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財政制度分科会(平成28年10月27日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録

平成28年10月27日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成28年10月27日(木)14:00〜16:16
第3特別会議室(本庁舎4階 中-412)

1.開会

2.議題

  • 社会保障2
  • 地方財政

3.閉会

出席者
分科会長 吉川  洋 大塚副大臣
三木大臣政務官
杉大臣政務官
可部次長
藤井次長
茶谷次長
角田総務課長
司計課長
青木法規課長
高橋給与共済課長
関口主計企画官
八幡主計企画官
竹田大臣官房参事官
嶋田主計官
小宮主計官
泉主計官
奥主計官
阿久澤主計官
廣光主計官
岩元主計官
中山主計官
内野主計官
安出主計官
江島主計官
委員

遠藤典子

大宮英明

倉重篤郎

黒川行治

田中弥生

土居丈朗

臨時委員

板垣信幸

伊藤一郎

老川祥一

岡本圀衞

加藤久和

小林  毅

末澤豪謙

十河ひろ美

田近栄治

増田寛也

宮武  剛


午後2時00分開会

〔 吉川分科会長 〕 それでは、定刻になりました。本日、大塚副大臣、三木政務官、杉政務官は、国会における用務のため遅れてのご出席となりますが、定刻ですので開始いたします。本日は冒頭でカメラが入りますので、そのままお待ちください。

(報道カメラ 入室)

〔 吉川分科会長 〕 よろしいでしょうか。

それでは、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。皆様方には、ご多用中のところご出席いただきまして、ありがとうございます。

本日は、社会保障及び地方財政を議題としております。

それでは、報道関係の方はご退室をお願いいたします。

(報道カメラ 退室)

〔 吉川分科会長 〕 では、議題に入ります。

まず初めに、社会保障について審議を行います。廣光主計官よりご説明をお願いいたします。

〔 廣光主計官 〕 厚生労働係の廣光です。

社会保障の2回目として、資料1に沿いまして、私から、年金、生活保護、雇用、障害福祉についてご説明いたしまして、引き続き阿久澤から、医療提供体制についてご説明いたします。

初めに1ページ、年金でございます。年金については様々な改革に取り組んでおりまして、その最近の状況について簡潔にご覧いただきます。一番上の箱の社会保障・税一体改革で成立した法律の部分については、ほぼ実施に移されておりまして、この10月には、短時間労働者への厚生年金の適用拡大が始まったところです。ただ、赤い線を引いた受給資格期間の短縮と、中ほどの低所得高齢者・障害者等への福祉的給付については、消費税率10%の引上げ時からとなっておりましたが、このうち受給資格期間の短縮については、財源に一定の目処をつけ来年度から実施すべく、この臨時国会に法案を提出しております。

2番目の箱の年金制度改革法案は、財政検証などを踏まえまして、先の通常国会に提出された法案で、継続審議中となっております。

最後の3つ目の箱が、これまでの法律や法案ではカバーされていない残された課題になります。

3ページにお進みください。継続審議中の年金制度改革法案の概要でございます。具体的には、まず1番目の短時間労働者への被用者保険の適用拡大、これは中小企業で働く短時間労働者にも厚生年金に加入する道を開くためのものでございます。 3番目の年金額の改定ルールの見直しは、デフレ経済下での年金改定のルールを見直すことで、今の若い世代が将来受け取る年金を確保するためのものでございます。

続いて4ページが年金の受給資格期間を短縮する法案の概要でございます。保険料の納付期間について、これまで25年以上でないと年金受給ができなかったものを10年に短縮するものでございます。

5ページ、6ページが先ほど残された課題としたものでございまして、まず5ページが高齢期における年金受給の在り方です。これまでの建議に沿っておりますけれども、高齢者の雇用の状況などを踏まえつつ、年金受給開始年齢の在り方など、次期財政検証に向けて検討を行うべきとしております。

続いて6ページにありますのが高所得者の年金給付の在り方でございます。高所得者の年金給付について検討を行うべきとしております。

続いて生活保護について説明いたします。8ページでございますが、生活保護の概要と受給者数の推移などでございます。

10ページにお進みください。改革工程表等の指摘事項などでございます。生活保護については、29年度に次期の生活扶助基準の検証が予定されていますが、それとあわせて制度全般について検討を行い、その検討の結果に基づき、30年の通常国会への法案提出を含め必要な措置を講ずることになっております。

以下、特に取り組むべき点について具体的にご説明いたします。

11ページから3枚にわたり生活保護の基準についてでございます。11ページでは母子世帯を1つの例として取り上げ、その生活扶助水準を一般世帯の消費支出と比較してございます。折れ線グラフが平均人数3.33人〜3.75人の一般世帯の消費支出で、第T分位から第]分位まで右肩上がりになっております。生活扶助水準が母子3人の世帯で月18.4万円ですから、中間の第X所得分位相当となっているのが見てとれます。これは年収に換算いたしますと500万円を超える世帯の消費水準と同水準であることを意味しています。

続いて12ページの左上の図をご覧ください。ひとり親世帯に対する加算などを加味した生活保護水準は、一般低所得世帯における消費実態と比べるとはるかに高い水準となっております。左下の図に母子世帯の就労率が出ておりますけれども、これだけの金額の保証があるために就労インセンティブがそがれている可能性がございます。こうしたことから、保護水準についてしっかりと検討すべきですし、有子世帯の加算・扶助についても、その在り方・水準について検証すべきと考えます。

続いて13ページにありますのが地域別保護水準でございます。生活保護は各地の生活水準にあわせまして6つの区分で支給が行われておりますが、この級地区分については昭和62年度以降見直しが行われておりません。その結果、級地区分と消費実態のずれが大きくなっております。更に左に市町村合併による級地変更の例を挙げておりますけれども、市町村合併に際し、新市町村の最高の級地をその市町村の全域に適用することを繰り返してきたこともありまして、3級地の自治体・人員が減り、1級地の割合が増えてきております。これらを踏まえた見直しが必要と考えております。

続いて14ページ以降は、生活保護費の半分を占めております医療扶助についてでございます。医療扶助は、自己負担なく医療を受けられることもありまして、モラルハザードが生じやすい問題があります。そのため、自治体におけて頻回受診対策に取り組んでおりますが、今は、右下の表の注1に書いてございますが、「同一傷病について、同一月内に同一診療科目を15日以上受診している月が3カ月以上続いている者」を抽出する取組をしております。26年度で見ますと、この該当者が1万5,000人ほどおり、このうち医師への協議を踏まえ、医学的にも過剰な受診を続けていたと認められる者が約4,000人、ただ、そのうち指導に応じて改善した者が半分にも満たないといった状況でございます。

改革の方向性ですが、こうした医学的にも過剰な受診を続け、指導しても改善につながらないケースについて、例えば、その費用について一定の自己負担を求める措置など、実効性ある改善策を検討すべきと考えます。また、医療機関に対する指導の徹底も大事だと考えております。

15ページは、後発医薬品の使用促進でございます。医療扶助については、29年央には使用割合を75%以上にするという、一般の場合に比べて若干高い目標が掲げられております。右上の円グラフは、一般名処方が行われた医薬品、すなわち医師が後発品でもよいとしたにもかかわらず後発品の処方が行われなかった理由を調査したものでございます。患者が先発品を希望したからというのが67.2%と大宗を占める結果が出ております。こうしたことから、改革の方向性にある通り、医師等が後発品の使用が可能と判断し、自治体が指導を行ってもなお患者本人の意向により先発品を使用する場合には、例えば、一定の自己負担を求めるなど、実効性ある改善策を検討すべきと考えております。また、後発医薬品の使用割合の地域差が大きなものとなっておりまして、最大と最低で1.4倍以上の格差がございます。各自治体で関係者と連携して後発医薬品の使用促進に取り組む必要があると考えております。

16ページは、不適正事案への対応でございます。生活保護制度が適切に運営され、国民から信頼されるものになっていく必要があります。右側で紹介しておりますが、一例として、高額のC型肝炎薬を医療扶助により無料で入手し、それを転売した事案の報道を紹介してございます。こうした事案も踏まえ、引き続き実効性ある改善策を図るべきと考えております。

生活保護の最後が17ページでございまして、就労促進に向けた取組でございます。雇用情勢の好転にもかかわらず、相当数働ける者が含まれると見られる「その他の世帯数」は、リーマンショック前と比べて高どまりをしております。この「その他の世帯」とは、高齢者世帯でも、母子世帯でも、傷病・障害者世帯でもないという意味で、「その他の世帯」と呼んでいるものですが、それに属する者の年齢構成を見ると、20代〜50代の者が半分以上を占めています。こうしたことから、改革の方向性ですが、まずは受給者に対する就労支援を行うことが大事ですが、その上で、正当な理由なく就労に向けた取組を拒む受給者に対して、実効性ある方策を講ずることができるよう検討すべきと考えております。

続きまして19ページが雇用に関する改革工程表の指摘事項でございます。当面の国庫負担の在り方について検討することになっておりました。

20ページにあります通り、完全失業率が21年ぶりの低水準となっておりまして、失業給付額も21年度と比較して半減しております。雇用保険については、8月2日にとりまとめられた経済対策において見直しの方針が決定されております。今回記載しています改革の方向性においては、経済対策で決定されている見直しの方針を記載してございます。

続いて、障害についてご説明をいたします。まず23ページでございますが、障害保健福祉関係予算の概要を説明しております。左の円グラフにある通り、28年度予算で国費ベースで1.6兆円余り、うち約6割、1兆円ほどが「自立支援給付」となっております。真ん中の円グラフが、これは事業費ベースですが、その「自立支援給付」の中身でございまして、生活介護や就労支援などで構成されております。「自立支援給付」では、希望する方が市町村に申請し、市町村が障害区分の認定と支給の要否の決定を行うことになってございます。この自立支援給付においては、右のグラフにあります通り、近年急速に利用者・事業者数が増加しておりまして、特に知的障害者や精神障害者の伸びが著しくなっております。障害については、改革工程表には入っていませんけれども、相当の規模となっており、また、近年大幅に伸びております。この年末頃までに30年度からの次期障害福祉計画作成に際しての基本指針を策定することになっており、30年度には報酬改定も予定されております。 以下、その際に取り組むべき具体的な指摘を行ってまいります。まず24ページですが、障害者支援予算の特徴を分析してございます。障害者支援予算はこの10年間で約2倍近く増加しておりまして、毎年の伸び率も社会保障関係費全体の伸びの2倍の9%になってございます。真ん中の表にある通り、この増加のうち高齢化によって説明できるのは25.5%のうち4.9%、5分の1程度にすぎません。この点が年金・医療等のその他の社会保障関係費と大きく異なっている点です。

もう一つの特徴が右のグラフにありますけれども、この分野では利用者負担がほとんどないため、その分、供給サイドによりサービス供給の増加が起こりやすい構造がございます。そのため、供給サイドの問題は医療・介護についても指摘されているところでございますが、障害支援においては、医療・介護にも増して支給決定を行う市町村の責任・役割が大事になってまいります。こうしたことから、改革の方向性では、供給サイドの要因にも留意しつつ、分析・実態把握を行い、基本指針や報酬改定に反映すべきとしてございます。

25ページにお進みください。利用者負担が少ないため、サービスの供給量が多くなりやすい構造があるわけですから、利用者のニーズの把握が大事になってまいりますが、実態把握は十分とは言えません。例えば、厚生労働省が包括的にマクロで需要を把握するための調査として、「生活のしづらさ調査」といったものが行われておりますが、これは5年に1回の調査ですし、実態の把握には十分とは言えません。例えば、表の障害者手帳保持者サンプル総数3,971人となっているうち、利用したいが利用できない者は82名、2.1%にとどまりまして、さほど満たされていない需要があるようには見えないわけですけれども、実際には利用者数が大幅に伸びてきたことは先ほど見た通りです。

