現在位置 : トップページ > 財務省について > 審議会・研究会等 > 財政制度等審議会 > 財政制度等審議会財政制度分科会 > 議事要旨等 > 議事録 > 財政制度分科会(平成27年11月16日開催)議事録

財政制度分科会(平成27年11月16日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録

平成27年11月16日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成27年11月16日(月)16:15〜18:16
第3特別会議室(本庁舎4階 中-412)

1.開会

2.平成28年度予算の編成等に関する建議(案)審議
・総論
・社会保障
・地方財政、教育、科学技術、公共事業
・農林水産、エネルギー、中小企業、政府開発援助(ODA)、防衛

3.閉会

出席者

分科会長 吉 川   洋 岡田副大臣
福田主計局長
美並次長
可部次長
茶谷次長
青木法規課長
内野給与共済課長
片岡参事官
宇波主計官
小宮主計官
奥主計官
阿久澤主計官
高村主計官
彦谷主計官
堀内主計官
江島主計官
主計官
山崎主計官
冨安主計官
廣光主計企画官
泉主計企画官
委員 遠 藤 典 子
大 宮 英 明
倉 重 篤 郎
黒 川 行 治
田 中 弥 生
土 居 丈 朗
富 田 俊 基
中 空 麻 奈
永 易 克 典
臨時委員 板 垣 信 幸
伊 藤 一 郎
井 堀 利 宏
老 川 祥 一
葛 西 敬 之
加 藤 久 和
小 林   毅
末 澤 豪 謙
十 河 ひろ美
田 近 栄 治
冨 山 和 彦
宮 武   剛

午後 4時15分開会

〔 吉川分科会長 〕 それでは、定刻になりましたので、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。皆様方にはご多用中のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。

本日は、建議の取りまとめに向けて、お手元にお配りしております「平成28年度予算の編成等に関する建議(案)」について審議していただきます。

本日お配りしている建議案につきましては、これまで田近分科会長代理、小林委員、土居委員、富田委員、中空委員にご議論いただき、取りまとめていただきました。起草委員の皆様方、ありがとうございました。

建議の審議の進行ですが、全体を4つに分けて審議したいと思います。まず、建議の総論について。次に各論のうち、社会保障について。それから、地方財政、教育、科学技術、公共事業について。最後に、農林水産、エネルギー、中小企業、政府開発援助(ODA)、防衛について。という具合に分けて、審議を進めてまいります。

なお、岡本委員、古賀委員、佐藤委員におかれましては、本日ご欠席のため、意見書をご提出いただいております。皆様方のお手元にお配りしておりますので、適宜ご参照いただければ幸いです。

それでは、早速議事に移らせていただきます。まず、総論について。

これは先程申し上げましたが、もう皆様方に一応読んでいただいているという前提ですので、事務局からの説明等はございません。どなたからでもご議論いただければと思いますが、1つだけお願いしたいのは、建議の取りまとめの段階に入っておりますので、感想のようなものなのか、一般的なコメントなのか、あるいは明確な修文の提案なのか。前者はそれでよろしいわけですが、前者もご意見あれば、もちろん述べていただくのは結構ですが、感想のようなものですね。それとは別に、修文の場合には、その旨を明確にしていただいて、このように修文すべきであるという形でご提案いただけると、取りまとめ上、大変幸いでございます。

では、それだけお願いした上で、どなたからでもどうぞ。ご意見等、よろしくお願いいたします。

では永易委員、どうぞ。

〔 永易委員 〕 ありがとうございます。全体を読ませていただいて、非常によくまとまっているという印象を持ちました。起草委員の先生方、本当にありがとうございました。

それを前提として、若干申し上げますと、まず7ページ。総論部分でございますが、8行目からは社会資本整備、14行目からは教育のくだりがございます。このとおりなのですが、各論でも述べられているキーワードは総論のところでも入れるべきではないかと思います。その観点から、社会資本整備のところは、12行目に「新規投資の一層の重点化や維持管理の効率化が必要である」とあり、このとおりでありますが、キーワードは「既存ストックの取捨選択・集約」だと思うんですね。ですから、可能であれば、このキーワードを「維持管理の効率化」の前に入れていただいたらどうだろうというのが1つの意見であります。

それと同じように、教育の方も17行目から、「統廃合などにより学校規模の適正化を進める必要がある」とありますが、「教員の役割や数の適正化」というのがキーワードだと思いますので、これも「学校規模の適正化」の後ろに「また」か何かでつないで、「教員の役割や数の適正化」というのを入れていただいたらどうだろうというのが1つの意見であります。

それと次は9ページの2行目、「第2は」というところがございます。3行目から、「この観点からも、安倍内閣のこれまでの取組を基調とした歳出改革に着実に取り組むことが必要である」。このとおりですが、この表現は、私は非常にひっかかります。というのは、この文章ですと、今までやっていることをやればいいんだというトーンにならないかという気がいたします。もう一段進んで、安倍内閣の云々という以下は、次のように変えたらどうだろうという気がいたします。「『経済・財政再生計画』に示された改革を着実に実行していくことが必要である」。要は、今までやっているとおりやればいいのかというトーンではなくて、もうそこからもう一段階進んだことをやらなければならないわけですから、そちらを踏まえた表現にすべきではないかと思います。

それから、2つ目ですが、10ページ目の最後のところですが、「『経済・財政再生計画』を策定したことを機に、その後も進展する人口高齢化への対応という長期的な視点をもって」云々とございます。これは、トータルの総括としては、財審としては弱くないかという気がいたします。ここまで述べられている危機的な状態、ここで本当に最後のチャンスだというトーンを強めるべきではないか。だから具体的には、「その後も進展する」というところから「財政健全化」の前までの代わりに、「今回が最後のチャンスと捉え、これを必ずやり切るとの覚悟を持って」など、要は強いトーンに変えていただいたらどうだろうかというのが、私の意見であります。

〔 吉川分科会長 〕 どうも具体的な修文のご提案、ありがとうございました。では、以上の各点、起草委員の先生方に、基本的には取り入れる方向で修文を考えていただくということにして、続いて末澤委員、井堀委員、加藤委員。

〔 末澤委員 〕 どうも起草委員の皆様、ご苦労さまでした。今回、先程もご指摘ございましたが、7ページの16行目から17行目、「小中学校の児童生徒の教育条件の改善の観点から、統廃合などにより学校規模の適正化を進める必要がある」と。これは私もご指摘させていただきましたが、単に歳出カットという意味ではなくて、特に児童生徒の教育条件の改善という意味で、統廃合というのを入れていただいたことで、より皆さんに、国民の方々に伝わりやすくなったのではないかと賛同しております。

あと、これは修文のご提案で、2ページの(2)国債残高の累増ですね。「現在、我が国の債務残高は対GDP比で231.1%」。で、注1とありまして、ここの本文はこれで結構かと思いますが、下の注1のところで、「ここで言う債務残高とは、国の国債残高に加えて、政府短期証券、財投債及び借入金等を含めた『国債及び借入金残高』である」ということですが、これは財務省のホームページ等にも、このうち財投債につきましては、国連基準では政府債務残高に入らないということで、別の数字も出されていて、様々な資料では別建てで書かれていらっしゃるので、ここには、「なお、財投債については、国連基準では政府債務残高には含めず、これを含めない場合はこうなる」というように一言置かれたほうがよろしいのではないかと思いました。

あと、先程の最後のところでございますが、10ページの一番最後のところですね。ここも先程永易委員のご指摘がございましたが、「その後も進展する人口高齢化への対応」という面で見ると、少子高齢化というのはかねて言われており、昨年末に団塊世代の方が皆さん前期高齢者になられて、10年後には、この本文にございますように、後期高齢者になると。そこで、むしろこれから、この進展度合いが強まるということで、「今後一段と進展する」というようなイメージの言葉にしたほうがよろしいのではないかと思います。

また、これは付言するかどうかは別ですが、団塊ジュニアの方々も40歳になられたということで、むしろ少子高齢化というのは今後スピードアップしていくということを、もう少し記載していただいたほうがよろしいかと思います。

以上でございます。どうもありがとう。

〔 吉川分科会長 〕 お二人の方が10ページの一番最後ですか、期せずしてお二人とも言われたわけですが、ここら辺は具体的な年度を入れたほうがいいかもしれないですね。2020年度から2050年度や2060年度など。2020年度は一応の政府の目標になっていますが、2020年度というのは最終的なゴールではなくて、今、末澤委員にも言っていただきましたが、そこから高齢化も更に一段進むわけだし、その先を見据えないとだめだと。我々の長期推計もそこまで行っているわけですから、そこら辺、ややくどいくらいにちゃんと書いておいたほうがいいかもしれないですね。

