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財政制度分科会(平成25年10月28日開催)記者会見

平成25年10月28日
財政制度等審議会 財政制度分科会


〔吉川分科会長〕 それでは、私のほうから、会議の概要をご報告いたします。

 本日9時半より財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。12時まで2時間半コースです。本日の会議では、事務局より、地方財政と文教・科学技術について、それぞれ説明をしていただいて、委員の皆さん方より、質疑が行われたということでございます。

 まず、前半、地方財政のほうからご紹介いたします。いつもどおりですが、委員の名前を伏せて、委員の方のご発言を紹介します。

まず、ある委員の方から、国の財政は悪化しているが、地方は健全化しつつあるというのは間違いない。健全化の背景としては、リーマンショック後の手厚い支援とガバナンスの強化が挙げられる。経済も大分よくなってきたことだし、地方一般財源総額の平時モードへの回帰が必要ではないか、こうしたご指摘がありました。

 もう一人、別の委員の方からは、財審としては後代への負担の軽減に充てる7.3兆円、これは消費税アップとの関連での数字ですが、これがどのように社会保障に使われたかということをしっかりチェックし、国民に対して説明責任を果たしていくことが大切だ。

 もうお一人、別の委員の方から、地方の歳出を見ると、給与と一般行政経費が大きい。地方公務員の労働生産性は低いと思われ、総額として抑制する仕組みを導入できないか、こうしたご指摘がございました。

 それから、また別の委員の方からは、国が赤字国債を出して、地方が貯金をしているというのが問題の本質だ。地方の歳出を精査していくことが必要だ。こうしたご指摘がございました。

 また、別の委員の方からは、今回の社会保障・税一体改革に伴う消費税の増税についてですが、地方財政についても、社会保障に充当していることについて、しっかりと説明できることが重要だ。

 それから、別枠加算の廃止はしっかりと進めていく必要がある。これは同じ委員の方が2つ発言をされていたということです。

 それから、別の委員の方は、医療費との関係で、地方の問題、特に東京都で患者の負担をゼロにする、いわゆる無料にした結果、受診率が上がると、そこに全国民の負担、国費の投入が増えるという問題も考える必要がある。こういうご指摘がございました。

 それから、また別の委員の方からは、地方交付税の総額抑制については、何年までにどれだけということをはっきりさせて、ルールを決めて実行することが重要だ。総額抑制ということが大事であり、あまり各論的なことを言っていても改革が進まないのではないか、こういうご趣旨だったと思います。

 同じ委員の方がもう1つ、ご意見を述べられて、2点目として、財政力格差の話については、地域活性化との観点でも考える必要がある、こういうご発言がございました。

 別の委員の方は、地方交付税については、各地方公共団体が改革するインセンティブをどこかにビルトインする必要がある。こういうご指摘がございました。

 それから、最後、別の委員の方は、リーマンショック後に設けられた、いわゆる別枠加算について、こうしたものは経済がいわば平時になってくれば当然廃止しなければいけないということなんだけれども、リーマンショック後という、ある意味で経済が異常事態になったときにつくられた制度ですから、なぜ設立のときにサンセットとしなかったのか、こういうご指摘があって、今後も、経済に何か異常事態が発生して、イレギュラーな制度を設けるというのであれば、そのときには必ず、何年間だけという期限をあらかじめ定めて措置すべきだ、こういうご指摘がございました。

 以上が地方財政ですが、文教・科学技術についても続けてご報告いたします。

 まず、お一人の委員の方が、特に義務教育等に関係して、学校の中だけで教員に全てを解決させることは不可能な時代になっているのではないか。つまり、子供たちによい教育を施すという本来の教育ということからすると、これはもう学校だけの問題ではない。とりわけ教員の数を増やせばよいという考え方は古い。教育の仕組み自体、考え直す時期に来ているのではないか。

 ちなみに、これからご紹介していくとおり、教育、文教予算については、初等教育の教員の数を増やせばそれでよいという考え方は古い、これはもう少し考え直すべきだ、という意見が複数の方々から出ています。

