPB黒字化の達成は難しい、しかし、その目標は変えるべきではないということは私も同感ですが、ただ、お題目だけ唱えていたのではどうにもならず、どうやってその目標に近づけるかということが大事だろうと思うのです。

その場合に、どのようにやるのかといえば、歳出を削減し税収を増やすということですが、そのような努力はしながらも、それだけではとてもなかなかうまくいかないだろうと思います。そこで、やはり眠っているお金を有効に活用する、そのようなところに財源を求めていくということが私としては大事ではないかと思います。そのような意味で内部留保を、賃金等の様々な使い方があると思うんですが、やはり社会保障の観点から従業員の福祉、あるいは住宅の補助とか、第2子以降には手厚く協力するなど、そのようなことをやることによって社会保障も充実させるというような手があるのではないかなと思います。

その場合に、当然、経済界の中には抵抗が強いと思いますが、そのような取組に努力をされる企業に対しては税制上の措置をとるなど、複合的な政策をとられたらいいのではないかなと私は考えています。そのような点も含めて、この先お考えいただければありがたく思います。

〔 田近分科会長代理 〕 永易委員、よろしくお願いいたします。

〔 永易委員 〕 大臣のお話にもあったとおり、私も財界人の一人としてアベノミクスは全体的に見たら非常にうまくいっているのではないかという意識を持っております。

財政健全化の観点からいいますと、少なくともこの2年間、「目安」が非常に効果を発揮したのではないかと思います。2018年度もこの「目安」に則って決定されるのであれば、少なくとも当初予算はそれ相応に意義のあるものになるのではないかと思っております。

ただ、さっきの説明資料にもありましたけれども、概算要求と、当初予算と、決算ベースの支出を見ますと、コンスタントに概算要求よりも決算ベースの支出のほうが多いのです。大臣にお聞きしたいことは、この補正予算というものを財政健全化の観点から、どのように考えられているのか、ということです。私は、やはり補正予算にも目安のようなものがないと、なかなかうまくいかないのではないかと思いますが、この点についていかがかという点をお聞きしたい。

それと、消費税率の10%への引上げについてです。これは過去2回にわたりスキップして、再来年の19年10月の引上げをやるためには来年中には決めないといけないわけであります。消費税率の引上げによる増収分の8割程度は財政の健全化のために使われて、それが2020年度のプライマリーバランス黒字化のための強力な武器だったと思います。教育の無償化は、少なくとも幼児教育に関してはそんなに悪いことではないかもしれませんが、大学教育については反対意見の人のほうが多いと思います。一方で完全に大学教育が無償の国も結構あります。ただ、これは消費税率を見ると、我々は今度増税を行っても10%、そういう国々は大抵20%台です。歳出というのはこれとの関数で考えるべきであるものだと思います。このようなことを考慮したときに、昨今、報じられているような教育の無償化について、大臣はどのようにお考えなのかということをご質問したい。

〔 田近分科会長代理 〕 いろいろご質問いただきましたけれども、田中さんからは高等教育の無償化、老川さんからは、大臣のご発言を受けて、内部留保のお話がありました。永易さんのご質問は、神津さんの質問と重なっていますけれども、補正予算まできちんと見なければいけないということと、教育無償化を行うならばそれなりの財源を確保すべきだというようなご質問だったと思います。

〔 麻生財務大臣 〕 それでは、最初に財政の健全化と選挙に関する話が出ていましたが、このような話は選挙の際には必ず出てくるのですが、それを踏まえていかにして財政健全化を進めてきたのかというのがこれまでの歴史だと思っています。少なくとも、この4年間において衆議院で2回、参議院で2回選挙を行いましたが、結果としては、消費税率は1回引上げをしております。

我々は、結果として新規国債発行額を10兆円減らしましたし、国の税収については、消費税を含めて15兆円上昇しました。消費税率引上げ分が約6兆円ですから、約9兆円が法人税、所得税等の増収によるものです。今回も、私どもは基本としてこの方向できちんとやり続けてまいりたいと思っております。

