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財政制度分科会(平成26年10月20日開催)記者会見

平成26年10月20日
財政制度等審議会 財政制度分科会


 

〔吉川分科会長〕本日、10時より財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。本日の分科会では3つテーマがありましたが、公共事業、農林水産、基金等、それぞれについて事務局から説明をしていただいた後に、委員から質疑があったということです。

 いつもの通りですが、委員のお名前は伏せて、お一人の委員がという言い方でご紹介させていただきます。まず、公共事業に関する議論をご紹介します。

お一人の委員の方からは、社会資本の維持管理については、インフラ長寿命化計画という仕組みがあり、この方向で取組を進めていくべき。公共事業の担い手の問題については、今後の少子高齢化を見据えて、しっかりとした仕組みづくりをしていくことが必要。担い手問題に関するご発言は、とりわけ公共投資等での建設現場等における人手不足の問題を踏まえております。

 同じ委員の方は、続けて地域活性化に関する新たな交付金という話も出ているが、むしろ住民の意識向上や人材育成を促す仕組みに焦点を当てていくほうが大切であり、必ずしもお金の問題ではないというご指摘でした。

 次にまた別の委員の方のご発言です。2点あります。1点目は、公共投資、社会資本ストックの維持管理についても、管理主体ごとといった縦割りの問題がある。これを見直していく必要があるということです。2点目として、公共投資の担い手について、土木、建築も機械化・専門化が進んでいる。早い段階から職業教育を行って、人材を育てていくことが重要だ。

 次に、また別の委員の方のご発言です。PFIの活用について、民間事業者の参加を促そうとするのであれば、施設の財務情報といった情報提供や見える化を行う必要がある。

 次に、また別の委員の方のご発言です。この方は、事務局の説明に概ね賛成された上で、1点、極めて個別の論点を出されました。社会資本整備、すなわち公共事業を進めていく上では、アスベスト等の予防が必要である。

 続いて、また別の委員の方のご発言です。3点あります。

1点目は、インフラの更新整備の財源について、民間資金をいかに絡ませるかが重要だ。税金の投入ありきで考えていてはだめである。

 2点目は、公共事業の担い手については、建設、土木といった産業の再編が進んでいないことが問題だ。このことが若い人の建設、土木への参入を阻害しているというご意見でした。

 3点目は、今日も含め、これまでの財審で取り上げられた、社会資本整備、まちづくり、そして社会保障は、地域ごとの計画をつくる話になっており、必ずしもばらばらではないので、いわば三位一体で考えていく必要がある。こうしたご指摘をされました。

 次に、また別の委員の方に移ります。この委員の方は、前回の審議会でも話に上がりましたが、コンパクトシティをいかに着実に実施していくかが重要である。国の出先と地方の施設の関係、これを効率化するということもありますが、特に県と市、市と市の連携をいかに図るかが課題である。特に市と市の連携は、小学校等の統廃合などは合理的に進めることができるものに関して、しっかりと進めていく必要がある。こうしたご意見でした。

 次に、また別の委員の方のご意見です。これは配付されているかと思いますが、資料の33ページにもある社会資本整備総合交付金について、使い勝手をよくすることは重要だが、そうであれば事後的な検証が重要である。効果的に資金が用いられたかどうかの検証に、決算のデータは必要不可欠。決算データが把握できていないとすれば大きな問題だ。こうしたご指摘をされました。

 次に、また別の委員の方のご発言です。この委員の方は2点、ご発言されました。

 1点目、インフラ長寿命化計画の前提となる人口予測などは客観的なものを前提とするべきだ。日本では、経済見通しが楽観的で、道路の交通量を甘く見積もっていたために道路をつくり過ぎてしまった過去がある。正確な予測をしなければいけない。

 2点目、社会資本整備総合交付金について、事務局の指摘内容は正しい。その上で、いつまでも交付金に依存するのは、地方の自立の観点からも問題である。

 それから、次に、もうお一人、別の委員の方のご発言です。公共事業については、経済効果の高い事業を実施することが前提で、誰が事業の担い手となるかが問題。コンパクトシティの話にしても、民間の事業者にアイデアを競わせて、PFIのようにやらせてもよい。いずれにしても、事業主体をどうするかが重要である。こうしたご発言がありました。

 次に、もうお一人の委員は、とにかく公共事業をばらまくことはすべきではない。こうしたご発言でした。

 次に、もうお一人の委員。資料にもありますPPP、PFIを活用することが重要であり、そのための具体的な条件整備について省庁横断的に取り組む必要がある。

 次に、また別の委員の方のご発言です。日本では、景気対策として公共事業という議論がよくなされるが、景気対策という名目で無駄な公共事業が実施されることのないよう、しっかりチェックしていく必要がある。

 次に、また別の委員の方のご発言です。防災・減災対策は確かに重要だ。資料にもある通り、東京の自然災害リスクは非常に高いが、他方、今後人口は減少していく。したがって、公共投資については、一層の選択と集中が必要である。

