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財政制度分科会(平成26年10月8日開催)記者会見

平成26年10月8日
財政制度等審議会 財政制度分科会



〔吉川分科会長〕 お待たせしました。

 本日の15時より18時まで開催されました財政制度等審議会財政制度分科会の概要をご報告いたします。

 本日の分科会は2つ議題がありました。前半は、事務局より、社会保障予算について説明があり、委員で議論をし、後半は防衛関係費について、同じく事務局の説明の後、委員で議論いたしました。前半、後半の概要をお知らせしますが、いつもと同じように、委員のお名前は伏せて、私のほうから、ある委員がこのようなご発言をされたという形でご説明いたします。

 前半の社会保障では、お一人の委員の方が、幾つかご意見を述べられた中で子育て支援について議論いたしました。お手元にあらかじめ資料が配られていると思いますが、特に現物給付という言葉がよく使われ、これは保育所等を提供するということでして、そうしたことについて企業や事業所にもう少し貢献してもらえないだろうかという提案が事務局からありました。この委員の方は、企業の立場からすると、小さな子供は事故が怖く、及び腰にならざるを得ないので、その委員の方の企業では小学生への学童保育の拡充を検討している。事業所内の保育所については、立地条件の問題もあるので、一律に設置を義務づけることはなかなか難しい面もある。これを敷衍すると、例えば大きな企業の本社が大都市の中心部にある一方、社員が住んでいるのは郊外である場合、小さな子供を毎朝満員電車に乗せてこなければいけない。しかし、それは実際上、難しいだろう。このようなことを後でも述べますが、何人かの委員の方が同じことを言われました。事業所内保育所に関しては、立地条件の問題等の事情もあるので、設置を一律に義務づけることは難しいのではないか。このようなご意見です。

 同じ委員の方が別のご指摘をされました。介護について、その委員の方の企業がリハビリ型のデイサービスを行っているのだけれども、このようなご自身の経営の経験からすると、介護報酬の水準は少し高過ぎる印象を持っていると。さらに、この委員の方は、介護保険について自己負担1割は低過ぎる。介護度の低い人の負担割合は5割にするなど、大幅に引き上げるべきである、といったご意見を述べられました。

 次に、また別の委員の方は、ジェネリックの医薬品の普及促進を図るべきだ。こうしたご意見を述べられました。

 また、別の委員の方。この方は、先程ご紹介した意見と関連して、事業所内の保育所は満員電車等を考えると、都心では現実的ではない。郊外の駅に保育所を設置する方が、まだ拡大できる可能性があるのではないか。このようなご意見を述べられました。

 この同じ委員の方は、もう1つ、社会福祉法人の内部留保に問題があることはわかった。社会福祉法人の見直しをするいい機会ではないか。このようなご意見を述べられました。

 次に、もうお一人、別の委員の方のご意見です。この委員の方は、3つの論点を述べられました。第1に、高齢者の負担については、事務局資料にある考え方に賛成である。というのも、後で資料を見ていただければお分かりになるのですが、高齢者であるから、全て弱者であるといったように、年齢で弱者を定義することは正しくない。やはり経済力で考えるべきで、高齢者の中にも経済的、社会的に強い立場にある人もいるし、逆に若年、現役世代で経済力が弱い人もいる。よって、高齢者イコール弱者ということで、様々な制度を設計することはやめたほうがいい。ちなみに今紹介している委員の方は、資料42ページの高齢者の負担の考え方については、まさにその通りだと思うとおっしゃっていました。

第2に、後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入に伴って軽減される公費の使途は、本来被用者保険の負担軽減に充てられるべきである。そのような改革がなければ、全面報酬割へ移行することには反対である。協会けんぽについても、これ以上、保険料率が上がることがないようにするべきだといった後期高齢者支援金の負担をどうするかについてのご意見です。 

第3に、一定規模以上の企業に事業所内保育所の設置を義務化することについては、まずは拙速に走らず、事業所内の保育所のニーズを精査する必要があるという、若干慎重なご意見でした。

 それから、もうお一人、また別の委員の方です。この別の委員の方は2つの論点について、ご意見を述べられました。第1に、国保の運営主体を都道府県へ移行するに当たっては、地方財政制度改革とセットで行うべきである。第2に、医療費の適正化について、入院だけではなく、外来費用の適正化も検討すべきだと。

