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財政制度分科会(平成25年11月26日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録
平成25年11月26日
財政制度等審議会


 財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成25年11月26日(火)9:30〜11:08
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

1.開会

2.とりまとめに向けた審議

3.閉会

配付資料
○ 平成26年度予算の編成等に関する建議(案)

出席者

分科会長  吉川 洋            葉梨大臣政務官
山本大臣政務官
香川主計局長
福田次長
岡本次長
太田次長
山本司計課長
大鹿総務課長
小宮調査課長
井口給与共済課長
堀田官房参事官
江島主計企画官
堀内主計企画官
宇波主計官
有泉主計官
青木主計官
井藤主計官
新川主計官
土谷主計官
高村主計官
小野主計官
中村主計官
分科会長代理      田近 栄治  
 委員

碓井 光明
岡本 圀衞
黒川 行治
竹中 ナミ
土居 丈朗
富田 俊基

 臨時委員

板垣 信幸
老川 祥一
大宮 英明
葛西 敬之
小林 毅


午前9時30分開会

〔 吉川分科会長 〕 おはようございます。定刻ですので、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。皆様方には、御多用中のところご出席いただきましてありがとうございます。

 本日は、建議のとりまとめに向けて、お手元にお配りしております「平成26年度予算の編成等に関する建議」(案)について審議していただきます。

 早速、審議に移らせていただきます。今回の建議案につきましては、前回審議いただいた建議案に皆様方からいただいたご意見を踏まえ、起草委員で検討の上、修正を行ったものです。これを元にとりまとめに向けた審議をお願いいたします。

 それでは、まず事務局より、お手元の資料について前回からの主な修正箇所等の説明をお願いいたします。

〔 小宮調査課長 〕 お手元に、前回の分科会及びその後の起草検討会合におけます議論を反映して修正を行った建議案の本文をお配りしております。前回の分科会からの修正箇所は、見え消しで赤字にして記載してございます。またお手元には、最終的に公表される建議書の冊子に添付します参考資料集及び概要紙についても配布させていただいてございます。また本文の中には、本文とその資料の対応関係を示すために、それぞれの参考資料の番号を記載してございます。

 それでは、早速でございますけれども、修正箇所につきましてかいつまんでご説明申し上げます。

 まず、1ページの下でございます。前回の分科会で、国の公債残高につきまして750兆円と1,000兆円、どちらを示すべきなのかというご意見がございました。これを踏まえまして、本文では国の公債残高である750兆円を明記いたしまして、注書きでその他の債務残高に関する説明を追加してございます。

 続きまして、2ページをお開きいただきたいと思います。中ごろでございますけれども、景気回復により税収が回復している今こそ財政の健全化に取り組むべきとのご意見をちょうだいしております。これを踏まえまして、「補正予算等を通じた景気刺激策により景気が回復しつつある一方で」という一文を追加してございます。

 また、2ページの下の注書きでございます。欧州諸国との比較において、建議を読む人に対して危機感を抱かせるような具体的な例を追加すべきとのご意見がございました。これを踏まえまして、注書きで具体的な事例といたしまして、「例えば、ギリシャでは、国債金利が急上昇したために、国債について平均して約半分の額面の債務との交換を実施したほか、付加価値税率引上げや年金負担増の一方で、年金給付の引下げを行った」と一文を追加しております。

 それから、4ページをお開きいただきたいと思います。中ごろでございます。借換債を発行していることは借金を借金で返している異常な状況であることを、しっかり示すべきというご意見をちょうだいしております。これを踏まえまして、「借金を借金で返済するという借換債の発行を通じて更に後世代の負担が積み上がる」という一文を追加してございます。

 続きまして、5ページの中ごろでございます。小泉政権下でどのように財政健全化を目指していたかを記載して、何らかのメッセージを発するべきとのご意見をちょうだいしております。このため、これを踏まえまして、「歳出・歳入一体改革と経済改革を進め、長期にわたる景気拡大もあって、2007年度の国・地方の基礎的財政収支の対GDP比は▲1.1%まで改善した」という一文を追加してございます。

 それから、6ページをお開きいただきたいと思います。中ごろでございます。財政健全化目標は遅らせることなく当然達成すべきものであるというご意見、これも起草検討会合でも出ておりまして、これらも踏まえまして、「この信認を損なわないためにも、財政健全化目標の達成がこれ以上後ろ倒しされることはあってはならない」という一文を追加してございます。

 続きまして、7ページの下のほうでございます。財政健全化目標はSNAベースであり、これには一般会計だけでなく補正予算等、それから特別会計等も含まれる目標であることを明確にすべきというご意見もございました。これを踏まえまして、「財政健全化目標である国・地方の基礎的財政収支は、国民経済計算に基づく実際の支出ベースであり、補正予算や特別会計、独立行政法人が含まれる」という一文を追加してございます。

 続きまして、8ページの上のほうでございます。まず、想定より低い経済成長の場合に更なる収支改善が必要であることにつきまして、元の「留意しなければならない」というのでは表現が弱いというご意見もちょうだいしております。これを踏まえまして、「その分更なる歳出削減や歳入確保に取り組まなければならない」という表現に修正してございます。また、2015年度の半減目標、先ほども申し上げましたけれども、当然達成すべきものであり、その先の20年度の黒字化目標を達成することが極めて重要で、そのためにはできる限りの収支改善を図っていく必要があるというご意見もちょうだいしております。これを踏まえまして、パラグラフを1つ追加してその部分につきまして丁寧に説明をしてございます。

 続きまして、9ページの上のほうでございます。中期財政計画で目標を打ち出している一方で、内閣府の試算では目標が達成できていない姿になっていて、ちぐはぐな状況になっているというご意見をちょうだいしてございます。これを踏まえまして、「政府として財政健全化目標を国際的にコミットし、それを実現するための『中期財政計画』を策定しながら、それを裏打ちするはずの試算では目標が達成できないという見通しでは」という一文に修正をしてございます。

 続きまして社会保障でございます。まず、全体的に記述量が多く内容は非常によいけれども、読む側にもう少し伝える工夫をしたほうがよいというご意見をちょうだいしてございます。これにつきまして起草会合でもさまざまご議論をいただきまして、まず社会保障の章立てを変更いたしまして、第2章に当たります部分につきましては、ページでいいますと14ページからでございますけれども、第2章では主に総論部分につきまして説明をし、医療費の自然増を含む合理化・効率化と26年度診療報酬改定といった細かな各論につきましては、76ページ以降に最後の第3章として社会保障補論として詳しく説明することといたしました。また、細かな説明につきましてはできる限り注に落とすなど、全体的に多くの修正も加えているところでございます。

 前回の分科会でいただきましたご意見の反映の仕方につきまして、これからご説明申し上げます。まず、16ページをお開きいただきたいと思います。真ん中当たりでございますけれども、消費税収が社会保障4経費に対し幾ら不足しているのかという部分で、29年度の数値が突然出てくるので工夫してほしいというご意見をちょうだいしております。これを踏まえまして、「消費税増収分が満年度化する29年度において」と修正してございます。

 続きまして、19ページをお開きいただきたいと思います。この真ん中当たり、やや下のほうでございますけれども、記載されている内容はよいが、もう少し読み手に伝える工夫ができないかとのご意見もちょうだいいたしております。これを踏まえまして、「この修正分を診療報酬本体部分に流用することに合理性がないことは経済財政諮問会議等でも議論されているが、そうした議論以前の問題として、そのような財源があるとする考え自体がフィクションに過ぎない」と修正をしてございます。