そのあたりは、ぜひ起草委員の先生方にしていただくとして、続いて井堀委員。

〔 井堀委員 〕 8ページの16行目からの、歳出削減で2020年度にPB赤字の大宗が解消されるという試算です。この前提は経済再生ケースで名目成長率3%がずっと続くという話だったと思いますが、そこはどこか書いておいたほうがいいのではないかと思います。これだと歳出削減だけやれば、経済再生が上手くいかなくても、PB赤字が解消するような誤解を生むかもしれませんので、うまく経済が再生して税収も増えたという前提で、歳出削減も頑張れば何とかなるという話だろうと思います。

それから、今話題になった最後の最後の話ですが、これは人口高齢化への対応というのが強調されているのです。それはもちろん重要ですが、7ページでは、要するに人口高齢化というのは「自然増」の社会保障の話ですが、同時にそれ以外に関しては、人口減少で「自然減」が前提だということになっています。最後も人口高齢化だけではなくて、人口が減少するから、歳出削減はこれからもっと切り込まなければいけないというニュアンスで最後を締めくくったほうが、高齢化という要因だけでなく、人口減少という要因で歳出削減ができると。そこが何か工夫されて入ればいいのではないかと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では続けて、加藤委員、倉重委員、老川委員の順で。

〔 加藤委員 〕 ありがとうございます。起草委員の先生方、どうもご苦労さまでした。ありがとうございました。

2点ございまして、1点目は、実は吉川会長がご指摘されたように、2020年度ではなくてという話を申し上げようと思ったんですが、それは同じということでございます。

2点目ですが、8ページの14行目に、財政の持続可能性の話があります。せっかく長期推計において、推計の中ではこのままいくと発散してしまう程、非常に危険な状況であるということが示されましたので、本文中ではなかなか難しいかもしれませんが、できれば、例えば注13あたりに、このままだと財政の持続可能性が維持できないというのはどういうことかと言えば、債務残高の対GDP比が発散してしまう程非常に厳しいということを入れていただくようご検討いただければと思っております。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、それも起草委員の先生方にお願いするとして、次に順番で倉重委員ですね。

〔 倉重委員 〕 起草委員の先生、本当にご苦労さまでした。私も何度目かになるんですが、だんだんすらすら読めるような感じになって、小林委員が相当色々と工夫されたのかと思って、頭が下がります。ご苦労さまでした。

しかし、私も3ページの「景気安定化と財政」という、財政の景気調整機能を論じたところで、結論が、有事はある程度様々な事情があるにしても、平時には財政健全化にしっかり取り組まなきゃいかんよという、多分非常に重要な項目だと思うのですが、これをずっと読んでいまして、少し気になることがあったので、今お話しします。要は財政の景気調整機能で、リーマン・ショックのような時は、多少の財政出動をしてもやむを得ない、それはそれなりの意味があると。しかし、景気が上向きになっている時、あるいは平時については、過熱を誘発するようなことは厳に慎まなければいけないと、20行目にあります。

それで、具体的な事例として、バブル生成期の1980年代後半だと思いますが、その時のことを23行目から25行目、その時は景気刺激的な財政スタンスがとられていたという認識と、それから28行目、最後の行で、様々な事情はあるが、税収の高い伸びを後追いするかのように歳出も伸びていたと。事後的に見れば、景気調整機能が働いていたとは言い難いと。要は、本来は、この時は平時だったかどうかははっきりしませんが、景気がだんだんと上向く中で、さらに財政も過剰な財政で、景気過熱的な効果を生んだのではないかというご指摘だと思うんですね。

ただ、あの時のバブルの生成がどういう事情によって起きたものかについては、財政出動が多過ぎたという説と、それから金利ですね。ルーブル合意の後、日銀は金利を長い期間、2.5%でしたっけ、その程度に差しおいたと。むしろ、低金利を維持し続けたことによるマイナスが、バブルの過熱になったという解釈のほうが、少なくとも私が聞いている限りでは主流のような気がいたしまして。

ですからこの場面で、金利の問題については、ある意味では日銀と大蔵省との関係で、大蔵省がむしろ日銀に対して政治力を発揮して、金利を長い間低い段階で維持させ続けたという、大蔵省は逆にそのことによって、90年は赤字国債ゼロまで到達したといった総括もされていると私は聞いています。それは日銀から見る見方、財務省から見る見方、違うかもしれませんが、このくだりを見ていくと、金利による景気過熱の問題については、ほとんど多分指摘されていないような気がします。

だから、平時における財政健全化の必要性を論じる事例として適当なのかということと、適当であったとしても、もう少し書き方を工夫したほうがいいのかなと。いわゆる金利面についても研究すべきではないかと。世の中からすれば、むしろ金利のほうが7で、財政過熱もあるとすれば3程度の印象だと私は思います。ですからその辺を、これは私だけの認識かもしれませんが、考えていただけたらありがたいと思いました。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、これは起草委員の先生方に、少し数字を改めて、当時の動向を見ていただいて、またもう一方で前川レポートを踏まえて、相当の公共事業の計画なんかもつくられていたことも事実だと思いますが、今のご指摘を受けて数字の確認等をお願いします。しかるべく表現もあれですが、関連して、富田先生から一言お願いします。

〔 富田委員 〕 バブルの発生との関係で考えますと、今、倉重委員がおっしゃったようなことは、多分多くの合意を得た解釈だと思いますが、ここで申し上げていますのは、景気調整機能との関係ですね。景気が底を打ってから景気対策を打ったという事実に着目して書いているということで、バブルの発生との関係で話に、財政の果たすべき景気調整機能に限定して書かせていただいていますので、多分大きな修正は必要ないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 つまり、本当にやる必要があったかどうか。もう少しはっきり言えば、やる必要がないものもあったということですよね。

〔 富田委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 ただ、もう一度数字の確認と。

〔 田近委員 〕 PBが悪化してまでやる必要があったのかというと、そこですよね。ご指摘はよく分かりましたから。

〔 吉川分科会長 〕 数字の確認等、もう一度お願いできたらと思います。

以上、倉重委員からいただいて、あと続けて、老川委員、葛西委員ですね。

〔 老川委員 〕 ありがとうございます。内容的には大体賛成ですが、文章的によく分からないと言いますか、両様に解釈できる部分があって、9ページの6行目、「長期的に債務残高対GDP比を安定させるためには、PB黒字化はその一里塚に過ぎないという点には留意が必要である」という表現になっていますが、これは、そういう点に留意する必要がある、つまり重要だからと言うのか、それとも、そういう説はあるが、そこには少し留保したほうがいいぞと言っているのか、そこが両様に解釈できちゃうので、もし重要だというのであれば、「留意する必要がある」あるいは「重要である」と、スパッと言ったほうがいいのではないかなと思いましたので、一言申し上げたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 どうも具体的、建設的なコメントをありがとうございました。

それでは葛西委員、お待たせしました。

〔 葛西委員 〕 提案というか、意見ととっていただいても結構ですが、10ページの最後のところ、「財政健全化への取組を進める必要がある」と書いてありますが、PB黒字化は財政健全化の一里塚であるということの延長線で、今の予算のつくり方を続けていくとしたら、財政健全化はいつまで経っても絶対にあり得ないというのが真実ではないかと思います。

現在の予算のつくり方は、ボトムアップ、省庁別の縦割り、単年度主義が基本となっています。しかも財務省を含め各省の担当者は数年で異動してしまうため、物事を考えるスパンも短くなりがちです。しかし、これを抜本的に変える、つまりトップダウン、省庁横断、長期的視点を前提として、歳出に戦略的なメリハリを付けられるようにしない限り、最終的な財政健全化は難しく、そのことを建議においても示唆してはいかがかなという感じがいたしました。実行することは難しいのかもしれませんが、私の経験でいうと、そういう非連続的な変革がないと、従来の予算編成における限界というものが変わらないというのは事実だと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

では、板垣委員。

〔 板垣委員 〕 倉重委員のおっしゃったところで言おうと思っていて、大分お話が出てしまったのであれですが、当時私はちょうど日銀担当をしていて、その現場にいたわけですが、その実感でいえば、ブラックマンデーもあり、それで金利を上げることができなかった。もちろん、旧大蔵省の圧力もあった。そういう中で遅れた。なのに、財政まで後追いでやってしまったというのが、私の少なくとも取材メモによる実相なので、適正に表現していただけると思っております。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

いかがでしょうか。他のチャプターの議論もありますから、今、一応一巡して、名札を立てていらっしゃる方もありませんので、最後に重要なことで思い出したということは、一番最後にまた時間の許す限り言っていただいても、もちろん結構ですので、続いて次のテーマに移らせていただいてもよろしいでしょうか。

