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財政制度分科会(平成26年8月28日開催)記者会見

平成26年8月28日
財政制度等審議会 財政制度分科会


〔吉川分科会長〕 お待たせしました。

 本日、10時より財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。本日の分科会は、毎年秋に行う審議の第1回目に当たります。今般の秋の審議においては、個別の歳出分野等についての審議を行い、「平成27年度予算編成に向けた考え方」を建議として取りまとめたいと考えております。

 お手元に資料が配付されているかと思いますが、本日の分科会では、まず、事務局より、「中長期の経済財政に関する試算」、それから「平成27年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」を説明していただきました。こうした資料を基に、各委員の質疑・質問は以下の通りです。ここでの概要説明は毎回同じやり方でやらせていただいていますが、委員のお名前は伏せて、1人の委員からこのようなご意見がありました、という形で議論をご紹介しています。

 まず、1人の委員の方から、内閣府の中長期試算では、経済成長に一定の前提を置いて試算がなされているわけですけれども、全体として見ると、決して財政の中長期的な状況は楽観できない。したがって、経済成長の下振れ等も頭に入れながら、歳出の効率化をしっかりと進めなければいけない、こうしたご意見がございました。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご意見です。来年度の概算要求については、ポンチ絵が皆さんのお手元の資料にあるかと思います。かつて特別枠というような言葉も使われていたことがありますが、来年度概算要求については、「新しい日本のための優先課題推進枠」というものがある。それはそれで結構だけれども、こうした推進枠がばらまきの口実になってはいけない。いい意味での推進枠、本来あるべき推進枠になるように、いわゆるばらまきをしっかり抑えていくことが大切である、こうしたご意見がございました。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご意見です。まず、中長期試算では、2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標が達成できる見通しだけれども、余裕はない。数字も、お手元の資料に書いてあると思いますが、決して余裕を持って達成というわけではない。

 それから、同じ委員の方は、2020年度までの国・地方PB黒字化が大変重要な目標で、政府としてしっかりと取り組まなければいけない。そして、その2020年度までの国・地方PB黒字化に向けては、当然、しかるべき歳出削減が必要になるけれども、どのような歳出削減を行うかは、国民も注目していると思う。その点をしっかりやらなければいけない、こうしたご意見でした。

 それから、また次の別の委員の方のご意見です。この方は、私どもの財政制度分科会の春の報告書では、2020年度までの国・地方PB黒字化は出発点であり、2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標を超過達成しても、歳出増、あるいは減税財源等には充当しない旨が、私どもの春の報告書で記載されている。この春の報告書に言及されて、私たちの審議会としては、そうした考え方なのだから、来年度の予算編成は慎重にやるべきだ、と。

 先ほど、数字は出しませんでしたが、お手元の資料でも、来年度に2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標を0.7兆円台半ばのバッファーを持って達成できる見込みに一応なっている。これ、バッファーがあるという言い方をすれば、そのような言い方もできるわけですけれども、実は非常に厳しい。このように認識すべきだ。仮に2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標が未達ということになると、市場の信認を失いかねない。このようなことをご発言されました。

 さらに続けて、同じ委員の方は、今後の各論の審議でも、長期的な視点に立った議論が必要だ。春の報告書のある種目玉になっていた、この審議会の長期推計は、2020年度をさらに超えて見通して、財政状況について議論したわけですが、2015年度はもちろん大変大事であると。それから、2020年度までの国・地方PB黒字化、これはもうご存じのとおり、政府は国際的にコミットメントもしており、もとよりこれも大事と。だけれども、春の財審の報告書の通り、2020年度以降に高齢化のピークなどが来るので、皆さんよくご存じのとおり、高齢化が財政に非常に大きな負担となるため、2020年度の先も念頭に置いて、まずはもちろん一番大事なのは2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標、それから、2020年度の国・地方PB黒字化、さらに、今繰り返しお話ししている通り、それを超えた長期を見通して各論の審議も行うべきだ、このようなご意見を述べられたわけです。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご意見です。今日の事務局の説明資料の概算要求等を見ても、2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標は、そう簡単に達成できる姿ではない、相当厳しい。だから、その目標をしっかり達成できるように予算編成を行わなければならない、このようなご意見でございました。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご意見です。概算要求との関係で、年金・医療等、社会保障の自然増というものがポンチ絵の中に、数字も書いてありますが、このいわゆる年金・医療等の自然増について、高齢化による増加は不可抗力と思われがちで、自然増という言葉も使われているけれども、それは高齢化の下でも年金・医療等を効率化する余地というのはあるのだと。そのようなことを財審でもしっかり議論して、情報発信していかなければいけない、こういうご意見でした。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご意見です。2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標が大事だということは、ほとんど全ての委員の方のコンセンサスだと思いますが、2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標だけではなくて、2020年度までの国・地方PB黒字化に向けて、毎年度、フローの目標を達成できるようにしっかり見ていかなければいけない、このようなご意見がありました。もちろん、前にご紹介した委員の方とオーバーラップする面もあるかと思いますが、もうお一人、別の方からそのようなご意見がありました。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご意見、これも既にご紹介した方のご意見と重なります。社会保障については、高齢化で膨らんでいく。それが不可避という面もあるのだけれども、質を担保しながら、量を抑制していく、お金の面では、その伸びを抑制していくということは可能である、このようなご意見がございました。

