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財政制度分科会(平成25年5月24日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録
平成25年5月24日
財政制度等審議会


 財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

平成25年5月24日(金)15:59〜17:39
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

1.開会
2.「財政健全化に向けた基本的考え方(案)」について
3.その他意見交換(報告書全体、これまでの審議等)
4.閉会

 

配付資料
○ 「財政健全化に向けた基本的考え方(案)」

分科会長 吉川 洋           木下主計局長
中原次長
福田次長
岡本次長
可部総務課長
小宮調査課長
江島主計企画官
青木主計官
諏訪園主計官
新川主計官
武藤主計官
角田主計官
吉井主計官
分科会長代理     田近 栄治  
 委員

井伊 雅子
井堀 利宏
岡本 圀衞
倉重 篤郎
角   和夫
竹中 ナミ
田中 弥生
土居 丈朗
富田 俊基
早川 準一

 臨時委員

板垣 信幸
葛西 敬之
小林 毅


 

午後3時59分開会

〔 吉川分科会長 〕 それでは、定刻ですので、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。皆様方におかれましては、ご多用中のところご出席賜りまして、ありがとうございます。本日は、「財政健全化に向けた基本的考え方(案)」についてご審議いただきます。それでは、「財政健全化に向けた基本的考え方(案)」についての審議に移ります。

 今回の報告書につきましては、本日いただいたご意見を踏まえ、最終的な修文については、私にご一任いただければ、来週早々に、1月のときと同様、私ほか数名で代表させていただき、大臣室に伺い、麻生財務大臣に手交し、大臣から、経済財政諮問会議にご報告いただくことを考えておりますので、よろしくお願いいたします。それでは、まず、事務局より、お手元の資料について、前回からの主な修正箇所等の説明をお願いいたします。

〔 小宮調査課長 〕 調査課長でございます。それでは、私からご説明申し上げます。お手元に、前回の分科会における議論を反映し修正を行いました報告書本文をお配りしてございます。資料1になります。前回からの修正したところは赤い文字としてございます。また、最終的に公表される報告書の冊子には、お手元の参考資料を添付する予定でございますので、よろしくお願いいたします。

 報告書本文の中には、資料との対応関係を示すため、それぞれの資料の番号を記載しているところでございます。

 前回の分科会で出されましたご意見、また、その後、事務局にいただいたご意見につきましては、吉川分科会長、田近会長代理、富田委員、小林委員、土居委員にご検討をいただきました。これからご説明申し上げますけれども、前回お示しした報告書(案)からの主な変更点がございます。また、私の説明以外にも、内容というよりも、よりわかりやすい文章ということで、修飾語の場所等を変更しているところがございますが、そこの部分につきましては、説明は割愛させていただきたいと思います。

 それでは、早速でございます、2ページをごらんいただきたいと思います。

 三本の矢のうち「二の矢」に当たります1月の緊急経済対策については、大規模な財政出動を審議会として全面的に認めたわけではないので、「景気の底割れを回避するためとして」と、「として」を加えてはどうかというご意見が板垣委員からございました。そのように、2ページの下のほうでございますけれども、「として」を加えてございます。

 続きまして、ちょっと飛びまして7ページをごらんいただきたいと思います。7ページの頭のほうでございます。

 欧州債務危機の例示につきまして、日本と欧州とでは状況が違うという主張が予想されるため、それに反論できる記述を入れたほうがよいのではないかというご提案を倉重委員からいただいてございます。このご提案を踏まえまして、7ページの頭の部分に、「このような国債市場を巡る環境がGIIPS諸国と日本の違いとして挙げられることがある」と、しかしながらという形で、そこについての言及をして、その反論につなげていくという修文にしてございます。

 続きまして、9ページから10ページでございます。

 ここにつきましては、厳しい財政事情のもと、財政健全化目標の達成には、PB改善に向けた相当な取り組みが必要であるということを記述すべきであると多数の委員からご意見を頂戴してございます。また、具体的な数値を盛り込んだ記述ができないかとのご提案もございました。これらも踏まえまして、まず9ページの頭のところでございますけれども、「政府が必要な取組を進め」という記述を加えておりますとともに、10ページの下のほうでございます、ただし書き以下でございますけれども、「ただし、消費税率の引上げで終わりということではなく、赤字半減目標を達成した後も、平成32年度(2020年度)の黒字化目標の達成に向けては、15兆円程度のプライマリーバランス収支改善が必要であり、更なる取組を進める必要がある」との記述を加えているところでございます。

 続きまして、11ページから12ページにかけてでございます。

 同じく財政健全化目標につきまして、2020年度までに黒字化すればよいので、その間は目標からの逸脱が一時的に許されるとの議論もあるけれども、そういう余裕はないのではないかというご意見が早川委員からございました。それも踏まえまして、11ページの下のほうでございますけれども、「2015年度までにプライマリーバランス赤字を半減、2020年度までに黒字化」という言葉をしっかり書き加えてございます。

 また、12ページの一番上のほうでございますけれども、プライマリーバランス収支の改善につきまして、着実に収支の差額を解消していく、「着実に」という言葉を加えてございます。

 また、12ページの中ほどでございますけれども、中期財政計画の策定に関しまして、「具体的な数値や工程表を提示し」という記述を加えたらどうかというご意見がございました。それを踏まえまして、「具体的な数値や工程表を提示し」と加えてございます。

 また、PDCAのCに当たる部分が重要であり、政策の実施結果をしっかりとフォローアップすべきというご指摘もいただいてございます。これも踏まえまして、やや下のほうでございますけれども、「目標の達成状況のフォローアップや要因分析などに努めるべき」という記述を加えてございます。

 続きまして、社会保障部分に移ります。14ページをお開きいただきたいと思います。

 自助、共助、公助のあり方を明確にすべきであり、その旨の記述を入れてはどうかというご意見を複数の委員から頂戴しているところでございます。これも踏まえまして、冒頭の部分で関連の記述を大幅に追加しております。

 それから、17ページから19ページにかけてでございます。医療・介護の提供体制改革と、その公費の追加に関してでございますけれども、多くの指摘をいただいているところでございます。それらを踏まえまして、記述の大幅な追加、修正を行っているところでございます。

 それから、20ページの真ん中あたりでございますけれども、総報酬割についてでございます。協会けんぽに対する国庫補助の健保組合による肩代わりにほかならないことになるのではないかと。総報酬割導入が前提の記述になってしまっている等のご意見を、これも複数の委員から頂戴しているところでございます。さまざまなご議論がございましたけれども、ご意見を踏まえまして、「協会けんぽに対する国庫補助を所得の高い健保組合を中心に他の被用者保険全体の保険料負担で肩代わりする構図となるため、慎重な対応を求める意見があったことを付言する」という記述を加えているところでございます。

 続きまして、25ページまでお飛びいただきたいと思います。

 前回は月曜日でございましたけれども、火曜日に特別養護老人ホームにおける内部留保に関する調査結果を厚生労働省が公表してございまして、世間の注目も集まっていることも踏まえまして、社会福祉法人の経営の透明性向上に関する記述を、25ページの真ん中あたりでございますけれども、追加させていただいてございます。

 26ページをごらんいただきたいと思います。

 雇用保険についてでございますけれども、障害者、多様な働き方、そして制度の濫用を的確に防止する取組の実施という部分で記述を追加してございます。

 また、国庫負担に係る記述につきましては、さまざまなご議論がございましたけれども、負担の廃止に対して慎重なご意見、これも複数ございましたことも踏まえまして、「国庫負担の廃止も含め」という言葉遣いを、「引下げも含め」という記述に変更してございます。

 続きまして、地方財政部分でございます。29ページにお飛びいただきたいと思います。

 地方交付税制度につきまして、地方公共団体が歳出削減、歳入確保に自主的に取り組むようなインセンティブづくりが重要というご意見を頂戴してございます。このご意見も踏まえまして、各地方団体が「行財政改革などに取り組むインセンティブとなるよう、地方交付税の配分に係る算定方式を見直すことも考えられる」との記述を加えてございます。地方財政は以上でございます。

 次に、社会資本整備でございますけれども、30ページの一番下の部分でございます。「ソフト施策」という言葉があるけれども、この重点化については具体的な記述を行ったほうがわかりやすいというご意見を頂戴いたしました。これも踏まえまして、「避難体制や情報伝達などの」という例示をソフト施策の前に加えてございます。それから、31ページの下のほうは、基本的に中身は一緒ですけれども、ちょっと文章の順番を入れかえてございます。それから32ページでございます。当日は欠席でございましたけれども、紙で黒川委員から、インフラに関するデータ整備の促進、ITの活用、人材確保等に関するご意見を頂戴していたところでございます。これを踏まえまして、その要素を若干つけ加えてございます。32ページの頭のほうでございます。社会資本整備は以上でございます。

