現在位置 : トップページ > 財務省について > 審議会・研究会等 > 財政制度等審議会 > 財政制度等審議会財政制度分科会 > 議事要旨等 > 会見の模様 > 財政制度分科会(平成25年11月6日開催)記者会見

財政制度分科会(平成25年11月6日開催)記者会見

平成25年11月6日
財政制度等審議会 財政制度分科会


〔吉川分科会長〕 本日、14時30分より財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。本日の会議では事務局より、エネルギー・環境、中小企業。それから、農林水産、及びODAについて説明をしていただきました。以上3つのテーマについて議論したわけですが、まず、エネルギー・環境、中小企業関係に関する議論、ご紹介いたします。

 いつもと同じようなやり方でご説明しますが、まず、お一人の委員の方から、省エネの普及促進等を加速させる必要がある。同じ委員の方が続けて、再生可能エネルギーについては、固定価格買取制度があるけれども、柔軟かつ機動的に見直す必要がある。同じ委員の方が続けて、中小企業施策は重要であり、予算を優先的に確保する必要がある。お一人の委員の方が以上3点、発言されました。

 それから、別の委員の方が、石油石炭税については、税収が十分確保されているので、これ以上の引き上げは不要だと考える。このような発言をされました。

 次に、また別の委員の方が、原発事故に関して、賠償や除染の問題があるけれども、国の役割を明確化して、とにかく問題の解決が速やかに行われるよう努力する必要がある。こうした発言をされました。

 それから、また別の委員の方が、エネルギーの供給について、中長期的にはバランスのとれた責任あるエネルギー供給体制が必要である。こうした観点からも、省エネルギー施策の推進が重要である。また、再生可能エネルギーについて、固定価格買取制度は国民負担の急激な増大が懸念されるため、早急な見直しが必要である。また、福島原発事故への対応について、国費を合理的な範囲で投入していくべきだ。こうした発言をされました。

 同じ委員の方が、中小企業施策について、中小企業向け補助金については中小企業の意欲を高める施策を充実させるべき。それから、同じ委員の方は、中小企業金融円滑化法の終了や消費税率引上げを控え、信用補完制度を含めた中小企業の資金繰り支援に万全の体制を整えることが必要である。以上、お一人の委員の方が、こうした発言をされました。

 また、別のお一人の委員の方の発言です。汚染水対策、廃炉等はナショナルプロジェクトとして考えるべきだ。こうした発言をされました。

 もう一人別の委員の方は、エネルギーの供給源については、コストの比較ということがあるわけですけれども、お手元の配付資料にもあるかと思いますが、原発については必ずしもそうした比較に明示的にあらわれていない、いわゆる隠れコストが多いのではないか。こうした発言をされました。

 また別のもうお一人の委員の方は、いわゆる再生可能エネルギーの固定買取制度について、これは将来への大きな負担が発生しないように早めの対策が必要だ。同じ委員の方が、福島原発問題について、とにかく問題の収束を加速化するためのパッケージをできるだけ早くはっきりするべきだ。こうした発言をされて、また、続けて同じ委員の方が、中小企業施策は規模だけではなく、効果に着目した施策を打ち出すことが大切である。とりわけということですが、個別の、いわゆる信用保証について、100%保証は見直しが必要である。このような発言をされました。

 それから、もうお一人別の委員の方が、再生可能エネルギーについての固定買取制度を廃止に向けた見直しをすべきという意見もあるようだけれども、自分は反対である。固定価格買取制度は維持すべきである。こうした発言をされました。

 また、別のお一人の委員ですが、いわゆる福島、除染問題について、できるだけこれを加速化する必要があると発言されて、さらに、続けて同じ委員の方が、お手元の資料27ページのエネルギー需給勘定について、いわゆる環境税というものは、そもそも環境を害するという外部不経済、これを内部化するというのが本来の趣旨であって、そうした税をかけたことから発生する税収を目的税化するというのはおかしい。環境税というのはあくまでも発生源、発生を抑制するための税金だ。こういうご発言がありました。

 最後に、お一人の委員の方から、既に紹介した他の委員のご発言として、再生エネルギーに関する固定価格買取制度を維持すべきだと発言された委員に対して、自分もそうした制度は維持すべきだと思うが、買取価格の適正化が必要、そういうご発言がありました。

 以上が最初の議題であるエネルギー・環境、中小企業に関する議論の概要です。

 続けて、農林水産関係の議論をご紹介いたします。

 お一人の委員の方が、農業政策については、1つの目的のために複数の異なる方向の政策が打たれている。きちんと整理をして、廃止するものは廃止し、集中的に支援をしていく必要がある。この委員の方は続けて、米については、本来補助金で支えるべきものではない。したがって、10アール当たり1.5万円という補助金は不要だと考える。