4つ目のマルでございますが、ミクロの個々の利用者ベースではサービス等利用計画案を作成することになっておりまして、27年4月から支援の全例について作成が義務づけられております。これは支援の的確性を担保するためのものではございますが、この計画の作成において事業者からの中立性が確保されないと、結局供給サイドからサービス供給量が決まる、こうしたことが発生しがちになります。改革の方向性では、支給決定を行う市町村がサービスの必要性を精査すべき、障害者のニーズの見極めに市町村が主体的にかかわるべきとしております。

26ページは、先ほど申し上げたサービスと利用計画の作成の事務フローでございまして、計画相談事業者の中立性、更には市町村の役割が大事だということでございまして、自己負担がほとんどない分野ですので、支給決定を行う市町村の役割は大事でございます。

続いて27ページでございますが、サービス増が起こりやすい制度的な要因を指摘してございます。左のサービス増に関係し得る要因を見ていただきますと、左に総費用伸び率とありまして、この3年間の伸び率が高い事業から縦に並べてございます。一番上の就労継続支援A型では、3年間で2.7倍に増えたことになります。支援区分平均を見ていただきますと、支援区分というのは、必要度の低い方から1〜6までで、中には支援区分がなくても受給できるサービスもございますが、その支援区分が低い、あるいは支援区分がない方が受けているサービスほど伸びていることがわかります。また、利用期限のない、つまり、いつまでも利用し続けられるサービスほど伸びていることが見てとれます。総じて言えば、軽度の方が無期限に利用できるサービスが伸びていることになります。軽度の方ほど潜在的な対象人数が多くいらっしゃいますので、事業者としては、ここにアプローチすることが合理的になるわけでございます。

また、右の参考にあります通り、障害福祉施設は他の分野の施設に比べまして利益率の高い事業となってございます。こうしたことから、改革の方向性では、支援区分不要のサービスについて、支援の必要性を図る基準が必要なこと、利用期限のないサービスについては利用者が固定化しない仕組みが必要ではないかとしてございます。また、事業者への報酬についても、適切な水準にすべきと考えます。

最後に28ページで書いてあるのは、報酬設定で事業者に適切なインセンティブを与え、より質の高いサービスの提供につなげていくことが大事ということでございます。例えば、就労継続支援という障害者の方が工賃を得ながら一定の生産活動を行うサービスがあります。このサービスでは、左上の図にある通り、事業者は仕事を請け負った委託会社から1の対価を受け取りまして、その中から費用や障害者の方々への工賃を支払いますが、これに加えて3の給付を国や自治体から受け取ることができます。「確実に高い収益が上げられる報酬体系」に書いてある通り、3の給付により、指導員1人当たり最大月120万円もの収益が上げられるようになっております。事業者から見れば、障害者の方々が一般就労に移行せず施設にとどまっていただくことにメリットがある報酬体系になっており、障害者の方の潜在能力の開発、自立の機会を広げるサービスとすべく改善の余地があると考えます。障害者の賃金もA型の月額平均で平成18年の11.3万円から、26年には6.6万円と下がってきております。こうしたことから、改革の方向性にある通り、障害者の賃金向上や一般就労に向けた支援に取り組む事業者を報いるような報酬体系に見直すべきと考えます。不適切な事案も出ているようですので、関係機関の指導・モニタリングも強化する必要があります。

障害福祉については以上でございます。

〔 阿久澤主計官 〕 それでは続きまして、医療提供体制についてご説明いたします。厚生労働第一主計官の阿久澤でございます。よろしくお願いいたします。

資料に沿いましてご説明させていただきます。まず、30から31ページにつきましては、前回の社会保障の回においてご説明させていただきました、医療・介護制度の視点等についての資料になっておりますが、こちらの4つの視点のうち、本日は、この高齢化の進展を踏まえた医療・介護提供体制の確保に関してご説明させていただきます。具体的には、31ページにあります赤字で示した検討項目についてであります。

それでは、資料32ページをお開きください。社会保障制度改革国民会議報告書の抜粋となっておりますけれども、高齢化の進展によりまして、疾病構造の変化などを踏まえ、これまでの医療提供体制を見直していく必要性が述べられております。ここで示されております地域完結型の医療に向けまして、医療の適切な機能分化を進めるとともに、医療から介護までの提供体制間のネットワークを構築していく必要があると考えております。

続きまして33ページでありますが、我が国の医療提供体制の特徴を示したものであります。まず、人口1,000人当たりの総病床数をご覧いただきますと、諸外国に比べて非常に多くなっていることがお分かりいただけるかと思います。このため、医師数や看護師数は、人口当たりで見ると諸外国とさほど遜色ないわけでございますが、病床当たりで見ますと手薄になってしまっているといった問題が生じております。また、平均在院日数も諸外国と比べまして長くなっております。その上で、右下の図を見ていただきますと、病床数と年齢調整後の入院医療費との間には高い正の相関関係があることがお分かりいただけるかと思います。したがいまして、この病床数をどのようにコントロールし、機能分化を進めていくのかということが、医療費の抑制という観点からも重要な論点になってくるわけであります。

次の34ページをお開きください。医療・介護提供体制や医療費適正化計画に係る各計画の策定スケジュールを示したものであります。この医療計画、介護保険事業計画、それから、医療費適正化計画、この3つの計画は、ともに29年度までに都道府県や市町村において策定作業を終え、30年度から一斉に新計画がスタートする予定になっております。

35から36ページでございますが、こちらは改革工程表における医療提供体制に関する改革項目をまとめたものであります。各項目につきまして、順次資料に沿って説明させていただきます。

まず37ページであります。これは地域医療構想に沿った医療提供体制及びそれに向けた病床機能報告や在宅医療の受け皿整備についてであります。まず、地域医療構想では、高度急性期、急性期、回復期、慢性期という4つの機能に病床を機能分化し、患者の状態に沿って適切に連携をしていくといった医療提供体制に見直すことにしております。また、図の左上を見ていただくと、2025年度の必要病床数につきましては、機能分化等をしないまま高齢化を折り込んだ場合には、152万床程度を必要な病床数と見込んだものを、これを適切な機能分化を図った場合には、115万〜119万床程度となることが見込まれております。一方、こうした機能分化によりまして、新たに約30万人程度の方に対しましては、在宅医療等で対応していく必要が生じてまいります。なお、この4つの機能別の病床数につきましては、数は資料にある通りですけれども、この機能別のあるべき病床数から見ますと、現在の提供体制は、急性期は過剰になっておりまして、回復期が不足している、そして、慢性期は過剰であるといったことが見込まれております。したがいまして、こういった形で病床を見直していく必要があるわけですけれども、それに向けて現在、各都道府県で地域医療構想を策定しているわけですが、この構想の着実な実現に向けまして、まずはその進捗をきちんとチェックしていくことが必要であります。その前提となりますのが病床機能報告制度でございますが、これにつきまして、現在、病床機能を選択する際の判定基準はやや定性的なものになっておりまして、そのため、各医療機関による報告内容はやや客観性に欠けるということで、進捗を適切にチェックしていくことにはやや不十分な状況になっております。しかしながら、今年度からレセプトに病棟のコードが付されることになりましたので、この医療機能報告における病棟ごとの診療内容がひもづくことになります。したがいまして、このデータを分析することによって、この4つの病床機能ごとの定量的な基準も設定可能になると考えます。このため、病棟ごとの診療行為についてきちんと分析をして、地域医療構想の病床機能ごとの定量的な基準を次期病床機能報告時までに明確化した上で、KPIに沿って病床再編の進捗管理を行うべきであると考えます。

また、地域医療構想の実現によって、新たに在宅医療で対応することになる患者に対応する介護施設だとか、高齢者住宅などの必要な受け皿につきましても、各地域において計画的に整備していく必要がございます。こうした在宅医療の受け皿の在り方につきましても、都道府県や市町村において検討を進め、医療や介護に係る諸計画に適切に反映させていくべきだと考えます。

続きまして39ページでございます。こちらは地域医療介護総合確保基金についてでございます。当該基金につきましては、病床の機能分化・連携及び在宅医療の提供、それから、医療従事者の確保に関する事業に充てることにされておりますけれども、骨太の方針2015などにおきまして、特に急務の課題であります「病床の機能分化・連携」に重点的な配分を行う方針が定められております。この病床機能分化・連携への交付額はご覧いただけますように増加してきておりますものの、その中にはICTに係る基盤整備など様々な事業が加えられておりまして、病床機能の転換などに直接資する施設整備に充てられたものはごく一部にとどまるわけであります。これまでは地域医療構想がされていなかったということもありますが、これからは、地域医療構想が今年度中に全都道府県で策定されることも踏まえますと、今後更に病床機能の転換に直接資するものに重点化させるべきであると考えております。このため、具体的にどのような事業に執行されているのかを明らかにした上で、各都道府県における基金の活用が病床の機能分化・連携につながっているのか検証・評価をし、次年度以降の交付決定に反映させるなど、基金の趣旨・目的を十分に踏まえた執行がなされる仕組みとしていくべきである、このように考えております。

続きまして40ページでございます。病床再編や地域差是正に向けた都道府県の体制や権限についてであります。まず、地域医療構想の実現に向けた手段といたしまして、都道府県は、公的医療機関等に対しましては、不足している機能に係る医療を提供することの指示や、また、過剰な医療機能に転換しようとする病院に対する転換中止の命令などを行うことができますが、民間医療機関に対しましては要請のみでありまして、命令等は行えません。今後、実効性ある病床再編を行っていくためには、例えば、保険医療機関の指定などに当たりまして、民間病院に対する他施設への転換命令を付与するなど、医療保険上の指定に係る都道府県の権限を一層強化すべきではないか、このように考えております。

また、後から述べますけれども、医療費の地域差といった問題がありまして、その是正のための有力な手段の1つとして、高齢者医療確保法の第14条がございます。この規定に基づきまして、厚生労働大臣は、医療費適正化のために必要な場合、都道府県との協議を経て、他の都道府県と異なる診療報酬を設定できるとなっているのですが、これまでに実施例はありませんで、制度の詳細についての検討も進んでおりません。この高齢者医療確保法第14条を必要に応じて活用できるように、実施に当たっての課題を分析するとともに、国において運用に係るガイドライン等を策定すべきであると考えております。

続きまして41ページの医療計画の策定についてであります。30年度からの次期医療計画におきましては、先ほどご説明しました地域医療構想による将来における機能別の必要病床量が示されるとともに、現行の基準病床制度に基づく基準病床数が算定されたことになります。このため、医療計画における基準病床数につきましては、一般病床や療養病床ともに平均在院日数の設定も含めまして、地域医療構想で示された病床の機能分化・連携の取組と整合的なものとしていくべきであると考えております。

続きまして42ページをご覧ください。療養病床の効率的なサービス提供体制への転換についてでございます。療養病床につきましては、平成18年に介護療養病床の廃止の法改正などが行われまして、平成24年度に施行されたのですが、経過措置によって廃止期限が延長されました。そして、法改正から現在まで約10年間経過しているわけでございますが、その期限が平成29年度末に予定されていることを踏まえまして、現在、厚生労働省の審議会において、43ページにあるような新たなサービス提供体制の具体化に向けた議論が進められております。介護療養病床につきましては、法律の規定どおり、29年度末に廃止し、現在よりも人員配置の緩和された効率的な受け皿に転換していくべきだと考えておりまして、それに向けて、この受け皿の具体的な人員基準だとか報酬等の検討を進める必要があると考えております。

また、25対1の医療療養病床につきましても、診療報酬の在り方等を見直しまして、患者の状態像に応じ新たなサービス提供類型などへの転換を進めるべきであると考えております。