 以上、まず最初の委員の方のご意見を紹介しましたが、次に、もうお一人の委員の方、これはまさにそうですが、教員の定数、少人数学級が盛んに言われているが、文科省はそれを主張しているわけですが、なぜ40人がだめで、35人がいいかわからない。お手元の資料の中にもありますが、PISAという国際機関からも、日本では教員の数を増やそうという、数だけにこだわった改革を進めようとしているみたいだけれども、それはあまり実効性がない、そういう指摘がなされているけれども、そうした指摘に自分は同感する、こういうご意見があって、ただ教師の数を増やせばいいというものではなくて、教育の質を考えていかなければいけない。

 同じ委員の方は、もう1つ指摘をされて、最初の点は初等教育だと思いますが、2番目は特に大学について、グローバル人材を育てるためには、外国人の教員採用を拡大すべきだと思う。給料が安過ぎて有能な外国人が来ないというのであれば、年俸制等も考え、大学教員の給与の自由度を高めていくことができないのか。

 以上、この委員の方は2点、指摘されました。

 それから、続いてもうお一人の委員の方は、とにかく学校、大学も含めてだと思いますが、その教育の成果については、科学的な指標に基づいて政策の効果を評価するということが大切だ。こうしたご意見を述べられました。

 もうお一人、別の委員の方は、大学改革について、来年度予算編成の焦点の1つは、奨学金事業、無利子奨学金増額だけれども、大学改革とセットで考えるべきだ。大学側も、授業料を工夫するなどして、ただ奨学金を増やすというのではなくて、改革を進めなければいけない。めりはりのきいた授業料の取り方をすべきだ。こういうご意見を述べられました。

 それから、もうお一人の委員の方は、本来、教員は現場が一番重要、つまり、教室で子供を教えるということが一番重要であるのだけれども、いろいろな報告書を書かなければいけないというので、本来業務である教育ということに集中できないような状況に陥っているのではないか。こういう点は文部科学省できちんと検討してもらいたい。こうしたご意見を述べられました。

 それから、また別の委員の方は、お手元の資料の19ページに、全国の学力テストの検証結果があるわけですが、詳細はともかく、少人数学級については、文科省自身の調査からも明確な成果は出ていないというのが実情だと。

 それから、関連するんですが、担任外教員を使えば、少人数学級を実現しようと思えばできるということもある。担任外教員をどう使うかは教育委員会に任されており、教育委員会が少人数学級よりも特別支援学級や外国人指導など他のことを優先しているというのが実態だろう。こうしたご意見がありました。

 同じ委員の方は、また別の論点に関して、大学の授業料については、もっと多様化させてもよい。こうしたことを言われました。

 それから、また別の委員の方は、子供の数が少なくなっている中で教員数削減はやむを得ないと思う。この方も、教師の本来業務以外の報告書作成等の負担が教師側での精神的、肉体的負担になっているために、そのために教師を増やしてほしいということになっているのではないか。これまで文部科学省でもこの点は改善すべきと審議会で議論してきている、つまり、報告書づくりみたいなところだけにあまり時間を割くことは改善しようということになっているということだと思います。

 同じ委員の方は、また別の論点ですが、資料2の29ページでしょうか、豊後高田市の取り組みについて、ここの市では、教師の資格を持っているか、持っていないかにかかわらず、生徒を支えようと、ボランティアも含めて、あるいはOBの教師の方々も参加して、週末等に正規の学校以外の教育活動を充実させている。その結果、お手元の資料にもあるとおり、大きな教育成果が上がっている、こういういい例がある。

 それから、続いてまた別の委員に移りますが、この方も、義務教育について、子供の数が30%減っている以上、教員の数も30%減らしてもよい。

 次に、また別の委員の方は、お手元の資料60ページにある文科省のモデル事業について、大きな問題だ、賛成できないと。こうしたことは各地方の教育委員会がやることで、文科省がいわば中央集権的にやることではないだろう。何のための地方分権だったのか。予算を通して文科省が地方へのグリップを温存しているということになりかねないのではないか。こういうものこそ全額廃止すべきだ、このようなご意見を述べられました。