 続きまして、21ページをお開き願いたいと思います。真ん中あたりでございます。後発医薬品部分でございますけれども、後発医薬品については補論でも触れているけれども、総論部分でも明確に記述してはどうかと、これは起草検討会合で出たご意見でございます。これを踏まえまして、「また、後発医薬品の使用促進のためには、26年度予算における長期収載品の価格引下げにとどまらず、制度的対応として、諸外国の例も参考に、一部の医薬品についての保険償還価格を後発医薬品の価格に基づいて設定し、それを上回る部分は患者の自己負担とする仕組みの導入を検討すべきである」という文章を追加してございます。

 続きまして、この21ページ以降の下のほうからですけども、先ほど申し上げましたとおり、補論として後ろに記述を移動させてございます。

 ずっと続きまして、31ページ、注の部分でございます。これも文章が少し長いということもありまして注に落としてございます。また、似たような修正として、33ページの注に落としている部分がございます。

 そして34ページの一番下の行から35ページの頭にかけてでございますけれども、雇用について、全体で見てもやや分量が少なくなっているので、もう少し増やす工夫ができないかというご意見をちょうだいしてございます。これを踏まえまして、「雇用関係予算については、若者、女性、障害者等に係る雇用の安定・質の向上、多様な働き方につながる施策に重点化しつつ、優先順位が低下した事業や実効性の低い事業について徹底した見直しを行うべきである」と、一文を追加してございます。

 それから、35ページの下のほうから36ページにかけてでございますけれども、簡素な給付措置についての記述がございました。社会保障部分の記述の中でわざわざする必要はないのではないかというご意見もちょうだいしてございます。全体の中での位置づけ等も踏まえまして、このパラグラフ自体を削除してございます。

 続きまして、しばらく飛びまして46ページをお開き願いたいと思います。上のほうでございます。我が国の教員給与が高いことを海外と比較して言及すると説得的になるのではないかとのご意見もちょうだいしてございます。これを踏まえまして、「我が国の義務教育予算に占める教職員給与の割合は、OECD平均を大きく上回って約9割と著しく偏っており」という一文にしてございます。

 続きまして、48ページ、これも上のほうでございます。大学内で個性を発揮して多様なサービスや価値観を引き出せるようにすることが重要とのご意見をちょうだいしております。これを踏まえまして、「学生の多様なニーズ・価値観に応えていくために、授業料についてなおいっそう弾力化することで収入の増加・多様化を図り、当該収入を財源とした多様な教育の取組みを行ってく必要があると考えられる」と修正してございます。

 続きまして、53ページをお開き願いたいと思います。選択と集中に当たって、国としてのグランドデザインが必要不可欠とのご意見をちょうだいいたしております。これを踏まえまして、中ごろ、11、12行目当たりでございますけれども、「将来の我が国の社会資本のグランドデザインを明確化し、徹底した選択と集中を行う必要がある」と修正してございます。

 また、53ページでは一番下のほうでございますけれども、まず誰が行うのかを明記して、長期的な視点や将来のコストを示すことが重要であるとのご意見をちょうだいしてございます。これを踏まえまして、「将来世代の負担能力も勘案し、長期的な視野にたって、残すべきインフラの選別に向けた検討を早急に開始すべきである」と修正をしてございます。

 続きまして、55ページの一番最後の行から56ページの頭にかけてでございますけれども、まちづくりについて、今後現実的にどうなるかわからないので、期待されるなどの表現のほうがよいのではないかとのご意見もちょうだいしてございます。これを踏まえまして、56ページの頭のところでございますけれども、「まちづくりなどが今後本格化していくことが期待される」と修正してございます。

 続きまして、60ページまで飛んでいただきまして、60ページの一番下のほうでございます。税と規制とを例示したほうがよいのではないかというご意見をちょうだいしております。これを踏まえまして、今年1月の財審の報告書との整合性も取りつつ、報告書で用いました規制的手法と補助金的手法の概念を用いまして、「規制的手法と補助金的手法を組み合わせて対策を講じていく際には、コストとのバランスを十分に踏まえるべき」という一文に修正をしてございます。

 それから61ページでございます。真ん中あたりでございますけれども、温暖化対策税を規制的手法に位置付けるのであれば、本年1月の財審の報告書に依拠すべきではないかというご意見をちょうだいしておりますので、これも踏まえまして、1月の報告書の原文を引用して、「規制やCO排出源に対する課税などを『規制的手法』と位置付けた上で」との一文を追加してございます。

 また、その3、4行下のあたりでございますけれども、後半で「課税面の取組みである温暖化対策税の段階的引上げについても着実に行っていく必要がある」との一文を追加してございます。

 続きまして、63ページをお開き願いたいと思います。上段のほうでございます、固定価格買取制度のところでございますけれども、これにつきましては分科会の中でもさまざまなご意見をちょうだいしてございます。それも踏まえまして、表現を公正にしようという観点で、こうした制度が持続可能な形で定着していくことが期待されるとの一文は削除する一方、真ん中のちょっと下のあたりでございますけれども、「その在り方を再検討していく必要がある」という表現ぶりに修正してございます。

 それから64ページでございます。上のほうでございますけれども、エネルギー需給勘定について、税の負担者の理解を得ていく必要があるのではないかとのご意見をちょうだいしてございます。ご意見を踏まえまして、若干、文の修正をするとともに、事実については表現を丁寧にしてございます。

 また、65ページの10行目ぐらいでございます。国費投入は限定して行うべきとのご意見をちょうだいしてございます。これを踏まえまして、「国の財産となるものに限っては」と、「限って」という言葉に修正をしてございます。

 それから、65ページの一番下のほうでございます。除染作業について合理的判断に基づく除染作業の加速化とするのがよいのではないかというご意見をちょうだいいたしまして、そのとおり文章を修正してございます。

 次に、67ページをお開き願いたいと思います。下段のほうでございますけれども、モラルハザードという言葉につきまして、誰のモラルハザードなのかわかるようにすべきというご意見もちょうだいしておりますので、ここは「金融機関と中小企業者のモラルハザード」と修正してございます。

 それからしばらく飛びまして、73ページでございます。これは単純に、前回お配りいたしました案、これに修正漏れがございまして、「さらに」以下の部分が削除できておりませんでしたので、これはこの一文を削ってございます。

 基本的に以上でございますけれども、いただいたご意見を踏まえた修正、さらに建議としての表現振り等といった観点についても、分科会長、それから起草委員の先生方にさまざまにご検討いただいて今回の修正案となっているところでございます。

 以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。お手元の案作成にあたっては、起草委員会の委員の皆様方に長大な時間をいただいて、インテンシブルな議論をしていただきました。

 そこで、田近分科会長代理、起草委員の方々、具体的には小林委員、土居委員、富田委員、何か補足ございましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。どうぞ、補足。

 よろしいですか。いかがですか。

 いずれにしましても、起草委員の方々、大変にお世話になりました。

 それでは、建議案の審議の進行ですが、全体を3つに分けて審議し、必要があれば途中で休憩を取る、そういうことにしたいと思います。

 まず、建議の総論について。次に、各論のうち「社会保障」及び「地方財政」について。最後に「文教・科学技術」から最後の「防衛」までと分けて審議をお願いいたします。なお、最後に建議全体やこれまでの審議について感想等を伺う時間をお取りできればと考えております。また、本日欠席の古賀委員及び鳥原委員から意見書をご提出いただいております。いずれも皆様方のお手元にお配りしております。