 次に、もうお一人の方のご発言です。この方は、建設事業者を維持するための公共事業といったことでは困る。そうならないようにすべきだ。こうしたご発言でした。

 以上、公共事業についてのご発言を紹介しました。

 では、ここから先は、農林水産と基金をあわせて、委員の方々のご発言をご紹介します。どちらに関してのご発言かははっきりご説明します。

 まず、お一人の委員の方のご発言です。基金について、基金は現場では複数年に渡って使える便利なお金という認識になりがちである。この基金については、予算が決まってから管理を進めるのではなく、予算を決める段階から徹底的にその基金の意味合い、あるいは合理性をチェックすべきである。また、基金の効率性・有効性の検証については、最初の基金からお金が流れていくということがあるので、そうした意味での川下まで見ていかなければいけない。こうした指摘をされました。

 次に、もうお一人、別の委員の方のご発言です。資料では食料自給率というものが日本の農政の非常に重要なコンセプトになっていることは、よくご存じの通りですが、いわゆるカロリーベースの自給率よりも、食料自給力という概念の方が適当でないか。こうした議論をしているわけです。この委員の方は、農業の潜在的能力に注目する食料自給力という概念に賛成である。こうした発言をされました。

 それから、次に、また別の委員の方のご発言です。2点あります。

 まず、この委員の方、農業についていろいろな議論をしてきているけれども、農地の集約化、大規模化の結果を出してもらいたい。このようなご発言でした。

 それから、同じ委員の方は2点目として基金について、基金の残高がどう動いているのかを見れば、必ずしも有効に使われていない基金があるということであれば、そうしたことも財源になるものもあるのではないか。こうしたご指摘でした。

 次に、また別の委員の方のご発言です。この方は農業について、実感として農業をしていない農家が多過ぎる。農地の大規模化を当然進めていかなければいけないのだけれども、そのためには予算措置だけではなく、税制面からも大規模化を進める工夫ができるのではないか。予算だけでなく税制面も考えるべきだ。このようなご指摘でした。

 次に、もうお一人、別の委員の方のご発言です。この方は、たった今紹介した前の委員の方のご意見に近いわけですが、農地の大規模化を進めていくためには、税制上の配慮や税制の見直しも考えるべきだ。このようなご発言でした。

 次に、もうお一人、別の委員の方は、ご承知の通り、農家の高齢化が進んでいるわけですが、若い人が本当に農業離れをしているかというと、必ずしもそうでもない。若い人がビジネスとして農業をやっていくことができる環境整備をすべきだ、こういったご発言でした。

 次に、またもうお一人、別の委員の方は、食料自給力は担い手重視の概念であり、65歳以上の農家が非常に多い現状において、若手を集めて生産力を高める契機になるのではないか。今後、イギリスの施策が説明資料にあるかと思いますが、そうしたものも参考にしながら、具体的な検討を進めてほしい。

 次に、もうお一人の委員の方は、農業、基金から少し離れますが、国債の市場について言及され、国債の市場が安定していなければいけないわけですけれども、ボトルネックが懸念される中、財政政策を頑張ってもらうと同時に、何といっても財政再建の計画の確実な履行が何よりも大切である。こうしたご意見でした。

 最後にもうお一人の委員は、農業においては、所有と経営の分離が必ずしも進んでいない。大規模化を進めるためには、農地を転用した際のキャピタルゲイン課税といったものも検討するべきではないか。このようなご発言がありました。

 以上です。

〔質問〕 ありがとうございました。

 農地の話で、お二人の委員から、税制面から工夫ができるのではないかというお話がありましたけれども、具体的に何を指して言っているのでしょうか。また、これについて反対意見があったのかどうかを教えてください。

〔吉川分科会長〕 まず、反対意見は何もありません。

 それから、今日の時点で具体的にこのような税制をどこまでという議論は全くやっておりません。ただ、委員の方のコンセンサスだと言っていいと思うのですが、日本の農業の将来を考える上では、大規模化が必要だ。その点については、日本の農業を強くしていこうというときに、予算措置だけではなく、税制面から工夫することもできるのではないかということが、数人の方からご指摘があって、紹介した通りです。しかし、それ以上立ち入った議論は、今日はありません。

〔質問〕社会資本整備総合交付金なのですが、これは創設されたときには、使い勝手がいいという話だったかと思うのですが、今ここでの委員のお話は、どちらかというと少し慎重な見方をされる方が多い気がしました。逆に良い効果ではないかといったお話はなかったのですか。

〔吉川分科会長〕 良いのではないかというお話は、あまりなかったと思うのですがね。主計官の立場から補足していただいて。

〔小野主計官〕 今日の私の説明自体が、元々使い勝手のいいものとしてできたのですが、実際の使い道等を見てみると、このような問題がありますというものでして、それに対して、反対意見がなかったことは事実です。会長からご紹介があったように、使い勝手がいいことは大事だけれども、事後的に検証できる形にすることが重要だというご意見があったということです。

〔吉川分科会長〕 何でもそうですが、どうしてもトレードオフがあるわけですよね。すごく使い勝手がいいと、緩くなってしまったり。ですから、しっかりとした検証は必要だという、そういったご意見だったと思いますね。

〔質問〕 ほか、質問はありますでしょうか。

〔吉川分科会長〕 よろしいですか。どうもありがとうございました。 

(以上)

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