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「財政について聴く会」(平成24年10月15日開催)議事要旨

 「財政について聴く会」
(財政制度等審議会 財政制度分科会)
〔議事要旨〕


1.日時 平成24年10月15日(月)9:00〜11:00

2.場所 財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

3.出席者
(委員)
秋山咲恵、井伊雅子、井堀利宏、碓井光明、岡本圀衞、倉重篤郎、小林毅、角和夫、竹中ナミ、田近栄治、田中弥生、土居丈朗、富田俊基、早川準一  (敬称略)

(財務省)
武正副大臣、柚木大臣政務官、木下主計局長、中原主計局次長、福田主計局次長、岡本主計局次長、可部主計局総務課長 他

4.議題
○社会保障予算(医療、介護等)について
○政府開発援助(ODA)と在外公館関連予算について
○府省・分野横断的な一括交付金について

5.議事内容
○ 10月15日の分科会では、事務局より、「社会保障予算(医療、介護等)について」、「政府開発援助(ODA)と在外公館関連予算に」及び「府省・分野横断的な一括交付金」について説明が行われた。

○ それらの説明に対する各委員の主な意見は次のとおり

・70歳以上75歳未満の窓口負担を法定の2割から1割に凍結している軽減措置については、年間2,000億円もかかっており、凍結を解除して2割とすべき。厚労省の案では徐々に戻すということだが、これは一挙にやるべき。

・介護の自己負担が1割であることは、医療保険の自己負担が3割であり、乖離していることも踏まえて、制度の整合性の観点から3割にするべき。現役並みの所得を持っている人から、少なくとも2割の自己負担をお願いするという話からきちんと徹底していくべき。

・健保組合は医療費の抑制のために相当な努力をしているが、フローとして赤字であり、維持できず解散しているところも多くある。後期高齢者支援金と介護納付金の総報酬割については、今後も増加する高齢者医療や介護の持続可能性等の議論をしないで、安易に健保組合の負担を増やすというのは反対。

・(社会保障・税一体改革における社会保障の充実2兆7,000億円は、)充実が3兆8000億円、重点化、効率化による削減が1兆2000億円とのことだが、この削減が進まない場合でも充実が先行するとなれば問題。そうならないような担保が必要。

・これまでの日本の医療制度の改革では需要側にアプローチすることにより効率化しようとすることに重点を置いてきているが、供給者側の改革はあまり具体的に議論されていない。例えば、病院・病床機能の分化・強化などはもう何十年も言われ続けていて、進んでいない。

・我が国では、医療機関に様々なプレッシャーを与えて、診療のチェックをするという保険者機能が非常に弱い。また、医療機関が薬を出したり検査をしないと収入にならないという出来高払い制が基本となっているため、医療機関に医療費を減らすインセンティブが働かなくなっている。

・介護について、要支援や要介護1・2をやめて要介護3以上に特化するというのは非常に有力な案。ただし、要介護認定自体かなり恣意的なところがあるので、要介護3からのみ給付とすると、要介護3,4にバイアスがかかってしまうおそれがあり、要介護認定の正確性を担保することが必要。

・社会保障給付費が経済全体の伸びから考えると突出した伸びになっており、これからもそれが続くと思われるので、何らかの形で経済全体の姿と社会保障のバランスをうまくとれるようにする仕組みが必要。

・国民医療費の半分が人件費というところに着目して、高齢者の増による自然増はきちんと対応した上で、残りの部分については民間給与の伸びを参考指標にしながら伸び率をコントロールしていくことで総額の伸びを抑制していくということも考えられる。

・重点化・効率化をどういうふうに実現していくかということがなければ、充実はないというふうに考えるべき。例えば、医療費について平均在院日数の減少など患者に無理強いをしない形で4,400億円の削減が見込めるとのことだが、この絵をきちんと描けない場合に4,400億円をどこから持ってくるのかという点を突き詰める必要。

・保険料や自己負担を増やしたくなければどのように給付を抑制するかというバランスを考えながらの議論する必要。国庫負担を逃げ道に使わない形でこの収支を考えていくことが必要。

・基本的に総報酬割に賛成。負担能力のない低所得者に国庫負担を重点化して保険料の軽減措置を講じて、高所得者はリスクに応じた保険料を支払うという形で導入されるならば、総報酬割は是とするべき。

・ビタミン剤や湿布のようなもの保険の対象になっているという問題点はこれまでも認識されていたはず。また、命にかかわる病気の方を優先するといった給付率の複数化という議論もかなり以前からなされているはず。きちっとした対応が必要。

・後発医薬品については、制度の仕組み方はいくつかあるが、例えば公的な保険で支払う部分の薬の値段は後発品まで、といったきちんとした政策的フレームワークをつくるべき。

・ODAの改革について、外務省もPDCAの取組を充実させてきたが、改革が進み効果が出ているとは思われず、ソリューションにならない可能性。ODAの存在感・戦略性が希薄であることが問題であり、この点が改善されなければ、財政上の制約によって希薄性がますます高まるのではないか。

・ODA予算については、外務省以外の各府省にも予算がつけられており、ここに重複がないのかどうか、選択と集中が必要ではないのか。

・昨今の経済のグローバル化、政治との一体化の中で、ODAの在り方も少しずつ変わってきている。ODAの戦略性について、日本は国際機関への拠出金額が多いにもかかわらず、人的貢献が見合っておらず、ルール作りに参加できる人材も少ない。新興国においては、日本がこれまで人材育成などに力を入れてきたこともあり、日本に対するクレジットが高い。

・在外公館の運営経費に関しては、過去の外務省の行政事業レビューでも指摘されているが、構造的にかかる経費をいかに削減していくか、毎年度議論していく必要がある。新設の要望を出すのであれば、合わせて運営費の削減をするよう促していく必要がある。

・ODA事業の施設案件について、平成20〜24年度で平成19年度の標準的事業との比較で15%程度の縮減を目指すとなっているが、円高のメリットもあるはずであり、今後も継続してコストの縮減に取り組んでいくべき。

・投資的補助金の一括化ということで議論されてきたが、ひも付きの補助金が不必要ならば、本来一括交付金の名のもとで配分するのはおかしく、廃止するのが筋ではないか。地域主権、分権の趣旨にも反すると言える。

・沖縄振興一括交付金については経常補助(ソフト)は、そもそも何に使ったかがわかりにくい。補助メニューに限定ないとすると、交付税との違いについても議論すべきで、見直し、縮減すべき。沖縄一括交付金については、そもそもの特措法の目的と併せて議論すべきで、出口に向けた縮減等を図るべき。

・以前の補助金制度では、基礎自治体が補助金をつけないことで、補助金交付が遅れたりすることがあったが、一括交付金制度になり、例えば用地取得が遅れた際に、他事業箇所への財源の振替ができるようになるなど、使い勝手の良い制度になったのではないか。

・PDCAサイクルさえ描けない状況で漠然と予算要求が出てきてしまい、何のためにお金を使っているのかわからなくなるのは問題。要求段階で何のためにお金を使い、何を目指すのかをはっきりさせるべき。沖縄振興についても目標が抽象的すぎるのではないか。沖縄振興や復興の熱が冷めた後で、予算を何に使ったのかを5年〜10年後に振り返ったとき「役に立たなかった」ということにならないようにすべき。

(以 上)

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