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財政制度分科会(平成28年10月20日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録

平成28年10月20日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成28年10月20日(木)14:03〜16:11
第3特別会議室(本庁舎4階 中-412)

1.開会

2.議題

  • 社会資本整備
  • 経済協力(ODA)
  • 防衛

3.閉会

出席者
分科会長 吉川  洋 大塚副大臣
三木大臣政務官
福田主計局長
可部次長
藤井次長
角田総務課長
江島主計官
安出主計官
司計課長
青木法規課長
高橋給与共済課長
関口主計企画官
中島調査課長
八幡主計企画官
竹田官房参事官
嶋田主計官
小宮主計官
泉主計官
奥主計官
阿久澤主計官
廣光主計官
岩元主計官
中山主計官
内野主計官
委員

遠藤典子

黒川行治

角   和夫

竹中ナミ

田中弥生

土居丈朗

中空麻奈

臨時委員

井堀利宏

老川祥一

葛西敬之

小林  毅

佐藤主光

末澤豪謙

武田洋子

田近栄治

増田寛也


午後2時03分開会

〔 吉川分科会長 〕 それでは、本日は冒頭カメラが入りますので、そのままお待ちください。

(報道カメラ 入室)

〔 吉川分科会長 〕 ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。皆様には、ご多用中のところご出席いただきましてありがとうございます。

本日は、社会資本整備、経済協力(ODA)、及び防衛を議題としております。

それでは、報道関係者の方、退室をお願いいたします。

(報道カメラ 退室)

〔 吉川分科会長 〕 では、早速議題に入ります。

まず初めに、社会資本整備について審議を行います。

中山主計官よりご説明をお願いいたします。

〔 中山主計官 〕 中山でございます。

お手元の資料のうち、資料1とされております社会資本整備という資料に沿いましてご説明したいと思います。

まず1ページをご覧ください。目次がございますが、大きく3つで構成しておりまして、まず、最近の社会資本整備を取り巻く状況ということで、10月11日に成立いたしました補正予算の中での公共事業関係費の内容についてご説明したいと思います。その上で、近年重点化を図っております成長戦略としての公共事業と、安全・安心を確保していくための公共事業、この大きな二本柱につきまして、今後の方向性についてご審議いただければと思っております。

まず、社会資本整備を取り巻く状況でございます。2ページをご覧ください。

従来からご説明してます通り、平成10年頃以降、公共事業の高さにつきましては抑制をしてきております。あわせて、左側にございますように、事業箇所についても大きく絞り込んできているところでございます。

足下の動きをご覧いただきますと、近年は当初予算ベースでは、横ばいで推移しております。補正予算につきましては、平成24年度におきまして2.4兆円の追加を行っております。その後、抑制的に進めておりまして、28年度補正予算におきまして、1.5兆円の追加をしたところでございます。

その効果は、3ページのIgにも出ておりまして、24年度補正後以降、一時的に成長へのプラスの寄与を果たしておりました。ただ、その効果はやはり一時的でございまして、成長鈍化に伴い、28年度では、早期執行、そして、それに続く補正予算の計上をしたところでございます。

ただ一方、4ページでございますが、近年供給制約にもしっかり目配りをしていく必要があると考えております。足下の労働者の過不足感は、緩和傾向にありましたものの、やはり不足感が少し上昇してきているという状況にございます。こういった状況にも注視しながら今後の予算編成を進めていく必要があろうと思っております。

5ページは28年度補正予算における公共事業の主な内容でございます。今回は上の括弧のところにありますように、「未来への投資を実現する経済対策」、この対策に基づきまして、大きく21世紀型のインフラ整備と安全・安心への対応という柱を立てて公共事業を追加しておりますが、経済対策に沿って28年度当初予算において措置した内容の加速化を図る事業を中心にしてございます。

主な内容をご覧いただきますと、観光インフラ整備といたしまして、大型クルーズ船対応、羽田空港の機能強化等を行っております。また、物流インフラとして、大都市圏の環状道路、国際コンテナ港湾の整備等を加速化しております。

安全・安心の関係では、本年4月の熊本地震対応ということで、復旧事業を的確に計上しております。また、東日本大震災からの復興の加速化、加えまして、近年の水害を踏まえまして、防災対策の強化・老朽化対策を措置してございます。

主な内容は6ページ、7ページをご覧ください。

6ページは21世紀型のインフラ整備の代表例を挙げております。大型クルーズ船対応につきましては、足下、大型クルーズ船の就航ニーズが非常に高まっておりまして、供給制約の解消が喫緊の課題になっております。こうした状況を踏まえまして、横浜、博多港等、対象箇所を重点的に整備してまいります。

また、羽田空港につきましては、2020年までに発着回数を4万回増加するという方針のもと、地方の合意を得まして、今回駐機場等の整備に着手いたしております。

また、安全・安心の関係では、7ページでございますが、熊本地震の復旧事業を加速的に行っております。あわせて、東日本大震災対応としましては、湾岸の復興道路及びそれと内陸を結ぶ復興支援道路整備の加速化を図っております。

また、水害・土砂災害対策といたしまして、ハードの復旧、強化に加えまして、ソフト対策として区域指定の推進等を進めております。

続きまして、大きな二本柱のうちの1つ、成長戦略としての公共事業の在り方についてご説明したいと思います。

9ページをご覧いただきますと、近年の潜在成長率の状況について整理してございます。足下、内閣府、日銀の推計とも、概ね0.3%程度ということで、大きく低迷が続いているという状況にございます。

下をご覧いただきますと、労働力人口の減少というのがマイナスの寄与として大きいですが、それだけではなく、資本の寄与、技術革新の寄与も各国に比べても低い水準にとどまっているという状況にございます。

一方、内閣府の中長期試算の中では、経済再生ケースとして、潜在成長率の向上を見込んでいるという状況にございます。

こういった状況を踏まえまして、公共事業におきましても、一時的な需要喚起以上に、潜在成長率を引き上げていくべく、資本、労働、技術革新をしっかり刺激する事業に重点化していく必要があるかと考えてございます。

特に社会資本ストックという観点から言いますと、10ページですが、これまでの社会資本整備に伴いまして、水準としては800兆円のストック水準まで積み上がってきております。

一方、右側にありますように、その限界生産性自体は低く低減してきているという状況にございますので、今後の社会資本整備に当たりましては、新規投資を生産性効果の高い事業に重点化するとともに、800兆円ある既存ストックの最大限の活用を図っていくことで、資本効率を全体として高めていくことが重要ではないかと考えております。

その上で、今後の方向性でございます。まず、新規投資の重点化、効率化ということで、4点挙げてございます。

12ページをご覧ください。まず、公共事業採択の基礎になっております費用便益分析の徹底が重要と考えております。これまでの取組の状況を見ますと、傾向として、全体としてB/Cの数値が低下している傾向にございます。表をご覧いただきますと、25年度の河川では、16.0と少し突出したところもございますが、これは注にございますように、交付金化に伴いまして、B/Cで行う対象事業が少なくなってきた影響で、変動が大きくなっているという面がございますが、トレンドとして低下傾向にございます。B/Cにつきましては、1あればいいという問題ではなく、しっかりと高い事業を厳選し、全体水準の維持・向上を図っていくべきだと考えてございます。

そのためには、便益面をしっかり確保していくとともに、費用面の縮減もしっかりと取り組んでいく必要があると考えておりまして、13ページにありますように、これまでの取組を全国展開していくということを強力に進めていきたいと考えております。

続きまして、2点目、14ページです。施設等の集約化の推進ということでございます。これは近年コンパクト+ネットワークということで重点課題になっておりますが、従来より中心市街地活性化等、様々な形で集約化に取り組んできております。その中で、成功と失敗の事例というのが顕著になってきているというふうに見ております。

15ページはその代表例を整理しております。同じ中心市街地の官民複合施設整備事業でありますが、青森市の例、これはかつて中心市街地活性化の先行事例と言われたものではございますけれども、かなり大規模開発を進めたことで、テナント確保が困難になって、補助金前提になり、結果、27年度決算で債務超過に陥って、追加の財政支援が必要になっているという状況にございます。

他方、これは岩手県の紫波町の例でございますが、計画当初からプロジェクト・ファイナンス等を行うことで、民間を介して、テナントの先付けをおこなって、適正規模で開発し、現状かなり賑わいの中心になっているという状況があると聞いております。

そういった状況を踏まえまして、16ページですが、今コンパクト+ネットワークを推進する「都市再構築戦略事業」におきましても、こうした民間事業者の積極的活用の要件化、あるいは、隣接市町村の共同の整備誘導といった形で、財政支援の要件の厳格化を進めていきたいと考えてございます。

次に、17ページはPFI/PPPの推進でございます。本件については、本年5月にアクションプランを策定して、政府全体として積極的に推進をしているところでございます。

17ページ左側にございますように、アクションプランの中では10年間の目標を21兆円と大きく引き上げております。

ただ、2.の箇所数をご覧いただきますと、空港・水道・下水道それぞれ6件や道路1件といった形で、箇所数がかなり限られてきているというのが現状かと思います。PFIを実施いたしますと、実施の条件といたしまして、17ページ右下にありますように、VFM(Value For Money)の向上を前提にしておりますので、公的財政負担の減少が見込まれるということでございます。

実際、次の18ページをご覧いただけますでしょうか。18ページの右側の表は、特定事業選定時、PFIでやるかどうかを検討する段階と、事業者選定時、実際民間事業者から出てきた段階における、VFMの比較ですが、やはり実際提案を受けますと、想定を超えてVFMが上昇するということが見てとれます。こういったこれまでの実績も踏まえて、VFMがしっかり出て、財政効果が高い仕組みを構築していく必要があろうかと考えております。

分野別に見ますと、19ページ、まず空港施設でございます。これは事業分野の中では先行している分野かと思います。右側にございますように、但馬空港に始まりまして、関空・伊丹、仙台と事業を実施しております。今後につきましても、高松、神戸、静岡、福岡等と検討を進めているところでございます。

これらにつきましては、地方自治体と連携しながら、赤字空港を含め、原則として全ての国管理空港について、コンセッションを導入、拡大していくべきと考えておりまして、あわせて、空港整備勘定の収支の改善につなげていくことが適当ではないかと考えております。

ただ、課題もございまして、20ページでございます。

これは仙台空港のコンセッションの例でございますが、総合評価方式で事業主を選定しているわけですが、右側にありますように、A社が最高得点で落札したわけですけれども、そのうち運営権対価の提示額をご覧いただきますと、A社は22億円、B社は40億円と、40億円を提示したB社が落選しているという状況にございます。多少の差であれば、空港活性化等、全体プランの中で評価されるべき点もあろうかと思いますが、かなり乖離が大きいのではないかと考えております。

背景には、左側にありますように、全得点200点のうち、運営権対価のウエートが24点で、全体の12%とかなり低いと考えております。文章上にありますように、運営権対価を適切に評価し、VFMを最大化する在り方を検討していくべきではないかと考えてございます。

次に、下水道事業でございます。下水道事業につきましては、春の財審でも施設の老朽化に伴う更新需要の増大という課題への対応といたしまして、利用料の在り方についてご審議いただいたところでございますが、今回は運営の在り方として、PFIの視点からご検討いただければと思っております。

下水道処理施設は、21ページ左側にありますように、全国で2,200施設ございます。これらの施設について調査いたしますと、何らかの形で民間委託しているものというのは9割に及んでおりますが、包括的な民間委託となりますと数が380件程度と限られてまいりますし、右側にございますように、PFIとなりますと11件ということで、なかなか進んでいないということでした。

