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財政制度分科会(平成24年10月15日開催)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会
議事録
平成24年10月15日
財政制度等審議会


財政制度等審議会 財政制度分科会 議事次第

                     平成24年10月15日(月)09:00〜11:13
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

1.開会
2.社会保障予算(医療、介護等)
3.政府開発援助(ODA)、在外公館関連予算、府省・分野横断的な一括交付金
4.閉会

配付資料
○ 資料1      社会保障予算(医療、介護等)
○ 資料2      政府開発援助(ODA)と在外公館関連予算
○ 資料3      府省・分野横断的な一括交付金について

6.出席者
分科会長代理               田近 栄治                

武正副大臣                         
柚木大臣政務官
木下主計局長
中原次長
福田次長
岡本次長
可部総務課長
小宮調査課長
大鹿法規課長
工藤司計課長
余島主計官
富山主計官
神田主計官
青木主計官
諏訪園主計官
新川主計官
武藤主計官
窪田主計官
角田主計官
吉井主計官

 委員 井伊 雅子
井堀 利宏
碓井 光明
田中 弥生
土居 丈朗
富田 俊基
 臨時委員 秋山 咲恵
岡本 圀衞
倉重 篤郎
小林 毅
角   和夫
竹中 ナミ
早川 準一

午前9時00分開会

〔 小宮調査課長 〕 おはようございます。調査課長の小宮でございます。議事に先立ちまして、事務局よりご報告がございます。

 吉川分科会長におかれましては、長期海外出張のため、当分の間、出席がかなわなくなりました。つきましては、本日以降の当分科会の議事進行は、分科会長代理の田近委員にお願いすることとなりましたので、ご報告いたします。

 それでは、田近分科会長代理、よろしくお願いいたします。

〔 田近分科会長代理 〕 おはようございます。田近です。今、調査課長の小宮さんから説明があったように、吉川分科会長が、この間の私との話だと、12月中ぐらいまで海外に行かれるということで、その間、かわりにやってよねということを言われまして、私が代理を務めさせていただきます。

 今日は、ご多用中のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。

 議題は、お手元の「財政について聴く会」(財政制度等審議会財政制度分科会)、ここの議事内容にありますように、「社会保障予算(医療、介護等)」、1つの柱はそれ、2番目は、「政府関係援助(ODA)、在外公館関連予算」、「府省・分野横断的な一括交付金」、この課題について、主計局のほうから報告いただいて、議論するということにさせていただきたいと思います。

 それでは、まず、「社会保障予算」のうち、医療、介護等について、新川主計官より説明をお願いします。

〔 新川主計官 〕 厚生労働担当主計官の新川でございます。それでは、社会保障につきまして、医療、介護等につきましてご説明させていただきます。年金、あるいは生活保護については、次回またお時間をいただいておりますので、そのときに譲りたいと思います。

 それでは、資料1という資料をごらんください。

 1枚おめくりいただきまして、2ページでございます。この夏の累次の閣議決定等におきましては、社会保障についても聖域を設けずに歳出を見直すということで、幾つかの閣議決定がなされております。その上でということでございますが、おめくりいただいて、3ページ、4ページをごらんいただきますと、3ページは、ご案内のとおり、一般会計における社会保障予算は伸びをずっと続けておりまして、他の経費の減でも間に合わない、そういった水準になっております。これまでの社会保障給付費に推移をごらんいただきますと、4ページでございます。1990年から2012年をごらんいただきますと、2倍以上の伸びということでございます。

 次のページをごらんいただきます。5ページをごらんください。財源の構成をごらんいただきますと、現在、2012年の欄をごらんいただきますと、予算ベースで、社会保障給付費110兆円でございますが、そのうち約半分強が保険料負担ということになっておりまして、残りが国庫負担、地方負担、資産収入等という構成になってございます。例えば、後期高齢者医療を例にとりますと、国庫負担割合が非常に高くございますので、高齢化の進展に伴って、国庫が負担する割合、あるいは、地方も同じかもしれませんが、こういう公費を負担する割合が年々増えている、こういう状態でございます。

 6ページをごらんください。今後の給付費の見通しでございます。2012年から一定の仮定を置きまして、2025年の社会保障給付費を見たものでございます。ごらんいただきますと、この間、一定の仮定により、GDPは1.27倍の伸びということでございますが、主な年金、医療、介護をごらんいただきますと、年金につきましては1.12倍ということで、経済成長、いわば国民経済の負担能力の伸びの範囲内にとどまっております。これは、マクロ経済スライドという方式によりまして、高齢化に伴う人口構成の変化を給付費の調整の中に織り込んでいる。ただ、後でご説明いたしますが、マクロ経済スライドが、今の状況、デフレが継続する状況では働きにくいということでありますので、仮にマクロ経済スライドが働けば、こういった形で、年金については、給付はある程度将来的にコントロールがされている、そういう仕組みがあるということでございます。

 他方、介護、医療の部分をごらんいただきますと、介護については2.34倍、医療については1.54倍ということで、経済規模として負担できるその伸びを大きく超えて、今後伸びていくことが予想されております。医療、介護については、先ほど年金について申し上げたような、経済の伸びとの乖離が大きく生じた場合に、それを自動的に何か補正する、こういった仕組みは特にございません。したがいまして、こうした伸びを調整していくためにも、これから申し上げます医療制度、あるいは介護保険制度、こういったものでいかに給付を効率化・抑制化していくか、あるいは、経済とバランスのとれたものにするか、こういったことが大きな論点になるわけでございます。

 次をおめくりください。7ページ以降は、前回、社会保障・税一体改革の説明でした部分と重複いたしますので、簡単にいたしますが、7ページは、消費税5%の引上げ、1%を社会保障の充実に、それ以外を現行の社会保障の維持・安定化のためにということでございます。

 8ページ、これは、消費税収引上げ分13.5兆円と、それから、それ以外の部分との関係を示したものでございます。

 それから、1枚おめくりいただきまして、ちょっとページが見にくいですが、9ページをごらんください。9ページ、これも前回の説明と重複はいたしますが、少し内容に従って説明をさせていただきます。これは、先ほどございました、消費税引上げに伴う財源のうち、2.7兆円、税率に直して1%分の内訳でございます。内訳をごらんいただきますと、充実が3.8兆円、それから、重点化・効率化が1.2兆円ということで、差引きが2.7兆円となってございます。

 Aの充実の欄をごらんいただきますと、上から、子ども・子育て、医療・介護、年金ということで、医療・介護を2つといたしますと、この4分野に対する充実策が記されてございます。赤く枠で囲ったところ、これがさきの国会で法案が成立し、いわば、この2.7兆円の使途の内訳が法律として確定したものということでございます。

 年金につきまして付言いたしますと、少し青い部分が残っておりますが、低所得高齢者・障害者への福祉的給付ということで、この部分の詳細については、引き続き法案は継続審議となってございますが、三党合意等々では、この詳細につきましても合意がなされたところでございます。

 したがいまして、子ども・子育て、年金、これが2015年度に消費税収を活用する部分については、ある程度その詳細が固まっているということでございます。他方、医療・介護につきましては、そちらにございますように、少し字が小さくて恐縮でございますが、例えば、医療・介護サービス提供体制、それから、保険者機能の強化等々を通じた給付の重点化や逆進性対策、こういったものについては、今後の議論ということになってございます。

 それから、他方、右の欄、重点化・効率化の欄でございますが、これにつきましては1.2兆円ということでございますが、これについては、左側の充実に比べまして、まだ具体的なものが確定していない状況でございます。今後の議論ということでございます。仮に1.2兆円という規模でございますが、これを2015年に達成するためには、単純に、この3年間ということにしましても、一年当たり4,000億円という非常に大きな規模の重点化・効率化を予定しているものでございます。

 続いて、各論に入っていきます。医療でございます。

 1枚おめくりいただきまして、11ページをごらんいただきます。国民医療費につきましては、今年度、予算ベースで40兆を超えるペースということになってございます。非常に大きな伸びを毎年しているということでございます。

 財源の内訳等をごらんいただきますと、12ページ、先ほど申し上げましたように、後期高齢者、この部分が13兆ございますが、そのうち約半分を公費、4割を現役からの支援金、それから、1割を高齢者ご自身が負担する保険料で賄う、こういった構造になってございます。若年といいますか、74歳以下の方々の医療制度につきましては、ご案内のとおり、下にございますように、国民健康保険、被用者保険とございますが、被用者保険の中は、中小企業を対象とした協会けんぽ、それから、それ以外を対象といたします健保組合あるいは共済となってございます。この74歳以下に対する公費の使われ方は、おのおの各保険者の財政力、各保険者グループと言ったほうが正確ですが、それぞれの財政力、あるいは、健康のリスク等を勘案いたしまして、国保については、2分の1が公費、協会けんぽについては、その一定割合、後で申し上げますが、16.4%の公費負担割合ということになってございます。

 次をおめくりいただきまして、13、14ページでございます。これは、先ほどの一体改革の医療の充実のうち、医療や介護の提供体制に係る部分でございます。14ページをごらんいただきますと、これは厚生労働省がおつくりになった資料でございますが、この目的は、今、医療法で、病床について一定の管理を都道府県知事が行うことになっておりますが、その2012(平成24)年の欄をごらんいただきますと、一般病床というものがかなり大きなウエートを占めてございます。ただ、この一般病床の中には、急性期の患者さん、あるいは、一定程度症状が落ちついた患者さん、こういった方々がまじり合っているといいますか、特に法律上は区分せず病床管理をするということで、厚生労働省としては、こういった部分を機能分化をさせまして、それぞれの見合った管理をしていく、こういった検討がなされております。ただ、この病床区分をめぐっては、関係者の間でかなり調整が難航しております。こういった姿ができるかどうかということについて、今後、かなりの検討が必要になってくるということでございます。

 これと関連いたしまして、次のページ、15ページをごらんいただきますが、現在、先ほど一般病床というものを医療法で特に区分しておりませんので、むしろ医療の急性期、あるいは、どれぐらいインテンシブなケアが必要かということについては、診療報酬で区分をしてございます。15ページをごらんいただきますと、一番左のところに、7対1ですとか、あるいは10対1、15対1といった数字がございますが、これは、例えば、一番上でしたら、患者さん7人に対して看護師を1人配置する、要は、上のほうが医療スタッフが充実した病床、下のほうが、それに比べれば比較的手のかからない患者さんをみる、そういった区分でございますが、今、この7対1を選ぶか、あるいは15対1を選ぶかというのは、もちろん、看護師さんなり一定の施設基準を満たす必要はありますが、基本的に医療機関が手を挙げて、自分がやりたい部分について選ぶ、こうなってございます。

 他方、右側が2025年のイメージでございますが、ごらんいただくように、高度急性期(18万)、一般急性期(35万)、これは厚生労働省の1つの想定ということでございますが、2010年度における病床の現状と、2025年における一定の必要とされる病床、比率でごらんいただくと、これに大きな乖離があるということはおわかりになると思います。したがいまして、単純に診療報酬を多くつける、例えば、7対1という病床であれば、15対1よりもかなり多くの入院時基本料等々、要するに、診療報酬、病院の収入が高くなる、こういう構造がございますので、これをこのまま、特段の管理をせず移行させますと、この杯のような形をした姿がなかなか是正されないということであろうと思います。したがいまして、医療・介護の充実で、いろいろな、診療報酬等々を加算する場合には、こういったニーズに応じた病床の構成となるように、一定の規制なり公的な介入が必要であろうと考えられます。

 16ページをごらんいただきますと、公的規制の中身について、諸外国の取組み等々を書いておりますが、日本でどこまでやれるかというのは、ここは専門的なご議論ということになろうかと思いますが、医療崩壊と言われるところの根本的なところを見ますと、例えば、僻地において医師がいない、あるいは、救急医療にたらい回しの問題がある、あるいは、診療科目別に見ますと、例えば、産科のお医者さんがいない、こういった偏在を是正する、そういった仕組みがぜひとも必要であろうと思います。逆に言いますと、それなしに予算を追加しても、その予算が生きた金にならないということであろうと思います。

 例えば、ドイツをごらんいただきますと、地域ごとに保険医の数をコントロールしたり、あるいは、フランスをごらんいただきますと、高額な医療機器については許可制を設ける、こういった一定の公的な関与をもって医療提供体制をコントロールする、こういったことが行われてございます。

 続いて、それ以外のテーマ、医療保険の問題について説明をさせていただきます。17ページをごらんいただきますが、一体改革に盛り込まれた、先ほどの左右対比表でいきますと、右側にあった主な効率化策でございますが、1つは、70歳以上75歳未満の患者負担、それから、残り3つの項目等々がございますが、おのおの、これからこの項目に従ってご説明を申し上げます。