44ページは、医療従事者、特に医師の需給の在り方についてでございます。特定の地域や診療科における医師の不足があるといった指摘も背景に、平成20年度以降、医学部の定員を大幅に増員するとともに、勤務地や診療科を医師が自由に選べる自主性を前提とした偏在対策を実施してきたわけでございます。まずは今後の医師の需給についてでございますけれども、この図でも見て分かる通り、マクロで見れば、2030年過ぎには均衡し、その後は医師が過剰になることが見込まれております。一方で偏在の問題ですけれども、地域における医師不足や、診療科偏在はなお根強いといったものがございます。こうした中、まずはこれまで増員してきた医学部の定員につきましては、現実的な需給の見通しなども踏まえた精査、見直しを進めていくべきだと思います。あわせて、マクロな医師数の増加が地域や診療科による医師不足の解消につながるようにしていく必要があるのですが、そのようにするためには、例えば、特定地域や診療科での診療に従事することを医療機関管理者の要件とすることや、保険医の配置や定数の設定など、医師の配置等に係る規制も含めた実効的な偏在是正策を検討していく必要があるだろうと考えております。

続きまして45ページでございます。医療費適正化計画についてでございます。次期医療費適正化計画に向けた国の基本方針では、この図にありますけれども、外来医療費につきましては、適正化の取組及び適正価格が示されていたわけですが、この骨太2016などで目指すところとされていた地域差半減には届いておらず、十分なものになっていないわけであります。このため、適正化の取組については、さらなる検討を進めて、都道府県の計画策定等に反映できるようにしていく必要があると考えます。

その検討に当たりましては、47ページをご覧いただければと思いますけれども、疾患別、診療行為別に見ても、実は大きな地域差があることがお分かりいただけるかと思います。これまでは医療費総額自体をお見せしていましたが、診療行為ごとに見ても、47ページにあります通り大きな地域差があります。

診療行為ごとにこのような大きな地域差がありますので、これからの地域差是正に向けては、従来の全国一律の取組を広げていくだけではなく、新たに各地域の特性や実態に応じた地域ごとの是正策も検討していく必要があると思っております。このため、医療費の地域差半減に向けては、従来行ってきたような、既に一定の広がりを持つ予防等の取組を横展開するアプローチに加えまして、NDBなどで明らかとなる疾病別や診療行為別の医療費などの地域差を「見える化」し、医療関係者相互や都道府県における検証・検討につなげ、また、都道府県等がその是正を図る際に取り得る手段を整備するとともに、地域差是正に取り組んだ都道府県へのインセンティブ措置を導入する、こういったことなどについて速やかに検討をし、都道府県における医療費適正化計画に活用できるようにしていくべきである、このように考えております。

最後になりますけれども、48ページでございます。医療費適正化に向けた保険者へのインセンティブの強化についてであります。やはり医療費適正化に向けまして、保険者による様々な適正化努力を促していくことが重要であると考えております。このため、資料の右側で示した取組、例えばですけれども、特定健診や特定保健指導の実施率や、糖尿病等の重症化予防の取組の実施状況、また、後発医薬品の使用促進に関する取組の実施状況、こういったものなどを指標といたしまして、保険者へのインセンティブ措置を講ずることとしております。具体的には、資料の左側にありますけれども、平成30年度から新たに保険者グループごとにインセンティブ制度を導入することとしておりまして、健保組合、共済につきましては、後期高齢者支援金の加算・減算制度を通じまして、また、国保につきましては、保険者努力支援制度を通じましてインセンティブ措置を講ずることとしております。なお、国保につきましては、それに先立ちまして、平成28年度から特別調整交付金の一部を活用し前倒し実施をしているところであります。平成30年度からの新たな制度では、インセンティブ措置が一層強化されるように、メリハリある仕組みを構築すべきだと考えますし、その際、保険者努力制度につきましては、医療費適正化計画の進捗評価を適切に反映させる仕組みとすべきである、このように考えるところであります。

私からは以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、ただいまのご説明に対して、どなたからでも、ご意見、ご質問、よろしくお願いいたします。

では、宮武委員、岡本委員、加藤委員、お願いします。

〔 宮武委員 〕 ありがとうございます。年金と生活保護について簡潔に自分の意見を申し上げます。

最初に4ページの年金受給資格期間を25年から10年に短縮すること、これは国会でもう既に成立が確実になっております。ただ、なぜ10年に短縮するのか。例えば、アメリカは10年間、ドイツは5年、フランスは期間がないことと比べて、日本は不当に長い。あるいは24年11カ月保険料を納めたのに、1カ月足らないだけで年金ゼロはひどい、このような理由で10年に短縮されるわけですが、外国との比較というのは、まず、なぜ比較するのか理由が分からないわけです。他の国々は国民皆年金ではございませんので、失業するなり倒産した時には年金制度から脱退して、そして、再就職すればまた入るという、出入り自由な制度なわけです。日本の場合は、そうではなく、20歳から60歳の誕生日直前まで、40年間加入が義務づけられている。それでありますから、例えば、勤め人が失業して厚生年金から脱落しても国民年金に入らなければいけない、そのために免除制度を設けているわけでございまして、免除の申請をすれば25年間の受給資格期間というのはそう難しいわけではなく、クリアできるわけであります。

今回10年に改めたことで、約40万人が初めて年金を受け取られる。その中には、当然ながら、十分に収入があって保険料が払えるのに払わなかった人も含まれている。一種の徳政令ですから、それは目をつむるにしても、将来を考えた時に保険料の徴収の段階で、10年納めたからもう俺は払わないと言われた時に、督促が非常に難しくなる、現場はそれを非常に恐れているわけであります。確かに無年金者は減りますけれども、低年金者のほうが増えてくるおそれが私は極めて強いと思います。しかも、その低年金者に対して消費税率を10%へ引き上げた時点で、年金生活者給付金によって、それら低年金者を中心にして公費で年金に上積みをすることになりますので、言ってみればマッチポンプのように低年金者を増やしておいて、そこに公費をつぎ込むことにならないかということが心配です。

この段階で申し上げたいことは、現場での徴収体制をもう一度強化することを財審としてもご提言なさったらいかがかと思います。

次のページでございますが、5ページ目、年金の支給開始年齢の引上げについては、私も意見を何回か申し上げましたので、簡潔にいたしますが、これまでは年金の支給開始年齢を引き上げて、それによって浮いた財源は、主には保険料を引き上げることを控えたり、あるいは保険料の引上げ時期を延ばしたりということで、直接的な財政効果があったわけであります。しかし、現在は、保険は固定することになっています。来年度、厚生年金は18.3%、これをずっと固定したままということになりますので、保険料には影響いたしません。基本的に浮いた財源は各制度に広く薄く配分され、若干の給付水準を引き上げる効果はあると思います。ただし、世代ごとに見た場合に、より年配の人たちは受給開始年齢の引上げには全く無関係で、メリットだけを享受し、より若い世代は、受給開始年齢を先延ばしされた上に、長い間マクロ経済スライドで給付水準を下げられるということで、あまりメリットがないわけです。世代間の公平性という意味においても、このやり方はどう考えるべきか、検討される必要があると思います。例えば、スウェーデンにおいては、年金の保険料を固定していって、自動的な給付調整をしておりますので、比べるのであれば、むしろスウェーデンのような国と比べて、我が国がどのような進路をとるべきかということを考えたほうがいいと思います。ちなみに、スウェーデンは、61歳以降は自由に個々人が受給開始年齢を選べるという仕組みにしております。私はそのほうが戦略的ではないかと思っております。

6ページ目でございますが、高所得者の年金給付の在り方について、年齢が高い方でも収入があれば基礎年金を減額する、という。しかし、保険料を払って、その見返りに給付を受けるという社会保険の原則から言えば、たまたま努力をして高年齢になっても所得が高い、あるいは幸運な方かもしれませんが、そういった方からペナルティのような形で年金を減額するのは本筋なのかどうか。むしろ、この資料の下に書いてございますように、公的年金等の控除をもっと厳しくして、年金課税の在り方を見直して、応分の税の負担をしてもらうのが、本来の在り方ではないかと思っております。

それから、生活保護についても1点のみ申し上げます。この資料で11ページ目でございます、母子世帯です。母と子2人の所帯が、生活扶助水準が月18万4,000円、一般世帯と比べて高いのではないかという問題意識でしょう。ただ、例えば、母が35歳、子供が10歳と7歳で、母親が元気で、子供たちも元気で過ごしている家庭ではなくて、働いていないわけですから、母親はおそらく病気や障害を抱えている、あるいは子供が病気や障害を抱えていて働けないとか、様々な生活困窮の状況にあるのだと思います。あるいはDV、家庭内暴力で逃げ回っているのかもしれません。当然ながら預貯金はゼロでありますし、更に親族からの支援もない、そのような家庭実像を考えると、単純に金額だけで言えるかどうかは勘案していただきたいと思います。

以上であります。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、続いて岡本委員。

〔 岡本委員 〕 ありがとうございます。私からは意見と質問を1点ずつお願いいたします。

まず、20ページの雇用保険制度の見直しについてであります。右側の失業給付支出額の推移のグラフがありますが、平成21年からずっと支出額が減ってきており、将来どうなるかといえば、既に完全雇用状態であるということと、更に今後人手不足が相当続くのではないかと思うと、支出額はそれほど伸びない、むしろ減るのだと思います。そういった中で、この下の雇用保険積立金の推移のグラフを見ると、相当の積立金がありますから、左下にありますように、雇用保険料あるいは国庫負担の時限的な引下げには大賛成でありまして、ぜひやっていただきたいと思います。

それを行っていく場合のポイントですが、この雇用保険積立金というのを幾らぐらい用意したらいいのかということです。例えば、現在は6.4兆円ありますが、3兆円程度でいいのではないかということになれば、余分な3兆円を減らしていくため将来に向けて計画的に徐々に落としていくなど、積立金のゴールを見ていかなければいけない。

それからもう一つは、国庫負担割合と保険料率の関係をどのように見るかです。国庫負担割合は、当然に減らしたらいいと思いますけれども、保険料率についても、減らしていかなければならない。実際に1.0から0.8に減らしているように見えますが、実は企業負担については、この減った部分については、厚生年金保険料に上乗せして拠出する、要するに、アベノミクス新第3の矢に関係する企業主導型の保育事業の財源や、子ども・子育ての財源などに拠出しておりますので、実質的にはここについては1.0と同じような状況だということでございます。したがいまして、そのような制約のない形で実質的な保険料率を落としていって、企業における社会保険料の負担が少しでも減るよう、こちらについてもぜひ後押しをしてほしいと思っております。

それからもう一点は質問で、34ページです。計画策定を地方の方に振り向けていくというのは非常にいいことだと思いますが、30年度からは、医療計画、あるいは介護保険事業計画が同時にスタートします。一方で、社会保障関係費についてどうするかと言うと、3年間で1兆5,000億円の伸びにとどめるということがありまして、28年度は診療報酬や薬価の改定で何とか5,000億円の伸びにとどめました。29年度は大変だという話をしていますが、その後の30年度を考えた時に、今まで言ってきた1兆5,000億円の伸びにとどめるという話と、30年度からスタートする医療計画、あるいは介護保険事業計画がどのように関係しているのか、また、これによって更に抑制することができるのか、その辺について、質問させていただきます。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、2点目のご質問に対して事務局お願いします。

〔 阿久澤主計官 〕 まず、歳出の改革の目安、社会保障関係費については1.5兆円ということ、これにつきましては前回の審議でもご説明しましたけれども、目安におさめるべく様々な取組を行っていく必要があると思っておりまして、昨年度は実質5,000億円ということでありましたが、29年度も、今度は診療報酬・薬価改定はありませんけれども、一方で改革工程表で示された各項目を実現することによって5,000億円の伸びにおさめることを目指していきたいということであります。

また、当然ですけれども、30年度に向けても、3ヵ年の最後の年でありますが、きちんと目安におさまるような取組、この年は両改定なども行われますので、そういったことも踏まえながら行っていくことにしています。