 では、まず総論の1.財政の現状と課題、及び2.財政健全化に向けた基本的考え方について、ご意見がありましたらお願いいたします。なお、本日修正のご意見を出される場合には、具体的な修文案をお示しいただきますよう、お願いいたします。

 では、どなたからでも、どうぞ。板垣委員。

〔 板垣委員 〕 起草委員の皆様と主計局のサポートをされていた方、大変なご苦労でありがとうございました。

 それで、2ページの中ほど、15行目で修文が入っておりますので、私の意見を酌んでいただいたということで感謝いたします。

 私の趣旨は、アベノミクスに対して懐疑的な姿勢をある程度出すべきではないのかと。丸ごと万々歳の政策でもないという認識はこの財審の議論の中でもあった。だからあのような意見、修文を述べさせていただきました。その上でこの文章を見ますとよくできておりまして、特に「現状に甘んじることなく」と一文入れていただきまして、ありがとうございました。

 ただ、それでも弱いという気がいたしまして、わずか数文字ではありますが、したがっての前のところ、国民生活が危機的な状況に陥ることになるという結びになっておりますが、陥ることを決して忘れてはならないというぐらい強めに入れておいたほうがいいのかなと個人的には思います。これはご判断をお任せいたします。

 以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。検討させていただきます。では、碓井先生。

〔 碓井委員 〕 私の知識不足で代替案は示せないかもしれませんが。9ページの1行目のところで、「政府として財政健全化目標を国際的にコミットし」という表現が出てくるんですが。もちろん、皆様はご専門でおわかりかもしれませんが、ひょっとするとこれは「財政健全化目標に国際的にコミットし」というほうがわかりやすくなるのではないかという気がしますが。私は全くの素人なものですからコンテクストがよくわかってはいないのですが、これは代替案にはなりませんか。よろしくお願いします。

〔 吉川分科会長 〕 助詞の変更でよろしいですね。では、これも検討させていただきます。ありがとうございました。老川委員、お願いいたします。

〔 老川委員 〕 多分、これは字の打ち間違いではないかと思うのですが、2ページの5行目の赤線のところ、「このことになどより戦後に急激な」と。このことなどに、「に」の位置が後ろに来るべきではないかと思うので。

〔 吉川分科会長 〕 そうですね。タイプ間違いだと思います。ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしければ、また場合によっては戻っていただいて、何かご指摘があればしていただければよろしいので、先に進んでもよろしいですか。

 では、繰り返しですが、何かお気づきになればもう一度後でご指摘いただくということにしまして、続きまして、各論のうち社会保障及び地方財政について、ご意見ございましたらどなたからでもお願いいたします。社会保障は、先ほどご説明にあったとおりかなりの部分、最後の補論のほうに移したわけですが、それも含めて。

 どうぞ、富田委員。

〔 富田委員 〕 すみません。16ページなのですけれども、消費税増税分が満年度化するというところなのですが、これ平年度化のほうが。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。岡本委員、いかがでしょうか。

〔 岡本委員 〕 社会保障について、補論に持っていったわけですけれども、前にあった本体の部分、これ全部線を引いていますけれども、これはそっくり後ろに入れたということで、入れたり減らしたりというところはありますか。今、瞬間ではわからないのですけれど。

〔 吉川分科会長 〕 もちろん概ね平行移動なんですが、この点については事務局から。

〔 小宮調査課長 〕 基本的には平行移動でございます。

〔 岡本委員 〕 前に読んだとき大変力作だったので、これはいいなと思っていました。これがそのまま残っていればよいかと思います。

〔 老川委員 〕 19ページの一番上の行、「自然増をはじめとする既成概念の検証も必要となる」。自然増という考え方それ自体、あるいはそれだけではないのでしょうが、そういった今まで言い習わされている言葉自体をもう1回考え直そうと、こういう意味だと思うのですが、文章として自然増をはじめとする既成概念というと、ちょっとわかりにくい。だから、もし強調するのであれば、自然増というところにかぎ括弧をつけたほうが明確になるのではないかなと。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、自然増にはかぎ括弧をつけ、当然視せずにとか、そんなだめ押しの副詞句も入れるということかもしれないですね。かぎ括弧「自然増」を当然視せずに、とか。この点も後ほど検討させていただきます。どうもありがとうございました。

 社会保障と、あと今、地方財政についても、もしご意見があれば。

〔 板垣委員 〕 すみません。総論のほうで、今気がついたところなのですが、10ページなのですけど。

〔 吉川分科会長 〕 総論に戻ります。10ページ。

〔 板垣委員 〕 10ページ、20行目で「需要を平準化して考えれば」という表現が非常にわかりにくいのではないかという気がするのですよね。でこぼこなので相互にならせば平準化する。だから必要以上にやる必要もないのだよと、ちょっと怖いかもしれないけど、ぐらいのそんなニュアンスなのだけど、需要を平準化して考えればという言い方がここにぽこっと入るのは、読んでいて一般の人はわかりにくいかなという気がするのです。本当はそんなに大したことではないのだよと。だから「政府自らが必要以上に作り出すことは」抑制しなければならないという流れなのだと思うのですけど、「反作用であり」から直接的につなげても、問題ないかなという気がしたのですが。

〔 吉川分科会長 〕 そうですね。表現、要するに、税率変更に伴うアップダウンを別にすればということですよね。

〔 板垣委員 〕 そういうことですね。

〔 吉川分科会長 〕 そういうことを言っているわけですけれども、この平準化という表現が少しわかりにくいかもしれないというご指摘でした。この点も検討させていただきたいと思います。

 前に戻っていただくことは結構ですので、とりあえず、今は社会保障、地方財政について何か。

 では、またいつでも元に戻っていただくとして、とりあえず先に進んでよろしいでしょうか。「文教・科学技術」以降「防衛」まで、つまり、残り全体ですが、どなたからでもご意見、あるいはご指摘があればお願いいたします。

〔 碓井委員 〕 すみません。46ページなのですが、私、前回欠席しておりましたので時期に遅れた発言になるかもしれませんが。具体的な大分県の特定の市を見出しに使われているのにちょっと違和感を覚えたのですが。それは、もう既に合意されていることであればこれ以上発言しません。もっと一般的な見出しの中で述べたほうが自然かなと感じました。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。内容自体はいいけれども、この見出しに若干違和感ありということですか。あまりに個別だということでしょうか。

〔 碓井委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。この点も検討させていただきます。

 ほかにいかがでしょうか。もう最後までいっていますので、全体をごらんになって、どこでも何かお気づきの点があればご意見をお願いいたします。

〔 葛西委員 〕 65ページに除染の話が書いてありますね。「合理的判断に基づく除染作業の加速化」というふうになっているのですが、これは多分、いろんな形に読めるように相当工夫された表現だと思うのですが、まず、合理的判断に基づく基準の見直しをやって、それに従って除染作業を加速化するというふうに読めるように書いたのだと思うのですが、ちょっと曖昧なので、その辺をもう少しはっきりさせたほうがよろしいのではないでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 これを起草した側の考えを、後ほど起草委員の方にも補足していただければと思いますけれども、まず我々の建議の中で、基準の数値に言及するのは、これは適当でないというふうに考えたわけです。

〔 葛西委員 〕 それはそうですね。何ミリシーベルトがいいとか何とかは言えませんね。

〔 吉川分科会長 〕 それはまず適当ではない。それから、今ご指摘の基準の見直しという表現だと、それは素直に読むと数字の見直しということに置きかえられますよね、頭の中で。