では、予定では社会保障ですが、今まだ主計官が到着されていないということですので、順番を変えて、先に3つ目のテーマとして挙げました地方財政、教育、科学技術、公共事業について、ご議論いただけないでしょうか。

ではページでいいますと、お手元の建議案34ページから56ページの部分について、このあたりはもうテーマは分けないで、どのテーマでも結構ですので、先程と同じように、具体的な修文ということであれば具体的に言っていただくと一番助かるということだろうと思いますが、いかがでしょうか。

では、加藤委員、大宮委員の順でお願いいたします。

〔 加藤委員 〕 ありがとうございます。非常に単純なところですが、42ページの教育のところで、26行目だと思いますが、「教職員配置の効果検証や費用対効果の分析などを通じ、エビデンスに基づくPDCAサイクルを」とありますが、それと同時に、44ページの9行目に、「その効果の因果関係に関する実証研究」という言葉があり、この会議の中でも相当、実証的なところが足りないという話がありましたので、できれば42ページのところの費用対効果の分析などについては、「その効果の因果関係に関する実証研究等を求め」という44ページの文言を、42ページの頭の中にもぜひ入れていただきたいというのがご提案とお願いでございます。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。では、起草委員の先生方にそのまま取り入れていただくとして、大宮委員、お願いいたします。

〔 大宮委員 〕 50ページの3行目からですが、対GDP比1%という件で、これは対GDP比1%の水準というよりは、投資の官民比率が今2対8ぐらいというのを3対7くらいにすることがいいのではないかなということを念頭に、それを逆算すると対GDP比が1%くらいになるという根拠によるようでありますので、政府投資というのはイノベーション創出力の強化に資するものをやるということで、質を高めながら成長を促す歳出というのはしっかりと行っていくべきではないかなと思いますので、財政面からの理屈というのはよく分かるのですが、それだけで対GDP比1%目標の実現に向けた取組を放棄するかという感じの指摘に、今なっているようでありますので、これは適正ではないのではないかなと思います。

〔 吉川分科会長 〕 これはまた、では起草委員の先生方にご検討いただくということでよろしいですか。今のお話は、もともとの趣旨は、官民比率を2対8から3対7に変えるというのが趣旨であると。

〔 大宮委員 〕 そうです。 それを計算すると、たまたま1%程度になるねということからきていますので。

〔 吉川分科会長 〕 その点を確認していただいて、適宜文章を整えるということ、そういうご指摘です。

続いて伊藤委員、田中委員の順にお願いいたします。

〔 伊藤委員 〕 ありがとうございます。私、教育のところですので、40ページ以降で、初等中等教育と言いますか、義務教育の国庫負担のところで、大変よく書かれておると思うのですが、46ページにまとめがございまして、40ページの最初の書き出しか、46ページのまとめか、どちらかでもいいと思いますが、義務教育のところで、教員数が増えればいじめや不登校がなくなるのか、あるいは学力が向上するのか、教員の多忙さは解消されるのかとったことを、議論もされましたし、義務教育のところについても、教育の質の向上ということを具体的に言っていただいたほうがいいのではないかという気がします。

ここに書かれているのですが、例えばまとめのところですと、46ページの20行目以下のところに、「多様な専門家や地域住民が参画する『学びの場』を構築するとともに、教員が授業に専念できる環境を整え」云々と書いてありまして、これはこれで、そういうことを言っていると思いますが、これを言うといろいろと問題もあるので、なかなか言いにくいところですが、教育の質の向上というのは、教員の数だけではなく、教員の質の問題というところに、1つあると思います。ただ、これを直截的に言うと、ちょっとややこしいのですが、教育の質の向上、数だけではなくてという意味を、少し何か言っていただけるとありがたいのではないかと思っております。修文をもししていただけるのであれば、そういうところを入れていただけるとありがたいかなと思います。

以上であります。

〔 吉川分科会長 〕 では、これも起草委員の先生方と事務局と相談していただくということになると思いますが、続けて田中委員。

〔 田中委員 〕 ありがとうございます。私も思いますが、随分本文が読みやすくなっていると思います。大変ありがとうございました。

私は質問と、もしその質問と私の理解が正しければ、修文をしていただきたいという、ちょっと欲張った内容であります。48ページの注40であります。運営費交付金の一部をカットしながら、それを一度吸い上げて、もう一回経営力強化のための資金を創設するとなると、一回運営費交付金をここから吸い上げて、形を変えた新しい補助金あるいは資金、基金のようなものとして理解していいのかどうかという点であります。

もしその理解で正しいのであれば、新たな資金源を検討する際には、過去の支援制度や補助金の検証をした上で、効率・効果的な支援策を講じるべきであるということを、1つ入れていただけないかという要望であります。なぜならば、補助金の上乗せ、最近、運営費交付金は減らしたが、一方で様々な補助金が増えていて、その効果が疑問視されているというのは議論されてきましたので、もしこういったことが新しい補助金の形であるのならば、少し注で抑制的に書いていただければと思います。

以上です。

〔 奥主計官 〕 恐らく財審での事務局説明を受けて、この注を入れていただいていると考えますので、そうでありますならば、ここにありますのは、運営費交付金を削減いたしまして、そこから出てきた財源を、形はまだ決めてはおりませんが、補助金といったような形で再配分していくという、ご質問のとおりの趣旨であるかと思います。

〔 田中委員 〕 もしそうであるならば、ありがとうございます。過去の補助金を検証した上で、効率・効果的な配分の仕組みを検討するということを、もし入れられれば入れていただければと思います。

〔 吉川分科会長 〕 分かりました。

では井堀委員、お願いします。

〔 井堀委員 〕 教育の46ページの、さっきも出てきたまとめのところです。まとめの5行目の最初の段落が、予算の基本的な考え方をまとめていると思います。ここで、厳しい財政事情のもとで理想を追求するのはなかなか大変だというわけです。もう1点、さっき出てきた人口減の話がここで出ていないのは、どうかなという気がしました。厳しい財政事情と、それから小学生の数が減っているということをまとめに、もう少し強調して書いたほうがいいのではないかと思いました。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ちなみにその点は、さっきのところに戻っちゃいますが、7ページで、総論の社会保障以外のところでは、いわゆる社会保障以外全てについて、もちろん教育も含めてですが、一番上のパラで、人口減少に伴う「自然減」という考えを強調していて、今、井堀委員がおっしゃったことは、その趣旨と同じようなことを、教育のページのまとめのところでも、もう一度繰り返したほうがいいのではないかというご指摘だと思います。具体的なご指摘ですので、起草委員の先生方にご検討いただければと思います。

続けて、倉重委員、板垣委員の順にお願いします。では、倉重委員。

〔 倉重委員 〕 簡単に言えば、「もんじゅ」の話です。「もんじゅ」の問題がありますでしょう。この問題について、何も触れなくていいのかなという。急にこんなことを言い出して、問題発言かもしれませんが、要は、あらゆることを尽くされて、あらゆる問題を聖域なく議論されている旨が、非常によく出ていいと思うのですが、これだけ最近話題になっている「もんじゅ」、しかも若干、前から様々な指摘がありました。過去にこのことについて財審がどう取り扱ったかについて、私は一切過去の議論を知らないのですが、最近の流れを見ると原子力規制委員会まで、別に「もんじゅ」の必要性ではなくて、運営主体たる団体に対するああいう勧告も出たということは、そもそもの政策的な意味自体も、その面で問われているわけでありまして、だから、1兆円も既にお金がかかっていて、しかも毎年200億円も使われる事業でありますから、こういう局面に来た場合は、何らかの言及があってもいいのではないか。今、こういう状況下で、今の流れを説明し、このことに対して財審としても関心を持っている程度の話は書き置いてもいいのではないかという思いつきでございます。

ただ、これは本当に政策的に難しい問題で、議論し始めたら全くこの中で割れると思うので、そこまでは望みません。

〔 吉川分科会長 〕 そうですね。我々も6時過ぎには会を終えたいと思いますから。

ただその前に、これは起草委員の先生方にお任せする前に、一回確認ですが、あくまでもこれは財審の建議、予算編成との関係ですので、今お尋ねの問題というのは、主計官に伺いますが、予算編成上どういう感じになっているのか。つまり、建議との関係で「もんじゅ」はレリバンシーがあるのかどうかということだと思いますが、その点について主計官から簡単に、実状説明をお願いします。