 1つ目の、70歳以上75歳未満の患者負担の見直しの検討でございます。おめくりいただきまして、19ページをごらんいただきますが、一体改革大綱においては、世代間の公平を図る観点から、見直しを検討とございます。

 これまでの経緯をご説明いたしますが、20ページをごらんいただきます。医療保険の自己負担割合につきましては、平成20年度に後期高齢者医療制度が導入されましたが、その際、70歳未満の方については3割負担、70〜74歳の方については2割負担、75歳以上の方については1割負担と定められたところでございますが、下の予算措置の状況をごらんいただきますと、導入当初、前の年になりますが、19年度の補正予算において、この2割相当部分のうち半分を公費でもって埋めるという措置をとってございます。それ以降、毎年同様の措置を講じております結果、法律上は2割負担でございますが、70〜74歳の患者さんにつきましては、1割負担ということになってございます。予算措置の方法として、毎年補正予算ということでやってございますし、医療保険の外で補填しておりますので、全額国費ということでございます。毎年2,000億ずつ予算措置をし、5年間ずっと継続いたしましたので、これまで1兆円の予算をこれに費やしたということでございます。

 21ページをごらんいただきますが、制度本来の立場からいけば、世代間の公平という、一体改革の大綱にございましたとおり、この70〜74歳の方については、2割負担が当然想定されているわけでありますが、厚生労働省において、これを見直すというご検討もされているということでございます。ただし、厚生労働省のご検討は、個々人、個々の患者さんにとって負担増にならないという前提のご検討にとどまっておりまして、例えば、69歳の方は現在3割負担でございますが、その方が70歳になれば2割負担になる、あるいは、現在70歳の方は1割負担でございますが、その方については、現在の1割負担を据え置く、こういった形で、年度を追って順々に2割負担を導入することで、5年間でもって、制度が本来予定される2割負担を達成したい、こういった内容を、高齢者医療制度改革会議の厚労省側の提出資料ということで説明をされておるところでございます。

 続いて、被用者保険制度の高齢者支援金に対する総報酬割の検討でございます。

 1枚おめくりいただきまして、24ページをごらんいただきます。先ほど、後期高齢者医療制度13兆円の給付のうち、約4割が現役からの負担で賄われている旨、ご説明を申し上げました。総報酬割と申しますのは、この5.5兆円の負担の仕方について、基本は、各現役の保険者の方々から加入者の頭割りに応じて、いわば均等割のような形で支援金をいただいている。例えば、5,000人の健康保険組合と1万人の組合員がいらっしゃる健康保険組合がありましたら、ちょうど1万人いらっしゃる組合は、5,000人いらっしゃる組合の倍いただくということが原則になってございます。

 この措置につきまして、リーマンショックの際に、協会けんぽの運営が非常に厳しくなって、平成22年に3つのことを同時にしております。1つは、協会けんぽに対する国庫負担を、それまで13%だったものを、時限的に16.4%に引き上げております。それから、協会けんぽの保険料率を大幅に引き上げまして、段階的に10%まで引き上げてございます。それから、先ほど申し上げました支援金を頭割りで徴収するという仕組みでございましたが、この中に、3分の1、一部だけですけれども、総報酬、いわば所得割といったようなことでございますが、総報酬割を導入いたしまして、協会けんぽの負担を減じ、組合健保の負担の増加させることで、協会けんぽの収支改善に充てたということでございます。ただし、今申し上げた仕組みについては、3年間の暫定措置でございましたので、本年度でこの措置が切れてしまいます。来年度以降どうするかということが、25年度予算編成の大きな課題と言えるということでございます。

 次のページをごらんいただきますと、協会けんぽ、組合健保で、協会けんぽのほうが中小企業を対象としております。25ページにありますように、保険料も高い、一人当たり総報酬も低いという状況でございます。

 26ページは、保険料率の水準でございますが、組合健保、だんだん保険料率は上がっておりますけれども、協会けんぽの保険料率は10%と、非常に高い水準となってございます。

 次をおめくりいただきまして、27ページでございますが、協会けんぽと組合健保、一定の格差があるわけでございますが、ごらんいただくと、組合健保の中にもいろいろと格差があるのではないかということでございます。例えば、左側をごらんいただきますと、保険料率で見ると、これは業界というか、個別の個社であります。匿名で、A、Bというような形にしておりますが、例えば、サービス関係のA社をごらんいただきますと、保険料率が4%ということで、協会けんぽの半分以下となってございます。

 それから、保険料率には企業負担分と本人負担分がございますが、本人負担分で比較いたしますと、右側でございます。海運業のA社、あるいは、金融のB社をごらんいただきますと、1.3ということで、協会けんぽの3分の1以下の水準になってございます。

 したがって、総報酬割、リーマンショックの際の協会けんぽの支援といったような意味もあるんですが、実際は均等割ではなくて、総報酬、所得を反映させるということは、いわゆる応能要素を少し強めるといった効果があるのではないかということでございます。

 次のページをあけていただいて、30ページをごらんいただきますが、今申し上げたことを至極単純化して申し上げますと、高齢者医療制度への支援金を、仮に各保険者ごと一人当たりで割り振るといったことをいたしますと、この赤い加入者割といったような水準でございます。これをどう表現するかは難しいんですが、例えば、所得にかかわらず一定の額を負担しなければならないという意味では、この赤い線、いわば逆進的であると言えると思います。これを仮に所得に比例的に負担していただければ、この緑の部分、全面報酬割を導入する部分、この意味では、ここが横一線になるということで、世代内では平等が保たれているということであろうと思います。したがって、総報酬割の導入というのは、単なる協会けんぽの支援ということではなくて、組合健保の内部、あるいは、もちろん協会けんぽを含めた、被用者の保険全体の中での逆進性を緩和して、世代内の公平に資する、こういった効果があるということであろうと思います。

 続いてのテーマでございます。1枚おめくりいただいて、後発品の利用の促進ということでございます。これにつきましては、累次にわたって議論されてきたところでございますが、1枚おめくりいただきまして、34ページ、後発品の使用シェアをごらんいただいております。2011年度におきますと、日本における数量ベースの使用性は、22.8%ということでございます。厚生労働省としては、これを、2012年、すなわち、今年度までに30%まで引き上げるということを予定しておりましたが、大きく届いていないという状況にございます。こうした状況もあって、今年度の予算編成では、33ページをごらんいただきますが、数量ベースで見て、先発品の使用の削減が進まないということがございます。その分、医療保険財政に限りがあるということもあって、先発品については、そこの上に赤い字でございますように、0.9%、実勢よりもさらに引き下げております。

 それから、他方、お薬の使用ということで、ビタミン剤等々、店頭で自費でお買いになる、そういったものとのバランスを考えまして、ビタミン剤につきましては、今年度から、単なる栄養補給でビタミンをとるという場合については、医療保険の対象から除外をしてございます。これらについては、医療保険財政が公費と保険料、限られた財源で賄われている部分がございますので、それをいかに効率的に使うかという観点からのこういった取組の一つでございます。

 したがって、これまではいわば数量を後発品を増やす、逆に言うと、先発品を減らす、あるいは、今年においては、先発品の単価を減らす、こういった取組をしていったところでございますが、医療保険への負荷のかけ方という面で申し上げますと、36ページ、諸外国の取組では、単価、あるいは数量を動かすのに一定のリミットを設ける、あるいは、削減をするということ以外に、医療保険でカバーする範囲、例えば、ドイツやフランスであれば、後発品なり参照薬価、そこまでは医療保険の対象といたしますが、それを超えるものについては、自費で対応する、民間保険で対応する。あるいは、お薬についても、お薬の重要度に従って医療保険がカバーする範囲を変えていく、こういった取組はなされているところでございます。

 それから、次のテーマ、国保組合に対する国庫補助の見直しの検討でございます。これも数年来にわたって議論がなされている部分でございますが、1枚おめくりいただいて、39、40ページをごらんいただきますと、先ほど冒頭に申し上げましたように、医療保険については、保険者のリスクですとか、あるいは負担能力に応じて国庫負担はしてきているところでございます。したがいまして、一般的には、組合健保においては国庫負担はしておらず、保険料のみで賄っているという状態にございます。40ページ一番下をごらんいただきますと、組合健保の平均保険料率が3.1%でございますが、他方、国保組合という仕組みにおいては、そこにごらんいただきますように、医師、弁護士、その他、比較的収入の高い方、こういった方々で構成される組合もございます。こういった方々の負担率、いわば保険料率と言ってもいいかもしれませんが、ごらんいただきますと、1.3ということで、国庫負担を一切していない組合健保よりも非常に低い水準にある。他方、戻りますが、39ページをごらんいただきますと、こうした所得水準の高い組合に対しても、定率分の32%をはじめ、所得に応じた国庫補助をしている。こういった点から見て、世代内の公平の観点からどうかということで、ご議論をいただければと思います。

 続いて、42ページ、介護でございます。

 介護につきましては、少し飛ばせていただいて、43ページをごらんいただきますが、介護総費用が、導入後、大きな伸びを示してございます。10年間で倍以上の伸びということで、それに伴って、例えば、お年寄り自身が負担する1号保険料をごらんいただきますと、導入当初は3,000円程度でございましたが、今は5,000円に近づく水準となってございます。こうした点を踏まえまして、幾つかの見直しが一体改革大綱においてなされてございます。

 44ページをごらんいただきますと、1つは、総報酬割の導入ということ、それから、もう一つは、負担の公平性ということで、給付の重点化ということでございます。

 総報酬割につきましては、1ページおめくりいただいて、45ページをごらんいただきますと、後期高齢者医療制度と同じ構造になってございますので、逆進性を是正するためにも、総報酬割の導入が必要になってくるのではないかということでございます。

 それから、もう一つ大綱にございました給付の重点化とか利用者負担のあり方でございますが、48ページをごらんいただきますと、赤い線、これが介護保険、それから、青い線、これが医療保険、後期高齢者医療でございますが、後期高齢者医療、原則は高齢者の方は1割負担でございますが、現役並みの所得のある方については、現役並みの3割負担ということになってございます。他方、介護保険につきましては、所得の多寡にかかわらず、全て1割負担ということでございますので、これについて見直しの余地があるのではないかと考えられます。

 それから、次のページをごらんいただきますが、介護保険の仕組みについて、1つは、介護が必要になった方、これを老後をしっかり支えていくというのは、介護保険の本来目的とするところであります。それから、もう一つ、高齢者の自立を促す、こういった側面も必要であろうと考えられます。そういった側面から申し上げますと、50ページをごらんいただきますと、例えば、要介護3〜5という方、これはかなり重いといいますか、かなり強い介護が必要になってくる方、それから、要介護1〜2、要支援という方、これは、用語の問題はありますが、比較的軽度の介護ということになろうと思います。特に軽度の介護をごらんいただきますと、生活援助サービスというのが一定割合を占めるわけでありますが、生活援助サービスをごらんいただくと、掃除ですとか、買い物ですとか、こういったものがかなりを占めてございます。高齢者の自立を促すという観点、あるいは、先ほどの介護費用の急激な増加によりまして、高齢者自身が負担する保険料さえも非常に高い水準になっている。こういった両面を考え合わせますと、この部分についての見直し、重点化等が必要になってくるのではないかと考えられます。

 次のページ、51ページもごらんいただきますが、51ページ、「要支援」の認定を受けられた方の状況でございます。中には、念のため認定のみを受けたという方もいらっしゃると思いますが、薄い緑のところは、そういった方々でサービスを受けていない方々、それから、それ以外の方々が青い線でございます。要支援1でありますと3分の1、あるいは、要支援2でありますと4分の1ぐらいの方が、特に自分でやっているということでございます。仮に青いところの方々について、例えば、せっかく保険が使えるんだったら家事をお願いするのに保険を使わなければ損だという形で使われているとすれば、そういった分の見直しは必要になってくるであろうと思います。逆に、そういったことが本当に高齢者の自立を促すことにつながるのかどうか。こういったことについて、自立を促すような政策とセットにした上で、この部分の給付のあり方を見直していく必要があるのではないかと思います。

 52ページをごらんいただきますと、介護保険で有名なのはドイツと韓国ですが、こういった軽度介護につきましては、公的な保険の対象にしないことになってございます。いわば、この分は民間保険等が担う部分と理解されているということでございます。

 その意味で、それに関連いたしまして、介護保険の財源を使いまして、地域支援事業という事業が行われてございます。53ページをごらんいただきますと、地域支援事業と申しますのは、例えば、介護の予防ですとか、あるいは、高齢者、例えば、おひとり暮らしの独居老人の方々なり、どうしていいのかわからないというような方々はいると思いますが、そういった方の相談に乗る、あるいは、いろいろな市町村の取組を支援するといったような形で事業をやってございますが、事業規模で、2つ合わせますと、1,700億円という巨額の財源を使って、この事業は行われてございます。