 続きまして、防衛でございますけれども、33ページをごらんいただきたいと思います。民間企業が行っているコスト管理の視点を盛り込むなどのご意見をいただいております。このご意見を踏まえまして、ご指摘のあった要素を、33ページの真ん中あたりでございます。「取得生産段階での予算超過や計画見直し、納期の遅れ等を防止することが不可欠」等々の書きぶりと、それから、脚注で民間において行われている手法について記述を加えてございます。防衛は以上でございます。

 次に、文教でございます。35ページの真ん中あたりでございますけれども、教育に対する財政支出が将来世代の負担で賄われているという点は、文教予算に特有のものではないというご指摘を頂戴しているところでございます。このご指摘を踏まえて文章を修正してございます。

 また、35ページから36ページにかけまして、目標達成に向けたロードマップへの言及、これは35ページの一番上のほうでございます。それから、少子化と教育支出減少に関する記述の位置の移動などにつきまして、田中委員から文章でご意見を頂戴しておりますけれども、これも踏まえて若干の修正を行ってございます。報告書の主な修正点については以上でございます。よろしくお願いいたします。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。続きまして、田近分科会長代理、起草委員の方々から、修正に当たっての補足等、もしありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。

〔 田近委員 〕 特に。ご質問があれば。

〔 吉川分科会長 〕 特にないですか。ほかの先生方はいかがでしょうか。小林委員。では、土居委員。

〔 土居委員 〕 月曜日にご議論いただきましてありがとうございました。ご意見を踏まえまして、特に私のそういう思いを込めてということで、14ページから始まる各論の社会保障のところで、やや社会保障・税一体改革で専門的に議論されているところにフォーカスが絞り込まれ過ぎたところがございましたので、もう少し、なぜ医療・介護サービス提供体制を見直すということが国民のためになるのかということから説いて、より喫緊の課題としての具体策というところに言及するという流れで書かせていただいているというところだろうと思います。私からは以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。富田先生。

〔 富田委員 〕 前回、大変重要なご指摘をたくさんいただきました。倉重さんからは、報告書の中心点はどこなんだというふうな意味のご質問をいただきまして、私なりに解釈いたしますと、やはり異次元の金融緩和の中で財政規律が従来にも増して重要になっているんだと、物価安定、金利安定のアンカーは財政規律だと書いてある箇所がポイントであろうと思います。

 その上で、財政健全化につきましては、約束した事柄を約束したスケジュールに従って着実に確実に実現していくことを報告書では強く求めております。

 また、岡本委員からご指摘があった点は、ただし書きという形で何か弱そうに見えるかもしれませんけれども、ただし書きで消費税率の引き上げで終わりではないことが書かれております。ただし書きというと、何か弱い感じがするんですけれども、文章の流れは財政健全化に向けてのスケジュールの中で書かれておりますので、強い指摘になっていると思います。

 社会保障については、一体改革の趣旨について、やっぱりもっと十分伝わることが大事であろうと思いまして、それは将来世代に負担を先送りしないということが多分議論の一番最初にあったことなので、それを読み取れる形になっているように私は思います。

 そして、地方ですけれども、これは国と地方の間でバランスのとれた健全化をともに協調して歩調を合わせて進めていくということがポイントになっております。

 また、報告書の特徴ですけれども、脚注にいろいろ大事なことが書いてありまして、地方財政のところですと、例えば27ページですが、脚注11、「平成20年度以降、こうした各種加算により、15兆円台だった地方交付税総額が17兆円台まで増加する中、地方の余裕資金を積み立てた財政調整基金及び減債基金の残高は、平成20年度末の6.2兆円から平成23年度末の7.9兆円へと1.7兆円も増加している」ということにございます。

 また、マネーフロー表といって、日本銀行がつくっている統計があるんですけれども、それで現預金の残高を見ますと、4年前から比べまして2008年末と2012年末の4年間で、地方公共団体の現預金が19兆5,000億円から28兆円と8兆5,000億円も増えているんです。そういうことがございます。

 そしてまた、前回、渡辺さんからご指摘があった点で、PDCAサイクルのCが大事だということがございまして、全くそのとおりなんですけれども、民間とは異なって、政府の事務事業の中には、目的が明確に記述されていないもの、具体的な目標がないものがありますので、この報告の中では、レポートの前のほう、12ページでありますけれども、やはり政策効果の具体的な数値目標をまず明示するということから、そこから始めませんと検証もできないのでございます。

 この関連で、文教予算ですけれども、依然として投入予算の規模を目標とされるようなご意見が支出大臣よりあるんですけれども、やはり今申しましたPDCAサイクルから言っても、まずは教育の目標から明らかにすることが大事であって、また、これまでは児童数の減少といったことから、1人当たりの支出額というのが増えてきているんですけれども、その効果を検証するということが大事だという書き方になっており、教育の資質向上のためにも、量的な拡大ではなしに、成果目標の設定と、具体的な手法を求めようということになってございます。以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。

 それでは、早速報告書の審議に移りますが、全体を3つに分けて審議を行いたいと考えております。

 まず、報告書冒頭の財政運営のあり方の部分について、次に、各歳出分野のうち、社会保障について、最後に、地方財政から文教までと分けて審議をお願いいたします。

 また、報告書について一通りご意見をいただいた後に、最後に報告書全体やこれまでの審議について、感想等を伺う時間をつくりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いいたします。では、財政運営のあり方につきまして、特段のご意見がありましたら、お願いいたします。なお、本日修正のご意見を出される場合には、具体的な修正案をお示し願います。では、どなたからでも。いかがでしょうか。

〔 板垣委員 〕 よろしいでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 はい、どうぞ。

〔 板垣委員 〕 ちょっと細かいところで、私自身も判断に迷うところなんですが、例えば2ページのところ、三本の矢の説明をした上で、「当審議会としては、足元に見え始めた経済の明るい兆しを定着し」云々とあるんですが、このときに財政健全化の着実な推進と、その後、しっかりした成長政略というふうに並列に並んでいるような感じがして、当審議会としては、もちろん成長戦略も大事なんですけれども、財政健全化のほうにもうちょっと力点のある表現にしたほうがいいのではないかという気がしました。

 じゃあ、文案を出せということで、すぐ浮かびませんが、例えば、順番を変える。「政府に対し、しっかりとした成長戦略の策定・実行に取り組むことを求めるのはもちろんのこと、財政健全化の着実な推進を強く求めておきたい」というふうに、後ろのほうに書いたほうが力が入りやすいのではないかという気がしたんです。いや、これはもう感覚の問題ですからお任せしますが、そんな気がしました。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。大変具体的な修文をご提案いただきましたけれども、よろしいんじゃないでしょうか。大体皆様方、アグリーということでよろしいでしょうか。では、今、具体的に言っていただいた案文、記録にあると思いますので、大体そのように修文したいと思います。

〔 板垣委員 〕 まだありまして、すいません。

〔 吉川分科会長 〕 はい、どうぞ、続けてください。

〔 板垣委員 〕 あと、11ページですが、真ん中よりちょっと下のところに、「なお、財政再建に資する経済成長は」から始まって、その後、「政府は策定中の「成長戦略」における施策を具体化する中で、民間需要の創出効果が高い」という表現があるんですが、規制緩和は、規制する側が変えない限り規制はなくならないわけですけれども、民のほうが全てお上が何かやらないと動かせないというような印象がちょっと残るような気がしましたので、例えば、「「成長戦略」における施策を具体化する中で、民間がみずから需要を創出する上で障害となる規制・制度面の改革に取り組まなければならない」と、つまり、規制を外すのは、お上だからお上に任せておけというのではなくて、やっぱり民として、この規制を外してくれというふうなニュアンスが出たほうがいいかなと。ほんとうは民間の人のほうがよくわかっているわけで、やっぱりちょっとお上が決めないとだめというような印象を持たれると嫌だなという。

〔 吉川分科会長 〕 なるほど、ありがとうございました。いかがでしょうか。私たちも雇用保険を払っているという点では民なんですが、ほんとうの民間の経済に携わっていらっしゃる方々、経営者の方々もいらっしゃると思いますが、大体今のご提案でよろしいでしょうか。では、この点もご提案のとおり修文させていただければと思います。

〔 板垣委員 〕 ありがとうございます。それで、もう1点。

〔 吉川分科会長 〕 はい、どうぞ。

〔 板垣委員 〕 すみません、12ページです。

〔 吉川分科会長 〕 12でいいですか。

〔 板垣委員 〕 12です。真ん中辺で、「また、仮により高い経済成長率が実現した場合には」というところなんですが、「更なる財政収支の改善や、財政健全化目標と整合的な範囲での重点的な施策の実現が可能となる」、これは一般の人が見ても、ほとんど何もわからないけれども、結局、余裕が出たらやっていいよということを書いたと受けとめられる危険性がある。むしろ僕は要らないんじゃないかというような気がしました。以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございます。