田中先生の話で出ていました、高等教育の無償化に先立って大学の整理・合理化をまず行うべきだということについては、少子化が進んでおりますので、現在、多くの大学では、試験なしで入学できる状況になってきておるというのが実態です。大学の在り方についてもう少しきちんと考え直すべきだという意見については、「人生100年時代構想会議」の中でもこの話が出ていましたし、様々な形で議論されているところです。先進国の中で社会人入学が最も少ないのが日本ですから、そういった意味では大学の在り方について考え直さないといけないのではないかと思います。

また、この間もリンダ・グラットンというイギリスの先生が会議に来てお話しされていましたけれども、人生これから107歳ぐらいが平均年齢になりますよと。学生時代、勤労時代、そして引退後と続く中で、引退を60歳でやっていたら、残りの50年間は何をするのですかということをもう少し考えないといけない、人生の生き方を考えたほうがいいですよということです。

高等教育というもののあり方を考える際には、超少子高齢化の実態と併せて検討してみる必要があるのではないかという議論は、先日の「人生100年時代構想会議」で出た話です。私どもとしては、この無償化のあり方について今後考えていかなくてはならない。いろいろ検討させていただきたいと思っていますけれども、その前にやるべきことは幾つもあるのではないかというご指摘は正しいと思います。

老川先生の言われた内部留保の話ですが、プライマリーバランスをどのように改善させていくのかということに関しましては、私どもとして、今、様々なことを考えております。ただ、少なくとも内部留保がこの4年間で毎年、平均で約25兆円上がって、4年間で101.8兆円の内部留保が積みあがっており、また、現預金も増加しているという実態はいかがなものかということを、経団連等で申し上げてきたところです。

それから、永易先生の話ですが、補正の考え方については間違いなくおっしゃるとおりです。いずれにしても私どもとしては、今後消費税率を引き上げる、そして、その増収分の使い道は、基本的には社会保障に充てるということは決めております。

いずれにしても、プライマリーバランス黒字化目標は、3.8%といった名目成長率を達成し続けるのはなかなか難しいのが現実でもありますので、そういった意味では、2020年度にきちんと目標に到達できるように、我々は引き続き努力をしますし、事実、内閣府の出した試算でいくと大分まだ差があるんですけれども、その差は今言われているよりは詰められると思います。それから先の話としてしっかりした目標を持ち続けていかなければ、予算を編成するに当たってかなり緩い予算になりかないと思っておりまして、引き続き、「目安」として、社会保障関係費の伸びは従来毎年1兆円と言われていたものが、この5年間は、約5,000億で止まっておりますし、一般歳出の伸びも、「目安」のもとできちんと5,300億円の増で止まっているところですので、引き続き、このような方向を堅持してまいりたいと思っております。

〔 田近分科会長代理 〕 小林委員、よろしくお願いいたします。

〔 小林(慶)委員 〕 慶應大学の小林でございます。フリーディスカッションということなので、1つ数字をご紹介して、それについて一言二言申し上げたいと思います。

昨年、2016年に経済産業研究所の森川副所長がアンケート調査を実施し、その結果をまとめたペーパーを書いておられます。どのようなことを質問したのかというと、「2030年までに日本の財政が破綻する確率は何%だと思いますか」という質問を企業の経営者1,500人程度に聞き、そして、消費者1万人にアンケートを行い、その結果を集計したというペーパーがあります。それを先日見せてもらいましたが、それを見ると、様々な人が様々なパーセンテージを述べているわけですが、平均値としては25%程度と出ている。要するに、平均的な日本人あるいは企業経営者が、あと15年足らずの2030年までに日本の財政がほんとうに危機的な、破綻的な状態になるという確率を25%程度だと見積もっているという数字でございます。