 次に、また別の委員の方のご意見に移ります。この委員は、4つの論点でご意見を述べられました。第1に、医療費のいわゆる自然増のうち、高齢化以外の要因による増分について、財源を確保していく提案には、各論の改革の積み上げだけでなく、その総額を抑制する仕組みも必要ではないか。第2に、社会福祉法人に関しては、徹底的な情報公開が必要だ。第3に、負担の公平性については、経済力という基準が正しいけれども、高齢者の経済力の指標として、フローだけを見るのでは不十分で、資産の状況も見て、経済力を判断しなければいけない。退職された高齢者の方は、フローとしての所得はあまり高くないかもしれない。しかしながら、資産はたくさん持っていることもあり得る。第4に、うがい薬、ビタミン剤などの、まちで市販されている薬に似た薬については、保険適用外にするべきで、そうしたことがまだ十分に進んでおらず、もっと進めるべきだ、このようなご意見を述べられました。

 次の別の委員の方のご意見に移ります。この委員の方は、2つの論点についてご意見を述べられました。第1に、ジェネリック薬品です。ジェネリックの普及は急務であり、目標をもっと高くして普及のペースを加速化する必要がある。後ほど見ていただければお分かりになると思うのですが、事務局資料でも、各国の資料が上がっていて、例えばフランスでも、足元60%だったものが、70%程度まで上がっているということで、ほかの国で早くできるのに、日本はなぜ進まないのだろうか。もっと早く進めるべきだという点。第2に、後期高齢者支援金の全面総報酬割への移行については、当面の措置としては、被用者間の公平の観点から総報酬割はやむを得ないと思う。このようなご意見でした。

 次に、もうお一人、別の委員の方です。企業が設ける保育所については、各企業の自主性にも配慮する必要があるのではないか。この点について、既に何人かの委員の方のご意見を紹介したと思うのですが、簡単にまとめさせていただくと、ある程度の自主性が必要だと。例えば、本社につくって、社員が満員電車で子供を連れてこなくてはならない。これでは本来、そうした施設を設けた趣旨に合わないのではないか。こうしたご意見が幾つも出たのですが、もう一方で、原則に関しては、かなりの方が、むしろ受け入れている。原則とは、特に大企業は、これだけ子育て支援が問題になっているわけだから、ある種社会的に、保育所等についても、企業としての応分の責任を果たすことが必要だということです。ただ、それを前提とした上で、あまりに機械的にやると、本来の趣旨に合わないので、そこはフレキシビリティも必要だということです。

 また、別の委員の方ですが、この方は3点、ご意見を述べられています。第1に、協会けんぽに関する国庫負担のあり方については、自己負担、保険料、地方負担を減らす。その逃げ道として、国庫負担に圧力がかかりやすく、財政赤字につながっている。各保険者が、国費に負担を求めるといった議論ではなく、給付の重点化・効率化にもっと真剣に取り組むべきである。あるいは、国が、重点化・効率化の圧力を生み出すべきだ。第2に、介護、後期高齢者医療の自己負担については経済力のある人にはしっかりと負担を求めるべきだと。それから、同じく後期高齢者の支援金の総報酬割の議論については、負担を分かち合うという観点から、経済力に応じて公平に負担すべきであって、総報酬割は導入すべきだ。第3に、地域医療構想について、地域によっては2040年に向けて人口が急減するところもある。2025年だけではなく、2040年の人口減少を射程に入れて必要なベッド数を定めるべきである。こうしたご意見を述べられました。

 それから、続いて、別の委員の方のご意見です。この方は、社会保障と財政の関係を財審でこれからもしっかりと見ていかなければならない。個別の論点については、社会福祉法人の内部留保が蓄積しない水準まで介護報酬水準を適正化するとの表現では弱いので、そうなるように介護報酬を下げるべきだというご意見を述べられました。

 続いて、また別の委員の方です。この委員の方は、2025年以降は生産年齢人口が減ってくる。中長期的に見ると、1人当たりの医療、介護単価を抑制していくことが保険制度の持続可能性の観点から何よりも重要である。このようなご意見でした。