他方、進んだところの効果を見ますと、コスト縮減効果はしっかり出ているということでございます。

こうした状況を踏まえまして、22ページにございますように、既存施設への包括的民間委託の導入はもとより、一定規模の自治体については、施設の改築に際してコンセッションの検討を財政支援の要件とする、あるいは、汚泥有効利用施設の新設に当たってはPFI等の導入を原則とするなど、財政支援の中で重点化を図っていくべきではないかと考えてございます。

23ページは道路でございます。道路につきましては、今年の10月1日から、愛知県の道路公社のコンセッションがスタートいたしております。ただ、現時点ではこの1件のみでして、バリエーションを増やしていく必要があろうかと考えております。

24ページが、この29年度予算の中の課題でございまして、無電柱化につきましてPFI導入を制度化したいと考えてございます。無電柱化につきましては、電線等の整備、あるいは、機器の設置等で事業主から、電線管理者から建設負担金を取るという仕組みでございます。関係者と利害調整のコスト、あるいは、整備費用が高いという課題でなかなか進んでおりません。こういった事業につきまして、長期の事業として民間活用ということで、PFIの枠組みを活用すべく、制度改正を進めてまいりたいと考えてございます。

続きまして、25ページは、これまでご議論いただきました社会資本整備総合交付金制度の見直しでございます。昨年の財審の中で、大幅な見直しのご提案をいただきました。主な内容は、不要率・未契約繰越率の公表、重点計画の策定、望ましい目標例の提示、あと、補助金の時代はやっていたのですが交付金でやめましたB/Cの要件化、こういった仕組みの見直しを28年度から順次スタートしているところでございます。

29年度に向けましては、次の26ページでございますが、これを更に進めていきたいと考えておりまして、PDCAをしっかり回していけるように、交付金事業の見える化を推進するとともに、重点化対象事業への更なる重点化を推進していくべきだと考えてございます。

続きまして、既存ストックの最大限の活用の方向性でございます。6点整理しております。

まず、28ページは、高速道路の料金体系の見直しでございます。左側ご覧いただきますと、首都圏の高速道路体系でございますが、環状道路は概ね概成してきている状況にございます。28年度は、見ていただきますと、圏央道の東北道・常磐道間の開通、外環では常磐道・湾岸道間の開通が29年度に予定されているところでございます。こうした概成に伴いまして、ネットワークとしての機能を本格的に発揮していくべき段階に入っていると考えてございます。

こうした点を踏まえまして、本年の4月から料金体系を大きく統一をしております。従来は整備主体等に応じてばらばらな料金体系でございましたが、距離等に応じて料金体系を統一しております。

こうしたネットワークの完成に伴いまして、ページの下側にございますが、渋滞緩和等の効果は着実に出てきているという状況にございます。

同じような状況は、近畿圏・中京圏でもございますので、課題等を整理した上で、料金体系の整理・統一に向け検討を進めていくべきだと考えてございます。

更に、物流効率化、渋滞対策等を考慮した、機動的な料金体系、すなわち、都心の混雑時は迂回路を安くするといったような機動的な料金体系についても検討を更に進めていくべきと考えてございます。

もう1つ、高速道路の関係で、物流効率化に向けた取組を30ページに整理してございます。実は先週、10月13日に警察庁のほうから発表がございましたが、一部線形のよい高速道路につきまして、最高速度を従来の100キロから110キロに引き上げるということが、試行的にスタートいたしました。もともと新東名は線形をかなりよくつくっております。120キロ対応の高規格の高速道路でございます。こういった既存ストックにつきましては、しっかりその効果が発揮できるよう、速度等含めたソフト面の対応が重要かと思っております。

同様のことは、ダブル連結トラックの取組にもございまして、現在ドライバー不足の中、規制緩和によってダブル連結トラックの導入を進めていきたいと考えております。本件については、まず線形のよい新東名で今年度から実証実験をスタートするべく、取組を進めているところでございます。こういったストックの活用を更に進めていくべきと考えております。また、こういった取組は、今後、例えば、自動運転の導入ですとか、様々なところで社会実験の場としても活用できるのではないかと考えてございます。

31ページは空港でございます。現在羽田、成田につきまして、オリンピックを見据え、それぞれ約4万回ずつ、計約8万回の発着枠の拡大に取り組んでいるところでございます。

羽田につきましては、今回の補正予算で措置しておりますが、4万回、これの必要経費は今のところ400億円程度と見込まれております。第4滑走路整備に際しましては、7,300億円かかっております。その意味では、既存ストックを活用して、経路の見直しによって効率的な活用が図れるのではないかと考えております。

また、成田につきましても、管制機能の高度化、あるいは、高速離脱誘導路、滑走路から早く横に抜けて次を呼び込むと、こういった工夫によって約4万回の確保が可能だと考えてございます。こういった効率的な投資を進めていくということを考えております。

また、32ページは空港の跡地についてでございますが、第4滑走路整備に伴いまして、配置転換によって一部未利用地がございました。この代表例は国際線ターミナルの前の土地ですが、こういったところにつきましては、民間と共同開発しながら最大限活用し、空港整備勘定の収支改善につなげていくべきと考えてございます。

33ページは、先ほども出ました大型クルーズ船対応でございます。本件については、近年クルーズ船の寄港回数が飛躍的に増えておりまして、今後の計画も増加が見込まれているところでございます。これは新しく岸壁港湾をつくるというわけではなくて、その大型船に対応した桟橋の延長ですとか、クッション材の補強等、少ない投資でかなり高い投資効果が見込めるという状況にございますので、箇所をしっかり重点化して対応をしていきたいと考えてございます。

34ページは、適切な交通ネットワークの形成として整理してございます。図をご覧いただきますと、左上が東京オリンピック、1964年当時のネットワークでございます。当時の新幹線は東京・大阪間、高速道路は名阪、空港5カ所という状況でございました。現在では、その後の整備に伴いまして、飛躍的に全国のネットワークが整備されてきている状況にございます。

右側、35ページをご覧いただきますと、国際競争力調査がございます。その中で、日本は今回8位だったようですが、インフラストラクチャーの部門では5位、その下のマクロ経済環境、これは財政指数が入っておりますが、104位という状況でございます。こういった状況も踏まえまして、既存ストックを最大限活用して、総合的な交通体系の中で役割分担と新規投資の重点化、選択を図っていくべきではないかと考えてございます。

続きまして、労働生産性の向上の取組でございます。建設労働者につきましては、概ね500万人程度で最近推移してございますが、中身を見ますと、高齢化が急速に進んでいるということで、今後急速な減少が見込まれております。ただ、生産年齢人口の継続的な減少、潜在成長率の向上の必要性等を踏まえますと、労働生産性の向上を図って、技能労働者が減少する中でも事業が遂行できる環境をつくっていくことが重要ではないかと考えてございます。

こうした点から、38ページですが、i-Constructionということで、代表例で言いますと、ドローンを使って測量する、あるいは、ICT研究を使って施工をしていくという形の取組を現在進めております。

9月の未来投資会議では、建設現場の生産性を2025年度までに2割向上すると、目標が示されたところでございます。

ただ、この2割向上の考え方、積算が非常に曖昧でございまして、これをKPIとしてしっかり数値化し、見える化を進めることで着実に進めていくべきだと考えてございます。その際、トータルコストは当面上がりますが、中長期的にはしっかりコスト縮減につながるよう、制度設計していくべきだと考えてございます。

続きまして、40ページはサプライチェーンマネジメントでございます。これは従来から公共事業の工程管理にはかなり非効率な部分があるというご指摘もあるところでございました。民間ではある意味当然の取組でございますが、最先端のサプライチェーンマネジメントを公共分野でも導入し、コスト縮減を工程管理の中でしっかり生み出していくべきだと考えてございます。

また、41ページは施工時期の平準化という課題でございます。左側のグラフをご覧いただきますと、これは出来高、工事の進捗ベースの統計でございますが、年度内の推移を見ますと、年度当初に発注し、その後工事を進捗させて、ピーク時が冬に来て、年度末に終了するというサイクルを繰り返しているという状況です。これは民間でも若干決算締めの影響として出ているところではございますが、こうしたトレンドというのは、右側のイメージ図にございますように、かなり大きな閑散期と繁忙期の差を生んでおります。これは雇用の不安定化、あるいは、労務環境の悪化、マクロ的には労働生産性の低下を招いている面があるのではないかと考えております。

こうした状況を踏まえまして、28年度から2ヵ年国債の活用ですとか、あるいは、国交省におきましても、平準化に向けた取組を各自治体にも要請しているところで、一定の効果は出てきていると聞いておりますが、今後につきましても、適正な工期管理を行う中で、2カ年国債、あるいは、ゼロ国債といった活用が検討できるのではないかと考えております。

具体的には、下のポンチ絵をご覧いただきますと、2カ年国債を活用することによりまして、適正な工期を確保して、無理に年度末に終わらせるのではなくて、翌年度に向けても工事することで、翌年度当初の事業を確保できます。ゼロ国債を活用することによりまして、前年に契約まで行って、翌年度当初から事業を開始できるというメリットがあろうかと思っております。適正な工期管理を図っていく中で、財政面でできる限りの対応を講じることで平準化を推進していくべきではないかと考えてございます。

最後に、安全・安心に向けた公共事業ということで整理しております。

44ページをご覧ください。

28年度は4月の熊本地震の他、北海道・東北等における豪雨、台風被害など、大規模災害が多発いたしました。そうした中で、激甚災害指定の早期実施、早期の補正予算の編成等、政府としても迅速な対応をとってきたところでございます。背景には、45ページにございますように、気象、気候変動の影響を受けて、近年災害が頻発化、大規模化しているという傾向があるかと考えてございます。

そういった中で、46ページ、方向性といたしまして、3点整理してございます。

まず、防災・減災に資するインフラ整備の重点化・効率化でございます。

47ページにこれまでの整備状況の効果として代表例を2つほど挙げております。

今年豪雨被害を受けました佐賀県の六角川でございますが、同規模の豪雨は昭和55年にございました。その際はかなり大規模に決壊、浸水をいたしまして、5,000戸の浸水被害がございましたが、それ以降、河川拡幅、堤防のかさ上げ、強化等を行ってまいりました。今回同規模の災害に対して、被害は100分の1、決壊箇所が確かゼロだったと思います、これにとどまっているという状況にございます。

また、平成25年には京都の渡月橋で大規模な出水が発生するという状況がございましたが、決壊は免れました。背景には、上流部におけるダムの洪水調整機能がかなり発揮されたという事例もございます。

こうした状況も踏まえまして、48ページでございますが、インフラ整備につきましてはしっかり重点化して整備を進めるべきだと考えてございます。その際、費用対効果の分析だけではなく、他の整備手法との比較検証も行い、重点化、効率化を徹底的に行うべきだと考えてございます。

代表例として、ダム検証といたしまして、平成22年に今後整備対象のものについて網羅的に検証をいたしました。その際、目的別に代替案と比較を行って、継続か中止かを判定してきたわけでございます。この取組は現在も続けてございます。現状でございますが、真ん中にございますように、対象83事業のうち継続としたのは54、中止25、残る検証箇所4事業という状況にございまして、財政効果も出てきているところでございます。今後につきましては、既存ストックをできるだけ活用して、既存のダムの徹底活用など、効率的な整備を進めていくことが重要だと考えてございます。

2つ目は、ハードだけではなくてソフト対策もしっかりやっていくべきだということでございます。四角の中にございますように、施設の能力には当然限界があり、施設では防ぎきれない大洪水も発生するものという意識改革が重要と考えております。こうした意識の下、実効性のあるソフト対策を組み合わせて洪水に備えていく必要があろうかと考えております。