このようなことがアンケート結果として出ているということに関しては、将来不安がこれだけあり、経済成長や企業の投資、消費者の貯蓄のような行動にもやはり影響を与えているのだろうと思われますので、長い目で見て、このような長期の将来不安、財政の不安を取り去ることが大事だと思います。

そこで、消費税を10%でとどめず、その次にどのようにしていくかという議論を早目早目に国民に示していくことによって不安を取り除くということが必要だというのが一点です。あともう一点は、アンケート調査によると、財政が破綻するリスクが25%もあると平均的には思われているわけですから、仮に破綻した場合、どのようにリカバーするのかというような、破綻時のシナリオのようなものを提示するということもそろそろ考えていいのではないかと私は思っております。

このような話は財務省がやるべきことではないのかもしれませんけれども、政府部門のどこかで、そういうリスクが実現したときの対処をどうするかということをちゃんと考えて、国民に示しておく必要があるのではないかと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 北尾委員、よろしくお願いいたします。

〔 北尾委員 〕 私も慶應大学経済学部の北尾でございます。

私はマクロ経済学者ですけれども、様々な世代の個人が例えば政策の変化にどのように反応をするのかというようなことを中心に研究をしております。先ほど大臣が、足元は景気がよくて、仕事を探せば簡単に見つかる、特に若い20代、30代の人は、選ばなければ仕事には困らないという状況の中で、なぜ消費が増えないのかということがパズルだということをおっしゃいました。先ほど小林さんがおっしゃったことと同じで、20歳の人が今どれだけ消費しようかということを考える際に、今の足元だけを見るのではなくて、自分が仕事を引退する65歳、70歳になったときに日本はどうなっているかということを考えながら、最適な消費のパターンを決めていると思うのです。ですので、今の20代の消費行動を説明するには、将来に対してどのような考え方を持っているのかということを逆にバックワードに考えるとよいと思います。例えば年金が30年後にはなくなるということを彼らが考えているとしたら、当然、今は消費を手控えて、なるべく貯蓄すること、起業などのリスクはとらないで堅実な仕事をしようということが最適な行動となると思います。

実際、サーベイなどを見てみると、さきほど小林さんもおっしゃったように、将来に対して悲観的な見方が非常に強いということがあります。経済データを見ましても、企業行動、個人の消費を見ると、すごく小さな確率でひどい状況が起きるというような現実がある場合、それに対して大きな反応をするというのが個人、企業の最適な行動として実際出てきております。ですので、そういった不安を取り除いてあげることが非常に大事だと思います。

ここで議論している持続可能性というのは非常に大切なことだと思います。先ほども申し上げましたが、どれだけ先までビジョンを示してあげられるかということで、今、中長期試算では2025年までの数字は出していますが、実際、我々の行動というものは2025年よりも先も含めて、どのようなことが起こるのかということに基づいて行動しているので、それよりも先の、例えば2040年、2050年に日本がどのようになっているのか、社会保障がどのようになっているのかといったことについて、長いところを見るのは難しいとは思いますが、その辺まで示してあげることによって将来への不安感というものを払拭することができるのではないかなと思います。

〔 麻生財務大臣 〕 小林さんの話でしたが、財政破綻の可能性が25%と考えられているというアンケート結果でした。お金を借りたら、間違いなく貸している人がいないとバランスシートは成り立ちません。お金を借りている人がこちらにいるのであれば、あちら側には必ず貸している人がいる。今、お金を借りているのは政府ですから、誰か貸している人がいるはずです。誰が貸しているのかといえば、金融機関を通じて日本の国民が預貯金をしており、預貯金が結果的に国債の購入に回っている。国債というものは、個人の金融を通して入っているわけですから、個人が持っている。すなわち、日本の国民は政府に対して債権者であって、債務者ではありません。郵便貯金もそうかもしれませんが、日本国民は日本政府に対して債権者であるのだという意識があるかないかというのは、大きな問題だと私は思っています。