〔 奥主計官 〕 今、ご下問のありました「もんじゅ」でございますが、一応念のため、現状をご説明申し上げます。「もんじゅ」につきましては、これまで原子力機構が運用してきたわけですが、平成24年に保守管理不備があり、25年に原子力規制委員会が運転再開準備の停止を含めた保安措置命令を出したと。その後、昨年12月に原子力機構が報告書を規制委員会に出しましたが、その後も繰り返し、保守管理に不備があるという指摘を受け続けているという状態でありましたが、ご存じのように先週金曜日、13日に、原子力規制委員会から文部科学大臣に対しまして勧告が行われました。

その勧告の内容は、原子力機構以外の「もんじゅ」の運転主体としてふさわしい者を特定して明示すべきであるという点が第1点。第2点目が、特定できない場合には、「もんじゅ」の在り方を抜本的に見直すべきであると。第3点目に、半年を目途にこれを示すべきであるといった内容の勧告が行われたという状況であり、現在、政府部内におきまして、文部科学大臣が勧告を受けましたので、文部科学省を中心に、政府部内において今後の対応の検討を始めるという状況にございます。

28年度予算との関係で申し上げますと、ここにありますように、半年を目途に「もんじゅ」の運営主体についての考え方を示すべしというように勧告が出ておりますので、通常のスケジュールに基づく予算編成が行われました場合には、28年度予算を編成する段階においては、まだ結論が恐らく出ていないであろうという状況かと予想されます。その場合におきましては、結論がどういうことになるかというのはこれからの話でありますが、いずれにしても、「もんじゅ」の保守管理は、28年度におきましても継続されると思いますので、その時点での状態を踏まえて予算措置を行うということになるであろうと思われます。

〔 吉川分科会長 〕 という、今の主計官のご説明を伺う限りでは、私の感じでは、今私たちが議論している今年の建議で具体的にという段階ではないのではないかという感じがしますが、ただ、委員の先生方のご判断はいかがですかね。

〔 板垣委員 〕 それと関連するためにしゃべろうとしていたんです。

〔 吉川分科会長 〕 そうですか、失礼しました。では板垣委員、お願いいたします。

〔 板垣委員 〕 今、倉重委員から指摘のあった問題については、原子力関連予算のところで、修文まで考えてきておったので、後程紹介しようと思っていましたところ、研究開発は文科の問題であって、ほとんどマクロ的なことしか書いていないので、細かい話をここでするのはどうかなと思って、言わないようにしていたわけですが、今、話が出たので言いますと、確かに6カ月後に組織を新たにどうするかを決める。決まらなければ、廃炉プロセスに入ってしまうかもしれないという、極めて将来の不確実性を持った予算項目であり、あるいは研究項目であるという点を考えれば、核燃料サイクル全体にも影響を及ぼす話ですので、我々は28年度に何らかの形で予算をつけなければいけなくなりますから、その時は、極めてこの核燃料サイクル「もんじゅ」を含めた予算査定、予算付けに当たっては、厳しく精査し、慎重な対応で予算付けをするべきであるという趣旨のことは、一言入れておいたほうがいいだろうと思います。

別途修文は、原子力予算のところで言います。

〔 吉川分科会長 〕 では、原子力予算のところでもう一度、それを言っていただくということでよろしいですね。

〔 板垣委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 では倉重委員も、そこの時にもう一度検討ということで、そちらのセクションでの議論ということでよろしいでしょうか。

あと、老川委員でよろしいですよね。では老川委員、よろしくお願いします。

〔 老川委員 〕 また教育の話に戻りたいと思うのですが、学校の教員の数と、いじめの件数等々とのエビデンスということを言っているだけでなく、こういうやり方もあるだろうと。先生が忙し過ぎる、あるいは、だから不足しているんだ、だからもっと足りないんだというだけではなくて、教員外の人たちのサポートなどを活用したらどうだという考え方も盛り込んだりして、これは僕は非常に大事なことだと思います。

そういうことを考えると、総論に戻ってしまって恐縮ですが、7ページの17、18行目のところで、学校の規模の適正化のことだけを言っていますが、少しもったいないような気がします。ですから総論のところで、統廃合などによって規模の適正化を進める必要があるというのに加えて、学力、あるいはいじめ、不登校等、現代の教育現場が抱えている様々な問題は、教員の数だけではなくて、総合的な見地から検討を加えるべきであるという趣旨を、ここに盛り込んでおいていただいたほうが、後の提言につながってくるのではないかなという気がするので、これは教育については統廃合だけの話で終わってしまっていると、問題が矮小化され過ぎてしまうのではないかなという気がしましたので、申し上げたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 分かりました。今ご指摘の点は、ごく自然に総論部分、7ページにも入れられると思いますので、起草委員の先生方にお願いできればと思います。

教育で、7ページの流れでいうと、人口減少、児童数減少、自然減という考え。自然減ということからすれば、縮小していくということがありますが、ただもう一方で、今老川委員もご指摘のとおり、現代の教育は様々な問題を抱えていると。そういう自然減の圧力が働く中で、数をただ増やして、教育が抱える多くの問題を本当に解決できるのか、少し違うだろうという形のことを、総論7ページで触れておくという形でよろしいですよね、老川委員。

〔 老川委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 今のことを7ページのところでも触れるということで、お願いできればと思いますが、ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

では、また戻っていただくことは、最後に時間が許す限りでということで、次に、社会保障についてご議論いただきます。それでは、建議の社会保障の部分の文章について、修文も含めて、建議の案ですと、14ページから33ページにかけての部分について。

田中委員、それから宮武委員。それでは、田中委員。

〔 田中委員 〕 ありがとうございます。17ページと27ページ、1点ずつであります。

まず17ページの、かかりつけ医の観点からという文章が21行目から25行目にかけてあるのですが、この文章に続けて、1点加えていただけないかということです。それは次のような文章なのですが、「また、この仕組みを機能させるためには、受診者の視点から、外来医療の質の『見える化』の工夫が必要である」と。評価情報というと、あまりにもストレートなので、患者がどのクリニックがいいのかという情報が必要であるという意味であります。これが1点になります。

それから、27ページの24行目に、「費用対効果評価の本格実施を前提とした」とあるのですが、これはもし可能であればですが、注のところに、この費用対効果の評価の問題というのは、国際協力の強化だけではなく、地域差を是正するといった、ほかの面での効果もありますので、地域差の解消あるいは費用の節減の効果などの観点からも、費用対効果の評価が必要であるということを入れていただければと思います。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 では、それは適宜、起草委員の先生方にお願いするとして、宮武委員、お願いします。

〔 宮武委員 〕 おまとめになるのは大変な労力で、注文をつけるのは大変簡単なことで、申しわけないと思いつつも、何点か修文の意見を申し上げます。

17ページの15行目のあたりから、「難病患者・小児慢性特定疾患患者等に係る病床を除く全ての病床において、居住費(光熱水費相当)の患者負担化を図るべきである」と書いてありますね。介護保険の場合は、例えば代表的な特別養護老人ホーム、これは終の住み処でありますので、そこでお住まいになっている。それと、自宅で要介護者として暮らしておられる方とのバランスを図るために、居住費を介護の施設では取るということでありますが、病院の場合、それと同じように考えていいのでしょうかね。好きで入院をしているということはあまりないわけでございまして、ただ、精神科の病院や長期療養の病床は確かに長い入院でございますが、一般的に言えば病院というのは、病気が治って早く退院したいというところでございます。そこで居住費というものを取っていいのかどうか。あるいは、正確に言えば滞在費と言ったほうがいいのかもしれませんね。私自身は反対でありますが、少数派意見であるならば、居住費や滞在費も患者負担においては、せめて応能型の自己負担を図ってはどうか程度の問題提起であってしかるべきではないかなと思っております。

次でございますが、18ページです。11行目に、「疾病予防や健康管理に係る取組状況を踏まえ、保険事業の一環として、ヘルスケアポイントの付与や現金給付、保険料の傾斜設定を行う必要があり」と書いてございます。1年間、2年間に渡り、病気に全くならなかった方に、いわば奨励の意味でヘルスケアポイントや少額の現金を配るという程度は、保険者の裁量でやってもいいかと思うのですが、保険料の傾斜設定ということは、要するに生活習慣病などの予防、健康づくりに取り組んだ人は、保険料が安くなる。逆に取り組まなかった人は高くなるのでしょうか。病気は生活習慣病だけではなく、がんもあれば難病もあれば、交通事故で入院する人もいることを考えると、個人のリスクに応じて保険料の高低を決めていくというのは、これは民間保険の発想でありまして、社会保険においてはあくまでも支払い能力に応じて保険料を払っていくというのが原理原則でありますので、これは危ういことで、保険料の傾斜設定のところは、私は削除したほうが無難ではないかなと思っております。