〔 葛西委員 〕 何が適切かということには言及しないが、1ミリシーベルトが不適切であるという判断があるので、合理的判断という言葉が出てきているのだと思うのですね。そこは踏み込んでもいいのではないかという気はします。

〔 吉川分科会長 〕 それは今の葛西委員のご意見ですね。

〔 葛西委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 この合理的な判断というのはもちろん集合としては基準よりは広くなるわけですから、基準も含めてということが言外にあるわけですけれども、必ずしも基準そのものに言及しているわけではないと。基準も含めた、あらゆる意味で合理的な判断ということで、数字からいうと2段階後ろに戻っているということだろうと思いますね。

〔 葛西委員 〕 そういうことですね。それがやむを得なければそれでも構いませんけれども。

〔 吉川分科会長 〕 数字に言及しないということは同意していただいていると思うのですが。

〔 葛西委員 〕 それはいいです。

〔 吉川分科会長 〕 今の委員のご意見は、せめて1段階。戻る表現にしたほうがいいというお考えだったわけですね。

〔 葛西委員 〕 そうです。政府は恐らくそういうふうにしたいと思っているわけですよね。

〔 吉川分科会長 〕 はい。

〔 葛西委員 〕 だから、その意味で。

〔 吉川分科会長 〕 我々、起草委員の先生方と議論したときには、2段階後退の表現ということで今回つくっているということですが、委員の先生方から今の点について、何かご意見とか。

〔 老川委員 〕 ご趣旨は葛西委員のおっしゃったとおりなのですが、この表現を提案したのは私です。というのは、基準をどの程度にすべきかということについては非常に意見が分かれて、この問題自体を表記できないということになってもいけないだろうということで、要するに情緒的な、ゼロに近ければ近いほどいいのだというような感覚ではなくて、合理的に判断をしてやっていったらいいではないかということ。

〔 葛西委員 〕 わかっておりまして、ただ、あまりにも、空気に配慮しすぎるというのは、一般的に日本の弊風でありますから、この辺は少し踏み込んでもいいかなという。ただ、どちらでも結構ですから、そういう感じではないかという問題認識としてお話ししておきたいと。

〔 吉川分科会長 〕 ここの合理的判断に基づくという表現について、先ほどは失礼しました。老川委員のほうから具体的な表現をいただいたということですが、私は読ませていただいて、この表現、絶妙な表現だと考えて、いいのではないかと思った次第なので、この点、ご理解いただけたらと思います。

〔 葛西委員 〕 結構です。

〔 吉川分科会長 〕 ほかにいかがでしょうか。

 財審の報告の中で、世の中の空気を読みすぎるというのはよくないというのは、葛西委員のおっしゃったとおりだと私も思っています。その意味では、この財審の報告ではほかの部分では空気を読まずにいっているところも随分あるのだろうと思っています。

〔 葛西委員 〕 そうですね。

〔 吉川分科会長 〕 除染の問題、特に基準は、当然科学的な議論に基づくべきであるわけですけれども、今回の我々の審議会の中では特にそうしたヒアリングも行っていないわけですし、我々自身が必ずしもこのことについては科学的知見を持ってない。

〔 葛西委員 〕 よく考えていけたらと思っています。

〔 吉川分科会長 〕 その点はご理解いただければと思います。

〔 葛西委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 一般論として、世の中の空気を読みすぎるのがよくないということはおっしゃったとおりだと思って、心にとどめたいと思っております。

 では、黒川委員。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。大変な建議で、ほんとうに感銘しております。皆様本当にお疲れさまでした。

 さて、私、少し意見を言わせていただきますと、60ページなのですけれども、エネルギー環境問題です。きのう、おとといとCOPの議論を皆様も新聞等でお読みになられていると思いますが、我が国の、温暖化対策に対する取組みが以前に比べて現実的な路線になったということに対して、各国からは必ずしも好意的に受けとめられてはいない、そういう状況であると思います。

 それで、ここの総論の部分を読んでいくと、財審としては、何か現在の状況をこれでいいのだと言っているようです。要するに、我が国は世界の中で排出量が4%に過ぎないのだから、我が国だけそんなに頑張っても仕方ないのだというところから始まってしまうわけです。原子力発電問題についてはこれが切り札だったわけですけれど、これについては判断をしないということになると、では、どうするんだという問題が残ります。私は10年くらい排出権の研究会をしており、そこでいろいろお聞きしていると、温暖化によって環境異変は異変ではなく定常的な状況になってきているのではないか、こう思うのですね。

 ですから、我が国だけの問題ではないということ、地球全体として困ったことになっているということを我々としても認識はしている、ということを言っておいたほうがいいのではないかという気がするのです。

 そこで提案なのですが、第一にというところが、我が国はあまり責任がないのだというように取られかねないので、その前に、例えば環境技術先進国として地球温暖化対策の模範を示していくことは当然であるが、とするとかですね。「環境技術先進国として地球温暖化対策の模範を示していくことは当然であるが、我が国のCO排出量は」云々と、こうくれば、我々としても技術先進国として何か協力していくのだということを認識している、だけれども、というふうにしたほうがいいのではないかと思いました。

 ご検討いただければと思います。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。検討させていただきます。

 老川委員、よろしいですか。

〔 老川委員 〕 65ページの10行目、汚染水対策あるいは廃炉、これは技術を確立させることが国の財産となるものに「限っては」と直されているわけですが、これはどうしてなのでしょうか。「ついては」でもいいのではないかという気がするし、むしろ限ってというと、技術の確立につながるのかどうかというところの議論にいってしまって、スムーズに物事が進まなくなる心配も出てくるのではないのかと思うので、原案のほうが少しゆとりがあっていいのではないかという感じがするのですが、いかがでしょうか。

〔 大宮委員 〕 私もその意見に賛成したいと思います。どちらかというと、この前もコメント申し上げましたが、非常に難しい問題がまだ、汚染水だけではなくて廃炉に関してはあると思います。それは一事業者だけに任せておくととても乗り越えられないようなことがあるので、あまりここで、限定して将来に財産を残せないものはだめと言われてしまうと、大変遅れが出たり、大きな問題が出るのではないかと想像いたします。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。これを起草されたときの議論は、私の記憶では、要するに、先進的な技術というところはまだ自明なものでない、そうした技術を開発すると、それは将来、国にとっても大きな技術的な財産になるということでおっしゃっているようなものは、ゴーサインが出るほうに入るということで、なぜ「限って」と今回直したかというと、ついてとの違いは、「ついて」というのは、それはここで述べられていることはOK、だけどもほかにもOKはあり得るということに、当然、読めるわけで。「限って」のほうは、OKはここに書いてあるものだけという、そういうことになるわけで、くぎを刺したいという、そういうことだったろうと思いますが、この点について事務局から、どうぞ。宇波主計官。

〔 宇波主計官 〕 恐縮でございます。今日はご欠席ですけど、先週、倉重委員から、ここは限定するという趣旨なのであれば、そこがよくわかりにくいというご指摘があったことを踏まえて、起草委員のほうで修文されたと承知しております。

〔 吉川分科会長 〕 そういうことですね。ただ、今お2人の委員の方々からご意見いただきましたけれども、「について」のほうがベターと。

〔 葛西委員 〕 「ついて」のほうがいいと思います。

〔 岡本委員 〕 私も、「ついて」のほうがいいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 4名の方から、「について」のほうがよろしいと。