 ただ、両者とも効果の測定等々がなされていないのではないかということで、過去、見直しが検討されてございます。54ページをごらんいただきますと、予算額の計上、見直しが数年前に行われたところでございます。ただ、ごらんいただくと、折れ線グラフ、これが実際に計上した予算、それから、棒グラフ、これが実際に執行された予算でございます。過去見直しは行われましたが、実際は、この執行の中身を見直す、そういった切り込みが行われているというよりは、実際、介護予防事業をやるといっても、市町村がやろうとしない、不用が生じている部分を見直したというのにとどまっている状態でございます。

 次のページをごらんいただきますが、予防事業にしても、支援事業にしても、実際に本当に効果があるのであれば、国庫負担がなくても市町村においてはぜひ取組たいということになろうと思いますが、先ほども申し上げたとおり、効果の測定がなされていないということで、55ページをごらんいただきますと、予防事業、実際の内容は、公民館で体操教室をやったり、栄養改善や口腔ケアなどの指導を実施しておりますが、こういったものが本当に効果があるのかどうか、見直しが必要な時期に来ているのだと思います。

 それから、包括支援事業、これは先ほどいろいろ、おひとりになった老人等々に相談をするといった事業と申し合えましたが、先ほどの軽度介護などを仮に見直すのであれば、例えばお掃除なりお買い物なんかで、実はそれが安否確認になったり、お話をしたり、社会とのつながりといった部分があったと思いますけれど、そういった部分、実は、もしそれが重要なのであれば、サービスというよりは、そういった部分に重点化するといったことのほうが、より効率的な予算執行であろうと思います。

 56ページをごらんいただきますと、例えば、支援事業の中で任意事業という欄をごらんいただきますと、家族支援事業の欄、介護方法の指導等々、これも有効になされるのであればいいと思いますが、例えば、介護用品の支給ですとか、あるいは、家族に対して慰労金を支払うですとか、市町村のいろいろな工夫でいろんな事業ができることになっておりますが、果たしてこういったものが国庫補助をしてまで必要な事業なのかどうか、検討が必要であろうと考えております。

 それから、最後、子ども・子育てでございますが、特に内容の説明は割愛いたしますが、7,000億円の予算を活用するということであれば、何と言っても、待機児童の解消、こういったものにまず予算を使うということで、細かな単価の設定ですとか、そういったものをやる必要があろうと思います。既存の部分の処遇改善なり環境の整備も必要だろうとは思いますが、この必要とされる地域、要するに、都市部の乳幼児に対する待機児童の解消というところに集中すべきだと、このように考えられます。

 私のほうからは、以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 説明ありがとうございました。

 社会保障全体の話、それから、医療・介護を重点的に、非常に多岐にわたる議論があったと思います。今の学校に対して、ご意見、ご質問がありましたらお願いします。なお、席上に古賀委員、鳥原委員、渡辺委員から、本議題についての意見書が提出されています。これもあわせて参考にしてください。

 それでは、ご意見、ご質問ですけれども、今の30分の話を聞いて、なかなか理解できなかった、用語的にもすぐにさっとわからないこともあったかもしれません。どの点からでも結構ですから、ぜひご活発にお願いします。

 じゃ、岡本さん、お願いします。

〔 岡本委員 〕 ありがとうございます。

 伺っていて、特に賛成するところと、特に反対したいところがございます。

 まず賛成したいところは、20ページにありますけれども、70〜74歳の窓口負担の軽減措置、これをやっぱりもう凍結を解除したほうがいいんじゃないかと。これは2,000億もありますし、厚労省の案だと、徐々にということを言っておられるようですけど、やっぱり一挙にやるほうがいいんじゃないかと思います。

 それから、もう一つは、48ページから書いてありますけれども、介護の自己負担の1割というところですね。医療保険がもう3割になったということで、どんどん乖離していっているわけですけれども、やっぱり制度の整合性ということを考えた場合には、これは3割に持っていくべきではないかと。

 それから、このようなことを実施するときに、消費税増税のタイミングがありますから、同時にこういうのを上げるというのは大変難しいので、25年度予算の中で、タイミングをずらして早期に実施していくという中で、ソフトランディングさせたらいいのではないか。これは特に賛成するほうでございます。

 特に反対するほうは、24ページから書いてありますけれども、後期高齢者支援金と介護納付金のところの総報酬割。この資料を見ますと、特に大企業と中小企業を比較して、大企業は結構金が余っているんじゃないかと。だから、そこに手を突っ込んで、それでまあという、もう見え見えの資料なんですけどね。私の思うのには、いわゆる健保組合、これは実際、今経営していて、組合ともいろいろ話をしているんですけれども、本当に、自己責任といいますか、あるいは独立性といいますか、創意工夫といいますか、相当な努力をしているんですよ。例えば、ジェネリックなんかありますよね。組合員に対して、この医者へ行くとジェネリックをよく使うよ、こっちはあまり使わないよとか、あるいは、明細書を見ると、こちらのほうが安いから、医者に行くときには、そういうことを言ったらどうかとか、こういうふうな努力をすると、やっぱり安くなっていく。こういうふうなことがあったり、あるいは、生活習慣病とか、あるいは乳がん関係とか、もういろんなところでPRしているんですね。それでも負担金が増えてくるから、保険料を上げています。

 我々も、フローとして赤字です。これは非常に楽に書いてあるけど、赤字です。ストックから取り崩しているというのが実態であるんですね。一方で、健保組合でも、負担がどんどん上がっているから、もう維持できないなということで、解散しているところもたくさんあります。このような総報酬割を入れていくと、ますます解散するところが増えていくと思います。私は、それはゆゆしい状態だと思います。やっぱり民の力で、いろんな工夫をして、少しでも抑えるというコストコントロールの働く健保組合をきっちりやっていかないとだめと。

 この案ですと、やっぱり高齢者医療とか、介護とか、この辺が今後どんどん増加をしていくわけですけれども、そのあり方とか、あるいは、持続可能性とか、こういうことをきっちり議論しないで、安易に組合からの負担金をあてにして、その場しのぎをすると。これ、大企業対中小企業ではないです。絶対、これは組合健保というものを何とか維持していこうというのが私は重要だと思いますので、そういう意味で、私はこっちは反対したい。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

 いろいろご意見、山のようにあると思いますから、どんどん手を挙げて発言ください。

 富田さん、井伊さん、井堀さんと続けてお願いします。

〔 富田委員 〕 9ページでご説明いただいたんですけれども、充実3兆8,000、削減1兆2,000という説明であります。主計官も、1兆2,000というのは非常に大きいと言われたんですが、「基本方針2006」というのがありまして、毎年2,200億円ずつ、社会保障について、自然増以外のところで、制度改革でもって削減しようということがなされましたけれども、わずか一、二年でできなくなっちゃったんですね。そういう過去の反省が、どこまでこの大きな今回のこれに反映されているかということが非常に心配なんです。

 先ほどの医療・介護等で、これから重点化・効率化できるところについてのお話があって、そのお話を聞いていると、それぞれ理屈があって、削減できそうに見えるのですけれども、なかなか現実の場になるとできない。その場合に、1つは、前回は--前回といいますのは、「基本方針2006」のときは、国で毎年2,200億円、地方は幾らかと決まっていたんですけれども、そういう枠組みがあるのかどうかということと、それから、例えば、この平均在院日数の減少等での削減ができなかった場合に、充実のほうはどのようにするかとか、そういう全体についてきっちりとした枠組みがありませんと、削減せずに、充実だけどんどんできちゃうとか、そういうリスクはないのかどうかといったことが、不安なんです。そういうことをやりませんと、なかなかこの絵も取らぬ狸の皮算用というのに終わってしまいかねないということが非常に懸念されるので、そこら辺、きっちりとお示しいただけるかどうか、あるいは、そういう法律になっているんだったらともかく、充実だけ先にそれぞれ法案ができて、削減ができないというのが一番問題だと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 9ページの社会保障の充実と重点化ということで、消費税を上げたときに、ネットの充実で2.7と、グロスで3.8、しかし、重点化で1.2にすると。そこのところで、質問は、だから、国と地方の、2006の基本方針のときはありましたよね、国と地方。その点はどうですかというのが、まず第1点ですよね。

 これ、新川さん、どうなんですか。

〔 新川主計官 〕 国・地方の配分につきましては、すみません、資料を入れておりませんでしたが、全体について、地方の歳入による取り分、国の歳入による取り分というのはございますが、この2.7兆円の内訳については、国・地方合わせた金額になっております。

〔 田近分科会長代理 〕 合わせて。したがって、重点化の部分1.2兆円のところの割り振りというのは、数字ではついていないということですか。

〔 新川主計官 〕 子ども・子育てですとか、あるいは赤い枠で囲った分、これについては、法律ですので、区分がついております。それ以外の部分、あるいは全体については、ついてはおりません。

 ただし、歳入部分で分かれたところがありますので、出口の部分でもそれが反映されるような形にしておかないと、プライマリー目標は、国・地方両方と、国だけもありますので、その部分、必要になってくると思います。

〔 富田委員 〕 すいません、一番お聞きしたかったのは、この削減が進まない場合、でも、充実だけ先行するとなれば問題だと。だから、そういうことにならないようなことがきっちりと担保できているかどうかなんです。

〔 田近分科会長代理 〕 なるほど。わかりました。だから、3.8兆円のほうが先走りして、そこで終わっちゃうことはないように、そういう点ですよね。

〔 富田委員 〕 というか、そういうことが担保できているかどうかという疑問なんですけれども、それはどうなんでしょうかという。

〔 新川主計官 〕 この一個一個の中身について、実は閣議決定がしてございます。ただし、閣議決定の内容が、一個一個の項目は検討ということになってございますので、全体としては、この一体改革の枠そのものを守っていくという閣議決定の内容でありましょうけど、個々の部分について、ここの部分がなければここをこうするというところまで閣議決定されたわけではございません。

〔 田近分科会長代理 〕 はい。

 じゃ、続けて、井伊さん、お願いします。

〔 井伊委員 〕 質問というよりも意見なのですけれども、毎回、こういう医療や介護の改革の話を聞いていて、これでは多分効率化はできないだろうし、社会保障に関する費用は増え続けるだけだろうなと思っています。ほとんどの今まで日本で、特に医療制度の改革をしてきたときに、デマンドサイドのアプローチを、つまり、需要側の行動を変えて医療を効率化しようということに非常に重点を置いてきたような気がします。自己負担を増やして医療費を抑制するというようなことです。先ほど岡本委員からありました、高齢者の窓口負担の問題など、非常に重要な問題だと思うんですが、余りにもそこに重点を置かれていて、サプライサイド側、供給者側の改革というのがあまり具体的に議論されていなくて、例えば、13ページにありますように、今後の見直しの方向性ということで、病院・病床機能の分化・強化であるとか、病診連携ということは、もう何十年も言われ続けていて、進んでいない。なぜなのかということで、2点申し上げたいと思います。

 1点、これはよく言われていることなんですが、やはり保険者の機能を高める工夫、これも先ほど岡本委員がおっしゃったことと関連しているんですけれども、やはり社会保険の医療制度をとっている国で、先ほど健保組合はかなり努力しているということですが、国保であるとか、介護保険とか、自治体が保険者になっているんですが、ここまで保険者の機能が弱い国というのは、多分、ほかの国ではないと思います。保険者機能というのは、医療機関にさまざまなプレッシャーを与えて、情報を公開するとか、診療のチェックをするということですけれども、その保険者機能を発揮しにくい制度で、先ほどの後期高齢者医療制度の支援にしても、公平な分かち合いと言いながら、自動的に自分たちの保険料から支援金に回されるわけですし、これでは頑張って医療費を減らそうという意欲というのはわかないと思います。国保にしても、事後的に国庫金で補填されるということで、保険者である市町村が頑張ろうという気にはならないだろうし、国庫頼りになってしまう。

 あと、もう1点は、これだけ医療費の問題が言われながら、実は、医療費を減らすインセンティブというのは、日本の医療機関にはほとんどない。供給者側にほとんどない。これは出来高払い制が基本にあるからだと思います。出来高払い制というのは、薬を出したり検査をしないと医療機関の収入にならない。急性期の病院に関しては、多少、支払制度は変わってきているんですが、日本の医療機関というのは、ほとんど出来高払い制で成り立っている。