次でございますが、23ページです。23ページの年金の項目の7行目あたりからでございますが、要するに高所得者の年金給付については、高い方の場合は国庫負担相当の年金給付の支給を停止すべきとあるわけであります。しかし、長い間高い保険料を納め続けてきて、たまたま成功して所得が高くなった方に、おまえには国庫負担分の補助金はやらないよというのは、いかがでしょうかね。そういうことをやるのであれば、年金制度に加入した時点から、将来おまえが成功して所得が高くなった時は国庫負担は払わないよという契約でもしておかなければおかしいわけでありまして、そういう取り方はあまり芳しくないというか、イレギュラーであると思います。

といって、私は現状がいいと思っているわけではなくて、むしろその下のほうに「公的年金等控除を含めた年金課税の在り方」とございますが、高い所得の方については公的年金等の控除の縮小を図って、税制面において応分の負担をしてもらうというのが私は王道だと思うわけです。

他にも気になる提案あるのですが、どうも財政再建に対する使命感と危機感を非常に強く打ち出されるあまり、社会保険の原理原則について、いささか私は勇み足のところがあるような気がして、意見として述べました。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。貴重なご意見、どうもありがとうございました。では、これは起草委員の先生方でもう一度検討していただければと思います。

今、起草委員の先生からファースト・リアクションありますでしょうか。よろしいですか。

〔 田近委員 〕 相談してからで。

〔 吉川分科会長 〕 では、主計官。

〔 宇波主計官 〕 起草委員の先生にご判断をいただければと思いますが、幾つか補足のご説明をお許しいただければと思います。

17ページの居住費のところは、10月9日の事務局説明の際にも申し上げましたが、介護の特養についてはおっしゃるように、終の住み処に近いということで、居住費として実は光熱費と、それから宮武先生ご承知のように、室料までいただいております。つまり、家であるということでございます。

これに対して、現在も例えば病院の一部、65歳以上の療養病床、あるいは介護の中でも老健施設などについては、そこまでは言えないということから、基本的に居住費については保険で見るわけですが、光熱水費相当分の金額だけ、これは要するに、住まいではないが、ただ、そこにおられた日数分の間使われた光熱費だけをいただくという構成になっておりまして、ここは少し舌足らずだったかもしれませんが、ここでの事務局の提案は、療養病床におられる患者さんなどについて、おっしゃるように難病など、そういう方には配慮をしつつ、光熱費の相当分はお願いしてはどうかということを提案させていただいたということでございます。

それから、18ページのヘルスケアポイントのところは、おっしゃるように病気になったことにペナルティを課すということになりますと、これは個人のリスクということだと思いますが、ご提案させていただいたのは、個人が取り組んでいるかどうかというところに着目をしているという、ご自身の可能な範囲ということで、結果として病気になったかどうか、病気の率が高いかどうかということではないという形のご提案で、その上でご判断をいただければと考えてございます。

それから23ページの、いわゆるクローバック、高所得者の年金給付のところは、実は社会保障改革プログラム法において、このことが検討課題になってございまして、委員がおっしゃるように、これと公的年金等控除の在り方というのが対で検討課題になっているということを踏まえて、ご提案をさせていただいたものでございます。補足までのご説明でありました。

〔 吉川分科会長 〕 健康維持の自助努力を応援するという意味では、多くの保険がやっているだろうと思いますが、人間ドックに対する助成などはプリベンティブメディスンということで、自助努力を保険として応援するということだろうと思います。そういう考えをどこまで延長できるか、あるいはすべきかということかと思いますが。

続けて、井堀委員、それから老川委員、大宮委員、よろしいでしょうかね。では、お願いします。

〔 井堀委員 〕 簡単な修文ですが、1点、22ページの年金のところの15行目で、「マクロ経済スライドによる調整が極力先送りされないように見直しを行う必要がある」と。これは非常に回りくどい言い方です。「マクロ経済スライドによる調整を先送りしないようにすべきである」と書いたほうがすっきりするのではないかと思うのです。ご検討ください。

2点目が25ページの19行目あたり、医療費の伸び抑制の関係、診療報酬のところです。「高齢化による増加分の範囲内におさめていくことを目指すことを基本とすべきである」というのは非常に回りくどい。ここも「高齢化による増加分の範囲内におさめるべきである」くらいでいいのではないかと思います。多少、留保をつけたい気持ちも分かりますが、ご検討いただければと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。

〔 宇波主計官 〕 一々お答えして申しわけございません。25ページのところは、実は「増加分の範囲内におさめていくことを目指す」というところまでが閣議決定の文章ですので、「基本とすべきである」となっております。委員ご指摘のとおり、文章が回りくどくなっておりますが、ここはそういう事情がございます。

〔 吉川分科会長 〕 では、老川委員、お願いいたします。

〔 老川委員 〕 24ページの14行目から19行目に雇用保険の話がありまして、この通りなのでしょうが、前回でしたか、雇用保険がたっぷり余っているのであれば、子育てなどに活用するような方法を考えたらいいのではないかという案がご紹介されて、これについては賛成論と反対論がありましたから、そういうことで触れなかったのかなと思いますが、そこのところはどうなのかなということと、それから法定の下限が1%、つまり現状では1%以下には下げられないということだろうと思いますが、それでいて国庫負担だけはやめちゃうよということが、この文章ですが、企業あるいは勤労者の側からすれば、法律を変えてでも保険料率の下限をもっと引き下げろと思うのではないか。余裕があるならばそのほうが、お互い負担が減って、実質賃金なり企業の収益が上がるということにもなるのではないかと思いますので、そこら辺はどうなのかなと。そういうことが可能なら、そう言ったほうがいいのではないかなと。1%だから蓄積が増えていくのはしようがない、どんどん増えてしまうというところで終わると、説得力が弱いのではないかなという気がしますので、ご検討いただければと思います。

〔 吉川分科会長 〕 では、続けて大宮委員。

〔 大宮委員 〕 今の老川委員の発言にちょっとリンクしているのですが、これも今年6月の建議で指摘もしたと思いますが、労働行政に対する国の責務の重要性や、これまでの雇用保険法改正の経緯などを踏まえて、国の負担をなくすということではないのではないかなと思います。その一案が、多分1.0%の下限を下げるということも、そういうことになるのかもしれませんが。

あと3点程ございまして、なかなか難しいと思うのですが、社会保障全体の在り方について、たくさんの社会保障改革を行うということで記述がされていて、これは大変よろしいと思うのですが、給付の適正化がどの程度進むのか、公費や保険料の伸びがどの程度抑制されるのかということが分かると、将来の社会保障制度全体の形が見えるようにになるので、大変いいのではないかと思います。なかなか数値的に全体を押さえるのは難しいかもしれないと思いますが、必ずしも今年ではないかもしれませんが、少しそういうことを今後とも検討していただければと思います。

2点目は19ページから20ページの、負担能力に応じた公平な負担の件でありますが、前期高齢者納付金の総報酬割化には反対したいと思います。財政調整は、各保険者の健康増進や医療費の適正化に向けた意欲をそぐのではないかということも思いますので、これには反対ということでご検討願ったらと思います。

それから最後でありますが、32ページから33ページですが、雇用保険料が下がる分、企業に負担を求めるという案になっているかと思いますが、これも反対をしたいと思います。子育て支援の公費と事業主負担のバランスをとるという考え方にも賛成できません。すなわち、子育て支援の現物給付というのは、社会基盤にかかわるものでありますから、これは政府が責任を持って、税財源によって充実させていくべきではないかと。企業はもちろん、そういうことを全然やらないわけではなく、例えば少子化対策に貢献すべく、恒常的な長時間労働の是正や、同じ時間でも成果が上がって給料をたくさん払えるよう、働き方の改善や改革をどんどん進めていきたいと思っております。

以上、4点。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。今のご意見は非常に明確な1つのご意見ですので、そういう議論があったということを適当に反映していただくということだろうと思います。

ちなみに、先程の老川委員からのご指摘の点、雇用保険のところは、今、大宮委員が言及された部分ですが、33ページの上の子育てのパラグラフで書いてあるということなので、前のほうの雇用保険のところに適宜、同じようなことであっても反映させるということで対応していただくということかと思います。

それはそれとして、永易委員、加藤委員。

〔 永易委員 〕 ありがとうございます。実は、大宮委員にほとんど私が言いたいことを言っていただいたので、特に追加する必要はないと思うのですが、ただ、33ページの雇用保険と子育てとの関係、雇用保険と事業主拠出金との関係につきましては、通常の議論の中でも、これはという感じの意見を申し上げたと思いますが、経団連、経営者の立場から言うと、これは筋が違うということは明確ですし、もともと社会保障全体の中、特に老齢者から子どものほうにシフトするという大きい方向感の中で、解決すべき問題である。本質的にはですね。