 また、続いて、もうお一人、別の委員の方のご意見です。国保組合に対する国庫補助廃止は賛成だ、といったご意見を述べられました。

 それから、次に、またもうお一人の委員の方のご意見です。子育て支援の充実策について、もっとスピード感を持って行う必要がある。このようなご意見でした。

 もうお一人、別の委員の方のご意見です。この方も、超少子化への対応が何よりも優先されるべきではないか。子育て支援制度には消費税の0.7兆円が充てられるとされているけれども、中身が分かるように、量的・質的改善をスピーディーにやっていく必要がある。社会保障の議論は、高齢者へのさまざまな施策に目がいきがちだけれども、若い人が希望を持てるような社会にする必要、このようなご意見でした。

 それから、またもうお一人、別の委員の方のご意見です。高齢者の自己負担については、3割負担を求めていく必要がある。しかし負担3割が、高齢者の方にはなかなか厳しいことがある。特に生きていらっしゃる間はなかなか難しい場合、1つの考え方として、高齢者の方が生きている間は1割負担とし、亡くなられたときに、死後に、英語でよくデスデューティーなどという言葉もあるわけですが、その差額分2割を、残された金融資産から支払う、そのような制度があってもいいのではないか。大多数の高齢者は、明日もまた生きるという感じで何がしかの金融資産を持ってらっしゃるわけですけれども、どこかで人はみんな亡くなる。したがって、そこに金融資産が残ることが一般的だと思うのです。これは私が理解している限りでも、フランスなどでは未納分ルールがあって、ルール通りに払っていない滞納分がある人については、死後、いわば清算するような制度があると理解していますが、似た考えだと思います。いずれにしても、この委員の方は、そうしたアイデアを披露されたということです。

 社保は最後になりますが、もうお一人の委員の方は、後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入について、この後期高齢者の医療制度は、国民皆保険制度の肝であり、絶対必要なものなのだと。公平性の観点から、皆が能力に応じて負担する。そのような原則論から、全面総報酬割の導入に自分は賛成である。こうしたご意見を述べられました。

 社会保障の議論はとにかく非常に活発になされたと思います。少し長くなりましたが、続けて後半もよろしいですね。

 後半は、防衛関係の予算についての議論でした。お手元に資料があると思います。今と同様、簡単にご紹介いたします。

 まず、お一人の委員の方から、防衛関係費は後年度負担が大きい。今後、新規後年度負担額がさらに大きくなる姿となっている。それを見ると、年平均プラス0.8%増としているが、いわゆる中期防との整合性は一体どうなっているのか。中期防は閣議決定したわけだから、中期防の枠は守るべきだということが、お一人の委員の方のご意見でした。

 次に、また別の委員の方のご意見です。同じようなご意見ですが、後年度負担が過度にならないよう注意していく必要がある。

 それから、次に、もうお一人の委員の方のご意見です。防衛予算のあるべき姿とは、脅威との対比において、どの程度備えを持っていなければいけないか。その点が基準になるべきである。この方は、予算は、全体としてもちろんめり張りをつけなければいけないが、今の国際情勢の中では、防衛予算とはめり張りの張りではないか。こうしたご意見でした。

 それから、またもうお一人の委員の方です。この方はやや個別かもしれませんが装備品が高度化して、フルスペックで購入すると高くつくものでも、スペックを少し落とすと安く調達できる。こうしたことも予算編成上、留意すべきだ。このようなご意見でした。

 それから、次に、もうお一人の委員の方のご意見です。この方は、防衛予算とは、社会保障などと比べると普通の国民からいうと、やや遠いところにある感じがするが、一納税者の視点からは、関心を持った人が、なるほど、このようなことなのだとすぐ理解できるように、調達その他について、情報の透明性と情報開示を徹底すべきだ。このようなご意見でした。

 それから、もうお一人の委員の方は、全く別の観点からですが、装備品を生産する企業の立場からすると、特に中小企業等において、長期の予見性が重要になる。今年はこれをやる、しかし、次の年はやめたということでは、企業としても対応できないだろう。このようなご意見でした。

 少し長くなりましたが、今日は初めにお話ししたとおり3時間コースで、大変盛り沢山な議論がなされました。私のほうからの概要紹介は以上です。

〔質問〕 社会保障の方の子育て支援について、議論されたということですが、消費税率が10%に引き上げられた場合には、平成27年度は1.8兆円強を社会保障の充実に充てると資料にもありますが、万が一、引上げが見送られた場合、ほかの歳出を削って社会保障の充実を確保するのか等、その辺りの個別の議論でもいいのですが、消費税の判断をめぐる対応について、何かお話がありましたでしょうか。