 最後の点は、いかがでしょうか。12ページの真ん中あたりですね、マル2の最後の文章ですか。

〔 板垣委員 〕 何か頑張ればお駄賃があるよみたいな感じで、ちょっとあれだなと、そういう感覚。

〔 吉川分科会長 〕 もともとの趣旨は......。起草委員の先生方から何かご意見ございますでしょうか。

〔 富田委員 〕 いや、別にこれ、深い意味があっての話では。

〔 板垣委員 〕 私の感覚だけということで理解します。

〔 富田委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいですか、では、これ、削除ということで結論的にはどうなりますか。

〔 井堀委員 〕 その点、いいですか。

〔 吉川分科会長 〕 どうぞ、井堀先生、お願いします。

〔 井堀委員 〕 今の点は、重点的な施策の実現のほうが問題だということなので、後半だけとればよろしいんじゃないでしょうか。だから、「更なる財政収支の改善が可能になる」としておけば特に問題はないのではないかと思います。

〔 吉川分科会長 〕 なるほど。わかりました。それは当然そうですよね。今、井堀委員からのご提案は、この文章の後半を削除するという、そういうことです。事務局から。

〔 小宮調査課長 〕 すみません、ちょっと補足させていただければと思います。

 この一番最後の部分は、もともと実現が十分に可能な経済の展望を適切に見通すべきであると、つまり、できる限り慎重な見通しに立ってやるべきであるということがまず言いたいこととしてありまして、それをしておけば、仮にボーナス的にといいますか、より経済がうまくいった場合は、例えば、財政収支の改善にも使えるし、さらに成長を加速させるような重点的なお金の使い道もできますよと。だから、一番言いたいことは、まず慎重な展望、実現可能な利益のある展望に立ってやるべきであるということだと......。

〔 富田委員 〕 それは前に書いてあるんですよ。

〔 小宮調査課長 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 ちょっと待ってください。その点は、この分科会でも複数の委員の方々がそうすべきだというご意見を表明されたと思うんですが、12ページ、今見ていただいている部分ですと、その問題の文章の2つ上になるんですか、「実現が十分に可能な経済の展望を適切に見通すべきである」と、この文章ですよね。これがこの報告書の中では、今、課長から説明のあったことを表現していると。それで、「これにより」となって、「信頼性が高まる」と、「国民へも分かりやすい説明を行うことができる」と。いずれにしても「また」ではないんですよね。いわんとしている趣旨からすると、多分「また」という接続詞ではなくて、それで先ほど一番初めに板垣委員からあったとおり、そもそもこれ全体が要るのかということだったと思うんですが、「また」と言う必要はないという感じかもしれません。すみません、どうぞ、竹中委員。

〔 竹中委員 〕 ここで「国民へも分かりやすい説明を行う」という一文が必要ですねということで入れましたよね。そうすると、これが最後に来てもいいんじゃないですか。何々の施策の実現が可能となるような、そのことを国民へも分かりやすい説明が行えるみたいな、そっちを下へ持ってきて、途中の変更は今おっしゃったように、ちょっと「また」ではないかもわからない。高まるとともに、より高いという感じで。

〔 葛西委員 〕 「また」も「仮に」も取ったらどうでしょうか。

〔 竹中委員 〕 そうですね。「また」も「仮に」も要らないと思うんですよね。「ともにより高い成長率が、重点的な施策の実現が可能となることを国民へも分かりやすく説明できる」とか、そんな感じかな。

〔 吉川分科会長 〕 いずれにしても、あまりバラ色の想定を置くべきではないということを何人もの委員の方々が言われた、そのことをこういう文章でここでは表現しているわけですが、今、葛西委員が指摘してくださったとおり、いずれにしても、「また」も「仮に」もなければ、こういう文章が最後についていても一応いいかということですかね。板垣委員、いかがでしょうか。あるいは井堀先生。

〔 板垣委員 〕 はい、結構です。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいですか。

〔 板垣委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 では、詳細に読んでいただいて大変ありがとうございます。板垣委員、以上でよろしいですか。

〔 板垣委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 では、ほかに、どなたでも。

〔 井堀委員 〕 ちょっといいですか。

〔 吉川分科会長 〕 はい、どうぞ。

〔 井堀委員 〕 細かいあれなんですけれども、10ページの最後の段落のただし書きの赤いところですけれども、「ただし、消費税率の引上げで終わりということではなく」という、その文章ですけれども、これは今回の消費税の引き上げという意味だと思うので、「今回の」と入れたほうがいいんじゃないでしょうか。これは消費税の引き上げというのは、これで消費税をもう引き上げないという意味ではないと思います。

〔 吉川分科会長 〕 そうですね。あと、私自身もここの、今、井堀委員からもお話がありましたが、ほんとうに細かいあれで言えば、私はまず最初に、細かいですが、「ただし」は要らないと思うんですが、消費税率の引き上げ、今回のですかね、「将来を見越すと、一里塚であり」とか、皆さんがお考えになっていることは、何か気持ちとしてはそういうことですよね。

〔 富田委員 〕 ただ、半減目標がすぐ後ろに出ていますので、10%というのは、これ、前にも10%を書いているので、今回なくても明示的になっていると思います。

〔 吉川分科会長 〕 いずれにしても、「今回の」というのをつけ加えるということですね。どうもありがとうございました。「ただし」は要らないと思うんです。

〔 富田委員 〕 「ただし」は強調文だと僕は思うんですけれどもね。

〔 吉川分科会長 〕 いかがでしょうか、ほかに。よろしいでしょうか。一応、先ほどお話ししたとおり、それぞれの部分に分けてご審議いただきますが、また最後にもう1回戻って、思い出したというようなことがあれば何でもご指摘いただくことにして、それでは......。

〔 竹中委員 〕 今のところ、確認......。

〔 吉川分科会長 〕 どうもすみません、失礼しました。

〔 竹中委員 〕 すみません、今の「今回の消費税率の引上げで終わりということではなく」というふうに変えられるということで、「今回の」というのは、10%ということですよね。

〔 吉川分科会長 〕 はい、そうですね。

〔 竹中委員 〕 そうすると、財政審として、引き上げは10%で終わらないんだぞということを明確にするというふうに解釈していいですか。

〔 吉川分科会長 〕 終わりではない可能性があるということを我々は認識しているという、そんな感じですね。

〔 竹中委員 〕 という財政審としての意見ということ。

〔 吉川分科会長 〕 ええ。

〔 竹中委員 〕 はい、わかりました。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいでしょうか。それでは、続きまして、各論のほうに移りたいと思います。各論のうち、社会保障について、特段のご意見がありましたら、お願いいたします。なお、本日欠席の古賀委員から、意見書をご提出いただいておりますので、皆様のお手元に配付しております。ご意見、どうぞ。

〔 田近委員 〕 最初に前回の議論からどこを起草委員で議論したかということでしたけれども、古賀さんのペーパーとも関係すると思うんですけれども、14ページに総論に赤いところを書き加えたんですけれども、ここの趣旨は、2行目からです、「年金、医療・介護等の公的保険制度においては、保険給付の財源は社会保険料で賄うことが原則とされなければならない。ところが現状を見ると、わが国の社会保障制度の特徴は、社会保険方式を採りながらも、公費負担への依存が増している」。しかも、それは赤字国債ではないかということで、だから、これはもう、この間、秋の報告書ではもっと書き込んだんですけれども、これがこの報告書の社会保障に関する土台というか、基本になる考え方ですよと。そして、現状では、それに対して前回議論した総報酬割のところとか、古賀さんのご指摘になっている雇用保険に対する公費負担の話と、そういうふうにつながるというか、そういうストラクチャーになっているんだということを先ほど言うべきだったんですけれども、今ここで報告させてください。

〔 吉川分科会長 〕 どうもありがとうございました。修文等、何か特段のご意見ありますでしょうか。

〔 竹中委員 〕 すみません、何遍もごめんなさい。

〔 吉川分科会長 〕 いえいえ。

〔 竹中委員 〕 雇用のところで、前回自分の意見をいろいろ開陳させていただきましたけれども、今回「障害者」と「多様な働き方」という文言が入り、併せて「制度の濫用」という、今までおそらくこのような言葉は入ったことないと思うんですけれども、私の真意というか懸念も含めて書き入れていただきました。こんなに短い修文でちゃんとなるんやと感銘を受けました。ありがとうございます。