 それから、もうお一人の委員の方は、オリンピック・パラリンピックは、経済社会の活性化に資するので、国を挙げて取り組むべきだ。この方はパラリンピック関係の予算は不足している、こういうようなご意見も述べられました。

 それから、続いて、次の別の委員の方のご意見を紹介しますが、障害者教育においても教員の数を増やすこと、すなわち教育の質がよくなるということにはなっていない。要は、教員の数を増やせば教育はよくなるという考え方は卒業すべきだ、こういう意見を述べられました。

 最後に、もうお一人の委員の方は、資料55ページだと思いますが、来年度の概算要求の中には、無利子の奨学金の大幅要求があった。しかしながら、経済的に困難があるというような人を社会的にサポートするというのは、本来それは有利子の奨学金でやるべきであって、なぜ無利子を増やさなければいけないのか。それは筋が通っていない。大学のときに意欲ある、能力もある、そういう人たちに奨学金を出すこと自体はいいけれども、有利子にすべきだ、こういうご意見を述べられました。

 私からは以上です。

〔質問〕 地方財政なんですけれども、地方交付税の特別加算については、やめるべきというのが財審の委員の皆さんの一致した考えとなっているんでしょうか。

〔吉川分科会長〕 ほとんど全ての方のご意見を紹介させていただいたわけで、私も数は数えていないんですが、確認していただければ、複数の委員の方々が、別枠加算を廃止すべきではないかと。要は、異常事態の下で設けた制度なのだから、経済が平時に戻れば、それは廃止するのが筋ではないかという、こういうことだったと思います。

〔質問〕 資料2の31ページにあります、今予算編成している26年度の、120億の減少、370億円減少につきまして、120は370の内数ですか。

〔吉川分科会長〕 内数。

〔井藤主計官〕 今年度と比較している。そのくらい下がるということです。

〔質問〕 吉川先生、この数字に関して、あるいはこれだけ額を減らすことについて、委員の先生から何かご指摘はあったんでしょうか。定員を減らすということについては、大枠で認められていると思いますが、給与を減らすというところについてはいかがでしょうか。

〔吉川分科会長〕 この数字については議論なかったと思います。

〔質問〕 定員を減らすというところと給与を減らすということ、2つポイントがあると思ったんですけれども、前半の部分はかなり意見が出たようですが、後半の給与の面に関して何かご意見は出ましたか。

〔吉川分科会長〕 給料については、文教のところでは、私、なかったと思いますが。

〔井藤主計官〕 特定した議論はなかった。

〔吉川分科会長〕 前半の地方公務員のほうでご紹介したとおりですが、お一人の委員の方が、地方の歳出というのは人件費が非常に大きなシェアを占めていますねと。それで、もちろん教員の方々だけではないですが、いわゆる地方公務員全般との関係で、やはり人件費も含めて見直す。あるいは別の言い方をすれば、地方の歳出を見直すということは、人件費のシェアが圧倒的に多いということは、人件費も聖域にしないで考えていくという、そういうご意見を述べられていたと思います。前半、地方財政のところです。文教のところでは、特に教員の給与という形では議論なかったと。

〔質問〕 1点だけ、地方財政のところで、自治体間の財政格差の是正といったことについては、本日は委員の方からどういったご意見が出たのか。特に法人課税のあり方をめぐっていろいろと検討が進んでいると思うんですが、そこら辺の意見をご紹介いただければと思います。

〔吉川分科会長〕 出なかったと思うんですよね。先ほど既に紹介していると思いますが、医療費なんかの問題で、東京問題的なことは少し議論になっていたと思いますが、ちょっと主計官のほうから、お願いします。

〔青木主計官〕 今、会長からお話があったとおりです。

 1点、資料でいいますと、地方財政の16ページ、この資料に関して、まさに不交付団体で超過財源が増えるということは、一体改革の趣旨に照らしてみてもおかしいのではないか、消費税を増税した分というのは、どういうところに最終的に行き着くのかということを、よくちゃんと検証していかなければいけないのではないかというようなご意見がありました。

〔質問〕 どうもありがとうございました。

(以上)

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