加えて、日本の場合は、国債は全て自国通貨で出しております。世界中で国債を発行している国で、自国の通貨だけでやっている国というのは日本、アメリカ、デンマーク、この3カ国程かと思います。ほかの国と違ってユーロとかドルで国債を発行しているわけではありませんので、それらの国と同じには考えられないということだと思っております。

それから、北尾先生の話ですが、今、リタイアしたときのことをどのように考えるのかということは、107歳まで生きるという前提で考えると、30歳の人が80歳で死ぬ予定だったのだけれども、100歳まで生きるということだと、さらにあと20年間分貯金をしておかなければならないという話になるので、なかなか消費にはつながらないということは私もよくわかるところです。

いずれにいたしましても、年金がなくなるという話もよく聞かされましたけれども、最近は聞かれなくなったように思っています。安倍内閣になってから、年金積立金の累積収益額は増加し、現在は総額で50兆円超の黒字になっていますけれども、それが実態であります。

2050年までの姿をという話が出ましたけれども、かつてとは少し感覚が違うのだと思います。昭和30年代、我々が会社に入ったときに退職金のことを考えて会社に入った人はほとんどいませんし、年金のことを考えて会社に入った人も私の仲間にはほとんどおりません。あの時代は経済成長をしている時代でしたので、その種の話が全然出ることがなかったのだと、時代的にはそう思います。

今は経済成長をしていない、経済成長しなくてもいいのではないかというような論調も多く出るような時代になっているという話もありましたが、私どもとしては、そうではなくて、実際は、国内総生産は少なくともこの4、5年間で約50兆円近く伸びております。そういった意味では、経済は確実に伸びていくのだということをもう少し意識していただくために、600兆円経済を目指すといったことを現実にきちんと示していかない限りは、なかなかそういった意識は変わらないのではないかなというのが私の率直な実感です。

〔 田近分科会長代理 〕 大槻委員、よろしくお願いいたします。

〔 大槻委員 〕 証券会社で投資家教育等、それから大学で学生に金融を教えたりしております大槻と申します。よろしくお願いします。

少し重複もありますが、2点ほどコメントさせていただきたいと思います。

1つ目は、先ほど来出ている将来不安の話です。ご存じのとおり、これだけ株価も上がって、本日もおかげさまで相当株価が上昇いたしまして、2万円台を回復しましたが、それでも私どものアンケート調査などで個人の投資家に聞いてみても、この1年余り、日銀が金融緩和を一生懸命やっても、投資意欲が増加した、あるいは去年より財布のひもを緩めたという人は、その逆よりも少ない状態が続いています。なぜなのかと聞くと、ご存知のとおり様々な理由もあるのですが、1つは、中年層以降に保守的な人が増えていくという傾向が見てとれます。財政破綻まで極端ではないとしても、将来不安ということで将来的に自分の年金への不安、社会保障への不安といったことを漠然と持っているということが明らかにあると思われます。

消費者、個人の投資家は、細部にわたるマクロの分析をされているわけではないので、一般的なニュースを1行2行見るだけで最近は判断しますので、その意味でも、今掲げていらっしゃるPBの黒字化を、もしも何らかの形で変更、延期、取り下げたりすると、この心理的な効果というものは相当大きいと思っておりますので、堅持をよろしくお願いしたいと思います。消費税等の税制も、政権的には非常に悩ましいところなのかもしれませんが、国民の心理としては、一時的な増税によるマイナス以上の長期的に見たインパクトがやはり大きいと思っています。

それから、先ほどの内部留保についてですが、株式市場から見てもROEを低下させるものでありまして、非常にマイナスだと思っているのですが、そこについては、具体策の1つとしては、例えば自己株式の取得など、何かしやすいようにするような制度の設計なども考えてもいいのかなと思っております。