ただ、財源もなくて、早くやらないといけないという時の緊急避難の措置としては、手段としては分からないでもないということですから、ここにどう書くかというのは、よく起草委員の先生方にお願いして、この文章だとどうしても決め打ちといいますか、最後にちらっと景気変動を受けやすいなど書いてありますが、こういう問題だけではなくて、様々な問題を含んでおりますよね。

ですから、私個人の意見としては、最後の3行のなお書きのところの中に、「雇用保険財政は」という前に、雇用保険と事業主拠出金はもともと別物であると。異論や議論はありますが、全く性質の違うものであるという強い意見もあったというくだりは、最低限入れておいていただきたいということであります。

〔 吉川分科会長 〕 分かりました。

では、ご存じのとおり、この建議はもう一回私ども、議論するわけですので、ただいまのお二方、大宮委員、永易委員のご発言を踏まえて、起草委員の先生方に適宜修文をお願いしたいと思います。

その上で、加藤委員、十河委員の順に。

〔 加藤委員 〕 ありがとうございます。私は非常に簡単なところでして、15ページの15行目で、「確実に高齢化による増加分の範囲内(5,000億円弱)」という形になっているのですが、この「弱」と「以下」がどう違うのかが、少し不安でして、例えば、これは起草委員の先生方にご検討いただければ、「弱」だと5,000億円、その程度をほとんど認めているような感じになっていますので、「以下」のほうがいいのか、そこら辺についてご検討いただければと。

以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 どうも具体的なご指摘をありがとうございます。

十河委員。

〔 十河委員 〕 起草委員の先生方、本当にお疲れさまでした。私にとりましても、かなり分かりやすく読むことができました。

それで、1つ感想を申し上げたいと思います。32ページの「子ども・子育て」の部分でございます。こちらは先日の各論の際にも、社会保障の面がかなり議論で長時間使われまして、子ども・子育てのほうは、さほどではなかったという記憶もございます。確かに先程大宮委員、永易委員もおっしゃられていたように、雇用保険の財政をというところで、広範に議論が幾つかなされたと思うのですが、私としては女性の委員として、子ども・子育てという部分に関しまして、財政面でもあらゆる工夫をして、できるだけこちらに力を入れていくという思いのようなものを、もう少し加えていくことはできないかなと思いました。

と申しますのも、こちらで約1ページ費やされているうちの半分が、雇用保険の財政についてです。しかもその最後の3行に、何となく意見が曖昧になっているというニュアンスが出ており、その他に関しましては、すでに一般の国民も知っていることが、さらっと書かれているだけですので、支援をしていくという具体例を入れてみてはいかがかなと思いました。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 十河委員、お忙しいとは思いますが、この部分、もし十河委員として思いがということがありましたら、短くても、手書きでも何でも、ファクスでも、事務局に簡単な、例えばこのようなという修文をいただければ。起草委員の先生方が助かると思うんです。

〔 十河委員 〕 では、できるだけ速やかに、土曜日前にお送りさせていただきます。

〔 吉川分科会長 〕 その上で、起草委員の先生方にご検討いただければと思います。

ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

黒川委員。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。本当にすばらしい建議だと思います。

1つだけ、11ページのコラムの「社会保障改革を断行したドイツ」というところで、私の心配は杞憂に終わることを願っているのですが、対GDP比の絶対値だけを見ると、ドイツは断行したといっても、まだ25.8%あって、日本はずっと増やしてきて25.1%にまでなったと読めるわけす。そうすると、これまでの日本の社会保障はドイツに追いつくためのものであって、やっと追いついた。追いついたので、これからは、ドイツは増やしていないのだから、それを見習いましょうねと読むためのコラムなのかどうかをお聞きしたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 分かりました。問題提起だろうと思います。ここの部分の書き振りというのは、また起草委員の先生方にご検討いただくということだと思います。

では、よろしいでしょうか。また再三お話ししているとおり、時間が許せば最後にもう一度、戻っていただくこととして、パートとしては最後になるわけですね。農林水産、エネルギー、中小企業、政府開発援助(ODA)、防衛。建議のページでいうと最後の部分ということですが、57ページ以降ということだと思いますが、どなたからでも、また具体的な修文を含めてご提案いただけますでしょうか。

では大宮委員、お願いいたします。

〔 大宮委員 〕 ありがとうございます。61ページの19行目以降、再生可能エネルギー予算ですが、これは導入量が非常に拡大していて、現行の固定買取制度、賦課金と言っていますが、国民の負担が非常に大きく、これも国費の投入ですね。これは電力多消費産業、ですから素材産業などが多いと思いますが、そこへの賦課金の減免措置に対する補填金も右肩上がりに上昇を続けるということになるわけでありますので、これは、この制度の抜本的な見直しが絶対に必要だと思います。

賦課金の課金の減免制度というのは、政策的に再生可能エネルギー導入量の拡大を図るに当たって、過重な負担を課されることとなる電力多消費事業者に対して、産業力競争の競争力を維持しなければいけない、強化しなければいけないという観点から、賦課金負担の減免を認める制度であります。震災後、電力コストが大幅に上昇していること、賦課金額が制度開始時の想定を大幅に上回って、今後も推測によりますと高止まりしてしまうのではないかということが確実に見られているわけでありますから、減免制度の縮小につながる見直しには慎重でなければいけないと思います。

それから、減免の財源を賦課金に求めるというのも、自分でとったものをもう一回戻してやるという、一方で、負担される方々は一般の方々になってということもあって、これも何となく公平性という視点からすると、何かおかしい感じがしますので、この辺の見直しが非常に重要ではないかなと思います。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいでしょうか。

では続けて、板垣委員。

〔 板垣委員 〕 前回の会議、仕事で出られなかったわけですが、この賦課金の問題について議論があったと伺っています。一部、賦課金の減免制度を、いわゆる賦課金に財源を求めるということになると、結局電気料金がさらに上がるのではないかという懸念の声もあったやに聞いています。

そういう点から考えて、私は基本的に62ページについては、ある程度の文面の書きかえが必要かなと実は思っています。それは私の考えに基づくものであって、まだ議論しているわけでもありませんが、例えば62ページについては、次のように私は変えたいと思っています。13行目ですね。「こうした点を是正するためにも、減免制度の将来の廃止を視野に、現行8割となっている減免割合を早期にかつ大幅に引き下げるとともに、対象業種の大幅縮小、減免と省エネ努力とのリンクなどによって、電力多消費産業に対する自主努力を促すべきである」というのが私の考えであり、修文であります。これは議論のあるところだということは、もう承知しております。

それともう1点は、「また、こうした適正化と併せて、減免措置に必要な財源についても見直しが必要である」。ここはある程度、同意したいと思います。次のような条件が満たされればですね。「そもそも固定価格買取制度においては、再生可能エネルギー導入拡大に必要な費用については、賦課金を通じて電力利用者が広く負担するというのが制度の基本的な考え方である。このため、この賦課金負担を減免する制度の財源は、賦課金制度の中で完結するのが望ましい。しかし、今の規模で減免制度を維持したまま財源を賦課金に求めれば、電気料金の高騰に拍車をかけ、消費者にとって大きな負担になる恐れがある。このため、賦課金減免の財源を賦課金そのものに求める場合は、減免制度の大幅な縮小とともに、将来の廃止も明確にすべきである」というのが私の考え方です。

あと、「もんじゅ」については、今言ったほうがいいですかね。

〔 吉川分科会長 〕 今でお願いいたします。

〔 板垣委員 〕 あと、「もんじゅ」については書き込んでありませんので、例えば少し話題を変える感じで、「一方、核燃料サイクル関連の重要な施設として、過去20年にわたって1兆円を超える予算を投じながら、トラブルが相次ぎ、計画の見通しが立たない高速増殖炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会は文部科学省に対し、運営主体の変更を勧告した。こうした状況の中では、核燃料サイクルの将来性、技術的実現性において、極めて不確実性が高まったと言える。国は今後6カ月を目処に、現在の日本原子力研究開発機構に代わる運営主体を決めるとしているが、単なる看板のかけかえとの批判も出ている。こうした現状をにらみながら、核燃料サイクル関連の予算措置は、徹底した効率化による予算規模の大幅縮小を図るなど、慎重な対応を求めたい」。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 今の「もんじゅ」の部分のある部分というのは、1つの見方というか。

〔 板垣委員 〕 もちろん、そうです。

〔 吉川分科会長 〕 今の段階では臆測も含めたということになってしまうかなと思いますが、方向性については、今のは1つのご意見ということになりますが。

〔 板垣委員 〕 補足すれば、結果どういう組織になるか、まだ分かりませんが、この「もんじゅ」問題や核燃料サイクルを見つめる目線という姿勢を、どこかに入れたほうがいいのではないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 具体的には、修文ということでしたが、ページ数や何かはどこということですか。1つ目とはまた違うところの。