そうした観点から、例えば、右側にございますように、家屋倒壊等氾濫想定区域の公表につきましては、29年までに全直轄河川において公表を進めるべく、予算上の措置も講じていきたいと考えてございます。

また、28年度からの洪水情報の緊急速報メールといった取組もできるだけ早く展開を進めていくべく措置してまいりたいと考えてございます。

また、ソフト対策の中で、規制の適切な運用も重要だと考えております。26年の広島の土砂災害の教訓といたしまして、土砂災害防止法を踏まえ、全都道府県において警戒区域指定の前提となる基礎調査を31年度までに完了することが目標になっておりまして、29年度予算におきましては、この早期完了に向けて防災・安全交付金の重点配分を徹底していきたいと考えております。あわせて、国のフォローアップをしっかりやっていくべきだと考えてございます。

最後に、老朽インフラへの対応でございます。これはこれまでもご説明しました通り、老朽化がかなり進捗しているという状況でございます。

今後の取組でございますが、52ページでございます。28年度は市町村レベルでの全体のインフラ長寿命化計画の整備が進む見込みでございます。今後は更に施設ごとの長寿命化計画の策定、これは32年を目標としてございます。これに向けて予算の重点配分を進めるとともに、コスト縮減に向けた見える化を推進していきたいと考えてございます。

説明は以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、ただいまのご説明に対してご質問、あるいは、ご意見をお願いいたします。

では、老川委員、お願いいたします。

〔 老川委員 〕 どうもありがとうございました。

一番最後のページにあります老朽化対策について感じることを申しますと、この間の東電の事故について考えると、ここにありますように、インフラ管理者が常時目配りすることは大事ですが、同時に、単に自治体だけではなく、民間の企業の持っているインフラ設備についても、自治体とうまく連携をとりながら事故が起きないようにやっていくと、こういった視点でのご指導が大事ではないかなというふうに思いますので、一言意見を申し上げます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

続いて、佐藤委員、土居委員、中空委員。

〔 佐藤委員 〕 ありがとうございます。

まず、20ページのところに出ていたコンセッションの課題のところで、総合評価の話が出ていましたが、おそらく公共事業一般にも言えることで、単なる価格だけではなく、そのサービスの中身も見るという形での総合評価を入れているのですが、実は価格よりも企画書や、サービス、よく言えば施設の中身のほうの評価比重が高いということで、価格的には安いのに、結果的にその中身の企画書の書き振りで入札が逆転するというケースが出ています。総合評価と一言で言うけれども、配点、点数の比重は、各自治体や事業によっても、結構ばらつきがあるみたいなので、何らかの統一的な見解や基準をつくらないと、まかり間違えるといわゆる談合の温床にもなるということだと思います。これはせっかくPFI/PPPをこれから推進していく上において、このあたりの入札の仕方、民間事業者の選定のところで、何らかのガイドラインはつくっていったほうがいいのかなということです。

それから、PFIについては、資料17ページにあるように、PPP/PFI推進アクションプログラム、私もこの委員なので関わったのですが、そこで人口20万人以上の地方公共団体で、原則PPP/PFIの活用を推進するということにはなっていますけれども、なかなか進んでおりません。特にその中でも、問題は水道事業でありまして、先ほど水道の事業箇所は6件で、少ないと言われたのですけれども、これ6件さえ大変、今水道事業6件はないんですよね。大阪市とおそらく浜松市でしたか、あたりがやるかもしれないという感じ、下水道は今ただ提案されている段階なので。

特にこの水道については、コンセッションもすごく大事ですけれども、もう1つ、先ほどの老朽化の話ともかかわりますが、今後水道管等を更新していくに当たって、それぞれの自治体ごとに更新していくというのはかなり厳しいし、メンテナンスもできないので、経営の効率性や、規模の経済を生かすという観点からも、広域化というのが実は最初のステップとしてあって、その上で次に民間委託という道があると思います。ですから、水道事業については広域化というのをもう少し強く推進してもいいのではないかということ。

それから、文教施設については、おそらく美術館や博物館を含めての文教施設ですけれども、やはりPFI/PPPの推進を掲げていますので、このあたりはもう少しテコ入れをしていったほうがいいのかなという気がしました。

最後のページの52ページのところのインフラ長寿命化計画について、特に地方自治体の公共施設統合管理計画ですけれども、おそらく今年度中に計画はできるはずですけれども、どうもその中身が自治体によってまちまちであると思います。総務省のほうで、一応基準は全て出していて、これらの項目を書いてくださいというのがありますけれども、書きぶりがまちまちみたいです。あとは、やはり計画は、具体的な公民館、図書館や、学校施設など、まさに個別の計画になっていくので、ここで全体計画と整合的な形できちんと、更新、縮減、統廃合等が進むように、進捗をきちんと見ていかなければならないと思います。大概の場合、計画はつくったけれどもやらないというケースも多いので、これからは少し正念場なので、きちんと進捗管理していく必要があるのかなというふうに思いました。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、土居委員。

〔 土居委員 〕 ご説明ありがとうございました。

既存ストックの最大限の活用というのは、一番重要なところだと思います。公共事業費が、量さえ多ければ力を入れていると、量が少なければ公共事業に、ないしは、インフラ整備に力が入っていないというような、その量だけではかるという時代はもう終わったと思います。ですから、既存ストックも最大限生かしながら、より少ない費用でより多くの効果が得られるような形でインフラを活用していく必要があると思います。

その中で、17ページで、PPP/PFIの推進で、私もこの点は非常に重要だと思っていて、佐藤委員おっしゃるような障害に直面しているということもまさにその通りだと思います。

もう1つ障害だと思うのは、この17ページの右下にあるように、工期を自ら実施するということで今後どの程度費用がかかるかということについての計算がないがゆえに、民間の活用によってどの程度VFMが出るかということになかなか意識が及ばないということがあります。PPP/PFIを進める上では、今の体制のまま自治体などが直営で行うことによって割高な費用がかかるということを、まずはしっかりと自治体自ら住民に対して示していく必要があるのではないかと思います。

それから、幾つかまだこのPPP/PFIを推進していく上で障害があると思われるのは、自治体が直接運営しているものと、道路公社を初めとする地方公社、いわゆる財団法人や第三セクターという、必ずしも自治体本体で直営ではないけれども、自治体が運営にかかわっているものがあり、それによって推進する容易さが変わってくると思います。

先ほど挙げておられたコンセッション事業の中でも、多くの場合は自治体直営というよりかは、むしろ第三セクターや公営地方公社等が運営している、ないしは、国が運営していたものを民間にゆだねるというもので、自治体本体が直営で管理している水道、下水道、公営住宅というのはまだなかなか進んでいないというふうに思いますので、その後者のほうをより積極的に進めていく必要があると。かつ、その上では、地方債の暗黙の保障というものがあると、どうしても割安な借り入れが自治体本体でできてしまうということによって、PPP/PFIにゆだねなくてもいいというほうに流されやすいということがありますから、地方債制度にも言及、改革のメスを入れていく必要が、私はいずれあるのではないかと思います。

最後に、この41から42ページで、施工時期の平準化について、これは非常に大切なことだと思います。ただ、予算の単年度主義というのもありますので、その財政規律を維持しながら、施工時期について柔軟化ができるような方策を考えていただきたいと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 では、中空委員。

〔 中空委員 〕 ありがとうございます。

またいつも通り機関投資家の話をしていきたいと思いますが、様々な国の機関投資家と話すと、アベノミクスに対する期待感を持っている人はほとんどいません。ほとんどいないけれども、今年度日本はやはり財政政策に舵を切りましたと。その時に、公共事業というのはどうせお金を使ったって何もならないでしょうという思いはどうしても残ります。その実、これまでも公共事業にはお金を回してきたけれども、需給ギャップが多過ぎてなかなか景気がよくならないということがありました。需給ギャップというものの解消が本来は先で、そうしないと景気浮揚にはなかなか行かないだろうという気は相変わらずしています。

ですので、やはり公共事業がこのように効果があるということが明らかになっていることを、私も見たいなというふうには思っていますが、そうは言いながらも、ご説明いただいた各々のパーツについては非常に納得できて、概ね推進していただきたいというふうに思います。先ほど土居委員からもありました、量より質だということだと思っています。これは先ほど佐藤委員も指摘していたのですが、20ページにあるような、運営権対価として、22億円と40億円を提示して、22億円のほうの事業主が選ばれるということ自体は、あまりにもびっくりするような考え方ですし、客観的な質の評価の在り方を確立していくべきだと考えています。

あとは、9ページの内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」の成長見通しが、相変わらず今年も出てきていて、いつになったら経済再生ケースでない数字で私たちは財政再建策を考えていけるのだろうとついつい思ってしまいます。しつこいようですけれども、しつこく言うことが大事かと思って言わせていただきました。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、武田委員、角委員。

〔 武田委員 〕 どうもありがとうございます。

コンパクト+ネットワークの推進に関しての意見と質問がございます。人口が減少する中で、ユニバーサルサービスを全ての地域で提供していくことは難しくなる中、コンパクト化の戦略は、長い時間がかかるがゆえに着実に進めていかなければならないと思います。

また、財源の視点だけではなく、生産性上昇という観点で取り組むことも重要と考えます。三菱総合研究所による全国の市町村データを用いた分析でも、人口密度が100人程度の自治体と1,000人程度の自治体では、従業員1人当たりの付加価値額が100万円以上の差が生じることになります。

ただ、コンパクト化の戦略を進めていただく上では注意すべき点が2点あると考えます。1点目は、先ほどご指摘いただいた過去の失敗例を拝見しますと、補助金前提の事業はあまりうまくいっていない事実がございます。一方で、民間ベースの事業で採算がとれる計画で実施したものはうまくいってらっしゃるということですので、今後は経験を生かして進めていただきたいと思います。

2点目は意見と質問でございますが、コンパクトシティの推進に当たっては、省庁横断的な議論が必要ではないかと思います。医療に関しては、地域医療構想ということで各都道府県が計画を策定中、あるいは策定が終わっている都道府県もございます。個別にそれぞれ予算を使って、結果として同じ方向を向いていればもちろんよいのですが、地域医療構想と整合的でない形で公共施設を集約されるなど、予算がちぐはぐに使われてしまうのはぜひやめていただきたいと思います。したがって、全体のグランドデザインを描いたうえで進めていただきたいというのが意見です。

質問としては、財務省におかれましても、社会資本整備の議論と医療の地域医療構想の議論を、横串を通して調整をされていらっしゃるのか、お伺いできれば幸いです。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 では、質問も出ましたので、事務局からお答えいただければと思います。

〔 中山主計官 〕 コンパクトシティの中での省庁間連携についてお答えいたします。これはご指摘の通り極めて重要で、そもそも公共施設の集約化を図っていくというのが目的の重要な部分でございます。今回のコンパクト+ネットワークの取組に関しては、コンパクトシティ形成支援チームというものを各省横断でつくっております。これは財務省も参加してございます。そういった中で、個々の施策の連携について中心に議論しておりまして、例えば、28年2月には「地域医療施策と都市計画策定の連携によるコンパクトなまちづくりの推進について」という文書を取りまとめまして、各自治体に配付し、こうした方針に沿って今後ともコンパクトシティの推進を図っていきたいと考えてございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。では、角委員。

〔 角委員 〕 ありがとうございます。

1点目は空港コンセッションについてですけれども、毎度申し上げますように、関西の空港問題は大変なご迷惑をおかけして、ようやくここへ来て3空港一体運営ということが前提に神戸空港のコンセッションが始まることになりました。