 同じ委員の方は、農地の大規模化に関する農地中間管理機構について。現行の案では国費が投入されることになっているけれども、この機構については地方負担、受益者負担をきちんと求めるべきだ、こういうご発言がありました。

 次に、また別の委員の方は、TPP交渉について、さまざまな想定をしておく必要がある。主要農産物については、輸入品と競合する可能性があるので、その際に日本農業の競争力をどう高めるかシミュレーションしておく必要がある。ウルグアイ・ラウンドのときのようにばらまいて、結局無駄になったということがあってはいけない。ウルグアイ・ラウンドのときの轍を踏むな、こういうご発言がございました。

 もうお一人、別の委員の方の発言です。大規模化や担い手の確保については、長年言われてきたが、これまで全然進んできておらず、むしろ悪化している状態にある。TPP交渉も進展しており、今こそ改革に取り組むべき。このようなご発言がございました。

 また、別の委員の方は、ITなどの先端技術を農業に利用すると競争力強化に役立つのではないか。海外にも先進的な事例が多くある。農地制度の規制改革や農業の構造改革については、この機会にぜひ積極的に見直しを進めていく必要がある。このように発言されました。

 また別の委員の方の発言です。この委員は、重要な問題として、農地中間管理機構の整備・活用がある。機構が土地を借りて貸すまでの間の賃貸料が発生するため、耕作放棄地のような借り手がつかないような農地は借りないことが重要。無制限にただ借りていると、要はきちんと大規模化につながらないような土地をこの機構が抱えて、そこに無駄な国費が投入されるようなことになるのではないか。そうしたことは避けるべきだ。そういうご趣旨だったと思います。

 また、機構についてですが、地方負担と受益者負担を求めていくことが必要と。先ほど既にお一人の委員の方も同趣旨の発言がございました。

 また、この同じ方は、これも先ほど既にご発言ありましたが、資料21ページの新たな直接支払制度創設について、ウルグアイ・ラウンドの二の舞にならないよう、今後は注意すべきだ。

 続けて、また別の委員の方は、米の直接支払交付金については廃止する方向で大胆に見直しを進める必要がある。こうした発言がございました。

 また、一人の委員の方は、大規模化が進まない理由の1つとしては、農地の転用期待の問題がある。大規模化を図るためには転用規制を強める、あるいは農地転用によってキャピタルゲインが生じた場合には、それに対して自由化といいますか、そういうことをして農地が宝くじではないようにしておく必要がある。こうした発言をされました。

 大体議論の概要は以上であります。

 続けて、ODAについての議論に移ります。

 ODA関係について、お一人の委員の方は、厳しい財政状況に鑑みれば、日本のODAの現状は仕方がなく、選択と集中を行っていく必要がある。

 同じ委員の方、近年はバイのODAを重視しているとのことだが、その方向でよいと考える、こうした発言をされました。

 別の委員の方の発言です。ODAについては、どのような効果が上がっているかをきちんと検証する必要がある。実際に日本が提供してつくった施設が本当にうまく使われているのかどうか、そうしたこともメインテナンスや人的貢献を含めてフォローアップしていく必要がある。こうした発言をされました。

 また、別の委員の方は、ODAの対GNI(国民所得)比で0.17%という日本の数字は、財政収支を考えれば健闘していると思う。ODAについては、援助先の国際機関等のパフォーマンスをしっかり見る必要があるけれども、そうした機関の評価をする機関がまたある。そうした制度に参加するとなれば、評価項目が日本のODAの目的に本当に合致しているのかどうか、そうしたことをきちんと精査していく必要がある。こういうような発言をされました。

 また、別の委員の方の発言です。ODAについては、お金だけではなくて、援助した途上国で人を育てることに重点を置くべきだ。日本ではたまたまこれから退職者が大量に発生するので、そうした方々の知見、技能というものも途上国の支援に生かせるのではないか。また、そうしたこととあわせてお金もうまく使っていくべきではないか。こうした発言をされました。

 また、別の委員の方の発言ですが、厳しい財政状況の中で、戦略的にODAを拠出していくことが必要である。ただし、その際、戦略的にというのは、聞けば誰も反対できないわけですが、戦略的という言葉自体、きちんと考えて、ODAが有効に使えるようにしなければいけない、こういう趣旨の発言をされました。

 最後になりますが、お一人の委員の方は、日本のODA援助というのは、援助先の国の自助努力を促すという、これを大きなプリンシプルとして行ってきた。それは正しい。途上国を援助するときに、頑張る国に対して自助努力を援助する、こういう大きなプリンシプルを掲げているのであるから、農業、中小企業と、本日議論した国内の政策についても、まさにODAと同じく自助努力への援助ということを大原則として掲げるべきではないか。こうした発言をされました。