〔 板垣委員 〕 今の「もんじゅ」のところは、仮に入れるとすれば、63ページの原子力関係予算というところで、64ページに入ってからでもいいですから、どこかに入れられるのではないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 では、少し長かったので、いずれにしても起草委員の先生方に今の情報を渡していただいて。

〔 板垣委員 〕 全部お渡しします。

〔 吉川分科会長 〕 起草委員の先生方にご検討いただくということだと思いますね。

〔 冨安主計官 〕 核燃料サイクルの話が出ましたので、少し補足を。

〔 吉川分科会長 〕 どうぞ。

〔 冨安主計官 〕 先程文部担当主計官から、「もんじゅ」の関係の最近の状況についてご説明をさせていただきました。それで、審議会のほうでエネルギー関係のところで、核燃料サイクルについては言及いたしませんでしたので、どのような形で閣議決定が存在しているかだけ、ご紹介させていただきたいと思います。

昨年のエネルギー基本計画の閣議決定におきましては、我が国は資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の減容化・有害度低減等の観点から、使用済み燃料を再処理し、回収されるプルトニウム等を有効利用する核燃料サイクルの推進を基本的方針としているという閣議決定がされていることを、ご紹介だけさせていただきます。

〔 吉川分科会長 〕 では、葛西委員、遠藤委員、老川委員。

〔 葛西委員 〕 6時に失礼させていただきますので、順番が変わりますが、安全保障のところの話を申し上げたいと思います。

効率的な防衛力整備というのはよいですし、たった2つしかない柱の1番目である調達改革はいいと思いますが、2番目の在日米軍駐留経費の負担等の見直しというのは、防衛力整備という観点から見て、いささか矮小な話のような気がいたします。この2番目は要らないのではないかと思うのですが、仮に記載するとしても、そもそも米軍駐留費というものは、日本の国の安全保障環境や、日本がどの程度死活的に米軍の駐留を必要としているかということを考慮して決めるべきものであって、その削減理由として円安傾向や財政事情、平和安全法制の成立、地域の負担軽減、あるいは諸外国との比較などという話を事々しく並べるのは、あまり適切ではないと思いますので、この部分はカットしたらいいと思います。

それから、個別経費負担の見直しについて幾つかの例示が入っておりますが、そもそもこれは外交交渉問題でありますから、相手側とよく話をしながら、それを踏まえて検討していくべき性質のものだと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、これも起草委員の先生方にご検討いただくとして、遠藤委員、老川委員。よろしかったですか。

〔 遠藤委員 〕 起草委員の先生方、ありがとうございます。私もエネルギーのところで申し上げます。まず賦課金のところですが、具体的には62ページの8行目「減免制度に伴う国民負担額は年々増加しており」というところでございます。恐らく減免制度の財源はこれまで石油石炭税であるはずですが、これでは賦課金と同じ電気料金を想定させるような言及になっているので、誤解を招きやすいと思っています。

懸念材料としては、電力多消費産業の減免措置の財源が賦課金に変わるということは、家庭を含め電力料金を上げてしまうということでございます。減免措置について、水道業などの電力多消費産業ではないところから削って、バランスを持って見直していく必要性については類推できますが、電気料金負担の点に留意するような言及もされるべきではないかと思いました。これが賦課金の件でございます。

もう1点、「もんじゅ」の件ですが、私は今回の建議に「もんじゅ」のことを載せるのは反対でございます。なぜかといいますと、まず今、規制委員会の勧告の後は、次はJAEAの体制の見直しなどを含め文科省から規制委員会への報告プロセスがあるはずですので、そこを例えば踏み越えて、決まったことのようにここに書き込んでしまうというのは、なかなか難しいのではないかと思われます。

また、行政事業レビューを理由にするならば、もちろん「もんじゅ」は挙がっているのですが、国民の注目度が高いという点では、新国立競技場の問題はここに書かれていないのではないかなどといった話も出てくると思いますので、そこの色を我々がつけてしまうのはどうかと思っております。

先程社会保障の件で、すでに閣議決定された内容であるとの主計官のご説明がありましたが、その点からいうと、閣議決定されたエネルギー基本計画の中では核燃料サイクルの維持と明言されておりますので、基本方針が変わった後、再検討するということでも、十分に時間があるのではないかと思っております。

以上です。

〔 吉川分科会長 〕 では、そうしたことも踏まえて、起草委員の先生方にご検討いただくということで。

老川委員、お待たせしました。

〔 老川委員 〕 66ページから67ページにかけてのODAについてですが、ここにありますように、特に67ページの6、7行目は、政府の円借款だけでなく、民間の資金ともうまく連動させながら、国家的にやっていく必要があるということをおっしゃっているわけで、これはそのとおりだと思いますが、同時にもう一つ、例えば学校なり、何か施設をつくっても、そこに行くアクセスですね。道路や橋、いわゆるインフラにかかわる部分がないと、せっかく施設をつくっても利用されないと。こういうケースが幾つもあるらしいんですね。

だから、ここの67ページの4行目のところに、「ODA予算額(当初)の多寡を論ずるのではなく」というところは、本当にそのとおりだと思いますので、そこのところをさらに、民間資金の活用も含めてやっていくべきだし、同時に、対象となる案件とインフラ整備など、そういうものとの総合的な見地から有用性を高めることが必要だという趣旨を述べてもらうと、非常にいいのではないかなという気がしますので、意見として申し上げたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 どうも具体的なご意見、ありがとうございました。これも起草委員の先生、お願いします。

田中委員、お願いします。

〔 田中委員 〕 ODAに関して、67ページの国際機関向けの拠出金に関して、これは13行目に当たります。これ、19行目のほうに、外部者を入れて客観的にと書かれていますが、これまで国際機関への拠出金の透明性については随分議論されてきましたので、「精度を上げ、透明性を上げていくべきである」ということも加えていただけたらと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

ほかにいかがでしょうか。

では、再三申し上げてきましたが、まだ10分くらいありますから、戻って全体で、もう一回この点を指摘したい、修文ということがありましたら、全体を通じてということですので。

特になければ、無理してお考えいただく必要もないです。

〔 板垣委員 〕 1点だけあります。

〔 吉川分科会長 〕 どうぞ。

〔 板垣委員 〕 56ページ、公共事業のところですが、56ページの8行目、「伝達の工夫などのソフト対策も重視していく必要がある」と。これは、もうこの財審で何度も力点を置いてやってきましたが、ちょっと弱いかなという。この間ああいう災害があって、逃げろと言って逃げなかったという事例もあり、その中で、逃げるためのシステムと言いますか、そのソフトが従来よりも重要なんだよという感じで伝わるような書き方がないかなと思いました。

妙案が浮かびませんが、もしできましたら、よろしくお願いします。

〔 吉川分科会長 〕 いかがでしょうか。

永易委員、どうぞ。

〔 永易委員 〕 ここで議論するべきことかどうか、疑問がありますが、どうしても気になるのは、当初予算に限られた議論になっているという点ですね。これは一番最初、この審議会に入れていただいた時からの根源的な疑問になっておりますが、補正予算というのは、過去の70年間を見てみても、債務がここまで積み上がった最大の理由ではないかと思うわけで、補正予算も含めた予算ベースで、決算ベースの歳出コントロール。これが何かで入ると、非常に前進かなと思いますが、これは今回の建議とは少し違うのでしょうか。これは質問です。

〔 吉川分科会長 〕 いや、そんなことはないと思います。総論の3ページ、お手元の今日のバージョンの3ページの「景気安定化と財政」、(3)の部分ですが、この部分で言っていることというのは、先程もう議論しましたが、財政というのは特に第2次世界大戦後、景気安定化の役割というのが期待されて、幾つかのオケージョンでその期待に応えて、それなりの役割は果たしてきた。リーマン・ショック後は典型だろうかと思いますが、しかしながらという感じで、この16行目ですか、「確かに、このように景気が悪化した場面で」云々、「役割を果たした面はあるが」、多分、「一方で」という感じなんですよね。「景気あるいは対策を錦の御旗として」、それでご指摘の、「補正予算を通じて、必ずしも効果が明らかではない安易な財政出動が」、これ、どうなりますかね、「頻繁に」ですかね、「行われてきたことも否定できない事実である」という感じの文章かなと思いますが、いずれにしても、ここで一応確認しますと、もっと強くと。

〔 永易委員 〕 いや、各論としては、PDCAサイクルというのは様々なところに出てきて、いいことなのですが、こういう大きい部分の本当のPDCAサイクルというのが回っていないという、これは痛切に感じるわけで。だから、何か言えないのかなというのが根源的な疑問です。

