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財政制度分科会(平成28年4月7日開催)議事要旨

 財政制度等審議会 財政制度分科会
〔議事要旨〕

1.日時 平成28年4月7日(木)14:00〜17:00

2.場所 財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

3.出席者

(委員)
遠藤典子、大宮英明、角和夫、竹中ナミ、田中弥生、土居丈朗、富田俊基、吉川洋、板垣信幸、伊藤一郎、井堀利宏、老川祥一、岡本圀衞、加藤久和、小林毅、佐藤主光、末澤豪謙、原豪久、武田洋子、田近栄治、冨山和彦、増田寛也(敬称略)

(財務省)
福田主計局長、美並主計局次長、可部主計局次長、茶谷主計局次長、阪田主計局総務課長 他 

4.議題

○事務局説明 

  • 海外調査報告
  • 「経済・財政再生計画」の着実な実施
    社会資本整備
    文教・科学技術
    地方財政
  •      

5.議事内容

○ 本日は、「海外調査報告」、「「経済・財政再生計画」の着実な実施(社会資本整備、文教・科学技術、地方財政)」について、審議を行いました。
○ 各委員からの質疑や意見は以下のとおり。

【海外調査報告】

  • 健全化をすると言いながら、実際には先送りすることを問題視した表現として、IMFでは「健全化疲れ」と言われている。
  • IMFでは、経済の実情がリーマン・ショック後のような危機的な状況に陥っていれば、無理な財政健全化は進めるべきではないが、経済がある程度よければ財政健全化を先送りせず、しっかり進めていくべき、という見解があった。
  • IMFでは、財政ルールについて、必ずしもシンプル・イズ・ベストではなく、きめ細かくすることで、より現実の事態に即した規律にすることができると考えている。その具体例としてエスケープクローズ(例外条項)も取り上げられている。
  • 財政再建を行うには、国民の理解を得ることが不可欠。アイルランドなどは、危機を経験したことにより、国民がそれを乗り越えるための覚悟を共有していたことが財政再建にとって大きかった。アイルランドなどに比べて、日本では国民が「赤字慣れ」しており、危機意識が低い。
  • 財政健全化を進めるにあたって、アメリカで行われているような税財政教育の取組は重要。日本では、初等中等教育で税制等について全く習わないことが問題。財政についての国民の理解を深めるには、ボトムアップで財政教育を行うことが重要であり、また、そうした活動をサポートすべき。
  • 日本で社会保障関連の改革を進めようとしても、すぐに弱者いじめという批判があり、中途半端に終わってしまう傾向がある。一方、アイルランド・イギリス等では社会保障改革が進んでいる。その背景として、日本が主に高齢者向けの社会保障である一方、2国は失業手当など現役世代への援助が中心であり、社会保障の内容が異なることが挙げられる。
  • 日本は諸外国と比べ、高齢化の進行具合が決定的に異なり、超高齢社会へのフロントランナーとして、社会保障と税の一体改革は待ったなしである。
  • イギリスでは、消費税引上げに伴う駆け込み需要や反動減という消費の大きな変動は日本のようには見られなかった。その背景として、日本と異なり、イギリスでは税の価格転嫁のタイミングが事業者にゆだねられているため、価格への反映に時間的なばらつきが生じることが挙げられる。
  • 5月のサミットで財政出動を行うべきといった議論があるが、海外における最近の世界経済に対する認識は、IMFではやや慎重になってきているが、この程度でリーマン・ショックの状況とは言えないとしており、またイギリスではむしろ比較的楽観的な見方。
  • アメリカではキャップやペイ・アズ・ユー・ゴーが財政運営を規律するルールとして機能しているが、日本では少子高齢化の進展を踏まえるとそれだけでは不十分であり、現在の基礎的財政収支黒字化目標の堅持が必要。
  • アメリカでは、与野党が対立し、歳出削減か増税かといった考え方の違いはあるが、財政健全化の必要性については与野党で一致。

【「経済・財政再生計画」の着実な実施(社会資本整備)】

  • 社会資本整備総合交付金等について、B/Cの算出のような取組をしっかりとやっていく必要。
  • PDCAサイクルを適切に回す必要。
  • 建設業等において、担い手確保に当たり、職業教育は重要な視点。建設業界は特に女性の比率が非常に低いが、この比率を上げていくための日本建設業連合会の取組もある。
  • 「立地適正化計画」について、複数の近隣市町村が連携した取組や、コンパクト化により医療費を抑制する取組をどのように進めるかも重要な視点。
  •      
  • 建設業の人手不足について、人材の育成は重要だが、今後の少子高齢化やコンパクト化を踏まえると、後々育成した人材が余剰人材になる可能性もある。
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  • PFIなどの民間資金の導入も重要。

【「経済・財政再生計画」の着実な実施(文教・科学技術)】

  • 教員定数の議論をするにあたっては、まず教員が忙しい理由を正確に把握する必要。
  •      
  • 初等教育について、議論を進めるにあたっては、日本の小中学校の在学者一人当たり公財政支出は諸外国と比較して同水準であることなどをしっかりと発信すべき。
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  • 科学技術予算について、ドイツのフラウンホッファー研究所の例にあるように、研究機関等に公費を出す際に民間などの外部資金の多寡を一種の指標とする制度を取り入れてはどうか。
  •      
  • 文化国家として、文化財予算をもう少し増やしていくべき。
  •      
  • 文化財のPRについては、外国人向けにICTを活用した情報提供の方法を行うなど、時代にあった手法を検討すべき。
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【「経済・財政再生計画」の着実な実施(地方財政)】

  • リーマン・ショック後の特別措置として導入された別枠加算が平成28年度で廃止されたことは、これまでの財審の意見にも沿ったものであり、評価したい。
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  • 今後生じ得る地方のフローベースの財源余剰分については、新たな歳出に使うのではなく、債務縮減に充てる取組をしっかりと進めるべき。
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  • 補助金が余った場合は国庫に返還する必要がある一方、地方交付税は地方税収が上振れした場合でも事後的な清算がないため、国が発行した赤字国債の減額につながらないとの問題がある。
  • 同じ財源でも、国と地方のいずれの財源で使うかで規律が著しく異なる。特に社会資本整備総合交付金について、未契約繰越率や不用率が公表されておらず、B/Cの算出も要件化されていなかったことは問題。

(以上)

    財務省の政策