 16ページに、医療提供体制に係る諸外国の取組ということで、いろいろ出ているんですが、やはり諸外国の取組で一番議論されているのは、支払制度をどうするのかというところで、いろいろな工夫がされているので、そこに手を着けない限り、私は、自己負担をどういうふうに増やしても、ジェネリックの割合を増やしても、そもそも薬の処方の量が増える仕組みになっているので、そこに手を着けない限り、結局、財政のつじつま合わせだけで、国民のための医療や介護の制度改革にはならないと思っています。

 以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ただ、15ページの絵なんていうのは、供給体制をどう変えていくかというのは、まさに井伊さんのおっしゃったような考え方で改革していくとこうなるということの一つですよね。

〔 井伊委員 〕 日本の場合、医療というと、イコール病院医療というふうに思われているんですが、病院医療というのは、諸外国の研究などを見ていると、大体私たちの医療や健康問題の1割にも満たないと言われていて、残りの9割、私たちがふだん必要としている、特に高齢者などが必要としている医療というのは、やはりここの中にも出てきていないですよね。この絵は主に入院した場合ですので。そこを議論しないで医療改革や介護改革の話というのはないんじゃないかなと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 じゃ、井堀さん。

〔 井堀委員 〕 この医療の問題は、非常に大変な問題で、1つは、根本的なところで言いますと、やはり日本の医療の財政のところで、保険料の部分と国庫負担の部分が混在しているところがそもそも問題で、国庫負担で全て面倒を見るかわりに、サプライサイド、病院の側できちっとコントロールするか、あるいは、保険料で全部やるかわりに、保険料のほうで受益と負担のリンクをつくるか、立てるかというのが、2つの大きなあれだと思うんですけれども、日本はその両方のいいところを取ろうとして、ごちゃごちゃ複雑になってきているので、結果として、非常に複雑になって、なかなか大変だということで。利害調整がかかわりますから、抜本的な改革をやろうとするとなかなか進まないということだと思うんですけれども。だから、根本的に変えるのは非常に難しいと思うんですが。

 1つ、総報酬割りのところの話なんですけど、先ほどの説明ですと、要するに、応能原則でいけば、確かに財政力の豊かなところ、あるいは、財政力豊かな現役世代が負担割合を増やすというのは、それは1つの議論だと思うんですけれども、問題は、やはりインセンティブとか、それがどういう具合にかかわってくるのかというのが大きなところだと思うんですね。先ほど岡本委員からも出ましたけれども。特に今後の医療を考えますと、やはり今までの、感染症で、自分が努力するかしないにかかわらず病気になるリスクというよりは、生活習慣病のように、ある程度生活の中でそれらに備えができるようなものに対する医療費がこれから増えることが想定されますから、それについては、基本的に自助努力をうまく促すような形の保険料なり負担の割合を各組合等で考えるべきで、その意味では、健保組合が財政力豊かだからといって、あるいは、現役世代が、あるところが豊かだからといって、単純に応能原則だけでいきますと、いわゆるモラルハザードの問題が残りますので、そこのところがどうなっているのか。要するに、こういった形の報酬割の形で、財政力の相対的に豊かなところがそうでないところを支援するという仕組みを強化することが、インセンティブの面でマイナスのことがどの程度起こるのか。そこのところはチェックする必要があるのではないかと思います。

 それから、もう一つ、介護の話で、確かに、要支援、要介護1、2のところをやめて、3以下に特化するというのは非常に有力な案だと思うんですけれども、問題は、要介護の認定自体がかなり恣意的なところがありますので、日本の場合、52ページの資料を見ますと、要介護3も、保険給付額がドイツや韓国と比べるとかなり高いので、これで1、2を外して、3だけから給付としますと、要するに、もらうかもらわないか相当なギャップが出ますので、そうすると、どうしても要介護3、4のほうにバイアスがかかってしまうんじゃないかという具合に。要するに、現状だと、これで確かに、多少は給付カットできると思うんですけれど、問題は、生活保護もそうなんですけれど、認定をきちんとしないことには、これはなかなか難しいので、そこをどういう具合に担保するのかというのが気になって、そこのところはどのくらい考えておられるのか。そこは質問というか、懸念というところです。

 以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 最後のところだけ、新川さん、要するに、介護保険のところで、3から4、5に給付を限定したら、ある意味で、それ以下のところと崖みたいなのができちゃうんじゃないかと。崖ができれば、崖を滑らかにするような、何かの工夫が起きるんじゃないかということだよね、今言ったのは。

〔 新川主計官 〕 よろしいですか。

 1つは、崖の、どれだけスティープなものをなだらかにするかということであれば、一体改革の大綱にありますように、自己負担の部分は書いてありますので、それを1割負担か10割負担かというところのスティープな部分をどう考えるかというのは、1つあろうと思いますが、それ以上に重要なのは、今お話があったように、要介護認定がどれだけ適切に行われているかということでございます。具体論に戻せば、介護サービスを提供する事業者とケアマネージャー、この緊張関係がどうやって担保されるのかというところが、より本質的なのだと思いますので、その部分について、過去、財政審でも議論いただきましたけれども、引き続き制度改善していく必要があろうと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 引き続き、一人でも多くのご意見を伺いたいと思いますから、じゃ、早川さん、土居さん。手際よくお願いします。

〔 早川委員 〕 私も本当に素人というか不勉強で、あんまり個別の施策について論じることができないんです。皆さんおっしゃったことは大変重要なことだと思うんですけれども、先ほど富田さんがちょっと触れられた、総額の管理ということでございますね。2,200億削減するということで、なかなか批判もありましたですね。どちらかと言えば、削りやすいところから予算が削られるというようなこともあったように聞いております。医療の現場が、それによって少しすさんでしまったなんていうことも聞くわけですけれども。ただし、最初にお話があったように、社会保障の給付費が、もう経済全体の伸びから考えると、突出した伸びになっているわけで、これからもそれが続くと思うんですね。したがって、何らかの形で経済全体の姿と、それから、社会保障、あるいは、医療・介護と個別に考えることもできるのではないかと思うんですけれども、そういうもののバランスがうまくとれるようにする仕組みというのがやはり必要なのではないかなと思うわけです。まして、財政の状況がいろいろ厳しくなってきている。その一方で、一体改革なんていうのが行われて、足がかりもできたわけですね。

 そういう中で、単に、例えば、GDP比で一定にするとかなんていうことではなくて、やっぱり高齢化はどんどん進むわけですから、社会保障給付の伸びも、それはやっぱりGDPに比べれば、より増えるんでしょう。その増え方をどうするかという問題だと思うんですね。それから、消費税をやっぱり増税していくんでしょう。財源もそれなりに確保されると思うんですね。そういうものをどういうふうに織り込んでいくのかというようなこともあろうかと思うんです。いずれにせよ、全体の成長の中で、バランスよく、なだらかに管理していくというか、そういう仕組みが必要なのではないかと思います。

 それで、さっきもちょっと申し上げた2,200億円を削減してきた。かなり強引なやり方だったと思うんですね。そういう中での反省というのも考えなければいけない。私は具体的にちょっと思いつかないんですけれども、やっぱりそういう総額の管理をなだらかにするための、言ってみれば条件というか、そういうものも考えられないかなと思うわけです。もう本当に言葉だけの話になりますけれども、必要なお金が必要なところに行き渡るようにする一方で、適正な負担を求められる人には負担を求めるとか、そういうことなんかが必要なんだと思うんですけれども。そういう意味では、最初に戻りますが、先ほどから議論していただいている個別の政策はもちろん欠かせないとは思いますが、それだけではなくて、そういうことも考える必要があるのではないかなと思います。

 以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 おっしゃることは120%わかるんですけど、もう少し、せっかくご意見いただいたんで。そうすると、その議論って、前の自民党のときに、「身の丈論」というのが、今日は吉川先生いらっしゃいませんけど、経済財政諮問会議で、GDPの伸びに対して、社会保障給付費も応分の伸びが必要じゃないかと。それを「身の丈」と言って、そういう議論をしましたよね。それがずっと来て、2006年の「骨太」になって、社会保障で、国で5年間でしたっけ、1,000......。

〔 早川委員 〕 1兆1,000億。

〔 田近分科会長代理 〕 1兆1,000。それを5で割ると2,200と。ただ、富田さんおっしゃったように、やってみたら、1年目、基本的には、雇用保険の国庫負担を取ったところが大きかった--僕の知る限り、それ以降は、ほとんどもう倒れちゃうと。それが経緯なんで、せっかくおっしゃったんで、そういうのを前提にして、もう一歩踏み込むとしたら、どんな考えがありますかね。

〔 土居委員 〕 今の話、私も関連してよろしいですか。今の話に関連してなんですけれども。

 総額の話は、確かに、対GDP比で抑制するというのは、かなり乱暴だ、なかなか説得力も弱いというところはあると思います。そこで、私が今アバウトながら思っているアイデアは、国民医療費の半分は人件費であるというところに着目する。もちろん、高齢者が増えるという自然増という部分は、これはこれとして処理をする、きちんと対応するとして、その自然増分がないところでの部分で、半分が人件費ということを勘案すれば、もし民間給与がそれほど上がっていない状況の中で、この医療費の人件費部分が民間給与の伸びよりも突出して高いというような状況があったとすれば、これはさすがに国民としてもなかなか理解しにくいところだろうと。もちろん、民間給与が増えていれば、保険料収入も増えるということもありますけれども、民間給与が3%ぐらい増えるということであれば、その3%増えるということを参照しながら、医療関係者の人件費もそれぐらい増えるということは認められるでしょうというような意味で、民間給与の伸びというものを参考指標にしながら伸び率をコントロールしていくということで、総額の伸びを抑制していくというか、コントロールしていくという、そういう対応関係というのもあるのかなと思います。

 それがその話なんですけれど、ほかにまだ意見があるんですけれども。

〔 田近分科会長代理 〕 具体的に言うと、人件費の部分を考えなければいけないというようなことになるんですか。

〔 土居委員 〕 もちろん、医療機器とか、その辺はまた別問題ですが、人件費部分については、伸び率をコントロールすることを通じて、民間給与の伸びと連動するようなことにすれば、さすがに民間企業は伸びていないときに医療関係者の給与だけ伸びるというのは、社会的に見てもなかなか説明がつかないのではないかと。民間が伸びているときに、医療関係者の給与を伸ばすということは、それは保険料収入が増えるという対応関係もありますから、そこはそれほど医療保険の財政収支にも悪影響は及ぼさないという、そういうような面にもなってくるのではないか。

〔 田近分科会長代理 〕 続けて。

〔 土居委員 〕 ほかの点なんですけれども、総額の話は、先ほど富田委員もおっしゃったように、9ページの重点化・効率化をどういうふうに実現していくかということがなければ、充実はないというふうに考えるべきではないかと思います。

 その点では、主計官の説明にありました、14ページのところの厚労省のアイデア。実は、厚生労働省はきちんとシミュレーション分析をしていて、このような、多少理想論かもしれないけれども、14ページに描かれているような医療提供体制の改革が行われることを通じて、例えば、1つ、平均在院日数の減少などから4,400億円の削減が見込めると、それは患者に無理強いするとか、そういうようなことではない形でできるということをおっしゃっておられるわけですから、もし厚生労働省のほうで、この14ページのような絵がきちんと描けないということになると、4,400億円をどこから持ってくるんだということは、やっぱりきちんと突きつけていかないと、医療関係者の声から、14ページのようにうまくいきません、ごめんなさいと言って、それで終わりにするということでは話がおさまらないというふうに考えるべきではないかと思います。

 それから、もう一つは、総報酬割と自己負担の話なんですけれども、絶えず患者側、それから保険者側、ないしは雇用主負担という形では、企業側から、できるだけ保険料を上げないでほしいという声、自己負担を上げないでほしいという声というのが上がってくる。これに対して、経済界は、給付の効率化・重点化という形でバランスをとるべきだという話がある一方で、自己負担を増やすなという側から、なかなか社会保障全体の収支を、全体を描けるようなプランが出てこない。何かと国庫負担、国費負担の増という形でスケープゴートにするという嫌いがある。ですから、この議論をするというときに、1つ、たがをはめるとすれば、国庫負担を逃げ道に使わないということをきちんと言うべきだ。さらには、地方自治体側も、地方負担を増やしたくないという思いから、できれば国庫負担を増やしてほしいという圧力がかかってくるということなので、そういう意味では、収支のきちんと締まった状態ということを考えるならば、保険料を増やしたくないならば、給付をどう抑制するか、自己負担を増やしたくないということであれば、どういうふうに給付を抑制するかというバランスを考えながらの議論というのをしていく必要があるのではないかと思います。そうすると、何かと応援団の少ない国費負担が、結局、スケープゴートになって、結局、国費負担で穴を埋めますから、これで帳じりが合いましたという話が今まで繰り返されてきたということだと思いますので、そういう意味では、国庫負担を逃げ道に使わない形で、どういうふうにこの収支を考えていくかと。