 私からは以上です。

〔質問〕 エネルギーの件なんですけれども、委員の方からは、除染への国費の負担については、国の責任としてしっかりと行うという意見が多かったように思いますけれども、国の資金投入について反対意見というのは、特になかったですか。

〔吉川分科会長〕 反対意見、特にありません。それと、財政制度等審議会ですので、財政にかかわる範囲内での議論を当然したわけであって、先ほど既にご紹介したとおりですけれども、除染等についても、基本的には、それが一刻も早くスムーズに進むようなスキームを国にできるだけ早くつくってもらいたいというような、そうした趣旨のご発言が多かったということです。

〔質問〕 お一人の方は、国費を合理的な範囲で導入していくべきだというように、はっきりおっしゃっていますけれども、ほかの方も基本的には同じ考えということですか。

〔吉川分科会長〕 国のお金を投入する必要があるところがあれば、合理的な範囲で、それは考えるべきだ。それは、お一人の委員の方が発言されたということですね。特に反対論はなかった。

〔質問〕 農林水産なんですけれども、補助金については見直しを求める声も出たと思いますが、農水省が減反自体を5年後にやめる方針というのを夕方、農林部会などで示したようですけれども、直接支払交付金については、来年度から減らしつつも、2017年産の米までは続ける方針というのを出しているみたいなのですが、今日の財政審の委員の意見を踏まえて、財務省としては、この補助金廃止のタイミングについて、どういうふうに考えるかお伺いしていいですか。

〔高村主計官〕 先ほどご説明ありましたように、今日の財審の中でも、この米の直接支払交付金は要らないと、あるいはまた、廃止する方向で大胆に見直すべきと。それから、産業競争力会議の資料もつけていますけれども、ある方はそれに沿って進めていくべきだという意見も言われていますので、そういう意見を踏まえて我々も予算編成をこれからやっていく必要があると思っております。

 農水省とは、これまでもそうですし、これからも来年度の予算編成について協議していきますので、その中で最終的な結論を得たいというのが今の状況です。

〔吉川分科会長〕 大変申しわけないんですが、もしお許しいただければ、詳細は主計官の方々にお任せして、私、ちょっと所用で出たいのですが。

〔質問〕 吉川さんは所用があるということなので、ありがとうございました。

〔吉川分科会長〕 すみません、また次回。

〔質問〕 引き続き主計官の方々にご質問ある方、よろしくお願いします。

〔質問〕 ODAの件で、もともとの事前レクでは、引き続き抑制を図る必要というお話だったんですが、当然、この説明はなさったと思うんですけれども、これについての、先ほどの吉川先生のお話だと、仕方がないとか、選択と集中云々という話がありましたけれども、額そのものについてのご発言があったのか。あるいは、有泉さんのご説明に対して異論があったのかどうか、お願いします。

〔有泉主計官〕 額については特段の議論はありませんでしたけれども、先ほど会長からご紹介いただいたとおりに、ODA予算はピーク時から半減してきているので、そういうことについては仕方がないというか、理解ができるというか、選択と集中を行っていく必要があるということでした。

 それから、私のほうから、引き続き抑制を図るということで、ご説明しましたけれども、それについては特段の異論は示されなかったと思います。

〔質問〕 方向性としては、了承されたというか、特に異論はなかったという。

〔有泉主計官〕 異論はなかったということです。

〔質問〕 先ほど汚染水や廃炉等はナショナルプロジェクトとして考えるべきだという発言があったということなんですけれども、これは国がどこまで関与するべきか、費用の面も含めて、どのような意見なのか、もうちょっと詳しく教えてください。

〔宇波主計官〕 そのご発言は、要するに国がしっかり前面に出てやるべきということだったので、費用負担の話をしていたというよりは、汚染水、廃炉について、法律的に東電が一義的に役割を担うことになっているけれども、これだけの問題になっているので、国が前面に立ってやるべきだというご発言でありました。

 あと、念のためですが、先ほど会長に1つ、ご質問されていた点で、ご質問が多分、除染についてというご質問だったと思うのですけれども、多分、ご質問されている意図と会長が受けとめているのと、ちょっと違うので。そこの発言は、除染とおっしゃったのではなくて、ある委員の方が、要するに福島原発事故にかかわる問題について、合理的な範囲内で国費を投入していくべきだということだったと記録ではあります。

 それに対して、もうお一人、別の委員の方が、要するに電気料金で賄っているものを税金に振るかどうかという、それだけの単純な問題ではなくて、今のスキームは東電の責任と経営合理化をずっと促していくというスキームになっていて、そのことが重要だというご発言も一方ではありました。