ご承知のように、現在、神戸空港は地方空港という位置づけです。また、1日の便数が30便、60発着に規制をされている、あるいは、時間も規制をされているということで、本日はその規制の問題について議論している時間的余裕もありませんが、一応再来年の4月の民営化を目標に、3空港一体運営を条件としたコンセッションがスタートを切るということになります。

したがいまして、当然空港の使用料については、規制のかかった状態で条件を決める。しかし、その規制が将来規制改革を進めていただいた中で、空港の利便性が更に上がって、使用料をたくさん払えるようになれば、それは払うということになろうかと思います。そういった環境の変化というのは、今後のインバウンドの伸びについても、まだ未知数の部分がありますので、将来にわたっては、いわゆる一旦コンセッションで落としたところが、その利益に応じてそれを使用料に反映させていく。例えば、商業施設で言えば、固定部分といわゆる変動部分、ですから、売上が坪幾らまではこの家賃で、それを超えたらその超えた分について、例えば、プラス10%を払ってくださいというようなことを一般的にやっておりますので、空港の問題についてもそのような考え方を入れていただいたら、不公平感というのは、少しは解消するのではないかなと思います。

2点目の道路についてけれども、29ページに近畿圏の道路状況の図がございます。今現在、阪神高速湾岸道路の西伸部といいまして、少し切れたところを西へ伸ばすという事業化が認められました。この湾岸道路の西伸部、いわゆる関空を出てずっと湾岸で来るのですが、神戸まで届いていないという、ここの解消と、淀川左岸線という、地図の点々で書いてありますけれども、そういったところが関西のミッシングリンクの最大の問題点という中で、今回たくさん乗ったらたくさん払ってもらうという料金体系に変えていく中で、将来のこの道路建設について受益者負担を入れるということで料金が決まっていくように聞いております。

大阪の場合は、いわゆるネットワークが大きいので、新たな道路をつくるところの負担が比較的全体に比べて小さくなりますので、いわゆる初乗りはかなり値段が下がって、長い区間は少し上がると。ところが、兵庫県はそのネットワークが小さいものですから、初乗りが510円のところ500円にしかならない。長いところはかなり高くなるということで、同じいわゆるこの近畿のネットワークの料金体系を変えていく時に、大阪と兵庫でそのようなことが起きますので、テレビコメンテーターはかなりこの兵庫県の案に対して批判をしておりますけれども、我々は受益者負担をすることによって、このミッシングリンクを解消して、いわゆるインバウンドの人を広域で受けることができるようになると考えております。

例えば、今関西に、以前33%しかインバウンドの方は来ていただけなかったのが40%になりましたので、昨年は800万人の方が近畿に来られました。ところが、世界遺産である姫路城には4%の人しか行けていない。というのは、関空に着いても、道路事情が悪いし、もう企画をしようがないわけですね。ですから、それを更に広域に受けていこうとすると、こういった投資は必ずリターンがあると思いますので、その辺のご理解もいただきたい。また、大阪と兵庫でこれだけ条件が違うと、何となく変だと感じるのですが、いかがでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 宿題ということでよろしいでしょうか。

では、他にいかがでしょうか。

特になければ、あと2つ議題がありますので、先に進むということでよろしいですか。

では、第2の議題に移ります。2番目は経済協力(ODA)ですが、嶋田主計官からご説明お願いいたします。

〔 嶋田主計官 〕 外務経済協力担当主計官の嶋田でございます。よろしくお願いいたします。

お手元の資料2、経済協力(ODA)と書かれた資料をもとにご説明申し上げたいと思います。

それでは、表紙をおめくりいただきまして、目次をご覧ください。まず、ODAを取り巻く最近の状況についてご説明した後、二国間ODA、マルチのODAについて、特に目標設定や評価に着目した課題についてご説明し、最後にその他のPDCA等に関する課題についてご説明申し上げたいと思います。

まず、資料3ページをご覧ください。一般会計ODA予算についてでございます。一般会計ODA予算につきましては、1997年の財政構造改革法成立以降、98年度マイナス10%のシーリング等もあり、趨勢的に減少してまいりましたが、今年度は伊勢志摩サミットやTICAD VI等を見据えて、対前年度1.8%増の予算となっております。

資料4ページですが、一般会計ODA予算が趨勢的に減少する一方、ODAの事業量は有償資金を中心に増加傾向にございます。これは下の表にあります通り、過年度の借款の回収金が増加し、これを再度有償資金に充当することで、キャッシュフローで見ると相当程度自立的に資金が回転するようになったということが大きいだろうと思っております。

資料5ページでございますが、左が途上国向けの民間からの直接投資、右が途上国向け資金の全体の推移をあらわしたものでございます。資金の出入りをネットベースで見て、2000年代に入って以降、我が国の途上国向け民間直接投資が趨勢的に増加していて、その途上国向け資金全体の動向に大きな影響を与えるようになっているということが見てとれると思います。

資料6ページでございますが、こうした動きをグロス、すなわち、事業量ベースで見たものでございます。赤い部分がODA、オレンジがOOF、青が民間からの直接投資、グレーが例えば、株式や債券の投資等のその他の民間資金でございます。

また、民間からの直接投資の政府資金(ODA+OOF)に対する比率を示したものが折れ線グラフでございます。このグラフから見てとれますように、民間の直接投資は最近10年間で政府資金の半分程度からこれを上回る規模となっております。

資料7ページをご覧ください。こうした民間資金の動向等々を含めた最近の状況を踏まえて、昨年から今年にかけて、我が国内外で様々な決定や、あるいは、取り決めがなされております。まず、2015年2月に我が国において開発協力大綱が閣議決定されております。その目的の中の2つ目の黒丸でございますが、民間企業等の多様な資金・主体と連携しつつ、ODAを多様な力を結集する触媒・原動力にする旨が掲げられているところでございます。

また、2015年5月の質の高いインフラパートナーシップにおきましても、その柱の1つとして、民間資金動員を通じた「質と量」双方の追求が掲げられているということでございます。

国際的な取り決めに目を移しましても、2015年9月に国連で新しい開発目標が決定されております。その中には、テロ等を含む平和の問題の他に、例えば、インフラや、産業、イノベーション等が新しい課題として掲げられております。こうした取り決めを踏まえまして、本年5月の伊勢志摩サミットや、8月のTICAD VIにおいて、我が国としてインフラ投資等に向けて官民合わせて貢献を行う旨の表明をしているところでございます。

資料8から9ページに、このうちの開発協力大綱の実施面の部分を抜粋しております。まず、8ページ右側でございますが、民間資金との連携、動員に関する記述として、従来のODA大綱ではあまりフォーカスされていない官民連携が取り上げられております。右下の赤字にあります通り、民間部門が自らの優れた技術・ノウハウや資金を開発途上国の課題解決に役立てつつ、経済活動を拡大するための触媒としての機能を果たすように努めるとして、ODAの触媒機能を強調しております。

他方で、資料8ページの左側でございますが、開発協力の政策立案、実施、評価のサイクルに一貫して取り組むという戦略性の確保や、評価結果の政策決定過程や事業実施への適切なフィードバックが取り上げられ、PDCAサイクルの徹底が掲げられているところでございます。

また、資料9ページ右側を初め、各所にあります通り、国民に対する説明をきちんとしていくということもあわせて強調されております。以下のバイとマルチのODAについてのご説明は、こうした民間資金との連携やPDCAサイクルの徹底の観点に着目して行わせていただきたいと思います。

それでは、二国間ODAについてでございます。

資料11ページをご覧ください。昨年、平成28年度予算の編成に関する建議におきましても、途上国経済に占める民間の海外直接投資の重要性を踏まえて、その重視をご指摘いただいているところでございます。

また、各論的な議論ではございますが、これまでの財務省が行っている予算執行調査や政府の行政事業レビューにおいても、PDCAサイクルの確立の重要性が指摘されているところでございます。

まず、民間から途上国に対する直接投資につながった従来の例ということで、タイ東部の臨海地域の開発についてご説明申し上げたいとおもいます。

資料12ページをご覧ください。そのタイでございますが、タイは日産、トヨタやいすゞといった企業が1960年代から自動車生産を行うなど、早くから着目されていたところでございます。そのタイに対して、我が国の経済協力ということで、一番上のグラフの黄土色で長く示されている矢印にあります通り、まず、技術協力によって工科大学の創設支援等の人材育成支援を1960年代から開始しております。それから、1980年代から2000年代にかけて、工業標準化や計測機器の標準化の支援を行っているということでございます。

こうした一般的な支援と並行する形で、1980年代から90年代前半にかけて、タイの東部臨海地域の開発支援として、まずこのエンジ色の矢印にあります通り、マスタープランの策定等の開発調査支援を技協で行い、それから、青い矢印にあります通り、円借款で港湾開発や道路建設、導送水管(工業用水)敷設、それから、工業団地造成等の整備の支援を行っているところでございます。

右の地図にその東部臨海地域のタイの中のおおよその位置と、それから、ODAにより支援した当地のインフラについて記載しております。

こうした開発の結果でございますが、真ん中のグラフにあります通り、開発が90年代半ばぐらいまで続いたのですが、それが一段落した90年代後半あたりから、足下に至るまで、縦の棒グラフは日本企業の進出数をあらわしておりますが、その進出が増加して、息の長い民間からの直接投資が増加傾向を保ちながら進んでいるということになっております。

一番下のグラフでございますが、こうした日系企業の集積により、タイ経済全体として成長する中で、東部臨海地域の占めるウエートが増しているという姿となっておりまして、相当時間はかかりましたが、タイ経済への裨益効果も大きくなっているということが見て取れるのではないかというふうに考えております。

このように、従来は相当時間をかけてODAでインフラ等の開発支援を行った後、民間の直接投資につながっていく、そういった格好でございましたが、最近では、円借款によるインフラ整備支援と民間企業の進出をセットにした様々な取組みが行われてきております。

まず、資料13ページでございますが、これはバンコクの中心部から北西部にかけて、パープルラインと呼ばれる高架式の鉄道を整備する事業でございます。これについて、高架や軌道などの下物の整備をJICAが円借款で支援するとともに、鉄道システムの維持管理事業について民間企業が参入しております。

それから、資料14ページでございますが、ここでご紹介申し上げますのは、従来ODAで行っていた事業の一部を、民間資金を活用して行っているというケースでございます。

まず、左側はミャンマーのティラワ経済特区の開発のケースでございますが、この開発に当たりましては、事業概略図と書かれているそのポンチ絵のJICAと書かれている四角囲みから下に線が伸びていると思いますが、円借款や技協によって、まず電力、水道、道路といった整備を支援し、その上で、工業団地の開発につきましては、ミャンマー政府と日本企業が出資し、JICAも海外投融資によって資本参加した事業体が整備を行ったものでございます。その事業体は、その入居企業からのフィーで運営をしているということでございますが、現在既に日系企業33社を含む63社が当地に進出しているというものでございます。

また、右側は無償資金協力で一部インフラを整備し、施設整備とその運営を日本企業が行うスキームでございます。右下に2例、ミャンマーとケニアの事例を書いております。

こうした官民連携の新たな取組につきましては、開発協力大綱に位置づけられて、現在積極的に進められております。その一方で、こうした取組の評価、検証についてでございますが、例えば、資料15ページ以降に、外務省が27年度に外部委託で行ったベトナムの国別評価の抜粋をつけております。この中で、官民連携については、今ご紹介したものと類似の事例を含めて、総じて事案の紹介にとどまっているといった印象でございます。このため、こうした官民連携の取組をどのように評価し、課題を抽出し、レバレッジの効いた息の長い民間資金の導入につなげていくかといった点については、PDCAサイクルの更なる高度化が求められる部分ではないかというふうに考えております。