一方、30年度からスタートするこの各種計画につきましては、30年度の報酬改定は29年度末あたりに議論されるわけでして、それ以前に、例えば医療計画であれば、先ほど申し上げたように、地域医療構想なども踏まえながら策定していくことになりますし、介護につきましては、先ほど言った介護報酬の改定も踏まえて、3年間の保険料がどの程度になるかという議論を見通しながら計画を定めていくことになると認識しております。

〔 吉川分科会長 〕 では、続いて、加藤委員お願いします。

〔 加藤委員 〕 ありがとうございます。4点ほどございます。まず年金について、5ページ、宮武委員の論点とも絡んでくるのですが、少し逆の話になるかもしれません。例えば、給付開始年齢が日本の場合は65歳で、諸外国はまだ67〜68歳ということで、これだけ平均寿命の長い日本がなぜこれだけ短いかと言えば、一般的に言うと、今後100年間の収入がある程度分かっているから可能なのだという議論を、例えば厚生労働省等々で伺うことが多いわけです。しかし、財政検証等を見ていきますと、これからの年金財政は、賃金上昇率なりインフレ率なり、相当そういったものに大きく依存して決まってくるところが多く、非常に不確実でもあります。そういうことを考えますと、今後100年間収入がほぼ決まっているし、だから大丈夫だということではなく、やはりそういった不確実性を考えた時には、67、68、あるいは70という形での給付開始年齢を考えていくべきではないかと思います。

もう一つ、6ページの高所得者に対する年金給付の在り方について、国庫負担だから半分のところだけ何とか支給停止をするということなのかもしれないですが、実際、社会保険と言っても、払っている保険料と、もらう年金給付額に1対1の関係があるわけではありません。その意味で言えば、国庫負担以外の保険料の負担の部分について、別にこれを聖域視する必要はなく、そこにも考えていく必要があるだろうと。全くゼロというわけにはいかないのかもしれませんが、保険料負担のところについても、ある程度支給の見直しも考えていくべきではないかと思います。

3点目が生活保護についてでございます。14ページにありますように、例えば、医療扶助費の割合が非常に大きいと。医師誘発需要ではないのですが、医療機関側にも大きな責任があるはずであります。その意味で言えば、医療機関側の中で、特に医療扶助に依存しているような施設も相当あると伺っていますので、その点についてはきちんと調べていく必要があるのではないかと思います。

最後です、37ページの地域医療構想の件ですが、この地域医療構想の中で、その機能別に病床を分担して見ていく。これは二次医療圏ごとにやっていくということになりますので、少し危惧しているのは、このようなことをやった時に慢性期の患者の追い出しになってしまうのではないだろうか。例えば、それを引き受ける地域は地域包括ケア等ございますが、これは中学校区を基本的にやっているところで、そういったところも実際に病床を分担して、そして、その後の効率的な病床の分担になった時に、地域で受け持つ、あるいは在宅で受け持つ患者のことを考えて整合的な政策を推進していく必要があるのではないかと考えています。

以上であります。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、続いて、老川委員、伊藤委員、田近委員、お願いします。

〔 老川委員 〕 どうもありがとうございました。私は生活保護の就労支援のところ、ページで言うと17ページです、これは非常に大事なことだと思います。働けるのに働かないで生活保護を受けておられるという状態は、本人にとっても、国全体にとっても非常にもったいない話なので、ぜひ、ここにあるように、実効性ある方策を講じてほしいのですが、どういう方法があるのか。例えば、具体的に考えているということがもしあれば、教えていただきたい。想像するに、何時間か働いて所得が生じると、その分、生活保護を打ち切られてしまう。それだったら、働かないでお金もらっていたほうがいいやと、これが実態なのではないかと思うので、そうだとすれば、働いたほうが自分の得になるのだというインセンティブを与える措置を何か考えたほうが、実効性が上がるのではないかと考えております。何かそこら辺お考えになっていることがあれば教えていただきたいと思います。

〔 廣光主計官 〕 改革の方向性に書いてありますけれども、就労支援の取組を徹底すべきと書いた上で、なお、就労に向けた取組を拒む受給者に対して実効性ある方策と書いていますので、やはり就労支援の取組が大事だと思っております。具体的には、今申し上げたインセンティブの関係で申しますと、勤労控除、つまり、働いた時に入ってくる収入を控除できる仕組みがありまして、それを増額するという取組もされています。インセンティブづけについてはこれまでも進んできていますし、今後も様々な状況も見ながら議論を進めていくものだと思います。

それから、生活保護から脱却した後に、就労自立支援金を受け取れる制度が26年7月から施行されておりまして、生活保護から出た後のテイクオフの期間の生活をしっかり支える制度もできています。それから、ハローワークとしっかり連携するということもやっておりまして、いろいろと組み合わせながら、できるだけ就労に向かっていただいて、自立に向かっていただく取組をやっているのが実情でございます。こういった議論はこれからもされていくのではないかと思っておりまして、そのあたりは注視していきたいと思っております。

その上で、なおも就労に向けた取組を拒む受給者については、右の円グラフのほうで、「その他の世帯」における受給期間別の保護廃止世帯数割合と書いてありますけれども、これは端的に申し上げると、生活保護に入ってから短い期間の方は比較的出てきやすいのですけれども、長く生活保護の中にいると、なかなか出ていかれないといったことがあるようでありまして、そういった方々について、どういった形で就労に向けて抱き起こすか。更に抱き起こしがなかなか難しい場合にはどういった措置をとり得るのかについて検討しなければいけないという問題意識を持っていまして、具体的になどのような措置がよいかについては、来年の今ごろ詰めた議論をしていると思いますので、そこでまたよくご相談してまいりたいと思っています。

〔 吉川分科会長 〕 では続いて伊藤委員、お願いします。

〔 伊藤委員 〕 ありがとうございます。1点目は、高額所得者に対する基礎年金の減額措置の話ですけれども、先ほどの加藤委員と同じような考え方で、長期的な持続可能性という視点からすると、一定年収を超えた場合には、国庫負担相当額程度まで基礎年金額を減額していくのはやむを得ないのではないか。つまり、ここにある論点に賛成でございます。

それから2点目は、これも今までお話に出ましたけれども、年金の受給開始年齢の引上げであります。かつて60歳から65歳への開始年齢の引上げを決めた1994年からちょうど21年ほど経っていますけれども、その後の平均余命を見ると、男女とも約3歳程度延びています。そのようなことを考えると、2年程度開始年齢を引き上げるというのもやむを得ないのかなと。ただし、開始年齢を65歳まで引き上げた時は、我々企業は、それに対応して60歳定年制だったのを、その後65歳まで再雇用することなどをやってきたわけですけれども、一方で、ここで2年また引き上げるのであれば、そのようなことも考えないと仕方がないという部分が出てきますから、それも含めてやっていかざるを得ないのではないかと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、田近委員。

〔 田近委員 〕 お手元の資料の34ページが本日主計官から説明された一番大切な部分の1つだと思いますけれども、医療・介護提供体制の見直し、医療費適正化に向けたスケジュール、私の議論のポイントは、このスケジュールと、我々が議論している財政健全化の道筋とどう整合的なのかということです。既に本日も主計官から説明がありましたけれども、我々もこの場でずっと議論して、あるいは我々の土台というのは、骨太2015の経済・財政再生計画にあることは間違いないわけです。先ほども阿久澤主計官がご説明になりましたけれども、そこでの社会保障のゴールは2つあって、2013、2014、2015の社会保障関係費の伸びが1.5兆円程度、毎年5,000億円程度なので、それをその次の2016、2017、2018に向けて維持していくべきだ、何遍もこれは我々議論しています。しかし、その2020年に向けては、社会保障関係費の伸びを高齢化増加分と、上がるであろう消費税の引上げ部分で充当するようにしなさいと。それが我々この財審の議論の根本にある財政健全化に向かっての社会保障の関連部分です。

さて、この34ページのスケジュールがどうなっているのか。私の意見は、このスケジュールをつくる以上、それは財政健全化計画と整合的でないとおかしいだろうと。その計画自身がどうつくられているか。計画自身に盾突くという気持ちはないのですけれども、私自身も多少そのような委員会にも出て計画も見ていますけれども、簡単に言うと、医療計画というのがあって、主計官ご説明のように、今までの一般病棟と療養病床を機能別に分けていこうという大変重要な取組だと思います。それに基づいて、医療費適正化計画が組まれるわけです。一番下をご覧いただくと、都道府県別に医療費適正化計画が策定され、地域医療構想に基づく病床の分化、地域差半減に向けた適正化の取組等が行われる。

さて、私の議論のポイントは、このようにして医療費適正化計画がつくられる、それはまさに我々が何度も聞いた44の工程表を反映したものでなければならない。そうすると、我々が期待すべきものは、ここで議論してきた44の項目が正しく実施されれば、それが医療費に反映されて、それが経済・財政健全化プログラムの実現に資するだろうと。つまり、この医療費適正化プログラムと財政健全化プログラムは整合的でなければならないと私は思いますけれども、実はそうではなく、医療費適正化は適正化でやっていて、財政健全化は健全化でやっている。

私の考えを要約させていただくと、本日ここで示された医療費適正化計画と財政健全化プログラムは整合的になるように医療費適正化計画をつくる、正していくべきではないか。これが財審の骨太の役割の1つではないかと思うのですけれども。意見というより提案です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、続けて、増田委員、遠藤委員、田中委員、お願いします。

〔 増田委員 〕 私も後のほうの地域医療構想と医療提供体制の話と、それから、医療費適正化計画の話なのですが、今、地域医療構想、たしか二十数県もうできていて、あと残りも今年度中に策定されるということなのですが。こうした地域医療構想に基づいて、医療提供体制をこれから切りかえていくだとか、それから、肝心な医療費の適正化計画、地域差半減がきちんと正しい形で行われて、実効性あるものにつなげていかなければいけない。そのために1つは、都道府県の役割、責任をきちんと明確にする。それから、それに必要な権限も強化して、計画自体を実効あるものにしていく。本日主計官からお話のあった改革の方向性は適切だと私は思うので、それを確実に実行していくことだと思うのですが、やはり懸念されるのは、地域医療構想に沿って医療提供体制を切りかえていくということであっても、例えば、問題になった療養病床を新しい形の施設のほうに持っていく部分と、それから、在宅のほうに持っていく部分と分かれるわけですが、例えば、在宅のほうに持っていく部分について、実際にはその人たちの医療費がどのくらいになるかというあたりがまだ推計が示されていない。原因は、結局、厚生労働省の中で、医政局と老健局でその在宅の部分について医療で受けるのか、あるいは介護で受けるのかということが解決されていないがゆえに、こうした問題が生じていると思うのです。ですから、やはりそこの部分を早くはっきりさせて、その上で実効ある医療費適正化計画につなげていかなければいけないので、そうしないと、地域差半減もまだおぼつかないと私は思います。

それからあと、先般国のほうで示された医療費適正化の基本方針を見ていても、いろいろ手段を講じてもまだ地域差半減に届かないと言っているのは、もう少し都道府県で実効性ある計画につなげていくために、疾病別あるいは診療行為別の地域差の「見える化」、ここに書いている通り、それが今どんどん出てきてはいますけれども、更にそれを進めて、きちんと自分の県の位置づけが一番責任ある都道府県知事に分かるようしていく必要があるので、以前よりは大分よくなってきているとは思うのですが、こうした各種データをきちんと「見える化」して、それで、医療費適正化計画を実効あるものにしていく。引き続きそれに向けての努力を厚生労働省にも、それから、都道府県や自治体のほうにも促していく必要があると思います。これは意見ですので。