よろしくお願いします。

〔 田近分科会長代理 〕 宇南山委員、よろしくお願いいたします。

〔 宇南山委員 〕 一橋大学の宇南山と申します。

私は日本経済の実証研究をしている人間として、エビデンスというものについて少し大臣に伺いたいと思っております。

先ほど来、話題になっております教育無償化においてもそうですし、軽減税率など、本来、経済学の実証研究が非常に役に立つような局面が増えていると思うのですが、実際にはエビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングと言いながらも、各種の統計が縮小されていたり、もしくは、実証研究の蓄積のあまりないところで突然政策が政治的な動きの中で上がってきたりということで、エビデンスというものに基づいた政策決定がされていないように思われるのですが、統計の充実とともにエビデンスの重視ということについてどのようにお考えか、お聞かせいただければと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 遠藤委員、よろしくお願いいたします。

〔 遠藤委員 〕 財審で議論をさせていただいている中で、財政再建という道のりがなかなか遠くて行き詰まり感があるなという実感を持っております。財政再建に対しては死守しなければならないとお考えで、それは政権としても国際的にコミットをされているということかと思います。今の少子化の問題や国内外の経済情勢、安全保障の問題等を鑑みたときに、どのように政権を安定させつつ歳出削減と歳入増を進めていくのか、もしその解が例えば景気の好転による税収増であるということであれば、それはステーブルな手段ではないし、それが何もしないということであれば、先送りになります。ぜひお考えを聞かせていただきたいなと思っております。

〔 麻生財務大臣 〕 大槻さんからは、財布のひもが緩まない中年以降の将来不安という話が出ていました。その意味では、プライマリーバランスの黒字化が大事だと言うけれども、プライマリーバランスの意義を普通の方々にきちんと理解していただくことが大事だと思います。

財布のひもが緩まないというのは、長期的には経済が成長しないとか、景気はよくならないとかいう話であり、デフレというものが与えた影響は極めて大きいと思います。敗戦後七十数年の間に数々の不況を経験しましたけれども、いずれの不況も全部インフレ下の不況で、デフレ下の不況は経験したことがありませんから、デフレ対策を間違えた。日銀も間違えた。財務省も間違えた。それははっきりしていると思っています。したがって、対応を間違えたから、結果として不況が長引いたのだと、私ども現在の政権はそう思っています。

したがって、我々としては、きちんとした対応をとっていきたいと考えております。デフレへの対策としては、これまで二十数年かかっております。財布のひもが緩むようになるまでに同じような時間がかかるとは言いませんけれども、基本的な方向として、少なくとも企業の賃金、また、賞与が増えてきています。しかし、中を調べてみれば、労働分配率は下がっています。このようなことを考えると、デフレマインドからの頭の切りかえを行っていくのには時間がさらにかかるかとは思っております。

いずれにしても、対応として自社株買いと言われましたけれども、株が高くなったときに自社株買いをして、他に買うものはないのですかと私は思います。自社株買いを行いやすくすると配当性向は上がりますので、証券会社にとっては悪くないのかもしれませんが、自社株をどんどん買っていくと、会社は最終的に誰のものになるのかと、私はそう思っております。

〔 大槻委員 〕 例えば従業員の方に対する分配等もあり得るのかと思います。

〔 麻生財務大臣 〕 それをやって成功した会社もあります。その会社は、給料が払えなかったため株で払った。会社が立ち直った時には、みんなとても儲かった。そういった例はありますが、積極的な目的として行ったという例はあまりありません。そういった意味では、今おっしゃられた話というのは1つの方法だとは思います。

それから、2つ目、エビデンスの話です。宇南山先生の話はものすごく大事で、例えば消費統計というのをやっていますけれども、これだけ世の中で通販を利用している人が多いにもかかわらず、通販の統計はない。通販が消費に正確に反映されていないんですよ。言い続けて、今度、統計を改善させることになったんですが、統計をとるのは大変です。大変ですけれども、やってもらわない限りは、宇南山さんの言うとおり、エビデンスがはっきりしていないじゃないかというのは事実です。そういった意味では、こういったものは引き続きやっていかにゃいかんと思っております。