次に、資料18ページをご覧ください。18ページには外務省、そして、JICAにおける二国間ODA評価の枠組みを掲げております。まず、外務省において、政策レベルの評価として、国別の評価と、それから、開発協力大綱等で掲げられている重点課題別の評価、更に、プログラム別の評価として、各国の特定分野に着目したセクター別評価や、援助スキームごとの評価を、随時国やテーマを抜き取った上で、第三者評価の形で実施してきております。

その上で、個別プロジェクトの評価につきましては、これはJICAを中心に実施、公表されているということでございます。次のページをご覧ください。

左の図にありますのはJICAによる評価でございますが、JICAではPDCAサイクルにのっとって無償、技協、有償ともその大部分について成果目標を設けた上で、事前評価、モニタリング、事後評価、フィードバックを実施し、公表しているということでございます。

他方、右側ですが、外務省自身が行う無償資金協力、例えば、経済社会開発計画と呼ばれる、昔で言うノンプロジェクト無償資金協力、そういったものにつきましては、案件組成時には事業概要等において裨益効果を含めて公表している一方、内容が機材の供与等であるということもあって、事業のレビューは、この3つの項目で評価してくださいということで評価項目を統一した上で、その供与相手国に対する聞き取り調査に基づく在外公館による評価にとどまっているという状況でございます。

外務省が行う無償資金協力には、もちろん緊急時の物資供与や、あるいは、比較的小ぶりのものも含まれておりますので、効率的な事務運営ということを考えますと、どこまで評価を精緻に行うかについては留意が必要と思われますが、一番下の表にあります通り、外務省の無償資金協力が我が国の無償資金協力の3分の1を占めていることを考えますと、例えば、在外公館の評価を本省で整理してフィードバックするなど、各大使館での取組みが課題の抽出や制度運用の改善につながるものとなっていくことが重要と考えております。

次に、国際機関等に対する拠出についてご説明申し上げます。

まず、資料21ページでございますが、ここ数年、予算の建議を初め、政府の行政事業レビュー等で、国際機関の拠出について、評価の透明性、客観性の向上についてのご指摘をいただいているところでございます。

22ページをご覧ください。この場におきましても、ここ数年この英国の国際開発省のマルチ支援報告書についてご紹介してまいりましたが、今年はその評価の方法に着目してご説明したいと思っております。

まず、22ページ資料左側中ほどの評価方法と書かれた部分をご覧ください。

英国の国際開発省では、まず各国際機関について、英国が重視する12の項目について、外部の関係者から調査を行った上で達成度を点数化しております。その上で、各項目の評価をもとに定められた計算方法に基づいて総合評価を行っているということでございます。

この結果として、2011年の評価においては、最低評価の一部機関のコア基金について拠出停止等の措置を行い、また、2013年には各国際機関の改善状況についてフォローアップを実施しております。

23ページをご覧ください。これはイギリスが2011年に行った個別機関評価の一例でございます。12の評価項目を、イギリスの開発目的への貢献度と、それから、組織の強靭性に分けて、それぞれプラス面とマイナス面が分かる形で評価を行っているということでございます。

次、24ページでございますが、これは、2013年に行った開発状況のフォローアップの一例でございます。これにつきましても、どの部分が進捗したか、課題は何か、彼らの考えが相当程度明確に記載されているということでございます。

25ページをご覧ください。翻って、我が国の国際機関等に対する拠出の評価はどうかという点でございます。まず、2014年10月に国際機関の活動評価ネットワークであるMOPANに参加いたしまして、2015年8月に外務省が第1回の拠出の評価を実施し、今年8月に第2回の評価を実施しております。外務省による国際機関等に対する拠出の評価の際には、評価方法の概要にあります通り、評価の基準として5項目を示した上で、ABCDの4段階の評価を行うということになっております。

これについて、参考資料1の20から21ページに外務省の個別の評価の例をつけておりますので、横に置きながらお聞きいただければと思いますが、それぞれこの5つの評価項目についてコメントはなされているのですが、定性的なものにとどまっている印象でございます。

本資料に評価の課題として示させていただいております通り、外務省の評価については、一昨年これが始まったばかりということもあって、各評価基準の達成状況と、全体のABCD評価がどう結びついているのか。あるいは、参考資料1の20から21ページを比較すると分かりますように、経年の評価の変化の理由等の記載について、更なる向上の余地があるというふうに考えております。

次に、26ページに評価の分布と予算要求の関係について記載しております。まず、上段の表でございますが、評価の分布につきましては、昨年度に続きD評価はないという状況でございます。また、下段の表の要求の平均額の欄をご覧いただきますと、比較的大ぶりのものほど高い評価を得ている一方、昨年度はC評価のものにつきまして、要求時点から減額要求がなされておりましたが、今年度は微増の要求になっているということでございます。

このあたりは、先ほど申し上げました評価の高度化によって、その理由、要因等が明確にされるべきではないか、また、評価の低い国際機関に対しての改善のインセンティブづけをどのように考えていくのかといった課題があるのではないかというふうに考えております。

それから、最後でございますが、ODAを離れますが、PDCAサイクルや成果目標に関連した課題について1点、簡単にご紹介したいと思います。

資料28ページでございます。これは25年度の秋の行政事業レビューにおきまして、在外公館が行う文化広報事業につきまして、PDCAサイクルが十分に確立されていないとして、目標設定や評価方法について改善を促されているものでございますが、現状の評価方法に基づく在外公館による評価では、「3.」にあります通り、27年度では、ABCD評価のうちA(効果が特に大)とB(相当の効果あり)の合計が99%といった状況にございます。

外務省では、25年度のレビューの指摘を踏まえ、今現在評価モデルを研究中ということでございますので、早急に成案を得て、評価の高度化を図り、事業内容や予算に反映していくべきものと考えております。

また、こうした点は、恐らく文化広報事業だけではなく、海外との交流事業等についても同じような課題があるというふうに考えておりますので、しっかり取り組んでいただく必要があると考えております。

ODAにも共通することではありますが、特に評価手法の高度化に当たっては、外交上の目的等のアウトカムを見据えた的確なアウトプット目標を設定した上で、その評価をきちんとし、以降の事業において資源の効率的な使用が図られるようにしていくということが重要だと考えております。

29ページに、これまでご説明申し上げた点についての、私どものキーメッセージを論点整理として掲げさせていただいております。

まず、ODAの1点目でございますが、我が国の開発協力では、民間部門の技術や資金を開発途上国の課題解決に役立てつつ、経済活動を拡大するため、開発協力の触媒機能の重要性が高まっている。このような観点からは、従来ODAで行っていた事業の民間参入を促進し、ODAの効率的使用を進めるとともに、開発途上国に対する民間部門からの息の長い直接投資につなげていくことが期待される。このような観点を重視する事業については、二国間ODA事業がこうした直接的・間接的な民間部門の活動につながるものとなっているか、評価・検証を充実していくべきではないか。

2点目といたしまして、国際機関等への拠出金・出資金について、各評価項目と全体評価との関係や、評価の経年変化等について更なる透明性・客観性の向上に努めるとともに、外務省が行う無償資金協力について、求められる機動性等を確保しつつ、一層の効率的かつ効果的な実施に向けて、評価方法の高度化を図るべきではないか。

また、その他のPDCA関連といたしましては、現在検討中の在外公館文化事業に対する新しい評価手法について、検討を着実に進め、PDCAサイクルの確立に努めるべきではないか。

以上の点を掲げさせていただいております。

私のほうからは以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、ただいまのご説明に対してどなたか。

では、田中委員、老川委員。

〔 田中委員 〕 ご説明ありがとうございました。本日のキーワードは民間投資と評価かなと思って伺っていますが、評価について大きく2つ、厳密に言うと3つほどあります。

1つ目は、確かに評価の高度化や、あるいは、厳しくしていくということはあるとは思うのですが、評価自体にものすごくコストがかかります。私自身も6年ほど外務省のODAの評価をやりましたけれども、渡航費も含めて、非常にコストがかかるものでありますから、ここではやはり選択的にやっていくしかない。何が何でもがしがしとやるというものでは、結局は全体のコスト高になってしまうだろうと思います。

それから、もう1つが、ノンプロや、無償に関して、確かに批判が、アウトカムがないということなのですが、そのJICAの行うようなプロジェクトと外務省の無償ではかなり種類が違う。例えば、建物を建てたり、学校をつくったりというようなものでしたらある程度効果が見えるのですけれども、人間の安全保障や、草の根無償、あるいは、プロジェクトを形成しないようなものについては、これはなかなか効果があらわれにくいので、仮に評価を高度化したとしても、なかなか思うような結果が出ない。ですから、いわゆる定量化や、できるだけビジュアルに出せということもありますが、プロジェクトの種類によってそれが適不適のものがあると思います。

その延長で3つ目ですが、文化事業に関して評価を高度化すると、研究中だとおっしゃっていましたが、私はできないのではないかという予測をしております。これはそもそも研究や、それから、芸術関係に関してPDCAを回すということ自体、私はあまり適切な表現ではないと思っています。資料2の28ページにあるように、AまたはBの評価がいっぱいついてしまうのは、おそらく参加者によるアンケート結果などを見て、みんなよかったといって、AまたはBとつけたような気がします。これについて、PDCAをがちがちと回すというのはやり過ぎなのではないかなと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、老川委員。

〔 老川委員 〕 ありがとうございます。

何点か申し上げたいと思いますが、ここにありますように、官民連携で、ODAを触媒にして、一緒になって展開していこうという考え方は、私も同感であります。その場合は、やはり民のほうで、官の受注を受けて、海外で活躍していただく方たちの安全、これに対してやはり政府としても手厚く対応する必要があると思います。

というのは、最近ダッカでJICAの受託事業だと思いますが、犠牲者を出すということがありました。今非常に国際情勢が危ない局面にあるわけですが、民間の活動も相当腰が引けてきてしまうと思いますので、十分配慮していく必要があるというふうに思います。

それから、特にODA、対外援助に関しては、中国が今資源確保という観点から、多額のお金をつぎ込んでいると。日本の場合は、どちらかというと縮小傾向にあるわけですけれども、日本の存在感が非常に薄くなっていく。日本の場合は、資源の確保などよりも、現地の自立を支援していくというところにウエートがあるのかと思うので、日本の考え方というものをきちんと分かるようにやっていく必要があるという感じがします。

それから、もう1点は、ODAで様々な施設をつくると喜ばれるのですが、1年、2年たつうちにどこか故障するので、メンテナンスが課題となる。現地にそういった技術者がいない、あるいは、その説明書きが日本語で書いてあって分からない。そのまま、せっかくつくったものが放置されてしまうような、非常にもったいない現象がありますので、やはり1年に1回程度でも、受注した企業のOBの方などを活用して、その後の様子を検証して、何か手当てする必要があったら対応すると、こういったきめの細かいフォローアップが必要ではないかと思います。これは、それほどのお金がかかる話ではないと思いますので、気配りをされたらいいかなというふうに思います。

それから、もう1つ、在外公館の文化事業について申し上げたいと思います。得てして文化事業というと、何か施設をつくって、そこで日本の芸能や伝統的な文化を紹介するということが中心になりますけれども、例えば、今年3月の、ワシントンのポトマックにおける桜祭りで、これまでは日本の企業が様々な協力していたけれども、景気が悪いということで、資金提供をやめたと。すると、中国が、もともと桜は中国だから資金を出すと、しかし、お金を出す以上、日本の桜祭りは困ると。中国のお祭り、もしくは、アジアのお祭りという形でならばやりましょうと言って、そのうち今度韓国が乗ってきて、中国と韓国が桜祭りをポトマックでやるという動きになりかけた。これは大変だということで、全日空が5,000万円出資して、何とか今年は急場しのいで、日本の桜祭りができたという話です。日本の外務省はおそらく知らなかったと思いますけれども。