〔 遠藤委員 〕 ありがとうございます。今ちょうど増田委員がおっしゃっていた内容のところで私も質問しようと思ったのですが、もしかすると増田委員から既にご回答があったのかもしれません。在宅医療に回ること、もしくは新しい医療施設に入ることによって医療費の抑制効果はどのぐらいあるのかというところが分からないとすると、単なる病院を出ていってもらうということにおいて、医療費が削減されるということをもってのみ、医療費が抑制されるということになってしまうので、その入り繰りの部分、どのような見通しがあってこのような措置を促しているのか伺いたいと思いました。

懸念すべき問題、先ほど加藤委員もおっしゃっておられたのですが、このような場で申し上げてよいのか分かりませんけれども、慢性の患者さんで病院に入っておられる方に、ある種追い出しをかける、その問題点もあるのですけれども、今度、在宅として医療を請け負わせる側の期待として、そこを本来ならば納税者となってもらいたい女性のところに負荷を回すことは非常に問題があると思います。財政の面でも問題があると思いますし、いわゆる安倍首相の方針である、女性の活躍にも反するということがあります。その意味では、そことの整合性をきちんと図りながら進めていただきたいと思います。

また、地域の医療構想、地域ごとに考えさせて、また、権限を持たせることは非常によい取組だと思うのですが、今申し上げたような問題点を全体として整合性をとっていく中で、中央のコントロールのところもぜひ見逃さずに、よい全体像となるように、ご尽力をいただきたいと思っております。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 1点目は質問でしょうか。事務局からもしあれば。

〔 阿久澤主計官 〕 地域医療構想の全体像は、先ほどの資料の37ページにお示ししたものでありますが、おっしゃる通り、この構想では、約30万人程度の方が、従来慢性期病床に入られているような方々が在宅でということになっております。ただ、ご指摘のように、これが単なる追い出しになるというのでは計画としてはふさわしくない。ここにも書いてありますように、適切な受け皿というものをきちんとそろえていくことが大事でありまして、例えば、介護施設や、高齢者住宅など、そういったものの受け皿の整備とあわせてこれを実施していくことが大事だと思っております。

では、そういった形で、この計画を促した時に、在宅の医療費がどうなるのかというご質問でありますけれども、先ほど増田委員のお話もありましたけれども、今現在この受け皿を例えば介護施設でどの程度受け入れ、高齢者住宅でどの程度受け入れ、また、医療をどこで、どのような形で、必要な医療を受けるのかといった、受け皿の側の整備のイメージ、計画がまだできていないということで、そこの部分についての医療費がまだ見込めないという状態になっております。

ただ、いずれにしても、ある程度は在宅に、もしくは介護に移ることによって、全体としてのコストというのを、配置等の関係を工夫することで下がるようにしていかなければいけないと思っております。

それはどのようなことかと申し上げると、基本的に今は医療の必要度が低い方が、比較的医療の配置が高い施設に入っている、これを医療の必要度に応じた見直しをするということで、医療の配置を下げることができる。これによってコストをある程度抑えることができます。ただ、それはどの程度なのか。それは医療の状態像、あるいは、新しい施設の配置などはこれから詰めていくことになりますので、具体的な数字はまだありませんけれども、効率化していく方向であることは間違いないと。ただし、先ほど委員がおっしゃったように、それを受け皿の整備なしで半ば強制的に行ってしまった場合は、単なる追い出しになってしまう、このようなことが起きないように、きちんと受け皿の整備と同時に進めていくことが大事だと思っております。

〔 田中委員 〕 ありがとうございます。私は28ページに着目して、質問が1つと、コメントが1つになります。まず質問なのですけれども、28ページの上のところの2番目のマルですが、増加する就労支援の報酬体系ですけれども、要はあまり一般就労に移行せずに施設にとどまっているほど報酬が上がるというような、どうしてこのような報酬体系ができてしまうのか、その理由を教えていただきたい。

2番目はコメントになりますが、全体にこの議論を見ていると、事業者と障害を持った方たちの世界での議論になっているのですけれども、この閉じた世界の中では成長が起きにくいし、それから、モラルハザードが起きやすいような印象を受けました。そういった意味では、真に改善案を見つけるためには、障害者と市場や社会との接点の中で解決策を模索していく必要があると思いました。その意味で、この一般就労支援というのは非常に重要だと思うのですけれども、今のこの書きぶりですと、障害者の方たちのニーズに合ったという形でとどまっています。モニタリングの対象としては、この受け皿になる企業のニーズに合ったサービスを本当に提供できているのか、ここのところも含めて議論し、モニタリングしていく必要があるのではないかと思いました。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 1点目がご質問です。

〔 廣光主計官 〕 ご質問の件ですけれども、就労に移行する際の加算である、就労体制支援体制加算というものがあったり、それから、工賃の話もしましたけれども、目標工賃達成加算がありますけれども、現状の点数の配置を見ますと、そこにはあまり重点的には配分されていない形になっております。全体のメリハリの中で、そういったところを重視すべきではないかといった問題意識を持っています。現状がそのようになっていないことについては、理由はつまびらかではないわけですけれども、こういった就労であるとか工賃であるとか、そういったところの加算をメリハリづけの中で考えていくことが大事ではないかと考えております。

それから、ご意見の中でモニタリングや社会との接点という話がありましたが、今回のプレゼンの中で、特に支給決定を行うのは市町村でありますので、市町村が専門家をしっかり育成して見ていくべきだという話であるとか、そのような話を差し上げているのが1点あります。

それから、社会福祉法人、一般に関して言えることですけれども、情報公開を積極的に進めていこうということで、法律改正がされていまして、来年4月1日から、例えば、財務諸表や、役員の報酬など、そういったものの公開性が高まることになっています。こういったことも含めて、社会的ないわゆるモニタリングと言いましょうか、そういった規律が高まることによって、全体としてよりよい方向に向かっていくことを期待している、そういった状況でございます。

〔 吉川分科会長 〕 では、最後に、十河委員、板垣委員にご発言いただきます。

〔 十河委員 〕 詳しい説明をしていただきまして、ありがとうございました。本日の議題に関しましては、全般的に、一般の人々の暮らしですとか、あるいは命にかかわる議題ということで、議論を一方的に進めることが難しい、センシティブな内容であるとは思います。

その上で、まず、生活保護についてですが、先ほど、宮武委員のご意見にもありましたように、私自身も、1人の女性として貧困母子家庭の増加に関しては、様々な報道を見聞きしまして、大変心を痛めております。そういった貧困母子家庭が生活保護に該当する人たちであるのか、あるいは本当に困っている人たちであるのか、ここの精査が非常に難しいところであると思います。今回のご説明を伺っておりましても、悪用する業者、それから居直る家庭があるのは事実でして、そういった人たちをどう取り締まっていくのかが課題になってくるかと思います。その上で、例えば、先ほどの病院の頻回受診の適正化や、後発医薬品を選ばずに先発医薬品を選んでいる、こういったことに関しての一定の自己負担はしかるべきものであると思いますし、さらに薬剤に関しましては、薬局などとの連携をより一層強めていく必要があると思いました。同時に、人はスポイルをされていきますと、仕事をしなくなる傾向にございますので、就労支援をしっかりとしていくことが当然ながら必要です。

それからもう一つ、医療提供体制についてなのですが、先ほど田近委員のほうからも、財政健全化計画との、整合性が必要であるとのご指摘がございまして、私たちもなるほどと聞いておりながら、やはり地域医療構想は大変重要な課題であり、これは進めていくことが急務であると考えております。課題は山積でございますが、1つ1つ、丁寧に着実にやっていくということが、今やっていく道なのではないかと思っております。

以前から素朴な疑問に思っていたのですけれども、例えば、東京において、お茶の水駅を降りた時に、文京区のほうを見ますと、大病院がたくさん集中しているわけです。あるいは新宿のほうに向かいましても、大病院がたくさんある。これは、どうしてこんなに集まっているのだろうと、一般人としては素朴に思うわけでして、これにも様々な課題を乗り越えていかないと、改善できないとは思います。一方で、地方に大病院がない、あるいは医師の不足など地域によっては課題が山積しており、ずっとこのままの状態にしておくことは、将来高齢化が一層進んでいく上で深刻な問題であり、ここにメスを入れていくことが、地域医療構想における重要な課題の1つではないかとも考えます。

それから最後に、44ページ、医療従事者のところなのですが、診療科別の医師数の推移を見ておりまして、これも女性にかかわるのですが、産科・産婦人科の医師が非常に少ないという事実がございます。実は私の友人のご主人も産科を代々受け継いで地方で開業しておりますが、担い手がいないということで、1人で全てを担当して、お産婆さんたちと一緒に取り上げているという状況で、彼女の話を聞いておりますと、結婚以来、新婚旅行はおろか、一緒に外出すらできない、なぜならいつ産まれるか分からないから…と。それでも地元の人々のためにという思いで、1人で一生懸命頑張っていらっしゃいます。

そういった、地域のため、世のために頑張る方は現在不足しており、医療裁判などのリスクなどが影響してか、命にかかわらないほうに医師数が偏りがちであったりしますので、ここは財政的な支援なども含めて、本当に必要な医師を増やしていくことが、今とても必要ではないかと思っております。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では最後、お待たせしました。

〔 板垣委員 〕 ただいまお話いただいた十河委員の考え方、あるいは状況認識について、ほぼ共通の認識を持っておりまして、あらかた言っていただいたわけですけれども、まず最初に、生活保護については、予算を圧縮していこうということになると、宮武委員もおっしゃったように、どうしても乱暴な切り口にならないかなというところが非常に懸念するところであります。そこを十分注意した上で、この改革を進めていただきたいと思います。

それから地域医療について、今、十河委員がおっしゃった通り、私もその認識を持っております。その中で1つ質問したいのですが、44ページの中で、医師配置等に係る規制を含めた実効的な偏在是正策と書いてありますけれども、もう少し具体的に、何か構想としてあるのであれば教えていただきたい。

〔 吉川分科会長 〕 では事務局。

〔 阿久澤主計官 〕 ご承知のように、確かに医師の偏在といった問題にこれまでもいろいろ取り組んできたのですけれども、この資料にありますように、基本的に勤務地や診療科を医師が自由に選べるということを前提としておりますので、なかなかマクロの数を増やしても改まらないということで、ある程度、規制的な取組も行っていく必要があるのではないかという認識で私どもだけでなく、厚生労働省のほうでも検討を開始しているところであります。今議論として検討されているものでは、例を挙げますと、医療計画、これは先ほど言った病床などの計画で従来からあったわけですが、これに医師不足の診療科や地域などについて、確保すべき医師数の目標を設定し、この中で、将来的には、医師の偏在が続く場合には、保険医の配置や定数を設定するなどといった規制的な手法を検討してはどうか。

また、先ほど私が例示で申し上げましたけれども、特定の地域や診療科での経験を一定の医療機関の長になるための要件とするなど、様々なことを工夫しながら取り組む策をまさにこれから検討する感じになっております。

〔 吉川分科会長 〕 では、次の議題に移りたいと思います。本日2つ目の議題は地方財政です。泉主計官。

〔 泉主計官 〕 地方財政を担当しております主計官の泉と申します。よろしくお願いします。

それではページをめくっていただきまして、本日の財審では、地方交付税に関しまして、来年度概算要求がどのような状況になっているのかという点、それと、全国約1,800の自治体の決算を積み上げた歳出水準と地財計画との関係がどう捉えられるのかという分析、その上で地財計画を今後どのように見直していくのかという点についてご説明をしたいと思います。

3ページですけれども、ここはおさらいでございまして、左側が地財計画でして、歳出と歳入を見込んで赤色の歳出と歳入のギャップを出しまして、交付税総額が決定される。その上で、右側ですけれども、総務省のほうが各自治体に対しまして、基準財政需要と基準財政収入の差額のところに交付税を配っていくということでございます。