最後に、遠藤先生の話です。私どもとしては、政権が安定しているということが、結果として経済に最も良い効果を及ぼしているということだけはこの4年間ではっきりしたと、思っています。現在、世界中で政権が安定しているのは日本とドイツということですが、両国の共通点は主要先進国と比べて足元の生産性の伸び率が比較的高いということです。日本はもっと生産性が高くなるようにしていかなくてはならないと思っており、そのために、公共工事等を通じて、都市圏環状道路のいわゆる「ミッシングリンク」をつなげる等の取組を行っています。

こういった意味では、政権が安定しているから経済成長ができ、経済成長をしているから、景気回復等に向けたきちんとした政策を打ち続けられると思っていますので、私どもとしては、こうした取組をきちんと続けてやっていく必要があると考えております。例えば国民皆保険、これは岸内閣のときに国民健康保険法の全面改正を行うことで実現されましたが、あのころは概ね勤労者9人に対して高齢者1人の割合で9対1の比率だったものが、今、2対1程度になってきているのだと思います。そういう意味で、高齢者の比率が高まる、現役世代が少なくなるのであれば、必然的に財政の持続可能性が弱まるということになります。そういった意味では、いわゆる高齢者等、退職された方で、もう既に所得税を払わなくてよくなっている方々から消費税を広く薄く頂戴するというヨーロッパのような形になっていかざるを得なくなってくると思っております。

ヨーロッパのように高福祉高負担でやるのか、アメリカのように低福祉低負担でやるのかというのが意見の分かれるところだと思いますが、私は日本の場合は、その点からいけば中福祉中負担かなと思わないわけでもありません。財政の持続可能性確保に向けた取組、そういったものに対する国際的な信用、マーケットからの信用、そういったものはきちんと維持し続けなければならないと思っております。

〔 田近分科会長代理 〕 黒川委員、よろしくお願いいたします。

〔 黒川委員 〕 私は、法制・公会計部会長もやらせていただいておりますので、その点を踏まえてご質問したいと思います。麻生大臣が先ほど、国債は政府の債務であり、国民が預金を通じて債権者になっているという非常に重要な理解を国民はまだ十分に持っていない、これをもっとよく知っていただきたいというような趣旨のことをお話になられたように思います。法制・公会計部会でもこの問題は時々議題に上りまして、国の発生主義に基づく財務書類をつくっているのはご案内のとおりです。

その財務書類のうち、ゆうちょとかんぽなどを連結した貸借対照表を見ると、国民の貯金や保険に関する責任準備金が国債の原資となっているとも考えることができるのがよく分かります。ただ、現在最も重要なのは日本銀行の存在でありまして、平成29年の3月末(平成28年度末)を見ても、国債保有残高は418兆円程度あります。この国債を日銀はどういう原資で買っているかということで、日本銀行の貸借対照表の負債の側を見れば、市中銀行からの当座預金を受け入れており、これで資産の部の国債とつじつまが合っているということはわかる。そうすると、市中銀行からの当座預金を受け入れているということは、市中銀行はどのようなバランスシートになっているかということに着目すると、国民の預金とつながるわけです。この仕組みを国民に示すためには、日本銀行と政府との関係をどのように考えるのかがポイントなので、これを教えていただきたいと思います。その理解の仕方によっては、我々としてももう少しわかりやすい情報を国民に示せるのではないだろうか、このように考えております。

〔 田近分科会長代理 〕 竹中委員、よろしくお願いいたします。

〔 竹中委員 〕  私たちが携わっている、重い障害があっても働きたい人がいるというのはまさにそのことです。重い障害があっても、補助金は要らないので仕事をください、というような人たちがおられて、でも、なかなかそのような人たちを企業が雇用するというのは難しいと思うのです。ただ、そのような方々も、お仕事が発注されて、うまく回る仕組みがあることで働ける人になる、タックスペイヤーになれるというのは、私たちもこの二十数年の活動で実証しております。今までは働けないと言われた方をタックスペイヤーにするために企業がアウトソースを行った場合の何らかの税制的な優遇等の仕組みが、もうそろそろ生み出せないものかなと思っております。これはリタイアされた高齢者の方にももしかしたらやれる方法なのかもしれませんが、そういったことを本日は一言発言したいと思いました。私も大臣のように明るく生きていきたいなと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 冨田さん、よろしくお願いいたします。