 その観点からすると、私が思うには、総報酬割の話をする前に、まずは患者負担なり利用者負担の引上げという話をきちんと徹底してやらないと、なかなか若い人たちの世代の保険料の負担増というものの理解が得られないのではないかと思います。特に、後期高齢者医療制度に対する支援金、それから、介護保険での第2号被保険者、40〜64歳の保険料負担ということを考えると、まずは、ご利用になっておられる方からちゃんとご負担をお願いしないと、何で若い人たちにしわ寄せを、それだけを持ってくるのかという話になってくるのではないかと思います。ですから、当然ながら、70〜74歳の患者負担の2割の原則法定割合に戻すということ、それから、介護保険についても、現役並みの所得を持っている人から、少なくとも2割の自己負担をお願いするという話からきちんとまずは徹底してやっていくということ、これを早期にやらないと、なかなか若い人たちに保険料負担の増というものを求めるというのは順番が違うのではないかという、そういうような議論になるのではないかと思います。

 以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

 まさに早川さんの議論とかみ合って、土居さん的な言葉を使えば、国庫負担を逃げ道にしないということが、たがをはめることだということだと思います。

 最後のところで、確認だけさせてもらいたいんですけど、24ページを見ていただけますか。岡本さんのご意見とも関係するんですけど、例の被用者保険者の総報酬割、何ともわかりにくい言葉ですけど、後期高齢者の支援金というのは、いろんな保険者が出すんですけど、それを被保険者の頭割りの割り勘ではなくて、被用者保険部分、協会けんぽと組合の部分に関しては、それの合わせた支援金の3分の1は報酬割でいきましょうというのが、この言葉なんですけど、それが暫定的に、平成22〜24年の暫定措置で、これをどうするかというのは、来年の予算に向けては、非常にぴりぴりした問題なんですけど、そこはどうお考えですか。

〔 土居委員 〕 基本的には、総報酬割に私は基本的に賛成なんですけれども、総報酬割の問題は、まずは、少なくとも被用者の中でできるだけ、もともと、主計官の説明だと、高所得の人から取る保険料率が実効的には低いという話があるんですが、私は、その説明の仕方の同じことを逆に言うといいましょうか、つまり、本来は、もっと高い保険料を課されてしかるべきだったんだけれども、国庫補助が入っているがゆえに、それだけ軽減されているという状況にある。それならば、その軽減されているという保険料については、願わくば、その軽減される方というのは、より低所得の方に集中させて、できるだけ国庫負担が大きくならないようにするという、そういう発想は必要なのではないか。

 つまり、保険料はリスクに応じて払うけれども、その保険料の大きさが、できるだけ負担能力のない低所得の方には、その分だけ国庫補助を重点化して、軽減措置を講じる。そのかわり、高所得の方には特段の軽減措置がないので、引き続きリスクに応じた保険料ということで、それなりに低所得の方からは高率の保険料をお支払いいただくという、そういう逆側からの説明といいましょうか、そういうようなものにかなっている形でこれが導入されるということであれば、それは、私としては是とするものだろうというふうに思っております。

〔 田近分科会長代理 〕 その点、今回、来年に向けて大切なので、これの暫定措置が切れると、協会けんぽのほうの保険料を上げるか、あるいは、さっき逃げてはいけないという国庫負担を増やすか、その二股になってきて、非常にピンポイントの問題ですけど、全体の議論とは、そういう意味では、非常に深く。

 早川さん。

〔 早川委員 〕 土居先生に助けていただいて、大変ありがとうございました。

 いや、率直に申し上げて、最初にお話ししたように、そんなに詳しくありません。したがって、そんなに具体的なアイデアがあるわけではないんです。先ほど私が申し上げた、それをどういうふうに運用するかという条件なんかともかかわると思うんですけれどもね。いずれにせよ、2002年、あるいは2006年という、これまでこの総額管理については節目になった年がありますね。その年に比べても、今の財政状況というのは大変厳しくなっているというのは、もう皆さんご承知のとおりですし、それから、一体改革というのができて、一応足がかりができたわけですね。そういう中で、新しい仕掛け方というのができないものなのかなということを、それはまた逃げになりますが、専門の方々にしっかりと知恵を出していただくことができないのかなという意味で申し上げたわけです。

〔 田近分科会長代理 〕 もう一回、せっかくなので、ぜひご意見あれば承りたいんですけど。

 じゃ、角さんと、秋山さんはいいですか。じゃ、角さんと、あと、お答えをまた。

〔 角委員 〕 土居先生のおっしゃったことに私も賛成です。要するに、事業者負担を増やす、あるいは、若い世代の負担を増やす、その場合には、先にやってほしいことがありますよねというのは大賛成です。何で33ページにあるビタミン剤とか、湿布とか、こんなものが保険の対象になっているか。この問題点は、ずっと以前からみんな認識していたはずですし、あるいは、今、本当に病院は混んでいますよね。あるいは医院も混んでいますけど、本当に命にかかわるような病気の方を優先して、どちらかというと、まあ症状の軽い人には給付の効率化という議論もかなり以前からなされているはずですよね。ですから、高額医療の場合は、ちゃんと保険で誰もが高額医療を受けられるような制度を維持していくためにも、仮症状の方は、定額負担や負担率を上げるという議論は、当然以前からあったのに、なぜできていないのかと思います。

 それはさっき井伊先生がおっしゃった、供給サイドの壁が打ち破れていないということだと思います。ゴルフの練習場へ行っても、必ず入場料を取られるわけですよ。ですから、そういう入場料をもう少しきちっと取れば、お医者さんも納得するのではないかなという気がします。

〔 田近分科会長代理 〕 じゃ、岡本さん、手際よく、手短に。

〔 岡本委員 〕 私も、民間の臨時委員として入っていて、実態はどうかということを中心に言ったわけですけれども、やっぱり我々、健保組合にかかわるときは、もう経営者として、毎回聞くわけですよね。何でこれは赤字になったんだ、何の工夫があるのかと。これをもうとことんやっていますから、ある意味、先ほど井伊先生が話をされた保険者の問題ですね。保険者ってそれぞれあるんですけれども、保険者というのは、やっぱり自己責任がないといかんわけですよね。組合と経営のほうが本当に毎年毎年、何とか下げようという、こういうふうな努力の芽をつぶしていくということは、これは問題だと思うんですよ。

 ですから、本来ならば、協会けんぽが健保組合のほうへ流れていくような、そして、そこはそこでやっていかないと、今、たまたま予算のほうで苦しいからとこのような対応を続けて、組合がつぶれていったら、本当にトータルの制度としては非常に弱いものというか、むしろ高コストについてしまう。私はそのことを言いたかったんですね。

〔 田近分科会長代理 〕 そろそろこちらの予定では時間なんですけど、大切な問題なので、しゃべっておきたかったんだけどしゃべれなかったと思って帰られるのは残念なので、政務官も含めて。じゃ、お願いします。

〔 柚木大臣政務官 〕 ありがとうございます。

 非常に重要な議論を委員の先生方にいただいていると思っていまして、私も少し感想めいたことも含めて、少しご提案も含めて発言させていただきますと、土居先生の議論にほぼだんだん集約されてきているような、テクニカルな話になっていくと思うんですが、本来であれば、やはり医療・介護の部分でいう窓口負担を保険料負担、あるいは税負担、さらに、その全体像を考えるときに、今、例えば、厚労の中では、医療経済評価、HTAの議論なんかもされていますよね。ですから、ある意味では、今後の、これ、2014、15の消費税を8%、10%に上げるさらに先の、2025年に向けた一体改革、あるいは、2040年に向けた高齢化ピークのときまでの絵姿ぐらいまでを含めて、もう少しベーシックな、共有できるベースのもとでの議論を深めていくという観点から言えば、例えば、この財政審の委員の先生方、あるいは、厚労で言えば、中医協とか社保審、合同で同時改定のときに会議もやっていましたが、そういう先生方なんかが、もう少し一堂に議論ができるような場があったほうが、私は、本当にそういう意味で、実態的な議論も深まっていく、と同時に、当然、コンフリクトもあると思いますけれども。ただ、そういう中で、もう少し中長期的な絵姿を示し得るような場があったほうが望ましいのではないのかなということを思いました。本来であれば、それが国民会議というのもそういう場であり得るべきなんですが、20人という成約、1年という期間の成約等ある中で、どういう議論の場があり得るのかというのは、財務の皆さんのお知恵もいただければありがたいなと思っています。

 それから、もう一つだけ。ぜひ適正化・効率化はもちろん、財政なくして制度・サービスなしという前提に立つときに、今日のようなご議論は重要なんですが、前回も申し上げたんですが、医療・介護で言えば、消費税5%上がる中で、3.8兆が充実強化、安定化、ただし、そのうちの1.2兆は、既に、先ほどから議論がありますが、機能分化であったり、予防であったり、今後、生保とかジェネリックの議論も深まっていくわけですが、そういう中で、いわば4分の3はペイアズユーゴーの中から財源調達しているという前提が1つある点は踏まえた議論をお願いをしたいということと、それから、やはり先ほど来議論があった、2,200億円の削減の中で、医療崩壊、介護難民、マンパワー不足等の問題があって、これを2010年の政権交代後の最初の診療報酬改定、12年の今回の同時改定、こういう中で是正をしてきている方向感と同時に、財政規律とのバランスというのを、両方やっぱり評価・検証しながら、今後の議論をなされることが望ましいと思いますし、そうでなければ、10年後、2025年の絵姿で、医療・介護の現場に、総労働人口のうち10人に1人が従事しなければ、保険制度あってサービスなしということになりかねない、孤独死・孤立死の今の議論がある、寝たきりが今後10年で80万人増える、認知症が10人に1人になっていく、そういう現実も踏まえながら、財政というものをベースに置きながら、その実情も踏まえた形の議論というものがなされることが非常に私は必要だと思っていますので、そういう意味でも、そういう議論をできる場があれば非常に望ましいのではないかと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

 まだご意見あると思いますけど、また来週というか、次回も社会保障は続きますから、あるいは、次回に限らず、お考えになったことがありましたら、その都度ご意見をください。

 集約する気はありませんけれども、いろいろ議論があって、医療の提供体制、これをきちんとやって、病院の入院日数を結果的に減らして、コストを削減する。それはもう政策的にコミットしたものですから、ぜひそれは実現してほしい。

 それから、個別具体的に、75歳未満の窓口負担、自己負担の引上げ、それから、2番目は議論がいろいろありましたけれども、いわゆる総報酬の問題、それから、ジェネリックス、後発品の使用の促進。国保組合についてはあまり議論はありませんでしたけど、これはそんなに意見の違いはないだろう。

 後発品については、これは司会しながら、ちょっと出っ張った私の意見ですけど、もうそろそろきちんとした政策的なフレームワークをつくってもいいんだろうと。つまり、公的な保険で支払う部分の薬の値段というのは、例えば、後発品までだと。それをどういうふうに仕組むかというのは、この中にも幾つかありますけれども、考え方としては、公的保険で償還、払い戻すものは後発品までだというようなフレームワークを入れないことには、いつまでたっても、この議論、もう何年もやり続けているわけで、もちろん、医薬品の開発という大きな問題もありますから、全体を見なければいけないんですけれども、やはり来年度予算に向けて、姿のある一歩、これは私は司会ではなくて、それは発言として、進めてもらいたいなという気はしました。

 そういうわけで、また次回以降、ご意見あれば、大切な問題なので、発言いただくとして、次に、「政府開発援助と在外公館関連予算」及び「府省・分野横断的な一括交付金」について説明に移りたいと思います。まず、まとめて説明をいただき、今のように質疑を行いたいと思います。

 富山主計官、お願いします。

〔 富山主計官 〕 外務省、あるいは内閣府などを担当しております富山と申します。よろしくお願いいたします。

 それでは、私のほうから、お手元の資料2に基づきまして、まず政府開発援助(ODA)と在外公館関連予算についてご説明をいたしたいと思います。

 2ページをおめくりいただきますと、最初、1ページでございますが、まずODAの事業量の推移と国際比較でございます。ODA規模の各国比較におきましては、有償資金協力等が含まれるODA事業量を用いることが国際的に一般的となっております。

 2011年の我が国ODAの事業量は、過去に実施しました有償資金協力に対する途上国からの返済分、いわゆる過去の貸付に当たっての元本、あるいは利払いというものが毎年返ってくるわけですが、こうした返済分を差し引きました支出純額、これをネットと称しておりますが、このネットでみた場合には、106億ドル、対前年比で▲3.8%、順位としては、第5位でございます。

 一方、途上国からの返済分を差し引かない、当該年度の支出総額(グロス)でみた場合には、197.7億ドルということで、対前年比で+5.0%、第2位という順位を維持しているところでございます。