4ページでございますが、その地財計画の部分を少し詳しく書いてございます。左側が歳出、右側が歳入で、ギャップがピンク色の部分でございます。このギャップをどのように埋めていくのかでございますが、緑色の部分に、交付税法定率分等と書いてありますが、一定の法定率分が自動的に充当されます。法定率分で不足する財源については、上のほうに折半対象財源不足と書いてありまして、国と地方で折半することにしておりまして、地方のほうはオレンジ色で示しております、臨時財政対策債、赤字地方債を発行して埋める。国のほうは緑色のところですけれども、赤字国債を発行して交付税の特例加算をする、このようなことで埋めているわけでございます。

めくっていただきまして7ページをご覧ください。棒グラフは、国の一般会計から出ていく交付税等の額でございます。最近、税収が上がってきておりますので、歳出と歳入のギャップが減ってくる関係から、この交付税等の額は順調に減ってきているわけですが、一番右側の棒グラフをご覧ください。これは、この夏の総務省の概算要求の額でして、一番下の右下に7,307と書いてありますけれども、対前年度で7,300億円程度の増額要求となってございます。左側を見ていただきますと、ピンク色のところで、平成21年度、22年度にこの程度の規模の増額をしております。これはリーマンショックの頃でございます。上を見ていただきますと、折れ線グラフがありまして、これは地方税収の推移です。リーマンショックで地方税収が落ち込んだので、歳出と歳入のギャップが開いたので交付税で埋めたということでございます。この折れ線グラフの一番右側、41.5と書いてあります。これは、総務省が現時点で見込んでいる来年度の地方税収でして、過去最高の水準となっています。問題は、地方税収が過去最高の水準になっているのに、どうして交付税等が7,300億円の増額要求になるのか、ということでございます。

右側の8ページをご覧ください。真ん中の黄色いところで、前年度からの繰越金と書いてあって、28年度は1.3兆円でしたけれども、29年度はバー、すなわちゼロとなっております。この繰越金は何かと言いますと、次の9ページの青いところをご覧ください。これは昨年度の予算編成を例にとっているのですけれども、去年の夏、26年度の国税収入の決算がありました。例えば、所得税1兆円と見込んでいたのが1兆5,000億円という決算増となった場合に、その決算増の5,000億円の法定率分は地方に行くわけです。それに加えて、その下ですけれども、去年は27年度ですので、進行年度中の補正の国税収入の増分があったので、その分の法定率分がやはり地方に行く。これらが約1兆3,000億円ありました。今回の場合を見てみますと、今年の夏に決算がありましたけれども、国税収入の決算は少し見込みを下回る状況でした。進行年度中の28年度ですけれども、国税収入の増収はおそらくないのではと総務省は見込んでおりまして、結局、前年度からの繰越金はゼロと見込まれるわけです。

恐縮ですが戻っていただいて8ページをご覧ください。現在、地方の財政運営では、右側の緑色のところで書いていますが、地方の一般財源の総額を実質的に同水準で確保するというのがルールになっておりまして、昨年度と同じ水準を確保するのだとすると、この黄色いところが1.3兆円足りませんので、ここが財源不足になる。そうしますと、これを国と地方で折半いたしまして、国のほうは、この左側のピンク色のところですけれども、交付税を、赤字国債を出して約7,000億円追加するということになります。地方のほうも、この右側のピンク色ですけれども、臨財債を追加発行して、国・地方で赤字公債を追加発行することで、一般財源の総額を同額で確保するということになっているわけであります。

7ページの右下の約7,000億円の増額要求ということですけれども、3つのことが言えると思います。1つは、まず、地方税収は過去最高となっていて、実際、自治体の黒字決算が続いている中で、リーマンショック時と同じ増額規模の地方交付税を措置することをどう考えるかという点です。

2点目、次に、国の一般歳出ですけれども、例えば、社会保障については3年間で1.5兆円、単純に割れば年間で5,000億円程度の伸びで抑制するということになっておりますし、社会保障以外の公共、文教その他もろもろは3年間で全部あわせて1,000億円程度、単年度では300億円程度の伸びに抑制する、このような厳しい取組が続いているわけですけれども、その一方で、地方のほうは7,300億円の増額要求となっているわけで、これは来年度の予算編成の課題になるということでございます。

3点目、更に地方の一般財源を確保するためには、赤字国債、そして赤字地方債を発行しなければなりませんので、このままいくとプライマリーバランスが悪化してしまうということで、財政健全化目標との関係でどうなのかという点がありまして、これらが現在、地方財政をめぐっての問題設定ということでございます。

それでは、12ページをご覧ください。ここから国と地方の財政状況について簡単にご説明いたします。このページはフローについて示しておりまして、赤が地方、緑が国でございます。地方の基礎的財政収支を見ますと、ここ十数年安定的に黒字になっています一方で、国のほうは赤字が続いているという状況です。

次の13ページは、ストック面についての分析です。長期債務残高の推移では、国と地方の10年ごとに推移を並べておりまして、ここ10年前から現在を見ますと、国は約300兆円債務残高が増加しておりますが、地方はほぼ横ばいという状況になっております。積立金のほうは、地方のほうは、約1.6倍ストックが積み上がっています。

14ページは、国と地方の債務残高と税収の比率を示したものでございます。

15ページは、国と地方の普通国債残高が60年代から10年単位でどう増加してきたかを示した図です。右側の青色が10年ごとの増加額でして、その増加額の国と地方の内訳を示したのが赤色です。赤色の欄は、増加額の実額と、青色の増加額のうち何%分が国の増加分で、残りの何%分が地方の増加分かを示しています。上から下に見ていくと、特に2000年代から以降、リーマンショックをまたいでもなお、地方側は債務残高の積み上がりはほとんど生じておりませんで、国側が積み上がっています。こうした国と地方の財政状況の違いの背景には、リーマンショック以降、例えば国が全額面倒を見る別枠加算といったような措置を講じることによりまして、国から地方への財政移転を行ってきた、こういったことも一因として挙げられるのではないかと考えております。

16ページは、国と地方の公債依存度の推移を示したものでございまして、地方が安定して10%台で推移しているのに対しまして、国側は、アジア通貨・金融危機やリーマンショックの頃には巨額の赤字公債を発行するという、振幅の激しいものになっています。

17ページは、青色が地方債の発行額の推移で、その中から臨時財政対策債の発行額を取り出して示したのが赤色でして、ほとんど同じ動きをしていますが、リーマンショック以降順調に減ってきている状況です。

18ページは、長期国債と公募地方債の金利水準をプロットしたものでして、国債金利は各種金利のベンチマークということで、その意味からも、国、地方で協力して財政再建に当たることが重要であろうということでございます。

19ページはご参考です。石原信雄元官房副長官の国と地方の関係について述べられた記事でございまして、国と地方は車の両輪であるといったご発言が紹介されております。後ほどご覧くださればと思います。

そこで、ここから、実際の地方の歳出水準と地財計画を比較しまして、地財計画はどのように機能しているのかを分析してみたいと思います。

21ページをご覧ください。右側が骨太の方針です。ピンク色が財政健全化目標でございます。これを実現化するために緑色で歳出改革の目安がありまして、その一番下に<目安4>の「地方の歳出水準」として、一般財源の総額について、実質的に同水準を確保すると書いてあります。では、その一般財源とは何なのかなのですが、左側の黄色く書いてある部分でございます。例えば、一番下に国庫支出金と書いてありますが、国が道路をつくるために補助金を出すとすると、その補助金は地方側にとっては歳入に計上されるわけですけれども、その補助金で道路をつくるということになりますと、その財源は特定歳出見合いの財源ですので、特定財源でございます。そうではなくて、地方が自由に使えるのが一般財源ということで、それがこの黄色い部分、61.7兆円でございます。

この<目安4>なのですけれども、例えば、<目安2>、<目安3>を見ますと、1.6兆円や1.5兆円というように、歳出水準について規定しているのですが、<目安4>については、「地方の歳出水準」と言いながら、歳入について記しています。これは、裏から言いますと、一般財源の水準を61.7兆円にするということで、それによる歳出の水準をその範囲におさめるということでございます。

22ページをご覧ください。一番右側に赤い字で61.7兆円と一般財源の水準が書いてあります。大体この程度の水準で推移しているということでございます。

23ページをご覧ください。一方、1,800自治体の実際の歳出決算額を足し合わせたもの、すなわち実際の地方の歳出水準の推移ですが、これはご覧の通り、最近上昇傾向になっているということでございます。ちなみに、地財計画は大体80兆円台の規模なのですが、実際には、例えば、補正予算で国の補助金が追加されたりしますので、それが地方で歳出化されるということもありまして、通常、歳出総額は地財計画の規模よりも大きいものになります。

そこで、今回、地方自治体の実際の歳出決算額と地財計画の歳出額がどのような関係になっているのか分析してみることにいたしました。24ページの白い枠に書いてありますが、平成25年度の決算額の歳出は89.3兆円で、地財計画が想定した歳出額は84.1兆円になっておりまして、先ほど申し上げました通り決算額の方が大きくなっております。総務省もこれと似た形で数字を公表しています。しかしながら、このオレンジのところですけれども、会計検査院が報告を出しておりまして、この決算額89.3兆円の中には、地財計画が用意した財源ではない財源による歳出が含まれている、と。ですから、地財計画が用意した財源がどのように支出されたのかを分析する上では、それらを決算額から引く必要があることを指摘しています。

それらは一体どういうものなのかと言いますと、ここに記しておりまして、地財計画というのは、標準的な行政水準を計上する扱いになっておりますので、地方税収についても住民税等々、いずれも標準的な税率・税目で見込んでいます。したがいまして、自治体が独自に税率を引き上げていたり、もしくは例えば核燃料税と言ったような法定外税の部分は地財計画で見込んでおりません。ただ、その分による歳出は実際の自治体の決算には入っておりますので、比較のためにはそうしたものを決算額から控除する必要があるということでございます。

給与につきましても、これも総務省のホームページに載っていますが、地財計画では国家公務員の給与並びで計上されているので、例えば、地方の独自の手当は入っておりません。したがいまして、そうした部分は決算から引く必要があります。地方税収についても、地財計画の歳入として見込みますけれども、実際の決算額が見込み額よりも上振れた場合は、決算増収分を財源とする歳出がございますので、それも引く必要がある。使用料・手数料の場合も同様です。

また、地財計画というのは、その年度の財源を用意するものですから、基本的には基金というものは想定しておりません。したがって、過去に積立てた基金の取り崩しを財源とする歳出のほか、基金への積み立ては、積立歳出として自治体の決算書には出てきますけれども、こういったものを控除する必要があります。

今申し上げたことを記しているのが25ページでして、実際に引いてみたのが26ページになります。右側のオレンジ色が25年度の地財計画が用意した財源84.1兆円です。左側の一番上に89.3兆円と書いてありまして、これが決算額です。ここから、先ほど申し上げたような歳出を引いていきますと、青色のところで79.5兆円ということになります。つまり、25年度には84.1兆円必要になると地財計画では考えていたのですが、79.5兆円しか使われていない。差し引きすると4.6兆円になるわけですけれども、それは一体どこへ行ってしまったのだということになるわけです。それはおそらく地方側から見ると、84.1兆円財源はあったけれども、79.5兆円しか使わなかったので、余った分は、この図で言いますと、6の基金への積み立てや、4の給与関係経費の上乗せ分に回した、そのような扱いが推察されるわけです。

しかし、今回の資料では、実際の自治体の財政運営を考慮して2つの仮定を置いてみました。1つは、この図で言いますと、左側の図の一番上にある1から3、1.9兆円と書いてあるのが地方税収の上振れ分等々ですけれども、この図では1.9兆円全部が歳出に回ったと書いておりますが、このうちの一部は実際には基金への積み立てに回ったのではないかということがあるかと思いますし、もう一つの仮定ですけれども、オレンジ色の84.1兆円の中から25年度に実際に支出されるのが79.5兆円だとしても、自治体の予算執行上の工夫として、一旦は基金に積んだ上で、例えば、26年度、27年度、28年度といった後年度に歳出化を行うという運営も実際にはあるでしょうから、それを考慮しようということです。それを考慮したのが27ページでございます。左側は地方税収の上振れ分等々が1.9兆円あったわけですが、そのうちの半分が歳出化されて、残りの半分は基金への積み立てに回ったという仮定を置いています。右半分のほうの左側の棒をご覧いただきますと、6基金への積立歳出等4.2兆円と書いてありますけれども、このうち1.0兆円を残して残りの3.2兆円が、26年度以降に地財計画が想定した内容に沿って歳出化される、それを25年度に行われた歳出だと見なそう、そのような仮定を置いております。