〔 板垣委員 〕 すみません。結局のところ、私はどちらでもいいとは思っているのですが、まず、こういうことを書くのは多分初めてなのだろうと思います、この局面では。その時点においてはやはり「限っては」にしておいたほうがいいと思います。これからはどんどんいろんな議論が起きてきます、技術的にも。そんな中で、当然広がるだろうと私は想定しています。そのときにちゃんとした議論をして広げていったほうがいいという意味で、倉重委員の提案のところに私は、この時点では賛成したいと思います。

〔 葛西委員 〕 私は同じ意味で、広げておいたほうがいいと思います。つまり、いろんな議論が出てくるということに対する許容限度を広く取っておいたほうがよくて、1回限っておいて、逐次後退していくという形の書き方よりは、はじめから網をかぶせておいたほうがいいと。先ほどの合理的な除染基準か判断かという議論と全く同じ論理構成でいくと、ここは追加のほうがよろしいのではないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 なるほど。四、五名の委員の方々から「について」のほうが「限って」よりベターだという、そういうご意見、理由も述べていただきました。いかがでしょうか。起草委員の先生方、何かございますか。

〔 富田委員 〕 すみません。

〔 吉川分科会長 〕 富田委員。

〔 富田委員 〕 ここはやはり、国の財産というか税金を投入するということの合理性が、説明がつくものではないと、なかなか何でもかんでもというようになってしまい、もし「ついて」ということでございますと、「技術を確立させることは真に国の財産となるものについては」とかですね。やはり何でもかんでもではないと思うのですね。そこは当然、いろんな判断がなされるべきだと思いますので、「ついて」であれば、「真に国民の財産」とかそういうことがないと、事の緊急性から考えて、何でもかんでもだということになっていいのかという気持ちを込めて、また前回の議論を踏まえまして、「限って」というようにしたのですけれども。

〔 吉川分科会長 〕 ということなんですね。大宮委員。

〔 大宮委員 〕 この除染とか、それから廃炉の問題というのは、戦力の逐次投入ではだめだと思うのですよ。要するに、時間がかかればかかるほど、次にまた何が起きるかわからないようなことも、全くゼロではないと思うのですね。大きな地震が来るとか津波が来るとか。

 したがって、お金という問題はもちろんあって、慎重にきちっと評価してやっていくべきだとは思いますけれども、やはりあの問題はともかく早くに片付ける方向で、全力を挙げてやるということではないかと思うので、ここは少し広くしておいていただいたほうがいいのではないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 はい。私は今の皆様方のご意見を伺うと、ここは結論的には「について」かなと思いますね。「限って」のほうが、お金を使わないほうではきついことは言うまでもないのですが、また富田委員のご意見、あるいはこのように起草した考え方というのは十分理解しているつもりなのですが、大宮委員、岡本委員、葛西委員、老川委員、皆さんがおっしゃったようなことを踏まえると、ここは「限って」で頑張るよりは、「について」でよろしいのではないかと。運用上、これは財務省の仕事として当然きちっと無駄遣いないようにと、宇波主計官がしっかり見てくださるという、そういう信頼があるということなのですが、「について」でよろしいですか。「について」に戻すということで。

 ほかにいかがでしょうか。全体、どこでも。どうぞ。

〔 黒川委員 〕 ありがとうございます。先ほどのエネルギー環境問題で、これは建議とは少し離れることなのですが、時間がありそうなので少し先生方のご意見をお聞きしたいのです。買取価格制度に端を発して幾つか議論があったわけですが、我が国として今後、このエネルギー消費量というものについてどのように考えていくのかという大きな見通し、こういう点について先生方はどう考えていらっしゃるのかと。

 東日本大震災の後1年ぐらい、結構電力供給に対して需要を抑えなくてはということで電気の使用量を落とそうと、みんな努力をいたしましたよね。それで少し不便を感じたわけですけれども、しかし、こういうことだからといって協力をしたのです。ここに来て2年半ぐらいたって、また元に戻ってしまったような感じもしないわけではありません。それは景気対策ということもあるのかもしれませんが、我が国全体として、エネルギーの消費大国として、東日本大震災の後我々はどのように考えたのかということが少し後退しているような気がしてならないのです。我々としてこの後、国の貿易収支との関係もあるのですけれども、先ほど言いましたように原子力発電という問題を中立的に考えれば、このままのエネルギー消費をしていったときに何が問題になるのかといえば、当然ながら、化石燃料系を輸入しなければならない。これが貿易収支赤字の一因になっているわけですが、今後ともそういうことでいいのか。

 そこで1つの対策として、例えば電力消費量を全体的に抑えていくとか少しでも節約していくというインセンティブの点での電力代金の値上げ、しかも少々高いコストかもしれないけれども再生可能エネルギー系統にシフトしていくという目標。とにかく現在の国民のコストが高くなるということだけを問題視していていいのでしょうか。本当に将来にわたっていろいろなことを考えて提言すべきではないのかとも思うのですけれども、ここの文章を読むと、目下のところがすごく強く出てしまっていて、将来、では、どうするのかということがなかなか見えにくいように思うのです。財政審としてはそんなことまで考えなくていいということであればそうですけれども、我々、先生方皆さんは有識者で、今私が言ったことについては恐らく皆さん感じられていると思うので、何かご意見があったら教えていただきたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 将来ということになりますと、元首相も含めて大変な議論になっている。それと、これを全面展開しますと、一気に時間が足りなくなってしまいますのでね。

〔 黒川委員 〕 わかりました。

〔 吉川分科会長 〕 どうでしょう。数名どなたか、特にこの点について。

 では、大宮委員。多分、葛西委員もいろいろご意見あると思いますので。あくまでも今日は建議が第一で。

〔 大宮委員 〕 わかっています。

 エネルギーの政策を今見直し中で、まだ少し時間がかかるということですので、あそこでちゃんとやってもらうということなのだろうと思います。

 ただ、私が少し心配しているのは、今現在、電気は一応十分になっていますが、火力発電所へ我々がたくさん納めたものが全国にありまして、もう大変な状況です。それはなぜかというと、老朽火力の維持メンテナンスがあまりやられていないのですね、足りないからということで。それで、これはいつ何が起こるかわからないということで、我々としても非常にひやひやしながらやっているという。これは電力会社も本当に大変に意を尽くしているところだと思いますが。

 そういう問題なので、今は順調に見えますけど、やはり異常な状態なのだろうと思います。

 それから、コスト高にしている再生エネルギーとか、それから化石燃料を使ってというのは、もちろんそれで成立することもあると思いますが、企業としてはどうなるかというと、これは必ず海外に工場を出していってしまうと思います。私のところの産業はインフラですと非常に大型のものなので、家電とは違って外に出しにくいのですけど、それでも最近はものすごい勢いで出しているということは、円高だったとかいろいろなことがあって六重苦とかいわれたような問題もありますが、エネルギー問題については、長期的に考えてやはり日本の国内にとどまれないかもしれないというくらいの危機感を持っています。

 したがって、コストをどうやって抑えるかということを真剣に考えながら、再生エネルギーというのは何も変なことにならないので非常によいと思いますから、そちらの方向をどんどん進めていくのがいいと思いますが、その辺のバランスが必要ということ。