〔 吉川分科会長 〕 いかがでしょうか。どうぞ、井伊委員。

〔 井伊委員 〕 修文というよりは質問なんですけれども、17ページの20行目の「当審議会としては」というところで、「改革の手法として診療報酬などを含む公費追加を伴う手段が殊更に取り上げられている点を不十分と指摘し」とあるんですが、16ページの14行目ところですが、「社会保障・税一体改革に伴う消費税増収分を段階的・有効的に活用しつつ」とありまして、一方では公費追加を伴わないでやりなさいと書いてありながら、こちらでは消費税増税分を活用しつつというのは、ちょっと矛盾しているのではないかなと思ったんですが、いかがでしょうか。

 それからもう1点は、18ページのところのあたりですが、これは前回も申し上げたのですが、国民にわかりやすい説明かというと、この「医療機能の分化・連携」のところです、どのようなところにどのぐらいお金がかかるのか明らかでないことが致命的だと私は思っていて、修文を出せと言われても、ちょっと困るところなんですが、あまり具体的にここの中で議論もしていなかったですし、ここでも提案されていないし、でも、このまま出しても国民にはよくわからないのではないかなと思っています。

 最後のもう1点は、20ページの一番最初のところに、「医療・介護保険制度については、国民会議の議論の整理においては」とありますが、1つ確認なのですが、これは国民会議では議論が整理されて合意を得ているという理解でよろしいでしょうか。以上、質問でございます。

〔 吉川分科会長 〕 どうなんですか。質問と言われるとちょっと困るところがあるんですが、この報告書、社会保障のところ全体としての流れは、日本の社会保障というのは自立・自助を基本として、それを共助と公助で補完する、そういう制度であるとまずうたって、それから、年金、医療・介護というのが基本的に社会保険で、保険ですから、保険料というのが基本になるべきだというようなことも言っていて、そこに安易にというか、無原則に公費を投入するということは、それは問題だというようなことも書いてあるわけですよね。

 それでもう一方で、医療のところで言えば、サプライサイド、医療の供給体制の改革をしっかり進めなければいけないというようなことを言っているわけですよね。それで、その場合には、地域とか、あるいは医療機関等の多様性というものが外せないんだけれども、こういう点からすると、全体に一様に網をかぶせる診療報酬の改定というのでは、改革を進めていくときに、必ずしもそれは適合していないという、仮に公費を使う場合でもというような流れになって、そんなようなことがここに書き込まれていると思うのですが、委員がおっしゃった初めのほうのご質問では、例えば、情報が必ずしも十分明らかにされていないとか、たしかそういうようなことを最初のほうにおっしゃったんですよね。

〔 井伊委員 〕 国民に対してもう少しわかりやすく......。

〔 吉川分科会長 〕 それは言わずもがなというか、当然のこととして、今後、情報開示とか、きちっとした情報収集というのが改革を進めていく上で必要だというのは、それはもう言わずもがななんですが、それとは別に、いずれにしても供給体制の改革を進めていかなくてはいけない。その場合に、ここではお金、特に公費をどういう形で使うのが適切であるかというような、話としては当然そういうことをここでは言っていると思うんですが。

〔 土居委員 〕 よろしいですか、補足で。

〔 吉川分科会長 〕 はい。

〔 土居委員 〕 本書を修正する際に、特に医療・介護の提供体制に関しては、あまり踏み込み過ぎると財政審の守備範囲を超えるというか、権能を超えてしまうという、そういうご判断を吉川会長から承って、あまりそこの部分に特化したような形の記述、あまり具体的過ぎると余計それは中医協で決めることではないかとか、そういうようなことにもなりかねないところは、あまり明確にはしないけれども、気持ちはこの文章にこもっているというような、そういうようなところでとどめているということで、特に18ページの病院と診療所間の連携を含めて医療機能の分化と連携というところは、そういう形で、確かにこの抽象的な書き方では十分伝わらないということにはなるかもしれませんが、別のところをご参照いただければ、別のところというのは、いろいろなものの本とか文章をごらんいただければ、今、病院と診療所間でどういうような連携の不十分な点があるかということは、現状としてはかなりすぐにご理解いただけるようなものではないかと思っています。

〔 吉川分科会長 〕 ちなみに、土居委員がおっしゃったことで1つだけ補足させていただくと、私が申し上げたことは、ほかの機関とか誰かに気を使うということではなくて......。

〔 井伊委員 〕 はい、わかります。

〔 吉川分科会長 〕 これはあくまでも私たち財審の報告書ですから、これは医療に限らず、例えば文教というようなことになれば、それはもう教育の問題について言い出せば切りがないというんでしょうか、具体的にはありとあらゆることがあるわけですけれども、あくまでも財審の報告書だという、そのバウンダリーの中で議論しましょうと、そういう話をしています。

〔 井伊委員 〕 はい、わかりました。後半のほうにその他の重点化・効率化ということで、医療機能の分化・連携に関して、相変わらずジェネリックの導入ですとか、保険者機能の強化、外来受診の適正化などというのがもうずっと言われ続けていて、何でできないのかというのをやはり考えておく必要があって、それは例えば、今回も国保のことが出てきていますけれども、今後も国保の赤字が大きくなっても、結局、今回のように国が公費で助けてくれるということがわかっているので、保険者機能を発揮するインセンティブは私はないと思うんですね。

 ですから、これは前回のこの審議会でも申し上げたんですけれども、社会保障制度改革というのは、予算制度改革とセットで進めるべきであり、それこそがこの財政審の役割だと思うので、今回の報告書でこれは最初の財政運営のあり方のところになるのかもしれませんけれども、予算制度改革に関して、何らかの言及をしてほしい、そうでないと財政規律というのは進められないと思いますので、財政責任法であるとか、何か独立した財政機関を設立するとかというようなことを入れる必要があるのでは。

〔 吉川分科会長 〕 ただ、できれば、今日が一応最後の審議ですので、先ほど、板垣委員が言ってくださったんですが......。

〔 井伊委員 〕 はい、わかりました。これ、前回申し上げたんですけれども......。

〔 吉川分科会長 〕 具体的にここのところで、例えばこういう修文を考えてみたらどうかという、そういう形で言っていただければと思います。

〔 井伊委員 〕 はい、申しわけありません。あまりちょっと準備をしてきませんでした。意見として述べておきます。

〔 土居委員 〕 よろしいですか。

〔 吉川分科会長 〕 はい。

〔 土居委員 〕 井伊委員が最初におっしゃったところですけれども、16ページでは、消費税増収分を段階的・有効的に活用すると言いながら、17ページでは、改革の手法として診療報酬などを含め公費追加を伴う手段が殊更に取り上げられてというところの点は、修文は必要ないとは思うんですけれども、言いたい意図は、17ページのほうは、税源を明らかにせずに公費の追加を伴う手法が殊更に取り上げられていると。前者のほうは、あくまでも消費税増収分という増税を前提としたところで、どういうふうに得た収入を活用するかという、そういう違いというのは決定的に違うところで、その元手があるかないかというところが、基本的には公費を全く追加してはいかんと言っているわけではなくて、元手がない中で公費を増やせ、増やせという声ばかりが強いということに対して、一言物を申すというところなんだろうと思います。

〔 吉川分科会長 〕 そうしましたら、井伊委員のは、一応ご意見ということでよろしいでしょうか。今日の最終審議の日におけるご意見をいただいたということにさせていただきます。ほかに社会保障に関連して、いかがでしょうか。

〔 板垣委員 〕 よろしいですか。

〔 吉川分科会長 〕 どうぞ、板垣委員。

〔 板垣委員 〕 今、井伊委員から話がありましたけれども、おそらくこれを読んで即座に理解する人は、読者の中にも、視聴者の中にもいないだろうというふうに僕も思います。

 ただ、吉川会長がおっしゃられたように、他分野で行われている専門的な議論をここに全て取り込んだり、あるいは、それをあまりにも丸めてしまったら、ほんとうに何もわからなくなるので、できるだけわかりやすくしたほうがいいかなという気が私もします。

 で、その内容に踏み込んでやるには時間もありませんので、文章としてちょっと長いというところが理解を進める上で大きなネックになっているような気がします。

 例えば、19ページの15行目、「当面の公費追加については」とあって、中ほど「必要があり、また、」これはやっぱり「必要がある」で一旦切ればいいんだと思うんですよね。あとはまた。ずっとつながっていくと、多分思考がうまくいかないときがあるので、そういうやり方をなさったほうがいいのかなと。

 それから同じように21ページ、4行目、「このような状況の下、当審議会としては、不要となる国庫補助分については」と続きますが、「最も望ましいという立場に立ちつつも」といってずっと下までつながるので、「立場に立つ。しかし」でつないで、「避けられないとすれば、1月のとりまとめで示した」で、「考え方に沿って」じゃなくて、「考え方に沿うべきである。したがって」とつないでいけば流れるかなと思ったんですが、そうしないと、相当な行数がつながっているので......。