 本日の財審では、お手元にもある、こちらの事務局からの説明資料に基づいて、キックオフの議論を始めたわけですけれども、それと並んで今後の進め方に関して。今後の財審の進め方は、一番初めにお話ししたとおり、個別の分野について議論を積み重ねて、しっかりとした議論をした上で、建議としてまとめたいと考えています。個別の議論をどのように進めるかも議論したわけですが、社会保障、地方等についての個別の議論に対して、もうお一人の方のご意見です。これも重なるわけですが、社会保障については、自然に高齢化の下で増えていくという、いわゆる自然増があるのだけれども、そのような自然増を文字どおり自然と捉えるべきではない。質を担保しながら伸びを抑制することは十分可能であると、これももう既にご紹介した他の方のご意見と重なりますけれども、同じような論点につきまして、ご発言がございました。

 自然増を、単に自然と、全て受け入れるというのではなくて、高齢化の下で、伸びをどのように抑制していくかということには、まだ知恵を出す余地がある、このようなご意見を複数のかなりの数の委員の方から頂きました。

 私からは以上でございます。

〔質問〕 ありがとうございました。スケジュールの関係なのですが、建議は例年どおり、11月の下旬頃に出される予定なのかということと、今年の場合は消費税率を10%に上げるかどうかの総理の最終判断が、11月から12月にかけて行われると言われていますが、それは建議を出すタイミングに影響してくるのかどうかという点について、お尋ねしたいのですが。

〔吉川分科会長〕 建議を出すタイミングについては、今の段階でいつということを、何か念頭に置いてということはないですね。我々としては、各論についてしっかりした議論をやりたい、そのようなことだと。

〔質問〕 あと、例の2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標に関して、なかなか厳しい目標だ、楽観はできないということだったのでした。今、消費税率が8%に上がった後の反動減が、想定よりもやや大きいと言われていて、今度仮に10%に上げるとすると、そのときの反動減対策としての経済対策をという声も、また強まってくると思います。そのために、例えば補正を出したり、当初予算を膨らませたりすると、この2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減目標が難しくなるという、ジレンマのような状況があると思うのですけれども、もし可能であれば、吉川先生のご見解もお伺いできればなと思ったのですが。

〔吉川分科会長〕 毎回、この記者会見の場で申し上げているのですが、ここは私の個人的な意見を述べる場ではなく、あくまでも分科会の会長として、今日の審議を皆さんになるべく正確にお伝えする場ですので、私の意見を述べるということはないということでご理解いただきたい。

 それで、2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減が重要であることは、繰り返しになりますが、先ほどからご紹介していることを踏まえていただくとお分かりになる通り、我々の財審、今日の議論、これは委員の方の、まさにコンセンサスと言っていいと思います。今あるご質問の中でいろいろなことを言われたと思うのですが、それはいろいろあるでしょう。いろいろあるでしょうけれども、2015年度の国・地方PB赤字の対GDP比半減というのは、本当に大切ですよと。これは、ちゃんと達成しないとだめですよということは、これはもう本当に我々の財審としては、メンバーほとんど全員一致のコンセンサスという、そのように言っていいと思います。それでお答えとさせていただければと思います。

〔質問〕 今後の議論の進め方の大前提なのですけれども、消費税率が10%に上がるという前提の議論なのか、総理の判断の時期も含めて、そこを抜かしていろいろな歳出改革の議論をしても、そこはちょっとどのように理解したらいいのかなと思うのですけれども、今後の進め方、増税との兼ね合いをどのように考えてらっしゃるか、教えてください。

〔吉川分科会長〕 これもまた、今日の議論とは、お手元のこの資料に基づいて、事務局からもご説明いただいて、我々も議論したのですが、我々の理解は、今日の議論の前提にもなっている、この資料、とりわけ、例えば内閣府の中長期試算、これは消費税率を10%まで引き上げるということを織り込んでの試算ですから、当然、もう一度お答えするまでもなく、それを織り込んだ形での政府自らのこのような中長期試算に基づいて、我々もいろいろな議論をさせてもらっている、そういうことだと思います。

〔質問〕 今、ご説明いただいた各委員の先生からのご意見のうち、自然増に対して、質を担保しながら量を抑制する方法がある、何らかの議論をすべきだというご意見をされたのは4人でよろしいのでしょうか。

〔吉川分科会長〕 そうですね、ちょっと1、2、3、4と数えていないのですけれども、むしろ、そちらで確認していただければと思いますが。少しテクニカルな資料の数字の説明など、そのようなことは事務局にお任せしたいと思うのですね。今のご質問も、一体何人が社保の自然増を必ずしも自然としてそのまま全部受け入れるべきではないと言われたかというと、4人くらいかなと思います。

〔質問〕 自然増に関しての具体的な対策を次回から議論されると思ってよろしいのでしょうか。

〔吉川分科会長〕 次回とは限らないですが、個別の社会保障の議論の所では、しかるべく議論をすると思います。それは、これから先の話だけではなくて、春の報告書等、過去においても、我々財審の分科会の報告書などでは、各論の社保のところで、言葉の表現ぶりはともかく、先ほどご紹介したような内容についての個別の、このような具体的なことを通して、まだ効率化する余地があるでしょうという、それは書き込んでいると思います。全くそれがないというわけではありませんし、個別の議論の中では、当然それに立ち入って、具体的に議論することになるだろうと考えています。

〔質問〕 ほか、よろしいでしょうか。

〔吉川分科会長〕 どうもありがとうございました。

(以上)

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