 それと今、固定買取制度で一番心配しているのは、太陽光発電は日本の国の労働だとか雇用とか、それから生産にあまり結びつかなくて、海外版のものが非常に多くなっているということで、雇用の創出につながらないものがどんどん増えていくということをかなり懸念していまして、それよりは、例えば風車とか地熱発電とか、日本の雇用にも寄与するようなものが少したくさん出ていくような施策に振れるほうがいいかなという感じがしています。

 いずれにしても、42円というのは大変高い値段ですので、それでも今実際に建設されたのは許可されたものの2割以下ということが、やはり金のなる木と見ている方たちがたくさんいるということで、あまり健全な状態では必ずしもないかなと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

〔 葛西委員 〕 今、大宮さんが言われたことで尽きていると思うのですが、リユースオブエネルギーというのは結局、使い道はないわけではないのだろうと思うのですが、原子力とか化石燃料を燃やす火力発電の代替にはならないと。使う場所とか使い方が違うのだと思うのですね。ですから、同列に議論していくというのはやはり合理性がないように思います。

 もともとこの議論そのものがこの場で方向を出すような話ではないので、会長のおっしゃるとおりだと思います。時間を幾らかけても答えは出ないかもしれませんが、ここに書いてあるとおりでよろしいかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 はい。では、板垣さん。

〔 板垣委員 〕 私もエネルギーの専門家ではありませんが、エネルギーの取材にはかなり、過去何十年力を尽くしてきた立場として、私の知り得る範囲内でお話をしたいと思います。

 1つは、太陽光発電の最初の段階というのは、今から大体30年ぐらい前ですね。そのときには効率も悪かった。しかし、年次的にどんどん効率が上がっているという現状は、やはり知っておくべきだろうと思います。それから、大規模太陽光発電については、問題は買取価格とその保証期間の20年という長さ。あまりにも問題があるのではないか。私も実はそう思っています。

 ただ重要なことは、大規模の太陽光発電ではなく、いわゆる一般住宅用の発電、プラス、ガスを使った燃料電池、もしくは燃料電池車といった中に、HEMSという調整機能を持った機器を取りつけますとほぼ自家消化できます。そういう時代に既に入っております。いわゆるスマートハウスといわれるものがそうです。

 ですから、大規模については私も異論がありまして、お2人の意見に大分賛同できるものがあるのですが、もっと個別の住宅、個別の会社の社屋のスマート化、こういったものをもう少しやっていけば大分違うのではないか。

 それからもう1点別の話をしますと、LEDというものが開発されて、今日本国中にある白熱電球をLEDに変えたとすれば、原発13基分の省エネになるということは、エネ研というむしろ原発推進派の団体が試算しております。それは否定できないからそういう試算が出てきたのだと思いますね。

 ところが、今ここで使っている蛍光灯、これはLED蛍光灯、ちょっと今高めですけれども、これは白熱電球以上の数があります。つまり、そこでまた大変な省エネができるという時代に今入ろうとしています。

 ですから、私はベース電力は絶対に何かが受け持つべきだとは思いますけれども、再生可能エネルギー、もしくはガス、水素を使った新エネルギーの問題、特に一般家庭、社屋、工場の省エネについてはしっかりやっていただきたいなと思っているところです。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。

 では、また建議のほうに戻りますが、一応、全体を皆様方に議論していただいたのですが、大体よろしいでしょうか。

 それでは、本日も皆様方から本当に細かい文章まで適切なご意見をさまざまいただきましてありがとうございました。皆様からいただいたコメント、修文のご指摘を踏まえまして、最終的な文章の作成につきましては、大変恐縮なのですが私に一任していただくということでよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、そのようにさせていただきます。本建議につきましては、今申し上げましたとおり、最終的な修文を行い、今週金曜日に私と起草委員の方々で大臣室へ伺い、麻生大臣へ手交させていただく、このようにさせていただきます。また、お手元の建議につきましては、金曜日、大臣へ手交、公表されるまでの間は、ぜひともお取り扱いには十分ご留意お願いいたします。

 一応、今日の仕事といいますか建議に関する議論は終わったわけなのですが、今回、終わりましたので、全体にこの財審あるいはこの建議作成のプロセスで何かもう少し、文章とは別に一般的な感想とか、今後の財審や何かについてもう少しこうしたらどうかとか、そうした感想・ご意見等ございましたら、どなたからでもお願いします。岡本委員、お願いいたします。

〔 岡本委員 〕 今回の財審の建議は前に比べてかなり踏み込んで書いてありますし、また、診療報酬などについてもはっきり書いてあります。また自然増についてとかいろんな意味合いで書いてあるので、私は非常に満足といいますか、そういうレベルだと思います。

 ただ、今のエネルギーの問題とか社会保障とか、あるいは農業のTPPにおける状況とか10%の消費税とかいろいろあるので、これからまだまだ山を越えないといかんなと思うのですが、私は、経営的な立場から2つ思うところがあります。

 1つは、予算についてものすごく注力しているのですよね。この予算というのも、概算要求が出て、その中であまりにもひどいような要求について、これはおかしいではないかというところからスタートするような感じなのですけれども、補正予算と、もう1つは補正予算も組み込んだ決算ですね、この決算がどういうふうになっているか、それは有効に効いているのか効いてないのかということも見ながら、それも含めてマルペケをつけながらといいますか、その状況を見ながら次の予算の審議に入るということが必要ではないかなと。審議会令を見ますと、予算だけでなくて決算という問題とか、あるいは会計制度とかを検討ということも書いてありますので、私はこのPDCAサイクルを回すというところは、決算というところをどこかの時点で考えたり、またそういう資料をもらって意見を述べることができればいいなという、これが1点です。特に企業経営においては決算がすべてですので。これはどういうふうにサイクルが回っていくのかということです。

 それからもう1つは、今の状況の中での危機意識というのですか、財政再建という言葉が今の状況の中で薄れてきているなと思います。1つはやはり、景気がよくなってくると法人税が増えた、税収が増えたからもっと使えるぞとか、そのような使途を拡大していくということがかなり見られます。それからもう1つは、約1,000兆の借金といっても、いやいや借金があるといっても中身を見れば裏づけとなる資産があるのだから、実際はもっと少ないのではないかとか、このような議論は結構あるのですね。

 しかし我々思うのは、借金として約1,000兆というものが巨大であるということもあるのですけれども、バランスシートを見た場合に、その裏づけとなる資産が実は本当に少ないのだということです。資産負債差額の460兆は全く裏づけがないし、残りの試算についてもその多くは売ることのできない資産だと、このような話を富田先生もされていました。この事実を真摯に受け止め、国民にきっちり理解いただくためには、対GDP比200%という言葉をさらに越えていなければならないのではないかなと。本当にどのぐらい危機があるのかということを、もっともっとうまい具合に広報活動をしていかなければならないのではないかなと、私はその2点について強く思いました。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。ほかに。

〔 田近委員 〕 今のご意見、まさにそのとおりで、財審で来年度の予算に向かってどういう方針で臨むかと、これは非常に重要なのですけれども。ただ、そこでエネルギーをかなり使うのですけど、では、結果的に決算はどうなったのかと。その議論はどの時点でやるかわかりませんけど、当初から補正がどう組まれて、結局、決算がどうなったか、そういうレビューは必要だと前から私も思います。