こういったことがありますので、現地で何かお茶やお花などを紹介すると、これも大事だとは思いますけれども、それで終わっていると、国際舞台における外交戦において、誠に立ち遅れるというふうに、非常に感じた事例でしたので、その辺についてもよく考えていただきたいというふうに思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、田近委員、武田委員、遠藤委員。

〔 田近委員 〕 財審でこのODAの問題をどのように議論するのかというのは、いつも考えておりましたけれども、資料2の3から4ページを開くと、ODA事業量の総額は、2兆円程度。その中で、一般会計予算が5,000億円程度で、これは技術協力・無償が大部分を占めている。

本日のお話では、むしろODAの中で円借款をどのように効果的に使うか。触媒としてのODAという話がありましたけれども、財審としては、まず一般会計で技協・無償がどのように使われているかという戦略性について考えるべきだと思います。19ページにその無償・技協の実績が出ていますけれども、この無償・技協における日本の海外援助の戦略性というのは一体何だろうかと思います。

例えば、これ全く個人的な思いかもしれませんが、アジア諸国に目を転じると、経済成長もしてきて、これから社会保障制度をどのようにするかというような段階に来ているので、その点で、日本では医療保険制度や介護保険制度が整備されていますから、非常に戦略的に協力関係ができるのではないかと思います。ここの財審での議論では、やはり無償・技協の中身、その戦略性、有効性、効果というのをもっと議論してもいいのかなというのが私の意見でございます。

それから、もう1つは、今年の補正予算で、海外経済協力でどのようなことをしたのかということをお伺いしたい。というのは、たまたま日本の財政関係資料を見ていて、当初予算で経済協力が5,161億円、第2次補正後予算で6,215億円と、1,000億円以上補正でついているわけで、経済協力での補正というのは一体何だったのかということをお伺いしたいです。

〔 吉川分科会長 〕 では、今2点目の補正に関する質問、これは事務局からお答えいただけますか。

〔 嶋田主計官 〕 内訳を確認しますので、しばらくお時間いただきます。

〔 吉川分科会長 〕 では、続けて武田委員。

〔 武田委員 〕 ありがとうございます。

本日、国際機関への拠出金の話を中心にご説明いただきましたが、私は人への投資が、世界における日本という観点では極めて重要ではないかと思います。ご存じの通り、世界経済は非常に多極化が進んでおります。今後長い目で見れば、日本のGDPの世界経済に占めるシェアは低下していく可能性が高いわけでございます。その中で、国際機関や国際社会において、日本が一定程度しっかりとプレゼンスを維持していくためには、今後も国際的なルールづくりに参加することや、国際的に様々な場面で日本がしっかりとその発言力を維持していくことが、国益を守るという観点で極めて重要ではないかと思います。国際社会で日本が一定程度プレゼンスを維持できるように、この点は特にしっかりと取り組むべきことではないかと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

〔 嶋田主計官 〕 先ほどの田近委員のご質問に対して部分的なお答えで恐縮ですが、今年度の二次補正につきましては、経済対策の中で外務省分として、テロ対策等で、約250億円措置しております。

〔 吉川分科会長 〕 田近委員、よろしいですか。

〔 田近委員 〕 また後ほど詳しくお伺いします。

〔 吉川分科会長 〕 後で少し個別にでも話ししていただくということでよろしいでしょうか。

それでは、遠藤委員。

〔 遠藤委員 〕 参考資料1の10および12ページのインフラパートナーシップについて質問させていただきます。これは、昨年からいわゆる重点項目として始まっており、今年もイニシアティブがまとまっているようですが、この1年間で既に発動しているお金の動きというのは、例えば、円借款が先に出ていっているとか、OOFがこのぐらい増えたとか、目標が非常に2,000億ドルと高いものですから、発動している部分が今年1年で既にあるのかどうかというところをひとつ教えていただけたらと存じます。

〔 嶋田主計官 〕 始まったばかりということもあり、未だ明らかになっておりません。

〔 吉川分科会長 〕 他にご意見ありますか。佐藤委員。

〔 佐藤委員 〕 資料2の14ページをご覧いただいて、先ほどのPFIにも関連しますけれども、ODAを使った例として、ミャンマーで水道事業をやりまして、民間資金も活用しました。やはりどうしても海外で、おそらくフランスの水道事業者など、常に自国でPFIのノウハウを蓄積している企業には勝てない。ですから、先ほどの話にまた戻ってしまいますけれども、やはり日本国内でいかにこの上下水道や、先ほど田近先生からお話があった病院など、そういったところのPFI/PPPを進めるほうがいいのではないかと思います。ここにあるスキームは、理屈ではすごくきれいですけれども、どうしても日本が有利な分野かと言われると、少し違うかなという気がします。やはり日本国内でPPP/PFI進めたほうがいいですねというコメントです。

〔 吉川分科会長 〕 他にいかがでしょうか。小林委員。

〔 小林委員 〕 先ほど在外公館の文化事業の評価のところで、芸術系評価が難しく、そこでPDCAを現実に回すのはなかなか難しいと。全くおっしゃる通りだとは思うのですが、それでもやはり極めてシンプルに考えて、99%の事業がAまたはBの評価というのはやはり異常な数字ではないかなと。やはりそこには何か評価の仕方に欠陥があるのではないかというふうに考えるのがごく普通の判断かなと思います。そうしたことを踏まえた上で、レビューの評価の方法を考えておられるということだと思います。

それについて、1つ質問ですけれども、資料に評価モデルを研究中とありますが、これは具体的に期限はあるのでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 では、事務局お願いします。

〔 嶋田主計官 〕 来年度中をめどにやるということになっております。

〔 小林委員 〕 来年度ということは29年度中ということですね。なるべく早くやったほうがいいとは思います。

〔 吉川分科会長 〕 ごく簡潔にお願いします。

〔 田中委員 〕 これは評価の問題ではなく、計画の立て方が悪かったのだと私は思います。何を目的にしてこれをやるのかというところの効果をきちんと定義をしないで投じてしまったための問題で、評価というよりはやはりプランニングの問題だったと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 他にいかがでしょうか。よろしいですか。

では、3つ目の議題の防衛に進みたいと思います。

〔 内野主計官 〕 資料3の1、2ページをご覧ください。まず総論といたしまして、1ページ、我が国を取り巻く安全保障環境、もう報道等多数あります通り、北朝鮮は核実験、ミサイル発射を繰り返し、中国は我が国周辺海空域に進出、南シナ海における活動を活発化しておると、こういったビッグピクチャーの中で防衛予算をどうしていくかということがテーマでございます。

2ページをご覧ください。各国の装備品の、研究開発の動向でございますが、IT化、高度化が進んでございまして、また、ミサイルも超高速化も進んでおるということで、急速な進展を装備品は遂げており、米国と中国、ロシアの技術競争も活発化しております。詳細は省略いたしますが、少し念頭に置いていただきたいと思います。

続いて、3ページ目でございます。そういった技術の進展に伴いまして、有償援助調達(FMS)というのは、Foreign Military Salesの略でございますが、米国政府から日本が購入している装備品のことでございます。オスプレイやステルス機など、我が国で製造していないものを、いわば輸入に頼らざるを得ないような状況になりまして、FMSがぐっと大きくなってきているという状態がございます。

4ページをご覧ください。この状態に対して、防衛省も手をこまねいておるわけではございませんで、本年夏に「防衛技術戦略」というものを策定いたしました。2.防衛省の技術政策の目標というところをご覧いただきますと、技術的優越の確保をすることが防衛力強化に直接寄与するとともに、バーゲニングパワーの源泉ともなるということで、アメリカから買う時に高値で売りつけられずに、こちらも技術あるからつくるぞというバーゲニングができるというわけでございます。

ちなみに、どんな分野に注力するか、左下のほうに少し青い字で見にくいですが、無人化や、スマート化、ネットワーク化等々が掲げられております。

もう1枚おめくりいただきまして、防衛関係費の概要、これはもう例年のご説明と似ておりますので、飛ばしていきますが、5ページご覧ください。「中期防衛力整備計画」というのは5年間の防衛力の整備計画でございますが、2.のところをご覧いただきますと、概ね7,000億円程度の効率化、合理化を進め、枠としては23兆9,700億円程度ということになってございます。

他方で、骨太の方針2015では、右下の一番下の丸でございますけれども、防衛力整備は中期防に基づき効率的に整備、その際に調達改革を進めるということが明示されております。

次のページでございます。中期防に従いまして、防衛関係費というのは6ページ、対前年比プラス0.8%で推移しておると。26年度は人件費カットの戻しがありますので、これを除きますと0.8%で等しく進んでいるということでございます。

7ページご覧いただきますと、真ん中の青の四角でございますが、総額5兆円の中で人件・糧食費と歳出化経費で大体8割程度は義務的経費になっている、歳出化経費は過去の買い物の支払いでございますので、一番下の3の一般物件費、ここで今年の買い物をどの程度抑えるかということで、新規の後年度負担、将来の買い物負担がどうなるかが決まってくると。

次のページ、8ページで、新規後年度負担額を18年度から並べてございます。過去は1.7から1.9兆円の間におさまっておりましたが、26年度から、まとめて買うことで調達を安定化し、単価を下げるといった工夫もありますことから、相当程度上がってきておると。これは、他方で、先ほど申しました義務的経費が8割という構造になっていますので、防衛関係費の硬直化を招いていると。特に後方の整備費等が厳しいということもございますので、28年度、対前年比で27年度より落としておりますが、本年も減額を図る必要があると考えております。

9ページ、今年の編成について基本的考え方でございますが、当初申しました通り、現下の安全保障環境でございますので、上の四角の2番目の丸でございますが、南西地域の防衛態勢の強化や弾道ミサイル攻撃、こういったところは重点化をしつつ、調達改革ということで、単価を落としていくことでメリハリのある予算にしていきたいというのが本日のご説明の要旨でございます。

次のページ、10ページでございます。調達改革を通じて、これまで5年間で7,000億円程度の実質的な財源の確保というのは着実に進展しておるわけでございますが、左側の表の中の一番上のところでございますが、維持・整備方法の見直し(ロジスティクスの改革)というのがございます。これは装備品が壊れるたびに部品を発注し、修理をお願いしていくということで、毎回入札をかけていると、時間もかかりますし、会社のほうも手間だったものを、もう可動率を何%や何年間という形で一括して契約するというものでございまして、これによって相当程度の節約が出てきております。これは、実は将来的な防衛装備品の買い方にもかかわる革新的な取組になっておりますので、これを念頭に置いていければと思います。

次のページから調達改革に入ってまいります。

11ページご覧ください。調達改革の必要性でございますが、この大きな四角の2番目の丸をご覧いただきますと、装備品が高性能化・複雑化しまして、更にその開発・取得の戦略もなかなかなかったことから、開発・製造コストが上昇して、単価が上がる。そうすると、どうしても調達数量が減少してしまって、更なる調達単価の上昇という悪循環がございました。

3番目の丸ですが、要すれば、特注品でございますので、量産効果がなかなか出なかったと。また、3行目、海外の量産機を調達しようという時も、量産機をそのまま買ってくるのではなくて、自衛隊仕様への改造や、国内に防衛生産・技術基盤を維持するために行うライセンス国産をするということが非常に多く、調達価格の上昇をこれも招いておるということでございます。

4番目の丸でございますが、国内生産の場合、特注品ですので、原価を算定しまして、そこに利益を上乗せするという形で一定の公需を確保されてきましたので、企業再編を含む厳しい競争等がなかなかない分野もあったということでございます。