〔 吉川分科会長 〕 分かりました。では、いずれにしても、もちろんタブーでも何でもなくて、起草委員の先生方に今のご意見を踏まえて、さらに文章をやっていただくということだろうと思います。

老川委員。

〔 老川委員 〕 若干時間があるというので、一言補足的に申し上げたいと思いますが、71ページの米軍経費の問題で、基本認識は葛西委員がおっしゃったことと、かなり重なるところですが、強調したいことは、在日米軍経費を削るというばかりが前面に出ているような気がしますが、他方で、日米の防衛協力体制の運用の強化も極めて大事なことだと思いますので、例えば71ページの21行目、「新たな特別協定の締結に際しては」のところに、「日米の防衛協力の機能の強化を図りつつ」などの一言を言っておかないと、削ることだけを強調し過ぎるのも、いかがなものかなという気がします。

というのは、金丸さんが思いやり予算という表現で言い出した頃と、今の状況はかなり安全保障環境が変わっているわけで、日本として相当、米軍の機能アップをしてもらわないと困る面もあるわけなので、そこら辺を一応目配りしているということをにおわしておいたほうが、説得力があるのではないかなという気がしますので、申し上げたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。この点、あれですが、葛西委員、老川委員ご指摘のご意見、理解できたつもりですが、1点、71ページの9行目で、米軍等の基地があり、同盟関係を持っているほかの国と比べて、日本では経費負担の割合がかなり高いという点が3行ぐらいで指摘してありますよね。この点はどうでしょうね。ほかの同盟国もそれぞれ米国は大変に重要なパートナーですが、特段に日本の比率が高いということに合理的な根拠ありやというのが、ここでの投げかけだろうと思いますが。

〔 葛西委員 〕 私は、諸外国と日本と比べますと、1つは安全保障における米軍の死活的必要性が、日本のほうがずっと高いということが言えると思います。ヨーロッパの場合でしたらNATOという組織があって、その中に入っているわけですね。

もう1つは、日本の国の安全保障に対する貢献度合いというのは、諸外国に比べるとはるかに限定的なところがあると思います。ですから、そういう総合的な、全体を見た上での判断というのは、個々を取り上げるとそこだけ比較になってしまいますが、総合的に判断すべきではないかなというのが私の意見です。

〔 吉川分科会長 〕 では、どうもありがとうございました。今のご意見も踏まえて、起草委員の方にまた、ここはしっかりやれと。

で、倉重委員、失礼しました。

〔 倉重委員 〕 今の話のままだと、防衛費の項目が随分ばっさり削減されるようなこともありえるかなと思って、私は異論を唱えたいのですが、日本の財政が非常に厳しいところに来ていて、これまではあまりさわってこなかった聖域にまで再検討するといいますか、見直さざるを得なくなってきたという1つの証として、この項目は非常に重要な項目だと私は思いますね。

葛西委員、老川委員のおっしゃるとおりに、安全保障環境の変化とともに、非常に政治的なマターだし、そんな簡単に指摘できる問題じゃないということは、よく分かりますが、しかし今言った趣旨で、このことを指摘すること自体が今回の建議として非常に、ある意味重要ではないかと思っているのと、それから、葛西委員が削減の方向性だけを示して、理由については落としてもいいのではないかということをおっしゃったと思いますが、でも理由がないと、なぜ削減するのかというのが鮮明にならないわけでありまして、だからその理由の置き方も、様々な工夫があると思いますが、少なくとも先程会長が言われたような、各国比較においてはこういう状況だとか、そういう分かりやすい部分については、僕はそのまま置いておいたほうがいいと思います。

〔 葛西委員 〕 もう一回、度々同じことを申しますが、安全保障に対する脅威の状況というのは各国別々ですから、どの程度死活的にアメリカの貢献度を必要としているかということは、各国まちまちですよね。そこまで全部比較するのも1つの見識だとは思いますが、何か1つの変数について偏微分を掛けたような形でああだこうだと言うのは、あまり正しくないと思います。ですから、私はそこは総合的ということで見ていくべきだと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ただ、倉重委員が最後に言ってくださった点で重要だと私が思うのは、それぞれの分野全て、これは大事ということは確かにありますよね。公共事業も、例えば防災や農業、教育、ありとあらゆること全て、これは大事ということなのですが、私どもの財審の役割というのは財政というのがコアで、財政ということについては、日本の財政の状態は非常に危機的な状況にあると考えるべきであって、財政再建をきちんとやるべきだというのが財審の基本的なスタンスだと思います。

そのために、いわゆる聖域なきということで、どんどんアクロス・ザ・ボードで、全ての分野で効率化の余地はあるだろうということで議論しているわけで、そういう中で、米国との関係ということでお二人の委員の方から問題提起があったわけですが、ただ、いわゆる聖域なきという旗のほうも非常に重いということも事実だと思います。この点、また起草委員の先生方で、今の議論を聞いていらっしゃったわけですから、それを踏まえて、またもう一度修文していただいて、次回のこの会議に出して、もう一度ご議論いただくという流れになるだろうと思います。そういうことで、よろしくお願いいたします。

いかがでしょう。大体時間が来ました。

では最後に、富田委員。

〔 富田委員 〕 今日は皆さんから様々な、深い思いのこもったご意見をたくさんいただいたのですが、伺っていて私が気になったのは、この28年度予算の編成というのは、「経済・財政再生計画」の目安の中でおさめるというのが大きな我が国政府全体としての方針なわけですが、お伺いしていると、どんどん膨らんでいくような印象を私は受けて、ちょっと心配になってまいりました。それは一般的な印象で、そうなったら困るわけですが、我々が今回のことで確認しないといかんのは、過去70年を踏まえて、さらに50年先をも見通して、つまり過去と未来を現在に引き寄せて、来年度の予算を考えるということが大きなポイントであるわけです。

そこで、かなり上品に表現し過ぎてしまった部分があって、今日も加藤委員からご指摘があり、また老川委員からもご指摘があった点と関係するので、また注に過ぎないのですが、8ページをご覧ください。注13です。ここで、2060年度以降に債務残高対GDP比を安定させるためには、現行制度を前提とする場合は対GDP比で7%弱、20年度の国・地方PB均衡を前提とする場合には5%台半ばと数字を示してございますが、これらは金利と成長率の格差が債務残高に影響を及ぼすということを除外して書いてあるということです。だから、多分本当はと言ったらあれですが、もっと大きなPBの改善幅が必要だということであります。

そのことが9ページで、先程老川委員がご指摘になりましたが、長期的に債務残高対GDP比を安定させるためには、PB黒字化はその一里塚に過ぎない。まさに単なる黒字化ではなしに、一定幅の黒字が必要だということにつながる箇所ですので、8ページの脚注のところで、「金利・成長率格差の債務残高への影響を除外して示すと」など、限定した形で記述させていただきたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。そもそも2020年度のPB黒字化という言葉でずっと言っていますが、実態は均衡ですよね。黒字というポジティブではなくて、ゼロということでやっているわけですから、到底不十分だということですが、よろしいでしょうか。

どうも大変熱心な議論をしていただきまして、ありがとうございました。真剣な議論ができたと思っております。時間が参りましたので、以上で本日の議論は終了とさせていただきます。

本日、具体的なご意見等、多々いただきました。今日の会議はもうこれで時間で終えますが、皆さん大変ご多忙とは思いますが、もしさらなる修文とかございましたら、明日17日火曜日の12時昼、明日の正午までに何らかの形で事務局に情報をお寄せいただければ、それを起草委員の先生方が踏まえて、さらなる修文を行ってくださるという段取りになっております。次回、その修文した第2次案が出てきて、それをまた皆様方に議論していただいて、さらに修文してゴールインという形になります。

次回は11月20日の10時から、修正案をご確認していただく予定としておりますので、よろしくお願いいたします。

なお、本日お手元に配付しております建議案は、タイトルページ右上に会議後要回収とありますが、大変恐縮ですが、これはお持ち帰りにならず、机の上にお残しいただきますようお願いいたします。

もう1つ、今日の建議案をまとめるに当たって、先週の金曜日に事務局より皆様方に、メールだと思いますが、事前送付させていただきましたが、その建議の原案の一部が残念ながら報道機関に流出してしまいました。これは大変残念なことだと思いますが、大変恐縮ですが、こういうことがないように、ジェントルマンズルールということだろうと思うのですが、委員の皆様方におかれましては、この建議の取り扱いについて厳重にご注意いただくようお願いいたします。

以上ですので、これで今日の会議は終了いたします。

午後 6時16分閉会

財務省の政策