〔吉川分科会長〕 今日は、専ら本日の財審での議論を紹介させていただいているわけですが、消費税の今のお尋ねは出ませんでした。8ページの8%の場合と10%の場合で、数字を淡々と情報として出しているということで、それ以上の立ち入った議論はありませんでした。

〔質問〕 防衛ですが、財政健全化目標を達成しながら、いかに防衛力を整備するかが重要である一方で、経済力が落ちてしまうと国力の不安定化につながるということで、かえって周辺との危機感が高まってしまうという点について何か議論されたでしょうか。財政規律を守りながら、いかにめり張りをつけるか。先ほど、購入の仕方によっては安く購入できる等、そのようなことがあったのですが、他に何かめり張りのつけ方について議論はありましたでしょうか。

〔吉川分科会長〕 先程ご紹介したような、個別のもののスペックの話ももちろんありました。もっと大きな次元で言えば、今日の事務局の資料の中では、12ページの概念図を見ると、いわゆる軍事というのですかね、国を守ることはもちろん大切なことですけれども、外交努力なども大きな1つの柱になっているのだということ。

 それから、お手元の資料を見ていただくと、そのようなものの全てを支えるものが日本の経済力だということです。ご質問の中でもおっしゃったと思いますが、日本経済全体が弱くなってしまえば、全てが満足な形でいかなくなってしまうということです。我々財審の立場からしますと、要するに日本経済とは、それなりにしっかりしていないといけない。そのときの日本経済の1つの大きな問題が、やはり財政赤字だということが、我々の立場です。ですから、財政赤字については、しっかりと考えていかなくてはいけないということなので、そのような大きな中で防衛についても、しっかり見ていかなければいけない。今、国際環境等が変わって、防衛に関するニーズも高まった、そのような議論もあるのだろうと思いますが、それはそれとして、やはり財政規律をしっかりと守っていかなければいけない。日本の経済力の維持という観点からも非常に重要だということが、財審の立場ということです。皆さん、そのような立場から発言されている方が多かったと思います。100%ではなかったかもしれませんが。

〔質問〕 今ご紹介くださった各委員の皆さんのご意見を数えてみると、社会保障に関しては15人の方々がご発言し、防衛に関しては6人でした。そのうち、社会保障については高齢者の全面報酬割について発言された方が5人いらっしゃって、お一人だけ、高齢者で経済力のある人はフローだけではなくてストックがあるので配慮が必要だと言われましたが、残りの4人は概ね賛成だったと思います。

 また、事業所の保育所については、4人の方が立地について非常に注文をつけられていらっしゃいますけれども、保育所を設置すること自体についてはよくわからなかったので、この2点について、もう少し整理して教えてください。

〔吉川分科会長〕 順番を逆にさせて頂きます。まず、保育所を設置する等、企業にも貢献してもらえないかという提案ですよね。それに対して、先ほど少し紹介したつもりでいたのですが、要するに、そのようなことを一律に企業がするということは難しいですが、それがだめだという意見はない。企業も子育て支援に努力をしなければいけないことが前提の議論でした。

 ただし、企業が保育所などを支援するといっても、今の時点で全ての企業がやらなくてはいけないということを拙速でやると、変なことになってしまうのではないかという、様々な論点が出たと思います。例えば本当に小さい、乳幼児を預かるのか、学童を預かるのか。企業としては、子供や赤ちゃんが傷ついたら取り返しがつかない。少し大きい子供のほうがやりやすい。それから、仮に本社が都心にあって、社員の大多数の人は郊外に住んでいるときに、自分の会社に保育所があるといっても、サラリーマン、ウーマンが乳幼児を満員電車に乗せて、本社まで連れて行くことを便利だと思うかというと、むしろ使えないという話になるのではないか。

 ですから、繰り返しになりますが、子育て支援について、わかりやすい言葉としては保育所ですけれども、企業がそれを応援することについては、様々なことを考えなくてはいけないという前提の下で、企業に本当にできること、それから、実際に企業で働いている人たちに使い勝手がよくて、よかったと思ってもらえるものをこれから少し工夫して考えてみましょう。