5番目の丸ですが、防衛省も「取得戦略計画」を策定・公表しましたが、更に調達改革を通じた装備品価格低減の取組も重要課題であろうということでございます。

12ページ、いよいよ中身の話でございます。装備品の調達に向けては、この上の青い四角の最初の丸の1行目に、防衛省は平成26年6月に、「防衛生産・技術基盤戦略」を策定したとあります。昭和45年に高度成長期に入ってきまして、アメリカからの供給品に頼るのではなくて、防衛装備品は国産化しようという国産化方針が出ました。これだけでは現代的でないということで、26年に新たな戦略ができたわけでございます。

ここに非常にたくさんの装備品の調達に向けた取組があるわけでございます。1から5まで順にご説明してまいりますが、この戦略策定から2年がたって、なかなかこの具体化が見えてこない部分があるということでございますので、社会保障の議論と同じように、工程表をきちんと策定して、戦略の進捗を可視化してはどうかというのがまず1つ私どもからの防衛省への投げかけでございます。

それから、2番目の丸のところでございますが、防衛省がやるとおっしゃっているこの5つの項目以外にも、私どものほうから3つほど項目を議論として提示させていただいております。合計8つの論点について、以後順に説明します。

1の装備品の取得方法の効率化・最適化でございます。取得方法というのはこの下に書いてございます、国内開発、国際共同開発・生産、ライセンス国産、輸入と、様々な買い方があるわけですが、それぞれメリット、デメリットがございます。

例えば、航空機の機種の選定ですと、機種選定しますという公告が官報に出まして、これに決まりましたという官報公告、それ以外のことは全部防衛産業とやりとりをしていくと。もちろん防衛秘はあるわけでございますから、うかつな発表はできない部分もございますけれども、やはりどういった取得方法にするかということについて、メリット、デメリット、国民に明確にして、透明性を高めた選択をしていくべきではないかと。

例えば、ヘリコプターについて、先ほど申しましたようなライセンス国産を選定するという場合に、同型機を輸入で調達しまして、調達先において、先ほど申しましたようなパフォーマンス・ベースド・ロジスティクスという形でまとめて可動率を上げてもらえば、国内に整備基盤がなくてもやれるということもあろうかということでございます。そういった点で、アメリカの量産機を直輸入するということも選択肢の1つに入れながら、上手な買い物をしていく、何でも全部を輸入に頼るのではなく、国内にある程度の基盤があることで、バーゲニングパワーを発揮できるので、そういった戦略がもう少し上手にできないかということが1つのテーマでございます。

おめくりいただきまして、14ページでございます。防衛装備庁が昨年の10月に発足いたしまして、右側に従来の方式とPM/IPTによるプロジェクト管理というのを書いてございますけれども、防衛省は巨大な組織でございますので、様々な担当がいらっしゃって、それぞれが一生懸命にいいものにしようとやっていく結果、コスト度外視でどんどん積み上がっておりました。PMというのはプロジェクト・マネジャー、IPTというのはインテグレーディッド・プロジェクト・チームということでございますが、そういったものを組成しまして、一気通貫でコスト管理をしていこうということでございます。

12品目が現在対象となっておりますけれども、この12品目、実は訓令上は裁量的に選べるということになっている部分がございますものですから、それはもっと対象範囲を拡大していって、一定金額以上のものは必ずこの管理対象にするべきだということをまず(i)で言っております。

(ii)のところで、ライフサイクルコストの精緻化でございますけれども、この上の点線の四角の米印のところをご覧いただくと、この経済・財政一体改革推進委員会の防衛省提出資料に、このプロジェクト管理を入れますと、「取得に係る関係者において、自ずとコスト、スケジュール及びリスクの管理が強化され、コストの増大に歯止めがかかる」と。幾らになるか全部見ていますよと言えば、自動的に下がるかのような表現がございますけれども、やはりここはコストをしっかり見て、この値段で本当にいいのかというのを1個1個たたいていくということをやってもらわなければいけない。例えば、ある装備品をつくるのにこのような材料買いますと、その材料は2年前に買った時に幾らでしたということをデータベース化して、コストデータベースをつくることでライフサイクルコストをしっかり管理していくということを、まずお願いしたいということでございます。

それから、プロジェクトの見直し、これは、予想と違ってどんどんコストが上がるというケースもやはりあるわけでございます。それをどうするかというのが次の15ページでございます。防衛省のほうでも、そういったコストが上がった場合には、プロジェクトを見直すという訓令がございます。見直しのタイミングについては、この赤い字で書いてありますとおり、原則年度ごとでございます。とるべきアクションは、防衛装備庁長官が必要性を検討する、継続をするかどうかは防衛大臣が判断し、適当と認めれば中止できるというような形になってございます。

同じような価格上昇があった場合に、アメリカの場合には、四半期ごとに見直して、とるべきアクションとしては、コスト上昇の根本原因分析を実施し、分析を提出して、下院で承認が得られなければ自動的にとまってしまうと。アメリカと日本で予算制度が大分違いますので、このような形をとるということはできませんけれども、他方で、やはり日本の場合は防衛省内だけで完結した手続きになっておりますので、例えば、行政事業レビューにかけるなど、もう少し外部化をする議論をして、説明責任を果たしていただく必要があるのではないかということでございます。

16ページご覧ください。防衛装備移転の三原則を踏まえて、また今政権で海外展開ができるようになったわけでございますけれども、我が国の装備品というのは、海外への展開、軍民問わず移転の実現例が残念ながらないわけでございます。3つ目のチェックのところに書いてございますけれども、これはとりわけ価格面において十分な国際競争力を有さないことの裏返しとも言えるのではないかと。もちろん輸出を前提につくっていなかったというのはあるかもしれませんが、海外にさあ売ろうといって出してみたところ、どこからも引き合いがないというのは大変寂しい状態でございまして、やはりこれは徹底的なコストダウンを本当に産業一丸となってやっていただく必要があるのではないかということでございます。

4番目の研究開発につきましては、先ほど申しました「防衛生産・技術基盤戦略」に相当程度の進展がございました。特に申し上げたい点としては、参考資料2の27ページにございます、F−2戦闘機に適用された技術の応用例です。ここにフェイズド・アレイ・レーダーというのが書いてございまして、スピン・オフとしてETCのアンテナや、車載用衝突防止レーダー、最近車が自動で壁に向かっていった時に止まってくれるというテレビCMがございますが、そういったものに応用されております。もちろん民間企業の開発努力もあったとは思いますが、公費が入っているのであれば、それはどのような知的財産権の帰属なのかと、この辺はもう少し整理をしてやっていく必要があろうかと思っております。

17ページでございます。このような状況の中で、防衛省が26年に出しました戦略の中に非常に大きなことが書いてございまして、防衛産業の組織再編や連携についてでございます。下の米印のところにアメリカと欧州の例を書いてございますが、冷戦崩壊に伴って、国防費を各国削減したことを受けて、大変な統廃合が起こって、同時に国際的な共同開発や、あるいは、兵器の世界市場の一体化のようなことが起こってきたと認識しております。それに対して、我が国においてはそういったことがほとんど行われていないと。

2つ目のチェックでございますが、この戦略におきましても、装備品の生産というのは特殊性があって、技術と資本について相当の蓄積を必要とするという言い方をしておるわけでございます。

ここで組織再編ということが出ておりますので、私どもとしましても、3つ目のチェックでございますが、非競争・非効率的な調達がこうした組織再編を阻害することがないよう、徹底的な機会の平等や調達の効率化をやっていただきたいと。また、その先では、それぞれの企業に良い要素技術があるのであれば、それらを合わせてオールジャパンでのジョイントベンチャーでやってもらうことも考えなければいけないのではないか。その上で、国際的な状況も踏まえ、国内防衛産業の部門統合や事業再編の、具体的な促進策を防衛省は考えていくべきではないかということでございます。防衛省自身がおっしゃっていることでございますので、どのようにやっていくかを問いかけるという部分もございますけれども、諸外国と比較した場合にどうしていくかということが国策として議論される必要があろうかと思います。

18ページでございます。原価監査の徹底、このように統合していけば当然原価監査が今までのようではだめですので、やはり先ほど申しましたようなコストデータベース管理などをしっかりやっていくと。そのために調達時の契約でコストのデータをきちんと開示するように、企業のほうにも義務づけるべきではないかということでございます。

言ってみれば、個別に積み上げられた製造原価に一般管理及び販売費(General Cost)、あるいは、利子(Interest)、利益(Profit)というものを積み上げており、原価が大きくなればなるほど利益も出てしまうという構造になっていますので、この部分をしっかりと監視し見ていくということは必須であろうと思っております。

そして、7でございますが、そのGCIP率につきましても、もう少し精緻化をしていきたいと考えてございまして、メーカーにとっては、特注品ですので、装備品を最初つくり始める時に、過剰投資になってしまいます。その部分の設備投資を、国のほうでお金を出すわけでございます。この初度費と申しておる部分についても、このGCIP率が乗っかってきていると、これはおかしいのではないかということでございまして、この部分は相当折衝しておりますが、相手方企業とこれまでこのような契約を締結していた経緯もございまして、なかなか議論が難航しているところでございます。

この点につきまして、2番目のチェックでございますけれども、27年度の予算執行調査でも、こういった部分をしっかり改定していこうということを私どもから指摘しまして、彼らも公表した資料の中で28年度中を目標として、この訓令の改正を行うと言っておりますので、ここはしっかりやっていっていただきたいと考えております。

8番目、契約時における価格上昇リスクの抑制でございますが、航空機等の機種選定におきまして、様々な企業から提案を受けております。ただ、その提案を受けて、機種選定をした後から詳細条件がまたネゴシエーションされてしまっていると。そうすると、機種選定の時にどんなに良い提案をしても、それに拘束力が生じないということになりますと、決まってからもうそこで言いなりになりかねないということでございますので、その提案内容等々がしっかり担保されるような形での契約方法、その他、よく仕組みを考えていく必要があるということでございます。

もう1枚めくっていただいて、20ページご覧ください。非常に抽象的な話に終始いたしましたが、最後に1点だけ、この20ページの右側、C−2輸送機というもののコストをご覧いただきたいと思います。21年度に算定したライフサイクルコストが赤い字で1.7兆円、これが下のところで1.9兆円に上がった、これだけ見ますと小さな上昇に見えますが、この四角の中の注をご覧いただきますと、1.7兆円のほうが40機を40年間の運用でございます。したがって、1機1年間で平均しますと、1,600で割り算しますので10.8億円でございます。これが28年8月、今年の夏になりますと、1.9兆円が30機で30年でございますので、900で割りますと21.5億円ということで、倍近い価格になってしまっておるということでございます。

F−35Aという最新鋭のステルス戦闘機のコストを同様に計算しますと、17億円ということでございますので、最新鋭のステルス戦闘機よりも高い輸送機を買って運用しているのが自衛隊ということでございます。このコスト構造を何とかしたいと思っておりますので、ご指導お願いいたします。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、どなたからでもご意見。末澤委員。

〔 末澤委員 〕 どうもありがとうございました。

今回は資料の冒頭に我が国を取り巻く安全保障環境という図が入りまして、確か先般の報道でも、この4月から9月期の航空自衛隊のスクランブル発進、これは半期では過去最高ということで、相当日本を取り巻く安全保障環境は厳しくなっているのは事実だと思います。

ただ、一方で、先ほどの資料1でもありましたが、地震も相当発生が増えていると。つまり、地政学的リスクとともに、南海トラフや首都直下型等の巨大地震の発生リスク、また、気候変動のリスクも高まっているということで、様々なリスクが増えていると思います。他方、日本の財政状況はもう過去最悪と。