 なお、財政危機に陥りましたスペイン、あるいはギリシャでは、ODA実績は大きく減少しているという状況です。

 若干、資料に基づいてご説明したいと思いますので、恐縮ですが、8ページを見ていただきたいと思います。

 8ページでございますけれども、2012年のODA予算とODAの事業量でございます。右のほうの縦の四角のところがODA事業量のグロスでございまして、1兆8,500億規模、上から順に、無償資金協力、技術協力などで5,200億、国際機関への拠出金で4,300億、また、円借款が8,900億円規模ということで、ODA事業量グロスの約半分は円借款という、有償資金協力ということになっているのが現状でございます。

 左のほうに目を移していただきますと、その財源でございますが、一般会計の当初予算では5,600億規模、また、補正予算で1,500億。また、下のほうでございますが、JICAの円借款を行うための財源としては、一部一般会計の財源もございますが、下のほう、財政融資資金で4,200億、あるいは、JICAのいわゆる回収金、この返済分でございますが、こうした財源が約4,000億ということで、全体のODAの事業を確保しているところでございます。

 9ページを見ていただきますと、ODAの実績の、こちらは返済分を除いたネットの推移ですが、2000年ごろまでは全体の順位、1位でございました。ところが、近年、2007年ごろからは、順位としては5位というところでございます。ただ、下の表、数字が小さくて恐縮ですが、グロスとの差という欄が一番下にございますけれども、これがまさにこの返済分に相当しているわけですが、2000年のころには28億ドルであったものが、近年は、2008年以降、70億ドルを超えて、11年は92億ということで、過去の返済分というものが非常に大きくなってきているということによって、ネット自体も順位的にもちょっと下にはなっているということですが、これだけ、そういう意味では、返済分がきちっと増えてきているということは、過去の貸付が着実に返済されている、あるいは、ODAの援助自体も途上国でちゃんと根ざした形で成功している、不良債権化していないという証でもあるのではないかと考えられます。

 次のページ、10ページを見ていただきますと、グロスのほうでございますが、グロスのほうは、米国に次いで2位ということでございまして、特に近年、非常に財政状況厳しい中ではございますが、ODAの事業量を確保するという観点から、近年の推移を見ていただきますと、上から2段目の表のところですが、160億ドルから、11年は198億ドルのODAの事業量を確保しているということでございます。そういった意味で、日本の国際貢献というものは、引き続き高い地位にあるということでございます。

 11ページ、参考でございますが、一番左のところを見ていただくと、11番のスペイン、あるいは23番目のギリシャといった、いわゆる財政危機に陥った、陥る可能性があると言われているような国については、丸で囲ってございますように、ODAの実績も大幅に削減をする、あるいは、様々な形で逆に支援を受ける立場にもなりかねないということで、国際貢献をきちっと日本が今後とも着実に行っていくためにも、そもそもの日本財政の健全化というものを、きちっと道筋を立ててやっていく必要があるというところでございます。

 恐縮ですが、2ページにお戻りいただきまして、今までご説明したのは事業量でございますが、2ページのほうは、一般会計のODA予算の現状でございます。下のグラフを見ていただきますと、97年ごろは1兆1,000億を超えている規模でございますが、近年は5,600億規模ということで、約半減になってございます。さらに、上の水色のところの2つ目のポツでございますが、中期財政フレームがございます。ODAも、当然、この「基礎的財政収支対象経費」、71兆円の内数でございますので、そういった意味で、今後ともODA予算を含め、厳しい抑制をせざるを得ない状況にあるというのが現状の認識でございます。

 次に、3ページでございますが、今までが量的な面でございますが、3ページは若干質的な面でございます。国際社会における責務という観点と、効率的実施の必要性ということでございますが、下の左側の四角を見ていただきますと、日本国として、様々な場面で国際社会でのコミットメントをしてきております。アフガニスタン支援、あるいはメコン地域、MDGsなど、こういった国際社会でのコミットメントを着実に履行していく必要性、それから、下のほうの再生戦略でうたわれていますのは、急成長するアジア圏の需要を日本に取り込むという、いわゆる効果的・戦略的なODAの活用という視点でございます。特に、日本の、例えば中小企業が途上国で事業展開をして、それがまた途上国で根差し、また日本の成長にもフィードバックされていくといったような視点からODAを活用していくといった視点も重視されているところでございます。

 右のほうを見ていただきますと、効率的実施という観点では、例えば、行政事業レビューでは、無償資金協力の関係で、評価のあり方について、可能な限り数値等を用いた客観性の向上を図るといったような改善の指摘、また、会計検査院のほうからは、契約面での指摘といった、適正化の指摘といったようなものがなされているところでございまして、こういったことは着実に足もとから改善をしていく、あるいは、適正化を図るという必要性がございます。

 一方、一番下ですが、外務省のほうも、ODAコスト自体を削減する目標として、例えば、ODA事業の施設案件については、19年比で15%程度のコスト縮減を目指すということで、着実に履行しているところでございます。

 次に、4ページでございますが、2点目の、在外公館の関係でございます。

 4ページのところは現状でございますが、日本が国家承認している国の数は194ございまして、このうち大使館の設置数は134ということで、ギャップとして60あるわけでございます。この大使館を設置しない60カ国につきましては、隣接国の大使館が兼館をするという形で対応しているところであります。

 2つ目のポツですが、総領事館というものもございまして、大使館が設置されている国に総領事館は設置されておりまして、設置数は63でございます。ただ、同一国に複数設置している公館の数が比較的多いというのが、日本の主要先進国の中での特徴でございまして、下の表の右側を見ていただきますと、例えば、アメリカについては、日本は16の公館を設置しているということでございます。

 上の水色の3つ目のポツでございますが、外務省としましては、24年2月に在外公館の整備方針というものを公表しておりまして、2015年までに他の主要国並みの150の大使館体制の実現を目指すということで、目標としているところであります。現状134から、プラス16ということであります。

 若干、資料に基づいてご説明したいと思いますので、41ページを見ていただきたいと思います。41ページに、在外公館の体制強化の推移が書いてございます。現状は、平成24年度で194の国家認証の承認している国の数、現状の大使館は134というご説明をいたしました。特に、推移を見ていただくと、平成18年から21年にかけて、3年間で16の大使館が増設されております。また、政権交代がちょうどこのころ行われていますが、政権交代以降は、プラス1という状況が、今、現状でございます。

 続きまして、43ページを見ていただきますと、地域別の在外公館でございますが、例えば、真ん中ほどアジアを見ていただくと、21カ国中、19カ国に大使館が設置されておりますが、ヨーロッパ、欧州、左上ですけれども、54カ国中38、アフリカは54のうち32、また、下の真ん中ですが、大洋州は15のうちの7といったような現状の設置状況になってございます。

 46ページを次に見ていただきたいと思いますが、外務省が目標としている150の大使館というものを、主要国と比較したらどういう水準かと見ていただきますと、ドイツ152、英国143、ロシア144、中国、米国、フランスというのは160代ということでございますので、150という数字自体は、ドイツ、英国並みといったような水準でございます。

 最後に、55ページを見ていただきたいと思いますが、これは外務省が8月に提出をされております概算要求でございますけれども、25年度の在外公館の要求としまして、ここにあります5つの大使館についての新設、あるいは格上げの概算要求がされております。PKOも始まっている南スーダンもございますけれども、アジアのブータン、あるいは、欧州のアイスランド、アルメニア、また、大洋州も、ソロモンといったようなところが要求として出ているところでございます。

 恐縮ですが、資料の5ページにお戻りいただきたいと思います。5ページのところで、在外公館の新設と予算との関係を整理してございますが、大使館の新設に伴って必要な経費は、当然かかってまいります。一般的なケースで、新設の初年度に2億円程度、また、翌年度以降は恒常的に3億円程度かかるというのが、外務省の試算でございます。また、特に新興国における物価上昇、為替変動というものがございますので、将来的に歳出圧力が増すリスクがあります。下の左側を見ていただくと、例えば、直近の物価上昇率、アフリカ地域では10%、あるいはアジア地域で5%といったような物価上昇がございますし、また、為替レートも、在外公館予算の約半分が為替レートの影響を受けますが、対ドルで1円変動した場合には、プラス4億といったようなことも増圧力のリスクとしてございます。

 上のポツの3行目でございますが、来年度の国家公務員の定員という面でも、これまでの規模を大幅に上回る純減が目指されているという状況でございます。我が国の財政再建途中での大使館新設には、こういった予算面、あるいは定員面の観点も踏まえて、極めて慎重に考えていく必要があるのではないかと考えております。

 なお、過去の大使館の新設、先ほどもご紹介しましたが、3年間でプラス16ということでございましたが、多くのケースで、総領事館の廃止をもってスクラップ・アンド・ビルドを実施してきております。ただ、実際には、総領事館が出張駐在官事務所へ切り替えられている場合がほとんどということで、括弧のところですが、19年以降の17の増設の中で、事務所等も完全になくなったケースというのは3カ所のみということで、近年の増設に当たっては、スクラップが不十分な点もございます。

 この関係、最後、6ページでございますけれども、恐縮ですが、一応論点という形で書かせていただいていますが、まずODAのほうについては、中期財政フレームのもとで、今後ともODA予算を含め厳しい抑制をせざるを得ない中、ODAの質の向上、あるいは効率的な実施に一層取り組んでいく必要があるのではないか。

 また、在外公館の新設につきましても、恒常的な歳出の増加が見込まれるということで、現在の財政状況に鑑みれば極めて慎重に考えるべきではないかという論点を掲げさせていただいております。

 続きまして、資料3に基づきまして、府省・分野横断的な一括交付金についてご説明したいと思います。

 民主党政権になりまして、資料の1ページでございますけれども、一括交付金の創設経緯をご説明したいと思いますが、「民主党マニフェスト2009」を踏まえました「地域主権戦略大綱」に基づきまして、平成23年度予算において各府省の都道府県向け投資補助金等、これを下の大綱等では「ひもつき補助金」というふうに称されておりますが、こういったものの一部を一括化して、「地域自主戦略交付金」等を創設するということで、内閣府予算に5,120億を一括計上して、実際の執行に当たっては、各省庁、所管省庁に移し替えをして執行するという仕組みでございます。参考にございますように、沖縄を除く46都道府県向けの地域自主戦略交付金が4,799、沖縄向けの交付金が321という規模でスタートいたしました。

 1点補足いたしますと、この一括交付金の創設に当たりましては、従来あった補助金をスクラップをいたしまして、そのスクラップした補助金を一括化するという形で対応しておりますので、見合いの事業、歳出面という意味では、その振り替えがきちっと行われた形で、この一括交付金というものはできているというところでございます。

 2つ目のポツですが、こうした一括交付金の創設によりまして、箇所付け等による各府省の事前関与の廃止、あるいは、地域の自主的な選択に基づいて事業を実施するといったようなこと、また、24年度予算の関係では、「地域自主戦略交付金」については、対象事業を拡大する、あるいは、都道府県に加えて政令指定都市も追加をするということで、一括交付金を拡充いたしておりまして、この拡充に当たっても、既存の補助金をスクラップして対応しているところであります。規模としては、6,754億という形でございます。

 若干概要を補足いたしますと、6ページを見ていただきますと、今申し上げました地域自主戦略交付金の概要の紙でございますが、右側にございますように、主な対象事業として、交通安全、消防、学校、水道、社会福祉施設、農業関係など、こういった対象事業があらかじめ決められてございまして、各都道府県は、事業実施計画というものを国のほうに提出をし、それに応じて交付金の交付を受けていくという事業の展開になっております。いわゆるワンストップで様々な事業を各自治体の判断で重点的に展開できるというのが、1つの特徴でございます。

 次に、10ページを見ていただきますと、23年度創設以降ということで、スタートしたばかりでございますので、都道府県向けのアンケートも行っておりますが、上の左側、問4といったようなところを見ていただくと、どのようなことが、自由裁量の拡大を妨げていますか、さらなる改善点はないかという質問に対して、回答として、例えば、上から2つ目でございますが、対象事業や配分基準等が当初予算編成時期に明らかでなかった、もう少し早くしてほしいと。自治体は、結局、2月議会で自治体の予算を審議いたしますので、そういったことにより精度の高い予算を議会にかけていきたいという要望。ただ、一方で、4つ目にありますように、国への事業計画の提出や事後チェックなどの関与が残っているというようなこともございますが、国が交付する交付金でございますので、当然、適化法等の関係などもございます。当然、必要な関与というのは、ミニマムとしてはあろうかというのが認識でございます。