〔 吉川分科会長 〕 そうですね。

〔 板垣委員 〕 ええ。という、中身には全く踏み込んでいませんが......。

〔 吉川分科会長 〕 全く同感。実は最後に委員の皆様方にお願いしようと思っていたんですが、私、一応、分科会長を仰せつかっていますので、最後に「てにをは」的なことは私も修文させていただいて事務局にお渡ししようと思っていたんです。今ここに自分の修文のあれを持っているんですが、偶然今いただきましたものと一致しているところがあって、全体として長いところがあるんですよね。どこかで切ったほうがいい。それから、時々、まさに「てにをは」ですけれども、接続詞で気になるというんでしょうか、でも、接続詞というのは論理の流れを決めるわけですから、やっぱりうまい接続詞にしておいたほうがいいだろうというようなことで、気になったところは私もあれですが、委員の先生方でも、もし気になったところがございましたら、例えば、今お手元のものに書き加えていただいて、事務局のほうにお渡しいただければ、今日この場でいただければ、適宜反映できると思いますので。どうもありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。社会保障。井堀委員。

〔 井堀委員 〕 公費と消費税の話ですけれども、14ページの赤いところで、本来、税財源で賄うべき公費負担の財源について、特例公債を通じて将来世代へ負担の先送りという話がここに書いてあるのは非常にいいと思うんですけれども、それとの関連で、15ページの下から3行目の「なお残る社会保障給付費の公費負担の総額と消費税収の大幅なギャップ」というのがあるんですが、この大幅でギャップがどのくらいかという数字を出したほうがいいんじゃないかと思うんですけれども、どの程度のギャップなのかというのが、ちょっとこれだとわかりにくいんですけれども。

〔 吉川分科会長 〕 そうですね。では、今の井堀委員のご指摘の箇所を事務局から資料を含めて。

〔 新川主計官 〕 よろしいでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 お願いいたします。

〔 新川主計官 〕 ちょっとお手元の参考資料には入っておりませんけれども、これ、実際は暫定的な数字ということになると思いますが、国会等で審議された社会保障と税の一体改革の審議の際に答弁等でやった数字では、4経費、社会保障、年金、医療・介護、少子化と、それから国、地方の社会保障を目的化された消費税、この差額が17兆という資料はございます。実際、17兆で確定というわけではないので、あえて入れてはおりませんでしたが、そういう誤解のない範囲で少し資料を、最終的なものとして、参考資料として入れる方向で検討したいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 田近委員。

〔 田近委員 〕 ざっと見ただけなので間違えているかもしれませんけれども、一体改革の例の消費税の入れる前と入れた後、その図がありますよね。今、新川さんがおっしゃった。あれを参考資料に入れて、数字については、重要なものは注釈になりますかね。括弧で数字を入れるというのはちょっと乱暴過ぎるような気がしない......。

〔 井堀委員 〕 注でいいんだと思うんです。

〔 田近委員 〕 注で書いたほうがきちんと書けますよね。括弧で何兆円と書いても、いきなり出てくるので、対応するなら、僕は注がいいかなと思うんですけれども。

〔 吉川分科会長 〕 注が、ですから、確認しますが、何ページのどこになるんですかね。

〔 田近委員 〕 15ページの下から3行目ですか、なお残る社会保障給付費の公費負担の総額と消費税収の大幅なギャップをどのように埋めていくかということで......。

〔 吉川分科会長 〕 そのあたりですね。

〔 田近委員 〕 うん、で、参考資料......。

〔 吉川分科会長 〕 ギャップのあたりに注をつけて、先ほど、事務局から言っていただいたような、巻末参考資料を参照とか何とか注をつけるということですかね。わかりました。では、そういう方向でやりたいと思います。ほかにいかがでしょうか。

 そうしましたら、また何か思い出したということがあれば後ほど言っていただくとしまして、続きまして、地方財政以降、最後の文教までの各論について、ご意見がありましたら、お願いいたします。角委員。

〔 角委員 〕 2点です。1点目は、29ページの赤字になっているところでございますが、「各地方公共団体がこうした行財政改革などに取り組む」、「など」というのは何が含まれるんですかということになるのですけれども、大阪は、府、市の水道事業を別々にやっておりまして非常に無駄があると。将来、古い人口推計のもとに水道が要らない、不要な水源地がある。それをようやく府市の水道事業を統合して、柴島浄水場を廃止して、そこを何か公園にするとか、そういう取り組みが、残念ながら大阪市議会で否決されてしまいました。ということで、各地方団体がこうした行財政改革や地域経済活性化などに取り組むインセンティブといいますか、もちろん大阪府も大阪市もそれぞれの言い分があるんですけれども、やはり全体の大阪を考えると、当然、府市の水道事業を一緒にすべきなんですけれども、そういったところが残念ながら、今、潰れようとしておりますけれども、行財政改革をすれば地方経済が活性化するというふうなニュアンスを入れていただければありがたいかなと思います。それから2点目は、32ページの......。

〔 吉川分科会長 〕 そうしますと、1点目、確認ですが、具体論として、4行目、行財政改革の次に「・地域経済活性化」ですね、それを追加と。それから......。

〔 角委員 〕 それと、32ページのマル2の「官民連携の推進、受益者負担の活用等」でございます。

 4月26日にグランフロント大阪が開業いたしまして、非常ににぎわっておりますけれども、あそこの駅前広場は、TMOといいますか、本来、地方自治体が駅前広場を維持管理するのではなくて、あそこのいわゆるコンソーシアム12社でタウンマネジメントのオーガナイゼーションをつくりまして、TMOが駅前広場を管理する。そのかわり、そこでは商業施設もつくれる。駅前広場に商業施設がつくれる。あるいは、歩道にカフェがつくれるというふうなことを民間がやろうとしている。あるいは、それをさらに一歩進めて、今、我々はBIDという手法を使って、2期を何とか緑に、公園にできないかというふうなことも言っている。

 ですから、「推進すべきである。あわせて」の間に、「その際、必要に応じ、大胆な規制改革を行い」という一言を入れていただければありがたいと思います。今まではBIDができかけては潰れているんですけれども、そういった意味で、必要に応じ大胆な規制改革を行う。

〔 吉川分科会長 〕 そうしますと、具体的には、「あわせて」の後に......。

〔 角委員 〕 「あわせて」の前ですね、「推進すべきである。その際」ですね。「官民連携の取組を推進すべきである。その際、必要に応じ大胆な規制改革を行い、あわせて」とつないでいただければありがたいかなと。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。つまらないあれですが、「所要の財源については」ですかね。「は」が入るのか。わかりました。では、大体今、角委員からご指摘いただいた形で修文、よろしいですか。

〔 田近委員 〕 その場合の規制緩和とは、その趣旨は私も賛成なんですけれども、どういう規制緩和をイメージされているんですか。

〔 角委員 〕 ですから、例えば、今までは駅前広場というのは道路ですから、基本的に店を出すとか、テナントを誘致するとか、一切できませんよね。そこを......。

〔 田近委員 〕 あれは市のものになるの、道路......。

〔 角委員 〕 市のものです。駅前広場というのは市のものです。

〔 田近委員 〕 市のものなの、はいはい。

〔 角委員 〕 いわゆる市のものですが、そこで民間がそこを使って営利事業が営める。そのかわりに、その広場を維持管理する。

〔 田近委員 〕 というのは、今はできない。

〔 角委員 〕 今、やっているんです。

〔 田近委員 〕 やっている。

〔 角委員 〕 ですから、こういう事例がどんどん進むようにですね。

〔 田近委員 〕 だから、今やっていることをさらに積極的に進めていくという、そういうことなんですか。

〔 角委員 〕 そうです。

〔 吉川分科会長 〕 富田委員。

〔 富田委員 〕 29ページのほうの先ほどの角さんのご指摘の点なんですけれども、今の仕組みですと、歳出を削減するインセンティブが出てこないというのが、この地方交付税による財源保障ですので、そうは言っても、やっぱり努力して削減すれば何か、例えば100分の1ぐらいは何かメリットが出るようにということでつけ加えた文章でして、本来は、私としては、これ、おかしな仕組みだと思っておりますので、「ことも考えられる」としておるんです。

 ご指摘の地方活性化というものですと、それはどういう効果をもたらすかもわからないし、ここではやっぱり具体的な歳出を削減すれば、100分の1か200分の1か、もっと少ないかもしれませんけれども、何かメリットがその公共団体に戻ってくるという仕組みなんです。

 だから、そういうことは考えられるんですけれども、地方活性化と言っても、効果は何歩のものかよくわからないというものに対して、何かインセンティブを与えるというのは、私はとても容認できない。