 それで、2点申し上げたいのですけど。今年ずっとこの財審の議論に参加させていただいて、建議のとりまとめに加わらせていただきましたけど、社会保障でまさに今回非常にいい議論ができて、自然増は本当に自然増なのかと。そこに切り込んだというのはものすごく重要で、高齢化していくのだから医療費は上がるだろう、その部分はやむを得ないという議論は、そうではないと。説得的議論の1つは、医療で患者と看護婦さんの対比が7対1の診療報酬を高めたら、そういう病院が増えてしまった。その増えたのが前提で、高齢化がそれにかぶれば医療費が上がる、それが自然増だというのはおかしいのではないかと。そもそも診療報酬のその前の部分がおかしかったのだから、そこを見直さなきゃいけないというのは非常にいい議論だったと思います。

 ただ、議論は深化しているのですけれども、さらに社会保障に関して、もちろん負担をどうするか、若い人に求めるだけではなくて世代内、世代間で負担を共有するというのはわかるのですけれども、まだこれからさらに一層、社会保障については診療報酬をどうするのかと。出来高払いから包括払いという話も出てきました。

 それからもう1点は、やはり公費の在り方について、各国の例も含めてさらに議論を深めていくということで、社会保障についてはまさにこれから次の段階に向けて議論を深めるべきだと思いました。

 第2点は消費税についてですけれども、これもこの場で議論させていただきましたけれども、5%から8%になる、その次にいよいよ8から10になる中で、一体、5から8に上げたときの仕方をどう反省するかというかレビューするかが残っている。端的に言うと、やはり5から8にいったときに、地方に1.2%の地方消費税をつけて、そして国の消費税が増える前提で地方に交付税が増えていくと。その過程で、消費税は社会保障に使うのだと言っているわけですけれども、どこまでそれがきちんと社会保障に使われているかということは見えなくなってきた。その仕上がりとして国の赤字国債の部分が結果的に減ってくる。それから地方の交付税に向けられている赤字国債、臨時財政対策債という名の赤字地方債が減っていくのだという姿が見えないと、やはり、どうして消費税を上げたかということをなかなか国民に説明できないということを考えると、次に8から10にいくときには、やはり5から8にいったときの仕組みというものをもう1回反省する必要があるのではないかと私は思います。

 その2点ということで、エネルギー問題とか数限りない問題がありますけれども、いわゆる財政論からいうと、社会保障に関しては非常にいいディスカッションができた。さらにそれをどう深化するかということが課題だと。それから消費税については、まだ8から10に行くときの議論がもう1回あるわけですから、そのときに、5から8にいったときのやり方というのを見直して議論を組み立てるべきだと思います。

 以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。では、大宮委員、お願いいたします。

〔 大宮委員 〕 初めてこれに入れていただいて、ニューカマーゆえにやや外れた発言をしたかもしれません。ただ、非常に真剣に長期に大変な努力を払われて審議会が行われているということがよくわかりました。

 2点、少し感想がございまして、1つは、単年度予算の審議ということなのですが、やはり今の財政健全化に向けた道というのは、もう少し長期の視点が要るのではないかと思います。特に2020年の試算をしてみたら達成が非常に難しいというようなこともありますし、そういう意味では中期的な計画は少し審議して、それをフォローしていくということが非常に重要なのではないかと思います。

 それから2点目は、各省庁から出てきているものの予算の査定をするというもどかしさがあって、これは指標の問題ではないかと私は思います。それで、各担当省庁の指標ではなくて、公平な、客観的な、科学的な指標を何とかつくり上げれば、それに照らし合わせてもう少し論議が深まっていくのではないかと思います。この指標そのものが、最初のうちは必ずしも適正なものではないかもしれませんが、回を重ねて、さっき決算ということもありましたけれども、どういうことだったのかということを、ちゃんとPDCAを回していけば、指標そのものも洗練化されるし、それに基づいて論議をするということが非常にビジビリティを上げるといいますか、よく見える化できるのではないかと思いますので、ぜひそういう努力を今後とも進めていただければと思います。

〔 吉川分科会長 〕 どうぞ。

〔 葛西委員 〕 財政部会としての議論というのは、やはりそれなりの土俵の中でやるものだと思います。そういうことを除いてお話し申し上げますと、予算というものが全部テーマごとの縦割りになっていまして、その中でそれぞれをどうするかという、非常にミクロの議論になっているのですが、今のような厳しい財政環境を突破するためには、恐らくその縦割りシーリングというやり方を改めないといけないのではないかと思うのですね。ただ、これはこの場でそういうことを提起するという話ではないと思いますが、財務省並びに政府全体としてはそこを抜けないと、財政の問題は恐らく大鉈を振るうような話になりにくいのではないかと。タブーをどう破るかということだという感じがいたします。これはこの場でどうするべきかという議論とは離れた話でございます。感想です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。ほかに。土居委員。

〔 土居委員 〕 今回も建議の起草に当たって委員として加わらせていただきまして、今回は特に補正予算についても建議の中で書かせていただいたところは、非常に重要なポイントだと思っています。来年の景気変動をにらんで補正予算が今年度組まれるけれども、注意すべきことがあるということを書かせていただいたのは、非常に大きいポイントではないかと思います。

 まさに岡本委員もおっしゃったように、決算をにらみながら次の予算を考えるというサイクルは非常に重要だと思いますし、財務省でも予算執行調査をなさっておられるので、そういう途中経過も含めた執行状況を踏まえて反省点がそれぞれの予算にあるならば、それを踏まえて来年度予算をつくっていくという、そういうサイクルは重要だと思います。決算は大分早くなったとはいえ、それでも決算が固まるのが、実際に3月31日で会計年度が終わってから大分たってからなので、そのスピードが少し遅いというのは、我が国の会計制度上難しい、それを早めるにも限界があると思いますけれども、予算編成のときにいろいろ過去の予算をどう使ったかという情報をよりよく生かして、無駄のないように予算をつくっていくということは、最大限努力をして取り組むべきではないかと思います。

 それから、田近委員もおっしゃいましたけれども、今後の消費税率の引上げ及び、10%まで引き上げた後の姿は、もう少し、財審の場でも何かいろいろと議論ができればいいのかなと思います。もちろん事務局は、10%まで上げるということ自体がまだおぼつかない中で、10%上げた後というのはなかなか、今から考える準備がすぐにはできないということなのかもしれませんけれども、10%上げるのはこの建議でも書かれているように当然として、10%上げた後でも、2020年のプライマリーバランスの黒字化に向けてはまださらなる努力が必要だともこの建議で述べているわけですから、その2020年の目標に向けて2010年代後半に何をなすべきなのかについては、細かい話はちょっとおいておくとしても、歳出削減がさらに必要だということもあるでしょうし、歳入の確保をどういうふうに図っていくのかということも少しブレークダウンして考える必要があるのではないかと。

 それからもう1つは、今の話に補助線を引くとすれば、中期財政計画をどういうようにするのかと。つまり、今年度中期財政計画を定めたわけですが、来年度もつくるのかつくらないのか。私は、できればそういう3年間の見通しをもって来年度の予算を編成するというやり方はいいやり方だと思いますから、ぜひとも中期財政計画のようなものを来年度も策定して、2015年、その後の予算編成の目安にするということは必要なのではないかと思いますけれども、そういう見通しを国民にも示しながら予算編成をしていくことをお願いしたいと思います。

 以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。いかがでしょうか。富田委員。

〔 富田委員 〕 国債市場がほとんど機能を失っている。いろんな出来事はあっても、景気がよくなり物価が上がりそうだということになると、大体金利が上がって、政治に対してより健全な財政運営を行えという警告を発するのが歴史の示すところなのですけれども、この半年ほどは一切そういう警告は出ておらず、流動性の低下という形で、不思議な安定をしております。