〔 冨田委員 〕 大臣のお話で、多くの国民は勇気づけられ、元気になると思います。特に、我々からいたしますと、これまでの歳出改革の努力をこれからも継続して、歳出の伸びを5,300億円以下に抑制するという大臣のお言葉は、私には非常に元気づけられるものでございました。

〔 麻生財務大臣 〕 ものすごく手短に、少々間違えられるかもしれませんけれども、黒川先生のお話、どういう関係かといったら、分かりやすくしようと思って、日本銀行と政府を親会社と子会社みたいに考える見方もありますが、そうしたら、会社法上はどうなるかというのはご説明するまでもありませんが、それは極端な見方だと思います。

竹中委員の話ですが、政調会長をしていた2001年辺りに初めてお話を聞いて、河内弁がすごく印象的だったのですが、「補助金、要りまへんねや。仕事下さい」というのは時の厚労省の幹部をして、自分の役人生活三十何年間であれほど印象を受けた言葉はなかったと言わしめたほどの言葉だったのですが、私もあれはすごく印象に残りました。

そういった意味で、雇用というのは私はすごく大きいんだと思っています。有効求人倍率は、100人の学生が学校を出たら、幾つの会社が求人広告を出してくれるかを示す指標ですが、ついこの間までは81社だったのが、今152社になりました。簡単に言えば求人がそれだけ多くなり、結果として、失業率が3%を切ったという話になっているのです。

そういった意味では、身体障害者の方々もAIやパソコン、または、様々な補助器具のおかげで雇用できるようになった。高齢者も同じです。実はトラックの配送というのは、若い人が減少したことで大型一種免許を取る人が減り、更に試験が難しくなってきているものだから、かなりの人手不足なのです。今、パワーステアリング、パワーブレーキで、荷物の上げ下げなどは全部機械でやっているのだから、高齢者でも仕事ができるのではないかとある会社に言いました。その会社は定年なしで応募をかけたら、多くの応募が来て、仕方ないので給料は半分、出勤日は半分だと言って雇ったのですけれども、勤務内容は抜群で、仕事を休む人は全くおらず、整備もかなりいい、事故が全くないということでした。このように、高齢者でもライトを明るくしたり、ベルトコンベアを遅くしたり、様々な工夫をすれば、十分に働ける人たちの労働力がうまく使われていないのだと思います。そういう人は働きたいのだから、働ける間は働いてもらおうというような感じに構造自体を変えていかなければならないのではないかなと思っております。

 

〔 田近分科会長代理 〕 どうも、大臣、長時間にわたり熱のこもったご回答、ありがとうございます。この辺でフリーディスカッションを終了させていただきます。

大臣は所用のため、ここでご退席されます。

(麻生財務大臣 退室)

〔 田近分科会長代理 〕 今後の進め方について一言述べさせていただきます。

今後は、社会保障や地方財政など、個別の歳出項目についてご議論いただき、平成30年度予算の編成に関する考え方を建議として取りまとめたいと考えております。議題はこれで終了とさせていただきますけれども、本日ご欠席の岡本委員、中空委員から意見書をいただいております。お手元に配付しております。

本日の会議の内容につきましては、私にお任せいただき、会議後の記者会見で御紹介させていただくことにさせていただきます。次回は、10月4日水曜日に開催することとしております。詳細については、事務局よりご連絡させていただきます。

本日はどうもありがとうございました。

午後6時10分閉会

財務省の政策