 したがって、これは精いっぱいの表現なんですよ。本来は、国が関与すべき領域を、今のように全ての地方財政計画に財源保障するというところまで拡大するのではなしに、ほんとうに必要なところに限定すべきであって、その部分については財源保障があってもいいんですけれども、今は全ての歳出を保障しているわけですよね。だから、それの中でインセンティブをつけるというのはなかなか難しい問題なので、あえてここでは、やっぱりそうは言っても、その仕組みがもう現実になっているわけですから、そこで歳出を削減して国民の税負担を将来世代にわたって大きなものにしないためには、少しでもこういうインセンティブをつけたらどうかということで書いてあることなんです。

 したがって、今ご指摘の点は、分科会長は了解しましたとおっしゃっているんだけれども、僕はとても了解できない。

〔 吉川分科会長 〕 了解しない、はい。

 では、振り出しに戻りましたが、角委員。

〔 角委員 〕 いや、行財政改革をやった結果、そのことによって地域が力をつけるといいますか、ですから、先ほど1つの例ですけれども、そういう不必要な公共施設をなくすことによって歳出を抑えて、それが結果として、その地域が元気になるということにつながっていくような取り組みをしてほしいという思いを言いたかったんです。

〔 富田委員 〕 思いは理解できるんですけれども、効果を持つかどうかというのは、なかなかわからないわけですよね。歳出削減は国民にとって効果は明らかなんですよ。だけど、地域活性化につながるかどうかはよくわからないんですね。ここではむしろ「行財政改革など、歳出削減に取り組むインセンティブになるよう」というのが誤解を生まない表現だと私は思っています。

〔 吉川分科会長 〕 ちょっと待ってください。

 葛西委員、関連してですか。

〔 葛西委員 〕 これに関してではありませんが。

〔 吉川分科会長 〕 これではない、では、ちょっとすみません。

 そうしますと、角委員、いかがでしょうか。

〔 角委員 〕 もちろん結構です。ちょっと思いを伝えたかっただけで。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいですか。では、この部分、29ページの修文はなしということですかね。角委員からご意見をいただいたということで。起草委員の先生の思いがまさった。

〔 富田委員 〕 いや、私はだから、「行財政改革など、歳出削減に取り組むインセンティブとなるよう」というのが正しい意味合いだというふうにご理解いただきたいと思います。

〔 吉川分科会長 〕 それをやると地域が活性化することもあるというようなことを盛り込みたいというような、そういうご意見だったんですね。

〔 角委員 〕 そうです。

〔 吉川分科会長 〕 その辺は、「・」だとちょっと粗かったということかもしれませんが。とりあえず、文章はままでよろしいでしょうか。

〔 角委員 〕 はい。

〔 吉川分科会長 〕 では、そういうことにさせていただいて、葛西委員。

〔 葛西委員 〕 中身についてではなくて、言葉であります。33ページ、一番上のところに、「重点的配備を含めた適切な規模の防衛力」と書いてありますが、防衛力は規模の問題だけではないように思います。「適切な規模」というのはなかなかわかりにくいので、これは「必要な防衛力」として、「必要な防衛力を引き続き着実に整備する必要がある」というような表現のほうがいいのではないかと思いました。

 それから、その後、「財政健全化目標と整合する」という言葉がありますが、同じパラグラフですけれども、「整合する」と言うと、AとBがいわば合致するというような、非常に具体的なイメージがありますが、財政健全化目標というのは、もともと2015年に云々とか、2020年に云々とかというレベルの話ですから、「財政健全化目標を踏まえたものとする」あるいは、「財政健全化目標に沿うようにする」などといった表現にしておいたほうが、言葉としてはいいのではないかというのが2点目であります。

 もう1つは、調達のところで、「民間企業での生産改革のコスト管理等の経験を参考にしながら」というのは、これは書く必要はないので、「全てを通じて防衛省において厳格に管理を進める」と書けばいいのではないかと思います。以上、3点であります。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。ご意見どうもありがとうございました。基本的にはそういう方向で。

 田中委員。

〔 田中委員 〕 35ページの中段、十二、三行目からのところで......。

〔 吉川分科会長 〕 ごめんなさい、35ページの......。

〔 田中委員 〕 35ページの中段ですが、増税分を振り分ける余裕はないと、状況ではないということを書かれているんですが、これに関連する質問が1点と、コメントであります。そもそも増税分を文教予算に振り分けてほしいという何か力が働いたのですかというのが質問です。

 2点目は、もしそういう力が働いていないのであれば、もともと増税分というのは社会保障に充当するという約束だったわけですから、振り分けられないわけで、なぜここをあえて書いているのかなというところであります。

 逆に、こういう書き方をしても、政権交代とともに文教予算が2位になった時代もあるわけですから、何がどうなるかわからないわけで、何かこれ、逆にちょっと奇異な感じがしたということであります。

 ですから、仮にこういう力が働いているのであれば、布石を打つという意味で書いてもいいと思いますけれども、もしそうでないならば、記さないほうがよいのではないかという印象を持ちました。以上です。

〔 吉川分科会長 〕 起草委員の先生方、富田委員。

〔 富田委員 〕 私、テレビで拝見いたしまして、やっぱりこういうのを大臣が......。

〔 田中委員 〕 ああ、そういうことか。

〔 富田委員 〕 ちょっとあれですけれども、ずばり言っておられますね。だから、驚きました。投入が全てであるというような感じで、OECD並みにしなければいかんとかですね。

〔 田中委員 〕 NHKですか。

〔 富田委員 〕 そうすると、OECD並みにしたら、一体年間幾らかかるのかといったら、9兆円。毎年ですよ、毎年9兆かかるぐらいの規模のことを真顔で言っておられたので、大変なことを言っておられると思いました。そういうことでここに書かれています。

〔 田中委員 〕 なるほど、よくわかりました。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいですか。どうぞ、葛西委員。

〔 葛西委員 〕 35ページ、一番上のところですが、「国民の最大の関心事である教育の質向上」というのはそのとおりでよろしいと思うのですが、「明確な成果目標とロードマップ」と書いてありますが、教育の質的向上において、「明確な成果目標」というのは決めることのできないような話でありますから、ここにもし書くならば、「具体的な施策と実行計画」とか何とか、そういう言い方にすれば意味がはっきりするように思うのですが、いかがでしょうか。

〔 吉川分科会長 〕 いかがでしょうか。どうぞ。

〔 田中委員 〕 多分書かれた先生方から言われるのがいいと思うのですけれども、今までの議論や先ほどの投入の話もそうなんですが、投入することを目標にしてしまっているんですね。施策というのはやっぱり政策目標を達成するための手段でありますから、「目標」という言葉は記したほうが、昨今の議論を改善するためにもいいのではないかと思います。

〔 土居委員 〕 よろしいですか。

〔 吉川分科会長 〕 はい、どうぞ。

〔 土居委員 〕 葛西委員のおっしゃることはよくわかります。目標というのは、ここはあくまでも教育の目標ということよりかは、教育政策の目標。予算を伴う教育政策の中で、何も目標を定めずにただひたすら投入するということがよく見られるということなので、それに対してそこを明確にという趣旨なので、先ほどおっしゃった修文案を受けて、例えば、「教育の質向上に向けた施策の明確な成果目標」とか、そういうような形にしてはいかがでしょうか。

〔 葛西委員 〕 結構です。

〔 吉川分科会長 〕 よろしいですか。ほかに。井堀委員。

〔 井堀委員 〕 教育の今の件ですけれども、34ページのOECD諸国並みに引き上げると9兆円の負担という文章ですが、資料を見ると8.5兆円という数字が出ているんですが、これ、約9兆円とあえて5,000億丸めたのは、8.5とちゃんと書いたほうがいいんじゃないかと、ちょっとここだけ過大のような気がするんですけれども、ほかのところのあれでも、これだけ5,000億円上積みする、したほうがいいかな。それが1つ。

 それから、この8.5兆円がどのくらいの重みなのかということの意味で、現在は何兆円で、これが8.5兆円に増えるという、今との比較を出したほうがいいと思うんですね。8.5兆円にしても、9兆円にしても、これがほんとうに重いかどうかというのは、現状との比較ではないとわからないという気がします。

 それから、ついでにもう1つ簡単な修文なんですけれども、35ページの真ん中の赤字の、「また、そもそも」の2行の文章ですが、「そもそも少子化が進展し教育に係る」というところなんですけれども、これ、「少子化が進展し」のところで、「少子化が進展すれば」という条件にしたほうがいいんじゃないか。文章としてはそのほうが私はわかりやすいと思います。もちろんこれでいいと言えばそれまで。以上です。

〔 吉川分科会長 〕 それはおっしゃるとおりです。「し」を「すれば」ですよね。ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。では、一応、各論の議論も終えたということにさせていただいて、最後に、報告書全体や、これまでの審議について、これはもう感想等も含めてご意見を伺う時間をとりたいと思います。報告書全体に関するご意見、ご感想、それから4月以来の審議等を通じての審議に関する、この分科会に関するご感想やご意見等がございましたら、そういうことをどうぞご自由に言っていただければと思いますが。どうぞ、田中委員。