なぜ1.0兆円を残すのかですが、一番下の※に書いていますけれども、リーマンショックの前から地方では基金の取り崩しと積み立てを両方行いながら、平均して毎年度1.0兆円ずつ残高を増やし続けております。したがって1.0兆円分は余裕があるんだろうということで、1.0兆円を引いて、残りの全額は全て地財計画が想定した歳出化に充てられるのだと、このような仮定を置いたわけでございます。

これらをまとめたのが28ページでして、一番右側のオレンジ色、地財計画で確保した財源84.1兆円のうち、実際に歳出化されたのは83.5兆円になりまして、差し引き0.6兆円が使われなかったことになります。では、その0.6兆円はどこに行ったのかということになりますが、それは余剰分として、例えば6の基金への積み立てなどに回ったのではないかということになるわけです。ちなみに、青色の83.5兆円ですが、この部分が全額地財計画に沿った標準的な支出になっているという仮定を置いておりまして、実際には各自治体で上乗せ・横出しと言いますか、独自の歳出もあるでしょうから、内容面からでの比較も考慮するならば、本来それも差し引いて考える必要があります。

これを経年で見たのが29ページです。一番右側に先ほどの0.6兆円が示されておりまして、経年で見ても継続的に1兆円前後、地財計画のほうが決算額を上回っているという試算になっております。そこで2つ目のマルに書いておりますが、各年度に必要な財源移転の適正規模については、より一層の精査が必要と考えられるということでございます。

31ページをご覧ください。地方側の基金の積み上がり状況を示したものです。リーマンショックで地方税収が大幅に減った平成21年度ですとか22年度の頃も含めて基金の残高は増え続けております。ここで示したうちピンク色が減債基金と言って債務償還のための基金なのですが、これはそれほど増えていませんで、それ以外の基金が積み上がっている状況でございます。

34ページをご覧ください。地財計画の見直しの方向ですが、まず最初のマルに、地財計画の規模は、実質的には決算を継続して上回っている可能性がある、すなわち、余剰と言うのでしょうか、その分多くの財政移転が行われている可能性があるということです。そして、それを受けました地方側の歳出水準を実際の決算ベースで見ると、趨勢的に上昇傾向となっています。更に3つ目のマルですが、リーマンショック以降、地方は基金の残高が増え続けておりまして、現在の基金残高は※1ですけれども、減債基金などを除いたベースで18.7兆円ある、そして、その基金は今後必ず歳出化されるわけでして、そうしますと、プライマリーバランスは3.7%分悪化します。そこでピンク色のところですが、我が国には、PB黒字化という財政面の大目標がありまして、そのために<目安>を掲げて、「地方の歳出水準」を律しようとしているわけですから、それに向けて地財計画の見直しを進める必要があります。

具体的には2つあります。一つ目は、最初の黒マルですけれども、現在、地財計画の対象外とされている歳出分があります。地方税収の上振れ分の歳出です。これを地財計画に反映させて、いわば全体の規律の中に取り込んでいく必要があるのではないか。もう一つは、2つ目以降の黒マルで並べたものです。すなわち、現在の地財計画の規模自体が決算と比べて大きくなっている、そうした可能性につながっている要因の精査・見直しということでして、これらを行うことを通じまして、地財計画上の歳出・歳入ギャップを減らしまして、赤字国債と赤字地方債を縮減して、PB黒字化につなげていくことが重要ではないかということです。

ここから、以下、各項目についてご説明をいたします。

まず35ページですけれども、地方税収の上振れ分についてです。このページはファクトを示しております。オレンジの棒グラフが地財計画で見込んだ地方税収の額との乖離額です。下の四角にリーマンショック以降4.6兆円が見込みから上振れたことを示しています。これをより長期で見ますと、上振れも下振れもあるわけですけれども、上の囲いの2つ目のマルに示しました通り、下振れた場合は減収補填債が発行され、元利償還費を地財計画に計上して補填される扱いになっています。

そこで次のページをご覧ください。最初のマルですけれども、歳入歳出のギャップを埋めるべく赤字国債を発行して交付税を措置しているわけですから、地方税収が見込みから上振れたということは、その分は、本来赤字国債の発行は必要なかったことを意味しています。次のマルですが、別の論点として、地方税収の上振れ分歳出の使途は地財計画の対象外とされておりますので、現状では「標準的な行政水準を計上する」という地財計画の歳出規律が働かない状態になっています。したがって、最後のマルですが、地方税収の上振れ分については地財計画上で精算を行うべきではないかと考えております。ここで、「ミクロベースで行われているのと同様」と記しておりますけれども、これについてご説明しますと、左側の図の1をご覧ください。個別自治体への交付税の配分というミクロベースでは、精算が行われていることを示しております。例えば、ある自治体のピンク色の基準財政需要と黄色の基準財政収入を見込んで、足りない白い部分について交付税が配られるわけですけれども、例えば、ある自治体の税収を1.0兆円と見込んだが、ふたをあけてみたら1.5兆円だった、そうすると0.5兆円上振れた、それは基金にでも積んでいるでしょうから、次の年度の交付税は0.5兆円減らしますよという精算が行われています。この図で言うと上振れ分は緑色の部分でして、その分交付税は減らされるわけです。こうした調整がミクロベースで実際に行われているわけですから、右側の矢印のところですが、地財計画にも反映させて、その分、赤字公債の縮減につなげるべきではないかということです。

ちなみに、ここ数年、地方税収は数千億円のオーダーで上振れています。実際にミクロで交付税を配る際に先ほど申し上げました減額がなされるわけですから、地財計画で用意した交付税が例えば16兆円としますと、15.何兆円かで済んでしまうわけです。ところが、実際には図2で示しましたけれども、要は、地財計画で用意した16兆円は全部配り切る、そのために、ピンク色の基準財政需要の単価を引き上げる等々の調整が別途行われているわけです。これが基準財政需要の算定単価の根拠が経年で見るとよく分からないことが多いという1つの背景ですし、更に言えば、地財計画の規模が決算よりも大きくなることにつながる要因の1つではないかと考えているわけです。

次に、37ページをご覧ください。ここから地財計画自体の規模が決算より大きいことにつながる要因の見直しということで、まず、枠計上の見直しです。左側は地財計画の歳出項目ですが、このうちピンク色が枠計上となっている項目でして、地財計画全体のおよそ4分の1程度となっています。棒グラフは、こうした枠計上予算が最近増えていることを示しています。例えば、棒グラフの一番右側の紫色のまち・ひと・しごと創生事業費というのがあり、1.0兆円計上されておりますけれども、※1のところで、各自治体でどう使われているのか、具体的使途も含めて実績は不明という状況になっています。税金で措置されている財源ですから、計上の合理性の検証が必要ではないかということです。この棒グラフの薄いオレンジのところが、一般行政経費とされている地方単独事業分です。

38ページをご覧ください。真ん中の棒グラフで示していますけれども、全体14.0兆円のうち8割以上が内訳・積算が明らかではないという状況になっています。右側が自治体の決算ですけれども、これが目的別・性質別に分けて開示はされていますけれども、このうちどれが一般行政経費の地方単独事業なのか判別できない状況でして、上の囲いの3つ目のマルにあります通り、このために標準的な財政需要とは考えられないような経費が含まれている可能性があるわけです。現在それを検証できない状況ですので、こうしたことが言ってみれば地財計画の過大につながっている要因ではないかということです。

次の39ページが歳出特別枠です。リーマンショック時の臨時異例の危機対応措置として設けられたのですが、1つ目のマルにある通り、現在、地方税収は過去最高水準という状況です。また、2つ目のマルですけれども、地域経済基盤強化・雇用等対策費という名目ですけれども、人口を指標に配分されておりまして、かつ自治体側でどのような事業に使われているのかを含め、実績等は不明な状況です。この枠は、端的に申し上げますと、地財計画の歳出と歳入のギャップを広げて、交付税を多く配る、そのために設けられているわけですが、先ほど申し上げました通り、地財計画の規模が実質的には決算より大きい、余っているのではないかという状況も踏まえますと、廃止といった大幅な見直しが必要ではないかと考えております。

次の40ページですが、地財計画に計上されている追加財政需要という項目です。国の予算の予備費に相当する部分です。この図にもあります通り、4,200億円が計上されておりますが、平均的な使用実績を見ますと1,600億円程度でございまして、地財計画が大きくなっている要因の1つでもあるわけですから、使用実績を踏まえた適正化を図る必要があると考えております。

41ページです。このページは、国の補助金の不用に関する部分です。国の補助金の補助率が2分の1だとすると、残りの半分は地方負担ということで、地財計画で手当されるわけです。国の補助金は一定程度不用になるわけでして、その不用が生じたら国庫に戻ることになります。オモテ側が不用になるなら当然ウラ側も不用になっている訳でありまして、その額は右下に赤い丸で囲っておりますが、大体1,800億円程度と考えております。ところが、上の囲いにも書きましたけれども、この不用分は精算されておりませんで、地方に渡し切りとなっております。これも地財計画が大きくなってしまう要因の1つですので、是正が必要であろうと考えております。

42ページが地財計画の歳入側に計上されている自治体の使用料・手数料についてでして、使用料・手数料は、地財計画上は特定財源という扱いになっているわけですが、例えば、一番下の※に雑収入の内訳を示しておりますが、これらが全て特定の歳出に充てられているものなのかは不明な状況です。特定歳出に、ひもつきの財源となっているのではなくて、実態としてはその時々で自治体が柔軟に使っているのであれば、その分は一般財源の内数としてカウントすべきではないかということです。

43ページは給与関係経費でして、技能労務職員の民間委託率は、国は93%だけれども、地方は73%なので、できる限り国の水準に近づければ、その分、地財計画のスリム化につながるのではないかということです。

44ページですが、現在、改革工程表に沿って、自治体の業務・歳出の効率化に向けた取組が進められている。その成果をマクロの地財計画に反映させることが重要です。何を言っているのかと言いますと、45から46ページですけれども、1つだけ例を申し上げますと、45ページの一番上にトップランナー方式とあります。この四角い表の一番左側に、例えば、学校用務員事務、小学校費とあって、経費水準1校当たり370万円と書いてありますが、自治体によっては民間委託を進めて、右側の292万円で済んでいる例があります。そうしますと、今後、基準財政需要の算定に当たって、単価を292万円にすることによって、業務改革を進めていきましょうというものでございます。

そこで課題なのですが、47ページでして、現状では、1つ目のマルにあります通り、基準財政需要の単価の見直しが行われるのみで、地財計画への反映は行われていません。このため、下の図にもありますが、例えば、他の経費の単価アップ等の調整がなされてしまいますと、地財計画の歳出規模の抑制ですとか地方財政の効率化にはつながっていきませんので、財政健全化目標の実現に向けては、そうした効率化が地財計画に反映されるように工夫を講ずるべきではないかということです。