〔質問〕 高齢者の全面報酬割について、ほとんど積極的、前向きなご意見だったのですか。

〔吉川分科会長〕 そうですね。ただ、お一人、はっきり反対という方もご紹介したと思います。

〔質問〕 これはフローの経済力だけではなくて、ストックもあるからと。

〔宇波主計官〕 むしろ、ストックとおっしゃっているのは、高齢者の自己負担、あるいは保険料などの負担能力について、フローだけではなくてストックも見るべきだというご意見なので、これは総報酬割とは少し別の話ですね。

〔吉川分科会長〕 繰り返しになりますが、ストック云々とは、要するに高齢者の経済力を見るときに、フローとしての年々の所得はなくても、ストックとしての資産がある人は当然いるわけで、高齢者の経済力といったときには、フローとしての所得だけではなくて、資産も見ないと不十分ですよ、という話があって、それで経済力のある人には、例えば3割負担を求めるとか、そのような話です。

 それから、総報酬割の話とは、これまた別の話で、今、主計官からありました、もう少しだけ詳しく言えば、反対が1、わかりやすく言えば、賛成が4ですか。その賛成4の中で、若干ニュアンスがあって、現実論として賛成というニュアンスの方から、原則論として、そもそもそうあるべきだという方までいました。

〔質問〕 介護事業者の内部留保に関しての問題点のご指摘とか、見直し云々という話は何人かの委員の先生から出たというご紹介いただきましたが、介護報酬の下げそのものについて言及されたのは、聞いていた限りでは1人ということだったのですけれども。

〔吉川分科会長〕 2人ですかね。

〔質問〕 2人ですか。この点に関して、委員の先生方からの意見としては、介護報酬を引き下げる方向ということは、ご了承されたという認識は一致したということでよろしいのでしょうか。

〔吉川分科会長〕 お一人は、経営に若干携わられている委員の方の自らの経験を踏まえた実感として介護報酬は少し高過ぎるので、もう少し下げてもいいのではないか、そのような意見を述べられたということですね。

 それから、もうお一人の方は、今度は事業者の剰余金がたまっていることを踏まえて、それだったら、たまらないところまで報酬を下げればいいのではないかというご意見でした。

〔質問〕 逆に、そこの点に関して、反対意見はあったのでしょうか。

〔吉川分科会長〕 反対意見はなかったですね。

〔宇波主計官〕 今、会長からおっしゃっていただいた通りであります。もう1つ、ご紹介しなかった意見として、処遇改善はきっちりと取り組んでほしいというご意見が、お一人の委員からはございました。したがって、収支状況であるとか、経営の実体験、あるいは内部留保の状況から全体の報酬水準を引き下げるといったご意見をおっしゃった方と、個別の事項として、処遇改善にはきっちり取り組んでほしいとおっしゃった方がおりました。

〔吉川分科会長〕 介護の現場で働いている方の賃金を上げるところは、資料にもあると思います。そこについては、しっかり見ると、今補足してもらったとおりです。

〔質問〕 春の財審の議論の流れということもあって、薬価改定のところで、資料の中で、来年新たに調査して、引上げ分の対応という話があったと思うのですけれども、そこに関しての意見等々はあったでしょうか。

〔吉川分科会長〕 薬価については、お手元の資料の中や、事務局の説明はありましたけれども、特に委員からの意見は出なかったですね。

〔質問〕 後発品の促進について、もっと積極的にやるべきだというご意見が何人かの先生方から出たということですが、今回ご提案されている参照価格制度と保険者機能の強化という具体的な2点について、何か言及された意見はあったのでしょうか。

〔吉川分科会長〕 参照価格への意見は、特に委員からは出なかったと思うのですけれども。

〔宇波主計官〕 抜本的に取り組むべきだといった意見はありました。

〔吉川分科会長〕 そうですよね。専ら抜本的に取り組むべきだとか、先ほどご紹介したと思いますが、事務局資料にもあると思いますけれども、諸外国の数字が挙がっていますよね。それに比べて日本はあれではないかと。