〔 田中委員 〕 ありがとうございます。皆様、大変お疲れさまでした。ありがとうございました。その上で、報告書については、もう私、異論がないというか、勉強させていただきましたが、この財政審の審議の進め方に関しての若干の感想であります。

 財政審ですので、財政の健全化、財政規律が一番大事なところではあるのですけれども、政策全体がどういう課題があって、それに向かってどういう政策が進んでいるから、ここはより集中的に予算を投入したり、あるいは控えたほうがいいという議論が必要だと思います。したがって、まず財政規律先にありきではなく、そこの議論に入る前に、背景にある社会状況や政策像とか、あるいは望ましい政策像みたいなところを助走として議論した上で、何を削っていきたいとか、どこを抑えたらいいのか、どこに集中したらいいのかという議論ができるような、もう少し余裕がある議論をしてもいいのではないかと思います。以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。井堀委員。

〔 井堀委員 〕 今回の報告書でも書いてあるんですけれども、財政健全化と、もう1つの財政政策の大きな目標である景気対策としての財政出動です。今回も財政出動は異例であって、その効果は厳しく問われるべきであると書いてあるんですが、これはここ数年、財政審の答申では同じような文章が出てきていまして、今回だけではなくて、リーマンショックのときも、それからその前も、そのときそのときで異例だけれども経済状況が大変だからということで財政出動してきたんですよね。それに対して財政審は、それに対して厳しく問われるべきだということは何度も報告に書いているんですけれども、実際にどの程度そういった財政出動が効果があったのかということの検証がここではあまりなされていないと思うので、できれば、今回も厳しく問われるべきであると書いてありますので、ほんとうにどうだったのかに関しては、やはりきちんと検証する場を財政審では設けるべきだと思います。そうしないと、また同じようなことが繰り返されるのではないかという危惧を持っていますので。以上です。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。確かにおっしゃるとおり、補正のタイミングと景気の動向とか、事後的な検証というのは必要かもしれないですね。確かに必要だと思います。倉重委員。

〔 倉重委員 〕 私もすごく勉強させてもらって、有意義な委員としての日々でありましたけれども、先ほど、田中さんがおっしゃったこと、もうちょっと政策全般から入ったほうがいいんじゃないかというか、もっと事前の粗ごなしが必要ではないかということなんですけれども、すごく難しいと思うんです。政策全般というのは、最後は政治が国会で決める話であるし、時の政権がそのカラーによって、めり張りとか、そういうものを決める話なんでしょうね。

 財政審というのは、そういう政策の軽重とか、ウエートとか、そういったものをどこまで議論が許されている組織なのか、あるいは、過去の慣例としてしてきたのかというところが全く実は私にはわからないので、もし財政審が政策について、例えば防衛費でも1%の枠の中の防衛費のあり方をどうするのかという非常に大きな政策になってしまうんですけれども、そういったものについて、財政審の委員の中で議論して、結論が出て、報告書に書いていくのが1つの仕事なのかもしれませんけれども、ほんとうに政策の際どいといいますか、どっちに転ぶかわからない部分について、財政審がどこまで言うべきなのか、言えるのかということを、できれば過去の事例に沿って、どんな議論があって、どういうふうに反映されたのかみたいなことを1回、財政審の歴史みたいなものを勉強させていただくと、非常によくわかるという印象をちょっと受けたんですね。

 それからもう1点なんですが、財政再建が重要だというのは、それこそ90兆の支出に対して40兆しか税収がない。その50兆を将来的にどうやって埋めていくかという、ほんとうに量的な問題であって、その中のそれぞれ質的な政策の質そのものがどうやって考えられていくのかというのは、非常に難しいというのは今言ったことなんですけれども、それと同時に、量的なものを縮める上でも、そういうことが必要がないと言っている論客たちもいますよね。財政よりも成長を優先すべきだという、いわゆる上げ潮路線の人たちがいて、そういう人たちが一定程度まだ世論的には影響力を持っている部分が実態としてあると思うんです。我々は勉強するときに、そういう人たちじゃない、これまで財政再建に沿っていろいろ議論してきた人たちの勉強とか、アナリストたちの話を聞くことが多いんですけれども、今度もしそういうチャンスがあれば、そうじゃない別の観点から物事を言っている人たちを1回ぐらい呼んで、そこでちゃんと議論をするような機会を与えられたら話が膨らむのではないかと思います。具体的には、竹中平蔵とか、それから高橋洋一でもいいじゃないですか。そうしたら、まずこれは話題になりますよ。というような印象を受けました。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。2点あったと思いますが、1点目は、適当な時期に事務局に財審の歴史といいますか、過去の財審が一体どういうことをやったのか、我々も1回勉強してみるかと、そういうことですよね。2点目は、もっとブラッディーな議論をやってみたらどうかというご提案なので、これはまた検討してみるということでしょうか。いかがでしょうか。田近委員。

〔 田近委員 〕 いきなりブラッディーなところに行く前に、それと関連しているんですけれども、たまたま法制・公会計部会というのをずっと同時にやらせていただいていて、そこでは国の財務諸表でしたか出している。今、倉重さんがおっしゃったように、ここでは90兆に対して税収が40、それが共通言語ですけれども、あと、補正予算のこともこれから言いますけれども、ただ、それが全体でバランスシートでどう見るのか、今日は企業の方もいらっしゃいますけれども、普通のビジネスの人、あるいは我々が会社を見ると同じように、日本を1つの事業体と見たときに、そのバランスシートがどうなっているんだと。そこは1つのポイントは、要するに、債務超過というのは国の場合には資産負債差額と、負債のほうが資産よりも大きいというふうに表現するんですけれども、それがどのぐらいになっているのかと。それで、実は国の財務諸表ですから、それは補正予算も含んだ形でやっているということで、出し方もあるんでしょうけれども、やっぱりここの分科会の共通言語というか、共通理解の1つとして、バランスシートから見た国の財政というのもあってしかるべきだと思います。

 ブラッディーなところに行くんですけれども、そこで具体的にどういうことかというと、いわゆる埋蔵金とか、国はまだ資産があるんだから、そこでお金が調達できる、その話は今もしているかどうか知りませんけれども、それは国の財務諸表を見るとものすごくよくわかると。資産に立っているようなものだけれども、それは実は負債としてあって、使えるようなお金は、実は国が証券を発行して賄っているというようなこともわかりますし、だから、要するに、事業体としての国の財政を財務諸表で見るという議論もあるべきだなと。

 それから、その次は、国の財務諸表というのは、国というのは一般会計と特別会計合わせたものを国と、連結というのは独法を合わせたものを連結と、そうすると、特会の部分もまだ議論が必要だと思いますけれども、独法部分をどうするかというのが実は非常に大きな話になってきて、そして、どの省というか、同時に各省の政策コスト分析というか、政策コストも開示しています。そこも連結でやってくると、実は多くの仕事は独法を通じてやっているということもわかってきます。だから、独法改革も大分時間がたったので、その独法部分をどうするかというのもこの分科会で、戻るというわけではないですけれども、視野に入れるべきだということで、少し長くしゃべってしまいましたけれども、90兆、40兆という話だけではなくて、事業体としての国の財政状況をバランスシートで見るという視点もこの分科会で確立するというか、してほしいなと思います。

〔 吉川分科会長 〕 わかりました。どうもありがとうございました。土居委員。

〔 土居委員 〕 私は、これからの財政審で議論する上で、ほとんど願望に近いものですけれども、願わくばこういうような方向性で議論がなされるといいんじゃないかなと思っていることを述べたいと思います。

 今日は井伊委員からのご提案等々、議論になりましたけれども、私自身も起草委員をさせていただきながら悩ましく思っているところで、まさに具体的な各論で社会保障を論じるときには、どうしても来年度予算編成を意識したところで、どういう論点が来年度予算編成で、非常に細かい話かもしれないけれども、極めて金額的にも重たいものがそのあり方を問われるという、そういう局面が意識されるがゆえに、社会保障全体像をあまり詳しく論じないわりには、極めて小さな話だけれども、来年度予算編成では極めて重要なイシューが相当深く書き込まれるというようなことがこれまでにも財政審の報告書でもあって、確かに板垣委員おっしゃったように、これを読んでもわからないというご指摘は確かにその書き方からするとそのとおりになっている面があって、つまり、結局社会保障全体としてどっちの方向に向いていて、それでいてこの個別各論はこういうことなんだという位置づけで書ければいいけれども、書くと相当時間とスペースを要するという、そういうようなところなのかなと思います。