 恐縮ですが、2ページにお戻りいただきまして、今申し上げた地域自主戦略交付金というのは、46都道府県向けでございます。沖縄向けには、特別にこういった「沖縄振興一括交付金」いうのが創設されております。最初のポツにございますように、23年度予算において、321億の規模で沖縄向けの交付金が創設されておりまして、内閣府への一括計上という形式、仕組みは同じでございます。

 24年度予算でございますが、実は、沖縄振興特措法というのがございますけれども、これが23年度までで10年間の時限を迎えました。そういった意味で、24年度からの10年間というのが、新たな、改正されたこの沖縄振興特措法のスタートという年で、立法措置もされまして、予算措置もしたというのが、24年度予算の特徴でございます。

 実際の一括交付金については、1,575億円という規模で、大きく2つございますけれども、一般的な、いわゆる経常的な経費に充てる補助金について803億円、また、投資的な経費について771億円の規模で予算措置されてございます。

 これも若干資料がございますので、15ページを見ていただきたいと思いますが、15ページの沖縄振興予算の23年度と24年度の比較でございますが、一番左側が23年度当初予算、2,301億、一番右が24年度予算2,937億ということで、プラス636億という措置になってございます。特に23年度は、上から経常補助が218、それから、投資的補助と沖縄自主戦略交付金、基本的にはハードでございますので、これらを合わせて約1,200億。24年度のほうを見ていただくと、ハードのほうの交付金が770、また、地方向け補助金で526ということで、基本的にハードのほうの事業については、一括化をする中でも、規模的にもほぼ見合いがとれているわけでございますが、経常補助は、218という規模が、右の24年度の一番上ですが、803億という規模になっておりまして、これはハードのほうとは異なりまして、既存の事業のスクラップなどない中で、一番右の上ですが、500億、これは一般会計全体の経済危機対応・地域活性化予備費というものを9,600億計上する予定であったものを、年末ぎりぎりに9,100億に減額をして、この500億を上積みすると。ある意味では、改正された特措法の初年度ということでの政治的なご判断もあったかと思いますが、こういった措置もあって、破格のプラス636億というのが、現状の沖縄振興予算でございます。

 16ページを見ていただきますと、沖縄振興予算の推移でございますが、足もとは、今申し上げたように、2,937という規模ですが、前回の特措法が平成14年度からスタートしていまして、その当時は3,187億、順次毎年毎年減額を抑制的に図ってまいりまして、最終年の23年度は2,301億ということで、10年間で▲900億程度の抑制を図ってきております。そういった意味で、25年度予算は、今回の特措法に基づく10年間の2年目という予算でもございますので、非常に重要な編成かと認識しているところでございます。

 3ページへお戻りいただきまして、震災復興の交付金の関係でございます。震災復興の交付金については、最初のポツにございます「復興への提言」、あるいは、2つ目のポツにあります「基本方針」、こういったものを踏まえまして、23年度の3次補正において、1兆5,612億の規模で予算措置をしているところでございます。また、24年度当初においても、2,868億の予算措置をしております。

 17ページを見ていただきますと、概括していただきますと、17ページに復興の交付金の概要図がございますが、特徴的なのは、真ん中ほどにあります基幹事業というのが40事業メニュー化されておりまして、こういったものを選択する中で、被災自治体が復興計画をつくる。そして、そのすぐ下でございますが、基幹事業に関連したソフト事業といったものも、基幹事業の35%を上限として、組み合わせてセットで事業展開できるという特徴がございます。例としては、一番下にございますような、避難路整備、あるいは、低地の市街地とを結ぶバス路線整備など、また、ハザードマップの作成といったようなものをソフト事業として組み合わせるといったようなところが特徴の交付金でございます。

 お戻りいただきまして、4ページでございますけれども、今ご説明いたしました交付金を横に並べてございます。地域自主戦略交付金、沖縄の交付金、復興の交付金でございます。

 上から3段目でございますが、規模を見ていただくと、地域自主戦略交付金は、5,400規模から、効率化を図るということで、規模も小さくなっておりまして、5,120億、沖縄のほうのハードについては、771億で同額、また、ソフトのほうは、先ほどご説明したような背景で、161億が803億、復興のほうは特殊でございますので、一応5,000億という規模。

 次の欄ですが、概算要求は、地域自主戦略交付金、あるいは沖縄の公共投資交付金も増額の要求となっておりおまして、沖縄のソフトについては前年同の要求となってございます。

 その次の欄ですが、対象事業ですけれども、一括化された補助メニューを対象としているというのが地域自主戦略、あるいは沖縄のハード、あるいは震災復興ですが、沖縄のソフトの事業については、補助メニューの限定もないということで、ある意味では、人件費でありますとか、そういった最低限交付対象にできない事業をあらかじめ定めておりますが、基本的には何にでも事業展開できるというのが、この沖縄のソフトの交付金の現状の特徴になっております。

 また、下から4つ目ですが、補助率というところも、地域自主戦略、あるいは沖縄のハードなどは、基本的に補助メニューごとの補助率に準拠していますが、沖縄のソフトは、10分の8という、またさらなる特交措置もついているといったような、非常に高い補助率となっているのが現状でございます。

 5ページでございますが、論点として、一括交付金というのは、まだスタートして実質的に2年目、今度3年目というところでございますので、この一括交付金によってどういったような効率的・効果的といったことが進んでいるのか、改善点はないのかといったようなことを、個別事業を含むプラン・ドゥ・チェック・アクションのサイクルなどを通じて具体的に検証していく必要があるのではないか。

 また、当然、財政状況厳しいということを踏まえますと、予算額自体は圧縮をしていく必要があるのではないか。

 一方、運用面でのさらなる改善という意味では、先ほど都道府県のアンケートにございましたような、例えばですが、対象事業とか配分基準などをできるだけ早目に自治体に伝達をさせていただくといったようなことの対応など、改善できないかといったようなことは、検証結果を待たずに着手できるものは検討していくべきではないか。

 最後のところについては、復興の交付金ですけれども、まだまだ本格復興に移行段階ということもあります。そういった意味で、政府を挙げて全力を尽くすということでございますので、事業の進捗を促進する措置は引き続き講じていく。その上で、一定の時期においては、当然、この復興の交付金につきましても、先ほどのソフトの効果促進事業を含めた検証といったものが必要ではないかというふうに考えているところでございます。

 説明は以上でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございました。

 少し時間が押していますけれども、もしできれば、11時の終わりですが、10分ぐらいいただいて、議論を続けたいと思います。

 それでは、今の説明、ODA・在外公館関連予算と一括交付金ですけれども、まずODA・在外公館関連予算について、ご意見、ご質問をお願いします。あと、先ほどと同じなんですけれども、今度は、古賀委員、渡辺委員よりご意見をいただいています。それは机上に置かせていただいていますから、適宜ご参照ください。

 では、田中さん。

〔 田中委員 〕 ありがとうございます。

 ODAに関しては、ご説明が、時間の制限から、在外公館のほうに時間を割かれたので、ODAの本流のほうに説明される時間がなかったようなんですが、そこに関連して、スライドの21と16に関して、2点申し上げたいと思います。

 まずODAの改革に関して、必ずPDCAという話が出てくるんですが、ある種、これが魔法のつえのような感じで使われてしまうのですが、果たしてこれが本当のソリューションかどうかというのは、よくわかりません。なぜならば、外務省というのは、国交省と並んで、最も先に、70年代から評価を導入しており、私が見る限り、各府省の中では評価は充実しているほうだと思います。にもかかわらず、なかなかその改革が進んでいない。特に、日本のODAの、先ほど質ということをおっしゃいましたけれども、存在感がなかなか高まっていない。その理由は、おそらく戦略性が希薄だということだと思います。そういう中で、財政支出削減を大きな目標に掲げたときには、ますますその存在感の希薄さを増してしまうのではないかなと思います。

 次に、スライドの16をごらんいただきたいんですが、これは、私は、予算を削減するのであれば、ここに手を突っ込まないといけないんじゃないかと思っているのです。ODAの予算は、このように、外務省以外に、各府省にまたがって分配されていまして、これがどこまで重複が予防されているのか、回避されているのか、疑問なところがあります。のみならず、各府省の在外公館には、各省から職員が派遣されていまして、国別援助戦略をつくる際には、選択と集中を意識しているとは思いますが、各府省の利害を配慮した形で国別援助計画はつくられますので、結果として、選択と集中ができないということになっていると思われます。したがいまして、それがまた戦略性を薄くしているところもあるということです。財政支出削減と戦略性を共存させるためには、このあたりにメスを入れていく必要があるのではないかと思われます。

 以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 ありがとうございます。

 続いて、秋山さん。

〔 秋山委員 〕 ODAの大義は国際貢献ということだと思うんですけれども、昨今の経済のグローバル化、そしてまた、その経済が政治とも非常に一体化してきているという、この環境の中では、ODAの大義というか、意味合い自体が少しずつ変わってきているということを、経済の現場で実感しております。

 今もご指摘ありましたけれども、このお金の使い道の戦略性について、もう既に指摘されているところですけれども、国際機関への拠出金額が非常に多いにもかかわらず、単純に言うと、そこで働く人の数が少ないということと、もっと問題なのは、ルールメーキングに参加できるような人材がやはり日本に少ないということが、国際社会での日本の立ち位置というか、ポジションの確立にマイナスになっているというところを大きく改善するべきだと思います。

 ただ、一方で、これはなかなか数値化できない部分ではあるんですけれども、新興国で、実は日本に対するクレジットが高いという。例えば、新興国には今、世界各国からこぞって経済発展を、そこでの自国の経済成長を期待して進出している国が世界中にあるわけですけれども、過去日本が経済支援を行った中で、例えば、人材の育成だとか、そういったところに非常に力を入れていて、ある意味、非常に誠実な投資をしてくれたということに対する現地の民間・政府両方を合わせて、非常に感謝されている、あるいは、日本は信頼感が高いというふうに言われている部分がありますので、こういう部分を日本の経済成長につなげていけるような視点というのは、ぜひとも入れていただきたいと思います。

 あと、ODAに関して?

〔 田近分科会長代理 〕 ODAです。

〔 秋山委員 〕 すいません。じゃ、以上です。

〔 田近分科会長代理 〕 続けて、ご意見。

 じゃ、井堀さん、土居さんで、手際よく。

〔 井堀委員 〕 5ページの在外公館の新設と予算への影響の説明なんですが、これ、新設当初時2億年、翌年度以降3億円という説明なんですが、ただ、後ろの資料を見ますと、一番最後の57ページを見ると、そんなにかかっていないようにも見えるんですけど、これはどういうことなんでしょうか。

〔 田近分科会長代理 〕 じゃ、この点をまず。

〔 富山主計官 〕 初年度は、まず、この左側のほうは、3カ月分とか、いわゆる現地でのいろんな要請からかかるということで、月数が、この試算では3カ月、翌年度以降は12カ月分という形で試算をしているので、まず月数で4倍ぐらい違うということと、ただ、いずれにしても、設置をするということですと、初動的な基本的な経費がかかるので、2億が3億といったような規模感で、単純に4倍の経費ではないというような試算になってございます。

〔 田近分科会長代理 〕 土居さん。

〔 土居委員 〕 今の井堀先生のご質問にも関係するところなんですけれども、まさに大使館の経費についてですけれども、これは外務省内での行政事業レビューでも指摘されていたことではあるわけですけれども、やはり恒常的にかかる部分の経費をいかにより節約して、効果的に在外公館を運営していくかということも、やはりあわせて毎年度毎年度議論をしていく必要があるのではないかと思います。

 当然ながら、自前で持っている公館と借りている公館とがあって、その借りている公館などでは、うまく工夫すれば、もう少し経費を抑制しながらも質を落とさずにできるという、そういうことも十分に考えられるわけですし、為替変動についても、うまくヘッジするということも当然できるというようなところを考えますと、やはり引き続き在外公館の運営経費をできるだけ抑制できるように工夫する、そういう取組は、むしろ新設を要望するからには、そういう取組もあわせてしていただかなければいけないところなのかなと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 いろいろまだあると思いますけれども、次の議題も非常に重要なので、そちらに移らせていただきたいと思います。

 府省・分野横断的な一括交付金、それについて説明をいただきました。全体的には、4ページの各種交付金ということで、ひもつきの補助金を一括にしようと。そして、地域自主戦略交付金、それから沖縄、それから震災。震災復興関係については、そのものについては、また後日審議をしますけれども、今日、この一括交付金のフレームワークでご質問、ご意見をぜひお願いします。