 そういう中で、この財政審の建議が果たす役割というのは非常に大きいと思います。だから今回は、ある意味、真剣勝負であると思います。それが今回の建議で達せられるのではないかと見ております。

 いろいろご意見ありましたけれども、今のように景気が非常によくなってきているときというのは自然増収が増えます。そして、自然増収が増えて、それで貯金をするというのが、吉川先生ご専門のケインズ経済学だと思うのですけれども、なかなかそうはならず、バブルに酔うがごとく自然増収に酔ってしまってお金を使い果たしてしまうということになってはならないと思います。その点、景気は循環するものだという認識を、今は非常にいい状況ですけれども、いつまでもそれは続かないということをこの中で読み取っていただきたいというのが第1です。

 2番目は、皆さんもご指摘になられましたけれども、2020年度のプライマリー収支の黒字化ですが、これは文中にもありますけれども、財政健全化の第一歩なんですね。第一歩に向けて着実に歩を進めるということが大事だということであります。

 そして、消費税ですね。10%までの議論はここにもあるわけですけれども、その先について、脚注ではございますけれども、明確に歳出入改善の規模について言及ができているということも、見たくないものは見えないのだということかもしれませんけれども、注であれ、やはり明確に訴えることができたということで、次なる一手も着々と国民にわかるように示すことができたのではないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。この際、何か感想を。どうぞ、竹中委員、お願いいたします。

〔 竹中委員 〕 雇用のところで、先だっての発言に基づいて、若者・女性・障害者の多様な働き方と書いていただいて、大変感謝しています。ここまで今回取りまとめられた起草委員の皆様やとりまとめされた財務省の皆さんに心から敬意を表したいと思います。

 感想なので言わせてもらいますけど、私たちプロップ・ステーションが「チャレンジドをタックスペイヤーにできる日本!」ということを掲げてきたときに、一番大きな声で反論があったのはいわゆる障害者とか福祉団体からで、あなたたちがそういうことを言うから自分たちの運動が逆に縮まってしまうとかいうようなことを言われて、その運動は何かというと、税から自分たちがどれだけきちっとした保護を受けられるかという議論だったんですね。

 そういうことを言っていられる時代はよかったんですけど、今はほんとにそんな時代ではなくなってきたときに、国民の一人一人が自分たちがタックスを少しでも払えるような社会の制度をつくることによって、そのタックスによってよりよい国にしていくという、その循環の中の一人であるという認識を持てるかどうかというのが重要だと思うのですけど、やはりなかなか、福祉の受け手といわれ続けてくるとそういう認識が薄れていくというか、そういう認識そのものを持てなくなってくる。

 私たちの団体にもよく政治家の皆さん、地方議員の皆さん、国会議員の皆さんが視察なり意見交換なりにいらっしゃるのですけれども、そのときに、あなたたちは政治家に何をしてほしいかというようなことをしょっちゅう聞かれるのですね。だから、政治家に何をしてほしいかではなく--何をしてほしいかというのは、何を取ってきてほしいかということをお聞きになっていらっしゃるわけですけど、そうではなくて、1万円の補助金を取ってきてくれるのだったら1万円の仕事をあなたたちができるようにするよというふうに言っていただきたいと。あなたたちはたくさんの人の応援とたくさんの人脈との中で政治というお仕事をされているので、きっとそういうことがおできになると思う。働く場の拡充ということこそ、お仕事にしていただきたいというようなことを、本当にしつこいぐらいにずっと言わせていただいています。

 ですから、財審の委員に参加させていただいて、民主党政権の3年間はお休みを余儀なくされていたわけですけど、やはり私は、ほんとうに日本の根幹のところで一番厳しいことを言うというか、個人個人の中には緩む気持ちもあって当たり前だと思うのですけど、こういうように議論するときには、やっぱり非常に頑固になって、頑固おやじのようにというか、すぐふらふらする父ちゃんの財布をしっかり締める山の神のおかんのようになってというか、嫌われ役であっても、やはりこの財審は一番言いにくいことも言うのだという矜持を持って続けるべき審議会ではないのかなと。そういうところに私も議論に参加させていただいて、今回も、先ほどおっしゃったように、ちょっと景気がよいと浮かれがちになるのですけど、それは、薄氷を踏むようなというか、そういう上のわずかなことなので、やはりみんなが心するということが今回の建議から国民全体に伝わっていけばうれしいなと思います。私もそういった立場の人間として、自分の周りの人たちに説明を求められればきちっとお話ができるような、そういうことに努力をしていきたいと思っています。

 皆様、本当にお疲れさまでした。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。よろしいですか。局長から。

〔 香川主計局長 〕 事務方を代表しまして御礼を申し上げたいと思います。

 大変熱心なご議論を長い間ありがとうございました。私も主計局が長いのですが、二十数年前には壁際に座って上司の発言などをメモしておったわけですけれども、十数年前に主計官として、一生懸命いろんな発表をしておりました。それで、五、六年前は、主計局次長として座っておりまして、そのあと、官房のほうに行ってしばらく主計局の話に直接関係していなかったわけですが、今年久しぶりに財審に出席させていただきまして、他の政府の審議会とは全然違う、委員が本当にご自身の深い経験と識見に根ざして、活発な議論をされているのを見まして、大変感動いたしました。企業の経営者の方々、それからマスコミの方、それから学者の方。我々は出たり入ったりしているわけですけれども、学者の方はずっと主計局にいらっしゃる。もはやファンダメンタリストとして、我々は予算ですから現実対応ということで政治との関係でやや道を踏み外しそうになったこともあったわけですが、そういう我々を破戒僧にせずにまた正しい道にお導きいただいたような気がいたしております。本当に感激いたしまして、初心に返って、頑張らなきゃいかんというような思いに至っております。

 いいご指摘、建議をいただいておるわけですけれども、あと二、三週間で、予算は数字ですので結果が出ます。これだけ大騒ぎして、診療報酬がプラスになった場合には、厚労の主計官は多分頭を丸めなきゃいけないのではないかとか、公共事業もマイナスとこれだけいっておりますので、結果次第では本当に私も丸めなくてはいけません。多分、これだけ数字をにおわせるような具体的な建議はなかったのではないかと思うのですけれども、基本的な考え方とかそういうことは建議でずっとやっていたわけですが、今回はかなり数字がにおっておりますので、結果がすぐ出る建議になっております。来年、頭を丸めないで済むように、これから2週間懸命に頑張りたいと思いますし、麻生大臣も、政治との関係でぜひやって頂けるものと思っております。

 長い間本当にありがとうございました。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。今日で建議は、一応最後の修文を残してまとまったということですが、10月から委員の皆様方にはこの議論に参加していただきました。皆様方は超ご多忙ということは存じ上げていますが、高いところからの議論だけではなくて、細かい文章についてまで建設的な議論をいただくというようなことで、積極的に議論していただきまして、本当に私からも御礼申します。司会が行き届かなかったこと、失礼があったことはあったかと思いますが、お許しいただければと思います。また、これをまとめ、我々の議論を支えてくださった財務省の事務方にも御礼したいと思います。

 最後に、私たち委員の総意は、言うまでもなく、今回のこの建議が平成26年度予算に反映される、このことであります。今の局長のご挨拶にもありましたが、我々としては、主計局の方々のヘアスタイルが変わらないようにということを祈念し、閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

午前11時08分閉会

財務省の政策