 もちろん社会保障の将来像というのは、国民の間でもコンセンサスが必ずしも得られているわけでもないという面もあるので、なおさらその書き方については難しいということで、ある一方方向でこうすべきだからこういう改革をしろ、ああいう改革をしろ、来年はその全体の流れの中でここの部分が来年は問われるから来年こうしろというのは理想なのかもしれませんけれども、なかなかそこまで書く時間的、紙幅の余裕もないというところが非常に悩ましいなと思っています。

 ただ、議論は議論としてあってもいいんじゃないかと、報告書に盛り込むとか、盛り込まないとかというところはまたちょっと別として、ただ、もう少し願わくば社会保障全体像の大所高所からの議論がありながら、それでいて、来年度予算編成において個別各論で焦点になりそうなものを深掘りするという、そういうような展開がもし可能ならば、そういう議論の展開が期待できるのではないかと、私はそうしていただきたいというような願望を持っているということです。

 周りを見渡しても、確かに社会保障制度改革国民会議は、そういう役割が漠然とは期待されているものの、やはり今年8月までという期限で具体的な成果を求められているという制約の中で、グランドデザインを描き切るということは、なかなか国民会議には、結局は、今から決めつけてはいけないのかもしれませんが、残念ながらそこまでは求められないという位置づけにはなるんだと思います。

 かといって、ほかのどこかでそういう議論をしているかというと、私が知る限り、周りを見渡してもそういう議論をしているところは残念ながらないと。社会保障審議会という厚生労働省にある審議会は、やはり個別各論を具体化するという役目を持っているというところがあるので、別にそこでグランドデザインを描いているということでもなさそうだというようなことだとすると、財政審で財政審の守備範囲の中ということではあるかもしれないけれども、もう少し全体像を見渡したところで、そういう医療・介護、年金などの縦割りでない横断的な視野で議論をできる場になっていくといいのではないかなと思っております。

〔 吉川分科会長 〕 岡本委員。

〔 岡本委員 〕 今回のまとめを見ますと、私は個人的にこの財政運営のあり方というのは、かなり書き込んで、大変いいなと思うんです。その後、ローマ数字2で各歳出分野における取組と、かなり個別にドーンと入っていますが、ローマ数字1ローマ数字2の間、つまりそれぞれの予算のポートフォリオといいますか、どれが政策的に重要で、どれがそれほどでもないのかという、ある程度の重みというものも議論する必要があると思います。そうしないと、それぞれ聖域なきということで全部下げていくんだということになってしまいます。その中でこれとこれを下げる等と議論するよりも、秋の財政審は年初予算を立てるためだというのはわかったんですけれども、この春の財政審というのは、もうちょっと財政運営のあり方という大きい話と、各歳出分野の間のところを議論する必要があると思います。このことをほかにあまりやっているところがないですよね。やっているところがないという中では、これは期待されているんじゃないかなと私は思います。

 それから、先ほど、田近先生が言われていましたけれども、一般会計、特会、それから独法と、企業経営の感覚からすると、全部子会社まで見て、それで諮っていかないといけないと思います。今までも仕分け開示とか、何かいろいろあったりして、これをどこがやるのかなという話をするとき、本来政治のほうが動くべき話なのかもしれませんけれども、財政審としてもやっぱりもうちょっとフィールドを広げて、議論するほうがいいのかなと、また、それを上の会議体に提言していくという必要があるんじゃないかなと、私はこのように思っております。

〔 吉川分科会長 〕 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。はい、どうぞ。

〔 富田委員 〕 春の建議というか、これが2009年で終わっていて4年ぶりにこの春の報告を出せるようになったと思うんですね。だから、大きな変化の中で財政審の役割が戻ってきたなと思います。

 で、何が言いたいかというと、今まで議論があったことに関係してなんですけれども、一般会計の予算というのが全ての政策なり行政を集約したものなんです。確かに仕組みとして見れば、特別会計があって、独立行政法人があってというふうになっていて、一見複雑そうに見えるんですけれども、結局は全部一般会計でどうするかによって、政策全体、行政全体がどう動くかという構造になっていると思うんです。それがゆえに、議論の中心は一般会計で、理解を促進する上では全体の体系を公会計とかそういうもので知っておく必要はあると思うんですけれども、国民生活のために毎年毎年予算を組んでいくということを考えると、一般会計がやっぱり中心であろうなと思います。

 それともう1つは、物の重要性についての話というか、先ほど、岡本さんがおっしゃった点なんですけれども、まさにこの取り組みの中でどういう項目が大事なんだということについて、我々が知っている以上に主計官の皆さんが一番よく肌でお感じなので、そこらをもっと強くというか、問題意識をもっと具体的に提示していただいたほうが、コミュニケーションが図りやすいというか、あまりお上品に構えてもらって全部大事なんだということになると、とても重点がわかりにくいというか、もっと言っていただいていいと思うんです。

 つまり、全てのことが大事なんですけれども、特に来年こういうことが議論の中心になるとか、そういうことはやっぱり、どういう背景でだとか、そういうことも言っていただかないと、今日の話もありますように、政策全体が非常に多岐に及ぶわけですから、そこでやっぱり集中的に議論を進めていくことが大事だと思うんですね。

 だから、体系的に理解をすることも大事なんですけれども、集中的に議論をして、そして多くの国民に議論が理解されるような内容になっていくことがやっぱり一番大事だろうと思います。

〔 吉川分科会長 〕 小林委員。

〔 小林委員 〕 今回、起草委員をさせていただきまして感じたんですけれども、特に一番、私は今回、春のシリーズが始まったときにもちょっと言ったんですが、財政健全化と経済成長というのが相矛盾するものではないんだと、むしろ経済成長に資するものなんだというのを示したい、示せればいいなということを私言ったんですけれども、そこの部分をかなり最初の段階で書き込まれていて、これは今までそこに重点を置いたものはなかったのかなという気もしていますので、その意味では非常によかったかなと思います。

 それから、やっぱり常に財政健全化というのは国際公約になっているんだということで、今回、4月のG20、ワシントンサミットでも出ているんだというような話、そういうふうな新しいアップデートできた、そういうふうなことも常に意識しながらやっていかないと、やっぱりこれは、こういう動きに反対する人たちは常に力を蓄えてきますので、それに対抗していくにはそういうことが必要かなと。

 それと、先ほどからいろいろ議論が出ていますけれども、政策の重点とか、それに対してこの財政審でどういうふうにしていくかというのは、もちろん政策の重点というのは必要なんでしょうけれども、これは分科会長が常におっしゃっていましてそのとおりだと思うんですが、やっぱり軸は財政健全化、財政再建なんだという、それを軸にしていろいろなものを見ていかないと、この審議会というのはやっぱりちょっと崩れていくのかなという気がしました。2回起草委員をやらせていただいて、特にそういう感想を持ちましたので、ちょっとここで述べさせていただきます。

〔 吉川分科会長 〕 いかがでしょうか。大体よろしいでしょうか。私も最後に一言、私からは、大変拙い司会のもとで、委員の先生方にご協力いただいて、こうした報告書をまとめることができて、まことにありがとうございました。

 あと、感想は、今回は総論のところで、いわゆるアベノミクス、三本の矢、そのもとでこそ財政規律の重要性が高まった。とりわけ1本目の矢のもとでの財政規律の重要性が、どうでしょうか、ここのところのマーケットの動きなんかを見ても、率直に言って、レリバンシーが増しているということではないでしょうか。そういう意味では、世の中へのメッセージとして、財審の報告書として役割を果たせているのではないかなと思っております。これももちろん委員の先生方のご協力の賜物だと考えておりますが。

 それでは、以上で本日の議論を終了させていただきます。

 本日も皆様方の貴重なご意見、具体的な修文も含めましてたくさんいただきましてありがとうございました。皆様方からいただいたご意見を踏まえまして、また、具体的な修文、これも適宜取り入れながら、最終的な報告書につきましては、恐縮ですが、私にご一任いただくということでお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

〔 吉川分科会長 〕 最初にご説明させていただきましたが、本報告書につきましては、最終的に取りまとめ、来週早々に大臣へ手交し、その後、私から記者会見をすることとしたいと考えております。

 当報告書の作成に当たり、委員の皆様には、2カ月間にわたりまことに精力的なご審議をいただきました。重ねて御礼申し上げます。

 最後に、事務局から連絡があるということですので、お願いします。

〔 小宮調査課長 〕 2点ご連絡がございます。

 まず、本日の報告書(案)でございますけれども、これにつきましては、前回同様、回収ということにさせていただきたいと存じますので、お持ち帰りにならずに机の上にお残しいただければと思います。正式な報告書につきましては、別途、お送りさせていただきたく存じます。

 また、既にご連絡させていただいてはおりましたけれども、予備日として連絡しておりました、来週月曜日27日につきましては、開催はする必要がないと存じますので、開催いたしませんので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

〔 吉川分科会長 〕 それでは、本日の会はこれで閉会いたします。どうもありがとうございました。

午後5時39分閉会

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