 じゃ、富田さんと碓井さん。

〔 富田委員 〕 ここでは、投資的補助金ということについて、「ひもつき」だという表現で、だから一括化だという論理で進んできたと思うんですけれども、そもそも国が各公共団体の補助金を出すというのは、例えば、どこへ行っても同じインフラのナショナルミニマムを満たすような整備を行うとか、そういう合意のもとにやってきたと思うんですね。もしそれがひもつきで嫌だったら、廃止するのが本来の筋なんですけれども、なぜだか、いろんな目的のためにお金をくださいということで、一括補助金じゃない、一括交付金という名前で配られて、地域の側は勝手に配分するということをしているのが一括交付金だというふうに考えますと、やはり、これ、そもそもは補助金が要らないんだったら、縮減・廃止というのが原則であるというのが筋だと思うんです。ましてや、地域主権とかいう、あるいは分権でもいいですけれども、そういうことで、およそ言葉の持っている意味とは違うことで一括交付金だというふうに言われているのは、ちょっと言葉としてもおかしいのではないかというのが、第一です。

 そういう観点から考えて、さらに、先ほどのご説明を聞いていて、沖縄振興一括交付金、とりわけ経常補助、ソフトなんですけれども、ハードだったら、誰かがつくったものだと言って、いい悪いの評価は国民がするので、その良し悪しは別として、経常交付金となると、ソフトになると、何に使ったかすら非常にわかりにくい。もちろん、PDCAとかいうことで、先ほども田中委員おっしゃったんだけれど、昔からやっていたって、わからないものはわからない。そういうことを考えると、ここでやはり、とりわけ沖縄振興特別推進交付金なるものについては、特に補助メニューの限定もないということだとすると、これは交付税交付金とどこが違うんだというふうなことも議論しなければなりません。そうすると、これはやはり見直し、縮減の対象であろう。

 特に、さっき言った特措法の改正初年度ということでつくられたとすると、そもそものこの特措法の目的が一体何であって、出口がどこに設定してあるのかということとも整合性を合わせて、出口に向けた縮減を図っていくとか、そういうのがないと困るんだと思うんですね。だから、ここらを全体として、やはり一括交付金については見直す必要があるだろうというふうに思います。

〔 田近分科会長代理 〕 それについて、資料の12ページ、先ほど主計官のほうが、時間がなかったせいか、あれだったですが、12、13ページが富田さんがご指摘の沖縄の一括交付金の中の経常部分で、12ページが県部分の500億円、沖縄らしい優しい社会の構築、強くしなやかな沖縄の発展を担う人材、13ページが、沖縄の市町村部分、沖縄らしい強くしなやかな人材、これがメニューということです。

〔 富田委員 〕 いや、これがこういうふうに使われても、文字で書いてあるだけで、要は、ひもつきの投資補助金が何で悪くて、これがいいのかということについて、わからないということなんですよ。国民目線で言ってですよ。だから、幾らこうだと言ったって、何だということに対して、お答えをいただけるかどうかですね。

〔 田近分科会長代理 〕 じゃ、碓井さん、お答えを。

〔 碓井委員 〕 私は質問なんですけど。

 最初の年度において、政治的に従前のひもつき補助金の枠を振り替えると、そういう発想だったかと思います。それは理解できるんですが、例えば、来年度の予算編成において、どういう根拠で概算要求がなされているのかという、それをちょっとお伺いしたい。自由度を増すという中での概算要求って、一体どうやってやっているんだろうということです。

〔 田近分科会長代理 〕 はい。

〔 富山主計官 〕 よろしいでしょうか。

 資料で申しますと、ここでは3つありますけど、復興の交付金はちょっと特殊でございますので、地域自主戦略と沖縄の関係をご説明したいと思いますが、資料の9ページを見ていただきますと、沖縄を除く46都道府県向けの地域自主戦略交付金の概算要求が出ております。24年度6,754、対象は都道府県と政令指定都市ということでございましたが、概算要求は、総額として7,092、要求のスタンスとしては、今回、組換え基準におきまして、前年度予算から▲10%をし、重点要求をする上限は、その15%分ですよという組換え基準になっておったわけですが、その枠をフルに使った形の概算要求になっております。

 ただ、この7,092億の中の積み上げの事業というのが特にあるわけではございません。交付金でございますので。ですから、そういった意味でも、こういった要求がそもそもなぜできているのかというのは、我々も要求側ともまさに議論をしているところでございまして、ある意味で張りついた事業があるわけではない中で、何が重点か、重点以外の既存の要求とはどう違うんだという説明が非常にしにくいわけでございますので、その点も含めて議論をしているところでございます。

 それから、沖縄のほうは、14ページになるんですが、こちらのほうは、いわゆる24年度にございましたハードの771億と、ソフト803億ということでございますが、25年度の概算要求は、ソフトのほう、下のほうでございますが、これについては、当然、10%カットの対象にもなった上で、重点要求を82億することによって、対前年同額の803億の要求、ハードのほうにつきましては、10%カットしたところでの要求が694、それをさらに15%分の上乗せをした重点要求をするという形で、プラス39億の要求という状況になっているところでございます。

 こちらのほうも、先ほど申し上げたように、張りついた事業があっての要求ではございませんので、まさにこの要求の数字の高さだけの要求になっているものですから、そういった点も含めて議論しているところでございます。

〔 田近分科会長代理 〕 碓井さん、それでいいですか。もっと具体的な。

〔 碓井委員 〕 いや、よくわかりました。

〔 田近分科会長代理 〕 要するに、項目が何かあるんじゃなくて、何ていうんですかね。

〔 富山主計官 〕 枠のような形で。

〔 田近分科会長代理 〕 枠があって。

〔 富山主計官 〕 実際に事業を実施するときには、冒頭もご説明した6ページのような事業メニューを自治体が選んで計画になってまいりますので、結果として、使われる事業とかはきちっと把握もできますし、法律上、例えば、補助金適化法案の対象とか、検査院の対象とか、そういったところはしっかりしておりますが、最初のこの袋詰めのところは、中身がないというのが、交付金にしているからこその特徴になっているということでございます。

〔 田近分科会長代理 〕 じゃ、角さんと早川さん、土居さん。

〔 角委員 〕 一括交付金は、基本的には道路財源がかなりのベースになっているのではなかったですか。

〔 富山主計官 〕 切り出されている事業は、様々、ここにありますようなメニューがございます。

〔 角委員 〕 メニューはそうですが、もともとの予算の額からすると、かなり道路予算がこちらに向けられたという理解でよろしいですか。

〔 富山主計官 〕 そういった面もございます。いわゆる公共事業全体、それから、一部は社会福祉施設等の施設整備費など、学校なんかもございますし、いろいろございますけれども、そういったものを少しずつ切り出す形で。

〔 角委員 〕 そうですね。ですから、かなりの部分が道路予算がいわゆる原資になっているように思います。だけど、我々、いわゆる公共事業を営んでいる者にすると、例えば、以前ですと、駅をつくるときでも、この部分は国土交通省の旧運輸です、この部分は道路予算だから旧建設ですという、非常にわかりにくい部分もあったりしたし、例えば、耐震の問題とか、あるいはバリアフリーの問題とかいうことでも、基礎自治体が補助金をつけないと、次、府県がつかない、そうすると、国がつかないということがありました。ですから、耐震の駅の何億円とかかるものも、基礎自治体が持ってくれなかったために遅れてきた、そうすると、国の補助金もなくなったという、非常に悲惨な状態があったのですけどね。そういうことを解消する上において、一括交付金というのは、公共事業を営んでいる者とすると、非常にありがたい制度です。

 10ページの問6の、入札予算額から減少したものをほかに振り替えたとか、あるいは、用地が取れなかったから別の事業に回したとか、非常に使い勝手のいいものだというふうに私は理解しているんですが、ちょっと誤解でしょうか。

〔 田近分科会長代理 〕 時間が押してきたので、手際よく。

〔 富山主計官 〕 そういったメリットだと、こういったところが従来の一本一本の補助金と違って、非常に使い勝手がいいという声も、まさに自治体のほうからも出ているのは事実でございます。

〔 田近分科会長代理 〕 あと、土居さんと早川さんで一応締めさせてください。手短に。

〔 早川委員 〕 もう本当に一言。

 先ほどおっしゃったように、復興事業については、先にやるんですよね。

〔 田近分科会長代理 〕 はい、やります。

〔 早川委員 〕 ですので、そのときへの要望ですが、この復興交付金の配分状況というのを見せていただくと、やっぱり一言で言うと、かなり配分が遅れているのではないか。言ってみれば、事業がなかなか円滑に進んでいないのかなというふうにも思うんですね。その辺の説明を、その復興事業のときにぜひお願いしたいと思いますね。

〔 田近分科会長代理 〕 はい。

 土居さん。

〔 土居委員 〕 一括交付金は、ひもつき補助金で、使途の制限が厳しすぎるようなものについて、その使途の限定を緩めるという意味では、地域、それから、沖縄振興も大事だし、東日本大震災復興も大事だということなんだけれども、この仕組みが2つ合わさってしまうと、何かよからぬことが起こるということが非常に懸念されるところでありまして、先ほど富田先生もおっしゃったようなところで、まさにPDCAサイクルさえ描けないような状態で、漠然とその要求が出てきて、それに予算をつけてしまうということになると、結局、使途を緩めたというメリットが、むしろ逆にルーズになってしまって、何のためにお金を使っているかわからないという、そういうところに化けてしまうというところが、私は、これは非常に問題があると思っています。

 そういう意味では、むしろ、やはり要求をする段階で、きちんと、何の目的でそういうお金を使うのかということ、それから、何を目指すのかというところは、やはりはっきりしていただかなければいけないと。先ほど12ページで、沖縄県の作成資料として出されているものも、抽象的な目的や目標ではなくて、もう少し限定して、きちんと、例えば、離島振興ならば、その離島の往来する人数がこれだけ増やせるようにとか、そういうような具体的な目標、目的に落とし込んだ形で予算を要望していただかないと、やはり何のためにお金をつけたんだと。

 確かに、沖縄振興や東日本大震災復興という、今まさに熱を帯びていて、それが大事だというふうに言われている、その熱が冷めた後で、じゃ、あの予算は一体何に使ったのかということを5年後、10年後振り返ったときに、結局は、あまり役に立っていなかったねというふうな、結果が出ていなかったねというような、そういう後ろ指を指されるようなことにならないように、やはりこれは制度として設計していただきたいと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 まだいろいろあると思いますけれども、時間が来ましたので、ここで締めさせていただきます。

 ODA・在外公館については、今回あまり議論されませんでしたけれども、前から、田中さんもおっしゃったように、戦略性、秋山さんおっしゃったように、それをどう考えるかと。それから、選択と集中ということでは、所管別の内訳、この辺をもう少し田中さんのお話も伺いたかったんですけれども、次回でも、大切だと。

 それから、一括交付金については、多分、これを財審で議論するのは初めてのことだと思うんですけど、本当に短い時間で議論はし足りないと思うんですけれど、要求が袋のように出てきて、事後的に会計検査とかはしていると。本質的には、それで、もちろん、角さんおっしゃったように、ひもつきをなくして使い勝手がいいということは大切ですけど、本当に議論をし足りないなという気がします。地域主権ということで、鳴り物入りで導入されて、導入されたという間際から時間もたっていないので、いろんなことはあるでしょうけど、だから、そもそも予算の提出時点で、包括的もあったのが、どういうプロジェクトで、それがどう評価されるか。それがPDCAというんでしょうけど、それの確立が必要だということは感じました。ただ、非常に時間がないので、不十分な......。

 いいですよ。手短に。

〔 富田委員 〕 手短に。

 ODAで1つ言い忘れたんですけれども、コスト削減目標というのは、20年度から24年度で終わっちゃう表現なんですね。かねがね高コスト構造が言われており、しかも、円高もあったわけですから、15%だと、1年3%ですから、国内の公共事業と同じなんですね。もっともっと削減・効率化できる。つまり、事業量を確保するには、予算が削減されていく中で、事業量を維持するには、これはやっぱりもっとコスト削減目標をきっちりと来年度以降設定する必要があるのではないかと思います。

〔 田近分科会長代理 〕 外貨ポーションがわかっているわけだから、そうですね。

 ありがとうございました。議論はし足りないと思いますけれども、一応ここで締めさせていただきます。

 この後、私は初めてなんですけれども、記者会見で皆さんのご意見を紹介させていただきます。これはお任せください。そして、今日の個々の発言につきましては、皆様から報道関係者に対してお話しすることはないようにお願いします。

 次回、立て続けではありますけれども、10月22日16時から、この会議室で開催します。議題としては、「社会保障予算」の第2回として、年金、生活保護等、並びに、「防衛予算」を取り上げたいと思います。いずれも大問題、大きな課題だと思います。ぜひご出席ください。

 それでは、本日はこれにて閉会いたします。ご多用中のところ、ありがとうございました。

 

午前11時13分閉会

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