 あと、多くあったのは、除染についてしっかり加速化をして、全体の事業規模みたいなものを明確にしていくべきではないかという、加速化のご意見が多かった。それは先ほど会長がおっしゃったとおりです。

〔質問〕 主計官のおっしゃりたいことはわかったつもりなのですけれども、先ほど吉川先生のご発言の中で、除染をしっかりすべきというところは、全体の議論の中であったと、国が加速させていくスキームをつくるべきとか、そういう話はあったという話と、事故の問題について合理的な範囲で関与すべきというお話があったという中で、ここに除染が入らないというのは、なかなか、難しいと思うんです。それは、除染に限って投入を了承されたわけではないけれども、あくまでも除染も含めた事故問題対応について、国費の投入は合理的な範囲内でということですよね。

〔宇波主計官〕 もっと大きい話でありました。要するに主語が福島原発事故への対応についてということだったので、多分、いろいろと党の提言の内容を踏まえて、ご質問されているんだと思うんですけれども、そこまで酌み取って吉川会長が答えたわけではないという点、誤解なくということです。

〔質問〕 米の直接支払交付金については廃止の方向でという意見があったということなんですけれども、もう一方の米価変動補填交付金については、何かご意見はありましたでしょうか。

〔高村主計官〕 そこはそれほど区別して議論をしていません。確かに吉川会長は10アール当たり1.5万円の補助金を例示されましたけれども、事務局も、米に対する補助金について一体として説明していますので、両者について、ある委員は要らないと言ったんだと思いますし、ほかの方も廃止に向けて大胆に見直すべきという意見をおっしゃったんだと思います。

〔質問〕 つまり、一体的に説明されて、意見を言われた方も特に区別されて言ったわけではないということですね。わかりました。

〔質問〕 先ほどの原発問題に関しての国費投入ということなんですけれども、特に委員の方からスキーム見直しとか、そういう話は全く出ていないということでよろしいですか。

〔宇波主計官〕 スキームというのは今現在の。

〔質問〕 はい、今現在の東電に除染とかもという話があったと思うんですけれども、それを見直してというような話ではなくて、あくまで大きな問題として、加速させるためには、国費投入というのもあるという流れでよろしいでしょうか。

〔質問〕 米の直接支払交付金についてなんですけれども、不要という意見が多かったということだと思うんですが、廃止時期については、今すぐにとか、早期にとか、そういった時期について言及はあったんでしょうか。

〔高村主計官〕 そこは皆さん、特に意識した議論はなかったですね。ただ、これは来年度予算の話をしているので、大胆に見直すべきというときに、その時期というのは来年度予算において、廃止に向けて大胆に見直せという趣旨だと思います。

〔質問〕 主計官のほうからは、これは来年度からすぐに廃止すべきだというお話はされたんでしょうか。

〔高村主計官〕 私は、そこまでの説明はしていないですね。ただ、こういう補助金は合理性、必要性について問題があり、また副作用もあるので根本から見直さないといけないという問題提起はさせていただきました。

〔質問〕 1点だけ、資料1の37ページのところで、どちらかというと安易な国費の投入は納税者の理解を得られないというところが、多分主眼にある話なのかなと思うんですが、どうも先ほどからやりとりを伺っていると、迅速な解決であったり、合理的な範囲でというような話がどうも目立つなと思って伺っております。

 今日の議論の中で、国の支出の歯どめであるとか、何らかの合理的な基準なり、国民の理解のような、そこら辺について意見、委員の方からおっしゃられた部分がありましたら、ご紹介いただければと思います。よろしくお願いします。

〔宇波主計官〕 合理的な範囲の国費とおっしゃったのは1人の委員ですので、大勢がおっしゃったということではないということが1点と、それから、除染の加速化というのは、国費を投入して加速化ということではなくて、むしろ今ある計画をきちんと進めて、そして次の期間へと移行していくことが必要だという、そういう意味での加速化というご意見、これは複数名おられました。

 それから、歯止めという意味では、さっきご紹介したような、ある委員は電力料金で賄っているものを税金に振ればいいという問題ではなくて、長期間東電の責任と経営の合理化を求めるということを、今のスキームでやっている、それが必要であり、税でも電気料金でもどっちでもいいじゃないかということではないというご意見があったほか、もう一人の委員が、国費投入をするとしても無尽蔵ということではないというご意見もありましたが、全体として、その事業の推進ということ、早く国として問題の早期解決とか、除染計画を早く進める、除染の計画を早く進めるべきといった意見が多かったと思います。

〔質問〕 ほかよろしいでしょうか。あとは個別でお願いします。ありがとうございました。

(以上)

財務省の政策