48ページのクラウド化の推進も同じ趣旨でして、効率化の効果は地財計画に反映させる必要があるだろうということでございます。

最後に、全体として申し上げたかった問題意識についてご説明いたします。34ページに戻っていただきますと、今回、地方自治体の実際の決算額と地財計画を比較しまして、その結果示唆されたのは、地財計画のほうが決算額を継続的に上回っている可能性があるということです。それを言いかえますと、地方交付税で財政移転を行っている中で、地方側で使われないで余る財源が出ているということでして、それは基本的には基金に積まれているという状況にあるわけです。基金の残高は毎年増え続けて、現在18.7兆円です。そうしますと、それだけストックがあるならば、多少フローの水準を見直す余地はあるのではないかということです。現状ですと、毎年16兆円程度の交付税を地方に流していくわけですけれども、そのために赤字国債と赤字地方債を発行して財源を手当しているわけです。そうしますと、利払い費が必要になって、それも国民の負担になってきます。それもあわせて考えますと、18.7兆円の基金があるのにそうしたフローを維持し続けることは合理的なのかという問題意識でございます。

そこで、先ほどご説明しました通り、地財計画の各項目の見直しを行って、地財計画の過大につながっている要因を減らしていく、また、地財計画の対象外となっている地方税収の上振れ分を取り込んでいく、そうしたことが重要ではないか。そうした見直しを行えば、地財計画上の歳出・歳入ギャップが減ることになりますので、その分、赤字国債、赤字地方債の発行を減らしていくことができる、財政健全化目標の実現にもつながるのではないか、そうした問題意識から、今回ご説明させていただきました。

私からは以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、早速どなたか。田近委員。

〔 田近委員 〕 ご説明ありがとうございました。21ページが今年度の地方財政計画で、そして、ご説明あったように、基準財政、地方の全体の歳出が85.8兆円、それに対して歳入が見合うわけですけれども、その中で、一般財源というのは、ここに定義されているように、地方自身の税収、あるいは国から地方に渡される譲与税、それプラス交付税、そして地方の臨財債と。来年度に向けて、この地方交付税の中には、地方交付税の法定税率分、所得税、法人税、お酒、消費税の一定割合がここに入ってくると。それで賄えない部分は、実は特例加算分ということで赤字国債が発行される。もう一つ残りの半分は、地方が赤字地方債を発行する、このような立てつけですよね。

それで何が起きたかと言うと、去年は地方交付税のところで前年度からの繰越金が1.3兆円あったと。それが今年も見込まれると思いきやそれがなくなってしまったと。そうすると、どうしようかと。

先ほど財政健全化目標について、社会保障のところを述べました。今度これが非常に興味深い健全化目標で、まず最初大きな目標は、我々が昔から根本的なもので2020年までの計画です。地方に関しては、この左の一般財源のところ、つまり、地方自身の税収と交付税と臨財債、その総額を固定するのが目安になっているわけです。その一般財源を、2018年度を下回らないようにする。そうすると、去年はボーナスのような税収があって、特例公債を抑えていたけれども、このボーナスがなくなりそうなので、特例加算が7,000億円も増えるというのがポイントですよね。ですから、その問題をどう考えるかということで。1つは、総務省的に紋切り型に言うと、さっき我々が社会保障関係費の目安について言ったように、地方財政もここに目安があるではないかと。一般財源は18年まで保証してくれると言うのだから、61.7兆円は保証してください、これは目安ではないかというのが、1つの非常に紋切り型な主張だと思います。

それに対してどうするか。その主張は間違えていない、約束ですから。でも、私の議論は、上のピンクのところで、さっきと全く同じですけれども、2020年に向けて財政健全化をどう進めていくのか。そうすると、仮に今年は来年度に向けてボーナスがないので、特例公債を増やしてしまえば、その分、赤字公債が増えていってしまう。2020年の目標達成が危うくなるのが、この今回の本質の問題だと思います。

それに対して、1つの答えは、泉さんから説明ありましたけれども、地方税はもっと取れたはずだ、あるいは歳出はもっと削減されるはずだというのは、個別に様々な議論があると思うのですけれども、根っこの問題は、来年度に向けてボーナス収入がなくなってきた時に、この目安を文字どおり読むのか、あるいは財政健全化目標というより高次な次元の議論で考えるのか、その議論が本質的だと思うのですけれども、そんなまとめでは乱暴過ぎますかね。

〔 泉主計官 〕 まさしく委員がおっしゃった通りだと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、岡本委員。

〔 岡本委員 〕 ありがとうございます。私からは応援と言いますか、ぜひやってほしいという項目を1点だけ申し述べたいと思います。それは39ページの歳出特別枠の廃止と書いてあるのですけれども、これはぜひ縮減でなく廃止でやってほしいと思っております。地方財政でもリーマンショック後という言葉がたくさん出ておりますし、この中を見ていると、別枠加算を0にしたというのは極めて大きい、本当に努力されたと思いますけれども、一方でこの歳出特別枠はまだしぶとく残っているのだという感じがします。

これをなくすための理由として、39ページの折れ線グラフで地方税収が41.2兆円と、リーマンショック以前に戻ったと言っておられますけれども、我々企業人から見ると、株価はこれより2、3年前に戻っています。それから、企業の配当総額や法人申告所得総額も2、3年前に戻っています。よく金融緩和やマイナス金利の出口戦略をどうするかということをいつも言われて、なかなか実現しないだろうというのがあるわけです。そうだとしたら、リーマンショック後の異例の臨時危機対応なのですから、出口が完全に完了したと言いますか、そのためには、歳出特別枠をぜひ0にしてほしい、これによって完了したという形をつくってほしいと。この中では、地域経済基盤強化や雇用等対策費などの理由が立っていますけれども、全ての県で有効求人倍率が1以上になった、このような背景もありますので、ぜひこれについては廃止でお願いしたいということであります。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。増田委員。

〔 増田委員 〕 この財審のこの時期の議論というのは、来年度予算についての様々なお話をする場ということで、私は地財計画の歳出規模を適正な規模に見直しをしていく、これはかなりテクニカルな部分も含めて、やはり実態に近づけるというのは大いにやらないといけないことなので、様々なデータをもとに地財計画を本当に真の意味で有効な歳出に近づけていくことは大いにやっていくべきだと。この交付税の話というのは、毎年様々な場面で、その仕組み自体がかなり問題になっているのは事実であって、自治体が自主財源を増やすという税収努力をしていかなければいけないわけですけれども、そうすると交付税総額が逆に減るような性格を持っていることも一方ではあるわけです。ちょうど私も以前総務大臣をやっていて、4兆円程度地方税収が減って、35兆円程度にぐっと落ち込んだので、交付税を7,000億円とか9,000億円程度増やした時の担当大臣だったわけですが、いみじくも非常に古い新聞のコピーがついていましたけれども、やはり根っこは、法定率分をずっと固定しておいて、それで、臨時措置と言いながら、国の場合には特例加算をずっと行って、それから地方の場合には臨財債ということで、国・地方でそれぞれ責任あるから折半にするという形で、様々な足らざる部分を措置し出したあたりから、大分財政規律が国・地方とも違う方向に移っていった。私も県議会などで、臨財債については、これはいわゆる普通の自治体の借金とは違うので、別扱いにしますとか、実際に財政規律を悪化させているのは事実なのですが、後年度に国のほうから補填されるという苦しい説明をしていました。

先ほどお話あったように、別枠加算だけは今年度やっとのことでなくしましたけれども、いわゆる特例加算と臨財債の制度は当分頼っていかざるを得ない話なので、来年度に向けてすぐにという話ではないですが、今のこのような財政規律の問題はずっとこれからもついて回る話ですし、考えていかなければならない。今、40兆円を超える地方税収があるので、いい時期だとは思うのですが、あまり先のことを言うと悲観的になりますけれども、また30兆円台に戻るようなことも十分考えられるので、いずれかの時期にやはりこの地方交付税制度、それから、法定率分について議論する必要がある。法定率分について、上げる時・下げる時、まさに国が大変な時は地方が協力する、地方が大変な時は国が協力するなど、どうしてもこの議論は国と地方の金の捕り合いみたいな話になってきますが、どこかで解決しなければいけない。

それから、地方の財政規律がきちんと高まらないのも、臨財債という名前で、これはいわゆる借金とは少し別枠ですということ、そのようなフィクションをずっと双方で言い続けている限りは、なかなか住民にその危機感は伝わってこないという気がします。

非常に深いというか、大きな議論ですので、別に答えも必要ではありませんし、今すぐ何かしなければいけないということでもありませんけれども、様々な地財計画の中身を正すというのは大いにやっていくべきだと思いますので、賛成をいたしますけれども、一方で根っこの議論をこのままにしておいていいのかなという問題意識は常に持っていることだけ申し上げておきたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、時間が近づいていますので、最後に、土居委員、倉重委員、お2人に発言していただきます。

〔 土居委員 〕 遅参して参りまして、申しわけございません。

先ほど田近先生がおっしゃったように、財政健全化目標を達成するという旗印のもとに、地方交付税の予算も決めていただきたいと思います。その上で、21ページにありますように、骨太の2016でもやはり地方一般財源総額の実質確保という話がどうしてもくさびとして打ち込まれていて、結局、22ページにあるような経緯で、ここを減らさないようにすることが結局はどうしてもゆがんだ措置を講じる源になっていると思いますので、私も過去にこの審議会で申し上げましたように、いずれの時期にか、この一般財源総額確保というのを、そのくさびから抜け出していただくような取組が必要だと思います。

その上で、39ページにありますように、先ほど岡本委員からもお話ありました、まさにこの歳出特別枠は、これはさすがに地方自治体の財源を確保する意味においても、望ましくない形での歳出枠だと思いますので、やはりこれはやめていただく。あくまでも標準的な歳出の財源補償であることをしっかり地方自治体の方々にもご理解いただくことが大事だと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。では倉重委員。

〔 倉重委員 〕 この34ページですけれども、結局、基金が諸悪の根源だという議論だったりするのですね。これを何とか、もっと適正化できるのではないかということだと思いますけれども。これは単にずるして積み立てただけなのか、もう少しきちんとした名目または理屈があるのか、ということ。

もしこれに手をつけると、18.7兆円のうち、どの程度が国に戻ってくると計算したらよろしいのでしょうか、質問です。

〔 吉川分科会長 〕 お願いします。

〔 泉主計官 〕 31ページをご覧ください。基金の状況が書いてございます。これは、それぞれ減債基金、その他基金、財政調整基金と、大きく分けて3種類ありまして、税収が増えたとか、地財計画からお金が行ったとか、もしくは歳出の効率化に取り組んでその分財源が生まれたとか、そういった理由で増えているものですので、何が悪いとかそのようなものではないと思います。基金が地方自治体にあるということは、それはある意味、望ましいことでして、私が先ほどから申し上げたかったのは、これを戻すとかそういう話ではなくて、このようなストックが自治体側にあるのであれば、逆に言うとフローというものを今後見直す余地があるのではないかということです。

〔 吉川分科会長 〕 では、以上でよろしいでしょうか。ちょうど予定した時間になりました。これで本日の議題は終了とさせていただきます。

なお、本日ご欠席の赤井委員、神津委員より意見書をご提出いただいており、皆様のお手元にお配りしております。適宜ご覧いただければと思います。

今回の秋の財審では、9月7日以降、審議を重ねてきたわけであります。各論については次回の審議を残すのみとなりました。皆様におかれましては、本日もそうですが、活発にご議論いただきまして、誠にありがとうございます。今後は、いただいたご意見を踏まえ、平成29年度予算の編成等に関する建議の起草に入ってまいります。建議を起草していただく委員につきましては、これまでもお願いしておりました小林委員、田近委員、土居委員、冨田委員、中空委員の5名の委員の5名の委員にお願いすることとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

では、以上5名の委員の皆様、よろしくお願い申し上げます。

これはルーティンですが、本日の会議の内容につきましては、大変恐縮ですが、私にご一任いただければと思います。

次回は11月4日15時から予定しておりますので、よろしくお願いいたします。

では、これで閉会といたします。どうもありがとうございました。

午後4時16分閉会

 


 

※本記載につきまして、以下の通り訂正いたしました(平成28年12月5日)。
 (誤)290万円
 (正)292万円

財務省の政策