ちょうど昨日も日本の長期金利の指標となります10年もの国債、取引がされておりません。日本銀行が今、長短金利操作付き量的・質的金融緩和ということで、もうゼロ%ちょっと下でおさえるということをもうはっきり言ってしまったので、ほとんどトレードが行われなくなっています。

今こういう、ゼロちょっとマイナスのところで長期金利が推移できているというのは、これは国内に様々な過去の過剰貯蓄、特に個人金融資産が残っているということがあると思うのですが、ただ、戦争だとか、大きな地震が発生すると、ある面相当キャピタルフライト等のリスクも高まると。つまり、国家安全保障の観点からでも1つ、やはりこの財政健全化と経済活性化というのは実は重要なので、これは必ずしも切り離して語れないのではないかと考えています。

もう1点は、コストベネフィット分析の話ですが、先ほど主計官からもお話がございましたけれども、実は最近の軍用機の開発コストというのはすごく上がっています。私が銀行に入ったのは1984年、当時主要行というのは都銀13行、長信銀3行、信託銀行7行、計23行ありました。今は5グループですから、5分の1になっています。実は当時の、1980年代のアメリカの軍用機、特に戦闘機をつくっているメーカーというのは、マグドネル・ダグラス、ノースロップ、ゼネラル・ダイナミクス、グラマン、あと、ロッキードと、5社ありました。それが先般のF−22ラプター、この時には、ロッキード・マーティンとボーイングの共同開発で2社ですね。今回、先ほどありましたF−35ライトニング、これはジョイント・ストライク・ファイターということで、空軍と海軍と海兵隊、全部一緒にしちゃいましたから、それをロッキード・マーティンが1社で契約しちゃったので、今事実上アメリカの戦闘機開発メーカーは1社になってしまった。つまり、5分の1になったということです。それだけアメリカでもこの軍用機、特に戦闘機の開発に伴う技術的、コスト的なリスクは高まっているということで、それだけ世界の状況は変わっていると。

日本の場合、従来型のライセンス生産等でやっていて、本当にやっていけるのかと、相当選択と集中をやっていかないと、日本の防衛産業のみならず、日本の国家安全保障にも相当大きな問題が生じるのではないかと。私は2年前も指摘させていただいたのですが、このC−2輸送機については少し心配しております。その意味では、日本は、本当に安全保障環境は厳しくなっているけれども、一方で、防衛予算の圧迫に繋がりかねない防衛装備品等の開発及び維持のコスト、リスクも相当大きくなっているので、新たな観点でそちらの見直しが必要ではないかというふうに考えております。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 佐藤委員、小林委員、田中委員。

〔 佐藤委員 〕 1点はまず質問ですけれども、昨年の財審の建議の時に出てきたのは、防衛の中の一般物件経費で、在日米軍の駐留経費負担、具体的にはそこで基地で働いている人たちの人件費に給料の話があったと思うのですが、それについて何かその後進展があったのでしょうか。あとは、資料1の20ページのC−2ですけれども、高くなっているのは運用維持段階で、確かに期間が短くなって、かつ、値段が上がっているというのは、これは何か要因分析はあるのでしょうか。最近よく公共事業も人件費が上がったとか、材料費が上がったと言いますし、もしかしたら輸入ものであればおそらく円安の影響があるのかもしれないです、どのような要因があると思えばよろしいのでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 では、質問2点。

〔 内野主計官 〕 まず1点目、駐留軍の件につきましては、いわゆる駐留経費負担の協定の巻き直しの時期が昨年だったものですから、昨年は特に出させていただいたということなのですが、その後はもう協定が締結されていますので、その中で安定的にやっているということでございます。

それから、価格の上昇要因でございますけれども、これはコスト分析が実ははかばかしくないものですから、為替の要因はもちろん米軍から輸入する部品等はありますけれども、それ以外の分析は詳細にできていないので、それをまさにやっていこうということが今回の話でございます。

〔 佐藤委員 〕 もう1点だけ、昨年指摘されていた、中で働いている人たちの給料の上乗せについては全て解決したと思っていていいですか。

〔 内野主計官 〕 まだ種々、現在の協定の枠内でやるべき議論というのは進めておるところでございます。

〔 可部次長 〕 昨年の思いやり予算のご指摘については、例えば、給料を負担する対象の方が娯楽施設で働いている方まで対象になったらおかしいと、これは見直しをさせていただきました。それで、ご指摘をいただいた事柄の中で、国民の理解が得られる内容にしようということで見直しをいたしました。

〔 吉川分科会長 〕 では、小林委員。

〔 小林委員 〕 今回やはり防衛予算に関しましては、この一番冒頭に書いてある安全保障環境が大きく変わったというところ、ここの部分を取り巻く安全保障環境、これが昨年、あるいは、その前までと比べて大きく変わったということはきちんと認識した上で議論を進めていくべきではなかろうかと思っております。

ただ、その場合に、先ほどの末澤委員もおっしゃいましたけれども、有事における財政的な手当について考える時に、やはり有事に備えるためにも財政は健全化しておかなければならない。それをもう一歩進めるとどのようなことかというと、やはりある意味では非常に筋肉質の予算にしていかないと、今後なかなか持たなくなるのではないかという気がしております。

これは私の意見ですので、特に質問ではございません。

〔 吉川分科会長 〕 では、田中委員。

〔 田中委員 〕 ありがとうございます。中心が調達改革だったと思うのですが、本日のご説明に関しては、私も賛成です。非常に緻密に詰められているので、さぞかし防衛省のほうは大変だっただろうなと思いながら拝聴していたのですが、ただ、これ内容的に防衛省だけで問題が解決しない、工程表を描くにしても、産業界の協力がなしにはできないことでありますので、これをどのように書き込んでいくのかというのが財審のほうの課題にもなるかと思います。

その上で、2点ほど質問と意見があります。もう少し防衛費予算全体を見据えたところでの質問をさせていただきたいのですが、今ハード面の話になりましたけれども、サイバー攻撃対応等の問題というのが喫緊の課題になっていると思います。これに関してどのように予算を投じて、どのような内容になっているのかということについて、もし分かれば教えていただきたいというのが質問の1点です。

2点目ですが、いわゆる技術開発の部分ですが、この1年、2年ぐらいで、実は学協会に対しての防衛関係の研究費というのが10倍ぐらいになっていまして、ただ、大学側、学術会議も含めて、研究倫理の観点からこれをどうするのかということは見解、合意が出ておりません。ですから、予算を様々な事情で増やすにしても、やはり学協会との対話というのがもう少し必要なのではないかというふうに思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 1点目が質問でしょうか。

事務局、お願いいたします。

〔 内野主計官 〕 サイバー関係は、28年度と29年度の要求ベースで125億円の要求が来ておりまして、体制の充実・強化としまして、指揮統制システム等で演習を行うとか、あるいは、運用基盤の強化としまして、監視装置を整備するとか、最新技術の研究として、レジリエンスの研究をするとか、そういったものが出てきております。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいでしょうか。

では、竹中委員。

〔 竹中委員 〕 サイバーに関して、人材育成が入っていますか。

〔 内野主計官 〕 サイバーの人材育成としましては、国外留学、あるいは、委託教育等々を行っておるというふうに聞いておりまして、それの金額としては契約ベースで2億5,000万円というふうな要求は来ております。

〔 吉川分科会長 〕 では、竹中委員。

〔 竹中委員 〕 今回初めてこの最初の2ページに我が国を取り巻く安全保障環境ということで、誰もが非常に危機感を持っているというところだと思いますので、適切な資料だなと思いました。

感想としては、にもかかわらず、後の予算関係はさすがに財務省で粛々としっかりとお話になられて、サイバーのことは私ももう少し聞きたかったのですが、やはりサイバーや、テロなどは非常に課題としてこれから大きいと思うので、何かもう1ページぐらいでも参考資料があってもいいのかなというふうに思いました。

それから、1つ質問は、間もなく大統領選が行われて、トランプさんになると相当状況が変わってくるなと思いますが、それについて防衛省、財務省は、トランプさんには絶対ならないという前提でおられるのか、それとも、なった時のシミュレーションもされているのか、教えてください。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 これはどうでしょう。

〔 内野主計官 〕 仮定のお話はなかなかしづらい部分がございますけれども、我が国が駐留経費負担として、諸外国よりも非常に高率の負担をしておるということは、客観的事実ではございますので、そういったことは共通認識として防衛省と持っております。

〔 吉川分科会長 〕 では、葛西委員、どうぞ。

〔 葛西委員 〕 装備の改革をするというのは非常に大切だと思いますが、防衛力を考える時に、今は昔と違いまして、長期の総力戦というのはもう実際にはあり得ない話ですから、実際は何か事が起こった時に、どれだけの装備を蓄積して持っていることが大切かと。事態が勃発した時の決戦能力のようなもので勝負は決まるのだと思います。昔の戦争は、普仏戦争なんかは3カ月で片づいていますね。第一次、第二次大戦は5年ぐらいかかっています。この次起こる戦争は、第一次、第二次大戦のようなものは起こらないと思います。実際には抑止力があるから戦争は起こらないと思いますけれども、やはりいつの時点でどのくらいの備えを持っているかという蓄積が大事ですから、財政がよくなければ戦えないという議論は成り立たないのかと。財政がよかった結果として、蓄積したもので抑止力がどれだけ発揮できるかということだと思いますので、起こった時にもう過去の財政で備えているものによって安全を守るということにするしかないのではないかと思います。

それから、もう1つは、調達をする際の体制として、やはり調達する側が発注能力を持っていて、こういうものはこのようにしてつくらせるというふうなイニシアティブが発注側にないと、大体メーカーの言いなりになってしまうということがありますので、やはり調達改革をする際には、発注能力をどうつけるかということを考えたほうがいいのではないかと思います。私たちも以前同じ問題を持っていまして、車両などの設計は全部こちらがやって、重要部品はこちらで調達してメーカーにお渡しする形になっています。昔はおそらく軍の技術将校はそのようにやっていたと思いますが、今はそのようなことはできなくなっていると思いますので、そちらのほうも少し努力をして、力をつけるようなことを並行して行うということが必要ではないかと思います。

以上2点です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

他にいかがでしょうか。

事務局からご発言でしょうか。では、簡潔に。

〔 嶋田主計官 〕 先ほど、田近先生にご質問いただきました点について、外務経協係から補足させていただきます。当初予算と補正予算の違いが、当初が5,161億円に対して、補正後は6,215億円ということで、全体を見ますと、1,054億円の増となっております。

主な内訳ですが、円借款、有償資金のためのJICAの出資金が857億円ございます。それから、途上国におけるテロ対策が55億円、インフラなどの海外展開支援が102億円ということになっております。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

他にいかがでしょうか。よろしいですか。

本日の最後のテーマ、防衛だったわけですが、葛西委員のご発言と矛盾するものではないと私は思いますが、財審としては、国を守るのは兵器だけではないと、財政が破綻すれば国は戦わずして自壊するという、そのようなことではないでしょうか。ですから、やはり我々の審議会としては、財政赤字の問題というのは大変深刻だと、これはもう全方位ですが、今後とも審議を続けていければと、このように思います。

本日ご欠席の赤城委員、伊藤委員、神津委員から意見書をご提出いただいており、皆様のお手元にお配りしております。適宜ご参照ください。

これはもうルーティンですが、会議の内容につきましては、大変恐縮ですが、私に一任していただくようお願い申し上げます。

次回は10月27日14時からという予定でおります。よろしくお願いいたします。

では、閉会いたします。どうもありがとうございました。

午後4時11分閉会

財務省の政策