〔宇波主計官〕 もう一人、そうですね。価格を超える部分についてと、その中に。

〔吉川分科会長〕 そこのところ、主計官からお話ししてください。

〔宇波主計官〕 抜本的に取り組むべきだという方が複数おられた中で、事務局でご紹介した資料の中の25ページのことをおっしゃっているのだと思いますけれども、ここについても、こういったことをやるべきだとおっしゃった委員がお一人おられました。確認までに申し上げると、いわゆるかつての参照価格制度とは、特許が切れていない先発品も含めて同一薬効について後発品の価格に合わせて保険給付をし、それを超える価格について自己負担ということで、今回議論されたことと違うところです。事務局のこの紙は特許の切れている先発品でありますので、そのような意味では、事務局のお願いとしては、参照価格制度という固有名詞の様になってしまっていますが、題名の患者の選択によるインセンティブづけで、特許切れの長期収載品について提案しているところを、できればお間違いなく報道していただければと思います。

〔吉川分科会長〕 過去の経緯から、今説明のあったところが、はっきり言って、製薬会社の関心事項でもあると思うのですね。ですから、もしあれでしたら、この会見が終わってから主計官ともう少しお話されたらどうでしょうか。正確な報道をしていただく必要があると思いますので。言葉だけが躍ってしまって、誤解が広まるといけないですからね。

〔質問〕 防衛関連予算について伺いたいのですけれども、委員の方から防衛関係費全体で、この2年ほどずっと増加基調に入っているかと思いますが、そういった総額についての言及は何かありましたでしょうか。

〔吉川分科会長〕 それはなかったですよね。

 紹介した通りで、中期防とは閣議決定もしているのだから、政府として、しっかりと守りなさいと。中期防の縛りは尊重されるべきでしょうという、そのような話だったと思いますね。

〔質問〕 社会保障に比べて、意見のご紹介は数的に少なかったかと思うのですけれども。

〔吉川分科会長〕 それはもう何の不思議もない。時間が、2対1に近いということです。ですから、ご紹介した委員の方々の発言の人数が、そうなっているということは、むしろ正しい数字というか、初めから割り振りの時間が違っているということです。

〔質問〕 時間的なものと、あるいは特にこういった事務方が用意された資料に異論もなく、概ね皆さん、この方向で一致したということもあるのでしょうか。

〔吉川分科会長〕 どの点についてですか。

〔質問〕 防衛関係費全体について。

〔吉川分科会長〕 防衛については、全体に賛成、反対というよりも、ご紹介したとおりだと思うのですが。一方で、財政規律が大切だというご意見、それから、めり張りは大事だけれども、防衛はめりと張りでいえば張りのほうだというご意見を言われた方もあったと。

〔井口主計官〕 大きく前半の総論と後半の装備品の話がございます。装備品の調達価格については、基本的には、しっかりと防衛予算の効率化を図るべきだというところは、ほぼ一致し、それに反対する方はいらっしゃらなかったのですが、防衛予算につきましては、今ありました、めり張りをつけるのだったら、張りではないかという意見があった一方で、新規後年度負担を含めて中期防をしっかりと守っていくべきではないかと。概ね方向は一致していると思いますが、そこに意見の違いは当然、あってもおかしくないのだと思います。

〔吉川分科会長〕 関連して、委員の方の意見の紹介ではないですが、バックグラウンドとして、財審のスタンスをお話しすれば、先ほども言いましたけれども、我々の立場とは、いろいろなことをやるには、経済がしっかりしていないとだめだろうと。経済がしっかりしている中で、やはり財政がしっかりしていないと、やはり負債はまずいと。ところで、各論になると、全てが何々は大事ということになるのですよ。それはもちろん誤りでないわけですよね。公共投資でも、文教でも、あるいは今日議論した防衛でも、社会保障でも、各論になればなるほど、このことは大切だという議論があって、それは必ずしも間違ってはいないのだけれども、ただ、それを全部束ねて予算ということになるわけですが、結果、財政の現状とは、もう日本の財政の現状は皆さんよくご存じの通りということなので、財審としての私たちのスタンスとは、各論についてはそれぞれ個別、何々が大事という、それなりに一理あるにしても、その中で非常に厳しい財政の中で、どのように本当にめり張りをつけていくのかという、それが知恵の出しどころということで議論している、そのようなことだと思いますね。

〔質問〕 ほか、よろしいでしょうか。ありがとうございました。

〔吉川分科会長〕 どうもありがとうございました。

 

(以上)

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